NUCLEAIRE
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2024】
2013年11月19日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.年間20mSvは容認できない。1mSvを守れ
原子力規制委員会の悪辣な決定を糾弾する
空間被ばく量でなく個別被ばく量で判断
木村雅英(「再稼働阻止全国ネットワーク」事務局)
★2.これでも科学技術か ? 福島原発 (第2回)
【計測以外の事故対策の失敗】3つ
10の失敗教訓を無視したまま他原発の運転再開の方針(規制委)
槌田敦(元理化学研究所研究員)
★3.東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、
破綻処理をしなくちゃなりません!! (続き)
東電と銀行の裏取引について(松田公太)
電気代不払いタイムス (11月16日号)より
★4.新聞・雑誌より
◆作業員がこぼした『あと100年かかる!』
"福島第一原発"4号機の使用済み核燃料取り出し開始目前
(週刊「女性自身」11/12号より抜粋)
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※11/22(金)第81回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:11月22日(金)18:00から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。16:40頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)
前で短時間の抗議コール。17:00「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて17:20官邸前へ、国会前へ出発。
20:20経産省前テントヨコでまとめの集会(短時間)。
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┗■1.年間20mSvは容認できない。1mSvを守れ
| 原子力規制委員会の悪辣な決定を糾弾する
| 空間被ばく量でなく個別被ばく量で判断
└──── 木村雅英(「再稼働阻止全国ネットワーク」事務局)
○ 11月11日(月)午後、「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」の第4回が開催され、年間積算線量20mSvの地域への帰還を容認し、「個人線量」に着目する「基本的考え方(案)」を事務局が提案し、委員からの指摘の修正後に決定することを確認して、この回を最終回として終わった。「基本的考え方(案)」は、規制委員会定例会議で決定される見込み(11月20日か?)。
「基本的考え方(案)」(http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/kikan_kentou/data/0004_02.pdf )の該当部分は次のとおり。
(20mSv/年への帰還容認)「避難指示区域への住民の帰還にあたっては、当該地域の空間線量率から推定される年間積算線量が20ミリシーベルトを下回ることは、必須の条件である。」(P.3)
(「個人線量」に着目)「住民の帰還にあたって、被ばく線量については、「空間線量率から推定される被ばく線量」ではなく、個人線量計等を用いて直接実測された個々人の被ばく線量(以下、「個人線量」という。)により評価することを基本とすべきである。」(P.4)
○ 思い起こせば「東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連する健康管理のあり方について」(昨年11月~本年2月)でも、規制委は、福島医師会副会長木田委員他の指摘を無視し、何ら討論もしていない「100mSv以下発がんリスク国際的に証明無し」を「提言」に滑り込ませた。
そして、11月11日から新たに環境省を事務局として開始した「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う 住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」(座長:長瀧重信(長崎大)!)に、規制委員会は「線量水準に関連した考え方」(科学的知見100mSv、避難の考え20mSv、避難指示解除20mSv、放射線防護長期目標1mSv)を資料として提出した。
○ 悪名高い山下俊一氏も3.11前には「主として20歳未満の人たちで、過剰な放射線を被ばくすると、10~100mSvの間で発がんが起こりうるというリスクを否定できません」(「放射線の光と影」『日本臨床内科医会会誌』(2009年3月)と書いていた。
福島での小児甲状腺がんは疑い含めて59人と報告されている中で、原子力規制委員会が「科学的・技術的」にでは全く無く、実は非常に「政治的」に行動していることがよく分かる。
規制委も環境省もしっかり監視し抗議していかねば。
年間20ミリシーベルト反対、1ミリSvを守れ!
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┗■2.これでも科学技術か ? 福島原発 (第2回)
| 【計測以外の事故対策の失敗】3つ
| 10の失敗教訓を無視したまま他原発の運転再開の方針(規制委)
└──── 槌田敦(元理化学研究所研究員)
【計測以外の事故対策の失敗】3つ
(8)1.2.3号機ともに原子炉の大口径破断、ECCS低圧注水系の使用不能で破局へ
1号機、非常用復水器の欠陥で給水失敗。制御棒装置の熔融脱落で大口径破断。
2、3号機、低圧注水系の使用不能を承知しながら、逃し弁開で人為的冷却水喪失
(9)海水注入は大失敗
燃料の周りに塩が析出して燃料冷却を阻害。事故処理をさらに困難にした
しかも、格納容器を錆びさせて、原子炉・格納容器を保存できなくした
(10)格納容器(または建屋)を液体窒素で冷却し、汚染水の流出抑制が必要だった
だが提案完全無視。その結果大量の高濃度汚染水を敷地地下水に流出させた
敷地に並べられた汚染水タンク。これから300トンもの汚染水漏れ、地下水へ
【上記10の失敗教訓を無視したまま他原発の運転再開の方針(規制委)】
イ. 特に、(1)電源喪失による自動計測の失敗は重要
事実が分からなければ、事故対策のしようがない
ロ. 特に、(2)原子炉等の温度計測不能に規制委の反省なし
外部電源・配電盤回復まで8日間、すべての事故機で事故対策は根拠なしだった
ハ. さらに、(4)空焚きになると誤表示する欠陥計器の放置
これらの欠陥に、対策をあきらめた現状。これでも科学技術と言えるのか
【原子炉の安全に科学技術が使えないのなら、原発推進は約束違反】
旧原子炉設計思想(原子炉の冷却徹底、放射能は格納容器に閉じ込め)に戻す必要
格納容器のベント(大気への放出)は原子炉設計思想に反している
【福島事故を反省して、上記10項目に追加すべき対策の必要な3項目】
(11)高圧注水系および隔離時冷却系には熱除去機能がない。そこで現在の格納容器から冷却装置および水素焼却装置を経て、第二格納容器に放射能を移し、閉じ込める
(12)苛酷事故に備えて、非常用復水器(水素逃し弁付)をすべての原発に設置する
(13)加圧水型格納容器での水素爆発を封ずるため充填ガスを空気から窒素に取り替える
【結論】
原子力を科学技術に戻す費用を惜しむならば、運転再開はしてはならない
(第3回へ続く)
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┗■3.東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、
| 破綻処理をしなくちゃなりません!! (続き)
| 東電と銀行の裏取引について(松田公太)
└──── 電気代不払いタイムス (11月16日号)
東電と銀行の裏取引について http://blogos.com/article/73661/
私たちが「東電は法的整理にするべきだ!」と主張をすると、安倍政権の閣僚たちは決まって「そんな事をしたら、東電が発行している一般担保付社債(=会社の資産を担保にした借入)の債権者が優先的にお金を回収することになっているので、被害者に賠償金を出したり、取引先企業に支払いをしたりができなくなってしまう」と反論します。
しかし、その裏では銀行が東電に出していた「無担保融資」を次々に「担保付の私募債(=上記の一般担保付社債と同じことです)」に転換していた。今回、会計検査院の調査で、そのような事が発覚したのです。
何故このようなことが行われていたのか?
私は以下のような考えがあるのではないかと思っています。
・ 最近、法的整理を要求する世論の声も高まりつつあるので、万が一そうなった場合を想定し、少なくとも銀行の債権だけは守ろうとしている。
・一般担保付債務を高い水準に維持し、「やはり法的整理は無理」と、既成事実をかためようとしている。
いずれにせよ、身勝手極まりない行為だと言わざるを得ません。
私は2年前の「原子力損害賠償支援機構法 」審議の時も、民衆はどうせ気付かないだろうと、半永久的な国民負担(電気料金値上げ、税金)で一部の特定利権者やステークホルダー(経営陣、株主、銀行、族議員)だけを救うものだと、強く反対をしました。本来は破たん処理するべき会社をこのような形で救済してしまうと、法治主義・資本主義の理念も踏みにじることになってしまいます。しかし、結局は民・自・公の電光石火で、マスコミに大きく取り上げられる事も無く、可決してしまいました。それが全ての始まりだったのです。
最近で言うと、10月7日の閉会中審査で指摘した「会計基準ルールの変更 」も同じような発想の下に行われたものです。
今後もこのような事が、水面下で起こり続けると思われます。それを防ぐ為にも、もう一度我々は東電の法的整理を真剣に考え、あらゆるオプションを検討し、国民と日本経済の中長期的な発展のためのベストな方法を選択しなくてはいけないのです。
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┗■4.新聞・雑誌より
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◆作業員がこぼした『あと100年かかる!』
"福島第一原発"4号機の使用済み核燃料取り出し開始目前
決して失敗の許されない作業が今月中旬から始まる-。東京電力は6日、解体作業が進む福島第一原発4号機を報道陣に公開。
そこで、本誌記者が原子炉建屋の現状、過酷な状況で働く作業員の"リアル"をリポートする。
○(前略)原発に近付くと、一部崩壊したままの雑草に覆われた家屋やガラスが割れたままのパチンコ店、商品が置きっぱなしのホームセンターが点在する。(中略)
○ 免震重要棟では、防護服を脱いだ作業員たちとすれ違う。20代と思われる年若い作業員も少なくない。作業を終えたばかりか、顔を上気させた青年の姿も。廊下には「Jビレッジ」と同じように所狭しと「がんばれ!福島第一」「負けるな同志たち」などの激励の寄せ書きや千羽鶴で埋め尽くされている。その下の目立たないところには『不当な労働条件、賃金の方は連絡下さい』と厚生労働省からのお知らせが。過酷な労働条件で働かされている作業員たちの目に入っているのだろうか。
○ 報道陣に公開されたのは4号機原子炉建屋。(中略)
その燃料貯蔵プールは、まるで地底湖のように青く、妖しい光を放っていた。濁りのないプールの底には核燃料が整然と。神秘的にさえ感じたが、水がなければ一瞬で死亡するほどの放射性物質を放出する核燃料であることを思い返したら、身震いがした。
この核燃料を、巨大なクレーンで一つ一つつり下げて取り出す。放射線が漏れ出すリスクもあり、「世界で最も危険なUFOキャッチャー」ともいわれるが、4号機建屋で寡黙に働く作業員たちを見ていると、なんとか成し遂げてほしいと強く祈るしかない。(中略」
○ 30歳代の男性に、「作業は時間かかりますね」と声をかけると、紫煙をくゆらせながら「あと100年はかかるんじゃねえか…」
現場を知っている作業員たちの声に説得力があった。
(週刊「女性自身」11/12号より抜粋)