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┗■4.「川内原発の耐震対策の達成度(工事計画認可と保安規定)」について

 |  -工事計画認可はできないはず  (下)

 |  情報は公開されていない・地震で破壊される危険性・「安全余裕」なし・

 |  制御棒挿入時間のゴマ化し

 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)  ()12/15TMM:No2361】掲載

 

「安全余裕」なし

 

 工事認可書に書かれていた地震時の発生力は設備構造が塑性変形(変形して元に戻らなくなる限界点を超える力が掛かる)をする場所が多数あることを示していた。その多くが原子炉の燃料を通る一次冷却材を封じるための「圧力バウンダリ」そのものだった。

 「4As」と呼ばれる数値は、この力まで加わっても破壊点までは余裕があるが変形するとされる値だ。それよりも小さい値に「3As」というものがあるが、この値までならば弾性変形(変形しても元に戻る)範囲である。したがって破損の可能性は無い。

 4Asを超えたら補強するか、使わない。これが安全側の考え方だ。しかし九電は4Asを超えても直ちに破断するものではないとして、使用を継続できるとしている。これが「安全余裕を食いつぶす」姿勢だ。

 しかも、その部位が圧力バウンダリに多数存することは重大である。これが破壊されると直ちに炉心溶融を引き起こすからだ。これでは条件が少し違えば破断する恐れがでてくる。本来は変形する力の3倍以上の余裕を持つべきものが、破断する力の3倍の余裕さえ持っていないと疑われるのである。美浜3号機の二次系配管や美浜2号機の蒸気発生器細管は、地震が起きなくても破断し、冷却材漏れの大きな災害になった。地震時には、このように減肉や亀裂で脆くなった配管が存在することも想定されていない。例えば減肉で肉厚が半分になった配管は、

そのままでは破断しなくても、地震荷重に対する強度が三分の一に落ちてしまう場合があることが、防災科学技術研究所の実験で確認されている。三倍の安全余裕が無ければ肉厚半分で破断すると考えなければならないが、そのような想定に基づく性能設計はされていない。

 

制御棒挿入時間のゴマ化し

 

 制御棒の挿入時間については、大きな疑義が出た。制御棒は基準では2.5秒以内に挿入出来なければならないが、2.18秒で挿入できるとしている。しかし過去に原子力安全基盤整備機構JNESが行った多度津の振動台(既にもう存在しない)における実機試験では「Ssの3.3倍の地震を再現した結果、燃料集合体が40ミリ以上変位し2.2秒以内に挿入できない」という結果が出ている。

 Ssの3.3倍相当というと、620ガルの川内では2000ガルあまりとなる。ところが九電の解析では2828ガルで揺すっても問題ないという。

 ところがこの解析表には「最大変位」のところの数値が白抜きになっている。

都合の悪いデータを隠しているのではないかと疑われる。

 実機試験とはいえ、多度津の振動台は三次元の振動試験は出来ず、横揺れを模擬しただけである。いうまでも無く実際の地震は縦揺れもあるので遙かに厳しい。

それから考えても九電の解析は驚く結果だといわざるを得ない。

 

工事計画認可は出来ないはず

 

 規制委は「工事計画は審査中」として、何時決定されるかを明言しなかった。補正に次ぐ補正であることも明らかにした。その中には「誰が、いつ、どんな場合に原子炉を止める決定権を持つのか」などという実に重大な点も含む。そんなことも明示されないというだけでも信じがたいのだが。

 私たちは是非、工事認可はパブリックコメントにして欲しいと要求したが、同地に全面的に公開することも要求した。あちこち齟齬を来し、いうなれば「つじつまあわせ」の作文になっているのは間違いないだろう。

 少なくても大量の放射能放出は起こらない設計、施工になっていなければ認可できない原発の、その証拠書類が公開されない、あるいは随所に疑問がある上、安全余裕をぎりぎりまで切り詰めても動かすというのだから、これまで以上に危険な原発になっているのである。  (了)

 

 

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┗■5.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)

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 ◆開催決定!! 1224九州電力東京支社前抗議

 

  日時:1224日(水)18:3020:00

  場所:有楽町電気ビルヂング正面玄関前(有楽町駅日比谷口徒歩0分)

     参照 http://coalitionagainstnukes.jp/?p=5551

  主催:首都圏反原発連合

 

  圧倒的脱原発世論を無視し川内(せんだい)原発再稼働を強行する

  原発事業者、 九州電力に年内トドメの徹底抗議!

 

 

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┗■6.新聞より2つ

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 ◆再稼働ノーが上回る 低投票率にも希望

 

  衆院選の愛媛県内4小選挙区では、自民党が独占を維持した。しかし、県内の投票率は、49.8%と初めて50%を割り込んで戦後最低となった。愛媛の有権者の大半が「今回の選挙は投票する気にはなれない」とそっぽを向いたということだ。

      (後略) (1217日東京新聞「別冊・南海日日新聞」より抜粋)

 

 

 ◆大間原発 審査を申請 フルMOX 規制委「慎重に評価」 函館市「稼働ありき 遺憾」

 

  電源開発(Jパワー)は16日、青森県大間町で建設中の大間原発が新規制基準を満たすか確認する審査を原子力規制委員会に申請した。建設中の原発の申請は規制委の発足後初めて。運転開始には審査合格が必要となり、同社は営業運転開始の時期を2021年度ごろと見込んでいる。

      (後略)(1216日東京新聞より抜粋)

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