NUCLEAIRE
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2277】
2014年9月11日(木)地震と原発事故情報-
特集:原子力規制委員会へ各地からの申入書(7本)
転送歓迎
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★1.原発いらない福島の女たち
★2.川内原発建設反対連絡協議会 会長 鳥原良子
★3.さよなら原発佐賀連絡会(代表 豊島耕一)
★4.福島原発事故緊急会議
★5.原発さよなら四国ネットワーク、ほか4団体
★6.島根原発増設反対運動 代表 芦原康江
★7.大間原発反対現地集会実行委員会
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┗■1.福島に住み続けている私たち住民の声に耳を傾けてください
| 原子力規制委員会 田中俊一委員長殿
| 福島第一原子力規制事務所 統括原子力保安検査官殿
└──── 原発いらない福島の女たち
2014年9月10日
福島に住み続けている私たち住民の声に耳を傾けてください。
福島第一原発事故は収束とは程遠いと皆思っています。
誰も見ることのできないメルトダウンした核燃料、工程通り進まずにますます混沌としてきた汚染水問題、過酷現場で大量被曝の不安のなか、今日も働いている作業員の方々。今も原発事故は現在進行形で、流出される放射能は福島の海・大地を汚し続けています。
2日前、郡山駅前の木の根元で線量計は1.72μSv/hを示しました。大勢の通行人が行き来しています。乳母車も通ります。原発から空に昇ったたくさんの核の粒子が積り、風に舞い、小さないのちに突き刺さり、鋭く貫いていくのです。除染後の核汚染物を入れたビニール袋が破れ、中から草が生えています。マンション裏や宅地の隅、探せばいたるところにあります。規制委員会の皆さんも、ご自宅の庭やベランダに除染廃棄物を置いて暮らしてみてください。「原発の安全」とは何なのか、身をもって経験してみてください。
政治的策力と金力で原発を押し付けられ、爆発事故がおきれば、正しい情報も知らされずに逃げまどい、事故後は日々の被曝を強いられているのです。それは中央権力者による地方住民への侵略ともいえる構図ではありませんか。2年前、経済産業省のもとでの原子力安全・保安院から、環境省の外局組織としての原子力規制委員会になり新設されたとき、少しは何かが変わるのかと期待を抱いたりもしました。けれども変わりません。原発に不安をもつ民意よりも、推進する委員会としての姿勢です。委員会のホームページで田中委員長のメッセージが紹介されています。
「放射線による影響の不安と向き合って毎日を過ごしている人がいるということが、私の心から離れることはありません。」
その言葉が真実であるならば、日本中の原発をやめてください。電気は足りているではありませんか。一部の企業の金儲け、核武装のための原発で私たちの明日を壊さないでください。
原発事故は過去だけではなく、未来をも奪うのです。痛恨の思いで福島から訴えます。
再稼働などありえません。
九州・川内原発の新規制基準適合審査案を撤回し、審査書の決定を行わないでください。
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┗■2.審査書についての申し入れ
| 原子力規制委員会委員長 田中俊一様
└──── 川内原発建設反対連絡協議会 会長 鳥原良子
2014年9月10日
貴規制委員会の本日9月10日審査書公表について抗議いたします。
8月15日〆切のパブリックコメントが、1万7000件も寄せられたにもかかわらず、その公表と対応を全くしないうちに審査書発表という、国民を無視した態度に驚いております
九州電力の基準地震動については、専門家が過小評価であり基準地震動策定を見直す必要性を指摘されていました。基準地震動を620ガルのまま、審査を進めたのであるなら、今後発生すると思われる過酷事故について想定外という文言で言い逃れすることは絶対にできません。また、川内原発が火砕流により壊滅的な被害を受ける懸念があることを火山研究者が指摘していました。しかし、九州電力の「破局的噴火は、事前に火砕流の兆候を把握し核燃料を安全な場所へ移動でき対処可能」と主張していることについて、どのような検証をもって、事前の予知と核燃料の排出方法、搬送先についても具体的事象を示さないまま了承されたのでしょうか。
規制委員会の役割は、住民の健康と財産を守るためでありますから、審査において明確な判断を出すことができなかった場合、専門家の想定する最大値に合わせて検討し、審査不合格を出すこともできるはずです。
田中委員長自身も「新規制基準合格は原発の安全性を証明するものではない」と何回も表明され、規制基準合格と避難計画は車の両輪と評していたにもかかわらず避難計画を審査対象から外されたことは、矛盾しております。住民の暮らしに対する安全性の軽視です。
よって、本日の審査書発表により、規制委員会への住民の不信はますます募っております。審査書が原発の安全性を担保するものでないという規制委員長の言葉は、重要視しなければなりません。安全性を担保しない不完全なる審査ときちんとパブリックコメントも加味しないような現時点での審査書発表に、断固抗議いたします。福島原発事故原因も究明されず、汚染水垂れ流し、不十分な被災者救済状況下、さらに鹿児島県の弱者切り捨ての避難計画策定について何ら関与しないこの審査書でもって、川内原発再稼働容認が容易に行われることは、絶対あってはならないことです。
総括原価方式の電力料金による九州電力の赤字埋め合わせのため、川内原発再稼働を進めることが、実は真の国益を失う大きな危険性をはらんでいることに国民は気づいています。一時的な偏った経済のために多くの命を危険にさらし、国民の税金を無駄使いするわけにはいきません。
規制委員会として、次世代を見据えてまっとうな役割を果たされることを強く望みます。川内原発の適合性審査の徹底したやり直しを行ったうえで、審査書の再提出を望みます。
記
1.パブリックコメントを公表し、それに対応した適合性審査をやりなおすこと。
2.規制委員会として住民の命と財産を守る立場で、改めて審査書を作成しなおすこと。
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┗■3.パブリックコメントも無視した川内原発審査書の「決定」は許されない
| 原子力規制委員会御中
└──── さよなら原発佐賀連絡会(代表 豊島耕一)
貴委員会は7月16日に川内原発の審査書案を決定し,その日にパブリックコメント募集を開始しました.1万7千もの意見が寄せられたにも拘わらず,その内容はもとより,検討プロセスや結果は未だ公表されていません.しかし貴委員会のホムページによると,9月10日(水)の定例会議の主要議題は「九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の審査書案に対する意見募集の結果等及び発電用原子炉設置変更許可について」とされており,パブコメ回答の形式的な報告で,充分な審査書案の修正も検討もなされずに審査書が決定されるのではないかと懸念致します.
万一にもそのような議事運営と決定がなされれば,何のためのパブリックコメントだったのかという問題になり,コメントを寄せた人を愚弄することになります.これだけの量の文章を規制委員会メンバーは実際に読まれたのでしょうか.また,「意見」は公表され人々に知られ広く吟味されて初めて「意見」になります.「お上」が受け取るだけでは江戸時代の「目安箱」と変わりません.
多くの人が自らのパブリックコメントをネット上に公表しています*.その中にはもちろん,規制委員会の指定どおり「科学的・技術的」なものが多いと思われます.例を挙げれば,溶融炉心が原子炉圧力容器をメルトスルーした際の,水蒸気爆発の危険性や,コア・コンクリート反応(MCCI)に対する評価の甘さの指摘(CO等の可燃性ガスの発生の可能性の無視),格納容器内の水素等可燃性ガスの爆轟条件や対策に関する問題,燃料デブリ(溶けた燃料が原子炉の構造材や炉心を格納している格納容器のコンクリート等を溶かし,これらと混合することで出来た様々な組成の物質)の再臨界リスクの問題など,多々あります.
何れも審査書案の妥当性を根底から問うもののように思われます.これらに明確に答えることが,審査書案自体の「審査」の不可欠のプロセスです.そのような当然の手続きを経ることなく決定がなされることがないように,貴委員会に対して厳重に申し入れるものです. 2014年9月9日
* 例えば福岡核問題研究会の「川内原発の審査書案へのパブリックコメント」
http://jsafukuoka.web.fc2.com/Nukes/blog/files/6d1a5892228fc32b1802a856ee7f7c01-25.html