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NUCLEAIRE

ニュークレール情報板
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1520】
2012年7月18日(水) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
 
                          転送歓迎
━━━━━━━
★1.7.20(金)首相官邸へ抗議に行こう-たんぽぽ舎も参加します
★2.東京電力に原発を動かす資格はない、実質は全面撤退だった
   第四ステージで、東電株主代表訴訟への協力をよびかけ
                                    山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.保安院・関電が大飯破砕帯現地調査先延ばし
                                           木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
★4.<テント日誌7/15(日)―経産省前テントひろば 308日目>
   さよなら原発10万人集会に向け、全国から多くの人達がテントひろばへ
   再稼働阻止・全国相談会 大盛会
━━━━━━━
 ☆原発についてみんなで観ようワンコイン上映会☆
  7月19日(木)19:00(開場18:30から ☆お楽しみ特典上映あり)
 
◎「真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って」2004年
 WHO世界保健機関と IAEA国際原子力機関が共同で開催した、2001年キエフ国際
会議の模様を捉えた、とても貴重なドキュメンタリー。
 ほか、電気料金値上げに関する映像などの上映予定しています。
参加費:500円
 
 
┏┓
┗■1.7.20(金)首相官邸へ抗議に行こう-たんぽぽ舎も参加します
 └────
 
 7.20緊急!大飯原発3号機を停止せよ!首相官邸前抗議
【日 時】7/20(金)18:00~20:00 予定
【場 所】首相官邸前および永田町・霞が関一帯
          (霞ヶ関駅、虎ノ門駅、桜田門駅をご利用ください)
    ※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志
 
【お知らせ】
★『7/13官邸前抗議行動の際の警察の警備方針に関して』
 7月12日、警察は警備方針に関して「主催と協議ずみ」と発表しましたが、事
実と異なります。実際には警察発表の後で主催側に連絡があり、その方針に対し
ては同日夕方主催から警察庁へ「承服できない」と伝えました。
 
 
※7/20(金)、たんぽぽ舎のボランティアスタッフは、たんぽぽ舎14時集合、
 15時出発、16時頃に、首相官邸前に到着、参加者の道案内に協力します。
 また、20時に、たんぽぽ舎のチラシ配布や再稼働抗議ハガキの
 普及活動をおこないます。ご協力ください。
 
 
┏┓
┗■2.東京電力に原発を動かす資格はない、実質は全面撤退だった
 |  第四ステージで、東電株主代表訴訟への協力をよびかけ
  └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
 
 7月16日、真夏の太陽が容赦なく照りつける中、実に17万人の市民が東京
の真ん中、代々木公園に集まりました。
 あまりに広く、大勢集まる中ではメインステージの音など到底聞こえるわけが
ないということで、会場には全部で4箇所のステージが設けられていて、そのう
ち最も原宿駅に近い場所に「第四ステージ」がありました。
 ここでは、槌田敦さんの電力料金を旧料金で支払う運動の提唱と、河合弘之弁
護士(東電株主代表訴訟弁護団長・脱原発弁護団全国連絡会代表)による、株主
訴訟と各地の原発訴訟の取り組み、そして東電取締役などの責任者を告発する取
り組みを紹介、そして参加を呼びかける訴えがあり、その後に日本各地の現地の
取り組み東の紹介が行われていました。11時から始まる予定が、実際には警察
の妨害が重なり大幅に遅れますが、12時過ぎに市民が車道を解放しそれ以降は
熱心な聴衆に囲まれての報告集会になりました。
 私が発言をしたのは、午後1時を大きく回ったあたり。最も日の高い、暑い時
間帯になっていました。
 この日私は、東電株主代表訴訟への協力を呼びかけるために、人々に訴えまし
た。その時の発言を簡単に再現します。
 
 株主代表訴訟を提起した目的には大きく二つあります。そのうちの一つは東電
取締役に責任を取ってもらうこと。当日第四ステージでの発言者は、何人もが、
特に福島県から参加された方からは強く強く「だれも責任を取っていない」こと
の指摘がありました。
 福島原発震災は本来ならば強制捜査をして、とっくに立件されているはずの大
犯罪です。私たちは刑事告発は出来ますが、強制捜査権があるわけではありませ
ん。
 しかし株主は違います。株主にしか出来ない戦い方がある。それが株主代表訴
訟です。少なくても5.5兆円を超える損害を東電歴代の取締役27名に、すべ
ての資産を売却し会社に返却すること。返却されたお金はすべて福島の被災者の
賠償金に充てること、を要求しています。
 もう一つの目的は、大飯原発が再起動していますが、これから原発を再起動し
ようとする動きについて歯止めを掛けることです。
 もし、これだけの大惨事を引き起こした福島第一原発震災を知りながら(もち
ろん日本中が知っていますが)原発を再起動して、再び事故を起こした場合、例
え福島第一ほどではなくても、人を傷つけ、土地を汚染すれば同じ犯罪です。
これを起こした場合は当然ながら取締役は責任を問われることになると警告する
ことです。
 日本中の電力会社には、原発を事故無く動かす能力はありません。安全性の高
い原発を建てる技術もありません。なぜならば、福島第一原発でも事故後の対応
がほとんど出来ていないことが明らかであり、それは他の電力も何ら変わらない
からです。
 
 人為的な冷却材喪失事故を引き起こした
 
 一例を挙げます。
 少なくても福島第一原発の3基のうち2号機は原発は人為ミスにより破壊され
ました。時間があったにもかかわらず、原子炉に冷却材を戻すことに失敗し、み
すみす空だき状態にし、その結果炉心損傷にいたり、原子炉を破壊し、格納容器
も破損させています。これらは適切な対応が出来てれば止めることが可能でした。
しかし現場では起きていることを把握することが出来ず、有効な手立てを取るど
ころか、間違った運転操作を行っています。
 原子炉注水のためには圧力を下げなければならないと、逃がし安全弁を全開に
し、そのために大量の冷却水を圧力容器から流出させ、炉心が露出してしまいま
す。これは、人為的なLOCA(冷却材喪失事故)でした。
 冷却材を入れなければ炉心崩壊します。水を入れるにはポンプが必要ですが、
ポンプは全電源喪失で全滅状態です。そこで消防車のポンプを使うことを考えま
した。
 ここまでは良いでしょう。しかしこの消防用ポンプがどれほど水を入れる能力
があるか分かっていませんでした。少なくても原子炉の圧力が高すぎて、減圧し
ないと入りません。そこで逃がし弁を開いて減圧するのですが、これを行えば冷
却材があっというまに抜けることは常識です。その時直ちに消防用ポンプから水
が入らないと炉心崩壊は免れないというのに、水は結局ほとんど入らなかったの
です。
 読み違いです。こんな読み違いをした原因は、こういう注水方法を実際に行っ
た経験も無いし、設備側が対応もしていなかったし、消防車のポンプが能力不足
だったことも知らなかったからです。冷却材を注水するための高圧注入ポンプの
電源を外部から強制投入するような方法が無いこと、緊急で設備工事をする能力
も無かったことが最後の原子炉を破壊し、それまで以上の大量の放射能を福島の
空に拡散させました。
 
 結局東電は撤退していた
 
 もう一つ例を挙げます。
 東電職員が3月15日当時、退避を計画していたことは事実であり、その退避
計画は「最低限の人員を除き退避」でした。この「最低限」が約70名だったわ
けですが、通常原子炉を停止し、冷温停止状態に持って行くには原子炉一基あた
り100名は必要です。さらに今回は、大破し汚染された原子炉建屋に立ち向か
いながら、炉心崩壊を防ぎつつ、冷温停止させる必要があり、実質的には70名
ではほとんど何も出来ない状況です。けっきょく、国会事故調査報告書にある現
場の声を見ても、何度も死を覚悟し、家族に最後のメールを打ち、打つ手がほと
んど役に立たない絶望感にうちひしがれながら数日間を過ごしたことがわかって
います。
 これでは全面撤退したのと実質的な差はありませんでした。
 成功したのは電源が確保できていて、もともと運転していなかった5、6号機
の冷温停止だけで、1~4号機については有効な手段はほとんど打てないままに
炉心崩壊を起こしています。4号機の使用済燃料プールが炉心溶融にまで至らな
かったのは、のこされたメンバーの努力では無く、設備不良か作業行程上のミス
でプールゲートに隙間が空いたからです。これがもし無かったならば、70名は
本当に全員死亡したかも知れません。
 それが福島第一原発の現実だったのですが、この責任は取締役と規制当局にあ
ります。取締役は当然ながら現場の実態を知りつつ、このような原子炉を安全に
止める、冷やすための設備投資を怠り、電力が最後の命綱であることを知りなが
ら、あらゆる手段を講じて電源を供給するための対策を怠り、さらに事故直後に
置いてさえ、電源の供給体制を可及的速やかに行うべきなのに、その能力も無か
ったことを露呈させました。
 これが原発を17基も建てて動かしてきた世界最大の電力会社の実態です。そ
のことを追求すれば、当然ながら他の9電力(日本原電を含む)の原発が安全と
言いきれるはずが無いし、それを証明することは今現在、全く出来ていません。
それがないままに大飯原発は再起動しています。今後も再起動する原発が増える
ということは、福島第一の悲劇を繰り返すことになります。そんなことは断じて
許されるはずが無いのです。
 
 真夏の炎天下、このような趣旨の話をしていますが、熱心に聞いてくれる人が
たくさんいました。本当に大きな力が、この第四ステージ周辺にあふれいてると
感じました。原発を止める闘いは、まだ始まったばかりです。
 
 
┏┓
┗■3.保安院・関電が大飯破砕帯現地調査先延ばし
 └──── 木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
 
 大飯破砕帯現地調査先延ばし(保安院「地震・津波意見聴取会」)
 
 開始前に別館前で20名程がビラまきとアピールを行った後、大飯原発の破砕帯
と活断層の問題が論じられる「地震・津波に関する意見聴取会」を経産省別館一
階で10名以上の市民が同室で傍聴した。注目の議題「大飯原発の敷地内の破砕帯
について」では、関電のF-6破砕帯関連資料(昭和60年、カラー入り100ペー
ジ近く)に基づいて関電が過去の経緯を説明したあと、委員が討論。杉山委員が
これらの資料に矛盾がありこれだけで活断層では無いと結論できないと現地調査
を促し、他の神田、今泉、岡村、山本の各委員が同様に現地再調査の必要性を認
めた。更に、遠田委員が調査したから完全に分かる訳ではない、どういう基準で
どういうポイントで判断するかを決めないと再び堂々巡りになると言ったあと、
関電は、ご意見を持ち帰って検討すると言うしかなかった。更に、保安院黒木審
議官が、様々なご意見をいただいた、専門家としてのきわめて重たいご意見を保
安院としてしっかり受け止め、規制庁としてしっかり検討してすみやかに対応方
針の検討を行い決めていく、と答えた。「規制庁」の名が出た!。翌日の大飯4
号機再起動を控え、現地調査を先延ばしして大飯原発2基を再稼働したまま夏を
超えようとする魂胆だ。私は思わず「だったら大飯原発を止めろ」と叫び、何人
かの傍聴者も声を上げた。その結果、高田主査の指示で保安院の係りが来て私に
出るように促した。出ろと言われて出ないと次回以降に別室傍聴などの悪影響を
与えることがあり、既に大飯の議題が終わったあとなので、私は素直に退出した。
大多数の委員が大飯の現地調査を薦めたのに、この夏だけは大飯3,4号機を稼働
させたままにしようとする保安院と関電。これが正に国会事故調が主張する「人
災」である。現地調査を決定させることまではしない専門委員にも怒りがこみ上
げてきた。
なお、意見聴取会はその後志賀原発の検討をし、「典型的な活断層だ。あきれて
ものも言えない」などと強い口調で国の審査体制を批判し、活断層調査を決定し
たそうだ。
意見聴取会は18時過ぎに終了し、別館前に集まる人たちに傍聴者から報告し、保
安院への抗議の声を上げた。
 
 
┏┓
┗■4.<テント日誌7/15(日)―経産省前テントひろば 308日目>
 │  さよなら原発10万人集会に向け、全国から多くの人達がテントひろばへ
 │  再稼働阻止・全国相談会 大盛会
 └────
 
 この日は、テントへ行く前に野田首相の地元船橋で開催された「7.15大きなデ
モだね!国民の生活を守るために脱原発デモが必要だ!」に参加した。参加人数
は主催者発表で800人。天気もよく、多くの方々が、原発反対と野田首相退陣を
訴えた。
 沿道の多くの人達から、応援をしていただいたが、何人かの方から、サウンド
デモというスタイルに対して、「音がうるさい」という苦情があった。デモや抗
議集会は、主張を訴えるのと同時に共感を得る事も目的、今後は、住宅街という
地域の特性に合わせ、駅頭でのアピールをメインにするなど、工夫が必要かもし
れない。
 
 20時過ぎにテントへ着いて暫くすると、この日、日本橋の浜町会館で行われた
「再稼働阻止・全国相談会」に参加された人達がテントへいらっしゃった。全国
相談会には、経産省前テントひろば、たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟
の他、大飯、伊方、泊、志賀など原発が立地されている地元で活動をされている
方を始め、全国で活動されている100名以上の方々が集まり、今後の脱原発運動
の方向性について話合い、その後開かれた懇親会で交流を深めたと言う事であっ
た。
 
 この日は、翌日代々木公園で開催される「さよなら原発10万人集会」に参加さ
れる方が、テントに宿泊され、日曜日としては、めずらしく、夜遅くまでテント
に多くの人がいらした。志賀原発のある石川県から全国相談会に参加されたTさ
んは、「地元に来て、地元の事を理解しないと原発を止める事は出来ない」と仰
っていた。6月29日の官邸前集会に参加するために青森からいらして、
その後東京に滞在されているKさんは、「地元の人達は生きるために精一杯で、
新聞・テレビで報道される事をそのまま信じ切ってしまっている」と仰っていた。
 
 翌朝、代々木公園の集会に参加する為に大阪、広島から夜行バスでいらした方
達が、朝早くからテントへ寄って下さった。毎週金曜日に官邸前で開催している
抗議集会にも万単位で人が集まり、代々木公園にも全国から今までにないほどの
多人数が集まると思う。本当に「原発を無くしたい」と強く思っている人達が多
く存在する事は紛れもない事実だが、本当に無くす事を実現するためには、運動
の結節点として、テントひろばや全国相談会が果たす役割が、これから大きくな
るだろう。我々の目的である原発をなくし、福島の人達への補償をさせるために
も、これからも初心を忘れずに謙虚にやって行きたいと思う。(Toku-san)
 
 今日の「再稼働阻止・全国相談会」は浜町区民館の100名の会場が、座りきれ
ないほどたくさんの方が詰めかけ、終始、熱気に包まれての開催となった。会場
を見渡すと見かけた顔の方が何人もおられ、また何人もの方から声をかけられた
りする。6・17の福井大集会の前段での交流会や、とくに6・30ー7・1の
大飯現地行動で一緒だった人たちである。いわば”戦友”なのだ。
 この間の大飯原発再稼働阻止の闘いは、北海道からから九州にいたる人たちを、
このように一つの闘いの絆に結びつけたのだと実感する。そして各地からの闘い
の実践報告も具体的で、今後の運動への重要な示唆を含んだものであった。呼び
かけ団体からの提起や今後に向けた会場からの発言も意欲溢れる実践的なもので
あった。
 新たな闘いの全国的連携が始まっている。そしてそういう全国的連携への熱意
と期待は真剣なものである。この相談会でも確認された「再稼働阻止・全国ネッ
トワーク」を築いていく上で、テントひろばも確かな役割を担っていかねば、と
強く感じさせられた。(Y・T)
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