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たんぽぽ舎です。【TMM:No1523】
2012年7月21日(土) 地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
 
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.7.29(日)国会大包囲(脱原発)に行こう-たんぽぽ舎も参加します
★2.新聞雑誌より
       ☆ 線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装
★3.<テント日誌 7/17(火)―経産省前テントひろば 310日目>
   <テント日誌 7/18(水)―経産前省テントひろば 311日目> 
   <テント日誌 7/19(木)―経産省前テントひろば 312日目>
━━━━━━━
 
┏┓
┗■1.7.29(日)国会大包囲(脱原発)に行こう-たんぽぽ舎も参加します
 └────
 
 7月29日日曜日、午後に集会とデモ、その後国会を大包囲しようという行動が
あります。
 この行動は、2012年3月11日にデモと国会議事堂を包囲した「3.11東京大行進
-追悼と脱原発への誓いを新たに-」の次のアクションとして、何ヶ月も前に計
画されました。呼びかけのチラシが作られた時、主催者の【首都圏反原発連合】
は毎週金曜の官邸前抗議を「ほぼ毎週1000名以上の参加者で」と記しています。
 しかし皆さまご存じのように、官邸前抗議の怒りの参加者は毎回まさに膨れあ
がり、100倍もの人々が集まり抗議の声を上げています。
 「原発いらない」「再稼働反対」の声を、今度は国会に向けて、デモと光の包
囲でしっかり上げていきましょう。
 
【日 時】7/29(日)  集会 15:30から   デモ出発 16:30
          国会包囲  19:00から予定(集会・キャンドル・チェーン)
【場 所】15:30 日比谷公園中幸門 (東京メトロ;霞ヶ関駅、都営地下鉄;内
            幸町駅)
     19:00 国会周辺 
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志
 
【お知らせ】
 ★  国会を光の鎖でつなぐため、懐中電灯(ペンライトのようなものが良)や
   使い捨ての光る棒(安い)を持ってきてくれると助かります。
 
  ※ たんぽぽ舎の集合場所や、ボランティアについては後日お知らせします。
 
┏┓
┗■2.新聞・雑誌より
 | ☆ 線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装 
 |     朝日新聞の記事より抜粋(連続・関連記事として出ています)
  └──── 
○線量計に鉛板、東電下請けが指示 原発作業で被曝偽装
 東京電力が発注した福島第一原発の復旧工事で、下請け会社の役員が昨年12月、
厚さ数ミリの鉛のカバーで放射線の線量計を覆うよう作業員に指示していたこと
がわかった。法令で上限が決まっている作業員の被曝(ひばく)線量を少なく見
せかける偽装工作とみられる。朝日新聞の取材に、複数の作業員が鉛カバーを装
着して作業したことを認めた。役員は指示したことも装着したことも否定してい
る。厚生労働省は、労働安全衛生法に違反する疑いがあるとして調査を始めた。
朝日新聞は、福島県の中堅建設会社である下請け会社「ビルドアップ」の役員
(54)が偽装工作したことを示す録音記録を入手した。
 役員はその前日、作業チーム約10人に対し、胸ポケットに入るほどの大きさ
の線量計「APD」を鉛カバーで覆うよう指示した。だが3人が拒んだため、2
日夜に会社側3人と話し合いがもたれた。役員は録音内容を否定するが、この場
にいた複数の作業員が事実関係を認めている。
○「見つからないように」「高線量のところ、お金が高い」
複数の作業員の証言によると、ビルド社の役員は話し合いの前日にあたる12月
1日朝、福島第一原発から約20キロ離れたJヴィレッジで、防護服に着替えた
作業員たちに淡々と告げた。「今日は線量の高い所に鉛の箱を着けて入る」
 ○ 「線量累積、仕事できなくなる」偽装指示   等々
 
※ 原発で働く労働者の被曝を心配していましたが、「やっぱり」という証拠が
 
┏┓
┗■3.<テント日誌 7/17(火)――経産省前テントひろば 310日目>
   │       「死の灰の土」を東電本社・経産省保安院へ
  │   金曜行動~官邸前・永田町・霞ヶ関で同時多発的行動を~    
  └────
   ※ 今回はテント日誌を7/18,19日分も合わせ、3日分掲載しています。
 
7月17日(火) 晴れ どうやら梅雨が明けたようである。朝から気温がぐん
ぐん上がり、ともかく暑い。テントには朝から日が当たり、熱せられているよう。
朝早くからテントの外の椅子に座る。
 6月12日二本松を出発した関さんの「灰の行進」は昨日東京・代々木公園に
着き、今日その「死の灰の入った土(福島第一原発事故で汚染された家の庭や畑
の土、山林の土や草木、灰)」を被害者の想いとともに、責任元である東電と経
産省に届けるという。10時に東電本社前集合ということで、渡辺さん、佐藤さ
ん、森園さんをはじめ、20名近い人がテントを出発。渡辺さんは被曝の恐怖と
原発の非人間性を告発する絵や命をつなぐ絵をたくさん描いている。
 5人がその土の入った小袋を持って本社内に入って手渡したそうだ。11時に
再度テントひろばに集合し、打ち合わせの後、13時に経産省別館に向かった。
保安院は「受領することはできないが、お預かりします」という不可解な態度で
あったという。
 活断層の問題が次々と暴き出されている。過去、どれほどにずさんでごまかし
の安全審査でもって原発が建設されてきたのかが、白日の下に晒されていく。ま
さに福島第1原発の事故は”人災”であったのだ。そして大飯原発の破砕帯F-
6も活断層の疑いが指摘され続け、再調査ということになった。
 それなのに3号機はフル稼働となり、4号機を18日に再起動させようとして
いる。人々を愚弄し、命を弄ぶやり方に新たに怒りが湧いてくる。そして「エネ
ルギー・環境に関する選択肢」についての意見聴取会で、電力会社幹部の原発推
進を求める意見表明が相次ぐ「やらせ」である。原子力ムラは何も反省していな
いし、何も変わっていないのだ。存続しょうとする限り繰り返すのだろう。それ
はもう徹底的に解体される以外にないのだろう。
 今週の金曜行動には、鳩山元首相も参加を表明していると伝えられている。官
邸前、国会前、永田町、霞ヶ関一帯で、同時多発的に多様な行動を繰り広げたい。
       ( Y・T )
 
野村修也国会事故調委員が原子力委員会を叱る
保安院・関電が大飯破砕帯現地調査先延ばし
 
(1)野村修也国会事故調委員が原子力委員会を叱る(原子力委員会定例会議)
 
 国会事故調の結果を既に同委員を解かれた野村修也氏(中央大法科)が報告し
た。福島原発事故は「依然として収束しておらず被害も継続している」との認識
を示し、【事故の根源的原因】は「これまで何回も対策を打つ機会があったにも
かかわらず、歴代の規制当局及び東電経営陣が、それぞれ意図的な先送り、不作
為、あるいは自己の組織に都合の良い判断を行うことによって、安全対策が取ら
れないまま 3.11 を迎えたことで発生したものであった。」と「人災」であると
結論づけ、【事故の直接的原因】については「安全上重要な機器の地震による損
傷はないとは確定的には言えない」と政府事故調を批判した。
 出席4人の原子力委員は共感を示した。面白かったのは、鈴木委員が黒川委員
長の英語メッセージが海外の方に誤解を与える心配があるのではと質問したとこ
ろ、野村委員が半分逆切れしたのか、そんなことより共感したのならば原子力委
員会としてどう反省するのかしっかり考えて欲しいと叱ったこと。
 私も先週の委員会で「事故収束に向けた取組のステップ2が完了し、炉心は冷
温停止状態に至り」と書いた「原子力関係経費の見積りにする基本方針」を決定
しておきながら、「福島事故が収束していない」に共感する原子力委員のいい加
減さに怒った。
 国会事故調報告にも、原発そのものの問題点指摘が弱い、世界基準を重視し過
ぎている、などの問題点があると思うが、原子力委員会の前では野村修也氏が立
派に見え、思わず傍聴席から拍手
してしまった。                             
               
  ☆<テント日誌 7/18(水)――経産前省テントひろば 311日目>
      祭りの後の静けさという雰囲気の中で
 
 7月13日(金)の首相官邸前行動と7月16日の代々木公園での「さよなら原発
10万人行動」という二つのおおきな行動も終わってテントも静かだ。美空ひばり
の「お祭りマンボ」という歌があるが、祭りの後の悲哀に満ちた気分に似ている。
悲哀というと誤解を招きそうで、祭りの後の静けさとでも言うべきだろう。
 いずれにしても、独特の雰囲気でテントも静かだ。国会や霞が関では院内集会
などあり、休む暇もなくいろいろの動きがあるが、週末になればまた賑やかにな
るのだろう、と思う。そうなってもらいたい。
 急に暑くなってテントの当番も大変である。扇風機ひとつないのだから、暑い
なぁーというのが自然と口をつく挨拶の言葉になっている。真夏日の夜は大変だ
と思ったが、テントをまくり上げ風通しもよくして快適だった。そういえば、子
どもの頃は風だけが暑さを凌げるものであり、あけっぴろげの家だったことを思
い出していた。
 テントでは蚊よけに香取線香をたいているが、蚊帳でも用いるといいのかもと
思った。今時、蚊帳なんてどこの家も持っていないかもしれないが、テントの中
には蚊帳がつられていたというのはいいかもしれない。蚊帳なんてしらない子供
たちに体験させるのもいいことだろう。
 エアコンというのは便利だ。確かに熱帯夜を凌ぐのには欠かせないと言う人も
いるだろう。でも、エアコンをつけて寝ると身体がだるいし、健康にいいとは思
えぬときもある。文明の機器であるだろうが、我々の生活に必要か、どうか、必
要ならどうした場面かを考えてみることが必要だろう。エアコン等は無縁のテン
トで夜を過ごしていると昔の田舎での生活と共にこんなことも考えさせてくれる。
 季節感を感じさせなくする生活が文化的生活であるとされ、そこを支配してい
る利便性について考えめぐらす、それは原発について日常的に考えることである。
僕は農村で育ってきたから自然の苛酷さも、自然の生み出す矛盾も知っている。
だから、自然の単純な賛美をしたくないし、自然を浪漫の対象にはしない。だが、
自然を克服する対象として見る無意識も含めた文明史観(刷りこまれてきたもの
も含めて)を見直してもいる。
 毎週金曜日に現れる意志表示の空間は、人々の予測や想像を超えて出現したと
いう意味で自然発生性的に成立しつつあるものと言える。人々(民衆)の政治的
空間が歴史的に登場するのは多分に自然発生的であり、意識された政治集団(政
治党派やグループ)の指導によってではない。政治集団の指導が大衆化しても同
心円的に拡大するだけで、自然発生的なところには届かない。その力も場の形成
にも及びつかない。
 
 この自然発生的なところに直接民主主義の意味と力があり、間接民主主義が官
僚制に支配されていく基盤を壊す力を持つ。確かに、自然発生的なものの問題も
あるが、まずその存在意味を理解し、認識することが重要である。代々木公園で
の「10万人集会」にも毎週金曜日の行動は影響を与えたが、本当はこの二つの集
会は微妙な違いを含んでいる。この違いについて考えているところがあるが、機
会あればというところだ。
 眠れぬままに深夜の国会通りを歩いた。待機タクシーの運転手と時折雑談を交
わしながら、この通りのなかで想像をめぐらしていたのはここを意思表示の場と
して集まり、そのことで場を場にたらしめていた人々の行動についてだった。こ
の場についてだった。自分もその一人であるのだが、そのことを考えてめぐらし
ていた。
 結論めいたものは出てこなかったし、必要ないが、頭から離れない。屋根裏の
散歩ならぬ深夜の国会通りの散歩もいいものだというのを発見した。政治家たち
が夜な夜な怪談をめぐらしている辺りだろうが。              
               (M/O)
 
☆<テント日誌 7/19(木)――経産省前テントひろば 312日目>
       日常の中で、闘いは絶え間なく
       全国に広がる金曜行動の中で
 
7月19日(木) 晴れ後曇り 一時雨
 今日は朝から水俣病患者会の方々がたくさん来訪されたようだ。7月10日の
日誌でもふれたように、水俣病の症状がありながら国の「線引き」では患者と認
められない人の救済策の申請期限が今月末に迫る中、「申請を打ち切るな。期限
を撤回せよ」「全ての被害者の救済を」と訴えて、毎週火~木の11時~15時、
議員会館前や環境省前での座り込みをされている。暑い陽射しの中で大丈夫だろ
うか、と気になる。近くに行かれる方は是非、励ましと連帯の声をかけて欲しい。
 午前中に、衆議院議員の新党日本田中康夫代表が来訪された。田中さんは先日、
亀井静香氏を官邸前行動に連れ出してきたり、官邸前行動に合わせて白い風船を
配布したりと様々に活躍されている。今週の金曜の風船作成・配布についてはお
手伝いの人を募集されている。
 
 午後には歓迎されざる来訪者もあったようだ。街宣車5~6台でテントの間際
まで車を乗り上げ、例によって大音量でがなりたて・・・。さすがに丸の内署が
30人程動員して警戒にあたったとか。1時間ほど続いたそうだ。反原発運動の
大規模な盛り上がりの中で、彼らの焦りの姿が見えてくるようだ。
 衆議院第一議員会館では、エネルギー政策をめぐる「国民的議論」の、市民に
よる自主的意見聴取会が、市民団体主催の政府との意見交換会という形でおこな
われた。大成功だったそうだ。テントも原発ゼロシナリオー即時原発ゼロでのパ
ブコメを広げていきたい。
 夜には恒例の「霞ヶ関の中心で愛を叫ぶ」のミニライブ。日暮れると涼しさが
出てくるテントの前で、夕涼みをしながら聴き入る。中には武藤類子さんのメッ
セージからインスピレーションを得たという歌の披露もあった。
 明日の金曜日行動は、官邸前~永田町~霞ヶ関一帯で同時多発的な様々な行動
が追求されそうだ。警察が人々を分断して管理しょうとするならば、逆に様々な
ところで同時多発的に抗議行動を繰り広げ、一帯を行動の場にしていくのが私た
ちの回答だろう。
 首相官邸の裏側でも、経産省の正門側でも、別館側でも抗議行動が呼びかけら
れている。                               
                     ( Y・T )
PR
たんぽぽ舎です。【TMM:No1523】
2012年7月20日(金) 地震と原発事故情報
(新聞記事の紹介とテント日誌の配信です)           転送歓迎
━━━━━━━
★1.原子力規制委の人事案、国会提示を延期(2つの報道から)
★2.仏教徒もキリスト教徒も 「原発廃止を」宗教者が声明
                     (7月13日 東京新聞より)
★3.「再稼働は世界の恥」参院民主3人離党  新会派「みどりの風」
                     (7月18日 東京新聞より)
★4.7月17日・佐賀新聞「時言」より『虜の構造』(読者からの投稿)
★5.「絆」という言葉に思うこと
   「つながり」というよりも、むしろ何かを繋縛(けいばく)するもの
   <鷲田 清一(わしだ・きよかず)>(5月18日 東京新聞より)
★6.<テント日誌7/17(火)―経産省前テントひろば 310日目>
   「死の灰の土」を東電本社・経産省保安院へ
   金曜行動~官邸前・永田町・霞ヶ関で同時多発的行動を~
                     ( Y・T )( K・M )
   <テント日誌7/18(水)―経産前省テントひろば 311日目>
   祭りの後の静けさという雰囲気の中で(M/O)
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.原子力規制委の人事案、国会提示を延期
 └────
 
(7/20 14:00 日経新聞から)
 政府は原子力の安全と規制の行政を一元的に担う原子力規制委員会を巡り、
20日に予定していた初代委員長に元原子力委員会委員長代理の田中俊一氏を充
てる人事案の国会提示を延期した。人事案が一部で事前に報じられたことに自
民党など野党が反発したためだ。政府は与野党の調整を待って早急に提示した
い考えで、衆参両院で同意が得られ次第、規制委発足の準備を加速する。
(中略)民主、自民両党は同人事について事前に報道された場合でも政府の国
会提示を認めることで合意していた。人選基準が厳しく、事前報道を理由に外
すと適任者がいなくなると判断したためだ。
 
(7/20 11:23 TBS WEBサイトから)
 政府は原子力規制を一元的に担う新たな組織・原子力規制委員会について、
田中俊一元原子力委員会委員長代理を初代委員長とするなどの人事案を内定し
ました。しかし、人事情報が事前に報道されたことに各党が反発し、国会への
提示ができない状態となっています。
 今年9月に新たに発足する原子力規制委員会は5人の委員からなり、政府は
放射線物理が専門の田中氏を委員長にあてる人事のほか、委員4人を内定しま
した。
 政府は20日午前に人事案を国会に提示する予定でしたが、参議院側では情
報が事前に報道されたことに対して野党側だけでなく民主党からも「誠に遺憾
だ」といった反発の声が上がり、「政府からの説明を求める」こととなりまし
た。このため、国会への人事案の提示は予定通り行うことができず、最終的に
各党の同意を得られるのかどうかも不透明です。
 
(メルマガ編集部・注
 原発事故の重大さを顧みず、そして反省もなく、ここにも例外を持ち込んで
人選をしたのでは、何のための規制庁なのか全くわかりません(怒))
 
 
┏┓
┗■2.仏教徒もキリスト教徒も 「原発廃止を」宗教者が声明
 └────(7月13日 東京新聞より)
 
 仏教やキリスト教などの国内の宗教者五十一人が十三日、「放射性廃棄物を
蓄積させ『いのち』を危機にさらし、子孫に負の遺産となる原発の廃止を求め
る」との共同声明を発表した。河野太通(たいつう)前全日本仏教会会長らが同
日、京都市で記者会見した。今後、さらに賛同者を募っていくという。
 
 山梨大名誉教授の鈴木章方(しょうほう)・隆泉寺住職=甲府市=らが中心と
なって、全国から主に学識経験をもつ宗教者に賛同を呼び掛けた。金閣寺と銀
閣寺の住職を兼ねる有馬頼底(らいてい)臨済宗相国寺派管長らが名を連ねた。
 声明は東京電力福島第一原発事故によって「原発と生命は共存できないこと
が証明された」と指摘。政府や原発推進者に対し「事故原因未解明のまま再稼
働に固執し、輸出まで企てるとは、『いのち』より『もうけ』を優先するもの
だ」と批判した。
 
 
┏┓
┗■3.「再稼働は世界の恥」参院民主3人離党  新会派「みどりの風」
 └────(7月18日 東京新聞より)
 
 民主党参院議員の谷岡郁子(58)=愛知選挙区、行田邦子(46)=埼玉選挙
区、舟山康江(46)=山形選挙区=の三氏は17日午後、政府による関西電力大
飯原発(福井県おおい町)の再稼働決定への反対などを理由に、離党届を輿石
東幹事長に提出した。執行部は離党を受理する方針。
 
 三人はこの後、国民新党を離党した亀井亜紀子参院議員(47)=島根選挙区
とともに記者会見し、四人で近く参院新会派「みどりの風」を結成すると表明。
将来的には脱原発などを政策の柱とする新党結成も視野に入れて活動する考え
を明らかにした。 
 当面の政策課題として1 原発ゼロ社会の実現 2 環太平洋連携協定
(TPP)反対と脱新自由主義 3 消費税増税関連法案に反対―の三点を掲
げた。新会派は四人が共同代表を務める。(後略)
 
 
┏┓
┗■4.7月17日 佐賀新聞「時言」より
 │   『虜の構造』
 └────(メルマガ読者からの投稿)
 
 実に衝撃的な内容だった。東京電力福島第1原発事故の原因や背景を掘り下
げた国会事故調査委員会の報告書だ。ひときわ目を引くのは「規制する者」が
「規制される者」の術中にはまっていく「虜の構造」だ。
 「お互い訴訟リスクを考慮に入れて慎重に考えていきたい」(電気事業連合
会に対する2010年の経済産業省原子力安全・保安院長の発言)(中略)
 原発新設を急ぐ電力事業者の意のままに規制が骨抜きにされ、反対派による
訴訟を回避しようとする「産と官」の呉越同舟ぶりが浮かび上がる。
 報告書の公表直前、米紙ニューヨーク・タイムズのマーティン・ファクラー
東京支局長から著書が届いた。「『本当のこと』を伝えない日本の新聞」(双
葉新書)(中略)
 「私が12年間、日本で取材活動をするなかで感じたことは、権力を監視する
立場にあるあはずの新聞記者たちが、むしろ権力側と似た感覚をもっていると
言うことだ」「記者だって人間だ。相手のインナーサークルに入ってしまえば、
精神的にもずっと楽になる。その魔力に抗うことが、読者の信頼を獲得し、ひ
いては社会を良くする記事を生み出すことにつながると私は信じている」
 権力の暴走を「規制する者」が気付かぬ間に「規制される者」の「虜」と
なっていないか。ファクラー氏の警鐘を真摯に受け止めたい。(昌)
-----新聞からの引用ここまで-----
 
 ★この佐賀新聞に紹介されたファクラー氏の本について書かれた
  河北新報社の「Web日誌」を紹介したい。
 <Web日誌 -- 地方新聞社がネットに取り組むとき>
 2012年7月6日
 NYタイムズ東京支局長の新聞論 「『本当のこと』を伝えない日本の新聞」
 http://blog.kahoku.co.jp/web/archives/2012/07/post_312.html
 
 
┏┓
┗■5.「絆」という言葉に思うこと
 │  「つながり」というよりも、むしろ何かを繋縛(けいばく)するもの
 │   <鷲田 清一(わしだ・きよかず)>哲学者、大谷大教授
 └────
 
幽霊のように、いま、この時代に一番必要なこととして、流通している言葉が
ある。「絆」。
 だれがだれに向けて呼びかけている言葉なのか、わたしにはよくわからない。
そうした「呼びかけ」の言葉をまわりで耳にしたこともない。とすると、東北
の被災地へボランティアに駆けつける人々のモチベーション(やる気)を挙げ
るための言葉なのだろうか。(中略)わたしには、何が具体的に必要かくっき
り見えているときに、人々のあいだでそのような比喩の言葉を必要とするとは
思えないのだが。
 比喩というのは、「絆」がもともと「馬・犬・鷹など、動物をつなぎとめる
綱」(広辞苑)を意味する言葉だからである。「絆」とは「つながり」という
よりも、むしろ何かを繋縛(けいばく)するものであることは、いまはさてお
く。じっさい、「格差」を強く意識させられ、孤独のなかで貧困に向き合って
いる人たちは、それに抗う言葉を発しこそすれ「絆」の回復を、とは口にはし
ないだろう。
 
---言論界などで流通
 とすれば、「絆」は、正当団体や慈善団体をもふくめ、報道メディアや出版
界など言論を生業とする人たちのあいだで流通している言葉のように思えてな
らない。「つながり」を否定する人はいないから、だれも表だって反対できな
い匿名の言葉として流通しているだけのように思えてならない。(中略)
 
---分断の認識を深めよ
 いま必要なのは、「絆」というイメージの言語でその分断に被いをかけるこ
とではなく、むしろその分断の、ひいては「格差」の認識を、さらに深めるこ
とではないだろうか。他者とのあいだに厳然と存在する溝の深さをさらに細部
にわたって知ること、これは痛い認識である。けれどもそれを通じてしか、ほ
んとうに必要なものは見えてこない。痛みを「分かちもつ」ことはその先にし
かありえないとおもう。「絆」という言葉の被いは、多様性の前提となる差異
の存在を覆い隠すものになってはならない。
 
(メルマガ編集部・注
 この記事は、5月18日の東京新聞からの抜粋ですが、他に見られない文章
 なので掲載しました)
 
 
┏┓
┗■6.<テント日誌7/17(火)―経産省前テントひろば 310日目>
 │  「死の灰の土」を東電本社・経産省保安院へ
 │  金曜行動~官邸前・永田町・霞ヶ関で同時多発的行動を~
 └────( Y・T )( K・M )
 
7月17日(火) 晴れ
 どうやら梅雨が明けたようである。朝から気温がぐんぐん上がり、ともかく
暑い。テントには朝から日が当たり、熱せられているよう。朝早くからテント
の外の椅子に座る。
 6月12日二本松を出発した関さんの「灰の行進」は昨日東京・代々木公園
に着き、今日その「死の灰の入った土(福島第一原発事故で汚染された家の庭
や畑の土、山林の土や草木、灰)」を被害者の想いとともに、責任元である東
電と経産省に届けるという。10時に東電本社前集合ということで、渡辺さん、
佐藤さん、森園さんをはじめ、20名近い人がテントを出発。渡辺さんは被曝
の恐怖と原発の非人間性を告発する絵や命をつなぐ絵をたくさん描いている。
 5人がその土の入った小袋を持って本社内に入って手渡したそうだ。11時
に再度テントひろばに集合し、打ち合わせの後、13時に経産省別館に向かっ
た。保安院は「受領することはできないが、お預かりします」という不可解な
態度であったという・・・
 
★つづきは、テント日誌ホームページからご覧ください。
 http://tentohiroba.tumblr.com/post/27554406333/7-17-310
 
 
 │<テント日誌7/18(水)―経産前省テントひろば 311日目>
 │  祭りの後の静けさという雰囲気の中で
 └────(M/O)
 
 7月13日(金)の首相官邸前行動と7月16日の代々木公園での「さよなら
原発10万人行動」という二つのおおきな行動も終わってテントも静かだ。美空
ひばりの「お祭りマンボ」という歌があるが、祭りの後の悲哀に満ちた気分に
似ている。悲哀というと誤解を招きそうで、祭りの後の静けさとでも言うべき
だろう。
 いずれにしても、独特の雰囲気でテントも静かだ。国会や霞が関では院内集
会などあり、休む暇もなくいろいろの動きがあるが、週末になればまた賑やか
になるのだろう、と思う。そうなってもらいたい。
 急に暑くなってテントの当番も大変である。扇風機ひとつないのだから、暑
いなぁーというのが自然と口をつく挨拶の言葉になっている。真夏日の夜は大
変だと思ったが、テントをまくり上げ風通しもよくして快適だった。そういえ
ば、子どもの頃は風だけが暑さを凌げるものであり、あけっぴろげの家だった
ことを思い出していた。
 
★つづきは、テント日誌ホームページからご覧ください。
http://tentohiroba.tumblr.com/post/27554485062/7-18-311
たんぽぽ舎です。【TMM:No1522】
2012年7月19日(木) 地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
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★1.【傲慢な東電とたたかう3カ条】と【電気料金仮払いの呼びかけ】
   <7.16 10万人集会での提案から>(槌田 敦)
★2.2012.6.27第88回東京電力株主総会報告 連載その3(2)
    事前質問と会場質問へのとてつもないいい加減な答弁
    提案議案の採決、票数さえ数えず(脱原発東電株主運動 山崎久隆)
★3.スペースたんぽぽ講座のおさそい
 ◇プロメテウスの罠 「官邸の5日間」、講師:木村英昭さん
 8月1日(水)18:30開場、19:00開始、参加費800円
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┗■1.【傲慢な東電とたたかう3カ条】と【電気料金仮払いの呼びかけ】
 │  <7.16 10万人集会での提案から>
 └────(槌田 敦)
 
【傲慢な東電とたたかう3カ条】*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
 
[1]被害者救済は、民法709条による故意・過失の損害賠償で
   原子力損害賠償法による東電の無過失責任に騙されるな
 
[2]放射能汚染の除去にも、汚染者負担の原則
   処分費用は東電の負担、加えて処分場は原発敷地に高層倉庫を
 
[3]原発事業は株主総会決議。原発の損失は株主が負担すべきもの
   発電所など資産売却で支払わせる。利用者負担は筋違いだ
 
 
【 電気料金仮払いの呼びかけ 】*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
 
 1)準備:料金引き上げに備えて、まず銀行自動払込を中止する。
 2)仮払い金額の計算:東電の引き上げ請求額から、原発損失の株主負担分
   を減額する。ここで、株主負担分として、減額は、仮に月額1,000円と
   する。株主負担分が確定した段階で清算させる
 3)送金方法:送られてきた払込取扱票をパソコンでカラーコピーする。
   原票は保存。コピーで作成した払込票も有効だから、この送金額を二重
   線で消して、1,000円減額した送金額を書き込み、訂正印を押し、郵便
   局窓口に提出。この方法は、東電指定の支払期日まで原票をコピーして
   何度も使える。
 4)通信欄:仮払いであることを明記し、東電に対する意見を書く。
   たとえば、「原発損失は株主負担。これを除いて料金請求願います」
   コピーによる1円送金でも、手数料は東電負担。つまり、通信は1円で
   できる。
 5)東電の対抗手段(例):郵便払込票を送付せず、コンビニ払込票だけにす
   ることがある。しかし、「払うといっているのに、受け取らないつもり
   か」と電話すれば、元どおりの郵便払込票が送付されることになる。
 6)送電停止通知、送電停止、損害賠償請求、裁判など:状況に合わせて対処
 7)停電被害を避けるために:送電停止通知は多くの場合は脅しだから、無
   視する。しかし、停電されそうなら請求額の1,000円は払う。だが、
   次月分でこの分を加算して、2,000円減額の仮払いとする。
 8)この方法は、デモには行けないけれど、郵便局には行ける人の抗議行動
 
 
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┗■2.2012.6.27第88回東京電力株主総会報告 連載その3(2)
 │  事前質問と会場質問へのとてつもないいい加減な答弁
 │  提案議案の採決、票数さえ数えず
  └────(脱原発東電株主運動 山崎久隆)
(前号からのつづき)
 
 質疑の詳細 会計上の核燃料の扱い
 
 これについては、新たな事実も分かりました。
 武井副社長は「福島第1の1~4号機は、原子炉に装荷されている核燃料と、
未使用の核燃料が(使用済燃料プール中に)あるが、3・11以降1~4号機
は事実上の廃炉との意思決定をしたので、帳簿価格に残すわけにいかない。減
損処理が必要になり、核燃料の帳簿価格計448億円を資産から落とし、災害
特別損失に振り替えた経費処理をしている。福島の事故を踏まえ、適切な(核
燃料の)保有量がどうあるべきか、検討している」と答えています。
 東電には全部で約8000億円にも達する核燃料が帳簿上の資産として計上
されています。このうち約1000億円は装荷中等核燃料です。約7000億
円は加工中等核燃料と言い、ウラン鉱石として買い付けてから原発に輸送され
て保管されている新燃料までを言います。このうち今回除却したのは、炉内で
破壊された燃料と使用すべき相手が廃炉になった1~4号機のプール中に保管
されていた新燃料です。これらが除却されるのは当たり前ですし、そんなわか
りきったことを尋ねるはずもありません。ここで聞いたのは、原発に運ばれる
手前の、ウラン鉱石から本当の意味で加工中の核燃料について聞いています。
しかしこれらはまだ「検討中」なのだそうです。
 核燃料は燃料体に加工しはじめると、もう他の原発用燃料に転用は出来ませ
ん。例えば1号機について言えば、他の原発とサイズが違いますから、そもそ
も入りません。同じ炉形と言っても、原発の燃料はオーダーメイドです。どの
炉の第何回取り替え燃料のどの位置の燃料体と決まっています。そのための核
物理学的な計算を行い、詰め込まれる核分裂性物質やガドリニウムという中性
子吸収剤などの含有量やペレットごとの濃度も決まっています。それを他号機
の燃料に転用など出来ない構造です。
 もちろん、燃料を切り刻み再度硝酸に溶かして硝酸ウランにしてと、再処理
行程に乗せれば別号機用の燃料に変えることはできますが、そのためには行程
に戻して再加工しますから膨大なコストが掛かります。ウラン鉱石から作る普
通の燃料のほうが遙かに安いことになりますから、誰もそんな無駄なことはし
ません。
 こうなると、東電は大量の使い道の無い燃料を抱えることになります。これ
らは今の時点では資産の部に載っていますが、本来はすべて負債の部に乗せる
べき「核のゴミ」なのです。それがどのくらいあるのか、東電の原発の出力に
比例していると考えればいいわけで、470/1732の割合で負債になって
いると考えて良いと思います。これは全体の3割弱で、7000億円の加工中
棟核燃料のうち1900億円に相当します。除却したのは、誰が考えても使え
る訳の無い、当時1~4号機の建屋内に存在していた核燃料だけです。
 このほか、福島第二も事実上の廃炉ですから、実際には東電の核燃料の内、
半分以上は既に核のゴミになっています。まだ燃料に加工されていないウラン
は売却可能ですが、一方で国際的な核拡散問題がありますから、おいそれと売
れる代物ではありませんし、東電の加工中燃料を買うくらいならば最初からウ
ランを買った方が安く付くので、経済合理性から見ても売れるものではありま
せん。
 
 質疑の詳細 突然詳細を述べはじめるシェールガス
 
 シェールガスとは、米国で近年大量に採掘する技術が進んだ天然ガスの一種
で、頁岩(けつがん)と呼ばれる岩石中に多く含まれるのですが、この頁岩を
シェールと言います。
 現在米国内での価格が100万BTU(英国熱量単位)あたり5ドルを切る
など非常に価格が下がっているのですが、その時日本は15ドル近い価格でカ
タールなどから買っています。世界で最も高く天然ガスを買っているのが日本
です。それで燃料代がかさんで値上げが必要などと、どんな殿様商売をしてい
るのかと問うたところ、次のような展開になりました。
 答えに立った荒井常務は「4~5年前を考えると、米国の天然ガスの価格、
欧州の価格、アジアへのLNG価格が上がったり下がったりしながら推移して
いる。その後、米国内でシェールガスの開発が進み、米国の価格が極端に安く
なった。シェールガスを日本に持ってくるならば、生の天然ガスなので、まず
液化処理をする必要があり、さらに輸送費が掛かる。これらを加味すれば米国
内価格というわけにはいかない。将来的に安い値段が継続するか、専門家で疑
問を感じている人が多い」としながら「東電にはLNGを受け入れる実績、ノ
ウハウはあるが、受け入れ設備の制約がどうしても生じる。実際にシェールガ
スがLNG化して出てくるのは数年後。2015、16年度以降の話だろうと
思う。価格がその時点で今とは違ってくると思う。燃料調達で安定的に、また
価格が安いか高いかを総合的に勘案するので、現時点では難しい。そうは言い
ながら、米国のシェールガスを受け入れる検討を進めているのは事実」である
と、いろいろと説明が紆余曲折しながらも数年で天然ガス火力の大幅なコスト
ダウンが見込める可能性を認めています。これで原発無しでも電力料金が高騰
するという恐れは数年後には、ほとんど無いことが分かると思います。
 
 質疑の詳細 原発は地震で壊れた 2号機再臨界
 
 原発が地震で壊れた可能性は既に国会事故調報告書でも述べられています。
 昨年の3月時点で、構内モニタリングや可搬式測定装置、放射性物質の拡散
などから見ても、津波以前に相当量の放射能漏れがあったはずとの指摘は繰り
返されていますが、これに対して山崎副社長は「東電事故調査報告書において、
プラント、地震解析、目視点検などについて総合評価し、地震によって設備は
壊れていないという結論です」と答えている。実際には「安全上重要な機器に
ついては」という前提が付きます。原発の耐震安全性については、2006年
の新耐震設計審査指針以後、見直しと称する検討会が保安院で開催されていま
す。現在もほとんど終わっていません。これは「バックチェック」と呼ばれ、
新指針においても原発の安全上問題が無いことを確認することになっているの
ですが、実際には原発の中でも重要性の高いいくつかを取り出してみているだ
けで、全体の耐震性評価にはなりません。ところが、もともと270ガル程度
の耐震評価であった福島第一3号機が、このバックチェックで実に3倍近い
600ガルにも耐えられるなどと作文されるわけです。
 もちろんそんな性能があるはずないので、建設当時の安全率3倍を食いつぶ
しているに過ぎません。そのため、重要機器の一部にはバックチェックで設計
基準地震動の1.7倍までしか耐えられないなどと、ほとんど壊れそうな評価
が出ていても「1倍以上だから持つ」ことにされているのが実態です。
 これに加えて、老朽化や施工不良などが重なるので、今回のように基準地震
動とほぼ同じ程度の揺れに襲われていても、随所に破損が起きていても不思議
ではありません。
 ところが、地震後の評価は「原発内部に入れないから」と言って、基準地震
動の揺れを超えないから壊れていない「はず」というのです。これでは評価に
なるわけがありません。最初から「壊れない」と結論づけて、その裏付けのた
めにバックチェックの計算をもう一度持ち出しているという実態です。全く答
えになっていないのです。
 常用電源が地震で全滅したことについても、答えになっていません。
 全滅したのは事実ですから、これが原子炉破壊の重大な原因なのに小森常務
は「電源系の耐震の考え方ですが、万が一壊れても、安全系の電源で復旧する
設計です」と開き直る始末。安全系電源は今回津波で全滅しています。常用系
が生き残っていたら、仮に津波で非常用ディーゼル発電機などが全滅しても生
き残れたのです。実際、女川原発がそうだったのです。
 原発は冷却材を失えば終わりです。このくらいは常識ですから、そのために
最低限冷却材ポンプを稼働させる動力は「いかなる手段を持っても」補償する
必要がありました。非常用ディーゼル発電機のほうが信頼性が高い設計であっ
たとしても、実際の地震や津波に襲われれば何が起きるか分からないのが現実
です。常用電源も多重化し、簡単には失われない設備としていれば、女川程度
には生き残ることが出来たのかも知れませんが、その程度の想像力も無かった
のが東電です。
 最近になって福島第1原発2号機について、再臨界の懸念が言われています。
東電は「現状は再臨界はしていないと判断している」と述べ、その根拠を核分
裂生成物の組成に変化が無いことを指摘しますが、臨界の有無を直接確認する
方法は中性子線の測定です。それをなぜか行おうとしないので、疑惑となって
います。
 多くの謎とウソを残して、総会の質問時間は終わります。その内容はとうて
い株主を納得させられるものではありませんでした。(続く)
 
 
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┗■3.スペースたんぽぽ講座のおさそい
 └────
 
◇プロメテウスの罠 「官邸の5日間」
 
 日時 8月1日(水)18:30開場、19:00開始、
 会場 スペースたんぼぽ(たんぽぽ舎4階)、参加費:800円(学生500円)
 講師 木村英昭さん(朝日新聞特別報道部記者)
 
 原発震災直後から官邸中枢に入り、密着取材した第一線記者が語る、
 真実とは?
 「あれは撤退ではない、放棄だ」と木村記者は言った。その根拠は?
 スピーディーの存在は誰が知っていた?ベント、海水注入などなど、
 あの5日間に誰が、いつ、どこで、何と言った? 
 知られざる真実を木村記者が語ってくれる!
 
 著書「ヤマは消えても--三池CO中毒患者の記録」(葦書房)
   「国立公園は誰のものか―ルポ 新尾瀬を歩く」(彩流社)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1521】
2012年7月19日(木) 地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
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★1.関電「大飯」なしでも余力
    節電要請から2週間、昨日猛暑も10%の余力(7月18日 東京新聞)
★2.志賀原発直下「典型的な活断層」、再調査指示
    専門家会議で「不適格」廃炉の可能性(7月18日 東京新聞)
★3.2012.6.27第88回東京電力株主総会報告 連載その3(1)
    事前質問と会場質問へのとてつもないいい加減な答弁
    提案議案の採決、票数さえ数えず(脱原発東電株主運動 山崎久隆)
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 ◇学習会【7.21安全神話と福島の「教育」】
  7月21日(土)14:00~、出版労連会議室(地下鉄「本郷三丁目」)
★5.<テント日誌7/16(月・休)―経産省前テントひろば309日目>
   歴史に残る1日 だがこれはまだ始まりだ!
   代々木公園を溢れ出た17万の人々( Y・T )
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┗■1.関電「大飯」なしでも余力
 │   節電要請から2週間、昨日猛暑も10%の余力
 └────(7月18日 東京新聞より)
 
 政府の節電要請から2週間の関西電力管内の電力需給で、最大需要は2301万
キロワットにとどまり、出力118万キロワットの大飯原発3号機(福井県お
おい町)が再稼働しなくても供給力を9パーセント下回っていたことが分かっ
た。猛暑となった17日の最大需要はこの夏一番の2540万キロワットに達したが、
10パーセント以上の供給余力があった。
 政府は夏場の電力不足を理由に強引に大飯原発の再稼働に踏み切ったが、節
電効果など需要の見通しの甘さが浮き彫りになった。(中略)
 
 千葉商科大の三橋規宏名誉教授(環境経済学)は「政府や電力会社が、原発
を再稼働させるため、電力需要を恣意的に過大に見積もった結果だ。今後、猛
暑になっても電力は足りると思うが、脱原発の機運を高めるため、引き続き企
業と家庭で節電の努力が必要」と話した。
 
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┗■2.志賀原発直下「典型的な活断層」、再調査指示
 │  専門家会議で「不適格」廃炉の可能性
 └────(7月18日 東京新聞)
 
 北陸電力志賀原発1号機(石川県志賀町)の直下を通る断層が活断層である
と指摘されている問題で、経済産業省原子力安全・保安院は17日、専門家会
議を開き、断層の断面図などを再検討した結果、「典型的な活断層の特徴があ
る」などの意見が相次いだ。保安院が再調査に踏み切る見通しになった。
 原発の耐震安全審査指針では、活断層の真上に原発の重要施設を建てること
を禁じており、再調査の結果によっては、志賀1号機は「立地不適格」として
廃炉を迫られる可能性がある。
 志賀原発1号機原子炉建屋の南西角には、「S-1断層」と呼ばれる断層が
走る。北陸電力は「浸食の影響などでできた断層で、地震とは関係ない」と従
来の考え方を説明したが、三人の専門家が「典型的な活断層だ。あきれてもの
も言えない」と、地震で動く可能性を指摘した。(後略)
 
※メルマガ編集部・注
18日、保安院は北陸電力、関西電力に対し、敷地内破砕帯に関する追加調査
計画の策定・報告を指示した。断層をめぐっては、日本原子力発電敦賀原発
(福井県敦賀市)でも、保安院の指示を受け、断層の再調査を始めている。
 
 
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┗■3.2012.6.27第88回東京電力株主総会報告 連載その3(1)
 │  事前質問と会場質問へのとてつもないいい加減な答弁
 │  提案議案の採決、票数さえ数えず
  └────(脱原発東電株主運動 山崎久隆)
 
 営業報告や議案審議をちゃんと行うことを求める「議事運営動議」が、こと
ごとく否決され、営業報告と事前質問についてまともに審議することもないま
まに、営業報告への質疑と議案審議がごちゃ混ぜになって進行します。
 猪瀬東京都副知事がもっとも多くの時間を割いて東電にせまったのは、原発
のことではなく、発送電分離でもなく、国有化の是非でもありませんでした。
 「再生のために信頼を取り戻し「透明性と説明責任」を果たすよう求め、社
内に競争原理を導入するなどで低廉かつ安定した電力を供給し、顧客サービス
第一を使命とすることを求め」て議案提案を行いました。また、火力のリプ
レースに際して、民間事業者を活用し高効率で環境負荷の少ないものを造ると
いうのもありました。だからといって柏崎刈羽原発を火力に転用を、という私
たちの議案に賛成したわけではありませんでしたが。
 その後の質疑を通じて最も強く迫っていたのは、新宿にある東電病院が稼働
率20%程度しかないことと、これを売却対象にしていないことでした。
 弾みで(?)東京都案にも賛成してしまいましたが、振り返ってみても大し
た議案ではないなあと感じます。
 なお、東電病院のおかしさについては、既に昨年総会において、私たちの議
案提案の際に、福島からの被災者により問題提起されていました。
 
 次に、会場からの質問(私の)と回答の一部を紹介します。
 
 質疑の詳細 天下りと株主代表訴訟
 
 勝俣会長の回答は、退任役員に他社取締役などに就任する者がいるが、これ
は他社から取締役就任の要請があったからと、自らの日本原子力発電への移籍
を含めて正当化しました。なお、西澤社長はどこの役員にも出ていないと勝俣
会長は言うのですが、実は会場質問は清水前社長が何処に「天下り」したかで
した。清水前社長は東電が出資しているアラビア石油の社外取締役ではないか
と問われていたのですが、回答をはぐらかしました。
 西澤社長は、株主代表訴訟に東電が補助参加することに関し「5月11日の
取締役会で、(被告)各自ごとに手続きをとっている。本人を除外して決議を
行い、監査役の同意を得て取得している。会社法にのっとって、適切に処理し
ている」と回答しています。言葉通りに取れば「勝俣会長への訴訟」について
は「勝俣会長を除外」して取締役会で議決し、「西澤社長については西澤社長
を除いて議決し」と、これを繰り返していったことになるわけです。これでは
何でも可能になってしまう茶番劇です。なお、株主代表訴訟とは今回の福島第
一原発震災により、少なくても5.5兆円の損害賠償責任を負うことになった
東電に対し、その原因を作った取締役が賠償することを求めて株主が取締役を
訴えたのですが、これを東電が被告側に立って補助参加するということは、損
害を与えた側に与することになるわけですから大問題なのです。
 
 質疑の詳細 汚染と除染
 
 福島第1原発内に溜まっているのストロンチウムの量については小森常務が
「2.6×10の16乗ベクレル」と答えました。言い方を変えれば2.6京
ベクレルで、とてつもない量ですが、水のサンプリング濃度を量に掛け合わせ
ただけであり、正確なものではもちろんありません。さらに重大なのは、汚染
水処理ではセシウムのみ取り除くことはできますが、ストロンチウムは取り除
くことが出来ません。そんな欠陥設備のまま今に至っていることに何の対策も
ないのです。
 各地で続く先の見えない除染対応については広瀬常務が回答し「除染の費用
について国からの給付金で対応したい。特措法以外で申し出があれば、適切な
対応も行いたい」などと答えています。しかし、全くのデタラメです。既に福
島県以外の自主的な除染費用については、東電は賠償をしない姿勢を各個別交
渉において示しており、そのため大きな社会問題化となりつつあります。その
ようなことも株主総会では追及しようにも再質問も何も許されません。
 
 質疑の詳細 「冷温停止」の意味や柏崎刈羽の傾斜
 
 国が終息宣言のよりどころとした「冷温停止状態」について小森常務は、冷
温停止の定義に今回の福島第一には当てはまらないことを認めました。その上
で1~3号機の格納容器の内部温度、圧力などを観測して「冷温停止状態」だ
と判断したといいます。直接の燃料温度は測れないので、冷やしている水など
格納容器の温度が100度を下回り、放出量も安定的に下がっていることで、
低温停止状態としたと言いますが、定義の無い話を勝手にしているだけである
ことは言外に認めています。あとは、そんな戯れ言を信じるのかどうか。
 核燃料の温度を実際に測っているわけではないので、さっぱり分からないと
いうのが正しい答えですから、直接デブリの温度を測定する方法を考えればい
いわけです。しかし、それでは政府の言う「冷温停止」つまり「収束」という
デタラメな宣言が台無しになるから測定しないことにしているだけです。これ
と同様に放射性物質の量も放出量も、あとで触れる臨界問題も「知らない」振
りではなくて本当に知らないのだろうとしか思えません。そのほうが遙かに恐
ろしいことなのです。
 柏崎刈羽原発は中越沖地震で大破していますが、その影響などを問われて相
沢副社長は「柏崎が傾いているのではないかという話ですが、強度上の問題は
ないことが十分な審査のうえで確認されている。国、県から確認されてい
る。」つまり傾いていることを認めています。その上での安全性の確認など
3.11以後の世界では一切無効になっています。従って柏崎刈羽原発の再起
動など到底許されません。
 また、長岡平野西縁断層や海域断層の活動についての問いに「これも連動の
可能性もあることで、詳細に中身を含めて、設計上の問題がないか考えてい
る」などと今さらながら言う始末。また、柏崎刈羽原発の地下にも活断層と思
われる断層が走っています。このことも今後問題化しなければなりません。
 「安全性を強化し、シビアアクシデント対策などの、われわれ一丸となって
努力をしてまいる所存であり、結果については地元、関係者の各位にできるだ
け、ご理解いただくべく積極的にご説明したい」などと、地元には説明と理解
であって、決して了解とは言わない。これなど、以前よりも後退しています。
 
(「質疑の詳細」は次号につづきます)
 
 
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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 └────
 
◇学習会【7.21安全神話と福島の「教育」】
 
 日時:7月21日(土)14:00~17:00、資料代:500円
 会場:出版労連会議室(地下鉄「本郷三丁目」駅下車3分)
 地図:http://www.syuppan.net/
 
 1)文部科学省「放射線」副読本の刊行とその前後
   後藤忍さん(福島大学・同大学放射線副読本研究会)
 2)福島市での生活―これまでとこれから―
   高橋誠子さん(福島市在住・子ども福島ネット)
 福島原発事故は未だ収束を見ず、漏れ続ける放射能と広がる汚染。異常事態
 が深刻化する福島の地で、今何が起こっているのか? 被曝の不安や恐怖を
 押し黙らせる「安全キャンペーン」、地域や家庭の内部で引き起こされる対
 立や分裂、福島で奮闘する二人の講師が福島の今を語る。
 
 主催:出版労連 原発問題委員会  TEL:03(3816)2911
 〒113-0033 東京都文京区本郷4-37-18 いろは本郷ビル2F
 
 
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┗■5.<テント日誌7/16(月・休)―経産省前テントひろば309日目>
 │   歴史に残る1日 だがこれはまだ始まりだ!
 │   代々木公園を溢れ出た17万の人々
 └────( Y・T )
 
7月16日(月・休) 晴れ
 からりと晴れ上がった空、陽射しが暑い。ぐんぐんと気温は上がっているの
だろう。ただ、時折涼しい風が吹きぬけていくので救われる。
 今日は「さようなら原発10万人集会」、ブース担当ということで10時過
ぎには着こうと向かったが、地下鉄明治神宮前出口を上がったところからもう
たくさんの人がきていて、けやき並木まで行き着くのに手間取ってしまった。
ブースはとつきとおかアクション、原発いらない福島の女たちと共同のもので、
隣にはたんぽぽ舎・反原発自治体議員市民連盟のブースが並んでいる。ブース
には「無料給水所」ということで飲料の用意がされていた。
 テントのチラシを手渡したり、ブースのアピールをしたり、バッジの紹介な
どをしていたが、けやき並木の人通りや、強い陽射しを避けて木陰にたたずむ
人も多くなり、そこで今日の集会の参加者に「1人1人が声を上げ、思いをア
ピールしよう」と、オープンマイクにして近くにいる人たちにマイクを持って
まわる。
 玄海原発の地元から来た人、福井の人、福島出身者、学生たち、子ども連れ
の若い母親、年配者、中学2年生の少女、そして6・17福井行きの場所で一
緒だった人、おおい現地行動で一緒だった関西の人たち、男女様々な年代の人
たちが次々と思いを語り、アピールをした。大半の人がマイクを持つのははじ
めてということであり、学生たちは集会・デモ自身がはじめてということであ
った。
 途中で原宿方面は駅の出口からもう身動きできない状態とのアナウンスが。
 デモが出発してしばらくしてトラメガを届けようと後を追っかけると、デモ
の列は延々と続いており、戻ってくると、ようやく集会が終わったステージ、
まだまだ途中のステージと本当に人でごったがえしている。今日の参加者は予
定をはるかに上回る17万人と伝えられた。
 6月29日以来、本当に大きな盛り上がりがあり、人々の意志と怒りは益々
広がり深まっている。運動への共感は社会の奥深くへと広がりつつある。集会
もデモも満ちあふれる明るさと楽しさがあり、遠くから来られた人々もきっと
元気を持ち帰れたことだろう。それでも今日の大集会は、これからのさらに大
きな高まりへと向かう一里塚に過ぎないのかも知れない。
 夜、テントに戻ったのは遅かった。デモが終わってから多くの人がテントを
訪れ、交流をしていったようだ。関さんの「灰の行進」のサポートをしながら
やってきた二本松のWさんと話す。彼は37歳でロスジェネ世代だという。
3・11後に原子力ムラの利権構造などを知る中でようやく新自由主義の「自
己責任」の呪縛から解き放たれたそうだ。彼は官邸前行動をずっとやってきた
彼と同じ世代の人たちへの共感を語った。
 そして武藤類子さんのメッセージについて、やはり福島の人のそれは一段と
深い泉から湧いてくるように感じると言った。それと同じような感想は後に家
に帰ってからも聞いた。
 大きな、大きな1日が終わっていく。( Y・T )
 
★テント全体会議
 7月24日(火)19時~ 神保町ひまわり館(地下鉄神保町駅徒歩5分)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1520】
2012年7月18日(水) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
 
                          転送歓迎
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★1.7.20(金)首相官邸へ抗議に行こう-たんぽぽ舎も参加します
★2.東京電力に原発を動かす資格はない、実質は全面撤退だった
   第四ステージで、東電株主代表訴訟への協力をよびかけ
                                    山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.保安院・関電が大飯破砕帯現地調査先延ばし
                                           木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
★4.<テント日誌7/15(日)―経産省前テントひろば 308日目>
   さよなら原発10万人集会に向け、全国から多くの人達がテントひろばへ
   再稼働阻止・全国相談会 大盛会
━━━━━━━
 ☆原発についてみんなで観ようワンコイン上映会☆
  7月19日(木)19:00(開場18:30から ☆お楽しみ特典上映あり)
 
◎「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」2004年
 WHO世界保健機関と IAEA国際原子力機関が共同で開催した、2001年キエフ国際
会議の模様を捉えた、とても貴重なドキュメンタリー。
 ほか、電気料金値上げに関する映像などの上映予定しています。
参加費:500円
 
 
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┗■1.7.20(金)首相官邸へ抗議に行こう-たんぽぽ舎も参加します
 └────
 
 7.20緊急!大飯原発3号機を停止せよ!首相官邸前抗議
【日 時】7/20(金)18:00~20:00 予定
【場 所】首相官邸前および永田町・霞が関一帯
          (霞ヶ関駅、虎ノ門駅、桜田門駅をご利用ください)
    ※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志
 
【お知らせ】
★『7/13官邸前抗議行動の際の警察の警備方針に関して』
 7月12日、警察は警備方針に関して「主催と協議ずみ」と発表しましたが、事
実と異なります。実際には警察発表の後で主催側に連絡があり、その方針に対し
ては同日夕方主催から警察庁へ「承服できない」と伝えました。
 
 
※7/20(金)、たんぽぽ舎のボランティアスタッフは、たんぽぽ舎14時集合、
 15時出発、16時頃に、首相官邸前に到着、参加者の道案内に協力します。
 また、20時に、たんぽぽ舎のチラシ配布や再稼働抗議ハガキの
 普及活動をおこないます。ご協力ください。
 
 
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┗■2.東京電力に原発を動かす資格はない、実質は全面撤退だった
 |  第四ステージで、東電株主代表訴訟への協力をよびかけ
  └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
 
 7月16日、真夏の太陽が容赦なく照りつける中、実に17万人の市民が東京
の真ん中、代々木公園に集まりました。
 あまりに広く、大勢集まる中ではメインステージの音など到底聞こえるわけが
ないということで、会場には全部で4箇所のステージが設けられていて、そのう
ち最も原宿駅に近い場所に「第四ステージ」がありました。
 ここでは、槌田敦さんの電力料金を旧料金で支払う運動の提唱と、河合弘之弁
護士(東電株主代表訴訟弁護団長・脱原発弁護団全国連絡会代表)による、株主
訴訟と各地の原発訴訟の取り組み、そして東電取締役などの責任者を告発する取
り組みを紹介、そして参加を呼びかける訴えがあり、その後に日本各地の現地の
取り組み東の紹介が行われていました。11時から始まる予定が、実際には警察
の妨害が重なり大幅に遅れますが、12時過ぎに市民が車道を解放しそれ以降は
熱心な聴衆に囲まれての報告集会になりました。
 私が発言をしたのは、午後1時を大きく回ったあたり。最も日の高い、暑い時
間帯になっていました。
 この日私は、東電株主代表訴訟への協力を呼びかけるために、人々に訴えまし
た。その時の発言を簡単に再現します。
 
 株主代表訴訟を提起した目的には大きく二つあります。そのうちの一つは東電
取締役に責任を取ってもらうこと。当日第四ステージでの発言者は、何人もが、
特に福島県から参加された方からは強く強く「だれも責任を取っていない」こと
の指摘がありました。
 福島原発震災は本来ならば強制捜査をして、とっくに立件されているはずの大
犯罪です。私たちは刑事告発は出来ますが、強制捜査権があるわけではありませ
ん。
 しかし株主は違います。株主にしか出来ない戦い方がある。それが株主代表訴
訟です。少なくても5.5兆円を超える損害を東電歴代の取締役27名に、すべ
ての資産を売却し会社に返却すること。返却されたお金はすべて福島の被災者の
賠償金に充てること、を要求しています。
 もう一つの目的は、大飯原発が再起動していますが、これから原発を再起動し
ようとする動きについて歯止めを掛けることです。
 もし、これだけの大惨事を引き起こした福島第一原発震災を知りながら(もち
ろん日本中が知っていますが)原発を再起動して、再び事故を起こした場合、例
え福島第一ほどではなくても、人を傷つけ、土地を汚染すれば同じ犯罪です。
これを起こした場合は当然ながら取締役は責任を問われることになると警告する
ことです。
 日本中の電力会社には、原発を事故無く動かす能力はありません。安全性の高
い原発を建てる技術もありません。なぜならば、福島第一原発でも事故後の対応
がほとんど出来ていないことが明らかであり、それは他の電力も何ら変わらない
からです。
 
 人為的な冷却材喪失事故を引き起こした
 
 一例を挙げます。
 少なくても福島第一原発の3基のうち2号機は原発は人為ミスにより破壊され
ました。時間があったにもかかわらず、原子炉に冷却材を戻すことに失敗し、み
すみす空だき状態にし、その結果炉心損傷にいたり、原子炉を破壊し、格納容器
も破損させています。これらは適切な対応が出来てれば止めることが可能でした。
しかし現場では起きていることを把握することが出来ず、有効な手立てを取るど
ころか、間違った運転操作を行っています。
 原子炉注水のためには圧力を下げなければならないと、逃がし安全弁を全開に
し、そのために大量の冷却水を圧力容器から流出させ、炉心が露出してしまいま
す。これは、人為的なLOCA(冷却材喪失事故)でした。
 冷却材を入れなければ炉心崩壊します。水を入れるにはポンプが必要ですが、
ポンプは全電源喪失で全滅状態です。そこで消防車のポンプを使うことを考えま
した。
 ここまでは良いでしょう。しかしこの消防用ポンプがどれほど水を入れる能力
があるか分かっていませんでした。少なくても原子炉の圧力が高すぎて、減圧し
ないと入りません。そこで逃がし弁を開いて減圧するのですが、これを行えば冷
却材があっというまに抜けることは常識です。その時直ちに消防用ポンプから水
が入らないと炉心崩壊は免れないというのに、水は結局ほとんど入らなかったの
です。
 読み違いです。こんな読み違いをした原因は、こういう注水方法を実際に行っ
た経験も無いし、設備側が対応もしていなかったし、消防車のポンプが能力不足
だったことも知らなかったからです。冷却材を注水するための高圧注入ポンプの
電源を外部から強制投入するような方法が無いこと、緊急で設備工事をする能力
も無かったことが最後の原子炉を破壊し、それまで以上の大量の放射能を福島の
空に拡散させました。
 
 結局東電は撤退していた
 
 もう一つ例を挙げます。
 東電職員が3月15日当時、退避を計画していたことは事実であり、その退避
計画は「最低限の人員を除き退避」でした。この「最低限」が約70名だったわ
けですが、通常原子炉を停止し、冷温停止状態に持って行くには原子炉一基あた
り100名は必要です。さらに今回は、大破し汚染された原子炉建屋に立ち向か
いながら、炉心崩壊を防ぎつつ、冷温停止させる必要があり、実質的には70名
ではほとんど何も出来ない状況です。けっきょく、国会事故調査報告書にある現
場の声を見ても、何度も死を覚悟し、家族に最後のメールを打ち、打つ手がほと
んど役に立たない絶望感にうちひしがれながら数日間を過ごしたことがわかって
います。
 これでは全面撤退したのと実質的な差はありませんでした。
 成功したのは電源が確保できていて、もともと運転していなかった5、6号機
の冷温停止だけで、1~4号機については有効な手段はほとんど打てないままに
炉心崩壊を起こしています。4号機の使用済燃料プールが炉心溶融にまで至らな
かったのは、のこされたメンバーの努力では無く、設備不良か作業行程上のミス
でプールゲートに隙間が空いたからです。これがもし無かったならば、70名は
本当に全員死亡したかも知れません。
 それが福島第一原発の現実だったのですが、この責任は取締役と規制当局にあ
ります。取締役は当然ながら現場の実態を知りつつ、このような原子炉を安全に
止める、冷やすための設備投資を怠り、電力が最後の命綱であることを知りなが
ら、あらゆる手段を講じて電源を供給するための対策を怠り、さらに事故直後に
置いてさえ、電源の供給体制を可及的速やかに行うべきなのに、その能力も無か
ったことを露呈させました。
 これが原発を17基も建てて動かしてきた世界最大の電力会社の実態です。そ
のことを追求すれば、当然ながら他の9電力(日本原電を含む)の原発が安全と
言いきれるはずが無いし、それを証明することは今現在、全く出来ていません。
それがないままに大飯原発は再起動しています。今後も再起動する原発が増える
ということは、福島第一の悲劇を繰り返すことになります。そんなことは断じて
許されるはずが無いのです。
 
 真夏の炎天下、このような趣旨の話をしていますが、熱心に聞いてくれる人が
たくさんいました。本当に大きな力が、この第四ステージ周辺にあふれいてると
感じました。原発を止める闘いは、まだ始まったばかりです。
 
 
┏┓
┗■3.保安院・関電が大飯破砕帯現地調査先延ばし
 └──── 木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
 
 大飯破砕帯現地調査先延ばし(保安院「地震・津波意見聴取会」)
 
 開始前に別館前で20名程がビラまきとアピールを行った後、大飯原発の破砕帯
と活断層の問題が論じられる「地震・津波に関する意見聴取会」を経産省別館一
階で10名以上の市民が同室で傍聴した。注目の議題「大飯原発の敷地内の破砕帯
について」では、関電のF-6破砕帯関連資料(昭和60年、カラー入り100ペー
ジ近く)に基づいて関電が過去の経緯を説明したあと、委員が討論。杉山委員が
これらの資料に矛盾がありこれだけで活断層では無いと結論できないと現地調査
を促し、他の神田、今泉、岡村、山本の各委員が同様に現地再調査の必要性を認
めた。更に、遠田委員が調査したから完全に分かる訳ではない、どういう基準で
どういうポイントで判断するかを決めないと再び堂々巡りになると言ったあと、
関電は、ご意見を持ち帰って検討すると言うしかなかった。更に、保安院黒木審
議官が、様々なご意見をいただいた、専門家としてのきわめて重たいご意見を保
安院としてしっかり受け止め、規制庁としてしっかり検討してすみやかに対応方
針の検討を行い決めていく、と答えた。「規制庁」の名が出た!。翌日の大飯4
号機再起動を控え、現地調査を先延ばしして大飯原発2基を再稼働したまま夏を
超えようとする魂胆だ。私は思わず「だったら大飯原発を止めろ」と叫び、何人
かの傍聴者も声を上げた。その結果、高田主査の指示で保安院の係りが来て私に
出るように促した。出ろと言われて出ないと次回以降に別室傍聴などの悪影響を
与えることがあり、既に大飯の議題が終わったあとなので、私は素直に退出した。
大多数の委員が大飯の現地調査を薦めたのに、この夏だけは大飯3,4号機を稼働
させたままにしようとする保安院と関電。これが正に国会事故調が主張する「人
災」である。現地調査を決定させることまではしない専門委員にも怒りがこみ上
げてきた。
なお、意見聴取会はその後志賀原発の検討をし、「典型的な活断層だ。あきれて
ものも言えない」などと強い口調で国の審査体制を批判し、活断層調査を決定し
たそうだ。
意見聴取会は18時過ぎに終了し、別館前に集まる人たちに傍聴者から報告し、保
安院への抗議の声を上げた。
 
 
┏┓
┗■4.<テント日誌7/15(日)―経産省前テントひろば 308日目>
 │  さよなら原発10万人集会に向け、全国から多くの人達がテントひろばへ
 │  再稼働阻止・全国相談会 大盛会
 └────
 
 この日は、テントへ行く前に野田首相の地元船橋で開催された「7.15大きなデ
モだね!国民の生活を守るために脱原発デモが必要だ!」に参加した。参加人数
は主催者発表で800人。天気もよく、多くの方々が、原発反対と野田首相退陣を
訴えた。
 沿道の多くの人達から、応援をしていただいたが、何人かの方から、サウンド
デモというスタイルに対して、「音がうるさい」という苦情があった。デモや抗
議集会は、主張を訴えるのと同時に共感を得る事も目的、今後は、住宅街という
地域の特性に合わせ、駅頭でのアピールをメインにするなど、工夫が必要かもし
れない。
 
 20時過ぎにテントへ着いて暫くすると、この日、日本橋の浜町会館で行われた
「再稼働阻止・全国相談会」に参加された人達がテントへいらっしゃった。全国
相談会には、経産省前テントひろば、たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟
の他、大飯、伊方、泊、志賀など原発が立地されている地元で活動をされている
方を始め、全国で活動されている100名以上の方々が集まり、今後の脱原発運動
の方向性について話合い、その後開かれた懇親会で交流を深めたと言う事であっ
た。
 
 この日は、翌日代々木公園で開催される「さよなら原発10万人集会」に参加さ
れる方が、テントに宿泊され、日曜日としては、めずらしく、夜遅くまでテント
に多くの人がいらした。志賀原発のある石川県から全国相談会に参加されたTさ
んは、「地元に来て、地元の事を理解しないと原発を止める事は出来ない」と仰
っていた。6月29日の官邸前集会に参加するために青森からいらして、
その後東京に滞在されているKさんは、「地元の人達は生きるために精一杯で、
新聞・テレビで報道される事をそのまま信じ切ってしまっている」と仰っていた。
 
 翌朝、代々木公園の集会に参加する為に大阪、広島から夜行バスでいらした方
達が、朝早くからテントへ寄って下さった。毎週金曜日に官邸前で開催している
抗議集会にも万単位で人が集まり、代々木公園にも全国から今までにないほどの
多人数が集まると思う。本当に「原発を無くしたい」と強く思っている人達が多
く存在する事は紛れもない事実だが、本当に無くす事を実現するためには、運動
の結節点として、テントひろばや全国相談会が果たす役割が、これから大きくな
るだろう。我々の目的である原発をなくし、福島の人達への補償をさせるために
も、これからも初心を忘れずに謙虚にやって行きたいと思う。(Toku-san)
 
 今日の「再稼働阻止・全国相談会」は浜町区民館の100名の会場が、座りきれ
ないほどたくさんの方が詰めかけ、終始、熱気に包まれての開催となった。会場
を見渡すと見かけた顔の方が何人もおられ、また何人もの方から声をかけられた
りする。6・17の福井大集会の前段での交流会や、とくに6・30ー7・1の
大飯現地行動で一緒だった人たちである。いわば”戦友”なのだ。
 この間の大飯原発再稼働阻止の闘いは、北海道からから九州にいたる人たちを、
このように一つの闘いの絆に結びつけたのだと実感する。そして各地からの闘い
の実践報告も具体的で、今後の運動への重要な示唆を含んだものであった。呼び
かけ団体からの提起や今後に向けた会場からの発言も意欲溢れる実践的なもので
あった。
 新たな闘いの全国的連携が始まっている。そしてそういう全国的連携への熱意
と期待は真剣なものである。この相談会でも確認された「再稼働阻止・全国ネッ
トワーク」を築いていく上で、テントひろばも確かな役割を担っていかねば、と
強く感じさせられた。(Y・T)
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