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NUCLEAIRE

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たんぽぽ舎です。【TMM:No1329】
                               転送歓迎
 
         ◆ 地震と原発事故情報 その314 ◆
        4つの情報をお知らせします(1月29日)
 
  1月27日、中国電力島根原子力発電所2号機が定期検査で停止。
  残るは東電1基、関電1基、北海道電1基の計3基、
  全原発停止へあと一歩
 
 
★1.東電の電気料金値上げなどとんでもない。大反対!! 
   電気料金の実態は真黒けの「黒塗り」 そのデタラメぶりを問う
               たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会 山崎 久隆
★2.経産省前テントひろばと枝野事務所の反応
   意外にも? あまりいい加減な対応ではなく、一応話はできました
                           横浜市 西谷秀明
                              中井 風子
★3.1月26日スペースたんぽぽ佐藤幸子さん講演会
   『自然農から考える原発問題』報告 
 ◇杉嶋 拓衛
 ◇橘 優子
★4.メルマガ読者からの投稿、2つ
 ◇3.11郡山集会に参加すするかどうかは「個人の判断」に
                           鎌倉市 木本 希
 ◇昨日のデモ、高齢者が多いが大いにけっこうなことと思う
                          小諸市 小林はるよ
 
 
 
★1.東電の電気料金値上げなどとんでもない。大反対!! 
   電気料金の実態は真黒けの「黒塗り」 そのデタラメぶりを問う
 
               たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会 山崎 久隆
 
 
 ◇値上げの本当のわけ
 
 原発が止まったために、その分、火力発電の燃料代がかかるというのだが、
それは理屈としてもおかしい。
 もともと原発の電力供給力はフルパワーで全電力需要の4割程度、実質的に
は春先など半分ちかくは定期検査をしているから、2割程度になる。今回の震
災のために火力で全電力をまかなうとしても、追加すべき発電量は1000万
キロワットもない。原発の燃料だって年間2000億円はかかる。最近は稼働
していない原発が多いからもっと少ないが、計算上はそのくらいは燃料費とし
てかかる。
 核燃料は製造や輸送に長時間かかるので、既に数年先まで発注されている。
すなわち使うあてのなくなった燃料がかなりの量あり、その分の支払いも迫っ
ているというわけだ。これらも当然ながら費用に含まれる。火力のたき増しだ
けが費用では無い。
 ちなみに既に取得して核燃料サイクルにある燃料は「加工中等核燃料」とい
うが、その金額は実に7300億円にも達している。もはや使うあての無い核
燃料が7300億円分も余っているが、核物質防護上、簡単に売却するわけに
もいかない。もちろん国内全部で余っているので他電力にも売れない。
 リードタイムの長い核燃料は、そのまま電力にとっては巨額の負担を強いる
「爆弾」だったのだ。
 
 ◇原発を冷やすために原発が要る?
  -推定85万kwもの電力が原発冷却用に消費されている
 
 さらに、とんでもない費用がある。それは原発の冷却用電力だ。
 柏崎刈羽が1機動いているので、まだ柏崎刈羽は「発電所」であることがで
きるが、福島第一と第二はもはや「発電所」ではなく「受電所」である。
 燃料を冷やすための電力は東京電力管内の発電所から送られる。通常ならば
止まっている原発の冷却と定期検査に必要な電力が送られていたのだが、今回
はそれに加えて福島第一の破壊された原子炉の冷却や周辺の作業用電力などが
加わった。その収支報告は、まだ見たことが無い。
 柏崎刈羽の最後の一機が止まれば、柏崎刈羽も同じ立場になり、東電は原発
を冷やすために推定85万キロワットもの電力を火力などから送らざるを得な
くなる。つまり私たちの節電は原発の冷却用電力に消えてしまったというわけ
だ。
 これら費用もまた、料金値上げで追加請求されることになるようだ。使う当
てもなくなった原発の、補修費用も莫大に支出しようとしている。最低限危険
を回避するためならば、使用済燃料プールに入っている燃料を冷やし続ければ
良い。それ以外は全て取りやめれば費用はかなり節約できるが、多分間違いな
く東電は再起動を前提とした補修などに莫大な費用を費やしている。配管の交
換、弁の取替、様々な補修工事は全て被曝労働でもある。さらに津波対策の巨
大防潮堤や設備の耐震性強化、過酷事故対策の追加費用に数千億円をかけるつ
もりだろう。全て1ワットも電気を生まなくなった無駄な原発のために、であ
る。
 福島第一の原発震災にかかる損害賠償額は値上げ対象にならないだろうが、
それも表向きの話で、料金収支明細書さえ出さない東電の言うことなど到底信
用できない。
 
 ◇得意の「経営努力」とやらはどうしたのか?
  -反対の多いMOX燃料で750億円も浪費
 
 プルトニウムを混ぜた「MOX燃料」。価格は通常のウラン燃料の数倍にな
ると見られている。仮に5倍としたら、1体あたり1億円以上も高い。それを
110万キロワット原発に三分の一炉心分も入れると、それだけで250億円
も余分にかかる。
 それを3機行えば合計750億円は余計にかかる計算となる。ところがプル
トニウム燃料は性能が劣る。最近の高性能ウラン燃料は、濃縮度を上げてウラ
ン235の濃度を高くすることで最大5サイクルもの間炉内に入れることが出
来るようになっている。
 ところがプルトニウム燃料は、ウラン混合しているために安全性に問題があ
り、3サイクルしか入れることが出来ない。これだけで性能は5分の3、価格
は5倍で能力が4割引などと、常識では考えられない買い物を電力はしてい
る。すなわち「プルサーマル計画」というのは性能を落としたうえ危険なプル
トニウム燃料を高額に買っているわけだ。こんなものは社会常識では「詐欺」
である。
 その無駄遣いを東電は「経営努力で吸収する」とこれまで言ってきた。なら
ば火力のたき増しにかかる費用もその理屈から言えば当然「経営努力で吸収」
すべきだろう。とてもそんな巨額の費用はまかなえないというのならば、出来
る企業に発電設備を売却すべきだ。
 電力会社は公共企業体だ。法的に供給を義務づけられている。その反面、圧
倒的な独占を認められてきた。だから電力料金は「限りなく透明に近いブ
ルー」でなければならないのに、実態は真っ黒けの「黒塗り」だった。プルト
ニウムの価格もMOX燃料体の価格も原発ごとの収支パランスシートも何一つ
情報は開示されず、単なる風評としての「原発が止まると電気が足りなくな
る」キャンペーンを展開していたのだ。
 
 以後の予測
 高浜3号運転停止は2月20日
 柏崎刈羽6号運転停止は4月8日
 泊3号運転停止は4月下旬・・・脱原発社会完成
 ・・・しかし先行きは不透明
 
 
★2.経産省前テントひろばと枝野事務所の反応
   意外にも? あまりいい加減な対応ではなく、一応話はできました
 
西谷です。
 
 昨日1/27、「テントひろば撤去」に対する抗議行動へ行ってきました。
 参加署名だけでも750人位と発表していたので、実際は800~900人
位は参加していたかも知れません。
 
 「経産省前テントひろば」は撤去されませんでした。理由のひとつは、撤去
に抗議する人のあまりの多さに経産省も近寄れなかったということだと思いま
す。経産省に行く前に、経産省と枝野事務所にも抗議のFAXと電話を入れま
したが次のような回答が印象に残りました。
 
●経産省厚生企画室(私に聞き間違えがあったらすみません)
「昨年9月にテントひろばから敷地の使用許可申請があったが、国有財産管
理?と特定の団体には許可出来ないという、行政の立場から不許可にした。そ
れに対してテントひろばから不服申請が出た。現在、行政不服審査法に則って
経産省会計課が審査中」
●枝野事務所の部下の人より、意外にも
「枝野は、日本のような地震の多い国では、原発がない状態でも電力を賄える
のが理想的だと言っている」
 
いずれも、あまりいい加減な対応ではなく、一応話はできました。私からは、
 
●経産省には、「危険な原発を再稼働しようとするから、テント村のようなひ
ろばをつくるようになった。経産省のやるべきことは、テントを撤去すること
ではなく原発を止めること」
●枝野事務所には「そのように考えているのであったら、紛らわしい言い方を
しないでストレートに真意を庶民に伝えるようにすること」を要望しておきま
した。
 
電話の感触でも、向こうも慎重になっていて、昨日は強行な行動しないという
印象は受けました。
 
昨日のテント村の動画も貼り付けておきます。
http://www.ustream.tv/recorded/20033948
 
みなさんもFAX、電話をしてみて下さい。もう一度、抗議先を転載しておき
ます。
 
【経産省】
大臣官房 (TEL)03-3501-1609
広報   (FAX)03-3501-6942
 
【枝野幸男経産相】
[国会事務所]
(FAX)03-3591-2249   (TEL)03-3508-7448
[地元・大宮事務所]
(FAX)048-648-9125 (TEL)048-648-9124
(E-mail)omiya@edano.gr.jp
 
以上です。
 
 
★3.1月26日スペースたんぽぽ佐藤幸子さん講演会
   『自然農から考える原発問題』報告 
 
 ◇杉嶋 拓衛
 
 1月26日(木曜)18時半からスペースたんぽぽにて30年前福島県川俣
町の農家に嫁いだ時から佐藤幸子さんの農業は始まった。一年だけ勤め人を経
験しその後は農業に。農協が勧めない養鶏業(かえってビジネスチャンスだっ
た)を始め45羽だった鶏は、猫や犬の襲撃を乗り越え最大1000羽へ。同
時に田んぼや畑も試行錯誤の末に自然農業へと傾倒していく。
 
 多くの失敗を乗り越えこれから豊かな生活を迎えるという時に起きた311
東日本大震災と福島第一原発事故。子供たちに安全な野菜を食べさせていた大
事な自然農業も原発事故は全てを奪った。自然農法の思想は生き物を大事にす
る農業。作物と雑草や害虫など区分けせず無農薬はもちろん自然の力を最大限
引き出す農業は、不自然なコンクリと自然を乱開発して放射能を撒き散らす原
発とは相性が悪い。
 
 佐藤家の方針は教育費に金を使わないそうです。教育は義務教育で十分で、
それで足りなければ高校に行き、更に大学や大学院と出来が悪ければ行くしか
ないという話は面白かった。日本を牛耳る高学歴の権威のお歴々に聞かせたい
言葉だった。大学で何勉強すると原発を動かす頭が出来上がるんだろうか。丁
度今問題になっている経産省テント村で攻防になっている原発の再稼働問題で
も推進側は学歴自慢の大馬鹿野郎ばかりで、誰も原発はもうこの社会に必要無
いと内部で言い出す者がいない。
 
 佐藤さんは30年間も農業をやっていても子供の生命優先と山形へ避難し
た。でも福島では何代も農家を続けていて簡単に土地を手放せない人が多くい
ると訴えていた。ただ逃げれば済むという単純な問題ではないのが、福島の子
供たちがいまだに避難しきれていない現状を生み出している。とても考えさせ
られるテーマの講演会だった。
 
 
 ◇橘 優子
 
 佐藤幸子さん講演会『自然農から考える原発問題』が楽しかったというお声
を、翌27日の経産省前テントの退去命令に抗議する集会に集まった数人の方
からいただきました。「ネットの映像を見ると怖い人だと思っていたけど、こ
んなに楽しいお話がきけるなんて」と言う会場での発言もあったくらい。佐藤
さんの前向きな生き方、自然な生き方が阿武隈山地の山村での自然農を成功さ
せたのだと納得。
 自らも避難を余儀なくされても尚避難先で被災者受け入れに取り組むという
放射能被害に立ち向かう姿勢にも心が弾むような前向きさがあって、旧友の話
を聞いているような和やかな講座でした。広島からたんぽぽ舎に直行した佐藤
さんは、講演会の後原発いらない福島の女たちどうし、椎名千恵子さんと神保
町の銭湯で体をあたためてから、経産省前テントに帰還していきました。講演
に先立ち上映した「子どもたちを放射能から守れ」は、賞もとっている感動的
な作品で、たんぽぽ舎でも2000円で販売中。是非ご覧ください。半額は
「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」へのカンパとなります。
 
 
★4.メルマガ読者からの投稿、2つ
 
 ◇3.11郡山集会に参加すするかどうかは「個人の判断」に
 
                           鎌倉市 木本 希
 
 いつも貴重な情報を有り難うございます。そして長年の反原発活動に敬意を
表しています。
 
 地震と原発事故情報その302の中にありました、3月10、11日の郡山
ツアーに関連してメール受信者の方との意見交換を拝見しました。私なりの意
見を僭越ながら述べさせて頂きます。
 
 私は、郡山での集会に参加するかしないかは、個人の判断に委ねるしかない
と思います。もちろん子連れでの参加を考えている場合は、きちんと子供の意
思を確認するべきだと思いますが。答えは一つではありません。放射線の数値
においては、同じ数値でも人によって捉え方は様々であろうと思いますし、反
原発活動も様々なアプローチの仕方があると思います。大事なのは、互いの意
見を尊重した上で自分の意見を述べる、ということなのではないかと思いま
す。
 
 原発と放射能、本当に恐ろしいものです。どう対応するべきなのか、みんな
迷っています。いくら考えても答えが出ません。だからこそ、今まで多くの人
達が原発と云うものに反対してきたんだと思います。そして、これからも反対
していかなければいけないのだと思います。
 
 
 ◇昨日のデモ、高齢者が多いが大いにけっこうなことと思う
 
                          小諸市 小林はるよ
 
 たんぽぽ舎様
 
 さっそく掲載していただいて、ありがとうございました。S区のYさんみた
いな書き方になるのかと思っていたら実名が出てちょっと驚きましたが、かま
いません。名前が出たって、私は年金生活者、何も怖いものなんか、ありませ
んから。
 
 昨今のデモ、高齢者の姿が多いですが、私は大いにけっこうなことと思って
います。高齢者ほど今の事態への責任がありますし、高齢者には警察も手が出
しにくい(だろう)し、毎日が日曜日、暇はある、デモ参加は呆け防止と適度
な運動に最適、挑発にカッカするほどの血の気はなし、右翼に「死に損な
い!」なんて言われてもどこ吹く風、高齢者こそ、デモの適任者と思っていま
す。デモのご準備、ごくろうさまです。よろしく、お願いします。
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