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たんぽぽ舎です。【TMM:No1365】
2012年2月28日(火) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
 
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 2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
 残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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★1.瓦礫(がれき)について思うこと
   津波災害地の護岸や防潮堤に使ってほしい。または東電の所有地に。
  「燃やす」ことだけは同意できない。放射能プラス危険物が一杯だから
                            (山崎 久隆)
★2.「東北地方太平洋沖地震と原発事故後にわかったいくつかのこと
   + 直下型地震の恐れ」その(1)─いま、大事なことは
                        (島村英紀[地震学者])
★3.新聞・雑誌から
 ◇電力会社の注文で修正 ─ 文科省、巨大津波の報告書
                (2月26日 千葉日報 一面より抜粋)
 ◇臨戦状態 鎌田慧 (2月28日 東京新聞「本音のコラム」より抜粋)
 ◇関電に脱原発依存要請 ─ 政令3都市が共同意見書
                 (東京新聞夕刊 2月27日より抜粋)
★4.イベントのおさそい
 ◇「福島原発事故1カ年と今後の方向」3月3日(土)午後7時~
   講師 柳田真さん
 ◇「原発いらない!葛飾アクションin亀有」3月4日(日)午後1時~
 
※3月1日(木)19時からスペースたんぽぽにて、
 「10日と11日」を福島で、東京で、どう活動し盛り上げるか、原発廃止を
 めざして話し合う討論会にご参加ください。
※バス係より:3/11発(日帰り)福島往復バスに3席キャンセルが出ました。
 
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★1.瓦礫(がれき)について思うこと
   津波災害地の護岸や防潮堤に使ってほしい。または東電の所有地に。
  「燃やす」ことだけは同意できない。放射能プラス危険物が一杯だから
                            (山崎 久隆)
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 以前、こんなアイディアがテレビで紹介されていたことを思い出した。
 津波災害を受けた地域には、新設するにしろ増設するにしろ、新しく護岸や
防潮堤が必要になろう。その場合、高さを10~15mとして、基部を幅
50mほど、頂部を幅25mほどの断面が台形の構造物を作り、その上に鉄道
や道路を建設する。これならば次に襲ってくる津波対策にもなるし、土地を無
駄にコンクリート詰めにするわけではないし、沿岸幹線として活用も出来ると
いうものだった。
 であれば、この基部を空洞にしておき、そのスペースに密封、安定処理を施
した瓦礫を収納すれば良い。もちろん永遠に置く必要は無い。後からゆっくり
処分をすれば良い。また、瓦礫は全部もやせるわけでは無い。むしろ燃やすも
のよりも有害物を含む、燃やせない瓦礫をどうするかが問題にもなるので、こ
こに管理型の処分場を作るわけだ。
 この方法ならば貯蔵管理費用はかかるものの、環境に漏えいして二次災害を
引き起こす可能性は相当減らせるだろうし、廃棄物処分場を新たに造成する必
要も無いので、総コストは少なくなるだろう。
 
 セシウムは半減期30年だから、300年間保管できれば放射能の有害性はほと
んど無視し得るだろう。今後300年も管理できるのかと問われれば「する他は
無い」としか答えようが無い。半減期24000年のプルトニウムだって保管管理
するほか無いのだし、福島第一原発の溶けて瓦礫となった燃料はさらに100万
年も管理せざるを得ないのだから、それと比べれば震災瓦礫はまだましだ。
 
 とにかく「燃やす」のだけはどうしても同意できない。放射能だけでは無い、
ダイオキシン、六価クロム、アスベスト、水銀、鉛、瓦礫になってしまった中
には、そういう危険物が混入していると考えるのが常識だろう。それを手で分
別して燃やせというのは、作業者への危険性を考えても論外としか言いようが
ない。震災前は厳重に管理されていた有害物も、津波に巻き込まれればまき散
らされてしまう。あらかじめ決められた管理方法を全部無化したのが津波災害
というものだ。
 
 どうしても広域処理をしたいというのならば、東電用地と国有地を活用して
密封管理を考えるべきだろう。特に東電の所有地は売却しないのならば優先的
に使うことが必要だ。もちろん周辺住民への説明は必須である。
 全体から見ればごくごくわずかにしかならないかもしれないが、東電本店に
まず保管したらどうか。
 第一歩から間違っている東電の姿勢に対しては、そのくらいのことはさせる
必要があると思う。
 
 
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★2.「東北地方太平洋沖地震と原発事故後にわかった
            いくつかのこと + 直下型地震の恐れ」
   その(1)─いま、大事なことは       (島村英紀[地震学者])
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 東日本大震災が起きてから一年がたとうとしている。しかし、死者行方不明
が2万人近い大災害を起こした、この東北地方太平洋沖地震について、日本人
は早くも関心が遠ざかっているのではないだろうか。
 
 あれだけの大地震を受けて、立ち止まってじっくり考えること、そして将来
も襲って来るに違いない次の大地震に、なにを、どう備えればいいのかを考え
ることこそが大事なのだろうが、それら必要なことが、東北地方太平洋沖地震
によって引きおこされて、まだ終息にはほど遠い東京電力福島第一原子力発電
所の事故の陰に隠れてしまおうとしているのではないか。それを地震学者とし
て怖れている。
 じつは1995年に起きた阪神淡路大震災のときもそうだった。地震は1月17日
に起きて、6400人以上の犠牲者を生むという、日本では約70年ぶりの震災が起
きた。しかしそのすぐあと、3月にはオウム真理教教団の地下鉄サリン事件、
そして12月に福井県にある高速増殖炉の原型炉「もんじゅ」でナトリウム漏洩
という重大事故があり、当時の動燃(いまの核燃料サイクル開発機構)の事故
隠しもあって大きなニュースになって、地元や関係者以外の多くの日本人は、
地震のことから関心が遠ざかってしまった。
 
 日本列島のどこを、次に地震が襲うかは分からない。
 しかし、震災と地震とは別のものだ。地震は日本人が日本列島に住み着くは
るか前から繰り返し起きてきた自然現象であり、震災は、そこに人間社会が
あってはじめて起きる、いわば社会現象である。つまり震災は地震と社会の接
点で起きる出来事なのである。
 自然現象としての地震はこれからも襲ってくる。それを避ける方法はない。
人類が起こるべき地震を制御することも不可能である。だが、震災は、備えが
あれば、小さくも、また防ぐこともできるはずのものだ。
 あいにくなことに、いままでの震災の歴史は、地震の歴史のあとを追いかけ
てきた歴史でもあった。大地震のたびに、いままではなかった災害が生まれて
きたのである。
 今回も、原発震災という、いままでに警告されながらも備えが不十分だった
原子力発電所が破壊されて、その事故の終息はいまだ見えず、解決には途方も
ない時間がかかる。
 今度襲って来る大地震のときに、それが大きな震災を生まないですむような
備えが出来るかどうか、そこに人間の知恵が試されているのである。
 
 
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★3.新聞・雑誌から
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◇電力会社の注文で修正 ─ 文科省の巨大津波報告書
                (2月26日 千葉日報 一面より抜粋)
 
 東日本大震災の8日前、宮城―福島沖での巨大地震の危険を指摘する報告書
を作成中だった政府の地震調査委員会事務局(文部科学省)が、東京電力など
原発を持つ3社と非公式会合を開催、電力会社が巨大地震や地震への警戒を促
す表現を変えるよう求め、事務局が「工夫する」と修正を受け入れていたこと
が、25日までの情報公開請求などで分った。(中略)作成中だった報告書は、
宮城県などを襲った貞観地震津波(869年)の新知見を反映させた地震の
「長期評価」。貞観地震と同規模の地震が繰り返し起きると指摘されていた。
 
(中略)巨大地震への警戒を促す記述について、東電などは「貞観地震が繰り
返していると誤解されないようにしてほしい」と要求。文科省は「内容は変え
ないが、誤解を生じにくいよう文章を工夫したい」と応じ、数日後には「繰り
返し発生しているかは適切なデータが十分でないため、さらなる調査研究が
必要」などとする修正案を作成した。
(中略)政府の東京電力福島第一原発事故調査・検証委員会によると、東電
は昨年3月7日、経済産業省原子力安全・保安院に「貞観地震の記述を変更す
るよう文科省に求めた」と報告している。
 
 
◇臨戦状態 鎌田慧
           (2月28日 東京新聞「本音のコラム」より抜粋)
 
 「原発50キロ各戸にヨウ素剤 安全委 事前配布を提言」(「朝日新聞」
二月二十四日夕刊) この記事を読んで、突如として、小学校に入学する前、
近くの空き地で「婦人団体」が防火訓練をしていた光景を思い出した。大きな
ほうきで火の粉を払い、バケツで水をかける。それが空襲に備える演習だった。
 東京大空襲の十二年前、「関東防空大演習を嗤(わら)う」という文章を書
いて、「信濃毎日新聞」を追われたのが、主筆の桐生悠々だった。
「嗤う」というか「滑稽」と書いて、軍部の逆鱗に触れたのだ。
 「ヨウ素」の配給を喜んでいいのか、悲しんでいいのか、五十キロ圏内のひ
とたちは、いま複雑な思いであろう。それに果たして五十キロだけでいいのか
どうか。それが本当に安全対策なのか。
 
 原発が事故を起こしたら、甲状腺被ばくを防ぐために、安定ヨウ素剤を服用
する、とはいわれていたが、実際に事故が起きても、配給されていなかったの
で、ほとんどの人が服用できなかった。画に描いた餅だった。
 五十四基を数える原発列島で、五十キロ圏内の家庭じゃ何十万戸になるのだ
ろうか。たとえば、原発銀座・福井では、福井市から琵琶湖の半分以上、京都
府まで含まれる。それらの家庭の冷蔵庫に並んでいる瓶の列を想像すると壮観
である。そうまでして原発に従属するのは、嗤うべきではないか。
 
 
◇関電に脱原発依存要請 ─ 政令3都市が共同意見書
                 (東京新聞夕刊 2月27日より抜粋)
 
 京都、大阪、神戸の三政令指定都市は二十七日、関西電力(本店・大阪市北
区)に、脱原発依存に向けた取り組みの具体的スケジュールや電力需給情報の
開示を求める意見書を共同で提出、三月十五日までの回答を求めた。三市が足
並みをそろえて関電に脱原発依存の実現を要請するのは初めて。
 関電筆頭株主の大阪市の橋下徹市長は脱原発依存を目指し六月の同社株主総
会で株主提案する方針で、回答を得て関電側の姿勢を事前に把握したい考えだ。
 
 三市長連名の意見書には(1)脱原発依存に向けた具体的スケジュール
(2)発送電分離の早期実現(3)電力需給の情報開示(4)電気料金の減
額・安定化と徹底的なコスト削減―の四項目が記載されている。(中略)
 関電側は「非常に重く受け止めている」と応じたという。(後略)
 
 
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★4.イベントのおさそい
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◇スペース21主催講演会
 ・テーマ 「福島原発事故1カ年と今後の方向」(午後7時~)
 ・講師 柳田真さん(たんぽぽ舎共同代表)
 ・日時 3月3日(土)午後7時~
  ※スペース21第9回(スペース90'以来通算22年)総会後に開催
 ・場所 東京・たんぽぽ舎4階「スペースたんぽぽ」(たんぽぽ舎HP参照)
 ・会場費 500円       
 
 ※スペース21は1989年の参院選を「原発いらない人々」と共に闘ったこと
  などを契機に「スペース90'」として発足。2000年に「スペース21」に
  改称。ニュースで全国の仲間と緩やかにつながりながら、22年にわたって
  反原発などの諸課題に取り組んでいる。 
 
 
◇「原発いらない!葛飾アクションin亀有」
 日時 3月4日(日)
 午後 1:00~ プレイベント 「ノレの会&ジョニーH」ミニコンサート
    1:30~ リレートーク
       子どもを取り巻く現場から、「原発都民投票」に関わってなど
       区議会議長・区長あて集会決議
    2:00~ パレード(青戸平和公園まで)
 場所  亀有リリオパーク(JR常磐線「亀有」駅南口 駅前公園)
 連絡先 井上悦子(090-4242-4915)
 H.P. 原発いらない!葛飾アクション http://katusika-action.jimdo.com
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