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NUCLEAIRE

ニュークレール情報板
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1117】
                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その102 ◆
 
         4つの情報をお知らせします(6月23日)
 
    ★1.佐賀・玄海原発 一方的に「住民説明会」
        県が告知、人選不明、再開の儀式
        安全置き去り、なぜ走る?
    ★2.京大 小出裕章助教・遮蔽壁の設置急げ
           溶けた核燃料が地下水を放射能汚染する
    ★3.東電福島原発事故に立ち上った人々
         “つながる”“広がる”“学ぶ”ための会議室=
         「スペース たんぽぽ」
       ―その開設に賛同・ご協力のお願い―
    ★4.新刊『放射能を防ぐ知恵』
           「遺伝毒性」はどんなに微量な放射能でも危ない
 
 
 ★1.佐賀・玄海原発 一方的に「住民説明会」
    県が告知、人選不明、再開の儀式
    安全置き去り、なぜ走る?
 
 定期検査で停止中の九州電力玄海原発2,3号機(佐賀県玄海町)の再稼動問題
で、住民説明会の予定が波紋を広げている。古川康県知事が二十日、唐突に「二
十六日に国の説明を四、五人の県民代表が聞く」と表明したのだ。これでは再稼
動に向けた当局の一方的な"儀式"にならないか。
 「県民をばかにしているように感じる。本当に説明する気があるのか、はなは
だ疑問。〔県民に説明した」というアリバイづくりにしか映らない」と憤るのは、
徳光清孝県議だ。
 福島原発事故の影響で、再稼動が延期されていた玄海原発2,3号機をめぐる
情勢が急変している。3号機は、より危険性が指摘されているプルサーマル発電
だ。
 海江田万里経済産業省相は十八日、全国の原発の安全対策は「適切」と宣言し
て再稼動を後押し。経産相は、地元理解を求めて今週末に佐賀県を訪問する意向
も示した。焦点は古川知事の最終判断になっている。
 国内の原発五十四基のうち、三十五基が定期点検や大震災の影響などで停止中。
玄海原発が再稼動第一号となる可能性がある。
 しかし、「玄海原発プルサーマル裁判の会」など反原発の三団体は、「六日前
に開催時間や場所、出席者などが不明とは驚くべき身勝手さだ」と猛反発。二十
一日、知事に対して「住民に理解を求める説明会とは言えない」と抗議文を提出
した。
 同会の石丸初美代表は「夏の電力需要期に向けて原発を再稼動させるため、県
民不在の手続きが重ねられている。福島原発事故は現在進行形だ。事故調査委員
会も発足したばかりなのに、安全を置いてきぼりにしてなぜ先走るのか。これで
は原発行政に不振が深まるばかりだ」と話した。(6/22東京新聞より抜粋)
 
 
★2.京大 小出裕章助教・遮蔽壁の設置急げ
      溶けた核燃料が地下水を放射能汚染する
 
・福島第一原発から溶け落ちた核燃料が地中にめり込み、地下水を直接汚染する
-。
東京電力や政府の事故対応を批判している小出裕章・京大原子炉実験所助教が、
いま最も危惧するシナリオだ。汚染された地下水の海洋流出を防ぐためには、地
下に遮蔽壁を造ることが急務だと訴える。
・東電や政府の説明によると、1~3号機では震災直後、核燃料が溶融して、原
子炉圧力容器を破り、外部の格納容器に堆積した。これを冷却するため、外部か
ら水をかけてきた。しかし、その水があふれてくるため、東電は汚染された水を
浄化して循環する冷却システムを確立しようと躍起になっている。だが、新シス
テムはトラブルの続出で、いまだ機能していない。
・ こうした政府の判断に対し、小出助教の見立ては全く異なる。状況はもっと
深刻だという。「溶けたウランの塊は格納容器の底をも破り、建家のコンクリー
トの土台を溶かしつつ、地面にめり込んでいる。核燃料が地下水に接触すれば、
周辺の海などが汚染される。外から水を掛けても、もはや(核燃料を)冷やす
ことはできない」核燃料が圧力容器の下部に溶け落ちることをメルトダウン(炉
心溶融)、さらに外側の格納容器まで突き破ってしまう現象はメルトスルー(溶
融貫通)と呼ばれる。
・被害を最小限に抑えるためにはどうすべきか。小出助教は「原子炉建家周囲の
地下に(核燃料と地下水を遮断する)壁をめぐらせるべきだ。(核燃料が)地下
水と接触すると、汚染が海に流出したり、地下水脈から広がってしまう」と懸念
する。費用は数百億円、工期は半年程度という。「河川整備や堤防工事などで普
通に行われている工法。
・小出助教は「工程表にきれいな絵を描いている場合ではない。遮蔽壁設置は今
できる唯一の手段だ。一刻の猶予も許されない」と話している。
        (6/23東京新聞より抜粋)
 
 
★3.東電福島原発事故に立ち上った人々
    “つながる”“広がる”“学ぶ”ための会議室=「スペース たんぽぽ」
    ―その開設に賛同・ご協力のお願い―
                            2011年6月
                 たんぽぽ舎 共同代表 柳 田  真
                 たんぽぽ舎 共同代表 鈴木千津子
 ご縁をいただいた皆様へ
 
 1.東電福島原発事故は、4基の原発が同時に過酷事故を起こし、(世界で初
めて)、3ケ月たってもいまだ収束していない-一部では悪化している-状況で
す。今後、長くキビシイ原発放射能との闘いが続きます。これに対し、多くの人
々が立ち上り、原発やめよう!の運動が広がっています。
 2.立ち上がった多くの人々が、自らの意思と考えを強固にする場、“つなが
る””広げる“多くの人々へ働きかける場”、そういう共通のひろば=会議スペ
ースがあれば、原発やめる運動の強力な一助になります。『スペース たんぽぽ』
(60畳)の計画は、ここから発想しました。(現状は、原発勉強会の会場一つ借り
るにも手間がかかり苦労)
 3.東京都心の近く(交通便利)で、使いやすく、広さもある(60-80人室)専用
の部屋は、お金がかかります。初年度は、1,000万円(部屋代1ヶ月31万円+tel,
電気等の共益費9万円で年間500万円、机、椅子80脚など備品費で200万円、大家
6ヶ月保証金200万円など、2年目は、大家保証金と備品費が不要なので、600万
円です。)。1年目の予算のうち、700万円は、たんぽぽ舎有志で用意しました。
あと300万円を皆さんの協力=カンパでお願いできればとても幸いです。
 4.『スペース たんぽぽ』は、現在のたんぽぽ舎(ダイナミックビルの5F)
のすぐ下の階(4F)です。契約面積は、60畳(使用面積は、実質50畳)です。備品
として、プロジェクター、スクリーンなども用意して、使いやすい会場を目指し
ています。年間1,000万円の新しい活動は正直いって「身の丈」をこえています
が、努力すればやれると決断しました。原発やめよう!のために思い切りました。
ぜひ、皆さんの賛同と協力で『スペース たんぽぽ』を成功させて下さい。敬具
 
『スペースたんぽぽ』
〒101-0061東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
           TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
郵便振り込み 加入者名:スペースたんぽぽ 口座番号:00190-7-275019
 
 
★4.新刊『放射能を防ぐ知恵』
      (小若順一、今井伸、共著、定価1200円+税)のおススメ
  「遺伝毒性」はどんなに微量な放射能でも危ない
 
 「核開発に反対する会」世話人の小若順一さんが、『放射能を防ぐ知恵』(三
五館)という本を出しました。
 放射能は微量でも危険だったはずなのに、事故が起きると「危険なのは年間
100ミリシーベルトからで、暫定基準を超えなければ安全」と、手のひらを返し
たように緩い規制を政府は行っています。
 この見解に対して小若さんは、子孫に遺伝的な被害が出る「遺伝毒性」はどん
なに微量でも危ないと、真っ向から反論。子ども、若者、妊婦、子孫に被害が生
じないよう、最大限の努力をして、放射能汚染を避けるようにすべきだとして、
食品、水、空気中の放射能を避ける方法を、具体的に解説。
 放射能汚染によって少しでも被害を受けた生産者や業者は、積極的に東電に損
害賠償を請求すべきで、それが原発を廃絶することにつながるとも主張。
 放射能の危険対策に、次々と新たな経費がかかるようになって、原発は高くつ
くようになり、アメリカで原発の新規建設のキャンセルが相次いだのはスリーマ
イル島原発事故の前年です。1970年代後半は、原発の発電コストは高いという説
が優勢だったのに、補助金を入れて、突然、原発が安くなったと小若さんが体験
談を語った後、原発を全廃しても、今年の夏さえ乗り切れば、来年からエネルギ
ー問題はなくすことができるとして、その方法を元「エコノミスト」編集長の今
井伸さんが書いています。
 最近の技術開発で天然ガスの埋蔵量が300年に増加したので、エネルギーが枯
渇する不安はなくなったことを紹介し、余熱を利用するコージェネのエネルギー
効率は80~90%になっているので、効率が35%の原発を全廃し、分散型ネットー
ワークのエネルギーシステムに移行させるのが「日本が再び尊敬される国になる
道だ」と提案しています。
 原発・エネルギーを考える本としてオススメします。(K.Y)
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