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たんぽぽ舎です。【TMM:No1347】
                               転送歓迎
 
       ◆ 地震と原発事故情報 その332 ◆
        5つの情報をお知らせします(2月14日)
 
 1月27日、中国電力島根原子力発電所2号機が定期検査で停止。
 残るは東電1基、関電1基、北海道電1基の計3基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【関西電力:高浜3号 2012年2月20日 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
 
 
★1.大飯「妥当」審査書提出に井野・後藤委員が抗議の緊急声明
   はじめに再稼働ありきの見切り発車、拙速なやり方だ、
   判断基準が不明だ、技術的に疑問だ、二次評価が出ていない
★2.国産 機密の濃縮工場 核燃基地 六ヶ所村
   燃えるウランを20年前から製造 ─コスト割高 電気料金に上乗せ
           (2012年2月14日 東京新聞こちら特報部より抜粋)
★3.読者からイベントのおさそい2つ
  ◇2月20日(月)18:30~、渋谷
   「中電さん、さようなら」命の海を守り続ける!
   ~~山口県「上関・祝島」を写真で見る報告会~~
  ◇2月26日(日)13:15~、ひばりが丘公民館<和室>
   日本を滅ぼす「電力腐敗」著者・三宅勝久さんのお話
   「原発・東電」だけではない、政・官・司法と電力会社との
    癒着・天下りの実態。
★4.たんぽぽ舎から 新作DVD4点 紹介します。
  ◇一本1000円 送料80円 FAX・Eメールでお申込みください。
   FAX:03-3238-0797 Eメール:nonukes@tanpoposya.net
 
☆5.3/10~3/11の福島往復バスは、一泊・日帰りとも満員になりました。
  3月はじめ、福島行きのオリエンテーションを予定しています。
  往復バスご利用の方に詳細をお知らせします。
 
__________________________________
 
★1.大飯「妥当」審査書提出に井野・後藤委員が抗議の緊急声明
  はじめに再稼働ありきの見切り発車、拙速なやり方だ、
  判断基準が不明だ、技術的に疑問だ、二次評価が出ていない
 ────────────────────────────────
 2012年2月13日
 関西電力大飯3・4号機ストレステスト審査書提出に抗議する緊急声明
 
                   ストレステスト意見聴取会委員
                        井野博満・後藤政志
 
  原子力安全・保安院は、本日、関西電力大飯原発3・4号機の一次評価
 を「妥当」とする審査書を原子力安全委員会に提出しました。私たちは、
 このような拙速なやり方は、とうてい認められません。
 
  2月8日の第8回意見聴取会では、様々な技術的な課題が残されているこ
 とが明らかになりました。原子力安全・保安院も、その場で議論を終了す
 るとは明言しませんでした。当然、継続審議となると思いました。審査書
 が原子力安全委員会に提出されたことに対して意見聴取会の委員として抗
 議します。
 
  ストレステスト意見聴取会では、徹底して議論を尽くすことが、国民に
 対する原子力安全・保安院の責務です。次のような根本的な問題が残って
 います。
 
 (1)判断基準について、保安院は「福島第一原子力発電所を襲ったよう
  な地震・津波が来襲しても同原子力発電所のような状況にならないことを
  技術的に確認する」としています。しかし、津波の想定は11.4メートルで、
  福島事故の14メートルよりも低くなっています。そもそも、福島事故は収
  束しておらず、原因もわからない状態です。
 
 (2)評価の対象、基準の適用について以下の技術的な疑問があります。
 ① 制御棒の挿入性を検討の対象から外しています。
 ② 基礎ボルトなど機器の強度については、安全率を削って評価しています。
 ③ 原子炉建屋などの構造強度に関わる許容値について、耐震バックチェッ
  クの基準より甘い許容値を適用することを認めています。
 ④ 本来の設備は福島原発事故前から改善せず、消防車や非常発電装置など
  の外部仮設設備だけで安全だとしています。
 
 (3)ストレステストは、過酷事故対策の検証を含めた二次評価と合わせ
  て評価しなければ、地域住民が安全性を判断する上では意味がありません。
  電力事業者は、原子力安全・保安院の指示により、これを2011年末を目処
  に提出するはずでしたが、関西電力は二次評価結果を未だに提出していま
  せん。
 
  原子力安全・保安院が、現時点で「妥当」としたことは、はじめに再稼
 働ありきの見切り発車と言わざるを得ません。このような姿勢こそが、福
 島原発事故を招いた要因です。このように原子力安全・保安院は、規制当
 局としての役割を十分に果たしていません。まずすべきことは、自らのあ
 りようについて根本的な反省をすることです。
 
  本日の審査書の提出は、「安全性に関する総合的評価」とされるストレ
 ステスト評価の体をなしていません。
                                以上
 
 
★2.新聞・雑誌から
 
 ◇国産 機密の濃縮工場 核燃基地 六ヶ所村
  燃えるウランを20年前から製造 ─コスト割高 電気料金に上乗せ
           (2012年2月14日 東京新聞こちら特報部より抜粋)
 
 原発の使用済み各念慮から燃え残ったウランと新たに生まれたプルトニウム
を取り出し、再利用する核燃料サイクル。その始まりに位置づけられるのが、
ウラン燃料を作る濃縮工場だ。青森県六ケ所村に完成したのは20年前の
1992年。再処理工場と低レベル放射性廃棄物埋設センターとともに「核燃三点
セット」と呼ばれる。核兵器の製造も可能となる技術のため、日本原燃の施設
の中で最も多くの機密に包まれている。(中略)
 
 ところが、10年12月に全てのラインが寿命を迎え、ウラン濃縮工場は作業が
停滞していた。新たに導入する炭素繊維製の新型の遠心分離機の開発が遅れ、
ようやく昨年末に旧型機との置き換えが始まった。処理能力は4~5倍に向上
している。20年までには、年間約280トンを処理できるように工場を再整備
する方針だ。
 現在、ウラン燃料は全て海外から輸入する。作業自体にはトラブルがほとん
ど起きていないウラン濃縮だが、ついて回るのがコストの問題だ。日本原燃は
「商取引上の慣例で明かせない」と言うが、米国や欧州各国の工場の約二割増
しとされ、最終的に電気料金に上乗せされている。
 だが、それも「国産化で」という政策的な判断による。同東京事務所広報グ
ループの伊藤滋宏部長(53)は「核燃料サイクルは海外の影響を極力排除し、
日本がエネルギーの安定供給を目指すものですから」と話した。
 
[デスクメモ]学者や技術者の楽しみは定期に開かれる学術会議に出席し、
 知見を披露して見聞きし、旧知を温めることだ。だが、濃縮ウランの技術者
 は国内外の会議や出張とも無縁という。機密の技術だけに交流もできない。
 イランの濃縮問題が世情を不安にさせる中、動かぬ遠心分離機を緊張を持っ
 て眺めた。
 
 
★3.読者からイベントのおさそい2つ
 
 ◇「中電さん、さようなら」命の海を守り続ける!
  ~~山口県「上関・祝島」を写真で見る報告会~~
 
  昨年2月21日の中国電力による田ノ浦強制埋め立て工事から1年、
  現地の状況や、生物多様性からみた田ノ浦の素晴らしさなどについて
  写真を見ながらお話を伺います。 http://bit.ly/x3JKuP
 
 ・日時:2012年2月20日(月)18:30~20:30
 ・会場:渋谷区立消費者センター5階 第一会議室
  (渋谷区渋谷1-12-5/渋谷駅から徒歩7分)
 ・スピーカー:
  那須 圭子さん(フォトジャーナリスト、写真集『中電さん、さような
         ら』著者)
  山下 博由さん(日本生態学会上関要望書アフターケア委員・貝類多様性
         研究所所長)
 ・資料代:1000円
 ・要予約(氏名、連絡先をお知らせください)
 ・申し込み:mail: dousuru_net@mail.goo.ne.jp
 ・主催:上関原発どうするの?~瀬戸内の自然を守るために~
 ・共催:ふぇみん婦人民主クラブ
 
 ◇2月26日(日)13:15~ ひばりが丘公民館<和室>
 
 日本を滅ぼす「電力腐敗」
 「原発・東電」だけではない、政・官・司法と電力会社との
 癒着・天下りの実態。
 お話 三宅 勝久さん(ジャーナリスト)、入場無料、カンパ歓迎。
 
  「原発は日本をつぶす」と誰もが気づいている。ドイツのシーメンス社が
 原発から撤退を表明した。国際的に原発産業は斜陽にある。そうした流れの
 中で、日本はこれほどの大事故を起こし、損失を受けながらもなお原発ビジ
 ネスを進めようとしている。狂気の沙汰と言いたくなる状況を前に、戦前戦
 中の日本の姿が重なって見える。 (日本を滅ぼす「電力腐敗」より)
 
 三宅勝久さんプロフィール:
  1965年岡山県生まれ。フリーカメラマンとしてアフリカ、中南米を取材。
 「山陽新聞」記者を経て2002年より再びフリー。
 「債権回収屋"G"野放しの闇金融」で第12回「週刊金曜日ルポルタージュ
 大賞優秀賞」受賞。武富士批判記事をめぐり同社著書に「武富士追及」
 「自衛隊員が死んでいく」「自衛隊という密室」「債鬼は眠らず」などが
 ある。
 
 
★4.たんぽぽ舎から 新作DVD4点を紹介します。
 
 No.16 原発なくても電気は足りる(120分)
 講師:安藤多恵子
  2011年夏の電気使用状況のデータを駆使して「原子力がなくても電気が
  足りる」ことを立証した
 
 No.17 低線量被曝の時代を生き抜く(140分)
 講師:肥田舜太郎、竹野内真理
  元陸軍軍医で広島原爆直後の被爆者の治療にあたった肥田舜太郎さんが
  大いに語る。特別発言=梅田隆亮・佐藤幸子
 
 No.18 電気料金を安くする方法について
 講師:大沢豊/布施哲也
 
 No.19 放射能と食の安全について
 講師:槌田博(放射能汚染食品測定室)
 
 ◇一本1000円 送料80円 FAX・Eメールでお申込みください。
  FAX:03-3238-0797 Eメール:nonukes@tanpoposya.net
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