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NUCLEAIRE

ニュークレール情報板
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1297】
                               転送歓迎
 
         ◆ 地震と原発事故情報 その282 ◆
          4つの情報をお知らせします(12月27日)
 
    12月25日、九州電力玄海4号機が定期検査で停止、
    日本の稼働している原発は6基、全原発停止へあと一歩
 
 
★1.学習会『ストレステスト評価による危険な再稼働への道
                  ―そもそも机上のシミュレーション』
     で討論・確認された再稼働阻止にむけた具体的活動方針
★2.「もんじゅ」と永平寺
     「もんじゅ」(文殊菩薩に由来)の命名への懺悔
     住みやすさランキング1位の裏側にあるもの
★3.新聞、雑誌から、1つ
 「お母さん革命」息長く―放射能から子ども守りたい
   給食の産地公開要求・線量計測
★4.東京電力へ 女たちの御用納め
     東電に今年最後のご挨拶に参りましょう!
 
 
 
★1.学習会『ストレステスト評価による危険な再稼働への道
                  ―そもそも机上のシミュレーション』
     で討論・確認された再稼働阻止にむけた具体的活動方針
 
 昨日26日、スペースたんぽぽで開催された学習会『ストレステスト評価に
よる危険な再稼働への道―そもそも机上のシミュレーション』には約50名の
参加のもと、年末最後の学習会に相応しい熱気にあふれた討論の中、いよいよ
正念場を向けえた原発の再稼働阻止にむけた幾つかの具体的な方針が提起され
ました。
 
 詳細な報告は別稿にゆずるとして、ここでは討議された方針の一部を紹介す
ることで学習会の報告としたいと思います。
 
 論議された具体的活動方針
 
 ○意見聴取会の傍聴と議論内容の周知・拡散を
  ・意見聴取会に合わせて経産省前でのビラまき等を含む
  ・意見聴取会に向けた大衆的な取り組み、聴取会前後での意思一致と意見
   交流
 ○EPZ(30km圏内緊急時計画区域)の自治体、運動体への働きかけ
  当該地域への働きかけと共闘に向けて一歩前に踏み出そう
 ○JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)、御用委員の追及
  ・JNES、御用委員の問題点の情報周知・拡散
  ・保安院へ抗議・質問のメール、ファックスを集中送付
 
 
★2.「もんじゅ」と永平寺
     「もんじゅ」(文殊菩薩に由来)の命名への懺悔
     住みやすさランキング1位の裏側にあるもの
 
               山崎 久隆 たんぽぽ舎 劣化ウラン研究会
 
 
 住みやすさランキングというものがある。第一位は福井県、二位富山県、三
位は石川県だそうだ。北陸三県が上位を占めた。出身者としては何となく面映
ゆいところだが、この地域には、ある事情がある。
 
 福井は若狭湾に電力二社の原発13基と日本原子力研究開発機構の「もんじ
ゅ」が建っている。それに伴う交付金は半端な金額ではない。2010年度で
204億円、市町村と福井県はほぼ半々。石川県にも北陸電力唯一の志賀原発
が二基、能登半島のど真ん中に建っている。その交付金は2010年度で25
億円にもなる。
 
 住みやすさの中には、インフラ整備や公共事業の多さというものもあるのだ
ろうから、原発交付金がなにがしかの「貢献」をしてきたと思われる。ちなみ
に北陸電力の本店は第二位の富山県にある。北陸三県の一人あたり所得額は全
国で9から20位くらい。トップ3では無い。従って他地域に比べて特に収入
が多いというわけでは無い。一方、冬は雪が降り、夏は暑い日もある。エネル
ギー消費量は住戸の床面積が比較的広い(1位富山2位福井9位石川)ことも
あり、他地域に比べると多くトップ3を独占し、福井、石川、富山の順であ
る。
 
 住みやすさランキングが高い理由は、おそらく就業率の高さ(2位福井、5
位富山、6位石川)、比較的長い労働時間による平均収入の高さが所以だろ
う。高額所得者は少ないが、困窮世帯も少ないということだ。自ずと平均化す
るから、町に高級品を扱う店は少なく、比較的に低価格の商品が多く並ぶ。地
元産の農産物はいわゆる「有機農産物」など付加価値の高い商品でも断然安
い。地産地消の良い面が出ている。
 
 原発推進は地元に行けば分かるが、空気のようなものであり、反原発運動は
息の詰まるような閉塞感の中で取り組まれてきた。町民の多数が本人、家族、
親戚のどこかで原発や電力につながっている。若狭湾の多くの町はそうだ。 
 
 その町の真ん中に立つ、曹洞宗の総本山、道元が1244年に開創した古
刹、永平寺が主催して11月2日に一つのシンポジウムが開かれた。発言者と
して招かれたのは小浜市の明通寺(真言宗)住職の中島哲演さんと福島県飯舘
村の酪農家、長谷川健一さんらだ。「いのちを慈しむ~原発を選ばないという
生き方」は、まさに反(脱)原発講演会なのだが、永平寺は、現在の日本原子
力研究開発機構、当時は動力炉・核燃料開発事業団が福井県に建設した「ふげ
ん」(もちろん普賢菩薩に由来)と「もんじゅ」(文殊菩薩に由来)の命名に
かかわった経緯があるという。いわば「名前使用権」を認めたと言うことらし
い。法的な裏付けがあるわけでは無いが、お墨付きにはなっていた。
 
 このシンポジウムを運営する「禅を学ぶ会」事務局長で永平寺の布教部長の
西田正法さんは「原発に対する認識が足りなかった私たちの責任は重く、間違
いだった。懺悔することから始めたい」。「使用済み核燃料を残し、DNAに
作用する放射線という危険をはらむ原発は、子孫への負の遺産となる。命を長
い時間の視座に置く仏教の教えと相反する」「今の生活を見直すきっかけにし
てほしい」と呼び掛けている。(毎日新聞2011年10月14日大阪朝刊より)
 
 これについては何年も前から「偽「もんじゅ」と批判をしてきた槌田敦さん
の存在を忘れてはならないだろう。「ひらがな「もんじゅ」はそもそも偽物。
智慧どころか愚かさの象徴」と喝破していた。高速炉「もんじゅ」そのもの
は、文殊菩薩のお導きか?今止まっているが、他の13基ある原発の一部がま
だ動いている。定期検査のために全部止まるにはあと一ヶ月程度かかる。それ
までの間、神経をすり減らして生きなければならない人たちが大勢いる。3.
11以前ならば最悪でも福井県の一部が被災するだけと思っていた人も多かっ
ただろう。しかしこれからの季節の風は日本海側から太平洋に向けて卓越す
る。もし大規模放射能放出事故が起きれば、わずか30キロ先にある琵琶湖に
大量の放射能が降り注ぐ事態になる。
 
 琵琶湖沿岸や琵琶湖の水を使う滋賀県だけではなく、京都、大阪の人々にと
っても死活的重大な問題だ。これがリアリティを持って関西の人々にも迫って
きている。琵琶湖のある滋賀県では、断固運転再開反対で活動が始まってい
る。既に差止の仮処分申請も行われた。嘉田知事も運転再開には慎重で「卒原
発」との立場だそうだ。橋下前大阪府知事らは関西広域連合を動かし、原発再
稼働に待ったをかけるという。市民グループも次々に反対の声を上げ始めてい
る。
 
 原発運転再開をもくろむ電力をはじめとした企業や国にとって、立地自治体
を丸め込むならば、手慣れた手法でいくらでも工作するのだろうが、遙かに離
れた自治体の長が次々に叛旗を翻すのに何ら打つ手を持っていないらしい。後
は国と経済界だのみ、電力危機キャンペーンに、ストレステストの結果と安全
性のお墨付きがあれば、運転を強行できるだろうと踏んでいる。
 
 こんなバカげた連中に、危険な原発をいじらせていては福島原発震災を繰り
返すだけだ。直ちに原発の運転を全部停止させ、電力ではなく公害などの社会
問題の専門家とNGOのメンバーと地域住民で、この「巨大な核のゴミ」をど
うするか、検討し始める必要がある。
 
 
★3.新聞、雑誌から、1つ
 
 「お母さん革命」息長く―放射能から子ども守りたい
   給食の産地公開要求・線量計測
 
○福島第一原発の事故後、「放射能から子どもを守りたい」との一心で各地域
で立ち上がり、果敢に行動する母親たちの姿が目立った。それはたった一人か
ら、仲間やグル―プ同士、インターネットによるネットワーク化まで見られ
た。行政に働きかけて動かした成果もあれば、厚い壁にあえぎ続けるケースも
多い。
 
 アラブの春になぞらえた今年の社会現象の名は「お母さん革命」――。「福
島の原発が廃炉になるころには、小学生のうちの子は四十歳を過ぎている。そ
れを考えたら『お母さん革命』じゃなく、『おばあちゃん革命』になるまで、
息長く続けなきゃいけない」こう話すのは、東京都練馬区の主婦宮崎みどりさ
ん(四六)だ。(略)
 
 「仕事と育児を両立させるほど器用じゃないので」と、今は小学四年の長男
(一○)と年長児の次男(五つ)の子育てに専念する。(略)最初は一人で思
い悩んでいた。練馬区内では五月ごろから、子どもを放射性物質から守るため
の母親グループが結成され始めていた。(略)「学校は何もしない。働きかけ
なきゃ」と思ったのは、原発の爆発から間もない三月十八日。(略)自身の活
動を、アンデルセン童話「裸の王様」に出てくる子どもにたとえる。詐欺師に
騙された王様や家来たちが言い出せない状況で「王様は裸だよ!」と叫ぶ。
(略)
 
 「もう危険じゃない、という心理操作に惑わされないように、忍耐強く活動
を続けたい。それが大人の責任だと思うから」。「ホットスポットハンター」
とも呼ばれ、放射線測定器を持ち歩く川崎市中原区の長戸清美さん(四七)も
二児の母親だ。八月、市民グループの一員として市内の公園の放射線量を調
べ、周囲より線量が高い「ホットスポット」を次々と見つけた。市がそれまで
公園の中央部などを計測し、安全の目安とした毎時0・一九マイクロシーベル
トを上回る場所はなく「問題はない」との姿勢を、変えさせた。(略)
 
 「お母さん革命」について「国が情報をちゃんと出さないから、自分たちで
動かなければいけないと思った人が多いのでは」。長戸さんは子どもへの愛情
と「本能的な種の保存」といい、国への不信は続く。「食品の規制値も一キロ
当たり二、三ベクレルでないと。草の根でまだまだ頑張らないと、子どもたち
を守れない」。
 
「青鞜」創刊 原水爆禁止訴え発信
先駆らいてうの志継ぐ―「存命なら『原発廃止』のひと言でしょう」
 
○一九五四年三月、マーシャル諸島ビキニ環礁で米国が行った水爆実験を機に
世界に広がった原水爆禁止運動。その発端は杉並区の母親たちの署名活動だっ
た。遠洋マグロ漁船・第五福竜丸の被ばくや、汚染されたマグロは母親たちを
嘆かせた。その流れの中心で、原水爆禁止の訴えを発信したのが、平塚らいて
う(一八八六~一九七一)。女性解放運動と自立をけん引した作家だった。そ
の生涯を紹介する写真集「わたくしは永遠に失望しない」(ドメス出版)を出
した「らいてう研究会」代表の折井美耶子さん(七六)は「もし生きていたら
『原発廃止』の一言でしょう。らいてうの思想の中心は、命の問題でした」と
語る。(略)
 
 日頃、主張も異なる女性たちが東京連合婦人会を組織し、復興に力を合わせ
た。らいてうも加わった。会は行政と協力し、ふとん作りなど被災女性の受産
活動に動いた。大正デモクラシーを経て、女性の活動範囲は広がり、戦前から
の婦人参政権運動も戦後ようやく実る。らいてうは晩年も八十五歳で亡くなる
まで平和運動に身を尽くす。七〇年安保に反対し、自宅近くをデモ行進した。
当時を知る折井さんは「小柄で、とってももの静かな方。銀髪がおきれいでし
た」とその思いを代弁する。「原発再稼働を許すらいてうではない。命を守る
運動を積極的に進めることが、志を継ぐこと。男性たちにも頑張ってもらいた
い」
 
           (東京新聞12月26日『こちら特報部』より抜粋)
 
 
★4.東京電力へ 女たちの御用納め
     東電に今年最後のご挨拶に参りましょう!
 
 わたしたちの人生を、生活を、環境を、めちゃくちゃに破壊した福島原発事
故から9ヵ月が過ぎ、2011年も終わろうとしています。
 
 しかしこの間、避難も、防御も、除染も、補償も、東電および政府への責任
追及も十分には行われず、その上、原発の再稼働や輸出といった信じ難い暴挙
が行われようとしています。
 
「こんな気持ちじゃ、とても年を越せない!」
「東電にも、仕事納めなんかさせないわ!」という声が、「福島の女たち」の
中からわき上がってきました。
 
 そこで師走の慌ただしい時期ではありますが、「女たちの御用納め」を企画
しました。東電に今年最後のご挨拶に参りましょう!
 
日時:12月28日(水)昼12時
場所:東京電力本社前~経産省前
 
昼12時に東京電力本社(東京都千代田区内幸町1丁目1-3)前に集合し、
霞ヶ関経産省前でもアクションを行う予定です。
 
呼びかけ:原発いらない福島の女たち(http://onna100nin.seesaa.net/
 
☆なお、午後6時30分から7時まで経産省への抗議・申し入れ行動も行われ
 ます。
 
 主催:再処理止めたい首都圏市民の集い
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