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たんぽぽ舎です。【TMM:No1440】
2012年5月2日(水) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.寂聴さんらもハンスト。脱原発 不動の決意(東京新聞より)
   瀬戸内寂聴さんら、反原発のハンスト参加(読売新聞より)
★2.原発は憲法違反だ。5月3日憲法記念日に寄せて。
   民主主義を破壊する、人権をおびやかす、核兵器(原爆)につながる
                       (たんぽぽ舎 山崎久隆)
★3.<テント日誌4/28(土)―経産省前テントひろば231日目―>
━━━━━━━
あす5月3日、憲法集会(於・日比谷)に参加し、ビラ配布もします。
━━━━━━━
5/1発行TMM:No1439のインデックスに誤りがありました。お詫びして訂正しま
す。★6.のテント日誌は、4/27(金)のみの掲載でした。
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.寂聴さんらもハンスト。脱原発 不動の決意(東京新聞)
 │  瀬戸内寂聴さんら、反原発のハンスト参加(読売新聞)
 └────
 
◇寂聴さんらもハンスト。脱原発 不動の決意
                    (5月2日 東京新聞より抜粋)
 
 作家の瀬戸内寂聴さん(89)らが2日、東京・霞が関の経済産業省前で、
脱原発を訴える座り込みをした。関西電力大飯原発(福井県・おおい町)の再
稼働に反対する市民らが続けている集団ハンストに加わり、再稼動を進める政
府の姿勢に抗議した。日没まで続ける予定(中略)
 今月15日、満90歳の誕生日を迎える寂聴さんは「これまで生きてきて、
福島の原発事故のような恐ろしいことは戦争以外に一度もなかった。政府は再
稼動をどうして焦るのか。原発事故は人災であり、同じことを繰り返しては子
供や若い人たちがかわいそうだ」などと訴えた。
 作家の沢地久枝さん(81)とルポライターの鎌田慧さん(73)も、座り
込みに参加。(後略)
 
 
◇瀬戸内寂聴さんら、反原発のハンスト参加
                 (5月2日 YOMIURI ONLINEより抜粋)
 
 ───瀬戸内さんはこの日の午前9時半頃、経産省前に現れ、車いすに座っ
て「広島や長崎で原爆の被害を受けた日本が唯々諾々と原発を使っているのは
恥ずかしい。原発はなくさないといけない」とあいさつをした。また、澤地
さんは「原発をなくすことを国が約束しなければならない。日本の未来の命が
不安だ」と述べた。
 瀬戸内さんと澤地さんは、日没までハンガーストライキを行うという。
 
 
┏┓
┗■2.原発は憲法違反だ。5月3日憲法記念日に寄せて。
 │  民主主義を破壊する、人権をおびやかす、核兵器(原爆)につながる
 └────(たんぽぽ舎 山崎久隆)
 
 ◇以下の文章は、2010年5月の憲法集会用に起草したものです。実際に
  たんぽぽ舎のビラとして配布されています。従って書かれている時点
  (政権や原発を取り巻く状況)はその当時のままですが、内容は現在も
  通用すると思っています。
  ビラは配布された後にはほとんど残らないと思います。3.11以前の
  主張として、メルマガ読者の皆様に紹介したいと思います。
 
 -・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
 
 原発と民主主義とは相容れない
 他国の人権をも侵す原子力
 
 東電は石油から原発へとシフトする戦略を次のように説明している。「石油
と異なりウラン精鉱の購入先はカナダ、オーストラリア、アメリカなど政情の
安定した国であり、安定した供給が期待できます」。
 しかし事実は異なる。2007年の実績ではオーストラリア33%、カナダ
27%、ナミビア16%、ニジェールが13%と続く。米国はその次の7%で
あり政情が安定ととてもいえない国も含まれるし、石油の中東と並びウランも
カザフスタンなどの中央アジアに今後は大きく依存する可能性が高いと思われ
る。中央アジアの国はいずれも旧ソ連に属し、独立後も独裁政権が続くなど政
情が安定しているとは言えないうえ、ウラン採掘に伴う環境汚染や被曝につい
ても、とうてい民主的な対応がされているとは思えない。
 またウランは石油と異なり採掘してすぐに燃料として使えるわけではない。
 ウランを核燃料として使えるようにするには、ウラン235を天然状態の
0.71%から3~5%程度にまで高めなければならない。これをウラン濃縮
と言うが、国内にある六カ所ウラン濃縮工場は過去五年ほどは原発一基分か二
基分程度の燃料しか濃縮できていない。残りはすべて海外濃縮に頼っており、
大半は米国で濃縮したウランを輸入していたが最近ではロシアで濃縮されたウ
ランを輸入している。
 結局石油以上に海外依存は強い上、相手国の環境や人権を脅かしている。
 石油と原子力を比べれば、むしろナミビアやニジェールや中央アジアの国に
対しては石油よりも激しく現地住民から搾取している。
 原発はその入り口から民主主義とは相容れない。
 
 核拡散は原発から
 
 世界の平和と安全を脅かしている存在の一つは核兵器であることに間違いは
ないが、その廃絶を実現するかさらなる拡散を招くか、ちょうど今がターニン
グポイントかもしれない。
 米ロはオバマ・メドベージェフ両大統領が4月に新戦略兵器削減交渉(プラ
ハ条約)に署名をしたが、そこで約束されたのは両国ともに1,550発まで
削減するというものだ。しかし一方では核兵器製造技術や核兵器そのものの拡
散が懸念されている。特に核保有を目指す国が現れた場合具体的にそれを阻止
する方法に「決め手」が無いのが現状だ。
 「平和目的」と理由がたてばウラン濃縮や再処理技術を導入することは可能
だし、核兵器転用可能なプルトニウムやウランが拡散することを防ぐことも現
状では困難だ。
 原因は「平和目的の原子力技術や核分裂性物質の移転」が権利として認めら
れており、それを隠れ蓑に核武装を目指せば十分核武装が可能だからである。
具体的にはパキスタンやイスラエル、南アフリカ、朝鮮民主主義人民共和国が
そういう方法で核武装を計画した。
 日本もまた、同じような手法で核武装に転用可能な技術を沢山手に入れてい
る。その中でももっとも危険な技術は「高速炉燃料再処理施設」であり、今の
ところ完成はしていないが東海再処理工場に併設して建設中だ。これが完成し、
今までに照射されたもんじゅや常陽の燃料を再処理すれば核爆弾に使える高純
度プルトニウム239を取り出すことが可能になる。
 原発を世界中に拡散させながら核廃絶を実現するというのは、拳銃をばらま
きながら銃犯罪を根絶せよと言うに等しい。どだい無茶な話である。
 本来は憲法の求める世の中というのは、自由で民主的で隠しごとのない、秘
密のない、強権的権力構造を必要としない世の中のはずだが、原子力社会特に
その中でもプルトニウムを大量使用する世の中になってしまえば、好むと好ま
ざるとに関わらず「安全を守るため」と称して人々の自由を奪い、言論を封じ、
日常的な監視(盗聴や監視カメラ社会)と強権的捜査手法(盗聴法や組織犯罪
処罰法など)を有する権力機関を作り、市民を監視し続けることになる。
 
 なのになぜ原発は推進されるのか
 
 大きな利権があることはもちろんのことだが、もう一つ大きな理由がある。
 最近になって政府は、自民党政権でさえしなかったことを次々に打ち出した。
 まず、地震で大破した柏崎刈羽原発の運転再開にゴーサインを出したうえ、
日本各地の原発や核燃料施設について地震の被害が避けられないにもかかわら
ず「安全宣言」を出し続けている。地震や津波に耐えられないことが分かって
いても、推進の舵を戻すつもりはさらさら無いだけでなく、今まで以上に危険
にさらされていることが分かっていても、後戻りはしないというのだ。
 さらにこれまで海外輸出に対しては、台湾に一回輸出したことがあるだけで
積極的に関与しなかったが、ベトナムへの原発輸出(第二期分2基)に対して
「官民挙げて」推進体制を組むと鳩山首相自ら表明している。
 これらはを引き起こしたのは私たち市民全体の問題である。
 民主党政権を作ったのは市民であり、その政策には責任があるのに、経産省
をはじめとした原発推進派に対して大きく遅れていると言わざるを得ない。
 間違った環境対策、「二酸化炭素排出削減のために原子力」といったドグマ
(教条)に侵された世論を転換することもまた、必要なことである。
 
 民主主義を取り戻そう
 
 普天間移転問題もそうだが、どの地域でも原発や放射性廃棄物処分場建設に
対しては強い反対が起きる。それをこれまでは莫大な金の力で黙らせてきただ
けのことである。
 普天間も始めから「代替施設なしの無条件全面返還」で良かったのだ。原発
もまた「無いことが当たり前」から始めれば、様々な智恵や工夫によってエネ
ルギー問題は解決する。すでに照明やコンピュータの世界では革命的な省エネ
ルギー技術が開発されている。「乾ききったぞうきんでどんなに絞っても雫も
出ない」省エネルギー技術についてはそう言われてきたがとんでもない思い違
いである。
 民主主義社会では自ずと出来ないことはある。民主主義を破壊するような行
為を簡単に許すことは出来ない。
 核兵器も原発も、その点については何ら変わりはなかったのだ。
 
 
┏┓
┗■3.<テント日誌4/28(土)―経産省前テントひろば231日目―>
 │   千客万来・・・浜名湖の湖西市市長に
 │   武藤類子さん澤地久枝さんも来て下さった。
 └────(Y・T)( F記 )
 
4月28日(土)久し振りの好天気、初夏のような暑さ。商業用原発・全停止
まで8日。集団ハンストは12日目。遂にハンスト登録者は100名を超える。
テントの前は今日も10人以上がハンスト座り込み。名古屋から3日間の予定
で来られた方も。
 
 午前中に浜名湖西岸の湖西市市長の三上 元さんがお見えになった。「脱原
発をめざす首長会議」の設立総会に出席する前に寄って下さったそうだ。実は
三上さんこそこの首長会議を一から企画立案された方のようで、設立総会の世
話人をされている。(今週と来週のフライデイで特集されているので是非お読
み下さい。) 資料とお土産のうなぎパイをいただく。
 全国の各地域自治体から脱原発への取り組み、電力資本による支配からの自
立の取り組みがなされていくことは、心強い限りである。    (Y・T)
 
─・─・─・─・─・─・─・─
 
 午後、増山麗奈さんのお絵描きパフォーマンスが始まりました。先日行った
時と同様のお仲間とです。「ふみえ」さんはお二人のお子さんを連れてこられ
ています。
 今回はBS11の取材スタッフも同行してビデオ撮影。放映は5月22日だそうだ
が、麗奈さんはスタジオで生出演されるので、椎名さんも出演できないものか
相談してみる。返事はまだですが、OKならばテントひろばと「とつきとおか」
の活動をアピールできる良いチャンスと・・・。
 麗奈さんをを中心に「WAPA」という芸術集団の活動を行っているそうで、
テントでの拠点担当を仰せつかりました。この「お絵描きパフォーマンス」は
これからも続けて行き、「とつきとおかのテント行動」のためにもテントひろ
ば全体の存続においても、今以上にテントの認知を広げていくその一助にした
いと思います。
 今日の麗奈さんのモチーフは「鯉のぼり」。鯉のぼりに乗った親子四人が原
発のない空を駆け巡るという画となっていました。時間が押してしまいテント
ひろばでの完成に至らなかったのが残念。この日に活躍したのはふみえさんの
お二人のお子さん。シャイだけどしっかり自分の意見を言う男の子とお母さん
の才能を受け継ぐ色彩感覚豊かなお嬢ちゃん。元気な声がテントひろばの晴天
の空にこだまします。テントにいる老若男女も二人の虜です。輝く笑顔がいっ
ぱいです。一時の平和な時間。
 
 武藤類子さんが久しぶりにテントにいらしてくれました。
 第二テント奥では類子さんを囲んで話の輪が広がります。そこへ先日も来て
下さった澤地久枝さんがお一人でお越しになりました。早速、類子さんと引き
合わすとハンストをされている皆さんと並んですわり歓談を。さらに僕とも
20分ほど二人だけでゆっくりとお話下さいました。感謝!
 
 澤地さんからはテントひろばの有効性や福島の皆さんの悲惨な状況に対して
の政府・東電の対応のひどさをお話下さり、僕からは渡利での日本ペンクラブ
の集会での福島の女性の訴えを話させて頂きました。
 『著名な文筆家の皆さんはもっと意見を、そして原発の問題と福島の窮状を
広く発信して欲しい』とのその声をお伝えすると、「文章書きはその発表の場
が限られてきている。しかしそれにも増して声をあげる時でもある。」このよ
うな内容のお話をして下さいました。最後に浅田次郎さんと同様に、この場所
にテントが立っていることへの賞賛を改めて頂きました。5月2日にはハンス
トに参加するとおっしゃるので吃驚!さっきこれから病院に行くと言ってたで
はないですか・・・。
 
 夕方から若者たちがテント前で替え歌大会を始めました。その名も『ハンス
ト応援&連帯!反原発替え歌大会』。これがなかなか秀逸な詩の連続で中でも
テントの仲間、M君の9曲の力作は皆さん一度お聞きに来て頂きたい!次回も
予定していますから。
 とそこへ昨日から首相官邸前で「完全ハンスト」を行っている若者が訪れて
きました。何と水も飲まないとの事で皆、心配をするのですが本人は至って元
気にしているのが反って辛くなります。他に二人が座り込みをし、そのサポー
トに何人かの方がいるようでした。しばらくテント前で話をして官邸前に戻っ
て行きました。
 そして最後の来訪者は福島の黒田節子さんと「グリーナムの女たち」の訳者
である近藤和子さんが。節子さんは相変わらずしっかりと落ち着いた話口。和
子さんとも3月11日以来の再会です。ひとしきりお話をしてお二人がお帰り
になった時、空を見上げると財務省の上に明るく三日月が輝いていました。
                              ( F記 )
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