NUCLEAIRE
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┗■3.「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」その33
| 大噴火は今世紀5~6回起きる?
| 大航海時代以降からの観測記録しかない「史上初」にごまかされるな
| 「大噴火」が21世紀には少なくとも5~6回は起きても不思議ではない
| と考えている地球物理学者は多い
└──── 島村英紀(地震学者)
○今年は火山の当たり年だと思っている人も多いだろう。11月から噴火を続け
ている西之島の新島も、すでに8月に今年だけの通算で500回目の噴火をした
鹿児島の桜島も大きなニュースになったからである。
だが、これは間違いだ。日本の火山はこのところ「静かすぎる」のである。
19世紀まで「大噴火」がそれぞれの世紀に4回以上起きていた。
ここで大噴火とは東京ドームの250杯分、3億立方メートル以上の火山灰や熔岩
が出てきた噴火をいう。
ところが20世紀に入ってからは大噴火は1914年の桜島の大正噴火と1929年の
北海道駒ケ岳の噴火の2回だけだった。
それ以後現在まで100年近くは大噴火はゼロなのである。
海溝型地震というものが同じようなものが「忘れたころに」くり返すのとちが
って、火山噴火の繰り返しは時間も噴火の規模や様式もまちまちだ。
その意味では、ある火山が100年以上静かなことは世界的にもそれほど珍しい
ことではない。
○大地震はプレートの動きに応じて溜まっていく歪みの解放によって起きる。
いわば原因と結果が直接に結びついている。
だが噴火はプレートが動くことによってマグマは地下で次々に生まれている
が、上がってくるまでにいくつかの「マグマ溜まり」を作ったり、マグマの成分
が変化していったりする複雑な過程をたどる。それゆえ海溝型地震のように単純
な繰り返しがあるわけではないのである。
じつは数千年以上という長い期間で見ると、「カルデラ噴火」というとてつも
なく大規模な噴火が日本を何回も襲った。
たとえば7300年前の鬼界(きかい)カルデラ噴火だ。放出されたマグマはなん
と東京ドーム10万杯分にもなった。鬼界カルデラにある硫黄島は薩摩半島の沖合
50キロにあるが、火山灰は関西では20センチ、関東地方でさえ10センチも降り
積もった。
○ところで恐ろしい統計がある。米国の研究者が最近200年間に起きた世界の
爆発的な大噴火15例を調べたら、そのうち11例もがそれぞれの火山で「史上初」
の噴火だったことである。
ここで史上初というのには注釈がいる。
火山のように世界のあちこちで起きる事件では、日本は別にして、ヨーロッパ
人が入りこんでからしか正確には記録されていないことが多い。
つまり大航海時代以来の「史上初」ということなのだ。せいぜい300-400年の
静穏期以後の大噴火は「史上初」になってしまうのである。
いずれにせよ、この統計が意味していることは、休止期間が長かった後で噴火
するときには大噴火になりやすいということだ。
さて、この300年間は噴火していない富士山はどうなのだろう。
富士山にはかぎらない。カルデラ噴火は数千年に一度だとしても、「大噴火」が
21世紀には少なくとも5~6回は起きても不思議ではないと考えている地球物理
学者は多いのである。 (12月27日『夕刊フジ』より)
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┗■4.「伊方の家」通信 No.2 1月11日の伊方原発ゲート前座り込み・ほか
│ テント日誌 12月27日(金) 特別版
│ 経産省前テントひろば 839日目 商業用原発停止 103日目
└────(Y・T)
○12月22日(日)、原発さよなら四国ネットワークの街宣活動とミーティングが
あるということで、昨夜大阪から到着したクマさんと松山に出かける。レンタ
カーを借りようと思ったが、車が全部出払っていて借りられず、45分後の
列車で行くことに。八幡浜~松山は距離にして70kmほどだが、特急だと50分、
普通だと2時間20分、料金は特急で片道約2400円。気軽に行き来できる
ものではない。
市駅前に着いたとき、既に街宣は終わり移動中であった。それでミーティング
から参加。ミーティングは13~4人だったろうか大半が女性、私たちは熊さん、
八っつぁんで紹介される。12・1えひめ行動は当初原発さよなら四国ネットが
提起したものが、伊方原発止める会全体の取り組みとなり、いろいろな団体・
グループに広がり、総結集となったこと、また四国全体・環瀬戸内から全国に
広がって8000人集会となったことに、大いなる自信となった感想が印象的
だった。デモで車道を使わせない件に関して、警察が商店街等を「大混乱が
起きる」と煽り、商店街の要望というように組織したことも報告された。
1日夜の全国交流会と2日の行動全体については私の方で報告した。
年明けは1月5日から街宣を開始し、18-19日の全国討論合宿に提起する方針
問題のミーティングを行うことが確認された。1・11のゲート前座り込みはいよ
いよ新年初の行動ということで大きく呼びかけてやること、1・17には高松で
四電本社前行動も呼びかけられている。3・8上関原発を建てさせない山口県民
大集会に伊方原発を止める会がバスを仕立てるのでそれに参加し、それを前後
して祝島との交流を追求しようということに。この日配られたチラシに、
村上誠一郎・国政報告会というのがあった。愛媛2区から選出されている彼は、
秘密保護法に反対して採決時に退席し、原発再稼働より原因究明と汚染水対策
と直訴している硬骨の議員である。
○翌23日は伊方の家で、お披露目を兼ねた忘年会と南予住民交流会があった。
参加者は10余名、ここでも大半が女性。しっかりしたチラシを作成して年明け
から精力的に戸別訪問・チラシ配布・対話活動を行うことを確認。2月16日には
前双葉町町長井戸川さんをお呼びして講演会を開催することになった。シール
投票の件で、それが住民の意思を表現する方法としての重要性を確認した上で、
会員外から「80兆円の補償金の項目入シールアンケート」の提起があって
厳しいやりとりを含む真剣な討論をする。結局私たちがやるものはそういう項目
は絶対入れるべきでない、従ってそういうシールアンケートには協力できない、
というのが会全体の結論だった。
伊方町では3月議会~4・8町長選が焦点となる。それに向けてゲート前行動の
継続・拡大とともに、考えうること全てをやろう。そして八幡浜でも3月議会
に向けて、再稼働反対決議の請願署名活動を戸別訪問でやっていくこととなった。
西予市長や鬼北町議会は再稼働に反対しており、宇和島市長も最近脱原発首長
会議に加わった。内子市は避難計画を50km圏に拡大することを決定した。
南予地域で動きは徐々に表面に出てきている。ここからが正念場だ。
その後の忘年会は鍋を囲んで和気あいあい。おまけに大きなアワビの刺身まで
あって大満足。
○24日、斉間さんからメールが入る。近藤さんの手術が無事終わったそうだ。
4時間の大手術だったそうだ。ホッとする。一刻も早い回復をいのるばかりだ。
○25日、今日はこちらに来て初めて、というような快晴の日和である。前日に
M子さんからの誘いがあって、宇和島のMさんのところにみかん狩の手伝いに行く
ことに。Mさん夫妻は南予住民交流会のメンバーでゲート前行動の常連である。
お二人は教師を定年退職後に実家のみかん農園を継いでやっておられるそうだ。
ぽんかんの収穫に追われていて、この一両日が最後の追込みとか。
その後は霜や雪にやられてしまうという。実際、向かう途中、外気は2度、
さらに山中では0度にまで下がっていた。
到着すると西予の若いHさんも来ていた。彼も23日出席する予定が町内の急用で
来れなかったので、会えてよかった。ぽんかんは樹に本当に鈴なりのように
たわわに実っている。摘めども、摘めどもみかん、といった趣である。
「うわじま・子供と未来を考える会」の若いママたちも3人手伝いにやってくる。
「反原発つながりで応援にきてもらってありがたい」とお連れ合いが何度も繰り
返す。10・13には東京の大行動に参加し、官邸前で、大声で叫び、石破のいう
テロリストになってしまった、とお二人で笑い合う。新年の1・11ゲート前座り
込みには、若いママたちも参加するそうだ。その日が楽しみになってくる。
こののどかな光景の中にも、確実に運動の輪は広がっているのだ。
目いっぱい労働した後、心地よい疲れで眠気を催しながらM子さん運転の車で
帰ったが、八幡浜に近づく頃には完全に日暮れて、夜の帳が降りていた。
(Y・T)
☆1月18日(土)、19日(日)再稼働阻止全国相談会が東京・スペースたんぽぽ