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たんぽぽ舎です。【TMM:No1307】
                           転送歓迎
 
         ◆ 地震と原発事故情報 その292 ◆
            5つの情報をお知らせします(1月11日)
 
 
★1.原発問題発言で信用できる人とできない人がいる
    ルポライター鎌田慧さんの発言は信用できる 1月13日(金)の案内
★2.源八おじさんの原子力映画ガイド その4
    お正月は黒澤明『夢』『原子力戦争』DVD発売 (源八おじさん)
★3.<テント日誌 1/8(日)>
    40年では遅すぎる!1日も早い全原発停止を!
    ―― 経産省前テントひろば 120日目 ――
★4.勝俣さんち今日も静かに警戒中
   ―私の家の近所に不思議な家がある―     (ご近所のきんさん)
★5.原子力「仕分け」は? 「ムラ」温存のまま
   除染ピンハネ、癒着、天下り・・・
            (2012.01.11東京新聞「こちら特報部」より抜粋)
 
 
★1.原発問題発言で信用できる人とできない人がいる
   ルポライター鎌田慧さんの発言は信用できる 1月13日(金)の案内
 
 ラジオを聴いていたら、ジャーナリストの青木理さんの言葉が飛び込んでき
た。原発問題で発言する人が増えたが、信用できないでいる。でも、事故以前
からその危険なことを訴えつづけた、京都大学原子炉実験所の小出裕章さん
と、ルポライターの鎌田慧さんの発言は信頼できる。との趣旨だ。
 
 小出さんは、原発推進勢力の小出詣でもはじまっていて、ご本人は、「利用
されるだけでは」と心配しているという。一方の鎌田さんは、利用どころか、
原発をやめさせるために、東奔西走の日々となる。
 鎌田さんはライターであるので、「文」の人であるのは当然だが、それは机
上の文ではなく、行動の文だ。全国を訪れ、多くの人と出会いを重ね、原発の
ある町の人々の姿を活写し、私たちに問いかける。
 
 でも、それだけに止まらない。原発事故後には、「行動の人」として、登場
する。「1000万人アクション」を呼びかけ、自らが賛同人を募り、市民団体、
労働団体に働きかける。鎌田さんは、6万人の参加者もまだ少ないし、署名も
まだまだ少ないと、私たちを諭す。
 
 差別、労働、人権、冤罪、公害、そして原発と、その守備範囲は広い。で
も、それらに共通するものは、「血がかよう人間の生き様」となるようだ。鎌
田慧さんの講演会を【1月13日午後七時から「スペースたんぽぽ」で開催】
する。各地の原発と地域の姿、そして、反・脱原発運動への思いを伺いたい。
 主催は反原発自治体議員・市民連盟。参加歓迎。      (布施哲也)
 
 
★2.源八おじさんの原子力映画ガイド その4
    お正月は黒澤明『夢』『原子力戦争』DVD発売
                           (源八おじさん)
 
 あけましておめでとうございます。今年も観てためになる原子力映画をご紹
介しましょう。
 
 まず、お正月にふさわしい(?)と思われるのが、黒澤明監督『夢』(1990)
です。黒澤明自身が見たいくつかの夢を描いたオムニバス形式の映画で、その
中の1エピソード「赤冨士」が原発事故を予言していました。初夢で富士山を
見ると縁起がいいといいますが、これが正夢だったとは、まさに悪夢です。
黒澤明監督は、『生きものの記録』(1955)、『八月の狂詩曲』(1991)でも原子
力、核の問題を題材にしていますので、併せてご覧いただければより理解が深
まるかと思います。
 
 さて、以前の原子力映画ガイドでご紹介しました黒木和雄監督の『原子力戦
争』(1978)が、昨年12月にキングレコードよりDVDが発売されました。封
印映画になりかけていたので、嬉しいニュースです。ただ、初回プレスのみで
販売終了してしまう可能性が極めて高いので、将来は入手困難になることが予
想されます。また封印される前に購入されることをお勧めいたします。
 それでは今年も、源八おじさんの原子力映画ガイドをよろしくお願いいたし
ます。
 
 
★3.<テント日誌 1/8(日)>
     40年では遅すぎる!1日も早い全原発停止を!
      ―― 経産省前テントひろば 120日目 ――
 
1月8日(日) 晴れ。
 寒い日々ですが、風がそれ程でもないので日がさすと過ごしやすいです。
門松も片付けられましたが、地方によってはもっと長い期間飾る地域もあるよ
うです。
 正月明け連休の日曜日。霞ヶ関は人通りも車の通りもさすがに少ないです。
 
 奈良からいらっしゃった方からお菓子をいただきました。チーズのようなお
菓子なのですが、名前を控える前に無くなってしまって紹介できないダメな日
誌担当です。申し訳ありません。(たぶん「蘇」です。)
 私事ですが、」正月に年賀メールでテントの事を紹介したら昨日大学の後輩
が寄ってくれました。長崎出身なので原爆にまつわる社会の動きなどの市民的
実体験を教わりました。
 120日も経つとテントの横幕を止める紐なども劣化していて補修が必要だ
ったりして毎日少しずつ直しています。修繕しながら高経年化の話なども考え
ながら。
 
 政府の原子力安全規制で40年で廃炉という基本方針が盛り込まれたそうで
すが、もともとは30年と言っていなかったか?
 たとえば、PWRでは圧力容器が中性子を受けると脆くなるので、古い原発
は軒並み問題があります。鋼鉄が脆くなると、冷たい水をかけると壊れてしま
うので緊急時に大変問題があります。
 
 どのくらい脆くなったか試験をする勤続の板があらかじめ原子炉の中に入れ
てあるのです。定期的に取り出して試験をするので、後から運転期間を伸ばそ
うとしたら、試験片の再利用とか信頼性を疑われることをすることになりま
す。
 例外として更に長い運転ができるという抜け道もあります。
 もっと圧力をかけ、一日も早い全原発停止を目指しましょう。
                            ( H・H )
─────・─────・─────・─────・─────
☆☆テントひろばへの抱負、期待、要望、意見など、
 様々な思いを寄せて下さい。可能な限りテント日誌でご紹介します。
 またそれらを集めた「テントひろば通信」の発行も考えています☆☆
郵便なら、
 〒100-0013 東京都千代田区霞が関1-3-1 経産省前テントひろば
メールなら 電子メール アドレス :  tentohiroba@gmail.com へ。
 実名・ハンドルネーム・イニシアル・匿名なんでもありです。
 地域名、年齢、性別は記入していただくとありがたいです。
 
 
★4.勝俣さんち今日も静かに警戒中
   ―私の家の近所に不思議な家がある―
                         (ご近所のきんさん)
 
 私の家の近所に不思議な家がある。表札は個人名なのだが、塀というか壁が
異様に高くて、中がまったくうかがえない、ものすごくガードの堅い家なの
だ。この家の前に東日本大震災の直後、ポリスボックスが出来て、警官による
24時間警備をし始めた。いったい誰が住んでいるのだという疑問は、ある
朝、車で出勤する白髪の男性を見て氷解した。東電の勝俣会長さんちだったの
だ。地震以後9ヶ月間、報道陣が群がることもなく、右翼が抗議に来たくらい
で静かに警備は続いている。
 
 12月25日、「勝俣会長ちにお手紙を届けよう」お散歩隊がやってきた。
四谷三丁目交差点から外苑東通りを左に曲がったすぐのところに勝俣さんちは
あるのだが、お散歩隊は警官に包囲され、近寄れない。(だいたい警官の方が
多くてお散歩隊はよく見えない)押し問答の末、勝俣宅前に数人づつお散歩隊
の人たちがやってきては、お手紙を2・3日前から準備されていたガードマン
の持つ白い箱に入れたり、抗議したりした。少しでも長くいると、警官に押し
戻される。黄色のバケツに福島のがれきを入れ持参して、渡していた人もい
た。逮捕者がでるのではとハラハラしたが、刺激して事を大きくしたくないと
いう警備側の意図が感じられた。
 
 幼い孫を抱いて散歩する勝俣さんに会うことがある。原発事故で避難を余儀
なくされたり、放射能汚染にさらされて苦しむ福島の子ども達についてどう考
えているんだろうこの人は? 権力っていったい何を守っているのだろうと勝俣
さんちの前を通るたびに考える。
(編集部より:12月末に寄せられた原稿ですが「紙面の事情」で掲載が遅れ
たことをおわびします)
 
 
★5.原子力「仕分け」は? 「もんじゅ」の存廃 先送り
   「ムラ」温存のまま 除染ピンハネ、癒着、天下り・・・
            (2012.01.11東京新聞「こちら特報部」より抜粋)
 
 民主党は政権交代を果たした二〇〇九年の総選挙で、四年間は消費増税しな
いことを公約した。たしかに情勢によって公約は変わりうる。だが、マニフェ
ストにうたった「天下りの根絶」や「公共事業削減」などで税金のむだ遣いを
一掃することが、増税の前提となることはいうまでもない。
 しかし、昨年末には八ッ場ダムの建設再開が決まった。公益法人などを舞台
にした官僚の利権構造はどうか。その一つである原子力ムラは一向に変わる気
配がない。(中略)
 
 浪費の象徴と批判されている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)
についても、存廃論議を先送りし、来年度予算案では前年度比二割減の175
億円を計上した。主な原子力予算は前年度予算より、わずか1.1%減の
4188億円(中略)。
 
 この「もんじゅ」を運営する原子力機構は福島県での「除染実証業務」を委
託されたが、「こちら特報部」でも再三指摘したように、国会で「中抜き、ピ
ンハネ」疑惑を追及されている。
 同機構の不評は、その幹部人事が「産学官」の癒着や官僚の天下りを典型的
に体現していることにもある。鈴木篤之理事長は、元内閣府の原子力安全委員
会委員長。そのほかの理事の経歴をみても、文部科学省審議官、原子力安全・
保安院次長など官僚OBがずらり。監事以上の役員の中には原子力安全委員会
元事務局長や関西電力元役員、会計検査院元局長らもいて、ムラの中でポスト
をたらい回しにしている実態が浮かび上がる。
 
 さらに民主党行政改革調査会の調べで、関係する公益法人などに機構が「会
費」名目で計1億9000万円を支出していたことも判明。一部の法人には文
科省や機構のOBが天下っていた。
 他の団体や電力各社を含めても、もたれ合いの構図は同様だ。経済産業省が
昨年5月に公表したデータによると、電力会社に再就職した同省幹部は過去
五十年間で68人を数えた。また、本紙が同省と文科省が受け持つ原子力や放
射線に関連する29の公益法人と独立行政法人を調べたところ、36人の官僚
OBが17団体で監事以上の役員に就いていた。
 原子力安全委員会では、斑目春樹委員長と代谷誠治委員が就任前の三~四年
間に、原子力関連企業や業界団体から310万~400万円の寄付を受けてい
たことが明らかになった(中略)。
 
 ムラの利権構造が温存されながら語られる消費増税という構図。民主党の川
内博史衆院議員は「そもそも、政府には原子力ムラを洗い直す気がない」と話
す。「予算なんて担当大臣が『計上しない』と言えば、それまでのこと。逆に
お金がありません、ということをアピールするために仕分けが使われている。
首相は財務官僚に『消費増税が国を救う』と信じ込まされている。そうではな
く、予算の組み替えが国を救うんです」
 政治評論家の森田実氏は「(首相の)消費税を上げないと日本が破綻する、
上げさえすればすべてうまくいくんだ、という言い方はまやかし。その前に
やることはいくらでもある」と語る。
 「たとえば、いくら金がかかるか分からない現在の除染の手法。さまざまな
研究機関や企業から除染に関する有効なアイデアが多数寄せられているのに、
政府は取り合おうとしていない」
 
 環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は「福島原発事故後も、原子力ム
ラは根本的に何も変わっていない。あれだけの事故がおきたのに、予算や組織
にメスが入らないなんてあきれてものが言えない。政治主導どころか、官僚主
導で予算をつけて国の金をぶちまけているだけ。仕事は天下り先の組織に丸投
げするなど、完全に方向性を間違えている」と憤る。
 
 昨年十月から政府の総合資源エネルギー調査会・基本問題委員会の委員を務
め、政権内部を垣間見てきた飯田氏はこう総括した。「民主党政権は何も決め
られない。原子力安全委員会の斑目委員長や原子力委員会の近藤駿介委員長が
交代しないように、原子力ムラにも自浄能力はない」
            (2012.01.11東京新聞「こちら特報部」より抜粋)
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