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たんぽぽ舎です。【TMM:No1148】
                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その133 ◆
               5つの情報をお知らせします(7月30日)
 
   ★1.原子力村「やらせ汚染」暴露進む
   ★2.国家による言論統制はじまる?
            原発安全神話を作り、間違った情報を出し続けた経産省と
            安全保安院の責任を問う
            詐欺集団経産省によるインターネット規制はまちがい
            予算中止せよ                   山崎久隆
   ★3.「廃原発」はいかが-東京新聞 野呂法夫(特別報道部)氏の提言
   ★4.東京都が100万キロワット級の天然ガス発電所
            東京湾に建設・整備で検討へ
   ★5.「東伊豆風力発電所」建設費を原発被害の賠償に
            回すよう求める要請書(要旨)
 
 
★1.原子力村「やらせ汚染」暴露進む
 
 シンポジウムでも裁判の傍聴でも電力会社が「動員」を掛けていたのは、
昔から原発反対派の間では有名でしたが、九州電力の「やらせメール」を
発端に問題の暴露が進んできました。
 中部電力、四国電力は「原子力安全・保安院」からプルサーマルの
シンポジウムで動員と「やらせ質問」を指示されたことを暴露しました。
事業者のみならず、国を巻き込んだ「やらせ汚染」は深刻です。
 事業者であれば原発の設置許可取り消しなどの行政処分が妥当です。
日本国政府にも行政処分が必要です。日本国政府から今後原子力推進に
携わる資格を取り上げる必要があります。
 根本的な解決策は、国が推進するという姿勢そのものを変えることです。
国が推進姿勢を取る限り今後とも「やらせ」は無くならないでしょう。
 そもそも原子力がすばらしいものであるならば国が税金を使って推進など
する必要はありません。政府は規制だけしていれば十分です。(原田)
 
 
★2.国家による言論統制はじまる?
   原発安全神話を作り、間違った情報を出し続けた経産省と
   安全保安院の責任を問う
   詐欺集団経産省によるインターネット規制はまちがい
   予算中止せよ
                                                                      山崎久隆
◎ 数百万人単位で人々を被ばくさせ、いまだに法的には放射線管理区域とすべ
きところに数万人の子どもたちを取り残し、さらに「100ミリシーベルトまでの
被曝は健康に影響がない」などとデマをまき散らし、安全神話を繰り返してきた
原子力安全委員会に、「ストレステスト」なる出来レースの追試をさせてカタチ
ばかりの「チェック」を行ったことにして運転を強行しようとしている詐欺集団
経産省、これらを称して「犯罪者集団」と呼ぶべきところ、これら犯罪者集団は
国家権力を背景に、今度は言論統制に乗り出そうというのだから、たいした国だよ
この国は。
◎ その名も「原子力発電所や放射線に関連したインターネット上の「不正確・
不適切」な情報を経済産業省・資源エネルギー庁が監視する事業」なのだという。
誰が一体いままで不正確、不適切情報を流してきたと思っているんだ。
 東京新聞の報道によると、この事業は広告代理店のアサツーディ・ケイが約七千
万円で落札・契約したのだそうだ。七千万円あればどれだけの人々が汚染地帯から
避難できるだろうと考えると、涙が出そうだ。
 6月24日に入札公告された「Twitter、ブログなどネット上に掲載される原子力
などに関する不正確な情報または不適切な情報を常時モニタリングし、それに対し
て速やかに正確な情報を提供し、または正確な情報へ導くことで、原子力発電所の
事故などに対する風評被害を防止する」目的のこの事業、対象が「長崎大・山下俊一
教授」だったりするならばもっともなことなのだが、どうやらそうではないらしい。
◎ 東京弁護士会はさっそく竹之内明会長名で声明を公表。「何をもって『正確』
『適切』かは一義的に明らかといえない」「政府自身が情報の『正確』『適切』性を
判断して情報コントロールをすることを意図するものであると解さざるをえない」と
批判し、強い懸念を表明した。
 誰もが知るとおり、3月11日からテレビに出てきて解説をしていた関村東大教授ら
は、テレビ画面で1号機の爆発の映像が映っているにもかかわらず、ベントをすれば
大きな音がすることもあるなどというような、事実を全く無視した風説を垂れ流し、
さらに原子力安全委員会の斑目委員長などと共に完全に誤った風説を安全委などの権威を
背景にばらまき続けた結果、人々に安全神話に基づく誤解と誤った行動動機をもたらし、
近隣住民の避難を妨害したあげくに、原子炉の破局的事故の可能性を否定したために
初動の防災体制さえ妨害し、国際的な救援や助言をも拒否させるきっかけを与えたと
考えられる。
◎ これら安全神話と自己保身に基づく行動こそが、原発震災をさらなる原子炉破壊や
住民被ばくあるいは広域汚染に導き、結果、取り返しのつかない被害を国民へ与えた。
広瀬さんや明石さんが告発するとおり。
 こういうことが取り締まられる事業ならば大いにけっこう。ほんとうに順番が全く
あべこべ。責任者の追及こそがまず行われるべきことだ。国会は一体何をしているのか。
 
 
★3.「廃原発」はいかが-東京新聞 野呂法夫(特別報道部)氏の提言
 
○先月下旬、「メディアは原子力をどう伝えたか」というシンポに参加した。冒頭、
私に課せられたのが、新聞は原発をどう報じてきたのか、だった。報告では、
これまで建設反対の動きや事故、差し止め訴訟は伝えてきても、一過性にすぎず、
国策民営のあり方やエネルギー依存の是非を正面から切り込まなかった。
○紙(思)考停止
 結果、産政官学の「原子力ムラ」に協力する形となり、紙(思)考停止に陥っていた
ことへの反省を述べた。
○今、原発レッテルは政界にも及び、紙面をにぎわす。理念や政策を簡潔に訴える
政治も言葉が命。安全神話から不安や懐疑に国民の潮目は変わり、推進の自民党から
も「脱」の声が聞こえてくる。
○メディアはレッテルに潜む本心を突かなければならない。政治家が語る「脱原発」は
要注意。「依存」が付くようでは脱せられず、段階的に減らすなら「原発のない社会」
は夢未来だ。「原発は過渡的」としたり顔で「縮」「減」を唱える心は「維持」だろう。
「卒原発」も、「ゆくゆくは」の気構えでは超難試験を前に、卒業はおぼつかない。
卒業には「30から40年」と漏らす卒原発派もいる。
 推進・維持派の政治家はぜひ、選挙区に核ごみ処分場を誘致していただきたい。
○ゼロが20年から30年後
 そんな折、朝日が30日付けで「提言・原発ゼロ社会」を発表した。議論を深める
座標軸を打ち出したことに敬服したい。肝心のゼロにできる時期だが「20年から30年後
がめど」と書く。当然前倒しもあるが、後退なら今の責任世代が見届けられないだろう。
○では小紙はどうか。私なら「廃原発」だ。原発廃止を明確に進め、核燃料サイクルも
やめる。「汚染列島」の名を除染し、国際社会の信頼回復の道ともなる。化石燃料の
依存は一時増えようが、日本人なら克服できる。廃炉の後も、長く危険な核管理が
待ち受けている。(東京新聞7月26日より抜粋)
──────────── ──── ────────────
◆たんぽぽ舎には、数年前から「廃原発ネットワーク」という共同団体が存在する。
浜岡原発止めよう関東ネットワークと9/30臨界ヒバク事故を許さない会の2つが
合同して立ち上げた団体。たんぽぽ舎ほか数団体が参加して、浜岡原発や臨界ヒバク
事故問題に取り組んでいる。「廃原発」のネームを数年前に議論の結果、採用して
以来ずっと使用してきたという“おもい”“自負”がいまに生きていると思う。(柳田真)
 
 
★4.東京都が100万キロワット級の天然ガス発電所
   東京湾に建設・整備で検討へ
 
○石原知事は、20日の庁議で100万キロワット以上の天然ガス発電所を建設することを
明らかにした。「新しいエネルギー体制を日本の中で作っていくためにも、東京がその
先鞭をつけて一つのモデルビルディングをやりたい」と意欲を示した。
○天然ガス発電所建設は環境アセス法の手続きが伴い、通常は6~8年程度かかる。
「国と交渉して手っ取り早くやる。東京に空いている埋立地はたくさんある。少なく
とも1~2基は東京で独自のエネルギー補給体制をすべきだ」とした。環境局は村山副
知事の担任事項だが、発電所建設は猪瀬副知事の所管となる。
○知事発言を受けて、猪瀬副知事は「電力供給されるかわからなければ(各企業は)海外に
出て行くしかない。産業空洞化は差し迫って大きな課題だ」という認識を示した。
100万キロワット級の発電所を東京湾に造り、それとは別に水道局、下水道局、交通局な
ども分散型発電の問題意識を持つよう庁議で訴えた。
 8月1日付の部課長級人事で都庁の執行体制が整った後、PTを作って検討を進める
考えだ。(都政新報7月22日号より)
 
 
★5.「東伊豆風力発電所」建設費を原発被害の賠償に
   回すよう求める要請書(要旨)
 
東京電力株式会社
社長 西澤俊夫様
         天城三筋山風力発電を考える河津町民の会 代表 相馬敬次
         伊豆山並み景観研究会 代表 齊藤俊仁
         伊豆半島くらしと環境を守る連絡会 代表 沢登英信
         風車問題を考える住民の会 代表 藤井廣明
 
 貴社東京電力(株)らは私達の住む伊豆半島に於いて「東伊豆風力発電所」の建設
計画のため、国有林、民有林合わせて約12万平方mの保安林の解除申請を静岡県に
提出しています。
 人類史上類を見ない大災害を発生させた後の森林審議会(6月10日)に於いてまだ、
貴社は「伊豆の風力事業を引き続き進める」との意向を示しました。
保安林の種類は一番重要な水源涵養保安林であり、文字通り私達の飲み水の源です。
人間は水が無ければ生きられません。
 貴社はまた、三筋山山頂一帯での降雨量調査、土質調査を行っておりません。
土隆一先生(静大名誉教授)はじめ複数の地質学者が、天城三筋山の尾根筋は火山性の
地質であり、地震や大雨には脆弱であると申されています。
現に昭和53年の伊豆大島近海地震では、風車建設予定地から約1km下の稜線上で
大規模土砂崩れがあり、7名の方が亡くなりました。保安林を伐採しても「大丈夫で
ある」とする根拠をお示し下さい。
 3月11日の原発事故は未曽有の災害を齎しましたが、貴社による全被害者への賠償、
仮払いは遅々として進んでおりません。
然るにここ伊豆半島で150億円もかけて風力発電を作るなどはもっての外であり、
直ちに計画を中止し、そのお金を原発事故被災者の賠償に回すことを強く要請いた
します。
 風任せで当てにならない微々たる電力を得る為に、巨費を投じることは被災者や
株主ばかりか、広く国民の激しい怒りを買う事は必定です。
 貴社は伊豆の自然を守ったと社史に刻まれるよう、名誉ある撤退を決断されます
事を切にお願い申し上げます。              2011年7月25日
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