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たんぽぽ舎です。【TMM:No1311】
                               転送歓迎
 
         ◆ 地震と原発事故情報 その296 ◆
        5つの情報をお知らせします(1月14日)
 
 ★1.福島県大熊町町長選挙の裏事情
    ~いまだに東電が町政に深く関与している大熊町の実態~
    原発なくせ候補が原発推進候補に勝てなかった実情
                      たんぽぽ舎会員 近藤(福島県在住)
 ★2.たんぽぽ舎に届いた年賀状から・その1(4人の方、敬称略)
    ・東京都新宿区 横関拓也・彩子  ・静岡県牧之原市 長野榮一
    ・槌田 敦  ・四国松山市 H子
 ★3.<テント日誌 1/12(木)>
    福島では3・11の前日にもアクション企画
    ― 経産省前テントひろば 124日目 ―
 ★4.読者から イベントのおさそい
    ◇3/11「脱原発グリーンパレードinはだの」を歩く会
 ★5.新聞・雑誌から
  イ.原発輸入反対-ヨルダン国会議員が来日
    冷却水…砂漠地帯に建設予定 耐震性…過去に大規模な地震
    難問山積「原発いらない」
    「日本は福島に学んだのか」
    輸出承認を批判-下院議員は8割が反対
                 (東京新聞こちら特報部より抜粋)
    ロ.「会費」1億円超支出
    原子力機構、関係団体に 09年4~9月 (デーリー東北より抜粋)
 
 
 
★1.福島県大熊町町長選挙の裏事情
   ~いまだに東電が町政に深く関与している大熊町の実態~
   原発なくせ候補が原発推進候補に勝てなかった実情
 
                  たんぽぽ舎会員 近藤(福島県在住)
 
 去る2011年11月20日に大熊町町長選挙が行われました。大熊町は今回の大事故
が起きた福島第一原発の1号炉から4号炉の立地町で、現在全域が警戒区域に指
定されています。
 「除染を進めて町への帰還を」と訴えた現職の渡辺利綱氏が中高年層を中心に
支持者を集めて3451票で当選。「町ごとの移転を」と主張した新人の木幡仁氏が
2343票で、落選。・・のような地元マスコミの報道でした。
 放射能汚染の厳しい現実を直視し、「地元には帰れない」と言う事を前提とし
て、町ごと移転を主張した木幡氏の主張こそ至極真っ当な主張でしょう。いくら
数兆円をかけて除染したところで、数年で戻れる筈がありません。
しかし、これ以外にもマスコミが報道しなかったもっと別の対立要因もあったのです。
 
 木幡さんのHP  http://kowatajin.blogspot.com/  には
 
   2.町として町民の東電賠償請求を支援します。
   ・役場に弁護士を常駐とし、賠償請求のモデルプランを作成、請求をスム
    ーズに行えるようにします。
   ・大熊町役場に常駐入居している東電職員を撤退させます。
 
とあります。これには驚きです。現在、会津若松市にある大熊町役場の仮庁舎に
は東電の職員が3人も入居して常駐しているのです。それは現職渡辺利綱氏町長
の方針で、東電の職員が常駐してすぐに対応出来るように・・との説明です。町
役場に東電の職員を時々呼ぶのなら理解できますが、損害賠償の請求相手が役場
に常駐しているのはかなり異様な事態でしょう。町役場が東電と癒着して、損害
賠償を東電に有利に進め、さらに、損害賠償請求裁判の阻止の為・・と考えられ
ても然りでしょう。
 大熊町には東電関係の会社に勤めている人間が6~7割いるのです。東電職員
が3人も常駐している町役場でまともに損害賠償の話ができる筈がありません。
そればかりか、賠償金もまだまともに支払われていない避難民は今、東電やその
関連会社をクビになったら生活していけないという不安も大きいでしょう。
 これまでも仮設庁舎に常駐している東電職員を撤退させるよう、木幡氏や他の
住民も何度か申し入れして来たようですが、無視されてきた経緯があります。
 まともに考えたら木幡氏の主張通り、東電職員は撤退させて、その代わりに弁
護士を常駐させ、損害賠償のモデルプランを作成してもらうほうが、被災した町
民にとって遥かに便利で有利でしょう。
 
木幡氏の最後の主張は  5.原発をなくす。です。
 そう、もうお分かりの通り、今回の選挙は、原発推進派で東電と仲の良かった
現職と、脱原発、脱東電を主張した木幡氏の闘いであったのです。
原子力マネーで潤ってきた大熊町は、この期に及んでも、東電の影響力は絶大な
のです。マスコミもこの異様な事態をしっかり報道するべきではないでしょうか?
原発立地では、東電を潰して解体しなければ、まともな選挙も出来ないようです。
 
 
★2.たんぽぽ舎に届いた年賀状から・その1(4人の方、敬称略)
 
 イ.今年は脱原発元年にしたいです!
   よろしくお願い致します。  東京都新宿区 横関拓也・彩子
 
 ロ.謹賀新年
 昨年3月11日の大震災以降、原発の状況は一変しました。しかし、このよう
な酷い事故を起こしたにも関わらず長い間原発を推進してきた電力会社、政治家、
学者たちの真摯な反省はいあmだなく、再稼働に向けて暗躍しています。手を緩
めることなく、完全に原発の最後の1基を止めるまで老兵ではありますが、反原
発運動の一助になりたいと思います。ともに今年もがんばりましょう。
    静岡県牧之原市 長野榮一
 
 ハ.新年のご挨拶
 昨年は、福島第一原発事故に振り回されました。東電と保安院の言うことに納
得できず、雑多なデータから原因解明に努力しました。山崎さんとの共著の本は、
ようやく昨年12月脱稿し、間もなく日本評論社から出版します。
 この事故の原因は、勝俣会長らの安全費用の節約(未必の故意)でした。また、
吉田所長らの不注意(業務上過失)は、福島県民200万人に重度の被曝を強いました。
 勝俣会長が、安全費用を節約すれば事故になると知っているのに犯罪に手を染
めたのは、原発費用の高騰で大口顧客を失ったからです。たとえば防衛省を除く
中央官庁はガス系発電会社から安価な電力を買っています。
 ところで、東電は、放出した放射能は「無主物」で東電には責任がないと主張
します。対して、日本社会はだらしない。すっかり「汚染者負担の原則」を忘れ
ています。
 この本で、私はこの原則に主題を固め、刑法204、205、211条(業務上過失)で
勝俣と吉田を告発し、民法709、710条(故意または過失)で東電に賠償請求するよ
う提起します。原賠法の「無過失賠償」では東電のいいなりです。
 CO2温暖化では国策遵守の気象学会を論文掲載拒否で告訴しましたが、判決
は第一事件ではどちらも科学的なら学会側に、第二事件では科学的かどうか判断
するまでもなく学会側に、として敗訴でした。東京大学小宮山総長による名誉毀
損事件は現在最終段階になっています。
 自由貿易は世界的失業と貧困の原因です。これは最良の取引税・最適関税で解
決できます。今年こそ残り少ない余生をこれに集中したいのですが。
                           槌田 敦
 
 ニ.今年こそ原発さよならの年にしましょう!
   いつもニュースをありがとうございます
   これからもよろしくおねがい申し上げます  四国松山市 H子
 
 
★3.<テント日誌 1/12(木)>
   福島では3・11の前日にもアクション企画
   ― 経産省前テントひろば 124日目 ―
 
1月12日(木) 晴れ。朝には風もやみ、穏やかな一日に。
先日テントによって福島に行った京都の女子学生が、帰りにテントを訪れる。
福島は雪だったという。積雪は放射線量にどういう影響をもたらすのだろうか。
はじめての経験だけに気になるところだ。
そういえば、福島第一原発の建屋外に張り巡らされている様々なポンプが凍結・
ひび割れの恐れも、という写真がテントに張ってあった。先日の地震による4号
機の配管故障による放射能漏れは、その後どうなっているのだろうか。
椎名さんが1週間ぶりにテントにご帰還。さっそく、3/10・11に向けての
準備状況をお伺いする。
3・10は、「~脱原発~怒・ド・ドッと3・11前日祭(仮称)」と銘打って、
郡山市で午前10時から午後8時半まで盛り沢山の内容で企画されている。
原発いらない福島の女たち、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、脱
原発福島ネットワーク、廃炉アクション等々がそれぞれ主催するイベントが目白
押しである。3・11当日も午前中になにか企画があるかもしれないという。そ
の上での3・ 11県民集会への参加となる。
ともかく、3・10は私たちが繋がろうとしてきた福島の運動団体が一つに力を
合わせた協同企画となりそうだ。
昨秋の10/27~29の座り込み行動で共にした怒りと思いを、今度は福島の
地で共にしたいという気持ちが湧き上がってくる。
 昼頃、経産省は昨夜事故のあった案内板のところの鎖・横棒の位置替え作業を
する。口ではテントがあるからだと言うが、言い逃れようのない自分たちの事故
責任を感じているのだろう。それにしてはやることが姑息というか小細工すぎる。
 昼過ぎに昨夜の事故に対する抗議・要請文を携えて経産省に4人で行く。(抗
議・要請文はテントひろばのブログに掲載 http://tentohiroba.tumblr.com/
 経産省側の対応は責任者不在ということで文書だけ受け取って後は門前払い、
という姿勢であった。
 立ち話のまま、30分以上追及する。昨夜の事故の責任を認めて、そういうこ
とが2度と起きないよう直ちに鎖と横棒を撤去せよ、ということと、昨夜の職員
の対応(助けることより、テントに責任をなすりつけようとする対応)を反省せ
よ、ということであった。
 このやりとりの中で、経産省がテントをどう見なそうと、テントが既に社会的
存在となっていて、様々な人々が出入りしているということは彼らも認めざるを
得なかった。ならば、出入り自由であるべきであり、何故高齢者や子どもや障害
者を遮断するような鎖・横棒を張り巡らせるのか、直ちに撤去すべきである、と
いう追及には沈黙せざるを得なかった。
 責任者は月曜日には出てくるという。その時話し合いの場を持つことを約した。
午後、院内勉強会「欧州ストレステスト批判と日本の現状」が開催され、テント
からも参加。この報告は明日にでも。
  ★テント全体会議 1/20(金)pm7時~スペースたんぽぽ
 厳しい寒さを迎え、また経産省の締め付けが厳しくなっている現在、テントを
どう守り・運営し、活性化させていくのか。3・10ー11にどう行動していく
か、等々、自由に討論します。
 初めての方も気楽にご参加下さい。
 みんなの意見と思い、創意を結び合わせることこそ、テントの命です。
  ★訂正
 昨日の日誌には標題が抜け落ちていました。「驕ることなかれ!経産省」がそ
れです。また113日目とありましたが、123日目の間違いです。訂正致します。(Y・T)
 
 
★4.読者から イベントのおさそい
 
  ◇「脱原発グリーンパレードinはだの」を歩く会
 
  ◎3月11日(日)13:30~15:00 講師・最首悟(和光大名誉教授)
                15:00~17:00 秦野駅→渋沢駅パレード
  ◎6月10日(日)13:30~(内容未定)
 
    連絡先:中村雅彦 0463-26-9978(電話・ファクス)
      長友くに 090-4960-4676(携帯電話)
 
 
★5.新聞・雑誌から
 
 イ.原発輸入反対-ヨルダン国会議員が来日
   冷却水…砂漠地帯に建設予定  耐震性…過去に大規模な地震
   難問山積「原発いらない」
 
 十三日に改造内閣を発足させた野田佳彦首相。ヨルダンやベトナムに加え、イ
ンドやトルコなどへも原発輸出を進めようとしている。首相は「相手の希望があ
る」と原発輸出の意義を強調しているが、ヨルダンでは国会でも大きく意見が割
れている。「原発は不要だ」。そう主張するヨルダンの国会議員らに原発に反対
する理由を聞いた。(中略)
〔デスクメモ〕
 内閣府・原子力委員会(近藤駿介委員長)の「年頭の所信」を読んでのけぞった。
福島原発事故についてわびながら、一方では「原子力技術の利益を享受したい国
々が増加」しており、国際協力に「貢献する」と原発輸出推進を鮮明にしている。
何と厚かましい。国際貢献には誠実さこそが必要だ。(国)
 
  「日本は福島に学んだのか」
  輸出承認を批判-下院議員は8割が反対
                (2012.1.14東京新聞こちら特報部より抜粋)
 
 ◇プラス記事
    東京新聞(特別報道部)にジャーナリスト大賞
    福島第一原発事故をめぐる特報面などの一連の報道で
 
 新聞労連は十三日、平和・民主主義の確立、言論報道の自由などに貢献した記
事を表彰する「第十六回新聞労連ジャーナリスト大賞」が東京新聞特別報道部の
「福島第一原発事故をめぐる特報面などの一連の報道」に決まったと発表した。
                                            (2012.1.14東京新聞より抜粋)
 
 ロ.「会費」1億円超支出
   原子力機構、関係団体に 09年4~9月
 
 高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)を運営する文部科学省所管の独立行
政法人(独法)原子力機構が、2009年4~9月に、関係する公益法人などに「会費」
名目で計1億900万円を支出していたことが9日、民主党行政改革調査会の調べ
で分かった。一部法人には、文科省や原子力機構のOBが「天下り」している。(中略)
 原子力機構には09年度に国から約1850億円が交付されており「お手盛り」との
批判が出そうだ。総務省所管の独法「情報通信研究機構」も10年度に4550万円の
「会費」名目で支出があった。(中略)
 原子力機構に対する国からの交付金の一部は、家庭、企業などの電気料金に上
乗せしている「電源開発促進税」で賄われており、調査会は「不透明な支出を見
直すとともに、必要最低限に絞り込むべきだ」と指摘する。(以下略)
                              (2012.1.10デーリー東北より抜粋)
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