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たんぽぽ舎です。【TMM:No1057】
                        転送歓迎です
 
       ◆ 地震と原発事故情報 その42 ◆
 
        4つの情報をお知らせします。
 
  1.『4/30広瀬隆・講演会-週刊金曜日と共催』
  2.『高レベル廃液をどうするつもりか』山崎久隆
  3.『この夏、本当に電力は足りないのか』河野太郎公式サイトから
  4.『政策の大転換(原発やめろ)を図れ-毎日新聞の社説4/15-』
 
 
★1.4/30たんぽぽ舎+『週刊金曜日』共催講演会
 
    広瀬 隆 講演会 『いま福島原発で起こっていること』
 
 ・司  会:原田裕史(たんぽぽ舎)+赤岩友香(『週刊金曜日』)
 ・あいさつ:柳田 真(たんぽぽ舎)
 ・講  師:広瀬 隆(作家)「いま福島原発で起っていること」
       大東 断(市民エネルギー研究所)「電力浪費を見直そう」
       伊田浩之(『週刊金曜日』企画委員)「原発震災を取材して」
       山崎久隆+鈴木千津子(たんぽぽ舎)
         「食卓にしのびよる放射能汚染
                 -独自の放射能汚染調査から」
  閉会挨拶:北村 肇(『週刊金曜日』)
 
 ・会 場:東京・豊島公会堂ホール
                (JR・西武・東武・地下鉄池袋駅東口各5分)
 ・日 時:4月30日(土)17時30分開場 17時50分開演~21時10分
 ・参加費:1000円
         (うち200円はみんなが使える放射線測定器購入費に充てます)
 ・受 付:当日会場にて。先着順800名。
 ・問い合せ:『週刊金曜日』業務部03-3221-8521(平日9:30~17:30)
 
 
★2.高レベル廃液をどうするつもりか?海に捨てる無能さ。
      提言-使用済燃料輸送船を使え!
                            山崎久隆
 
・4月7日、韓国の金首相は日本の対応について国会での質問に答え「日本に無
能と言いたい」と発言したという。これは低レベル廃液を海中投棄したことに関
連してのものと言われているが、枝野官房長官は「真偽を確認中」とし松本外相
は「そのような主旨のコメントでは無いことを確認した」と、問題視しないのだ
そうだ。
 しかし本当のことを言われて問題視するもしないも、それ以前に事前の説明も
通報も無しに放射性廃液を太平洋に放出する日本の、どこに反論できる立場があ
るというのだろう。事実、無能では無いか。
・さらに連日無能さをさらけ出しているのが、汚染水処理問題。
 現在、太平洋に排出してしまった「低レベル放射性廃液」の入っていた「集中
廃棄物処理施設」に送るつもりだそうだが、この施設に「毎時1シーベルト」
(数時間で致死量に達するという恐るべき線量)という高レベル廃液を収納する
ような能力があるとは思えない。
 低レベル廃液を処理する設備には低レベルの、高レベル廃液を処理する設備に
はそれ相応の能力で設計施工をするのが常識で、低レベルしか入れない設備を高
レベルでも使えるだけの防護をするのはオーバーデザインなので普通は行わない。
従って中に入れてしまえば、接近不可能な線量のγ線を放出し、漏えいが見つか
っても修理さえ出来ないだろう。
 そのうえ高レベル廃液を「メガフロートに入れる」というとんでもない案が出
ている。
このメガフロートがどんな構造物なのか定かでは無いが、少なくても廃液タンク
として使えるような密封性があるとは考えられない。メガフロートとして浮かん
でいる分には多少の隙間が喫水線上にあっても問題にはならない。しかし高レベ
ル廃液タンクにはいかなる隙間も許されないのだが、そんな厳しい条件を満たす
とは到底思えない。思いつきにしても質が悪すぎる。
 仮にこんなものに高レベル廃液を入れて、津波に襲われたらどうなるか。2、
3m程度でも岸壁にたたきつけられ、ばらばらになって沈没し廃液を全量海中に
放出してしまうだろう。
・ではどういうものが良いのか。
 例えば世界中にある使用済燃料輸送船を全て持ってきたらどうか。使用済燃料
輸送船はダブルハル構造であり、さらにもともと使用済燃料輸送容器という高レ
ベル放射性物質を格納する容器を搭載する目的で建造されているので、タンカー
のような単なる沈没防止機構としてのダブルハル構造では無く放射性物質の放出
を防止するための構造となっている。また、火災に対する消防・防火機能、放射
性物質の漏えい監視機能、さらに放射線測定や防護設備が完備し、対テロ用機関
銃も装備している。機関銃はこの際役に立たないが、それ以外はまさしく今回の
ような放射性物質の格納にもってこいの船だ。おそらく世界中でこれほど高レベ
ル委廃棄物を格納するのに適した船舶は存在しないだろう。
これに放射性物質の回収設備を横付けすれば、そのまま福島第一原発の真ん前で
放射性廃液からの回収作業も可能だ。津波に対しても沖合に避難するなどで被災
を避けることが出来る。
 いまからでも世界中の使用済燃料輸送船を集めて、廃液処理に当たるべきだ。
 
 
★3.この夏、本当に電力は足りないのか
   自民党本部で東京電力からヒアリング
            -河野太郎公式サイトから転載-
 
・自民党本部で東京電力からヒアリング。
東電は、今年の夏の需要をピーク時で5500万kWと予測して、それに対する
供給が、3月25日時点で揚水発電なしで3600万kW、揚水発電を入れると
3800万kW。それが今年の夏までに揚水発電なしで4650万kWに復旧す
るという。
さらに、そこから常磐共同火力と鹿島共同火力が復旧し、ガスタービン、ディー
ゼルエンジンなどを設置し、さらに自家発電の余剰購入等で揚水発電なしで50
00万kWまではめどがついたと発表。
揚水発電のベースがそれに200万kW上乗せされ、さらに揚水発電が増える可
能性もあることから、かなり供給が需要に追いついている。
・これに、さらに需給調整契約がある。今日、東電が出してきたのは需給調整契
約の一部だけ。「あらかじめ休日に工場の操業を振り替えたり、一時停止しても
らう契約」が130万kWと「電力需給逼迫時に使用を控えてもらう契約」が1
10万kW。このうち130万kWは需要予測にカウント済というが、東電の言
い値でも110万kWは需要を減らせる。
東電が出してきた以外の契約形態もあるはずだか、それについては東電は今日は
資料を出してこない。
・こうしたプレゼンに対して、1.需給調整契約の内容をきちんと出すこと、2.
中長期的な対策として火力発電所の増設が載っているが、アセス抜きなどという
無謀なことはしないこと、3.「マスメディアと提携した情報提供」という項目
に堂々とテレビCM、新聞広告、雑誌、各検索エンジンへのバナー広告などとう
たっているので、これから東電の損害賠償を議論しようという時に、これまでの
ようにコマーシャルでマスコミを黙らせようというのはとんでもない、節電を訴
える必要があるならば政府広報なり、AC(電力も入っているが)でやればいい
ことで、マスコミに資金提供するのはやめることを主張したが、まともな回答が
ないまま本会議の時間になった。再度、東京電力の出席を求め、散会。
・夏にどれだけ電力が足りないのか、それをどう補うのか、きちんと情報が公開
された状態で議論する必要がある。
・また、これまで環境省所管の法律は、原子力発電所は全て適用除外になってい
た。この国会に水質汚濁防止法の改正案が政府から提案されるので、まずこの改
正に当たり、自民党から議員立法で、原発由来の水の汚染が適用除外になってい
たのを改める改正を提案するように環境部会で提案した。この他の法案について
も全て適用除外を外し、経産省が利権を守るために環境省に手を出させないとい
うこれまでの負の構図をきちんと直す作業が必要だ。
 
 
★4.政策の大転換(原発やめろ)を図れ―4/15毎日新聞の社説―
 
・4月15日の毎日新聞社説は注目される。全体は2200字の文章。大見出しは『政
策の大転換を図れ』、中見出しは2つで「想定外」許されぬ、と依存度下げる決
意を。社説の結論は次の通り=「原発やめよう」だ。
 
 「日本は電力の3割を原発に依存してきた。安定した電源として擁護論は強い。
原発なくして日本の経済が成り立たないのではないかという懸念もある。
 しかし、経済と安全をてんびんにかけた結果としての原発震災を直視したい。
最終的には国民の判断ではあるが、原子力による電源に頼らなくても、豊かに暮
らすための知恵を絞りたい。
 そのためには、温暖化対策で注目された再生可能エネルギーの促進や低エネル
ギー社会の実現がひとつの鍵となるはずだ。地震国日本に適した電源と、それに
基づく暮らし方を、今こそ探っていく時だ。」
 
・大手新聞の中で初めて見る見解文だ。
 私たちはこの見解を歓迎する。(柳田)
 
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1056】
                        転送歓迎です
 
       ◆ 地震と原発事故情報 その41 ◆
 
        4つの情報をお知らせします。
 
  1.『東京電力柏崎刈羽原発3号機の運転再開したい発言(社長)に怒る!』
      -山崎久隆
  2.『労働組合が被災地支援・激励交流』-全労協
  3.『なぜ関西から電力を引けないのか?』-西日本は余っているのに
  4.『反原発・グーグルカレンダーのお知らせ』
 
 
★1.東京電力柏崎刈羽原発3号機の運転再開したい発言(社長)に怒る!
   電気は足りている。地震が心配。運転再開反対。  山崎久隆さん
 
・ 東電清水社長は何にも反省していない。原発震災を恐れてさえいない。蛮勇
というのだろうか。いや単なる無知なのだろう。しかしこの無知が福島原発震
災を引き起こしたというのに。
 ついに社長の口から「柏崎刈羽原発3号機の運転再開」という言葉が飛びだ
した。それも謝罪会見の後にだ。柏崎刈羽市民の意思を徹頭徹尾踏みにじった
発言。
・ どうしたら、この人たちは、思い知るのだろう。もう一度柏崎刈羽を原発震
災が襲うと、思い知るのだろうか。それとも第一原発が水蒸気爆発を起こして
吹き飛んだら思い知るのか。理解?そんな次元では無い。もう精神構造を疑う。
 この人は「体調不良」として引っ込んでいる間に、何も見ず、何も聞かず、
ひたすら原発再開を考えていたのかもしれない。
 柏崎刈羽を全部止める。これをもう一つの目標にしないと、原発震災に見舞
われる恐れが高まるばかりだ。
・ 3月12日の夜。私は職場に足止めになった。深夜、大きな緊急地震速報の
音で飛び起きた。場所が分からなかった。速報後の写りがとても悪いパソコン
上のustreamのNHK画面は突如「長野県で震度6強」と伝えた。その場所を地図
上で見て再び飛び上がった。新潟県と長野県の県境付近で、小さいテレビ画面
上では柏崎から目と鼻の先に見えた。
 実際にはもっと遠かったのだが、今回の東北関東大震災の大きさは、東日本、
もうちょっと絞るならば糸静線から富士山下、富士川河口沖、銚子沖、下北半
島沖を結ぶ範囲が余震又は誘導地震の発生エリアになっていて、フォッサマグ
ナの真上にある柏崎刈羽原発とその沖合にある例の「値切られた」断層あるい
は長岡平野西縁断層帯などは、この巨大地震の影響で動く可能性が高まってい
ると思います。それで無くても連日連夜、M6~7級の余震が多発している現
在、どこで巨大地震が起きてもおかしくないと地震学者は嬉しくない予想を口
をそろえてしてくれている。そんなさなか、東電は電力不足でさえないのに柏
崎刈羽を止める気は無い。
・ 実際に、これから柏崎刈羽原発の現在運転発電量491万キロワットを止め
ても停電しない。今日の予想最大は3300万キロワットに対し供給力は4150万キロ
ワット、その差は850万キロワットもあるのだ。
 時事通信の記事を貼り付けておく。これが東電の真の体質だ。福島県民が被
災地で死の恐怖にさいなまれているさなか、東電はさらに新潟にも同じ苦しみ
を味わえと言うつもりらしい。
 東京が停電しようと、柏崎刈羽原発を止める権利を、新潟の人々は有してい
る。
 
 
★2.労働組合が被災地支援・激励交流
   救援物資第3便(4次現地支援)―全労協
 
 テレビ、新聞ではあまり報じられないが、労働組合が被災地支援激励
交流で活躍しています。実例をニュース等から紹介します。
 
全労協FAX情報1430号(4月12日付)より
全労協・東日本大震災対策本部と全国一般全国協は、まず被害の状況をこの目で
確かめ、現地被災地の最前線で救援活動にあたっている、
『共生ユニオンいわて、東北全労協、宮城全労協、ふくしま連帯ユニオン』を訪
れ、救援内容の報告、後方支援として何が必要か、何が求められているのか、中
央の果たす役割など激励交流を行ってきました。
短期間の滞在ではありましたが、現地の惨状を見せつけられ、復興に向けた取り
組みの気の遠くなる思いをさせられ、しかし一方、現地での着実な活動に励まさ
れ、私たちもしっかり現地を支えていく決意を新たにして帰京しました。仲間の
皆さんのさらなるご支援をお願いします。
・4月17日(日)から炊き出しを始める(予定) 現地の要望でカレーライス
          (以下次号で紹介)
 
 
★3.なぜ関西から電力を引けないのか?
   西日本の過剰電力は1348万kwもあるのに
 
・週刊ポスト4月22日号は「徹底解剖 東電vs関電 相克の60年史
―なぜ関西電力から電気を引けないのか?真夏の東京大停電危機」という
6頁記事を掲載しています。
 西日本の余剰電力(供給予備力)は合計1348万kwもあり、これだけあれば
計画停電は全く不要だった。
 なぜ、関東へ送れないのか?―を1つの軸にして述べています。
一読の価値ありの文章です。
・但し、この文章では「原発なしでも電気は大丈夫=休んでいる火力施設が
5割~7割もあり、それを動かせば原発なくても電気は大丈夫」の視点が全く
ない点と、地方から大東京圏へ電気を送る視点のみで、地方の気持ち・視点がぬ
けている点の2つが気になります。(Y)
 
 
★4.反原発・グーグルカレンダーのお知らせ
 
 昨今、様々な団体が全国各地で様々な反(脱)原発の講演会、集会を開いていま
す。その情報を期限付きで(5月いっぱい)、まとめてくれた便利なサイトを紹介
します。パソコンをされる方は、一度のぞいてみられたら。又、自分の知ってい
る集会も書き込め、広めることができます。すでにご存じの方も多いかもしれま
せんが、ご一報まで。
   http://datugeninfo.web.fc2.com
たんぽぽ舎です。【TMM:No1055】
                        転送歓迎です
 
       ◆ 地震と原発事故情報 その40 ◆
 
        3つの情報をお知らせします。
 
  1.『東電から申し入れ文への回答が届く』・園良太さん
  2.『次の東電前アクションのお知らせ』4月15日(金)ほか
  3.『福島原発事故は今どうなっているか?』・山崎久隆さん
 
 
●1.東電から申し入れ文への回答が届く-東電前アクション・園良太
 
 「東電前アクション」の一人・園良太が3月30日に出し、4月8日に回答を求
めていた抗議申し入れ文に対して、東電から回答が来ました!
 
事故を謝罪し、原子力災害への保障に触れているのは、当然とはいえ
評価しても良いと思います。でも個別の質問への回答を避けています。
そして最も重要な「原発を今後どうするのか」が一言もありません。
私たちは東電がきちんと回答し、「原発を撤廃します」と宣言するまでアクショ
ンを続けていきます。
 
★3月30日の申し入れ書の要求は
1:東京電力は管理する全ての原子力発電所を今すぐ停止すること。
2:東京電力の現会長と現社長が、避難住民の前で、テレビの前で、私たちの申
し入れ行動の前で、謝罪すること。
3:福島原発を廃炉にすることを今すぐ公表すること。
4:人の命を犠牲にする原子力ビジネスから撤退し、全ての建設計画を廃案にす
ること。
5:東京電力の全ての内部留保の資産を、福島原発から避難してきた人々や他地
域の原子力被災者への生活補償、雇用保障、健康補償にまわすこと。
 
★東京電力の回答です。
───────────────────────────────
平成23年4月8日   園良太 様
 福島第一原子力発電所における事故、および、放射性物質の漏えいにより、
発電所の周辺地域の皆さまをはじめ、県民の皆さま、さらに広く社会の皆さまに
大変なご心配とご迷惑をおかけし、心より深くお詫び申し上げます。
現在、政府・関係省庁、自治体のご支援とご協力を仰ぎながら、緊密に連携を
はかりつつ、事態の一日も早い収拾に向けて、全力を挙げて懸命に取り組んでお
ります。こうした状況にあるため、お申し入れに対する個別の回答は、ご容赦い
ただきたいと存じますが、現在の会社の方針について、別添のとおり回答させて
いただきます。          扱い:広報部原子力センター
 
                平成23年4月  東京電力株式会社
 このたびの大震災により、被災された方々に哀心よりお見舞いを申し上げます。
また、当社福島第一原子力発電所の建屋の爆発や、放射性物質の外部への放出と
いう重大な事故、これによる大気や水質への拡散や作物・飲料水への影響の拡大
など、広く社会の皆さまに、大変なご不安、ご心配とご迷惑をおかけしておりま
すことに対し、深くお詫び申し上げます。
 特に、発電所を立地させて頂いております大熊町、双葉町、富岡町、楢葉町の
皆さま、周辺にお住まいの皆さまには、この度の大地震とその余震へのご不安に
加え、放射性物質の放出により、長距離の移動を伴う避難や、屋内退避、あるい
は避難所生活など大変過酷な状況を強いるこよになり、心身両面で大変なご苦労
とご不便をおかけしていることにつきまして、重ねてお詫び申し上げます。
 福島第一原子力発電所につきましては、今なお、残留熱の除去など最終冷却を
実現できない状況にあり、こうした中、当社は、政府・関係省庁、自治体、自衛
隊、消防、警察の皆さまなど。多方面の方々からのご支援とご協力を仰ぎながら、
事故の拡大防止、事態の収束に向け、全力を挙げて取り組んでいるところです。
 今回の事故は、このたびの大震災に起因するものですが、放射性物質の放出に
よって生じた様々な原子力災害に対しましては、国の支援を頂きながら、原子力
損害賠償制度に基づき、誠意をもって補償に向けた準備を進めております。
 当社といたしましては、引き続き、政府、自治体と緊密に連携をはかりつつ、
これ以上の事態の悪化を防ぐととともに、事態の収束に向けて、全力を傾けてま
いる所存です。
───────────────────────────────
 
●2.次の東電前アクション(行動)のお知らせ
    -皆さまの参加を期待します-
 
  4月15日(金)18:00~20:00東電前(第11回行動)
    23日(土)14:00東電前~16:00(第12回行動)
    26日(火)18:00~20:00東電前(第13回行動)
         (※当初、4月28日(木)を予定していましたが、チェルノブイリ原発事
故の起きた日の4月26日(火)へ変更する予定です)
 
 
●3.福島原発事故は今どうなっているか?-山崎久隆さんの話から
 
 4月12日劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワークの総会の後に行われた山崎久
隆先生のお話を聞きました(会員ではないですが参加できました)。
 福島第一原発のそれぞれの炉がどうなっているのかを事故の写真と計測された
放射性物質などから推測、本来ならとるべき処置、起こりえる今後の状況などを
お話してくれました。続いて、汚染の現状についてです。どんなに反対していて
も、原発が嫌でも、現時点で放射性物質が福島原発から排出されていることは全
ての国民・世界中の人にとって現実です。現時点での汚染に対してなすべきこと
と、被ばく線量があがるとどのような健康被害がどのくらいの期間で起こるかを
過去のデータを参照しながら説明してくださいました。
 私は原発に関して全くの素人で、ただただ生理的に嫌だ、怖い、というだけで
は風評被害と変わらないと思い、初めてこういった専門の方の話を聞きました。
結果、怖い理由に説明ができるようになってきました(残念ながら怖くないとは
思えないです)。確率の問題とのことですが、確実に健康被害は起きるのです。
改めて人類がとんでもないものを操作しようとしていたと思うばかりです。
講演の間、レイバーネットさんがustream中継をしていました。みなさんご存知
でしたか?私はたんぽぽ舎の講演の多くがこうやって見られることを昨晩知りま
した。興味のある人はぜひどうぞ→ http://www.ustream.tv/channel/tanpoponews
 ちなみに、あまりに淡々と先生がお話されるので「絶望しないで現状を受け入
れるこつ」を伺ったところ、「年齢(50過ぎ)」との返答を頂きました。30代にと
っては厳しいだろうねとのことでした、ほんとにその通りで途方にくれています。
(O子さん)4月13日記
たんぽぽ舎です。【TMM:No1054】
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       ◆ 地震と原発事故情報 その39 ◆
 
        6つの情報をお知らせします。
 
  1.『原子力安全委員会は3月23日に史上最悪レベル7と判断していた』
  2.『大量放出を重大視 放射性物質、今も毎時1テラ・ベクレル』
  3.『放射能放出量はチェルノブイリに匹敵するか、超えるような事故に』
  4.『原発事故の陰の「A級戦犯」原子力安全・保安院長 寺坂信昭』
  5.『こまめな節電で15%減らせる』
  6.読者からの声
 
 
★1.『原子力安全委員会は半月以上前に知っていた!
     ―3月23日に史上最悪レベル7と判断していた―』
 
 原子力安全委員会が、周辺環境の放射線量調査のデータなどから逆算して、原
発からの放出量を推定する手法で試算したところによると、東日本大震災発生日
の3月11日から4月5日までに大気中に放出された放射性のヨウ素131とセシ
ウム137の総量が、3月23日の時点で約10万テラ・ベクレル(テラは1兆倍)
以上になり、「レベル7」の基準である数万ベクレルを超えた。(読売新聞4月
13日朝刊より)
 
 
★2.『大量放出を重大視 放射性物質、今も毎時1テラ・ベクレル
     ―際立つ深刻さ―』
 
 国際原子力機関(IAEA)の運用方針では、「レベル7」を「対策拡大が必要
な放射性物質の大量放出。一つ以上の国で広範囲の健康と環境への影響を伴う」
と位置づけて、「レベル7」は「5」や「6」に比べて際立った深刻さを示して
いる。
 原子力安全保安院は、今回の放出量は同じ「7」の旧ソ連チェルノブイリ原発
事故の1割前後というが、同事故の値は発生から沈静化までの約10日間の総量。
一方原子力安全委員会によると、福島第一原発では今も毎時1テラ・ベクレル程
度の大気への放出が続いているとされる。今後数か月以上この状態が続けば、放
出量は数千テラ・ベクレルに達し、大事故がもう1つ起きたのと同じ計算になる。
(読売新聞4月13日朝刊より)
 
 
★3.『放射能放出量はチェルノブイリに匹敵するか、超えるような事故になる
     ―東電・松本純一原子力立地本部長代理―』
 
 東電の松本純一・原子力立地本部長代理は、4月12日の記者会見で「事故の様
相が違うとはいえ、放出量という観点からすると、チェルノブイリに匹敵するか、
超えるような事故になると、その深刻さを認めた。
 
 
★4.『原発事故の陰の「A級戦犯」原子力安全・保安院長 寺坂信昭』
 
・ 月刊雑誌『選択』に、原子力安全・保安院長の寺坂氏の内実が掲載されてい
る。保安院の現状に詳しい記者の記述と思われる。全体の文の中から、核心と思
われる部分を紹介します。「全体の文章の長さ」はこの文の約3倍強です。
 
「寺坂がトップに就いた2009年以降、保安院は資源エネルギー庁と見紛うほど、
原子力推進に手を貸してきた。福島第一原発も、寺坂による「誤診」がなければ、
少なくとも被害を今より押さえられていた可能性がある。
 それは耐震安全性の問題だ。福島第一原発(3号機)は昨年、プルトニウムを使
った発電「プルサーマル」を実施したが、それ以前に福島県は福島第一原発の耐
震安全性を検証するよう求めていた。だが保安院は「プルサーマルと耐震は無関
係」とし、それまでの中間報告をおさらいするだけで耐震安全性の議論を終わら
せた。保安院の中には技官を中心に、この判断は「ありえない」と抵抗する動き
もあったが、当時の民主党政権からの圧力を丸呑みにした寺坂が強引にこの方針
を押し切ったのだ。当時、丁寧に津波被害をシミュレーションしていれば、冷却
機能喪失という絶体絶命の危機を避けられた可能性もゼロではない。
 事故対応に限らずとも、最近の保安院は新規プラントの安全審査をスケジュー
ル通りに進めることさえできずに立地自治体に激怒されるなど、寺坂がトップ就
任後の保安院は組織の体をなしていない。今回の原発事故は「天災」として片付
けることなどできないのだ。(敬称略)」(月刊誌『選択』2011年4月号より)
 
 
★5.『こまめな節電で15%減らせる』
 
 日本エネルギー経済研究所は、こまめな節電で(電気使用量は)15%(250万~
350万キロワット)減らせると発表しました。(4月12日朝NHKテレビ)
……詳細を調べて今後、報告いたします。
 
 
★6.メールマガジンの読者からの声
 
 ●原発事故が起こって、やっと原発のおそろしさを実感して、原発はいらない!
 と心から思うようになりました。
 今までもチェルノブイリの支援団体の会員になったりしていたのに、どこかソ
 連は気の毒だった、日本はまだだいじょうぶだろうなどと思っていたのです。
 タンポポ舎の情報から週刊現代をさっそく買って読んで見ました。自分たちが
 どれほど情報の操作に落ち着かされ、だまされてきたかを知りました。
 今私たちにできることは、原発は人間と共生できないことをもっと語り、すぐ
 にでもやめるべきだと語っていくことですね。小出先生の発言にも励まされま
 した。 岐阜県 H子
 
 ●いつも情報ありがとうございます。
 今大事なことは東電と国の責任を追及することでしょう。
 アジア太平洋戦争では天皇の戦争責任はない、逃げました。
 原発事故責任を追及し、謝罪と責任をとらせないと、
 政府は原発政策を変更しないでしょう。(Sさん、男性)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1053】
                        転送歓迎です
 
       ◆ 地震と原発事故情報 その38 ◆
 
       4つの情報をお知らせします。
 
1 事故評価 最悪のレベル7
2 原子力は即刻やめても困らない。小出裕章さん
           (京都大学原子力実験所)に聞く
3 たんぽぽ舎への投稿を紹介します。(箕面市より)
4 お勧めのホームページを紹介します。お役立て下さい。
 
 
★1 事故評価 最悪のレベル7
 
 東京電力の福島第一原子力発電所で相次いで起きている事故について、
 経済産業省の原子力、安全保安院は、広い範囲で人の健康や環境に影
 響を及ぼす大量の放射性物質が放出されているとして、国際的な基準
 (INES)に基づく事故の評価を、最悪の「レベル7」に引き上げるこ
 とを決定した。原子力安全・保安院は、福島第一原発の1号機から3
 号機について、先月18日、32年前にアメリカで起きたスリーマイル島
 原発での事故と同じレベル5になると暫定的に評価していた。レベル7は、
 25年前の1986年に旧ソビエトで起きたチェルノブイリ原発事故と同じ
 評価になる。
 レベルが引き上げられる背景には、福島第一原発でこれまでに放出さ
れた放射性物質の量が、レベル7の基準に至ったためとみられる。
 原子力安全・保安院は、12日、原子力安全委員会とともに記者会見し、
評価の内容を公表した。 (NHK朝のニュース)
 
 
★2 原子力は即刻やめても困らない
  小出裕章さん(京都大学原子力実験所)に聞く 分責・編集部
 
 原発震災から身を守る一番有効な対策は、原発地震を廃絶することです。
日本では現在、電力の約30%が原子力で供給されています。そのため、
ほとんどの日本人は、原子力を廃止すれば、電力不足になると思っています。
また、ほとんどの人は、今後も必要悪として、受け入れざるを得ないと
思っています。そして、原子力利用に反対すると「それなら電気を使うな」
と言われたりします。
 しかし、発電所の能力で見ると、原子力は全体の18%しかありません。
その原子力が発電量では28%になっているのは、原子力発電所の稼働率
だけを上げ、火力発電所のほとんどを停止させているからです。《原子
力発電が生み出した》という電力を、すべて火力発電でまかなったとし
ても、なお火力発電所の設備利用率は7割にしかなりません。それほど
日本では発電所は余ってしまっていて、年間の平均設備利用率は、5割
にもならないのです。
 原発にサヨナラするのに何の犠牲もいらない
 つまり、発電所の半分以上を停止させねばならないほど余っているわけ
です(図1省略)。
 ただ、電気は貯めておけないので、一番たくさん使う時にあわせて発電
設備を準備しておく必要がある、だからやはり原子力は必要だ、と国や電力
会社は言います。
 しかし、過去の実績を調べてみれば、最大電力需要量が火力と水力発電の
合計以上になったことすら、ほとんどありません(図2省略)。電力会社は、
水力は渇水の場合には使えないとか、定期検査で使えない発電所があるなど
と言って、原子力発電所を廃止すれば、ピーク時の電力供給が不足すると主張し
ます。
 しかし、極端な電力使用のピークが生じるのは、一年のうち真夏の数日、
 そのまた数時間のことでしかありません。かりにその時にわずかの不足が
生じるというのであれば、自家発電からの融通、工場の操業時間の調整、
そしてクーラーの温度設定の調節などで、充分乗り越えられます。今なら、
私たちは何の苦痛も伴わずに原子力から足を洗うことができます。
                  (人民新聞1408号より転載)
 
 
★3 たんぽぽ舎への投稿を紹介します。
 
 たんぽぽ舎のもなさんへ、
 いつも情報をありがとうございます。
 
箕面の市議会議員の増田京子です。
 マスコミにいちいち反応していたら身が持たないのですが、今日の読売
新聞に元原子力安全委員長の松浦祥次郎という人が、「津波を考えていな
かったわけではないが、予想よりはるかに大きかった。今回と同様の規模
の津波が過去にあったと警告する研究者がいるのを知ったのも最近のこと
だ」と言っています。
 思わず、「うそつけ!!」と新聞に書き込んでしまいました。
無視していただけじゃないですか。
平気でこんなことを言えるのですから、後何を言っても信じられません。
 
増田京子でした。
 
ますだ京子と市民のひろば      
            hiroba@paw.hi-ho.ne.jp
            http://www.geocities.jp/hiroba96/
                        Tel&Fax 072-720-2962
 
 
★4 お勧めのホームページを紹介します。
                            お役立て下さい。
 
市民エネルギー研究所    http://www.priee.org/
 
地震学者 島村英紀さんのHP  http://shima3.fc2web.com/
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