NUCLEAIRE
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2249】
2014年8月14日(木)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.速報
◆「氷の壁」断念を検討 ドライアイス効果なく
福島第一 建屋の汚染水遮断 政府が13日から検討
[8月14日(木)産経新聞より抜粋]
★2.パブコメを書こう その2
「火山影響評価は科学的とはいえない」
「出来もしないことを出来るように扱って」
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.過酷事故対策もいい加減
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会! その15
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆9/6木下黄太氏講演 IN 横須賀「木下黄太が語る内部被曝の真実」
場所:横須賀文化会館 中ホール
◆9/14DVD上映・武藤類子さんの講演会
場所:三鷹社会教育会館4F講堂
★5.新聞より
◆原発再稼働を問う (7月21日東京新聞より)
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※川内(せんだい)原発再稼働やめろ! 永遠に原発ゼロに!
8/15(金)第114回首相官邸前抗議にご参加を!
日時:8月15日(金)18:00~20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
当日の詳細は http://coalitionagainstnukes.jp/ を参照
○たんぽぽ舎はいつものように13:00集合、ビラ折りやプラカードづくりの作業、たんぽぽ舎16:20出発、17:00頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)前で短時間の抗議コール。17:15「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて17:30官邸前へ、国会前へ出発。20:20経産省前テントヨコでまとめの集会と東電抗議の際の楽器練習(短時間)。参加歓迎!
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┗■1.速報
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◆「氷の壁」断念を検討 ドライアイス効果なく
福島第一 建屋の汚染水遮断 政府が13日から検討
東京電力福島第1原発海側のトレンチ(地下道)に滞留する汚染水を遮断するための「氷の壁」が3カ月以上たっても凍らない問題で、7月末から投入している氷やドライアイスに効果が見られないことから、政府が「氷の壁」の断念を検討し、別の工法を探り始めたことが13日、分かった。政府関係者によると、19日に原子力規制委員会による検討会が開かれ、凍結方法の継続の可否について決めるという。(中略)
氷やドライアイスの投入について、東電の白井功原子力・立地本部長代理は「十分な検討が不足していたという批判はその通り。失敗を次の糧にしていく。当初予定していたことができないことはあり得る」と話している。
[8月14日(木)産経新聞より抜粋]
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┗■2.パブコメを書こう その2
| 「火山影響評価は科学的とはいえない」
| 「出来もしないことを出来るように扱って」
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
http://toyokeizai.net/articles/-/44770
中村 稔、岡田 広行:東洋経済編集局記者 2014年8月7日
「火山影響評価は科学的とはいえない」
川内原発審査の問題2.高橋正樹日本大学教授
○ 東洋経済誌はネットで4回連続で川内原発審査の問題点を連載している。
その記事紹介を続ける。
次は、高橋正樹日本大学教授の川内原発火山影響評価批判だ。
規制委員会の火山ガイドラインで火山の影響を回避するための唯一の方法は、事前予測が根幹にあることがわかる。
その一つ、「階段ダイヤグラム」について高橋教授は批判している。
「階段ダイヤグラム」とは、縦軸に火山噴火で噴出した火山灰や溶岩を、横軸に時間をおいて作られるグラフのこと。長い時間軸で噴火の歴史と噴出量の相関を見ることが出来るので、未来予測の目安にはなるが、これで噴火予測が確定的に出来ると考える学者は、おそらく居ない。
例えば、以下のURLには桜島噴火の階段ダイヤグラムが掲載されている。これを見ても、気まぐれな火山噴火の様がわかる。
http://www.kazan-g.sakura.ne.jp/J/koukai/01/kobayashi.html
「このような(桜島噴火)活動の継続期間は、数年から数百にわたるものまで変化に富んでいるものと思われます。それ故、(桜島)南岳の現在の活動が今後とも続くのか、または終息に向かうのか、あるいは溶岩を流出し新たな火山体形成期の活動となるのか、現時点で判断するのは困難です。」同論文の結論だ。(桜島火山の噴火史・鹿児島大学理学部助教授 小林哲夫)
ところが規制委員会は、この「階段ダイヤグラム」を噴火予知に確定的に使えると考えたようだ。
高橋教授はこれを批判し「噴出量の見積もりの誤差が大きく、年代測定も難しい。10人研究者がいれば、10通りの階段ダイヤグラムが作られる。そういうものだ。」続けて「それで原発規制の厳密な議論ができるのかは非常に疑わしい。」と規制委の火山予知議論そのものを否定した。
○ 火山灰の影響も楽観的過ぎる
高橋教授は続けて「風向きにもよるが、川内原発に影響を与えるという意味
では、VEI5でも十分に大きい。桜島の大規模の噴火でも、火山灰の影響はある。
それで電線がショートしたりして、外部電源が喪失されれば、事故が起きうる。」火山爆発指数VEI5とは、1914年の桜島大正噴火も含まれる規模だ。
ということは、桜島噴火が100年前の規模程度でも、外部電源喪失、非常用ディーゼル発電機停止、すなわちステーションブラックアウトを引き起こす可能性は高く、さらに火山から噴出する軽石が海面上にびっしり浮かぶ事態になれば、電源が生きていても海水ポンプが使えない事態になる。
海水ポンプは言うまでもなく原発の「最終ヒートシンク」すなわち熱の捨て場なので、これが機能しなければ炉心損傷の危険性が高まる。
桜島は今も噴火を続けている。これがVEI5の規模になるかもしれないことを否定できる人は誰もいない。VEI5またはそれを一桁上回る6は破局噴火ではない。毎年世界のどこかで起きる程度の規模である。
火山灰の影響についてもあまりに楽観的過ぎることを高橋教授は批判している。
○ いつ、誰が判断するのか
火山の噴火予知は事実上不可能だが、仮に何らかの兆候をつかんだとして、いったいどうやって使用済燃料を移動させるというのか。
少なくても火山噴火のリスクに備えるというのならば、「VEI5以上の噴火が予測されたら原子炉を停止し、使用済燃料を○○に移動する作業を行う」などと、具体的な対策が策定されていなければならないはずだ。
いつ、だれが、どうやってそれを判断し、燃料体はどうやって、どこに、どれだけの時間をかけて移動する、とする具体的対策が示されない限り、そもそも火山対策が「存在する」とさえ言えないだろう。
このくらいのことは決まっていて初めて「火山対策」と言える。それさえ存在しない現状では、机上の空論であり、科学性はなく、単なる作文に過ぎない。