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たんぽぽ舎です。【TMM:No2368】
2014年12月24日(水)地震と原発事故情報-1つの情報をお知らせします
                              転送歓迎
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★1.川内原発民間規制委員会・かごしまが設立され、
     九州電力に「勧告書」が12月22日に手渡されました。
   内容は、福島事故、TMI事故、美浜事故をDBAとする
     設計と操作の変更勧告(16項目)です。    槌田 敦(物理学者・たんぽぽ舎アドバイザー)
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┗■1.川内原発民間規制委員会・かごしまが設立され、
 |  九州電力に「勧告書」が12月22日に手渡されました。
 |  内容は、福島事故、TMI事故、美浜事故をDBAとする
  |   設計と操作の変更勧告(16項目)です。
 └──── 槌田敦(物理学者・たんぽぽ舎アドバイザー)
                     
  (株)九州電力代表取締役社長 瓜生 道明殿    
              勧 告 書
                          2014年12月22日  
                      川内原発民間規制委員会・かごしま
                  委員長 松元 成一 
  電力を市場に供給するには、DBA(Design Basis Accidents、設計基準事故)としての視点が不可欠であることは論を俟たない。既に開示されている政府規制委員会による「新規制基準」は直近の福島原発事故(2011)に加えて、スリーマイル島(TMI)原発事故(1979)と美浜原発事故(1991)を踏まえた基準ではないことは明白である。事業者である九州電力としては規制委員会の田中委員長が明確に『安全であるとは云わない、規制基準に基づいた審査である』と述べたことを踏まえたうえで、DBA原則に基づき原子力発電に対処することが肝要である。
 われわれは、福島原発事故に加えて、スリーマイル島(TMI)原発事故と美浜原発事故を学習した結果、川内原発での多数の科学的欠陥を知るに至った。これらの欠陥をそのままにして川内原発を運転すると、これらの事故と同様の災害が発生することになる。
 よって、これらの事故の経験を基に、DBA原則により、川内原発の施設を設計変更し、住民の不安を迅速に解消するよう勧告する。
 
1.川内原発の科学的欠陥を取り除くため、速やかに設計変更を行うことを勧告する
 原子力安全の基本となるDBA(設計基準事故)とは、事故を想定し科学技術により設計することである。(注、米原子力委員会 WASH-1250(1973)、邦訳 木原他『原子力安全性ハンドブック』(株)産報)。具体的には、冷却材の喪失事故が起きた時、ECCS(非常用炉心冷却系)により燃料を冷却し、漏れ出した放射能は格納容器に閉じ込めることで成り立つ。
 しかし、TMI事故では加圧器が満水になったので原子炉に十分に冷却水があると誤解し、ECCSによる注水を切り、注水量の少ない充填ポンプに切り替えて苛酷事
故にした。そこでNRC(アメリカ規制委)は「ECCSを切ってはならない」と指示した。
 ところが、福島第一原発1号機(福1-1号機)の事故においては、通常時使用の手順書によりECCS非常用復水器を切り、苛酷事故にしてしまった。「事故になったら炉心はECCSで冷却する」という原則が無視された。
 そればかりか、2013年7月、日本規制委の新規制基準、その概要p16には、炉心損傷防止対策として、「(1)弁を開放して減圧し、(2)可搬式注水施設(消防車)による炉心への注水」と指示している。この指示は、ECCSを使わないという点でNRCの指示を無視するだけでなく、この作業は科学的に間違っている。弁を開放して減圧すれば、原子炉の水は蒸発し空焚きになる。つまり、人為的小径破断である。事実、福1-2号機では、逃し弁を開放した結果、燃料の空焚きが進行し、燃料は原子炉底に崩れ落ちた。
 しかも、消防車では注水量が不足して、苛酷事故を防ぐことができない。この場合は、高圧の条件で大量に注水できる非常用復水器のようなECCSが必要なのである。
 このようなデタラメな規制をする日本規制委は科学的に信頼できない。よって、日本規制委に代わる組織として、「川内原発民間規制委員会・かごしま」を設立し、九州電力に対し下記のように原子炉の設計と操作を変更するよう勧告する。

 なお、以下に述べる16項目の勧告は、すべて過去の原発事故に表れた科学的欠陥に対する対策であるが、日本規制委はこれらの諸問題を一切とりあげていない。したがって、日本規制委の新規制基準だけに依存するのでは不十分であって、九州電力はこの「川内原発民間規制委員会・かごしま」の勧告16項目について積極的に対応するよう求める。

2. 16項目の勧告事項を、以下列挙する
《炉心損傷防止対策》
【勧告1】事故の際、高圧原子炉の逃し弁を開放して減圧することを禁止し、冷却水の供給にはECCSの使用を徹底すべきである。
 (理由)逃し弁を開放して減圧すれば冷却水は蒸発して失われる。また、ECCSは事故の際に高圧でも大量の水が供給できるよう設計されている。したがって、高圧のまま原子炉を維持し、燃料の冷却はECCSだけで対応する。
【勧告2】蒸気発生器細管破断における手順書は、改めなければならない。
 (理由)蒸気発生器細管が破断した美浜原発事故において、2次系配管から環境への放射能の流出を少なくする目的で、手順書に単純にしたがい、加圧器逃し弁を開放して1次系の圧力を減らそうとした。しかし、この時は定期検査のミスにより逃し弁は開かないようになっていた。もしも定期検査の終了が正常になされて逃し弁が開かれれば、冷却水を失い美浜原発は苛酷事故になったであろう。この場合、正しくは、主蒸気配管と給水配管を遮断して放射能の流出を防ぎ、ECCSで注水する。
【勧告3】事故時と通常時の混乱を除くため、事故時には通常時の自動運転条件を削除すべきである。
 (理由)福1-1号機の事故では、通常時の手順書に単純にしたがってECCSを切るという人為ミスであったが、設計ミスによる事故時と通常時の混乱もある。福1-3号機において、運転員がECCS隔離時冷却系を投入したところ、このECCSは通常運転との共用であったため、水位高信号により自動停止した。運転員はこのECCSを再投入しなかったため、原子炉の冷却に失敗し、苛酷事故にしてしまった。この失敗に対し、福1-2号機でも同じ条件でECCSは何度も自動停止したが、運転員は手動で再起動を続け、原子炉を3日間維持できた。
《加圧水型原発への沸騰水型ECCSの追加》
 加圧水型原発の事故も、沸騰状態を経て空焚きとなる。このような状態になっては、TMI事故および美浜事故で見られたように、加圧水型ECCSは能力が足りない。この場合、沸騰する原子炉の冷却のために考案された沸騰水型ECCSが有効である。
【勧告4】沸騰水型ECCS非常用復水器を追加設置すべきである。
 (理由)非常用復水器とは、原子炉よりも位置が上にあって、原子炉の蒸気を得て、これを溜めてある水で冷却し、生成した水を重力で原子炉に流し込む装置。動力は一切不要のうえ、事故の際原子炉の熱を取り除く最適のECCSである。この装置の欠点は原子炉よりも高い位置にあるので、配管に水素が溜まり機能しなくなる。そこで専用の水素逃し弁が必要となる。
 なお、非常用復水器の構造はTMI原発のBW型蒸気発生器と同じである。沸騰状態にあったTMIでは、この機能により原子炉の冷却がなされたと考えられる。しかし、逃し弁の開固着により蒸気を失い、空焚きへと移行することになった。
【勧告5】沸騰水型ECCS隔離時冷却系を追加設置すべきである。
 (理由)隔離時冷却系とは、原子炉の圧力が格納容器の圧力よりも高いことを利用して、タービンを回して水源の水を汲み上げ、これを原子炉に供給する装置。この装置の水源は発電後の海水で冷やした復水貯蔵タンクの水である。福1-2号機ではこの水が枯渇しそうになって、格納容器の沸騰する水を利用し失敗した。

《電源設備の欠陥を改める》
 川内原発での電源の確保に不安がある。福島原発事故では電源確保に失敗し、水位、圧力、温度の計測、そして機器の運転に失敗した。この事実を重く受け止め、電源設備について以下の改良を勧告する。
【勧告6】内部電源として商用の小形発電機2機を設置し、内1機は事故に備えて常時運転し、事故になったら外部への送電を打ち切り、送電先を事故原子炉に振り向けるべきである。
 (理由)福島事故は外部電源の受電不能で始まった。そこで日本規制委の新基準では外部電源を2系統にするとするが、心もとない。福島事故では通常の外部電源の外に東北電力からの供給もあったが機能しなかった。事故に必要な電源はまず内部電源として確保されたい。
【勧告7】その上で、外部電源の確保を厳重におこない、非常用電源(固定式および可搬式)も用意されたい。
 (理由)内部電源を常時運転していても、電源確保に失敗する可能性は否定できない。やはり外部電源と非常用電源も整備しなければならない。
【勧告8】格納容器の冷却に必要なタービン系海水ポンプを非常用電源に接続すべきである。
 (理由)福島原発事故で、原子炉の熱が格納容器に流れ、溜まるという問題が生じた。この熱を環境に逃すための対策が必要である。例えばタービン系海水ポンプによる格納容器の冷却をおこなうには、これを非常用電源に接続しなければならない。
《水位、圧力、温度の計測失敗》
 福島原発事故において、原子炉停止直後の段階で水位と圧力が長時間測定できなかった。また、空焚きにより圧力は低く、水位は高く表示された。さらに、温度は外部電源回復まで、8日間も測定できなかった。原子力が科学技術というのであれば計測はその技術の基礎であり、この不安を放置したまま川内原発を運転してはならない。
【勧告9】福島事故での計測不能を反省して、計測専用の電源を確保すべきである。
 (理由)福島事故では、職員により電池を計器に差し込んで水位を10分ごとに計測するまで1、2号機では7時間、3号機では15時間の測定空白があった。その測定できなかった間に1号機と3号機は空焚きから燃料崩壊となっていた。圧力は1、2号機でやはり7時間、3号機では2日間、温度は1、2、3号機共に外部電源回復まで8日間も測定不能であった。そのため事故炉の状態が把握できず、職員は右往左往した。
【勧告10】空焚きで誤表示しないように、圧力計、水位計を改良すべきである。また、TMI事故後設置された加圧水型水位計について流水中の誤表示問題も解決しなければならない。
 (理由)現状での計測の方法は、凝縮槽を満杯にして基準面を作り、その基準面との比較で水位と圧力を測定している。しかし、容器が空焚きになると凝縮槽の水が蒸発し、基準面が降下して、水位は高く表示され、圧力は低く表示される。福島事故では、原子炉に水がないのに満水と表示され、また圧力は高いのに真空と表示されたこともあった。そこで、これらの計器の欠陥を改良しなければならない。正確に計測できない原子力を「科学技術」とみなす訳にはいかない。
《配管に溜まる水素の対策》
 原子炉が空焚きになると、ジルコニウム被覆管と水蒸気が反応して水素が発生する。この水素は原子炉から配管に流れ込み、給水ポンプを激しく振動させるので、給水ポンプは使用できない。また水素は配管の上部に溜まり冷却水や水蒸気の流れが止まる。
 前者はTMI原発で発生し、原子炉の冷却が滞った。後者は福1-1号機で発生し、ECCS非常用復水器は機能不能となった。いずれも水素を取り除く作業が必要となる。
【勧告11】九州電力は、ウェスティングハウス社(WH)型蒸気発生器の逆U字細管に溜まった水素をどのようにして取り除くか明かにせよ。
 (理由)TMI事故では、職員は充填ポンプで注水する一方、加圧器逃し弁を開閉して圧力を調整した。この原発では、ボブコックアンドウィルコックス社(BW)型蒸気発生器であったので、結果的にBW型蒸気発生器での水素逃しとなっていた。しかし、川内原発では、WH社の蒸気発生器だから巨大な高さの逆U字細管が存在する。この逆U字細管上部に溜まった水素を抜き取ることはきわめて困難である。
 この問題が解決できなければ、WH社加圧水型原発は水素滞留問題に対応できないので、この型の原発は全面的に使用禁止とするほかはない。
《格納容器を本来の目的で使用する》
 DBAの基本理念はすでに述べたが、<冷却はECCSでおこない、放射能は格納容器に閉じ込める>である。このふたつの条件を社会に提示したことにより、原子炉の安全が社会に受け入れられ、原子力は世界に広がった。これは、TMI事故でも炉心熔融という激しい事故なのに環境に放出した放射能が少なかったことで実証されたとされた。しかし、福島事故で、ECCSは使い物にならなかったし、また放射能は格納容器から外部に大量に流した。そのため、社会は原子力の受け入れを拒否する段階に入った。
 ところが、福島事故の後、日本規制委は開き直って格納容器から放射能をベント(放出)せよと指示している。この方針はDBAに反し、原子炉安全の約束違反である。約束通り放射能は確実に格納容器に閉じ込める必要がある。
【勧告12】気体放射能をベントしてはならない。その訳は、トリチウムは遺伝子を直撃するからである。
 (理由)福島事故で、圧力増により格納容器破裂の心配が生じた。そのため規制委は安易に格納容器ベントを認めるとした。その条件は放射能除去のためのフィルター設置であるが、フィルターの能力に疑いがある。特にトリチウムは除去しないとするが、トリチウムはDNAに取り込まれ、トリチウムの崩壊によってヘリウムに変わり、遺伝子DNAは破壊されるので危険が高い。よって、ベントは認められない。
【勧告13】格納容器での水素爆発を防止するため、空気ではなく、窒素を封入すべきである。
 (理由)沸騰水型では格納容器に窒素が封入されているから、格納容器での水素爆発はない。しかし、加圧水型では空気が封入され、TMIのように水素爆発の危険がある。これは単に費用の問題であって、安全確保をしない理由にはならない。
【勧告14】原子炉から供給される熱と水素による圧力増に対しては同規模の第二格納容器を増設すべきである。
 (理由)これにより、圧力は半減する。さらに、第一格納容器と第二格納容器の接続部分に、冷却装置と水素の燃焼装置を設置して、格納容器の圧力増加を抑えることができる。
《福1-2号機型チャイナシンドローム防止》
 福1-2号機において、原子炉底抜けで格納容器に落下した燃料による格納容器の底抜けが問題になっている。この二重の底抜けで放射能は大量に環境に放出されてしまった。このような事故が川内原発で生じないようにするための対策が必要である。
【勧告15】格納容器の底に金銀銅の合金(比重11以上)を置き、格納容器の底抜けを防ぐべきである。
 (理由)貴金属合金は熱伝導が良く、また融点が低く、加熱されて液体となれば対流による熱除去も期待できる。金の比重は19、銀は11、銅は9だから、これらを合金にしてその比重を核燃料の比重11以上にすれば、核燃料は沈み込むことがなく、チャイナシンドロ-ムは防げる。
《免震重要棟》
 福島第一原発の大事故で、東京電力を唯一評価するところは、柏崎刈羽原発の地震経験から、福島第一原発に免震重要棟を設置し、これが東日本大震災の6カ月前に完成していたことである。もしもこの施設がなければ、3月14日以後、福島第一原発は無人になっていたであろう。仮に、菅首相の命令にしたがって職員が居残ったとしても被曝対策できず、何ら作業はできなかったと思われる。
【勧告16】川内原発の免震重要棟は山の上に設置する計画であるが、これを地下に設置し、空調した地下道で各施設と結ぶべきである。
 (理由)現状の計画では、各施設の要員は、放射能大気の中を防護服を着て山登りしなければならない。これでは作業が進まない。事故時の職員の作業を考えないずさんな免震重要棟計画である。

3. 【結論】
 以上述べたように、「川内原発民間規制委員会・かごしま」は、九州電力に対し上記16項目の設計変更をおこなうよう勧告する。
 この勧告は現実に起こった事故をDBAとする設計変更の勧告であるから、この勧告の受け入れを拒否することは、「同様の事故が起こって周辺住民が災害を受けても仕方がない」とすることであり、未必の故意という犯罪となる。
 したがって、九州電力はこの勧告を真摯に受け止めて川内原発の設計変更をおこない、原子炉の安全に努められたい。
 ところで、上記勧告を受け入れて川内原発の安全確保に努力すれば、当然莫大な費用が課せられ、発電による利益を得ても、採算がとれない場合も出て来る。その場合、川内原発は営業不能の不良施設ということになるから、九州電力としては美浜原発(1,2)と同様、川内原発(1,2)の廃炉を覚悟されたい。
                          以上

  ※編集部より:メールのため、文字化けする字については、同意味の字に変換しています。
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