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【TMM:No1550】
2012年8月21日(火) 地震と原発事故情報-6つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.8月23日(木)19時から、徹底分析・福島原発事故(4)
   『隠ぺいされた福島原発事故--1号機と3号機について』のご案内
★2.8月24日(金)18時、緊急!原子力規制委員会人事を撤回せよ!
★3.再稼働阻止、心一つに、全国の住民団体が意見交換
   依存脱却 住民主体で。地域経済めぐり 議論白熱
             (8月21日 東京新聞「こちら特報部」より)
★4.8月19日(日)~20(日)愛媛県で伊方原発反対集会、
   再稼働阻止の全国ネット相談会開かる(柳田)
★5.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 ◇8月23日(木)、学習会『国会、政府事故調査報告はこう読む!』
 ◇8月24日(金)、東京電力神奈川支店にむけてデモ、横浜桜木町
★6.新聞・雑誌から
━━━━━━━
◇8月24日(金)20時半から、環境省前、連続アクション★「原子力ムラ」
 人事にNO! 細野大臣は白紙撤回を! 8・24環境省ヒューマンチェーン
 http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/817-384d.html
━━━━━━━
◇8月25日(土)ツイッター中級講座、14:00~17:00、参加費1000円
 講師:森本祐次さん、場所:スペースたんぽぽ
━━━━━━━
 
┏┓
┗■1.徹底分析・福島原発事故(4)-通称 槌田ゼミ- のご案内
 │『隠ぺいされた福島原発事故--1号機と3号機について』
 └────
 
 【日時】8月23日(木) 開場18:30、開会19:00~21:00
 【講師】槌田敦さん
 【会場】スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4階)
 【参加費】800円
 
 福島原発事故では、たくさんのウソと矛盾が放置されたままになっていて、
 結果として国・東電の言い分を擁護する形になっています。ウソと矛盾の中
 には、核爆発の問題が含まれています。
 
 今回(8月23日)の槌田ゼミでは、1号機と3号機の事故経過を事実に基づ
 き徹底検証します。水素爆発は1号機だけ、3号機は水素爆発ではなく、
 使用済燃料プールで起こった水蒸気爆発を伴う核爆発であるという槌田敦
 さんの分析と、それによって暴かれた原子力の平和利用という欺瞞について
 討論します。
 
 事故経過を科学的に正しく捉え、隠ぺいの意図を見抜いて責任追及を行い、
 強力に反原発運動を進めていきましょう。ふるってご参加ください。
 
 ※たんぽぽ舎では槌田敦さんを中心に原発事故を検証する連続勉強会を
  月1回開催しています。
  【参考書】「福島原発多重人災 東電の責任を問う」、日本評論社(刊)
   槌田敦・山崎久隆・原田裕史(著)
 
 
┏┓
┗■2.8月24日(金) 緊急!原子力規制委員会人事を撤回せよ!
 │  大飯原発をただちに停止し再稼働を中止せよ!
 └────(首都圏反原発連合有志 首相官邸前行動)
 
【日時】8月24日(金) 18時から20時
【場所】首相官邸前および永田町・霞が関一帯
 (霞ヶ関駅、虎ノ門駅、桜田門駅をご利用ください)
 ※前回に引き続き、今回も国会同意人事である原子力規制委員会の人事案
  決定間際という緊急性に鑑み、田中俊一氏をはじめとする原子力ムラの
  人間を取り込む人事案撤回についても強く訴えることとします。
 
 ○たんぽぽ舎のボランティアにご協力ください。
  当日、13:00~15:00にたんぽぽ舎へ集まり、ビラ折りをして、マイク、
  横断幕を持ち、たんぽぽ舎を16:00に出発、経産省前テントひろばに寄り
  合流して、17時ごろ首相官邸・国会議事堂正門へ向かいます。
 
  ボランティア可能な方はご連絡いただけると助かります。
  電話 たんぽぽ舎 03-3238-9035
 
 
┏┓
┗■3.再稼働阻止、心一つに、全国の住民団体が意見交換
 │   依存脱却 住民主体で。地域経済めぐり 議論白熱
 └────(8月21日 東京新聞「こちら特報部」より)
 
◎再稼働阻止、心を一つに全国の住民団体が意見交換
 
◎依存脱却住民主体で―首都圏と立地地域、温度差解消を
  国会で同意人事案の審議が止まったままとはいえ、早晩、発足する原子力
 規制委員会。正式に始動すれば、次々に安全評価(ストレステスト)の一次
 評価が承認され、各地の原発が再稼働に突き進む可能性がある。そうした中、
 反原発、脱原発を訴える全国各地の住民団体などが十九、二十日の両日、
 四国電力伊方原発を抱える愛媛県の松山市に集まり、再稼働の阻止に向けて
 知恵を出し合った。
 
==伊方の地元、100人が集結==
 (中略)十九日には松山市内で伊方原発の再稼働阻止を訴える集会とデモが
 催され、全国各地の住民団体が集結したことを機に、合宿形式の計六時間に
 及ぶ意見交換会(全国相談会)が実現した。
  住民団体、市民団体の連携強化が狙いで、呼び掛け団体の一つ市民団体の
 「たんぽぽ舎」(東京都)の柳田真共同代表は「近く再稼働の動きが一斉に
 出てきかねない。情報を共有して運動を広げていくには全国的な連携が不可
 欠。小規模な活動にとどまっている原発立地地域の支援もできる」とあいさ
 つした。(中略)
 
==民家を回り、危険性を訴え==
  今回の集まりでは、原発に依存しきっている立地地域の住民感情をどう変
 えていくのかという点に議論が集中した。原発抜きでは雇用が成り立たない
 という話は、大飯原発再稼働の際も再三、推進派から叫ばれた。
  そもそも、原発は過疎地を狙って建てられてきた。この難問に対し、「玄
 海原発プルサーマル裁判の会」(佐賀県)の石丸初美原告団長は「できるこ
 とからやっていけばいい」と、あえて大上段に振りかぶった議論をしない選
 択を提起した。(中略)
  新開事務局長(STOP再稼働現地アクション・京都府)は「経済的な原発依
 存から抜け出すためには、国の大がかりな政策転換が必要」と前置きしつつ
 も、「いずれにせよ、住民が主体的にやっていかないと反対運動はつづか
 ない。そのためには、地元の農作物や魚を直接買い取る新たな流通の仕組み
 や、再生可能エネルギーによる発電の実験地域にするなど、いくつかのモデ
 ルを提示することが大切だ。それはいまから準備しなくては」と、都市住民
 の協力と役割を強く訴えた。
 
  「伊方原発の再稼働を許さない市民ネットワーク」の麻生勝也事務局長は
 「経済的依存とはいっても、町全体がそうであるわけではない。原発の町で
 抗議行動している私たちに近づいてきて、四国電力の監視カメラが回ってい
 るのに『口には出せないけど、本当は反対だ』と言って応援してくれる地元
 の人がかなり増えてきた。原発が無い方がいいと考えている町民もたくさん
 いる」と語りつつ、こう唱えた。
  「次の再稼働が食い止められれば、その次の再稼働も必然的にできなくな
 る。それが続けば、流れを変える大きな力になっていくはずだ」
 
 
┏┓
┗■4.8月19日(日)~20(日)愛媛県で伊方原発反対集会、
 │  再稼働阻止の全国ネット相談会開かる
 └────(たんぽぽ舎・柳田)
 
 8月19日(日)~20(日)、愛媛県松山市で伊方原発反対集会(500人)と
再稼働阻止をめざす全国ネットワーク結成相談会(100人)の2つが開かれま
した。詳細は次号で報告します。
 なお、当日は5つのメディアの取材がありました。
 ・東京新聞(8月21日朝刊・こちら特報部に掲載)
 ・愛媛新聞(未入手)
 ・週刊金曜日(今週の金曜日に掲載予定)
 ・インディペンデント・ウェブ・ジャーナル(IWJ)
 ・田中龍作ジャーナル(19日の記事あり)
 
 
┏┓
┗■5.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 └────
 
◇学習会『国会、政府事故調査報告はこう読む!』
 講師 山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
 
 日時 8月23日(木)午後7時~ (午後6時45分開場)
 場所 中央区浜町区民館 第4会議室 (電話 03-3668-2354)
 地図 http://www.meccs.co.jp/shiteikanri/chuo/hamacho/index.html
 参加費 500円
 主催  原発を問う民衆法廷実行委員会
 連絡先 090-2466-5184(矢野)
 
 
◇8月24日(金)横浜桜木町からデモを行います。
 
 神奈川・東電デモ実行委員では毎月一回、桜木町駅から東京電力神奈川支店
 に向けてデモを行っています。
 
 8月24日(金)19:00桜木町駅前広場スタート、
 18:00~19:00は、リレーアピールも行います。
 飛び込みアピール大歓迎。デモの前に脱原発への思いをぜひ、横浜の
 みんなに訴えてください。
 
 デモコースは、桜木町駅前広場⇒横浜市庁舎⇒東電神奈川支店⇒桜木町駅前
 広場  の約1時間のコースです。
 デモの後、有志にて交流会もあります。
 お問い合わせは 金子 090-6540-3771まで
 
 
┏┓
┗■6.<テント日誌8/17(金)―経産省前テントひろば342日日目>
 │  暑さに負けずに金曜行動 ヤマ場を迎える規制委人事 人事案撤回!
 └────( Y・T )
 
8月17日(金) 晴れ  暑い、ともかく蒸し暑い。
テントの中は午後3時過ぎで38.5度。
 今日は金曜行動の日。盆明けすぐでこの暑さだからどうなのだろうかと気が
かりなところもあったが、ヤマ場を迎える規制委人事案撤回!中心にを今日も
官邸前、国会正門前、文科省前、経産省正門前、別館前、そして環境省前と、
万を超える人々が抗議行動を繰り広げた。
 4時半から文科省前で、郡山の子ども達の集団疎開裁判についての対文科省
行動がおこなわれた。文科省は今も頑なに20ミリシーベルト/hという基準で
もって子ども達を被曝の中におきつづけている。仙台高裁での控訴審は10月
1日にも判決を迎える予定だという。
 文科省前でのかんしょ踊り、劇仕立てでのアピール等と続いたが、子ども達
の集団疎開を拒否した市長が、実は自分の孫は避難させていたとか、その件に
ついて市議会で問い質した市議の発言は議事録から一方的に削除されたとか、
様々な問題が提起されていた。この文科省前行動は3週前から続けられていて、
これからも継続される。
 経産省正門前はドラム隊も加わって大いに盛り上がっている。8時15分か
らは環境省前で、規制委人事案に責任のある細野環境相を追及し、人事案の撤
回を求める抗議行動がおこなわれた。テントもこの行動の呼びかけ団体に加
わっているということで、10人あまりがスタッフとして携わる。続々と人々
は集まり、環境省前は黒山の人だかりとなる。
 誘導を終えてステージの方に行くと、郡山から静岡に家族で避難・移住され
ているHさんが怒りの声を上げていた。昨秋、原陪審での自主避難者への賠償
を求めて文科省前での前段集会で何度かHさんの苦しみにみちた訴えを聞いて
いた。その苦しみは今心底からの怒りとなって、細野環境相をはじめとする政
府・官僚達を鋭く追及指弾する言葉となっていた。アピールを終えたHさんと
固い握手をする。
 郡山でも金曜行動は3週目を迎えているという。
 
 規制委人事問題はヤマ場を迎えており、8月20日(月)にも官邸前行動が
予定されている。(午後6時~)              ( Y・T )
 
★テント全体会議 8月22日(水)午後7時から、スペースたんぽぽ★
 
☆テント日誌8/1番外編、テント日誌8/12~8/16は、テントひろばHPから
 ご覧ください。http://tentohiroba.tumblr.com/archive
(たんぽぽ舎メルマガでの掲載は誌面の都合で省略します)
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【TMM:No1549】
2012年8月18日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
 
                         転送歓迎                    
 
━━━━━━━
★1.再起動するならば第四、第五の深層防護を確立せよ
         フクシマ以後も実行性の無い日本の対策   山崎久隆
★2.首相官邸前に集まった人々が突きつけたのは「物を考えない国民には
   ならない」という切実なNOである。
             (ノンフィクション作家 佐野眞一氏)
★3.新聞・雑誌から
  ◇原発と原爆の密接な関係(放射能は同じ)
    原発に携わった被爆体験者 ー 信じた平和利用を後悔
          「核(原発、原爆)との関係絶つべきだ」
★4.<テント日誌 8/8日(水)――経産前省テントひろば 333日目>
      「立秋に至りやっと夏仕様」というテントだが
━━━━━━━
 
 ◆訂正です。
   前回8月15日付け【TMM:No1548】の★4(東京新聞よりの抜粋)の記事中、
  間違いがありました。
  訂正します。大飯原発3,4号機の出力はいずれも118万キロワットです。
  
┏┓
┗■1.再起動するならば第四、第五の深層防護を確立せよ
            フクシマ以後も実行性の無い日本の対策
  └──── 山崎 久隆
 
 深層防護の考え方について、IAEA(国際原子力機関)は、原発に対して
「工学的安全設計・設備」を要求し、周辺住民への対応として重要な「原子力防
災体制の確立」と「放射性物質拡散影響対策」を義務づけている。
 これらは第1から第5の深層防護と呼ばれ、それぞれ事故の推移に応じて必要
な措置を講ずることとされている。シビアアクシデント対応は第4層、サイト外
の緊急時対応は第5層ということで、これら5つのレベルで公衆の放射線障害を
防止する仕組みになっている。
 ところが、日本はこれをサボってきた。これまでも市民運動が繰り返し要求し
ていた原子力防災は各自治体がそれぞれの裁量で決める「地域防災計画」の一部
として整備することとし、シビアアクシデント対策も事業者の自主的対応にまか
せてきた。
 事実上の責任放棄の背景には「対応が必要なシビアアクシデントなど起きるは
ずがない」「大規模放射能放出事故など起こるとは考えられない」と、規制当局
も電力会社と一緒になって考えていたからだ。
 もちろんその背景には電力会社のコスト問題が大きいが、それ以外にも「重装
備の防災体制の確立を求められたら原発推進などできない」といった立地自治体
からの反発や、「これまでも事故防止対策に万全を期しているのに、事故を想定
するような対策を行えば「やっぱり危険なのだ」と言われるのが嫌だ」などとい
った子供じみた言い訳さえあった。
◇ 米国の深層防護の考え方
 しかし諸外国では、地域防災ではなく「国家緊急事態」として原発事故を位置
づけるなどは当たり前のことであり、例えば米国のNRC(原子力規制委員会)
は物理的な攻撃(いわゆるテロ攻撃)に対しても対策を義務づけている。
「B5b」と呼ばれる「原子力施設に対する攻撃の可能性に備える命令」では、
今回のような全電源喪失の場合でも代替注水や炉心冷却能力の確保を義務づけて
おり、定期的な監査により、その条件が満たされていることをNRC自身が確認
してきた。
 米国の対策はもちろん2001年9月11日に発生した「911事件」をきっ
かけにしたものであるが、日本では国会において原子力安全・保安院が「B5b
と呼ばれる対策を知らなかった」などと常識では考えられない回答をしている。
 ◇ 第4の防護は実証されていない
 さて、工学的安全設計に関わるところは、その第3防護は炉心損傷防止であり、
シビアアクシデント対策でもある。
 原子力安全・保安院によれば日本の原発は、福島第一震災後は、いわゆる「ス
トレステスト」でそれをクリアしたと主張する。そのことも大変疑問であり、問
題だが、それとともに、では第4、第5の防護はどうなっているのかと問いただ
さなければならない。
「第4防護」は炉心損傷を引き起こしても、大量の放射能放出を防止するための
冷却、閉じ込め機能の確保であり、例えば電源確保や冷却水の確保(つまり冷却
水の再投入能力)である。電源車を用意するなどで対策済みとなっているが、具
体的に「ストレステスト」において「クリフエッジ(復帰不可能な境界線)」を
超えた場合の対応として、何処まで実効性があるかが問われる局面である。
 ところが、一定の追加設備、その多くは電源周りであるが、それが本当に機能
するかどうか、実証試験もなければ詳細な解析もない。そんなことをしている時
間的余裕も能力も、そもそもなかった。つまり全て机上の空論である。冷却能力
確保一つとっても、例えば福島第一原発2号機で、原子炉をかろうじて冷やして
いたRCIC(原子炉隔離時冷却装置)が止まってしまい、冷却能力を失ってか
ら逃がし安全弁を開いて圧力を下げたが、その際に消防用水ポンプからの水が入
らなかったことなどの原因究明はなされていない。
 それでも第4防護が確保されていると言えるのだろうか。
◇ 第5の防護は存在せず
 最後に大量の放射能放出に至った場合の防護について、日本は何の対策も取っ
ていない。これは「50キロ圏の広域防災体制の確保」という言葉で語られてい
る課題だ。
 もともと日本の場合、原子力防災体制はサイトから8ないし10キロ圏内しか
想定されていなかった。ところが福島第一原発震災では、その範囲が一気に30
キロ圏まで拡大してしまった。実際に避難を余儀なくされた地域は最大風下40
キロにも達した。
 同心円で10キロや20キロでは全く第5の防護としては不十分であった。
 この場合は少なくても50キロ圏内において「避難」「屋内退避」が必要な防
災体制が取られることになるが、さらに広域にわたる避難準備も必要になる。
SPEEDI などを活用した避難準備も重要だ。
 福島第一原発震災と同様の広域避難を必要とするとしたら、例えば東海第二原
発になると水戸市や日立市、場合によっては東京にまでそのエリアは及ぶことに
なる。この50キロ圏に日本中で1100万人が住んでいる。30キロ圏内でも
400万人、東海第二原発では93万人に達する。
 その他の地域も、原子力防災体制が必要な地域と人口規模は従来の何十倍にも
ふくれあがることになる。
 これらについて「緊急時管理センターの整備。緊急時対応に対する緊急時計画
と緊急時要領の確立」が求められる。これが30キロ圏内で整備されていなけれ
ばならない。それが無ければ、何処の原発だろうと再起動などできない。
 現時点の議論では、30キロ圏の市町村が電力と安全協定を結べるかどうかと
いったおよそ時限の異なる議論がされている。もちろん立ち入り調査や原子炉起
動の同意がなければ運転再開など認めないということも大事だが、それ以前に、
そもそも対象市民を退避できる体制を構築できなければならない。これを誰の責
任で実行するのか。とても市町村のできることではない。なお、この待避には屋
内退避も含むが、屋内退避と言っても一般の木造家屋で退避をしただけでは空間
放射線量の低減は半分程度に止まるので、原発に近い地域では住民を全員収容可
能なコンクリート製の退避設備が必要となる。
 少なくても国が電力会社に対して原発の運転を認可するのであれば、国と電力
会社が責任を持って防災体制を確立する義務がある。これは「紳士協定」に過ぎ
ない自治体との安全協定ではなく、法的拘束力のある原子力防災体制の確立であ
る。
 必要最低限の防災体制の確立さえ怠っておいて、原発を動かすなどは、何重に
も違法行為なのだ。
 原発を再起動するというのならば、ここまでの防災体制を確立してからでなけ
ればしてはならない。その程度のことは、推進派も合意しなければならない。
 
┏┓
┗■2.首相官邸前に集まった人々が突きつけたのは「物を考えない国民にはな
    らない」という切実なNOである。
 └────      (ノンフィクション作家 佐野眞一氏)
 
「再稼働反対!」
 毎週金曜日の夜、東京・永田町の首相官邸前は、人で埋め尽くされている。ノ
ンフィクション作家の佐野眞一氏は、ツイッターやフェイスブックを通じて集ま
った若者や子供を抱いた母親たちの声や表情に、「凄まじいまでの切実さ」を感
じるという。そして、そこにこそ未来への希望があると指摘する。――
 首相官邸前から新橋にある東電本社までデモ行進する人、人、人……。その数
は10万とも20万とも言われ、実数は定かではないが、私はこの自然発生的で、生
活感に根ざした行動の意義を大いに認めると同時に、その抗議の波は今後ますま
す広がりを見せるだろうと、肌感覚で確信している。
 参加者の多くは勤め帰りの会社員や学生、なかには子供を抱えた母親や、避難
区域に置き去りにされた動物の保護を訴える犬連れの主婦などもいたと聞く。
「原発はもう要らない!」などと声は上がるものの、終始穏便に遂行されている
デモは、おそらく今までデモになど参加したこともない人々が声を上げた点で画
期的と言ってよく、イデオロギーの匂いをほとんど感じさせない。
 例えば「せめてデモには参加する自分の姿を子供に見せたかった」と涙ながら
に言う母親は、大飯原発の再稼働を野田首相及び政府がなし崩し的に決定し、7
月1日には同3号機が現に動き始めたこの国の現実から我が子を守りたいと思う余
り、感極まったのだろう。その涙はあくまで個人的で生理的で切実なものだ。従
来の「反原発」は、ある特定の思想や主義を掲げる人々が「頭で考えた」言葉だ
ったが、母親たちが語る脱原発は実際に子を産み育てる者の「身体性」に裏打ち
されているだけに、心に届くのである。
 対して、私がむしろイデオロギーを感じるのが「原発を再稼働させなければ日
本経済は確実に沈没する」と、相も変わらず脅し文句を振りかざす再稼働支持派
や政官財の側だ。彼らの言葉は反対派との「切実さをめぐる対立軸」において明
らかに見劣りする。仮にイデオロギッシュであっても正当な根拠なり説得力があ
れば構わないのだが、原発を止めたままだと日本経済がどの程度沈没するのか、
私は具体的な数値を伴った説明を聞いた例がない。「日本経済の先行きが……」
といういかにももっともらしい意見を語る再稼働支持派は、原発事故で故郷を失
った何十万もの国民たちに直接、その言葉で説得をできるのか。(中略)
           (SAPIO 2012.8.8 抜粋)
 
(編集部)サピオは右派等の雑誌ですが、この号は読みごたえある文章がいくつ
かありました。その1つ佐野眞一氏の文を著作権の関係で3分の1程(主に前半
部分)だけ紹介します。
 なお、本文中の次の文章=「従来の「反原発」は、ある特定の思想や主義を掲
げる人々が「頭で考えた」言葉だった」の一文は,事実に反する文章だと考えま
すが、これについてたんぽぽ舎として次の見解を述べさせていただきます。たん
ぽぽ舎は25年前から「原発やめよう」一筋で、市民の感覚・生活者の感覚を尊重
して活動を続けてきた団体です。政治的には全くの無党派、どこの系列にも属さ
ない市民団体です。
           (柳田 真)
 
┏┓
┗■3.新聞・雑誌から
 ◇ 原発と原爆の密接な関係(放射能は同じ)
    原発に携わった被爆体験者 ー 信じた平和利用を後悔
          「核(原発、原爆)との関係絶つべきだ」
 核は平和利用できると信じていた。だが今は後悔しかない。爆心地から約7キ
ロで長崎原爆に遭った長崎市の松田五十鈴さん(74)は、放射能漏れを起こした原
子力船むつの建造や、各地の原発建設に携わった。「人命を脅かすのは、原発と
原爆は同じ。核との関係は絶つべきだ」。東京電力福島第一原発事故を目の当た
りにした今、その思いを強くしている。(中略)
 22歳で上京し、造船工として日本初の原子力船むつの建造に携わった。「こ
れからの日本の中心になる船だ」。被爆体験を胸にしまい込み、作業に打ち込ん
だ。
 しかし、むつは初航海中の1974年9月、青森県沖で放射線漏れ事故を起こした。
翌朝の新聞で知り、「とんでもないことに加担してしまった」と失望、その日の
うちに造船工を辞めた。その後も後悔は消えなかったが、技術者として北海道電
力泊原発(泊村)や北陸電力志賀原発(石川県志賀町)の建設現場にも立った。
どこも立地は海に近く「地震や津波が来たらどうするのか....」と頭のどこかで
感じていた。
 そして、昨年3月の福島第一原発事故。「今思えば、"安全神話"を信じ込んで
いた」。むつ建造や原発建設に関与していたことで、事故の「共犯」と感じるこ
ともある。だからこそ、体が許す限り声を上げるつもりだ。「孫やその先の世代
に安全な日本を残す為、いち早く核との関係を絶つべきだ。二度と過ちを繰り返
してはいけない」
                (8月9日東京新聞より抜粋)
 
 ┏┓
 ┗■4  <テント日誌8/8日(水)――経産前省テントひろば333日目>
      「立秋に至りやっと夏仕様」というテントだが
 
 7日は立秋であった。が、テントはこの日になって夏向きに衣替えをした。多
くの皆さんが参加されてリニュアルされたテントの中にはいい匂いの漂う茣蓙が
敷かれている。とてもいい気分だ。
夜には蚊帳もつられていた。蚊帳を見るのは何年ぶりだろうか。子供ころに蚊帳
の中にホタルを入れて遊んだことや蚊帳に入りたがるのにすぐに出せと騒ぐ猫の
ことを思い出していた。何よりもこれで一晩中強い香取線香の匂いからは解放さ
れるが身体にもいいことは間違いない。立秋というわけではないだろうが明け方
は涼しいというよりはむしろ寒い程だった。慌てて毛布を引っ張りだして凌いだ
が季節は動いているのを実感できる。
 風通しのいいテントで寝ていると密閉した都会の住まいと熱帯夜の関係を思う。
都会では住宅事情からかクーラーに頼り、冷房をつけて寝るという生活が拡大し、
熱帯夜も続くという日が増えた。この循環する都市の夏の生活とありように対す
る反省や考え直しをテントの生活は私たちに迫る契機になっているのかもしれな
い。蚊帳の中で風に吹かれて寝ているとそんな気にもなるのである。蚊帳をお送
り頂いたUさんありがとう。紙面を借りてお礼を申し上げたい。もしテントに来
る機会があれば蚊帳のある室内を見て欲しい。
友達から送られてきたメールに「カエルの声も蝉の声も聞こえない夏」というコ
ピーがあったのには驚いた。南相馬市にボランティアに出掛けた女性の報告だっ
た。放射線汚染による直接的な異変ということではないが、原発事故による環境
の激変の結果であることは疑いない。この報告文の中で地域にとどまっている方
が「季節の感じられない生活になった」と述懐している箇所がある。ドッキリと
するところだが、カエルや蝉の声の聞こえない状態をこんな風に表現しているの
であろう。ここに自然との交流関係(循環関係)にある人間の存在と相容れない
原発の存在が示されている。さすがに原発は科学技術の産物だから社会から撤退
出来ないということをいう人はあまり見かけなくなったがこうした根源的なとこ
ろにやはり目を向けていて欲しいと思う。
 朝方はテントの周辺もひんやりしていたが、午後に向かって暑くなってきた。
風に吹かれてテント前の椅子に座り、霞ヶ関の中心街を眺めているのもいいもの
だ。予想以上に街の表情は豊かで少し暑いがここに避暑に来ていると思えばいい
のかもしれないと思う。テントには全国からいろいろ人が訪れる。最近は若い人
が多い。とても熱心に質問し、自分の考えを深める糧にしているのだろう。街行
く人に小学生やお母さんと一緒の子供が目につくのも夏休みだからだろうか。そ
れに最近は裁判などで霞ヶ関に出てきた人がテントに立ち寄る人も増えた。想像
も及ばない事件も世の中は多いのである。教えられことも多い。
 椅子に座りながら隣の女性と話をしていたらこの間の国会前行動のことに及ん
で行った。小さい子供を抱いた若い母親に駆け寄りこの子供時代に原発がなくな
ればと思わず言ってしまっていた。これは彼女の述懐だがその気持ちはよくわか
る。私も歳を取ったのだろう。そういう思いのすることは多いのだ。
また、当日(7月29日)に国会正門前でいろいろの種類のパンを配っていた人
の話になった。鎌倉駅の近くの市場の人で多くのコピー入りのパンを持ってきて
配っていたとのことだった。彼女もそれを頂いたのだが美味しく、今度鎌倉に行
ったら店を探すのだと語っていた。テントにも再稼働反対という文字の白く浮き
出たパンが差し入れられていたのだが、この人だったのだと納得がいった。実に
多くの人が様々の思いと工夫を持って国会周辺に出掛けてきているのだ。
 政局という名の愚劇を繰り返す政党や政治家はこうした人たちの声に耳を貸す
べきだ。裸の王様の様相を呈してきた永田町の住人は自己の所業について反省を
すべきである。深夜の国会周辺はうす気味悪いところがある。彼らの怪談じみた
行為が悪霊を漂わせているのだろう。彼らの行状が裁かれる日も遠くはない。彼
らの大半はそのことを否応なしに実感しているはずだ。(M/O)
【TMM:No1548】
2012年8月15日(水) 地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
                          転送歓迎
                           
━━━━━━━
★1.8月17日(金)首相官邸前行動に参加しよう!
   8月19日(日)20日(月)伊方再稼働阻止集会と全国相談会に首都圏から
               40名弱参加  柳田真(たんぽぽ舎)
★2.8月17日(金)首相官邸「裏」からの抗議行動案内
               18時15分~19時45分 木村雅英
★3.田中俊一規制委員長候補は高速増殖炉推進
  もんじゅを推進。原子力推進の中でも最先端の人物 山崎久隆(たんぽぽ舎)
★4.関西電力-電気が余っています。暑い夏でも。
  大飯原発、稼働なしでもOK!(カバーできた)(東京新聞8月15日より抜粋)
★5.福島を見捨てる広島放影研
   100ミリシーベルトは被曝リスクが低いと大嘘
   被爆地からインチキ安全宣言を出す犯罪性  杉嶋拓衛(たんぽぽ舎)
━━━━━━━
┏┓
┗■1.8月17日(金)首相官邸前行動に参加しよう!
 |  8月19日(日)20日(月)伊方再稼働阻止集会と全国相談会に首都圏から
 └────        40名弱参加  柳田真(たんぽぽ舎)
                          
・8月17日(金)午後6:00-8:00の恒例の首相官邸前抗議行動に参加しよう、規制
人事案撤回!再稼働中止めざして!
(たんぽぽ舎も午後1:00にたんぽぽ舎に集合し経産省前テントひろば(5:00頃)を
経由して、官邸行動に参加します)
環境省包囲行動にも参加します(午後8:30-9:15)
 
・8月19日(日)20日(月) 四国の愛媛県で開かれる伊方原発再稼働阻止集会デモ
と、再稼働阻止めざす全国相談会に首都圏から40名ほどが参加します。全国的に
も北海道から九州まで100名近い参加が予定されています。再稼働阻止に向けて、
広がる全国の闘いを結びつけよう。ネットワークをつくろう。
 
┏┓
┗■2.8月17日(金)首相官邸「裏」からの抗議行動案内
  └────  木村雅英
 
 先の1547号で首相官邸「裏」の行動を17日はやらないとお知らせしましたが、
首相官邸「表」があるので「裏」もやります。首相官邸により近いところで再稼
働反対、規制委員会人事反対を訴える。
8月17日(金)18時15分~19時45分 首相官邸「裏」
(官邸西側、地下鉄南北線溜池山王駅7番出口付近)
(問合せ)梶野宏、木村雅英(連絡先:080-5062-4196)
 
┏┓
┗■3.田中俊一規制委員長候補は高速増殖炉推進
 |  もんじゅを推進。原子力推進の中でも最先端の人物
 └────          山崎久隆 (たんぽぽ舎)
 
 一体誰がどう見たら田中俊一元原子力委員会委員長代理を「原子力ムラの影響
を受けていない人物」などと言えるのだろうか。 数多くの原子力関係者の内、
例えば「中心」、「周辺」、「圏外」と分けたら、間違いなく「中心」になる人
物だ。
 日本の原子力政策の中心は再処理-核燃料サイクル路線であり、その中でも高
速増殖炉「もんじゅ」を稼働させ、プルトニウムサイクルを確立することは、原
子力ムラにとって中心課題だ。その中心課題を推進してきたのが原子力委員会で
ある。
 彼が原子力委員会に居たのは07年1月から09年12月だが、この時期に彼
は原子力委員会委員長代理の立場でヨーロッパに「出張」している。今から4年
ほど前の08年10月、ブリュッセルの欧州原子力委員会で意見交換し、ベルギ
ー原子力研究センターに行き、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)
設立50周年式典に参加をして演説し、フランス原子力庁とも意見交換をしてい
る。
 この中で重要なのは、フランス原子力庁での意見交換だ。プラデル開発局長と
の会談で、田中委員長代理は高速炉開発計画に言及、フランスでは高速炉が全部
止まり、研究開発が止まることから、フランスから「もんじゅ」の運転再開を期
待するという趣旨の発言があったようだ。これに対して田中委員長代理は、もん
じゅ計画は極めて重要であり、期待をしている主旨の発言をしたのみ
ならず、新型高速炉開発についてもフランスとの協力を約束している。炉型がも
んじゅとは全く違う可能性があるとし、その上でフランスとの共同研究も示唆し
ている。
 当時の原子力委員会内部では、高速炉計画や再処理計画を含む核燃料サイクル
については進むか止まるかの議論があったが、田中委員長代理は明らかに推進側
だった。
 田中俊一委員長代理の肩書きには、他に「原子力学会会長」「原子力研究開発
機構副理事長」「高度情報科学技術研究機構理事長」などと、原子力推進機関の
中心人物であるだけでは無く、高速増殖炉開発も推進していたのであり、原子力
推進の中でも最先端だったと言える。
 これまでの立場から考えて、規制庁として「地震や津波で崩壊する可能性があ
る」として、最も重大な関心を持って取り組むべき存在の「もんじゅ」について、
田中俊一委員長代理は懸念を示す姿勢を取るとは考えられない。
 
┏┓
┗■4.関西電力-電気が余っています。暑い夏でも。
 |  大飯原発、稼働なしでもOK!(カバーできた)
 └────節電効果等で猛暑の2010年より13%低い需要
                  (東京新聞8月15日より抜粋)
 
 政府が七月二日に始めた節電要請から六週間の八月十二日までの間、関西電力
管内の最大電力需要が二千六百八十一万キロワットで、猛暑だった二〇一〇年よ
りも四百十四万キロワット、率にして13%下回っていたことが分かった。
 最大需要を記録した日の最高気温は今夏も一〇年夏もほぼ同じだが、今夏は東
京電力福島第一原発事故を背景に企業や家庭の節電が需要を押し下げた。政府や
関電は「一〇年並の暑さになれば電力が大幅に不足する」として大飯原発3、4
号機(福井県おおい町、いずれも出力百八十万キロワット)を再稼働する根拠に
していた。(中略)
 関電管内は大飯3,4号機が七月二十五日までにフル稼働した。直前の需要予
測に基づいた電力供給量に対し実際どれだけの電力が使われたのかを示す電力使
用率は最大需要を記録した八月三日でさえ、89%で10%以上の余裕があった。
 今夏は企業や家庭の節電が定着し、気温が三五度を超える平日の猛暑日でも最
大需要は二千五百万~二千六百万キロワット台で推移した。
 本紙が今夏の発電実績を参考に原発を除く関電の発電設備能力を調べたところ、
火力、水力、揚力、地熱・太陽で計二千八万キロワット。これに中部電力など他
社からの融通電力など七百四十二万キロワットを加えると、計二千七百五十万キ
ロワットで、これまでのところ大飯3、4号機のフル稼働がなくてもカバーでき
た計算になる。
 
┏┓
┗■5.福島を見捨てる広島放影研
 │  100ミリシーベルトは被曝リスクが低いと大嘘
 └────被爆地からインチキ安全宣言を出す犯罪性 杉嶋拓衛(たんぽぽ舎)
         
  8月5日に広島比治山にある放射線影響研究所(放影研)に行きました。
  年一回の開放日なので心待ちしていきましたが、展示されていた内容にがっか
りさせられました。福島原発事故の影響が過小評価かつ隠蔽されていました。低
線量被曝(外部か内部かの提示なし)は大して影響なし。年間100ミリシーベ
ルト浴びても一万人あたりガンが一名か二名増える程度のリスク。酒を飲んだ方
が四十人増えるから危険と相変わらずいい加減な統計で被曝リスクが少なく表記
してました。福島から移住しても意味が無いという主旨で張り出してある四十七
都道府県の年齢別疾病割合表は統計年が2009年になっていて福島原発事故前
のデータ。余りにもおかしかったので、放影研の職員に事故前のデータで今の福
島の被曝リスクを語れるのかと詰問したら「1~2年ではデータは大きく変わり
ません」と返答。次に100ミリシーベルトでガンの増加数は少ないと言えるの
かの問いには黙ってしまった。放影研はABCCが前身だが今も体質は全く変わ
っていない。その証拠に今年の3月から山下俊一氏が諮問委員会に加わっている。
低線量内部被曝のリスクは少なく見積もるか、なかった事にしようとしている。
放影研に行くまでは山下個人の見解かと思っていたが、放影研の研究データの開
示の中に意図的に被曝者を隠そうとする悪意が見受けられた。被爆者をモルモッ
ト扱いしたABCCと一緒だ。被爆地から安全宣言を出す犯罪性を研究員は理解
していなかった。あなた達の出したデータを悪用して高線量(放影研的には安全
範囲)の場所に子供を遊びに連れていく計画があるがそれについてはどう考える
のかと隣にいた福島出身の方が最後に質問した。「私達は研究データを出しただ
けですから。」と無責任な回答。
  マンハッタン計画の時から科学者の無責任さは変わっていないと感じた広島放
影研の報告でした。
【TMM:No1547】
2012年8月13日(月) 地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
 
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.★緊急のお知らせ★
   8月17日(金)の首都圏反原発連合有志の首相官邸前行動は
   開催されます!(8/10の反原連の打ち合わせで開催が決定されました)
★2.必見FRIDAY合併号……広瀬 隆
★3.8/10首相官邸「裏」からの抗議行動報告
           木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
━━━━━━━
※たんぽぽ舎は、8月13日(月)から18日(土)まで夏休みです。
 
 
┏┓
┗■1.★緊急のお知らせ★
 |  8月17日(金)の首都圏反原発連合有志の首相官邸前行動は
 |  開催されます!(8/10の反原連の打ち合わせで開催が決定されました)
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎)
 
 日 時:8月17日(金)18時から20時
 
    原子力規制委員会人事を撤回せよ!
    大飯原発3・4号機を停止し、原発の再稼働を中止せよ!
 
 なお、8月7日発信の【TMM:No1541】の「8/17(金)はお盆休みのため中止とな
 ります」は、反原連の正式決定ではありませんでした。お詫びして取り消します。
 8月17日(金)の首相官邸前行動はいつもの通り、おこなわれます。
 
 ○当日、原子力規制委員会人事を扱う環境省包囲行動-人間の鎖-が
  20時30分より21時15分で開催されます。合わせて参加しましょう!
 
 ○たんぽぽ舎のボランティアにご協力ください。
  当日、13:00-15:00にたんぽぽ舎へ集まり、ビラ折りをして、マイク、横断
 幕を持ち、たんぽぽ舎を16:00に出発し、経産省前テントひろばを通り(17:00
 頃)首相官邸・国会議事堂正門へ向かいます。
  ボランティア可能な方は、ご連絡いただけると助かります。
    柳田 真(夏休みなのでこちらにお願い致します。090-6029-5511)
 
 
┏┓
┗■2.必見FRIDAY合併号
  └──── 広瀬 隆
 
 毎週金曜日の首相官邸前デモ、本当にご苦労さまです。
 その金曜日発行の週刊誌・「FRIDAY 2012年8月24・31日合併号」に、大飯原
発・志賀原発直下の非常に分りやすい恐怖の活断層の図が掲載されています。
 富士山噴火も特集されています。
 われわれが刑事告発した衣笠善博が、FRIDAYのカメラマンに向かって、肖像権
侵害で警察官を呼んだ、と・・・。あきれた奴だ。
 関電が買い占める前に・・・  (週刊金曜日ではありません。)
 
 
┏┓
┗■3.8/10首相官邸「裏」からの抗議行動報告
 └──── 木村雅英(再稼働反対!全国アクション)
 
 8月10日(金)夜18時過ぎから20時前まで首相官邸の「裏」から再稼働
反対・規制委員会人事撤回などを訴えた。
 毎週金曜日には、反原連有志が呼びかける首相官邸抗議行動に何万もの人が集
まってくるが、首相官邸の裏側(溜池山王側)は使われていない。
 「再稼働反対!全国アクション」の首相官邸ウォークで首相官邸を真正面に見
あげてシュプレヒコールを官邸に届けられるこの首相官邸「裏」の歩道を知った
Kさんと私が7月13日から「裏」抗議行動を開始した。10日はその4回目。
 18時に到着すると、開始15分前だというのに数人が待っていてくれる。ト
ラメガと横断幕を用意して首相官邸を見あげてコールを開始すると、ぞろぞろと
人が集まってくる。今回は警察からの規制も誘導もなく気持ちよく抗議行動がで
きた。「再稼働反対」「大飯を止めろ」「規制委員会人事案撤回」などのコール
を繰り返しながら、その場に来た人が口々に脱原発の思いを伝えた。中でも、浪
江町から来られた方の、避難所でのプライバシーも無い厳しい生活、絶望して自
殺した方の話、病とストレスと闘う連れ合いさん、SPEEDIの放射物質拡散予測図
を早くに知らされていたら被曝を避けられたのに、…としみじみと悲しみと怒り
を伝えるお話にはもらい泣きした人も。
 今回は救急車が来た時に道をゆずるように依頼されただけで警察の介入が無か
った。第1回(7月13日)にはこちらの人数よりも多人数の警官が来て「止め
ろ」と(法的根拠がないので)「お願い」され、それでも8時までやりとおした
が、次のような冷や汗場面もあった。
 Kさんが警官の規制に激しく厳しく担当警官に抗議していると、その警官が急
に「公務執行妨害だ」とつぶやく。Kさんが驚いて「本当に公妨か」と丁寧に尋
ねると、小柄な警官が「だってつばが顔に一杯かかった!」と顔を拭く。思わず
二人で心から詫びたら「公妨」は冗談だった。
 なお、10日の行動はIWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル)が収
録し既にアップされている。(首相官邸)「裏」ビデオ!はこちらでどうぞ。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/26186
 
 参加者約100名がゆったりとした空間で脱原発の思いを共有し、首相官邸を
見あげながら野田首相や細野原子力行政担当相に対して怒りの声を届ける時間を
持てた。また、終了後は連れだって歩いて「人事案撤回」環境省ヒューマンチェ
ーンに参加した。
 
 なお、17日(金)-首相官邸「裏」抗議行動-は休みます。
24日(金)には18時過ぎから20時前に実施する予定です。
よろしければどうぞ。
地下鉄溜池山王駅7番出口すぐ、経産省前テントひろばから徒歩10分です。
【TMM:No1546】
2012年8月10日(金) 地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.「テレビ会議録画に対する取材・報道制限の撤回を求める
   弁護士有志声明」を紹介します。
★2.野田総理、広島原爆の日に「原発継続宣言」!!??  (天辰哲也)
★3.イベントのおさそい
◇8月12日(日)18:30から、スペースたんぽぽ、参加費500円
 「反原発なにかしたい人会議<8回目> 初めての方も参加歓迎
★4.新聞・雑誌から
◇「原発ゼロ、経済にプラス」経産相、経済界に反論 (8月7日東京新聞より)
◇『原爆の国が再稼働か』  (8月8日 東京新聞「本音のコラム」より)
★5.ふくしま集団疎開裁判の最新とこれまでで最大の出来事のお知らせです。
 (疎開裁判 柳原弁護士より)
━━━━━━━
※8/9発行TMM:No1544は【TMM:No1545】の誤りでした。訂正します。
───────
◆大飯監視テントから緊急発刊!
 20名が執筆した大飯原発再稼働阻止の闘いの記録
 ☆『オキュパイ大飯の乱 ドキュメント 2012.6.30~7.2』☆
 頒価500円(送料別)FAXでお申込み下さい 03-3238-0797 (たんぽぽ舎)
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.「テレビ会議録画に対する取材・報道制限の撤回を求める
 │   弁護士有志声明」を紹介します。
 └────
(この声明は16人の弁護士らによって8月3日に発表されました)
(声明の全文はこちらから→ http://tppsa.sakura.ne.jp/wp/?p=559
 
1 はじめに
  私たちは、東京電力の福島原発事故の真相を隠そうとする動きを憂慮し、
 事故の情報を公開させ、真相を明らかにすることが、市民に主権を取り戻す
 上で必須のものとなっていると考える弁護士有志である。
  福島第一原子力発電所の事故後のテレビ会議の状況を録画した映像につい
 て、東京電力が報道機関に公開するとしているが、我々は最悪の原発事故の
 真実について市民の知る権利を擁護し、知る権利に奉仕する報道機関の報道
 の自由と取材の自由を尊重する立場から東京電力の公開方法に異議を述べ、
 以下の通り声明する。
 
2 経緯
  この映像は事故当日の3月11日から5日間の計150時間分で、東電本
 店と発電所の間のやり取りが録画されている。東電は来月6日から5日間、
 1社一人、約30時間だけ、社員のプライバシーに配慮するとして、一部を
 画像処理して公開する方針を示していた。(中略)
 
3 報道は民主主義社会において市民の知る権利に奉仕するものである
(中略)
 
4 社員のプライバシーは制限の根拠とならない
 
 東京電力はこのような制限の根拠として、従業員のプライバシーを根拠とし
ている。しかし、東京電力はその役員らの事故以前と事故後の誤った判断の積
み重ねによって、福島第1原発事故という人災を引きおこした当事者であり、
その職員は等しくその責任を厳しく追及されるべき立場にある。(中略)
 
5 映像と音声そのものが国民の知る権利の対象である   (中略)
 
6 結論
 以上のとおりであって、私たちは
 1) 東京電力に対し、福島第一原発事故後のテレビ会議録画に対する
   取材・報道制限の全面的な撤回を求め
 2) 政府に対し、このような不当な取材・報道制限の撤回を指導する
   ことを求め、
 3) 報道機関に対し、このような不当な取材・報道制限を受け容れない
   よう求めるものである。
 
(本声明に関する問い合わせ先)
(東京共同法律事務所 03-3341-3133)
 弁護士海渡雄一
 
┌─────
│メルマガ編集部・注)
│重大事故を起こした張本人である東電が記録開示を拒むなど、許されていい
│はずがない。経産大臣が指示している内容さえ「事故解明」や「知る権利」
│とはほど遠く、隠ぺいに加担かと思わない人がいるだろうか、というほどの
│異常さだ。
 
 
┏┓
┗■2.野田総理、広島原爆の日に「原発継続宣言」!!??
 │ 30年~50年の中長期という野田首相に反対する、即時原発廃止にせよ!
 └────(たんぽぽ舎会員 天辰哲也)
 
 2012年8月6日(月)、広島市中区の平和記念公園で午前8時から開催
された67回目の平和祈念式典のあいさつで野田首相は「・・・脱原発依存の
基本方針の下、中長期的に国民が安心できるエネルギーの構成の確立を目指し
ます・・・」と述べた。
 「安心できるエネルギーの構成」とは、「停電や節電をしなくても安定的に
電気委が供給できる組み合わせ」の意味にとれ、その前振りの「脱原発依存の
下」という制限句は、「国民の声明(いのち)と健康に不安をいだかせない、
つまり、放射能を出す原発は含まないで」の意味にもとれる。
 しかし、問題はその後に「中長期的に」という、時間条件句を挿入したこと
によって、「即時ないしは短期的には、原発エネルギーを含む」こととなる。
 「中長期的」は、この場合は、30年から50年と解されるので、30年から50年
は「原発を稼働させる」意味となる。
 さらに「基本方針」なので、基本からはなれる変化も応用もあることになり、
基本は原則と同義であるので、例外もあって、50年を超えても原発エネルギー
の存続もありえるとの意味となる。
 したがって野田総理は広島で、「脱」原発ではなく、原発「継続」を宣言し
たと私には思えます。
 
 皆様! いかが思われますか?
 野田総理の原発継続宣言の下、安心して生活できますか???
 
 
┏┓
┗■3.イベントのおさそい
 └────
 
◆12日(日)18:30から、スペースたんぽぽ、参加費500円
 「反原発なにかしたい人会議<8回目> 初めての方も参加歓迎
 
 8/12(日)18時開場、18:30~21:00
 スペースたんぽぽ(千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4階)
 地図 http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=336
 内容
 ・なにかしたいけど、なにをしたらいいか分からない
 ・したいと思っていることがあるけどきっかけがない
 ・一緒に活動する仲間を集めたい
 こんなふうに思っているかた、ぜひ集まって話し合いませんか?
 反原発に関心のあるさまざまな人と話し合うことで、新たな「気づき」
 「つながり」「活動」のきっかけをつくれる場を目指しています!
 
 
┏┓
┗■4.新聞・雑誌から
 └────
 
◆「原発ゼロ、経済にプラス」経産相、経済界に反論
 (8月7日 東京新聞より)
 
 枝野幸男経済産業相は七日の記者会見で、将来の原発依存度をゼロにしたい
場合の経済への影響について、「再生可能エネルギーや省エネの技術開発の普
及を急ぐほど、強制的な内需拡大につながる。原発ゼロが経済全体につながる。
原発ゼロが経済全体にマイナスとは思わない。やり方を間違えなければ、むし
ろ経済にプラスだ」と強調した。経済界から「原発ゼロは現実的ではない」と
批判が高まっていたが、これに正面から反論した格好だ。
 政府が国民から意見を聴く会などで原発ゼロ支持が圧倒的多数を占めたこと
を受け、野田佳彦首相が原発ゼロの実現にむけた課題をまとめるよう関係閣僚
に指示したことには、「原発ゼロの選択でも現実性がないと(経済界などか
ら)批判されないよう整理しておけという趣旨と理解している」と話した(後略)
 
 
◆『原爆の国が再稼働か』
 (8月8日 東京新聞「本音のコラム」より)
 
  八月六日広島と長崎に原爆が投下されて六十七年目の夏。被爆者は高齢化し、
今も放射線障害で苦しんでいる。
 国は、原爆投下から十五年たって、やっと重い腰を上げ、救済に乗り出した。
ただし、それは爆心地から二キロの範囲。
 被爆者たちは、原因不明の病や貧しさ、差別、偏見にさいなまれながら市や
県、国に訴え、被爆地域を広げ、被爆者健康手帳を交付させた。だが、体調に
異変があれば放射能の影響ではと不安におびえ、結婚の障害にになるからと被
爆者認定を受けず、手帳をもらわぬまま、救済をうけなかった被爆者も大勢い
た。(中略)
 野田総理は原発事故の原因も見極めず「国民の生活を守るため」と大飯原発
再稼働に踏み切った。が、本気で守りたいというなら、原発の被害に遭った住
民の救済と復興が先だろう。被爆国の私たちは何者にも、二度と命を脅かされ
ない。粘り強く国を動かし、責任を果たせよう。(作家・井形慶子)
 
 
┏┓
┗■5.ふくしま集団疎開裁判の最新と、
 │  これまでで最大の出来事のお知らせです。
 └────(疎開裁判 柳原弁護士より)
 
8月3日、仙台高裁から原告に対し,当事者双方を裁判所に呼び出す審尋期日
の指定の連絡が入りました。仮処分事件の二審では、書面審理だけで結論を出
すのが普通で、もし一審の判断通り原告を負かすのであれば審尋期日を設ける
必要はありません。ということは、審尋期日を開く目的は・・・
(※つづきはこちらから http://tppsa.sakura.ne.jp/wp/?p=513 )
(誌面の都合で申し訳ありません)
 
 
-------
◆緊急発刊!★『オキュパイ大飯の乱 ドキュメント 2012.6.30~7.2』★
 20名が執筆した大飯原発再稼働阻止の闘いの記録
 発刊:原発再稼働反対監視テント
-------
頒価500円(送料別) FAXでお申込み下さい 03-3238-0797 (たんぽぽ舎)
序文として、冒頭のところをほんの少し紹介します。
 
 2012.6.30 00:00
  原発稼働ゼロ時代  ゼロは、無か空か
 
  ウラン燃料の最終処理が、全生態系を危機に落とし込むという
  終わりなき終わり--爆発が爆発を呼ぶ
 
  ゼロから、マイナス1へと向かわねば・・・しかし!
 
  今にも泣きだしそうな、曇天。
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