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たんぽぽ舎です。【TMM:No1788】
2013年3月26日(火)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
 
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.「原発被害者と支援者の集い」に参加して~
   原発被害者生活保障法をつくれ
   被害者と支援者が初めて一同につどった珍しい集会
                渡辺秀之(たんぽぽ舎ボランティア)
★2.武藤類子さんは「関西2万人行動」で
   福島の現状を訴えた  (文責・編集部)
   福島は、雪解けとともに、雪で遮蔽されていた放射線が徐々に
   上昇しています。春先の強い風に放射性物質が舞う季節 〔上〕
★3.新聞・雑誌より
  ◆「避難生活 議員もしてみて」 原発被災者 日比谷で苦境訴え
                             (3月25日東京新聞より抜粋)
  ◆自主避難 もうできない? 国の家賃補助申請 打ち切り
   1世帯6万円が自己負担に      (3月25日東京新聞、こちら特報部より抜粋)
━━━━━━━
※3/27藤田祐幸さん講演会のお誘い
 
  テーマ:『フクシマ後を生きる』
 日  時:3月27日(水)18:30開場 19:00より
 講  師:藤田祐幸さん(元、慶応大学。長崎から上京されます)
 会  場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
 主  催:たんぽぽ舎と「スペースたんぽぽ」  参加費:800円
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.「原発被害者と支援者の集い」に参加して~
 |  原発被害者生活保障法をつくれ
 |  被害者と支援者が初めて一同につどった珍しい集会
 └──── 渡辺秀之(たんぽぽ舎ボランティア)
 
 3月24日(日)、日比谷公園・野外大音楽堂に於いて、原発被害者の会(略称)
+原発被災者義援の会(共催)の「原発被害者と支援者の集い~応援している人
がたくさんいるということを、見せていきましょう」が開催されました。
 東京電力福島第一原発事故から2年が過ぎました。今なお、16万人以上の被災
者の方々が避難生活を余儀なくされ、今後の生活の見通しも明確でない、不安定
な状態に置かれています。
 本集会には、福島現地から約100人の被災者の方々、及び約300人の支援者の計
400人が集いました。
以下に、アピールされた方々及びその内容を簡単に紹介します。
 
1)吉野正芳さん:衆議院議員(自民党、福島選出)
・一向に進まない復興に政治家として責任を感じている。放射線量を下げただけ
では、ふるさとには戻れない。生活するための収入の保障、インフラ整備、コミ
ュニティの再構築等、被災者の立場に立った施策を目指す。
 
2)吉田栄光さん:福島県議会議員(自民党)
・東京電力福島第一原発事故から2年が過ぎ、事故が風化しようとしている。今
月の18日に起きた1号機、3号機、4号機、そして共用プール停電事故に対し、
東京電力のみならず福島県当局が2年前の大事故の教訓を学ばず、旧態依然と、
その場しのぎの無責任な対応しか出来ないことを露呈した。私たちのふるさとを、
事故以前の姿に取り戻すことが必要です。
 
3)矢内世夫さん:富岡町出身、原発被害者義援の会代表
・原発被害者義援の会は、震災前の生活レベルを取り戻すこと、及び放射能の健
康被害にはしきい値が無いので年間1mSvにこだわることを柱に活動している。
「原発被害者生活保障法」の制定を求める運動。悲観的にならずに、前向きに生
きましょう。私たち支援者は、あなたたちに付いて行きます。
 
4)桑原豊さん:環境実態調査者、浪江町にて農業を営む
・自分の育てた農産物には、自信と誇りを持っていた。悔しくてしょうがない。
放射性物質について理解しないと、自分自身の命は守れない。
 
5)満田夏花さん:FoE JAPAN
・福島県健康管理調査結果で甲状腺がん発生が3名、疑いが7名。「原発事故子
ども・被災者支援法」の未実施の憂うる状況。私たちは、常にあなたたちと共に
あります。
 
6)福島県浜通り地区の6名の被災者の発言が続いた。先祖伝来の土地、家族、仕
事、生きがい、老後の安寧、地縁、血縁で結ばれたコミュニティ、恵まれた自然
等のふるさとを一瞬にして奪われた悔しさ、無念、怒りが、アピールされました。
その中で、特に驚いたことは、「仮設病」と呼ばれる健康被害が発生していると
の報告でした。
仮設住宅で余儀なく避難生活をしている高齢者が、頭痛、めまい等の症状を訴え
ているが、内科医、耳鼻科医に診察を受けても原因不明で、「仮設病」と扱われ
ているとのこと。また、高齢者の死亡が、仮設住宅17世帯中、5世帯であったこ
と。原発事故のため長期間に亘る過酷な避難生活が、過大なストレスを引き起こ
し、健康や命を脅かしている現実などです。
 
7)柳田真さん:たんぽぽ舎
・本集会は、とてもよい内容の集会でした。被災者の皆さんの生の声と支援者の
声がこだましました。今後、福島事故を風化させないため、そして原発再稼働を
阻止するためには、福島の被災者の方々の経験されている事故の悲惨さ、避難生
活の苦しさなどの生の声を挙げてもらうことが、大きな力となります。福島から
学び、被災者を支援するため、私たちの声、知恵、力を出して行きましょう。
次の集会の時、支援者としてたんぽぽ舎も協力させていただきます。
私たちは、”福島”を、忘れない。
 
 
┏┓
┗■2.武藤類子さんは「関西2万人行動」で
 |  福島の現状を訴えた  (文責・編集部)
 |  福島は、雪解けとともに、雪で遮蔽されていた放射線が徐々に
 |  上昇しています。春先の強い風に放射性物質が舞う季節   〔上〕
 └──── 
 
 福島は、雪解けとともに、雪で遮蔽されていた放射線が徐々に上昇しています。
春先の強い風に放射性物質が舞う季節でもあります。2重生活が立ちゆかなくな
り、避難先から福島へ戻る人も多くいます。
 爆発した4つの原子炉からは、今も毎日2億4千万Bqの放射性物質が空気中に
放出されています。海に出た放射能の量は、誰にもわかりません。福島原発専用
港で捕獲されたアイナメから、51万Bqのセシウムが検出されました。
 原子炉を冷却する水は、濾過されて大きなタンクに溜められますが、あと2年
でタンクは満杯になるそうです。東京電力は、ストロンチウムを濾過した後、水
で希釈して海に流そうとしています。
 4号機の燃料プールは、もし大きな余震で崩れ落ちたら北半球が大惨事になる
かも知れないのですが、今年11月に、ようやく取り出し作業が始まります。しか
し、地上50m以上の高所作業の安全性は確保されているのか。作業員の被曝はど
れぐらいなのか。誰もが不安に思っています。
 原発内で被曝しながら働く作業員の6割以上は福島県民で、事故で職を失った
人々も多く含まれています。危険手当のピンハネなど待遇の劣悪さが問題となっ
ています。
 また、被曝を伴う除染作業が、十分な防護策もないままに低賃金で強いられて
います。最近、16歳の少年が除染作業員に混じっていたこともわかりました。莫
大な税金が投入される除染は、効果が期待できないばかりか、除染によって出た
放射性のゴミは、袋詰にされてあちこちに積み上げられています。
 
 最近、18歳未満の子どもたちの甲状腺検査(2011年度)の結果が、ようやく公表
されました。約3万8千人の内、「悪性」と診断された子どもが10人いました。
うち3名がガンと確定されました。福島県立医大副学長の山下俊一氏らは、この
結果について「エコーなど医療機器の発達により発見が進んでいる」との見解を
発表。科学検査室などの検査結果でも、「嚢庖や結石の出現率は同じか、むしろ
他県の方が多い」と発表し、「原発事故との関連がない」と結論づけています。
 でも、そんなに簡単に結論づけていいのでしょうか? 健康被害の実情は、
「まだ解らない」のが現実でしょう。
  私たちは、子どもたちの健康被害を心から心配しています。昨年6月に「子
ども被災者支援法」が成立しました。被害者救済の方向性と内容が問われる重要
な法律ですが、具体的な中身は全く決まっていません。この法律が被害者救済法
としてしっかり機能することを、切に望んでいます。皆さんも、子ども被災者支
援法への関心を持っていただきたいと思います。
 福島の中では、8000Bq以上の稲わら・牧草などの農林関係の廃棄物の焼却
実験炉が密かに作られようとしていたり、除染で伐採された木材を使った木質バ
イオマス発電所が作られようとしています。
 放射性物質を焼却する安全性は一体どうなのか? 奇跡的に残っている、比較
的線量が低く安全な地にこのような施設が建てられることに、大きな疑問を感じ
ています。(以下、〔下〕に続く)
※人民新聞3月15日より。人民新聞社編集部の「了解}を得て掲載。
 
 
┏┓
┗■3.新聞・雑誌より
 └──── 
 
 ◆「避難生活 議員もしてみて」 原発被災者 日比谷で苦境訴え
 
 福島第1原発事故で避難している被災者と支援団体が24日、東京都千代田区の
日比谷公園で「原発被害者と支援者の集い」を開いた。福島県内や首都圏で避難
生活を送っている約400人が集まり、先の見えない苦しさや十分な生活保障を訴
えた。
 原発事故の被災者が首都圏で大規模に集まる機会は初めて。事故から2年たち、
風化を防ごうと原発被害者の会(豊口雄幸会長)と原発被災者義援の会(矢内世夫
代表)が呼び掛けた。
 浪江町から埼玉県内に避難している真塩佐知子さん(56)は「表向きは落ち着い
たように見えるが、避難生活が長くなるほど負担が増すばかり。いくら除染をし
ても数年で帰るのは怖いし、何より事故の収束が見えない」と指摘。
 大熊町からいわき市に避難している青山和人さん(61)は「国会議員は2,3カ
月でいいから私たちと生活してみてほしい。何を一番に優先すべきか分かるはず」
と強調。原発再稼働の動きには「経済優先の尻馬に乗ると必ず福島の二の舞いに
なる」と懸念を示した。
 事故直後から被災者の支援活動を続ける矢内代表は、東電による賠償は人生の
再設計には不十分だとし、「国が責任を取り、今の法律でも生活困窮者が救われ
る形にしてほしい」と訴えた。(3月25日東京新聞より抜粋)
 
 
◆自主避難 もうできない? 国の家賃補助申請 打ち切り
 1世帯6万円が自己負担に
 
 福島原発事故による放射能汚染から逃れるために、いまから自主避難を望んで
いる人たちが困惑している。国は自主避難者たちに家賃補助をしてきたが、その
新規申請の受け付けが閉じられてしまったからだ。代替策と位置付けられ、前政
権時代に成立した「原発事故子ども・被災者支援法」の運用は政権交代で事実上、
棚上げされている。被災者の「避難する権利」が奪われた形だ。(後略)
 
◇デスクメモ:自主避難を「勝手に逃げた」と曲解する人がいる。避難するか否
かは、国や電力会社が決めることではない。まして「ただちに影響はない」なん
て言われた日には逃げて当然だろう。東電は賠償を減らしたい。国はゼネコンへ
「名ばかり除染」でカネをまく。避難者たちがたたかれる汚れた背景がある。
              (3月25日東京新聞、こちら特報部より抜粋)
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