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┗■2.先週5()7() 再稼働推進を決めた鹿児島県本会議

 │ 傍聴席で掲げられた「再稼働NO」の紙と、もうひとつの紛糾騒動!

 │ 「白杖はぼくの目であり、からだの一部です。」

 └────(官邸まえ金曜行動参加者 西堂いづみ)

 

「つえ」を持って議場に入れない規則がある鹿児島県議会の人権意識の低さに

(_;)

 

 125日、鹿児島県臨時本会議の傍聴席に着席するや県職員が「杖をお預か

りします」と同席の私の連れ合いT(視覚障がい者)に言いに来た!

 言いがかりにしか聞こえず予想だにしていない事を突然言われた瞬間に逆上

してしまった私は「これは杖でなくて白杖だ!!」と反撃した。続いて間髪いれ

ずに周りの熱血漢たちからも「白杖は体の一部だ」「どこにそんな事が書いて

ある」「みせろ」と声が上がり傍聴席の一部が騒然となりました。それ以上の

騒ぎを避けようとその職員の上司と思しき人が「まあまあここは」と制止に入

り、この場では白杖を預からないで良いという指示を素振りで職員にしたよう

に思います。

 私たちは「杖を預かる」という規則を退室後に見せて貰うという約束を取り

つけてその場は納まりました。

 本会議の傍聴を終えて私たちは議場の隣の小さな控え室で先刻の県職員から、

書いてあるいう文章を見せてもらい、中の一人が大きな声で読み上げて確認し

ました。私たちの後から退室してくる人たちも交え、小さな部屋で怒号が再燃。

 私は抗議の手を緩めることなく「これは杖ではない!なんというものか言っ

てみろ!」と顔色を失っている職員に詰問を続けました。そして最後に「人権

意識の低さに呆れて物が言えない!謝れ!!」というと先ほどの上司が頭を下

げましたが、全盲のTには見えないことでした。

 

果たしてその文章とは

 

◇鹿児島県議会傍聴規則

 第6条 次の各号に該当する者は,傍聴席に入ることはできない。

 (1) 銃器刀剣類その他,人に危害を加えるおそれのある物を携帯している者

 (2) かさ,つえ,旗,のぼり,標識,びら,看板等の類を携帯している者

 以降、(3)(6)まで項目が続く。

https://www.pref.kagoshima.jp/reiki/reiki_honbun/q7010300001.html

 

いったい、白杖(※)がしこみ杖にでもなっているというのか?

鹿児島県は障害者自立支援法(現・障害者総合支援法)を知らいでか!

 翌日6日にTは、毎日新聞からインタビュー(※)を受けました。白杖はあ

なたにとってなんですか?など何点かの質問にこう答えました。

「白杖は僕にとっての目です」「職員が僕から離れていたので何が何だかわか

らなかった」と。それと同時に、続くTの返答には私も苦笑してしまい、猛省

しました。「周りがワア~ワア~言っていて、どうしていけないのか、僕が質

問する隙間がなかった」と。

 

 記者からの情報によると鹿児島県では2012年3月に「障害のある人もない人

も共に生きる鹿児島づくり条例」が制定されたということだ。

http://www.pref.kagoshima.jp/ae07/kenko-fukushi/syogai-syakai/

gyakutaiboushi/sabetsukaishou/jourei.html

 

 帰宅後に西日本新聞からも取材の電話がありました。Tは、「障害者権利条

約(2006年国連で批准)を知らないのでしょうか?」と話したようです。

 私はあまりの理不尽さに冷静を欠いてTの事を気づかえなかったことと、足

の不自由な方たちのための「つえ」について抗議ができなかった事の反省をし

ていると話をすると、記者から「実は以前に傍聴する足の不自由な方の杖を預

けさせられた事があるんです」という話を聞かされて「え~~?え~~!

え~!!」を100回言っても気が収まらないと答えました。因みに視覚障がい

者が議会の傍聴をしたのはTが初めてだそうです。

 「原発の稼働は憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきもの」

と断じた福井地裁の大飯原発運転差止請求事件判決が5月に出されたにもかか

わらず、「命」を大切にすることを最優先させず再稼働を「やむを得ず決定し

た」という知事の気になる発言の裏には、手続きさえ踏めば事が運ぶとする

「命の重さ」と同等である基本的人権意識のかけらも無い精神構造の風土が鹿

児島県議会にあるのだと言える。

 であるとしたら2012年に制定された「障害者ともに生きる条例(略記)」も

手続きを踏んだだけの内容空疎な条例の制定だったと云わざるを得まい。

 後からTから聞いた話によると、6日の原子力安全対策等特別委員会の傍聴

席の受付口で「つえ」を預かると云った職員がTに一言「申し訳ありませんで

した」と謝ったそうです。しかし、いち職員に謝られて済む問題ではないこと

は言うまでもありません。民主主義とは何か?と言う以前の問題であります。

それぞれの地元でこの問題がどうなっているのか調べて欲しいと思いました。

 

(メルマガ編集部より 参考情報)

 ※白杖 読み:はくじょう。

 14日の毎日新聞[鹿児島版]は↓↓こちらのリンクから。

http://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20141114ddlk46010344000c.html

 鹿児島県議会の傍聴規則はさておき、他県・自治体の傍聴規則をいくつか見

 てみると、議長の許可を得るという断りはあるものの、「歩行補助のため

 つえを携帯することができる」「歩行補助のためのつえは、危険物から除外

 される」と記載されています。衆議院・参議院でも同様。歩行補助のための

 つえの携帯でさえも禁止してしまう鹿児島県議会。

 あなたの町の議会は大丈夫かな?

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