NUCLEAIRE
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┗■3.寄稿
| JCO事故についての記事への注文(経産省への申し入れ文-
| 9/30発信【TMM:No1976】掲載)
└──── 野村 民夫
JCO事故についての記事(経産省への申し入れ原稿)は、基本的なことが抜けていると思います。
(1)作業員に危険性を教えていなかった。
危険な作業だと説明すれば応募する人がいなくなるので安全だと嘘をつき、結果として一定量以上になると臨界に達してしまうという基本的なことを教育しなかった。
彼らは、形式的には業務上の責任を負うべき立場かもしれないが、実際には被害者である。
(2)工程の遅れを現場に押し付けた。
作業工程の遅れに対しては原因を明らかにして対策を講じるべきなのに、現場に責任を転嫁した。
このため危険性を教えられていなかった作業員が、設計者が想像しなかった作業を行って事故に至ったのである。
○ この構造的な問題点は既に美浜2号機事故で顕在化していました。
美浜事故の直接の原因は蒸気発生器に穴が開いたことですが、パイプの振動を抑えるための部品が組み立てる際にうまく入らなかったので作業員が短く切断してしまっていたのでした。ここでも設計者が想像しなかったことが起きましたが、仕事を失いかねない下請け会社にとっては問題点を指摘できなかったのです。
もし美浜事故に対して構造的な問題まで踏み込んでいればJCO事故は起きなかったかもしれません。
○ JR西日本の事故でも、列車の遅れは無理なダイヤ編成にあるのに運転手に責任を押し付け、しかも問題解決には結びつかない屈辱的な作業を行わせて運転手を追い詰めてしまいました。
裁判で元社長らが問われたのは安全装置についてですが、本当に問われなければならない罪は、このような管理体制を作ったことです。残念ながら現在の法律では彼らに重罪を課すことはできません。
○ 現場からのフィードバック体制がなかったという点ではスペースシャトルの爆発事故も同様です。低温では燃料漏れが起きることを現場担当者から責任者に伝える方法がなく、ようやく連絡がついた時には手遅れでした。
○ 大きなシステムでは全体を見ることが難しいので現場からのフィードバックが欠かせませんが、日本の原子力ムラの構造では不可能であり、従って、どの様な対策をとっても安全は確保できません。
○ 事故調査委員会の畑村氏はNHKの番組「だから失敗は起きる」でJCO事故を取り上げていますが、作業員の不注意で片付け、成熟した組織の問題であると述べていて、下請け構造には触れていません。
https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=61891512006
私はこの番組を見ていましたが、他の問題でも納得できない点があったので、畑村氏では十分な報告書は無理だろうと思っていました。
○ 原発立地自治体の地域防災計画・原子力災害対策編が屋内避難となっているのはJCO事故が元になっています。しかし、短時間で終息し影響範囲も狭かったJCO事故とは異なり、原発事故では長期間で広範囲に影響が及ぶので屋内避難は非現実的です。つまり有効な対処の仕方は無いのです。
なお、原子力に関しては事故しかあり得ないので、原子力事故対策編とすべきです。
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┗■4.メルマガ読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆10/5東電福島第一原発の汚染水問題を考える集会
世界一危険な浜岡原発からわずか50~60キロしか離れていない伊豆半島に
住む私達は、同原発の永久停止、廃炉を求めて活動しています。
次の要綱で緊急集会を持ちますのでお知らせします。
名 称 「福島第一原発の汚染水問題を考える-緊急交流集会」
と き 10月5日(土)13:30~16:00
と こ ろ サンワーク下田(下田中学校前) 電話0558-27-1200
基調講演 (仮題)福島第一原発の汚染水の現状と抜本対策
講 師 河合弘之 浜岡原発差し止め訴訟弁護団長
主 催 すべての原発をとめよう伊豆半島住民連合会
0558-22-8595
◆10/6福島原発告訴団の報告会-案内
不当な不起訴決定に抗議します!
汚染水漏洩問題で新たに告発!
検察は、東電の勝俣元会長、清水元社長、原子力安全保安院の寺坂元院長、原子力安全委員会の斑目委員長や被ばく100mSv容認の山下医師ら33名をすべて不起訴としました。
福島地検への告訴が突然東京地検に送られ、その一時間後には不起訴処分の決定が通知されたのです。私たちはこのような暗黒司法を容認できません。さらに今回、汚染水漏洩問題で、新たに告発しました。
神奈川の皆さまと、緊急の話し合いをもちたいと思います。
講 演:武藤類子さん(福島原発告訴団・団長)
日 時:2013年10月6日(日)15:00~17:00(受付開始14:30)
資料代:500円
場 所:かながわ県民活動サポートセンター403号室(定員60名・先着順)
不当な不起訴決定ですが、めげている暇はありません。私たちは闘いを続けます!
まだ告訴・告発人に加わっておられない皆さまも、どうぞお気軽におでかけください。
主 催:さよなら原発かながわ/時を見つめる会/福島原発告訴団