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たんぽぽ舎です。【TMM:No1202】
                                転送歓迎
 
          ◆ 地震と原発事故情報 その187 ◆
             6つの情報をお知らせします(9月29日)
 
       四国電力・伊方原発1号機が9月4日より定期検査の為運転停止
                      残る稼働中原子炉はあと11基
 
★1.「デモと広場の自由」のための共同声明 柄谷行人他、31名
     若者グループを狙い撃ちする警察の不当なデモ弾圧と
     それを報道しない日本メディアに反省を求めます。
★2.「再稼働させない!(11月&12月)11アクション」(仮)
     第1回相談会にぜひご参加ください!
★3.今こそ、被爆労働(者)問題を考えよう
     カメラマン・樋口健二氏による講演から
★4.メルマガ読者からの講演会のお知らせ
 イ.「原発さよならデモ@川越」
 ロ.講演会「子どもたちを放射能から守るために」
★5.高速増殖炉の研究開発、来年度は凍結へ
   もんじゅ出力上昇試験、当面見合わせ…文科省
★6.国会内に原発事故調設置へ 証人喚問を実施 責任追及も
 
 
 
★1.「デモと広場の自由」のための共同声明
     若者グループを狙い撃ちする警察の不当なデモ弾圧と
     それを報道しない日本メディアに反省を求めます。
 
 3・11原発事故において、東京電力、経産省、政府は、被害の実情を隠し過
小に扱い、近い将来において多数の死者をもたらす恐れのある事態を招きまし
た。これが犯罪的な行為であることは明らかです。さらに、これは日本の憲法に
反するものです。《すべて国民(people)は、健康で文化的な最低限度の生活を営
む権利を有する》(25条)。しかし、東京電力、経産省、政府はこの事態に対
して責任をとるべきなのに、すでに片づいたかのようにふるまっています。
 
 それに抗議し原発の全面的廃炉を要求する声が、国民の中からわき起こってい
ます。そして、その意思がデモとして表現されるのは当然です。デモは「集会と
表現の自由」を掲げた憲法21条において保証された民主主義の基本的権利で
す。そして、全国各地にデモが澎湃(ほうはい)と起こってきたことは、日本の社
会の混乱ではなく、成熟度を示すものです。海外のメディアもその点に注目して
います。
 
 しかし、実際には、デモは警察によってたえず妨害されています。9月11日
に東京・新宿で行われた「9・11原発やめろデモ!!!!! 」では、12人の参加
者が逮捕されました。You Tubeの動画を見れば明らかなように、これは何の根拠
もない強引な逮捕です。これまで若者の間に反原発デモを盛り上げてきたグルー
プを狙い打ちすることで、反原発デモ全般を抑え込もうとする意図が透けて見え
ます。
 
 私たちはこのような不法に抗議し、民衆の意思表示の手段であるデモの権利を
擁護します。日本のマスメディアが反原発デモや不当逮捕をきちんと報道しない
のは、反原発の意思が存在する事実を消去するのに手を貸すことになります。私
たちはマスメディアの報道姿勢に反省を求めます。
 
                          2011年9月29日
                 (起草者:柄谷行人、鵜飼哲、小熊英二)
 
「呼びかけ人」
池田雄一、山森亮、小倉利丸、東琢磨、岡山茂、中島京子、柄谷行人、
雨宮処凛、小熊英二、鵜飼哲、平井玄、酒井隆史、佐々木中、毛利嘉孝、
コリン・コバヤシ、高祖岩三郎、浜邦彦、上岡誠二、本山謙二、木下ちがや、
丸川哲史、香山リカ、山森亮、西山雄二、渋谷望、池田雄一、斎藤貴男、
小田マサノリ、鶴見済
 
 
★2.「再稼働させない!(11月&12月)11アクション」(仮)
     第1回相談会にぜひご参加ください!
 
【日時】 10月2日(日) 午後6時30分より 
【場所】 ピープルズ・プラン研究所にて
    <アクセス/江戸川橋駅徒歩7分、TEL:03-6424-5748>
    http://www.peoples-plan.org/jp/modules/tinyd1/index.php?id=5
 
 約1300人の「人間の鎖」による経産省包囲をはじめ、各地で多様に取り組
まれた9・11アクションに始まり、約6万人という最大規模の集まりとなった
9・19原発さようなら集会へと至った「9・11-19脱原発アクションウ
ィーク」は、大きな成果をあげて終わりました。もちろん、新宿・原発やめろデ
モ!!!!! への大量逮捕をはじめとする不当弾圧など、今後はね返していくべき課
題も残っています。
 
 「9・11再稼働反対・脱原発!全国アクション」実行委員会は、いったん閉
じますが、再稼働を止めるアクションをさらに力強く継続するために、改めてよ
り幅広い枠組みを作りたいと考えました。
 野田政権は再稼働の意志を明確にしており、9月中にも関西電力が「ストレス
テスト」の結果報告を出すのを皮切りに10月以降、次々と報告が提出されよう
としています。早ければ、年内にも第1号の再稼働(運転再開)が強行される恐
れがあります。直前になって抗議するのではなく、出来る限り早い段階で、デタ
ラメなストレステストによる再稼働に「NO!」の声をぶつける必要がありま
す。
 
 そこで、「3・11」の大きな節目を見すえながら、「11・11」「12・
11」と連続して経産省などに対するアクション(再度の「人間の鎖」など)を
準備していこうということになりました。再稼働の強行が予想される原発現地と
もしっかりと連携しながら取り組みます。
 
 「11・11」「12・11」を含めて、再稼働を止めるために具体的にどの
ようなアクションが有効であり、可能なのか、まずは率直な意見交換から始めた
いと思います。現在、事前に「私は囲みます」という参加宣言を募集して広げて
いく、原発(再稼働)推進派の関係者も巻き込んで「ストレステストを問う公開
討論会」を開く、「ストレステストによる再稼働はあり得ない」という声を早急
に共同記者会見(研究者も交えて)などの形で表明する、経産省前に「脱原子力
ムラ」(仮)を作り出していく、などのアイデアもあがっています。
 
 第1回相談会に、ぜひアイデアを持ち寄ってご参加ください。
 
[連絡先]ピープルズ・プラン研究所
(TEL)03-6424-5748    (E-mail)contact@2011shinsai.info
 
 
★3.今こそ、被爆労働(者)問題を考えよう
     カメラマン・樋口健二氏による講演から
 
                              天野 恵一
 
 9月24日に「福島原発事故緊急会議被爆労働問題プロジェクト」主催の連続
講座「今こそ、被爆労働(者)問題を考えよう」の第2回「アジアの原発と被爆
労働者」が、被爆労働者問題を長い間追跡してきたカメラマンである樋口健二さ
んを講師にむかえて開催された。
 
 原発輸出に向かっての動きを再開する姿勢を示し出している野田政権をにらん
で、日本の原発輸出全体を批判し抜く意図をもってつくりだされた集まりで、樋
口さんは、まず、こう語り出した。
 
 「私は話がうまくありません。話がうまかったら、いまごろ国会議員にでもな
ってホラを上手に吹きまくっているでしょう」。
 
 まず彼は、マレーシアのブキメラ村の悲劇についてレポートした。日本の企業
(三菱化成)が現地の企業べー・ミネラルの共同出資でつくられたARE(エイ
ジアン・レア・アース)社(一九八二年操業開始)が、錫鉱石に含まれるモナサ
イド鉱石を原料とした希土(レア・アース)類を抽出・精製するプロセスで生み
出した放射性廃棄物をそのへんにふりまくという、信じられない不法投棄行為が
つくり出した被爆という悲劇的事態。この行為への住民の抗議が、現地政府をだ
きこんで力でおさえつけ続けた日本の企業のハレンチこの上ない体質。これへの
強い怒りを、パワーポイントの説明用の棒をふりまわしながら、全身でアピール
する講師。話はそこから、台湾の原発労働者=被爆者の話にとび、日本の原発労
働者=被爆者の一人一人の孤独な闘いと生と死を具体的に紹介し続ける。こうし
た下層の労働者の被爆しなければならない手仕事抜きで動く原発など、この世に
存在しない、この人殺し「企業」をなくさなければならない、原発の輸出など差
別の「国際化」であり、決して許されない、こう結ばれた。
 
 身ぶり手ぶりを交えた情熱的な語り口。たしかに理路整然とした話ではなく、
アッチコッチに飛び続けたという意味で、うまいとはいえなかった。しかし、ズ
シンと心に残る話であったことは、会場にあふれた参加者が共に実感したと思
う。
 
 
★4.メルマガ読者からの講演会のお知らせ
 
 イ.「原発さよならデモ@川越」
 
「原発さよならデモ@川越」
 
10月1日(土)
集合場所:川越駅西口ロータリー(噴水広場)
15時半集合 16時デモ出発
主催:埼玉原発さよならデモtitter有志一同
http://nonukesaitama.blog.fc2.com/
注:原発と関係のない旗やのぼりはご遠慮下さい。
問合せ:白田(しろた) 090-1702-8944
 
 
 ロ.講演会「子どもたちを放射能から守るために」
 
週刊金曜日 発行人・北村肇氏 「子どもたちを放射能から守るために  」
 
10月1日 土曜日
午後2時より(1:30開場)~4時30分   
場 所 浦安市 市民プラザ wave101にて(新浦安駅 徒歩1分)
資料代 300円
 
千葉県浦安市海楽1-11-12  矢野俊英 090-8749-6945
浦安・子どもたちに安心できる未来を考える会
urayasustarkids@yahoo.co.jp まで
 
 
★5.高速増殖炉の研究開発、来年度は凍結へ
   もんじゅ出力上昇試験、当面見合わせ…文科省
 
 イ.高速増殖炉の研究開発、来年度は凍結へ
 
 中川文部科学相は、27日の閣議後記者会見で、使用済み核燃料を再処理して
利用する高速増殖炉サイクル技術について、「来年の予算では、(日本原子力研
究開発機構の原型炉)『もんじゅ』を維持していく。新しい研究開発について
は、1年休憩する」と述べ、同技術の実現に向けた実証炉の研究開発を来年度は
凍結する方針を示した。
 
 同省は、来年度予算の概算要求で実証炉の研究開発費を7~8割程度削減する
方針を固めている。中川文科相の発言は、その方針を改めて表明したものだ。
                    (読売新聞 9月27日より抜粋)
 
 
 ロ.もんじゅ出力上昇試験、当面見合わせ…文科省
 
 文部科学省は29日、日本原子力研究開発機構の高速増殖原型炉「もんじゅ」
(福井県敦賀市)で出力を上げて発電する試験運転を当面、見合わせる方針を決
めた。
 
 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、内閣府原子力委員会が核燃料サイク
ル政策の見直し作業を始めたことなどを受けた。近く県と市に伝える。
 
 もんじゅは昨年5月に運転を再開した後、今年度中に出力40%まで上げて発
電する試験運転を始める予定だった。原子力委の政策見直しに加え、もんじゅが
政府のストレステスト(耐性検査)の対象であることから、文科省は計画通りの
試験運転は困難と判断した。
 
 使用済み核燃料を再処理して利用する高速増殖炉サイクル技術について、文科
省は研究開発費(今年度予算100億円)を2012年度予算で大幅削減し、実
用化に向けた開発を保留する方針を示していた。
                    (読売新聞 9月29日より抜粋)
 
 
★6.国会内に原発事故調設置へ 証人喚問を実施 責任追及も
 
 東京電力福島第一原発事故を検証するため、有識者による事故調査委員会と衆
参国会議員による協議会が国会に設置されることになった。国政調査権を行使し
て政府や東電の関係者の証人喚問や参考人招致を行い、偽証罪による告発もでき
る強い権限がある。政府の事故調査・検証委員会と異なり、事故責任の追及に発
展する可能性もある。
 
 自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が8月に提出した事故調査委員会設置
法案について民主党が修正協議に応じ、民主、自民、公明、共産の4党が今国会
中に関連法案を成立させることで28日に合意した。次の臨時国会で設置され、
調査が始まる見通し。国会内に民間委員による調査機関を設けるのは憲政史上初
めてとなる。
 
 委員会は、原子力や放射線分野の学識経験者を除いた有識者を中心とする10
人で構成。菅直人前首相や東電の勝俣恒久会長、福島第一原発の吉田昌郎所長ら
関係者を参考人として招致することができ、その場合は原則として公開する。委
員会で国会議員が質問することは想定していない。設置から半年以内に報告書を
衆参両院議長に提出する。
 
 超党派的な見地から原発事故の原因を究明することを目的とする一方、政治家
や官僚、東電幹部らの責任を追及することは排除しておらず、個人の責任追及を
目的としていない政府の事故調査・検証委員会とは違う形で調査が進みそうだ。
 
 10人の民間委員は、上部機関として設置される衆参議院運営委員会の理事ら
20人による協議会で選ぶ。国政調査権を行使できる協議会は、委員会に黒塗り
の資料が提出された場合に委員会に代わって再提出を求めるなどの役割も担う。
 
 民主党は当初、国会に新たな調査機関をつくることに慎重だったが、第3次補
正予算案で野党の協力を得るため方針を転換した。米国では、1979年のス
リーマイル島原発事故で議会と行政府がそれぞれ独立して調査を進めた。
                    (朝日新聞 9月29日より抜粋)
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1201】
 
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                          重複ご容赦願います
 
        ◆ 地震と原発事故情報 その186 ◆
        6つの情報をお知らせします(9月28日)
 
 
   ★1.10月1日(土)夕方、討論集会に参加ください
      9月19日の感想等、今後の方向、弾圧の話
   ★2.パレスチナへの大きな拍手と野田首相へのさびしい会議場
   ★3.原因者負担の原則により原発を撲滅しよう!
   ★4.原子力発電の割合半減も IAEAが2050年予測
   ★5.福島原発 遮水璧をまず原発陸側に、一刻も早く造れ
      地下水流入、海への汚染を元から絶て―海洋汚染で提言 
   ★6.海水汚染 東電推定より早い日時に海へ放射能
      電力中央研解析 3月26日から、と発表
 
 
★1.10月1日(土)夕方、討論集会に参加ください  ―スペース たんぽぽ
テーマ
    1.9月19日の6万人集会の感動・感想について話し合う
    2.今後の方向・やり方について
    3.素人の乱への弾圧の実相と対策(DVD上映)、デモの心得、A君の不当逮
        捕、共に歩んだ、脱原発ウィーク週間を振り返り、以降の運動に生かし
        て行こう!
                                                               橘 優子
 
〇9,11の経産省包囲行動が、その前段の日比谷公園からのデモからの参加者が
2,000人近く集まり、人間の鎖を成功させ、当日からの若者達の経産省前ハンス
ト(10日間、酷暑や台風にも負けず、多くの仲間の賛同と支援の中で貫徹!)
や、それに呼応するように始まった、
 
九条改憲阻止の会の諸先輩による、経産省前の白テントでの占拠闘争が脱原発の
闘いがかつてない盛り上がりを見せています。
 
〇一方で、素人の乱の新宿デモ(9月11日)への東京都と警察の嫌がらせが、
デモ出発地点のアルタ前に異様なプラスチックパネルを林立させて、広場内の視
界をさえぎろうとしたり、9.11直前にデモ出発地点をアルタ前から、一駅はなれ
た新宿中央公園に変更させるなど、かつて無いえげつなさの数々に仲間の怒りを
煽る中で、デモが始まってから間もなく、警察のデモ妨害と弾圧が激しく、押し
かけた右翼の「逮捕しろ!」「射殺しろ!」の野次と一体化するように、なんと
12人もの仲間が逮捕されるという前代未聞の弾圧がありました。
 
〇うち5名の仲間は22日まで勾留され、20日の彼らの勾留理由開示公判はさなが
ら、警察・検察・司法への抗議の場として、怒号、アジ、さまざまな怒りの表現
が炸裂する場となり、東京地裁の警備担当者を大量動員するも、裁判長はお手上
げ状態で、従来、拍手や野次がちょっと出ても、タイテイ、退廷になるのです
が、だれひとり、そういう嫌がらせを受けることも無く、法廷に入れなかった、
鉄柵の外に押しとどめられた仲間も共に、のべ100名近い傍聴が、法廷内外を貫
き、声を限りに叫び3時間近い公判を、仲間の連帯を再確認する場に転化してし
まいました。
 
〇一方で、9.19の明治公園での5万人集会・デモは予定を大幅に超える、6万人の
仲間が全国から集まり、その感動は、未だに、メールやさまざまな媒体で仲間を
励ましあっています。
 
日時   10月1日(土)午後6:00~9:30(開場 午後5:30)
会場   スペース たんぽぽ (4F )
費用   500円
内容   映像上映(9.19 上映)
         (9.23 弾圧)
         (9.11 弾圧)
             主催 スペース たんぽぽ・講座実行委員会
 
 
★2.パレスチナへの大きな拍手と野田首相へのさびしい会議場
  イスラエルの非道と闘い 国連加盟の申請をするパレスチナ
  福島事故の収束も補償も出来ぬのに原発推進を云う日本の首相
 
〇9月23日パレスチナ自治政府のアッパ議長は、国連総会一般討論で講演した
が、イスラエルによる占領地での入植活動(イスラエルがパレスチナの土地を不
当に占領して住居を建てる等の不法活動、国際法違反の行為)を批判し、「もう
たくさんだ」とパレスチナの苦情を訴えると、米国やイスラエルの一部を除く各
国の代表団は立ち上がって、喝采を浴びせ、圧倒的支持を明確にした。(日本代
表はどうしたのかな?) 「アラブの春」を追い風にしたパレスチナは、オバマ
米政権が拒否権を行使すれば、アラブ世界全体を敵に回しかねないという窮地に
オバマを追い込んでいる。
〇日本の野田首相の発言はどうか。たんぽぽ情報9月23日号=182号をみると次の
とおり。 まずビデオを見ると会場がガラガラです。国際社会から全く期待され
ていない演説です。 「日本は原子力発電の安全性を世界最高水準に高めます。」
という首相の声がむなしく響きます。世界の人からは「いまさら言うなよ」とい
う感じではないでしょうか。3・11大惨事で木っ端微塵に砕かれた安全神話の焼
き直しはごめんです。かつても日本の原子力村は世界最高水準の安全性とうそぶ
いていたではないですか。世界一の地震と津波と火山の国日本で自然災害に耐え
る原発などありません。 首相は「事故のすべてを迅速かつ正確に国際社会に開
示する」と表明しましたが、そもそも6ヶ月も経っているのに未だに事故が収束
していないし、補償も出来ていないのだから国際社会に信用しろというのも無理
な話です。 そのような国が原発輸出の継続にも意欲を示し「原子力利用を模索
する国々の関心に応える」ことになったらどうなるか。恐ろしいことです。☆2
つの演説の拍手の落差について、日本はもっと考えるべきでしょう。(柳田)
 
 
★3.原因者負担の原則により原発を撲滅しよう!
                  ―9.19の感想と今後の方向
                                                              中村泰子
 
3.11以後、人々の意識は、「原発いらない」「政府に騙された」「私たちはバカ
にされている」と気付き、自ら声をあげ、共同して行動しようと変化してきた。
明治公園で行われた9.19「さよなら原発1000万人アクション」集会とデモへの6
万人の結集は、その表れだと思う。原水禁系と原水協系が、積年の対立を超えて
初めて「脱原発」で合流したことを、今後の共闘の第一歩としてほしい。
変わらないのは、政府・財界の意識だ。事故によって原発のウソがこれほど実証
されても、平気で開き直り、新たなごまかしで押し通してくる。国庫と情報を握
っているので、これまでどおり、いかようにも操作できると踏んでいるのだろう。
例えば、政府は4月13日に電源三法交付金の交付規則をこっそり変えていた(東
京新聞8.17)。(1)今後原発の新設・増設を受け入れた自治体への交付金増額、
(2)既設の原発では、発電実績に応じた交付金とする。発電しなければ交付し
ない(これまでは発電ゼロでも交付金がもらえた)。つまり、定期検査後再稼働
しないと交付金が出ない。露骨なアメとムチ政策だ。また、原子力損害賠償支援
機構法という東電利害関係者救済のための悪法が8月3日に成立した。被害者への
損害賠償資金という名目で、支援機構が東電に資金援助する(すなわち東電は延
命する)。そのお金は電気料金に上乗せして徴収する、必要に応じて税金も投入
できるというものだ。
福島第一原発事故の賠償は、まず東電が全有価資産を売却して、原子力損害賠償
法が定める「無限責任」を果たすべきだ。また、国は原発推進政策の責任をとっ
て、謝罪の上、危険・有害・金食い虫ですでに破綻している原発・核燃料サイク
ル政策をさっさと撤回すべきだ。そして、そのための予算、積立金をすべて吐き
出し、原子力関連天下り機構を解体して資金を作り、賠償原資とすべきである
(数十兆円になるはず)。原発利権関係者のための国策だから、利権関係者が負
担すべきで、税金や電力料金という形で国民に負担を課すのは、筋違いもはなは
だしい。
聖域化されている原子力関連予算・積立金を賠償、事故収束のための原資とさせ
ることが、原発の資金源を断つことであり、廃絶につながる。原因者負担の原則
を徹底して守らせる運動を強めよう!
 
 
★4.原子力発電の割合半減も
  IAEAが2050年予測
 
【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)当局者は、20日、記者会見し、世界
の発電量に占める原子力発電の割合は2050年に現在より半減する可能性もあ
るとの予測を明らかにした。各国の政治、経済情勢などを基に産出したという。
IAEAは、原子力発電の占める割合を最小と最大に見積もった2通りのシナリオ
を提示した。世界の発電量は50年に現在の3倍以上になると想定した上で、原子力
発電の割合は、昨年時点の13.5%から最小の場合で6.2%に低下すると予
測。最大の場合は昨年と同率の13.5%になるとした。国別の予測値は明らかにし
なかった。(2011.09.22.デーリー東北より抜粋)
 
 
 
★5.福島原発 遮水璧をまず原発陸側に、一刻も早く造れ
 地下水流入、海への汚染を元から絶て―海洋汚染で提言
 
○福島第一原発から汚染水が海に流出している問題で、地下水などの専門家が
「原発周辺の陸上部分に、一刻も早く地下水の流入をせき止める壁を造ることが
先決」と緊急提言している。海側に遮水璧を設置するより低コストで、時間もか
からないという。「海への汚染を元から絶つ」提言とは―。
○「台風などで雨の多い季節。対策は待ったなしだ」と話すのは、雨水利用に詳
しい東邦大客員教授の村瀬誠氏(62)と、土壌や地下水の汚染対策の会社を経
営する鈴木喜計氏(60)。かつて二人はともに自治体職員として、工場の有害
物質による土壌・地下水汚染問題に取り組む中で知り合った。(中略)
○東京電力も事故収束に向けた工程表の中で、地下水流入と汚染水流出対策とし
て年内にも「鋼管(鋼矢板)を打ち込んで、原発周辺をぐるりと囲う遮水璧」を
造る工事を始めるとしている。しかし、両氏は「工事の難しい海側まで囲わなく
ても、まずは原発周辺の内陸側をコの字形に三方を囲む壁を造るだけで応急処置
になる」と提案する。具体的には、水を通しにくい泥の層までは五メートル程度
とされる。その下の深さまで鋼矢板を一キロ弱の壁状に打ち込む。「海側にまで
壁を造るより、はるかに安くあがる。予算は一千億円ともされるが、半分程度で
済む」と研究に参加する土木の専門家は指摘する。(中略)
○鈴木、村瀬の両氏は「放射性物質は海で薄まっても、食物連鎖で魚介類に濃縮
され、人の口に入る」とし、こう訴えた。「汚染水をタンクに貯蔵するなどのや
り方で、年間一五00ミリにもなる福島の降雨と闘うのは荒唐無稽。それより内
陸側からの地下水を元から遮断すべきだ」(2011.0927.東京新聞より)
 
 
★6.海水汚染 東電推定より早い日時に海へ放射能
電力中央研解析 3月26日から、と発表
流出量も3倍以上。
またも東電の過小・ウソ発表が明らかに
 
 東京電力福島第一原発事故で発生したセシウム137などの放射性物質を含む
汚染水は、三月二十六日に海への流出が始まり、四月中旬ごろまで原発近くの沿
岸に高濃度でとどまった後、海の渦に流されて拡散したとの解析結果を、電力中
央研究所の津旨大輔上席研究員らが二十五日までにまとめた。
 東電は「流出は四月一日から」としているが、もっと早い段階から汚染水が漏
れていた可能性が出てきた。また津旨研究員らは海への流出量を三五00テラベ
クレル(テラは一兆)と推計、東電発表の三倍以上となった。(中略)解析結果
は二十六日から福岡県春日市で開かれる日本海洋学会で発表する。
※汚染水 3月11日の東日本大震災に伴う福島第一原発事故で、原子炉へ注入し
た水が漏れるなどし、建屋や立て坑にたまった放射性物質を含む水。4~5月に
高濃度汚染水の海への流出が2回見つかったほか、移送先確保のため比較的低濃
度を1回、意図的に放出した。電力中央研究所の津旨大輔上席研究員らは、これ
までに海に流出した汚染水中のセシウム137の総量は3500テラベクレル
(テラは一兆)に上ると推計。この数値は過去の大気圏核実験で海に降下した総
量よりは少ない。(2011.0926. 東京新聞より抜粋)。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1200】
                            転送歓迎
 
          ◆ 地震と原発事故情報 その185 ◆
                5つの情報をお知らせします(9月26日)
 
 
[地震と原発事故情報編集部より]
 メルマガ読者の皆さんの反原発運動への積極的な取り組みを反映して
 皆さんからの投稿が大きく増えてきています。
 その結果、現在のようにメルマガ購読希望のアドレスと投稿用アドレスを
 一緒にしたままの運用を続けていますと、投稿メールが埋もれかねない状
 況になりつつあることを危惧し、新たに読者投稿用のアドレスを開設する
 ことになりました。
 以降「読者投稿」(集会・デモ・講演会のお知らせを含む)の場合は、
 可能な限り新設の magazine@tanpoposya.net  あてに投稿メールを
 お送り下さい。
 
 
   ★1.海(東京湾)に浮かぶ2つの米軍原子炉、撤退せよ
           危険、地震・津波に危ない 9月25日3周年行動に参加
   ★2.9月19日さよなら原発6万人集会に参加して
           東海第二原発廃炉の署名集めをしました
   ★3.冊子『放射能から子孫を守りたい』のご紹介
   ★4.「地震と原発事故情報その183」の★2に対する
           佐賀大学の豊島さんのご質問への回答です
   ★5.福島県相馬市「原発さえなければ」自殺男性 壁に心の叫び
           酪農家 悲劇の語り部 講演に奔走「風化させぬ」
           東電・国への怒り代弁
 
 
★1.海(東京湾)に浮かぶ2つの米軍原子炉、撤退せよ
   危険、地震・津波に危ない 9月25日3周年行動に参加
 
                            柳田 真
 
・9月25日(日)朝10:00過ぎ、米原子力空母(ジョージ・ワシントン)横須賀基地
母港化3周年抗議、空母配備撤回を求める9.25神奈川集会が開かれました。主催
は神奈川平和運動センターと三浦半島地区労。
 たんぽぽ舎は、東京湾に浮かぶ2つの原子炉の危険性、米原子力空母撤退せよ
行動の意義が大きいと考え、この3年間原子力(核)空母を重視して取り組んでき
ました。今年は反原発自治体議員・市民連盟と共同で集会参加を呼びかけ、9.19
集会でも6,000組の呼びかけチラシを配布し、当日は東電前アクションと共に40
数人で参加しました。(午前の集会全体は1,800人、午後の集会は4,500人)
 
・会場入口でたんぽぽ舎作成の合同セットビラ1,000枚を10人余で配布、
空母NOの横断幕とのぼり旗を数本並べて。
ビラの内容は
 
イ.原発再稼働を阻止しよう―学習会・デモの日程
ロ.原発やめよう意見広告のお願い文
ハ.反原発議員・市民連盟のビラ
ニ.スペースたんぽぽの紹介
 
 集会は平和運動関係いくつかの挨拶と沖縄山城博浩氏の訴え、厚木爆音反対訴
訟団、55基の原発を撤退させよう(社民党福島党首)など。デモはヴェルニー公園
を出てNTT横須賀局前まで。5列縦隊で長い隊列が続きました。たんぽぽ舎の
隊列は前段の働きかけとメルマガ(5,000通)で呼び掛けた成果もあり、40数名も
の参加者で、いくつものデモ隊列の中でもひときわ目立ち、「空母はいらない!」
のノボリ旗を立て、太鼓や楽器を鳴らし、横断幕を5枚通行者へ示しつつ、元気
にコールしながら行進しました。東電前アクションの若い人たちが中心で替え歌
なども賑やか。
 米軍基地前では一際大きくコールしました。解散値では50名弱で独自の総括集
会。山城保男横須賀市議の挨拶、たんぽぽ舎ボランティアのK子さんの9.23反差
別デモでの警察の不当弾圧でのA君逮捕とその救援カンパの訴え、柳田から今日
の2つの見学コースの案内などをして終了。
 
・お昼はお蕎麦屋さんの2Fで交流会。参加者33名。地元の山城保男横須賀市議
の案内でお蕎麦屋さんの広い2Fで昼食。料理ができるまでの時間を活用して各
参加者からいくつものインフォメーション案内がされました。橘さん(10.1集会
の案内)、山本さん(11.13NODU集会の案内)、柳田(9.30東海村臨界事故追悼
集会の案内)、川上さん(座間の行動ほか)、山城さん(世田谷区長を呼んでの脱原
発集会の報告書)、Tさん(ワンコイン上映会10/6(木)・20(木)の案内)、その他。
 
・2つの見学をしました。4台の車に分乗して出発。(10人、8人、8人、4人
乗り、計30人。数人あぶれた方ゴメンなさい。地元のM子さん母子、山城市議、
Yさん、Kさんの車と運転に感謝します。)
 初めに横須賀軍港を一望できる山の上に登り、平和船団の人から資料集を元に
丁寧な説明を受ける。日本の軍艦が何隻も並んでいてビックリ。ここから米空母
がイラクへ出動し、人々の頭上に爆弾(劣化ウラン弾も)の雨を降らせたとのこと。
 次にGNFJ(グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン(株)=核燃料
加工工場)を門の外から見る。高い塀と鉄条網。二重の扉(入口付近)。東芝・日
立・GEの三者の出資による会社で、主にBWR原発用の核燃料、MOX燃料を
つくる会社。神奈川にこんな危険な会社があることを初めて知った人が多かった
(工場から半径1km以内に一般住宅や県立高校なども隣接する)。
午後6:00解散。
 
 ☆当日は早朝から夕方まで有意義で、新しい仲間との交流も、2つの見学もで
きる楽しい1日でした。当日の内容はTさんがビデオに撮っていますので、10月
1日(土)夕方のスペースたんぽぽの集会で上映予定。
 
 
★2.9月19日さよなら原発6万人集会に参加して
   東海第二原発廃炉の署名集めをしました
                     東海村 相沢清子
 
〇福島第一原発事故により、被災地を離れてあちこち何度も移動しながら、不安
な日々を生きている福島の人たちの苦しみ悲しみ、将来に対する不安を思うとど
うしていいか分からなくなってしまいます。ひどく心が痛みます。
 食べ物は汚染されていないか、飲み物は大丈夫か、体外、体内被曝の危険はな
いのか、子供達の未来はどうなるのか、目には見えない放射能の事を思い、3月
11日以来、私達は落ち着かない毎日を過ごしています。
 
〇3月11日東海第二原発も地震と津波で甚大被害の一歩手前、間一髪でした。
危ういところで難を逃れたことを後で知り、ぞっとしました。
福島と同じようなことになれば30キロ圏内に人口100万人も住んでいるので逃げ
るところはありません。33年も運転している古くて危険な原発はもう廃炉以外に
選択の道はないと、東海第二原発の再稼働中止と廃炉を求める署名を集めようと
実行委員会を立ち上げ、署名活動を始めました。
  東海駅、水戸駅、日立駅、大甕(おおみか)駅と常磐線の各駅で署名活動をし、
多くの人達に原発の危険性を訴えて来ました。講演会に集まってくる人達にも署
 名の呼びかけをして来ました。
 
〇 9月19日のさよなら原発集会(明治公園)にも参加し、署名集めをし、多く
の賛同を頂き、沢山の署名を集めました。その日は6万人も集まり、私達は会場
に入れませんでしたので大江健三郎さんたち呼びかけ人の挨拶などは聴くことは
出来ませんでしたが、全国から人類の将来を心配する沢山の人達、あらゆる生物
と共存する「持続可能で平和な社会」を願うたくさんの人達が集い、行動出来た
ことは大きな意義があったと思います。
実行委員会で準備にあたられたそれぞれの人達のご苦労に感謝しながらパレード
にも参加し、有意義な一日でした。少し元気が出て来ました。
 
(注)当日の署名数(東海第二原発の再稼働中止と廃炉を求める署名)は東海村の人
達(9名)が集めた1600筆、応援(たんぽぽ舎など)の署名部隊で集めた400筆以上、
合計2000筆を超えました。有難うございました。(柳田)
 
 
★3.冊子『放射能から子孫を守りたい』のご紹介
 
 放射汚染は、遺伝子を傷つけ、後世に被害を与えます。
しかし、遺伝学は、25年ほど前から遺伝子工学になり、今の遺伝子専門家は、人
の遺伝のことがわかりません。だから、放射能汚染に対して声を上げていないの
です。
 そこで、これ以上の被害者を出さないために、放射能の遺伝毒性の原理をわか
りやすく説明した『放射能から子孫を守りたい』を緊急発行しました。
 印刷物を販売しておりますが、できるだけ多くの方に読んでいただきたいので、
当団体のホームページ http://tabemono.info/
から全文を無料でダウンロードできるように致しました。
ぜひご覧いただき、広めてください。
 
なお、冊子ご購入の場合は以下の価格になります。
1冊~19冊…・・…  200 円 ×冊数+送料200 円
20 冊…………… 4,000 円(送料無料)
100 冊………… 10,000 円 (1冊が100 円に)
 
発行元:NPO法人食品と暮らしの安全基金
 
 
★4.「地震と原発事故情報その183」の★2に対する
   佐賀大学の豊島さんのご質問への回答です
 
ご質問
『たんぽぽ舎御中
 佐賀大学の豊島です.2点,質問とコメントです.
 On 2011/09/24, at 17:53, たんぽぽ舎 wrote:
 > 風車の低周波、太陽光発電の電磁波による健康被害も出ています。
 「太陽光発電の電磁波による健康被害」とは何でしょうか?
 例を挙げてもらえませんか.』
 
   (注)コメントは、別の個人記事へのことなので省略致しました。
 
回答 さはしやよい
 
「太陽光発電の電磁波による健康被害」の例
 京都府のAさんは、勤務先に44万kwの太陽光発電装置が設置されてから「脳が
しめつけられるような感じ」など身体に変調を来たし、悪化していったそうです。
その後、北里研究所病院で「電磁波過敏症付帯による自律神経失調症」と診断さ
れた、との事です。
 福岡県のBさんは、自宅の屋根に太陽光発電(5kw弱)を設置してから頭痛や
動悸に悩まされ、結局、装置を撤去したそうです。その後、少しずつ回復してい
るが、電磁波に過敏な状態はまだ続いているということです。
  出典:加藤やす子「危ないオール電化住宅」(増補改訂版)緑風出版
 
 
★5.福島県相馬市「原発さえなければ」自殺男性 壁に心の叫び 
   酪農家 悲劇の語り部 講演に奔走「風化させぬ」
   東電・国への怒り代弁
 
○東日本大震災の発生から三カ月後の六月十一日、福島県相馬市で五十代の男性
酪農家が自ら命を絶っているのが発見された。≪原発さえなければと思ます≫
(原文ママ)。借金して建てて間もない堆肥舎のベニヤ板の壁には、悲痛な叫び
がチョークで書き付けられていた。今も、原発事故の放射能汚染禍と風評被害な
どに苦しむ酪農仲間は、何を思うのか。(中略)
 
○東京電力福島第一原発から約五十キロ、相馬市の山深い集落で、約三十頭の乳
牛を育てていたAさん。六月十四日に営まれた葬儀には、隣の伊達市や飯館村な
ど市内外の同業者が大勢駆けつけた。フィリピン人の妻、小学生と幼稚園児の息
子二人の打ちひしがれた姿が参列者の涙を誘った。(中略)十年以上の付き合い
という伊達市の酪農家、菅野伸一さん(五二)がAさんと最後に話したのは、同
月九日。牧草の刈り入れを手伝ってもらうことになっていた。「朝、電話してき
て『いろいろあって行けなくなった』と言うんだ。その時はふだんの彼のような
気がしたんだけども」堆肥舎で首をつっているAさんが発見されたのは、その翌
々日の十一日。壁には≪2011 6/10≫の記述とともに、こんなメッセー
ジが残されていた。≪原発さえなければ≫(中略)「原発のせいで、何もかもお
かしくなった。原発さえなければ、家族そろった人並みの生活がおらにだってで
きたんだ」「この先どうなるのか、酪農家はみな不安感にさいなまれている」。
相馬市で家族と牧場を経営する女性はやり切れない思いを語る。「彼は何も悪く
なかった。原発さえなければ、と思っているのは彼だけじゃない」 
 
○「自分の村のことで精いっぱいで、彼の相談に乗ってやれなかった。今も悔や
んでいる」(中略)プロジェクターを使って壁に投影されていた画像は、Aさん
の書き残したメッセージだった。長谷川さんもAさんの仲間だった。(中略)
「自分たちの体験を広く知ってもらうべきではないかとぼんやり考えていたが、
迷いもあった。彼の死によって、決意が固まった。メッセージは一連の出来事を
伝えてくれという彼の願いだと受け止めた」≪残った酪農家は原発に負けないで
頑張てください≫≪仕事をする気力をなくしました≫とAさんが堆肥舎の壁に残
したメッセージを読み上げる。(中略)Aさんはじめ酪農家の代表として、生の
声で体験を語り続けることが今の自分に課せられた使命だと考えている。「飯館
村は75%が山で、除染は簡単ではない。正直、戻るのは難しいと思う」と長谷川
さんは唇をかむ。「風化するのを待っている人たちもいるだろう。でもそうはさ
せない。とんでもない事故が起きて福島県民が悲惨な目に遭ったことを忘れても
らうわけにはいかない。そのためなら、しばらく無職でいいんです」
 
○【デスクメモ】失職し居場所もなく自己否定に走る自死者は多い。≪原発で手
足ちぎられ酪農家≫の辞世の句で「早い賠償さえあれば」と悔やまれる。(呂)
(2011.9.26「原発さえなければ」東京新聞より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1199】
                                転送歓迎
 
          ◆ 地震と原発事故情報 その184 ◆
             6つの情報をお知らせします(9月25日)
 
       四国電力・伊方原発1号機が9月4日より定期検査の為運転停止
                      残る稼働中原子炉はあと11基
 
[編集部より]
 メルマガ読者の皆さんの反原発運動への積極的な取り組みを反映して皆さんか
らの投稿が大きく増えてきています。
 その結果、現在のようにメルマガ購読希望のアドレスと投稿用アドレスを一緒
にしたままの運用を続けていますと、投稿メールが埋もれかねない状況になりつ
つあるこを危惧し、新たに読者投稿用のアドレスを開設することになりました。
 以降読者投稿(集会・デモ・講演会のお知らせを含む)の場合は、可能な限り
新設の magazine@tanpoposya.net  宛までにメールをお送り下さい。
 
 
★1.除染の限界を見極めよう
     -福島市渡利地区の空間線量を測定して
     文字通りの「除染」は全くできていない
★2.メルマガ読者からの講演会のお知らせ
 「10.1森下で織る希望―放射能汚染の現実を超えて―」
★3.新刊紹介
 広瀬 隆著・『原子力産業の終焉 新エネルギーが世界を変える』
★4.「町民の望みと差」 東電賠償 双葉町長が批判
     東電の賠償の在り方が間違い
     東電が誠意ある態度を見せなければ交渉を中断する
★5.「黒塗り」手順書 東電が再び提出を拒否
★6.原発ストレステスト
     再稼働へ“アリバイ”
    「結果 どうにでもできる」専門家、お手盛り批判
 
 
 
★1.除染の限界を見極めよう
     -福島市渡利地区の空間線量を測定して
     文字通りの「除染」は全くできていない
 
                               山崎 久隆
 
 9月30日には「避難準備地域」が解除されると言うが、その前提には除染に
より被曝線量を低減させることがある。しかし現実にはそう簡単にはいかないこ
とが明らかになってきている。ここに紹介するのは、「国際環境NGO FoE Japan」
「福島老朽原発を考える会」が神戸大学の山内知也教授に依頼した福島市渡利地
区の除染効果に関する調査報告書の「まとめ」だが、現実の厳しさが突きつけら
れた結果になった。
 除染さえすれば戻れる。これが今福島県各地で行われているが、結果が伴わな
いケースもあり、その場合は依然として危険だということも知らなければならな
い。無理な場合は諦める、そういう決断も必要だ。県や国はこの現実をどう捉え
ているのか。依然として見えてこない。
 
「放射能汚染レベル調査結果報告書:渡利地区における除染の限界」より
http://www.foejapan.org/energy/news/pdf/110921_2.pdf
 
まとめ:
 福島市渡利地区の空間線量を計測した。
 
・6月の調査で見つかった 40,000Bq/kgを超える汚染土壌が堆積していた道路の
側溝はそのまま放置されていた。堆積した土壌表面の線量は6月の 7.7μSv/hか
ら22μSv/hに、11μSv/hから23μSv/hに上昇していた。降雨と乾燥とによる天然
の濃縮作用が継続している。
 
・住宅の内部で天井に近いところで、あるいは1階よりも2階のほうが空間線量
の高いケースが認められたが、これらはコンクリート瓦等の屋根材料の表面に放
射性セシウムが強く付着し、高圧水洗浄等では取れなくなっていることに起因す
ることが判明した。学童保育が行われているような建物でもこのような屋根の汚
染が認められた。
 
・渡利小学校通学路除染モデル事業が8月24日に実施されたが、報告された測
定結果によれば、各地点空間線量は平均して「除染」前の68%にしか下がって
いない。除染作業の実態は側溝に溜まった泥を除去したということであって、コ
ンクリートやアスファルトの汚染はそのままである。道路に面した住宅のコンク
リートブロック塀や土壌の汚染もそのままである。一般に、除染は広い範囲で実
施しなければその効果は見込めない。今回の計測において通学路の直ぐ側の地表
で20μSv/hに及ぶ土壌の汚染があった。除染というからには天然のバックグラウ
ンド・レベルである0.05μSv/hに達するかどうかでその効果が評価されるべきで
ある。「除染」の限界が示されたと見るべきである。
 
・薬師町内の計測を行ったところ、国が詳細調査を行った地域から外された地点
で高い汚染が認められた。ある住宅の庭では1m高さで2.7μSv/h、50cm高さで4.8
μSv/h、地表で20μSv/hの汚染が認められた。これは南相馬市の子ども・妊婦の
指定基準(50cm高さで2.0μSv/h)をゆうに超えている。
 
・渡利地区では、地表 1cm高さでの線量が異常に高い値を示す箇所が随所に見ら
れる。この地区全体の土壌汚染に起因すると思われる。土壌汚染の程度について
は、特定避難勧奨地点の検討項目になっていないが、チェルノブイリの教訓に学
び、空気の汚染にも直接関係する土壌汚染の程度について、避難勧奨の判断に反
映させるべきである。
 
・文字通りの「除染」は全く出来ていない。Cs-134の半減期は2年、Cs-137のそ
れは30年である。したがって、この汚染は容易には消えず、人の人生の長さに
相当する。そのような土地に無防備な住民を住まわせてよいとはとうてい考えら
れない。
 
              神戸大学大学院海事科学研究科教授 山内 知也
 
 
★2.メルマガ読者からの講演会のお知らせ
 
 「10.1森下で織る希望―放射能汚染の現実を超えて―」
 
イベントタイトル:「10.1森下で織る希望―放射能汚染の現実を超えて―」
日時:2011年10月1日(土) 10:00~16:15ごろ
場所:森下文化センター(江東区)
●モーニングイベント       10:00~12:00
 DVD「被曝とは(1)(2)」
 (村田三郎〈阪南中央病院副院長〉インタビュー)上映
●メインイベント         13:00~16:15ごろ
 トーク出演:崎山比早子さん、平野敏夫さん、早尾貴紀さん
 ライブ出演:たね。さん
【料金】一般千円、中高生五百円(モーニングイベントのみの場合一律五百円)
【主催】「10.1森下で織る希望」実行委員会 
    http://morishita1001.blogspot.com/
【予約】メールmorishita1001@gmail.com 予約フォームhttp://goo.gl/k1Fgm
    ファックス 03-4496-4447、電話 090-1141-8677
 
 
★3.新刊紹介
  
 広瀬 隆著・『原子力産業の終焉 新エネルギーが世界を変える』
  
 原発がなくても、電力はまかなえる。エネファーム(燃料電池)、コンバイン
ドサイクル、マイクロガスタービン、自然エネルギーの登場で、電力の未来は輝
いている。
 
第1章  hirose原子力時代の終焉
第2章 日本の電力需給と自家発電
第3章 自然エネルギー
第4章 コンバインドサイクル
第5章 化石燃料の埋蔵量
第6章 二酸化炭素温暖化説の崩壊
第7章 コジェネ革命の分散型電源と電気料金
第8章 マイクロガスタービン
第9章 燃料電池について ~14章まで
 
   (NHK出版)本文392P 本体1800円+消費税)
 
 
★4.「町民の望みと差」 東電賠償 双葉町長が批判
     東電の賠償の在り方が間違い
     東電が誠意ある態度を見せなければ交渉を中断する
 
 福島第一原発事故を受け、埼玉県加須市の旧騎西高校に役場機能ごと避難して
いる福島県双葉町の井戸川克隆町長は二十二日、原発事故の賠償について「一般
常識的な補償協議では考えられないような、一方的な経緯と手順で進められてい
る」と述べ、国や東京電力に対し賠償範囲や手続きの改善を求める考えを示し
た。同市で開かれた町議会の一般質問に答えた。
 東電は十五日から、同校で町民に対する個別の賠償説明会を実施。手続きの煩
雑さや補償内容に町民から苦情が相次ぎ、井戸川町長は十七日、東電に説明会の
中断を要請。十八日以降、説明会は行われていない。
 井戸川町長は「原発事故が収束していない状態で、被災者のストレスを単純査
定し同意させるような補償交渉は、町民の望む道筋とは乖離している」と批判。
「東電の賠償の在り方が間違っており、誠意のある態度を見せなければ中断の姿
勢は変えない」としている。
 
                     (東京新聞9月23日より抜粋)
 
 
★5.「黒塗り」手順書 東電が再び提出を拒否
 
 東京電力は二十二日、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会から開示
を求められた全電源喪失など過酷事故(シビアアクシデント)の対策手順書につ
いて、あらためて提出を拒んだ。これを受け、経済産業省原子力安全・保安院は
東電に対し、電気事業法に基づいて手順書の一部を提出するよう求める方針だ。
 東電はこれまでも手順書の中身を黒塗りにするなど、委員会への開示を拒み続
けている。保安院の深野弘行院長は二十二日の会見で「あそこまで黒塗りするこ
とはやや疑問だ。何が困るのかちゃんと評価すべきだ」と批判。手順書のどの部
分が事故調査に必要かを精査した上で、東電に報告徴収を行う。
 
                     (東京新聞9月23日より抜粋)
 
 
★6.原発ストレステスト
     再稼働へ“アリバイ”
    「結果 どうにでもできる」専門家、お手盛り批判
 
 酷暑の下、節電に力を合わせ、6万人規模の脱原発集会も成功した。それで
も、政府と電力各社は着々と原発再稼働への準備を進めている。その手順で重視
されているのが、ストレステスト(耐性評価)と国際原子力機関(IAEA)に
よる再評価だ。実効性がありそうに聞こえるが、下地になるべき福島原発事故の
原因すら判明していない。「アリバイづくり」という酷評も聞こえる。
                         (小倉貞俊、上田千秋)
 
○野田佳彦首相は二十二日、国際社会に事実上の“再稼働宣言”をする。国連本
部で開かれる「原発の安全性と核の安全保障に関するハイレベル会合」で「安全
でより信頼性の高い原子カエネルギーの確保は引き続き必要だ」と訴える予定
だ。
 全国五十四基の原発のうち、現在稼働しているのは十一基。政府は停止中の原
発の再稼働に向けて、二次にわたるストレステストを実施し、その結果を原子力
安全・保安院が評価、原子力安全委員会が確認するという手順を打ち出してい
る。
 
○最終的には地元自治体の同意が必要だが、すでに定期検査中の原発十五基が一
次評価に入ったとみられ、一部は年内の再稼働を目指している。
 まずストレステストとほどういうものなのか。これは実際に原発に衝撃を加え
るのでほなく、コンピューター上でシミュレートする方式だ。(中略)
 ただ、「結果いかんで稼働する、しないを判断するねけではない。あくまで住
民に安全性を理解してもらうための材料」(保安院)だという。
 
○一方、専門家の間では効果に懐疑的な見方が広がっている。元日本原子力研究
所研究員で技術評論家の桜井淳氏は「テストは原発の危険性を測るより、安全性
を示すことが前提なので、最初から結果は見えている」といぶかる。
  「地震の揺れや津波の高さについて、厳し数次を前提に調べると思えない。
『ぎりぎり大丈夫だった』という結果を出してくるのだろう」
 京都大原子炉実研所の小出裕章助教も「シミーレートするといっても、原発の
構造が変わるではない。数値を動かすだけなら、結果はどうにでもできる。甘い
設定をすれば甘い結果になるだけのこと。そもそも事故は予測できないからこそ
起こるのであって、人が予測したうえでは意味はない。『安全だ』と表明したい
だけのお手盛りの検査だ」と語る。
 さらに桜井氏は欧州合(EU)が六月から始めた同テストの設定を日本でも参
考にしている点に疑問を呈す。「大きな地震や津波がほぼない欧州と日本では、
状況が全然導う。EUの権威に乗って、国民が納得する客観性を求めただけで
は」
 
「地震影響 過小評価の歴史」
  黒塗り手順書 東電の本気度「?」
  IAEA「お墨付き」も疑問
 
○今回、ストレステストなどが出てきた根幹には福島原発事故がある。これで従
来の「安全神話」は吹き飛んだ。だとすれば、新たな安全性の検証も福島事故の
原因に基づかねばならない。
 ところが、いまも事故の原因ははっきりしていない。同社は事故原因を「想定
外」の津波による電源喪失と言い張っている。しかし、津波以前に「地震による
配管などの損傷が原因では」という指摘が相次いでいる。
 「事故原因があいまいなまま、ストレステストをしても全く意味がない。まず
は原因の究明をしてほしい」。こう語気を強めるのほ原子炉格納容器の設計に携
わってきた後藤政志氏だ。「電力会社ほこれまでずっと地震の影響を小さく見積
もってきた歴史がある。ここで真剣にやらないと、また同じことが起きる」
 同氏ほこの間、事故原因を追究する衆院科学技術イノベーション推進特別委員
会の作業に、技術アドバイザーの一人として協力してきた。
 その解明作業に不可欠な情報どして、同委員会は東電に対し、過酷事故が起き
た際の運転操作手順書を求めたが、東電側はほぼ黒塗りの形で提出した。このこ
とについて、後藤氏は「『安全性を全く考えていない』と失望した。国会の求め
に応じないということは、国民全体をばかにしているということ」と話し、スト
レステストへの“本気度”も疑問視する。(中略)
 
○一方、政府はストレステストの結果をIAEAに提出する。保安院と安全委に
加え、国際機関の 「お墨付き」を獲得しようという狙いだ。(中略)
 桜井氏は「IAEAは米国の操る糸によって動く、いわば『原発推進機関』。
原発行政の首を絞めるようなことはしないだろう。IAEAに太鼓判を押された
からといって、安全の証明にはならない」と強調する。
 前出の小出助教も「原発事故の犯人ははっきりと言えぼ、国と東電。その犯人
を原発推進のIAEAが評価するという構図は、犯罪者同士のなれ合い以外の何
者でもない」と厳しく批判する。
 ストレステストもIAEAのお墨付きも、国民を納得させるものにはなりそつ
もない。桜井氏は「そんなことよりも、先ににやるべき事がある」と言う。それ
ほ保安院と安全委の代わりに新設が検討されている原子力安全庁を、抜本的につ
くり替えることだと説く。
 「従来、原発推進一辺倒だったメシバーは外し、原子力必うから距離を保てる
人や原発批判派を登用すべきだ。それが実現できなげれば、真の安全性確立ほほ
ど遠い」
                     (東京新聞9月21日より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1198】
                        転送歓迎
 
         ◆ 地震と原発事故情報 その183 ◆
            6つの情報をお知らせします(9月24日)
 
 
  ★1.日本の原発輸出を阻止しよう
     脱原発は口先だけの野田首相、国連演説のまちがい
  ★2.自然エネルギーにも“?”をつけよう
     自然エネルギーのマイナスな点をいくつか、
      今ある火力・水力で電気は足りるのだ
         9/19・5万人デモに参加して-感想
  ★3.今日は。最近、メルマガを取り始めました
      興味深く読んでいます
  ★4.九州電力で原発を作った代表的な社員が、3/11原発惨事を見て
      自問して、今「脱原発」へ変わった。
      原発が緑豊かな街作りに支障を来すようになった、と実感
  ★5.9/25世田谷集会『原子力発電と人権・差別』のご案内
   ★6.福島県産の桃をおいしくいただいた
 
 
★1.日本の原発輸出を阻止しよう
      脱原発は口先だけの野田首相、国連演説のまちがい
 
                                                  山崎久隆
 
○ 野田首相は国連に行って「脱原発」宣言をするのかと思ったら、原発の売り
込みを強調していた。首相が、国の内外で言うことがちぐはぐなのは今に始まっ
たことでもないが、これほどひどいのもめずらしい。
 脱原発を進める国が、仮に「世界一安全な原発」に出来たからと言って、やめ
てしまう原発を売り込むなど、信義にももとる行為だ。ということは「脱原発は
口先だけ」と解釈するほかはなかろう。
 
○ まだ原発震災さえ終わっていない
 そうはいっても、今世界中で動いている約430基の原発を、より安全にする
ためには日本の技術が役に立つという向きもあろう。しかし、それ以前に日本が
売り込む資格など無い。
 原発震災で世界に例を見ない3機同時メルトダウンを引き起こした責任をまず
取る必要がある。まだ賠償さえはじまってすらいない。原因究明どころか収束さ
え出来ていない。放射能は放出され続けている。日本の技術はまず福島原発震災
の収束に全力を投入すべきであり、売り込みに費やす時間も資金もあるはずが無
い。そんなものがあるのだったら直ちに福島に投入すべきだ。しかもこれは数年
で済む話では無いのだ。
 
○ 売り込む資格もないくせに
 4月4日、原子力安全条約の再検討会合においてIAEAの天野之弥事務局長
は冒頭演説を行い、日本での原発事故の発生を受け「原子力に対する一般市民の
信頼を取り戻すためには、安全基準の厳守と完全な透明性が欠かせない」と述べ
た。
 はっきり言って、原子力を推進している国に「完全な透明性」などあったため
しがない。日本は今となっては、その中でも最悪の国である。その国が欠陥原発
を他国に売り渡そうとするなど、悪夢以外の何物でも無い。
 私は東電と20年以上にわたり対話してきたが、ことあるごとに情報は「黒塗
り」であった。別に東電に限ったことではない。国の原子力行政もまた、「黒塗
り」の連続で、安全基準に関わる重要情報や経済性をめぐってはまともな情報は
今もって公開されていない。東電の黒塗り手順書公開はつい半月前のことだ。
 何処でも良いから、原発の収支明細(一年間の原発稼働に伴う収入と経費)を
明らかにしたところが一つでもあっただろうか。
 
○ 原発はエネルギー源ではない…原発導入の動機は、「核兵器に近づくこと」
 どの国であろうと原発を導入する動機は、ひとえに核兵器に近づくこと、そし
て国家のステータスを上げること。国民の生活などは念頭にさえない。
 本当に電気が必要なのだったら、ガスタービン火力を導入する方が遙かに早道
だし、低コストだ。ベトナムなど天然ガスや石油など資源は豊富で、電力生産の
ため、いまさら原発を導入する必要など無いのだから。
 成長戦略の名の下に、原子力産業に莫大な資金を流す目的で、原発輸出という
「ニーズ」を作り上げた結果、いまさら止めるわけにも行かないと、そんなこと
をまだやっていられるほど政府には危機感が無いらしい。これでは福島原発震災
は何度でも繰り返すだろう。
 
 
★2.自然エネルギーにも”?”をつけよう
   自然エネルギーのマイナスな点いくつか。
   今ある火力・水力で電気は足りるのだ
      9/19・5万人デモに参加して-感想
 
                     会員 さはしやよい
 
○ 千駄ヶ谷駅下車して改札口を出るまでに15分程かかり、嬉しい悲鳴をあげな
がら、その間にチャッカリとチラシ配りをしました。やっとこさっとこ会場に着
いた途端、目に飛び込んできたのが、多くの幟旗や横断幕に書かれた”脱原発!
 自然エネルギーへ”の文字です。”100%自然エネルギーへ”のプラカードに
は、腰を抜かさんばかりにびっくり!
 
○ 「原発は安心・安全・クリーン」という宣伝文句に疑問を持たなかった多く
の人がいたことも、恐ろしい原発が54基も建ってしまった要因の一つだと思いま
す。今、私が一番恐れているのは、同じキャッチフレーズで宣伝報道されている
“太陽光・風力発電”が、すごい勢いで建設されていることです。太陽・風、そ
れ自体は、もちろん“安心・安全・クリーン”です。しかし、それらを電気に変
えるために何が必要なのか、しっかりと考えてください。
 
○ 広大な土地、膨大な資源を使う装置、装置を作るために使用する大量の電気
が必要です。その資源の中には、レアアースというものがありますが、その採掘
現場では、放射線被曝や化学薬品による健康被害で、多くの人が苦しみ亡くなっ
ています。風車の低周波、太陽光発電の電磁波による健康被害も出ています。
“今ある火力・水力で電気は足りる”と反原発運動をしてきた人々までもが、自
然エネルギーを何故押し進めるのか理解に苦しみます。
 
○ 気がついた時には、自然破壊も健康被害も進み、修復不可能な事態になって
いたなどという、原発と同じ愚を繰り返さぬよう、代替エネルギーについて、ひ
とりひとりが自分で考え、ゆっくりと時間をかけて話し合いましょう。
 未来の子どもたちに、電気は余っていても、安全に住める場所も、安全な食べ
物もない地球など残さぬように!
 次のデモでは、”自然エネルギーへ”の文字が減っていることを祈ります。
 
 
★3.今日は。最近、メルマガを取り始めました。
   興味深く読んでいます。
                 メールマガジン読者 ゆうき
 
 我儘を言わせて頂くと、読むスピードが、凄く遅い私は、面白いから全部読み
たいけれど、時間的に、辛いものがあって、焦りながら、読んでいます。
 
所で、
 ★1.デモ警備警官は多すぎ それへの税金はムダ使い
    都知事はデモ警官への税金支出をやめよ
 
 私も同感です。私は、Aコースで行きましたが、一番後ろではありませんでし
たが、代々木公園に着いた時は、スッカリ暗くなっていました。
デモの途中、警察の妨害に待たされること度々で、精神的にとても疲れました。
時間も、アンナにかかるのでは、参加を諦める人も出てくるでしょう。
これも、彼らが、狙うことの一つかもしれないと、思ってしまいます。
 あなたが書いていらっしゃる様に、私も、これは、表現の自由に対する妨害だ
と思い、国民の側に立った発想の出来ない警察、ひいては国に、ハラが、凄く立
ちます。共感をしたので、勝手な事を、書かせて貰いました。
お元気で。これからも、楽しみに、読んでいきます。
 
 
★4.九州電力で原発を作った代表的な社員が、3/11原発惨事を見て
   自問して、今「脱原発」へ変わった。
   原発が緑豊かな街作りに支障を来すようになった、と実感
 
○九州電力が建設した、全ての原子力発電所に関わり、地元対策の最前線に立っ
た元社員が、自問の日々を送っている。
「原子力は日本の命綱」と信じていたが、東京電力福島第一原発の事故は、仕事
に捧げた28年間の自負を根底から揺さぶった。
一住民として「脱原発」に向け動き出した。
鹿児島県薩摩川内市の川内原発から6キロの峰山地区に住む徳田勝章さん(73)。
 
○1956年入社。76年以降、発電所の立地業務に携わってきた。住民への説明や理
解取り付けを担う「立地屋」一筋だ。97年に川内原発次長(副所長)で定年を迎
え、2004年まで嘱託社員として3号機増設計画が軌道に乗るのを見届けた。
反対派の元住民が当時を振り返る。各種集会に現れ、社内の「技術屋」から得た
知識を元に、とうとうと安全性を説く「九電の顔」。それが徳田さんだった。
安全神話を信じていた。「スリーマイルやチェルノブイリのような事故は日本で
は起きない」と確信。だが、3月11日の震災と原発事故で、あっさり覆された。
 
○「反対派が言っていたことが、現実に起きた」7月には九電の「やらせメール」
問題が発覚。官民挙げての世論操作を「小手先のやり方だ。住民目線に立ち、不
安に向き合う姿勢がない」と批判。自身が自治組織の長を務める峰山地区は緑豊
かな田園地帯。自然環境の魅力で定住促進を目指すが、福島の事故後、土地取得
寸前だった2家族が心変わりしたという。
 「(原発が)街づくりに支障を来たすようになった」と徳田さは嘆く。事故直後、
安全対策の徹底や3号機増設「凍結」を1人で要望書にまとめ、原発10キロ圏の
自治組織の賛同を得て市長に提出した。
 「再生可能エネルギーへの切り替えを、お題目でなく、確実に進めなければ」。
 それを言い続けることが、原発立地を進めた自分の「最後の責任」だと感じて
いる。朝日新聞西日本版(2011年9月24日)30面に掲載を要約
                                              「宮崎県 幸田晋作」
 
 
★5.9/25世田谷集会のご案内
 
 タイトル:『原子力発電と人権・差別』-切り捨てられるアメリカ先住民-
  講  師:鎌田 遵(大学非常勤講師)
       石山徳子(明治大学准教授)
 日  時:9月25日(日)13:30から16:30
 会  場:北沢タウンホール第1集会室(TEL 03-5478-8006)
       東京都世田谷区北沢2-8-18  下北沢駅南口から徒歩4分
 主  催:女は戦争への道を許さない世田谷集会
 連 絡 先:TEL FAX 03-3300-3627(石山正子)
 
 
★6.福島県産の桃をおいしくいただいた
                     柳田 真
 
○都庁時代の友人から、福島県産の桃をたくさん頂いた。
 頂いた桃は家族で美味しく食べたが、その友人は福島県出身で父母が丹精込め
て作っている桃が、原発大惨事であまり売れぬので、郷里の父母を思いやって多
分、私や他の友人にも送られたものだと思われる。
 美味しい桃だった(多少の放射能は含まれているかもしれないが…)
 福島県産の桃が売れず、たとえ売れたとしても価格が下って、生産者の皆さん、
親族の皆さんは、とてもつらいおもいをされている。
○「原発の罪作り」なことをおもう。原発大事故が福島の人々の生活を破壊した。
大地を、食物を、汚染した。この重い事実が今後何年も続く。
 (すこし前に書いた原稿です)
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