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2014年12月24日(水)その2地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.緊急行動のご案内です!
「不起訴は許さないぞ! 東京地検前 緊急行動」
12月25日(木) 12:30~13:00 東京地検前
★2.「東電は責任をとれ!東電本店合同抗議」に係る2つの募集
横断幕作りと《3ヵ月ポスター》の掲示にご協力を
柳田 真(たんぽぽ舎)・(担当:ボランティア 渡辺秀之)
★3.東京新聞があばいた規制委「海洋モニタリング」の嘘
IAEAと組んで海洋汚染を隠す原子力規制委員会
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会! その32
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆函館市大間原発建設差し止め裁判第3回口頭弁論(12月25日)
◆ 福島菊次郎全写真展のご案内-原爆・公害・ウーマンリブ他
(12月22日~27日) 講演12月27日
★5.新聞より3つ
◆施設設計変更九電に求める 反再稼働団体 (川内原発を考える)(12月23日南日本新聞より)
◆「活断層否定できず」報告案 東通 耐震補強見直しも (12月23日東京新聞より)
◆南相馬の避難勧奨解除 政府 最後の142地点、28日に (12月22日東京新聞より抜粋)
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┗■1.緊急行動のご案内です!
| 「不起訴は許さないぞ! 東京地検前 緊急行動」
| 12月25日(木) 12:30~13:00 東京地検前
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「何も対策をしなければ、地震、津波で原発過酷事故が起こるということを、東電も国も十分に予測してた」という調査事実を基に、12月9日、福島原発告訴団は新たな上申書を東京地検に提出しました。
さらに12月22日、「だめ押し」の上申書を追加で提出しました。
東京地検は、起訴できるだけの証拠が次々と明らかになっているにもかかわらず、いまだに強制捜査もせず、東電旧経営幹部を聴取したという報道も聞こえてきません。
原発事故被害者は、泣き寝入りしろということでしょうか?
私たちは、こんな思いで、新しい年を迎えることはできません。
東京地検に対して、東電旧経営幹部の「不起訴は許さない!」と、 緊急行動を行います。
ぜひ、ご参加をお願いいたします!
◆不起訴は許さないぞ! 東京地検前 緊急行動◆
(日時) 12月25日(木) 12:30~13:00
(場所) 東京地検前
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☆福島原発告訴団 本部事務局
〒963-4316 福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1武藤方
電話 080-5739-7279 メール 1fkokuso@gmail.com
ブログ http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/
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┗■2.「東電は責任をとれ!東電本店合同抗議」に係る2つの募集
| 横断幕作りと《3ヵ月ポスター》の掲示にご協力を
└──── 柳田 真(たんぽぽ舎)・(担当:ボランティア 渡辺秀之)
標記の件、2件の募集をしますので、奮ってご応募・ご協力ください。
(1)東電本店合同抗議用の横断幕(200cm*70cm)を新規作成します。
就きましては、その横断幕に記載する「文言」を募集いたします。
以下に、文言例を示します。
1)“東電は福島の責任をとれ”
2)“柏崎刈羽原発再稼働は、日本を滅ぼす”
3)“放射能汚染水で、海を汚すな”
☆12/27までに、本アドレスに「文言」案を、お寄せください。
(2)東電本店合同抗議を宣伝するカラーポスター(A3判)を作成しました。
自宅、近隣等に掲示できる方、ポスターを希望の方は、12/27までに、本アドレスに「希望枚数」をご連絡ください。送付いたします。(無料)
(3)東電本店合同抗議は、毎月第一水曜日
1月7日(水)19:00-21:00(第16回)
2月4日(水)19:00-21:00(第17回)
3月4日(水)19:00-21:00(第18回)
※その前段に九州電力東京支店行動(17:30-18:30)
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┗■3.東京新聞があばいた規制委「海洋モニタリング」の嘘
| IAEAと組んで海洋汚染を隠す原子力規制委員会
| 原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会! その32
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
以前から気になりながら追及できないでいた海洋モニタリングの偽りを東京新聞が暴いてくれた。要するに、規制委は検出力の小さい分析方法で毎日分析して、不検出(汚染濃度ゼロ)を喧伝してきていたのだ。
1 12月5日の東京新聞トップ記事
<「不検出」実際は汚染 東電誤解与える海水簡易分析>
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014120590065951.html
東京電力福島第一原発から海洋への放射性セシウム汚染問題で、東電は測定時間が極めて短い簡易の分析で「検出せず」と公表してきた。ところが、詳細分析の結果では、その7、8割でセシウムが含まれていることが分かった。…。
北と南の放水口付近で毎日行う「簡易モニタリング」で不検出(ND)としているデータの7~8割が詳細分析すると1~5Bq/lも出ており、おまけに専用港出入り口では詳細分析していない。
規制委事務局担当者は「日々の測定は放射性物質の漏れを早く検知するためで、詳細分析は汚染の拡散状況や量を把握する目的。改善すべき点があれば改善したい」と話した。
2 すぐにコメントする規制庁
実はこの記事にはその前段の12月1日の東京新聞トップ記事がある。
<海洋汚染、収束せず 福島第一 本紙調査でセシウム検出>
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014120190070303.html
これに対して、規制委がすぐに反応した。12月2日の規制庁ブリーフィングで米谷総務課長が「読まれた方に誤解を生ずるおそれがあるもの」、「日常分析は毎日実施しており、検出下限値は1Bq/Lに設定しています。詳細分析は週1回実施しており、検出下限値は0.001Bq/Lに設定」と説明する。が、記事を否定したり抗議はできなかった。
12月5日の記事は、規制委の圧力にめげずにより詳細に東京新聞が書いたものだ。
3 海洋モニタリングについてのIAEAレビュー
規制委は昨年の秋に海洋モニタリングについてIAEAに指導された。IAEAの職員がボートに乗った写真をご記憶の方もあろう。このIAEAのレビューの結果は、「海洋モニタリングに関する国際原子力機関(IAEA)のレビュー -東京電力(株)福島第一原発第1-4号機の廃炉に向けた取組についてのIAEAレビューの最終報告書」として公表されている。
http://www.nsr.go.jp/activity/monitoring/monitoring7.html
4 田中委員長発言
このことについては2013年9月5日(IAEAレビューの前)に田中委員長が目論見を述べている。
http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20130905sokkiroku.pdf
「…今の段階では、いろいろ言われているけれども、外洋の汚染というのはないのですよというか、要するに、優位な差は出ていないですよということなのですね。言葉でどうこう言うよりは、ああいうデータで示した方が、はっきりする。我々、科学を扱っている人間は大体そういう理解をするので、外国人も、その方がはっきり分かるでしょうということで、例えば、IAEAとか、しかるべきところにきちっとそういう情報を出していこうということで、国際社会のいろいろな不信とか、混乱を防ぐのに、我々としても責任を果たそうという、そういうことなのです。」
そして、2013年9月11日には田中委員長が安倍首相の嘘を擁護した。
http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/20130911sokkiroku.pdf
「環境に有意な影響があるような汚染はまだ生じていないということで、ブロックされているとおっしゃったと思うのです。コントロールされているかどうかということは、考え方なのです。…しかも、今の1Fの状況は、心配しなければいけないような状況ではないということは、私もそう思っています。今、海の汚染はほとんど港、安倍総理でいうと0.3平方キロの外では、ノンディフェクタブル(不検出)な状況に近いですから、言葉の端々をあげつらっても、何の意味もないのです。」
海洋モニタリングにおいて、検出力の乏しい簡易分析を毎日やってそれを海外に向けてまで公表し、イチエフ事故による海洋汚染を隠し通すことを、田中委員長率いる原子力規制委員会がIAEAと組んでやっているのだ。
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┗■4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆函館市大間原発建設差し止め裁判第3回口頭弁論
日時:12月25日(木)15:00~口頭弁論、16:00~裁判報告会
会場:裁判 東京地裁大法廷(傍聴整理券の配布は14:30まで)、
報告会 参議院議員会館講堂(入館証配布は15:30から)
○内容:
電源開発の原発運転開始までまだまだ時間がかかるので、訴える段階ではないとの主張に対する原告側からの反論、原告から基準地震動の策定がそもそも過小評価されているので原発の安全性は保たれないことを主張。
16時からの報告会では、弁護団 からの裁判報告、大間原発反対の会の奥本征雄さん(大間在住)の話を伺う。
主催者:大間原発反対関東の会
連絡先:Tel.080-6616-9604(玉中)、メール aki-trsk@outlook.jp(寺崎)
◆ 福島菊次郎全写真展のご案内-原爆・公害・ウーマンリブ他
この時期(12月22日~27日)に福島菊次郎全写真展を開催しています。来年は、戦後70年という時代の節目を迎える直前にあたり、戦後の権力の嘘を告発し続けて来た福島菊次郎さんの撮った写真(約2000点)を一斉展示できたことは意義深い。
この写真展について、朝日新聞12月20日朝刊、東京新聞22日朝刊、読売新聞22日朝刊、毎日新聞23日朝刊に記事として掲載されています。
300㎡と200㎡のニ部屋の展示場を借りての展示は、福島さんの写真一枚一枚の迫力に圧倒されんばかりです。
原爆、公害、学生運動、ウ-マンリブ、軍事など、戦後の日本が内包してきた権力矛盾が時代とともに、見事に写し出されています。
◇『殺すな!殺されるな!』福島菊次郎全写真展
12月22日~27日まで パルテノン多摩市民ギャラリ-・特別展示室
講演会『93歳のラストメッセ-ジ』
○12月27日(土) パルテノン多摩 大ホ-ル
講 演:福島菊次郎
ゲスト:ア-サ-・ビナ-ド(詩人)
パルテノン多摩 交通:京王線、小田急線 多摩センタ-駅下車 徒歩3分
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┗■5.新聞より3つ
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◆施設設計変更九電に求める 反再稼働団体 (川内原発を考える)
九州電力川内原発(薩摩川内市)の再稼働に反対する市民団体が22日、「川内原発は多数の科学的欠陥がある」として、施設の設計変更を求める「勧告書」を九電の瓜生道明社長宛てに提出した。
県内外の市民や県議、元大学教授らの「川内原発民間規制委員会・かごしま」(約10人)事業者の責任を継続的に追及するのを目的に6日発足した。
勧告書は九電鹿児島支社に提出。炉心損傷防止対策や圧力計・水位計の改良、免震重要棟の地下設置など
16項目を求めている。県庁で会見した松元成一委員長は「勧告に対応できなければ廃炉を」と話した。
(12月23日南日本新聞より)
※編集部より:全文は【TMM:No2368】に掲載
◆「活断層否定できず」報告案 東通 耐震補強見直しも
東北電力東通(ひがしどおり)原発(青森県)の断層を調べている原子力規制委員会の専門家チームが22日、「敷地内に活断層が存在する可能性を否定できない」とする報告書案をまとめた。新規制基準による東北電の審査申請は、敷地内に活断層がないことが大前提。東北電は想定すべき地震の揺れを見直し、耐震補強なども求められることになりそうだ。
規制委事務局は東北電の意見を聴いた後、報告書案を委員会に報告する。了承されれば「敷地内に活断層ありの疑い」の判断が確定する。
東北電は、敷地内の断層は活断層の動きによるものではなく、地下水で地盤が膨張する膨潤(ぼうじゅん)によってできたものだと主張。しかし、調査チームは「断層が将来動くものではないとする東北電の主張には、十分なデータが示されていない」と退けた。
敷地内を南北に長く走る「F-9」「F-3」と呼ばれる二つの断層は、「活断層の可能性を否定できない」などと指摘。特にF-9断層は、原子炉建屋から西に百数十メートルしか離れていない。
炉などの直下にはないため廃炉には直結しないが、再稼働させるためには、この断層が動いた場合にどんな揺れが起き、建屋や炉など重要施設にどの程度の影響があるかを正確に計算した上で、施設を補強し十分に耐えられることの証明が必要になる。
海から冷却水を取り込む熱交換器などが入る重要施設の下を走る「f-1断層」では、専門家の間で意見が分かれ、活断層の可能性と、否定的な見方の両論を併記。原子炉建屋直下の「f-2断層」は「活断層ではない」とした。
会合後、東北電の安倍宣昭(のぶあき)副社長は「報告書案は科学的、合理的ではない。早急に内容や議論を分析し、あらためて疑問点や見解をまとめる」と述べた。
<東通原発> 2005年12月に1号機が稼働。東京電力福島第一原発と同じ沸騰水型軽水炉で、東日本大震災の際は定期検査で停止していた。出力は110万キロワット。2号機の増設計画がある。
(12月23日東京新聞より)
◆南相馬の避難勧奨解除 政府 最後の142地点、28日に
政府の原子力災害現地対策本部は21日、東京電力福島第一原発事故に伴い、放射線量が局所的に高い「ホットスポット」として国が指定した福島県南相馬市の特定避難勧奨地点を、今月28日に指定解除することを決定した。
同市で開かれた住民説明会後、現地対策本部長の高木陽介経済産業副大臣は記者団に「除染で放射線量が下がっていることなどさまざまな点を鑑みた結果、解除を判断した」と述べた。説明会に出席した住民のほとんどは「納得できない」などと反対しており、住民の理解が得られないままの強行解除となる(中略)
「なお高線量」住民怒声
福島県南相馬市の特定避難勧奨地点をめぐり、同市の説明会で政府から28日の解除決定が伝えられると「住民の理解を得てからにしろ」など怒声が上がった。会場は解除反対一色だったが、政府は説明会を一方的に終了。解除強行に「納得できない」と、住民の怒りは収まらない。(中略)
「線量が下がっていないところに、住めというのか。解除には全く納得していない」と話した。(後略)
(12月22日東京新聞より抜粋)
2014年12月24日(水)地震と原発事故情報-1つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.川内原発民間規制委員会・かごしまが設立され、
九州電力に「勧告書」が12月22日に手渡されました。
内容は、福島事故、TMI事故、美浜事故をDBAとする
設計と操作の変更勧告(16項目)です。 槌田 敦(物理学者・たんぽぽ舎アドバイザー)
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┗■1.川内原発民間規制委員会・かごしまが設立され、
| 九州電力に「勧告書」が12月22日に手渡されました。
| 内容は、福島事故、TMI事故、美浜事故をDBAとする
| 設計と操作の変更勧告(16項目)です。
└──── 槌田敦(物理学者・たんぽぽ舎アドバイザー)
(株)九州電力代表取締役社長 瓜生 道明殿
勧 告 書
2014年12月22日
川内原発民間規制委員会・かごしま
委員長 松元 成一
電力を市場に供給するには、DBA(Design Basis Accidents、設計基準事故)としての視点が不可欠であることは論を俟たない。既に開示されている政府規制委員会による「新規制基準」は直近の福島原発事故(2011)に加えて、スリーマイル島(TMI)原発事故(1979)と美浜原発事故(1991)を踏まえた基準ではないことは明白である。事業者である九州電力としては規制委員会の田中委員長が明確に『安全であるとは云わない、規制基準に基づいた審査である』と述べたことを踏まえたうえで、DBA原則に基づき原子力発電に対処することが肝要である。
われわれは、福島原発事故に加えて、スリーマイル島(TMI)原発事故と美浜原発事故を学習した結果、川内原発での多数の科学的欠陥を知るに至った。これらの欠陥をそのままにして川内原発を運転すると、これらの事故と同様の災害が発生することになる。
よって、これらの事故の経験を基に、DBA原則により、川内原発の施設を設計変更し、住民の不安を迅速に解消するよう勧告する。
1.川内原発の科学的欠陥を取り除くため、速やかに設計変更を行うことを勧告する
原子力安全の基本となるDBA(設計基準事故)とは、事故を想定し科学技術により設計することである。(注、米原子力委員会 WASH-1250(1973)、邦訳 木原他『原子力安全性ハンドブック』(株)産報)。具体的には、冷却材の喪失事故が起きた時、ECCS(非常用炉心冷却系)により燃料を冷却し、漏れ出した放射能は格納容器に閉じ込めることで成り立つ。
しかし、TMI事故では加圧器が満水になったので原子炉に十分に冷却水があると誤解し、ECCSによる注水を切り、注水量の少ない充填ポンプに切り替えて苛酷事
故にした。そこでNRC(アメリカ規制委)は「ECCSを切ってはならない」と指示した。
ところが、福島第一原発1号機(福1-1号機)の事故においては、通常時使用の手順書によりECCS非常用復水器を切り、苛酷事故にしてしまった。「事故になったら炉心はECCSで冷却する」という原則が無視された。
そればかりか、2013年7月、日本規制委の新規制基準、その概要p16には、炉心損傷防止対策として、「(1)弁を開放して減圧し、(2)可搬式注水施設(消防車)による炉心への注水」と指示している。この指示は、ECCSを使わないという点でNRCの指示を無視するだけでなく、この作業は科学的に間違っている。弁を開放して減圧すれば、原子炉の水は蒸発し空焚きになる。つまり、人為的小径破断である。事実、福1-2号機では、逃し弁を開放した結果、燃料の空焚きが進行し、燃料は原子炉底に崩れ落ちた。
しかも、消防車では注水量が不足して、苛酷事故を防ぐことができない。この場合は、高圧の条件で大量に注水できる非常用復水器のようなECCSが必要なのである。
このようなデタラメな規制をする日本規制委は科学的に信頼できない。よって、日本規制委に代わる組織として、「川内原発民間規制委員会・かごしま」を設立し、九州電力に対し下記のように原子炉の設計と操作を変更するよう勧告する。
なお、以下に述べる16項目の勧告は、すべて過去の原発事故に表れた科学的欠陥に対する対策であるが、日本規制委はこれらの諸問題を一切とりあげていない。したがって、日本規制委の新規制基準だけに依存するのでは不十分であって、九州電力はこの「川内原発民間規制委員会・かごしま」の勧告16項目について積極的に対応するよう求める。
2. 16項目の勧告事項を、以下列挙する
《炉心損傷防止対策》
【勧告1】事故の際、高圧原子炉の逃し弁を開放して減圧することを禁止し、冷却水の供給にはECCSの使用を徹底すべきである。
(理由)逃し弁を開放して減圧すれば冷却水は蒸発して失われる。また、ECCSは事故の際に高圧でも大量の水が供給できるよう設計されている。したがって、高圧のまま原子炉を維持し、燃料の冷却はECCSだけで対応する。
【勧告2】蒸気発生器細管破断における手順書は、改めなければならない。
(理由)蒸気発生器細管が破断した美浜原発事故において、2次系配管から環境への放射能の流出を少なくする目的で、手順書に単純にしたがい、加圧器逃し弁を開放して1次系の圧力を減らそうとした。しかし、この時は定期検査のミスにより逃し弁は開かないようになっていた。もしも定期検査の終了が正常になされて逃し弁が開かれれば、冷却水を失い美浜原発は苛酷事故になったであろう。この場合、正しくは、主蒸気配管と給水配管を遮断して放射能の流出を防ぎ、ECCSで注水する。
【勧告3】事故時と通常時の混乱を除くため、事故時には通常時の自動運転条件を削除すべきである。
(理由)福1-1号機の事故では、通常時の手順書に単純にしたがってECCSを切るという人為ミスであったが、設計ミスによる事故時と通常時の混乱もある。福1-3号機において、運転員がECCS隔離時冷却系を投入したところ、このECCSは通常運転との共用であったため、水位高信号により自動停止した。運転員はこのECCSを再投入しなかったため、原子炉の冷却に失敗し、苛酷事故にしてしまった。この失敗に対し、福1-2号機でも同じ条件でECCSは何度も自動停止したが、運転員は手動で再起動を続け、原子炉を3日間維持できた。
《加圧水型原発への沸騰水型ECCSの追加》
加圧水型原発の事故も、沸騰状態を経て空焚きとなる。このような状態になっては、TMI事故および美浜事故で見られたように、加圧水型ECCSは能力が足りない。この場合、沸騰する原子炉の冷却のために考案された沸騰水型ECCSが有効である。
【勧告4】沸騰水型ECCS非常用復水器を追加設置すべきである。
(理由)非常用復水器とは、原子炉よりも位置が上にあって、原子炉の蒸気を得て、これを溜めてある水で冷却し、生成した水を重力で原子炉に流し込む装置。動力は一切不要のうえ、事故の際原子炉の熱を取り除く最適のECCSである。この装置の欠点は原子炉よりも高い位置にあるので、配管に水素が溜まり機能しなくなる。そこで専用の水素逃し弁が必要となる。
なお、非常用復水器の構造はTMI原発のBW型蒸気発生器と同じである。沸騰状態にあったTMIでは、この機能により原子炉の冷却がなされたと考えられる。しかし、逃し弁の開固着により蒸気を失い、空焚きへと移行することになった。
【勧告5】沸騰水型ECCS隔離時冷却系を追加設置すべきである。
(理由)隔離時冷却系とは、原子炉の圧力が格納容器の圧力よりも高いことを利用して、タービンを回して水源の水を汲み上げ、これを原子炉に供給する装置。この装置の水源は発電後の海水で冷やした復水貯蔵タンクの水である。福1-2号機ではこの水が枯渇しそうになって、格納容器の沸騰する水を利用し失敗した。
《電源設備の欠陥を改める》
川内原発での電源の確保に不安がある。福島原発事故では電源確保に失敗し、水位、圧力、温度の計測、そして機器の運転に失敗した。この事実を重く受け止め、電源設備について以下の改良を勧告する。
【勧告6】内部電源として商用の小形発電機2機を設置し、内1機は事故に備えて常時運転し、事故になったら外部への送電を打ち切り、送電先を事故原子炉に振り向けるべきである。
(理由)福島事故は外部電源の受電不能で始まった。そこで日本規制委の新基準では外部電源を2系統にするとするが、心もとない。福島事故では通常の外部電源の外に東北電力からの供給もあったが機能しなかった。事故に必要な電源はまず内部電源として確保されたい。
【勧告7】その上で、外部電源の確保を厳重におこない、非常用電源(固定式および可搬式)も用意されたい。
(理由)内部電源を常時運転していても、電源確保に失敗する可能性は否定できない。やはり外部電源と非常用電源も整備しなければならない。
【勧告8】格納容器の冷却に必要なタービン系海水ポンプを非常用電源に接続すべきである。
(理由)福島原発事故で、原子炉の熱が格納容器に流れ、溜まるという問題が生じた。この熱を環境に逃すための対策が必要である。例えばタービン系海水ポンプによる格納容器の冷却をおこなうには、これを非常用電源に接続しなければならない。
《水位、圧力、温度の計測失敗》
福島原発事故において、原子炉停止直後の段階で水位と圧力が長時間測定できなかった。また、空焚きにより圧力は低く、水位は高く表示された。さらに、温度は外部電源回復まで、8日間も測定できなかった。原子力が科学技術というのであれば計測はその技術の基礎であり、この不安を放置したまま川内原発を運転してはならない。
【勧告9】福島事故での計測不能を反省して、計測専用の電源を確保すべきである。
(理由)福島事故では、職員により電池を計器に差し込んで水位を10分ごとに計測するまで1、2号機では7時間、3号機では15時間の測定空白があった。その測定できなかった間に1号機と3号機は空焚きから燃料崩壊となっていた。圧力は1、2号機でやはり7時間、3号機では2日間、温度は1、2、3号機共に外部電源回復まで8日間も測定不能であった。そのため事故炉の状態が把握できず、職員は右往左往した。
【勧告10】空焚きで誤表示しないように、圧力計、水位計を改良すべきである。また、TMI事故後設置された加圧水型水位計について流水中の誤表示問題も解決しなければならない。
(理由)現状での計測の方法は、凝縮槽を満杯にして基準面を作り、その基準面との比較で水位と圧力を測定している。しかし、容器が空焚きになると凝縮槽の水が蒸発し、基準面が降下して、水位は高く表示され、圧力は低く表示される。福島事故では、原子炉に水がないのに満水と表示され、また圧力は高いのに真空と表示されたこともあった。そこで、これらの計器の欠陥を改良しなければならない。正確に計測できない原子力を「科学技術」とみなす訳にはいかない。
《配管に溜まる水素の対策》
原子炉が空焚きになると、ジルコニウム被覆管と水蒸気が反応して水素が発生する。この水素は原子炉から配管に流れ込み、給水ポンプを激しく振動させるので、給水ポンプは使用できない。また水素は配管の上部に溜まり冷却水や水蒸気の流れが止まる。
前者はTMI原発で発生し、原子炉の冷却が滞った。後者は福1-1号機で発生し、ECCS非常用復水器は機能不能となった。いずれも水素を取り除く作業が必要となる。
【勧告11】九州電力は、ウェスティングハウス社(WH)型蒸気発生器の逆U字細管に溜まった水素をどのようにして取り除くか明かにせよ。
(理由)TMI事故では、職員は充填ポンプで注水する一方、加圧器逃し弁を開閉して圧力を調整した。この原発では、ボブコックアンドウィルコックス社(BW)型蒸気発生器であったので、結果的にBW型蒸気発生器での水素逃しとなっていた。しかし、川内原発では、WH社の蒸気発生器だから巨大な高さの逆U字細管が存在する。この逆U字細管上部に溜まった水素を抜き取ることはきわめて困難である。
この問題が解決できなければ、WH社加圧水型原発は水素滞留問題に対応できないので、この型の原発は全面的に使用禁止とするほかはない。
《格納容器を本来の目的で使用する》
DBAの基本理念はすでに述べたが、<冷却はECCSでおこない、放射能は格納容器に閉じ込める>である。このふたつの条件を社会に提示したことにより、原子炉の安全が社会に受け入れられ、原子力は世界に広がった。これは、TMI事故でも炉心熔融という激しい事故なのに環境に放出した放射能が少なかったことで実証されたとされた。しかし、福島事故で、ECCSは使い物にならなかったし、また放射能は格納容器から外部に大量に流した。そのため、社会は原子力の受け入れを拒否する段階に入った。
ところが、福島事故の後、日本規制委は開き直って格納容器から放射能をベント(放出)せよと指示している。この方針はDBAに反し、原子炉安全の約束違反である。約束通り放射能は確実に格納容器に閉じ込める必要がある。
【勧告12】気体放射能をベントしてはならない。その訳は、トリチウムは遺伝子を直撃するからである。
(理由)福島事故で、圧力増により格納容器破裂の心配が生じた。そのため規制委は安易に格納容器ベントを認めるとした。その条件は放射能除去のためのフィルター設置であるが、フィルターの能力に疑いがある。特にトリチウムは除去しないとするが、トリチウムはDNAに取り込まれ、トリチウムの崩壊によってヘリウムに変わり、遺伝子DNAは破壊されるので危険が高い。よって、ベントは認められない。
【勧告13】格納容器での水素爆発を防止するため、空気ではなく、窒素を封入すべきである。
(理由)沸騰水型では格納容器に窒素が封入されているから、格納容器での水素爆発はない。しかし、加圧水型では空気が封入され、TMIのように水素爆発の危険がある。これは単に費用の問題であって、安全確保をしない理由にはならない。
【勧告14】原子炉から供給される熱と水素による圧力増に対しては同規模の第二格納容器を増設すべきである。
(理由)これにより、圧力は半減する。さらに、第一格納容器と第二格納容器の接続部分に、冷却装置と水素の燃焼装置を設置して、格納容器の圧力増加を抑えることができる。
《福1-2号機型チャイナシンドローム防止》
福1-2号機において、原子炉底抜けで格納容器に落下した燃料による格納容器の底抜けが問題になっている。この二重の底抜けで放射能は大量に環境に放出されてしまった。このような事故が川内原発で生じないようにするための対策が必要である。
【勧告15】格納容器の底に金銀銅の合金(比重11以上)を置き、格納容器の底抜けを防ぐべきである。
(理由)貴金属合金は熱伝導が良く、また融点が低く、加熱されて液体となれば対流による熱除去も期待できる。金の比重は19、銀は11、銅は9だから、これらを合金にしてその比重を核燃料の比重11以上にすれば、核燃料は沈み込むことがなく、チャイナシンドロ-ムは防げる。
《免震重要棟》
福島第一原発の大事故で、東京電力を唯一評価するところは、柏崎刈羽原発の地震経験から、福島第一原発に免震重要棟を設置し、これが東日本大震災の6カ月前に完成していたことである。もしもこの施設がなければ、3月14日以後、福島第一原発は無人になっていたであろう。仮に、菅首相の命令にしたがって職員が居残ったとしても被曝対策できず、何ら作業はできなかったと思われる。
【勧告16】川内原発の免震重要棟は山の上に設置する計画であるが、これを地下に設置し、空調した地下道で各施設と結ぶべきである。
(理由)現状の計画では、各施設の要員は、放射能大気の中を防護服を着て山登りしなければならない。これでは作業が進まない。事故時の職員の作業を考えないずさんな免震重要棟計画である。
3. 【結論】
以上述べたように、「川内原発民間規制委員会・かごしま」は、九州電力に対し上記16項目の設計変更をおこなうよう勧告する。
この勧告は現実に起こった事故をDBAとする設計変更の勧告であるから、この勧告の受け入れを拒否することは、「同様の事故が起こって周辺住民が災害を受けても仕方がない」とすることであり、未必の故意という犯罪となる。
したがって、九州電力はこの勧告を真摯に受け止めて川内原発の設計変更をおこない、原子炉の安全に努められたい。
ところで、上記勧告を受け入れて川内原発の安全確保に努力すれば、当然莫大な費用が課せられ、発電による利益を得ても、採算がとれない場合も出て来る。その場合、川内原発は営業不能の不良施設ということになるから、九州電力としては美浜原発(1,2)と同様、川内原発(1,2)の廃炉を覚悟されたい。
以上
※編集部より:メールのため、文字化けする字については、同意味の字に変換しています。
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┗■4.新聞より2つ
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◆地震確率 首都圏で上昇 震度6弱以上 相模トラフ反映 政府調査委予測
政府の地震調査委員会は19日、30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を地図上で示す「全国地震動予測地図」の2014年版を公表した。東日本大震災前年の10年以来4年ぶりに全面改定した。相模トラフで海溝型地震の発生確率を見直したことなどを反映した結果、昨年の暫定版に比べ、東京で20ポイント上昇するなど関東地方で大幅に高い確率が算出された。 (後略)
(12月20日毎日新聞より抜粋)
◆大地震対策急ぐ自治体 木造住宅密集地を不燃化 県独自に津波想定図
東京都 新潟県 宮城県 神奈川県 (12月20日朝日新聞見出しより)
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┗■5.テント日誌12月21日(日)
| 経産省前テントひろば1199日商業用原発停止462日
| 冬至祭りも盛り上がって
└────
前半省略 後半部分を掲載します
1.年末年始企画(総責任:乱鬼龍)
12・28(日)テントを守れ川柳句会(14時から) 席題2題 乱鬼龍選
12・29(月)企画募集中
12・30(火)脱原発ナイトシアター(CD選:藤原&乱鬼龍)
忘年会(一品持ち寄り)テント内19時より
12・31(水)21時より『世界から原発をなくそう!反原発紅白歌合戦、
エピソード4“民主主義の逆襲”』
(経産省前、関電前、川内原発前テントを繋いで)
◆カウントダウン
01・01(木)こら!(筑紫)哲也!何ばしちょっとか?!
『異論!反論!Objection!(0時30分より)
01・02(金)経産省包囲走!テント新春マラソン(10時30分より12時30分まで)
終了後に表彰。甘酒も用意します。
参加者・スタッフ募集中(連絡先:090‐7217‐4812)
01・02(金)新春テント講談会
出演:香織倶楽部 13時より16時 後に番組
01・03(土)第72回「after311-霞が関の中心から愛を叫ぶ!!」(14時より)
トーキング・ワールド・ウォー3ブルース お正月スペシャル11
特別出演:野瀬正彦さん
(チェリスト・元プファルツ州立歌劇場主席チェリストとして活躍)
01・04(日)新春川柳句会 席題2題 乱鬼龍選(14時から)
01・05(月)新春もちつき・官庁ご挨拶廻り(10時より12時)
再稼働許さん!経産省前集会(12時より12時半)
だまし討ち結審許さん!地裁前集会(12時40分より13時10分)
テント新春記者会見(13時半より14時半)
2.2月屋内大集会[2月7日(土)18時より日本教育会館]
(趣旨)福島・再稼働を闘う人々の総結集!
再稼働阻止!テント裁判結審許すな!大集会 参加目標:500名
集会名称(仮)テント撤去・再稼働を許さない大集会
日時・場所:2月7日(土)18時開場 18時半開会 日本教育会館
内容:テントに心を寄せる各界・各層・分野からの発言を頂き、
撤去を許さない大正論を形成し闘う意志統一行う。
テント闘争を支える専門家
小児科医・高松医師の講演<福島小児線ガンは異常多発>ミニ講演
主催:経産省前テントひろば(070-6473-1947)及びテント応援団共催
たんぽぽ舎です。【TMM:No2367】
2014年12月22日(月)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.12/21「NHKスペシャル:福島第一原発事故 メルトダウン、
知られざる大量放出」の簡単なまとめ 田中一郎
★2.本日(12/21)のいろいろ情報(メール転送含む)です
おしどりマコ&ケンさんのポータルサイト 田中一郎
★3.福島からの言葉、福島への言葉
12月19日(金)第130回首相官邸前・国会議事堂前抗議
ぐみ坂キッド(たんぽぽ舎ボランティア)
★4.新聞より2つ
◆地震確率 首都圏で上昇 震度6弱以上 相模トラフ反映
政府調査委予測 (12月20日毎日新聞より抜粋)
◆大地震対策急ぐ自治体 木造住宅密集地を不燃化 県独自に津波想定図
東京都 新潟県 宮城県 神奈川県 (12月20日朝日新聞見出しより)
★5.テント日誌12月21日(日)
経産省前テントひろば1199日商業用原発停止462日
冬至祭りも盛り上がって 後半部分
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※12/23日(火・休日)講演・討論会にご参加を!
第2回衆議院選挙 結果分析と今後の反原発運動(方向)
日 時:12月23日(火・休日)13時開場 13時30分より17時
登壇者:鎌田慧さん・広瀬隆さん・柳田真さん・
水沢澄江さん(沖縄へ行って帰ってみえた)・ほか
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:1000円 先着80名
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※訂正です
12月19日発信【TMM:No2365】■2.寒風とビル風で凍えそうになる中。
●来年1月31日(土)~2月1日(日)、高浜原発再稼働反対「自転車デモ」
東京からもバスで参加予定。近日、参加者募集します。
(土曜あさ出発、日曜よる帰京。)
★「自転車デモ」は間違いです。正しくは「自動車デモ」です。
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┗■1.12/21「NHKスペシャル:福島第一原発事故 メルトダウン、
| 知られざる大量放出」の簡単なまとめ
└──── 田中一郎
下記は、今日(12/21)のNHK番組の簡単なまとめです。
(NHKスペシャル:福島第一原発事故)メルトダウン、知られざる大量放出
(2014年12月21日21時15分から1時間放送)
● NHKスペシャル|メルトダウン FILE.5知られざる大量放出
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/1221/index.html
http://tv.yahoo.co.jp/program/?sid=4427
<この番組のポイント>
1.最初の5日間の放射能環境放出量は全体の25%、残り75%はその後の2週間=つまり、3/15の「2号機問題・放射能大量放出・北西方向=主として放射性セシウム」の後こそが大問題であるという(いわゆる「それからの1,2,3号機」問題)。
(3/15の早朝から数時間、福島第一原発から600名ほど=大半の人員が福島第二原発へ避難したので原子炉パラメータ等の数値が不明、事実上事故原発放棄の状態だった:残り約70名)
2.2号機ではなく3号機の方が大問題だった=消防車注水の29/30は炉心以外の系統に漏れ出して、炉心に向かわなかった。その結果、少量の水蒸気とジルコニウムの熱反応によって核燃料が益々傷ついて表面が壊れ、放射能の放出が更に多くなってしまった(この場合は各種放射性物質の放出)。(消火系配管による炉心冷却注水の漏出ルートは少なくとも18箇所もある)
(疑問:圧力容器は炉心溶融で穴が開いたはず=炉心圧力は急速に低下したのでは? ならば、炉心圧力面からは、消防車注水はうまく行くはずだったということでいいか=つまり炉心メルトダウン後は2号機3.15問題はなくなる、ということでいいか)
3.3号機ウェットベントの地下配管に、何度かウェットベントをするうちに大量の放射性ヨウ素が付着してたまっていて、これが3/15深夜の第5回目のウェットベントの時に大量に排出されてしまった(通常のベント時の10倍以上)(この場合は放射性ヨウ素の放出)
4.原子炉冷却のための電源の確保(電源車と配電盤と配電網設備の外付け工事)か、それとも、使用済み核燃料プールの冷却水の補給か、いずれを優先するかで逡巡。特に4号機プールの冷却停止・温度上昇や、3号機爆発で非常に危険な状態になったこと、かつプールの状況がわからないことが事態を緊迫化させた(原発施設の外観テレビカメラ・モニターがないという安全対策ミス=2号機、4号機の3/15早朝の爆発映像もないことの原因)。
アメリカ(原子力規制委員会・NRC)の日本政府への指示 → プールへの水補給優先・プール対策優先(近藤駿介元原子力委員会委員長への「最悪シナリオ」策定指示も菅直人(当時首相)の指示と言うよりもアメリカの指示?
放射能・事故状況は国民よりアメリカに逐一報告
結局、使用済み核燃料プールへの注水がうまく行ったのは「キリン」稼働(3/22)以降、プールの水が十分であるのが確認されたのは4月以降、また、電源確保の遅れから1~3号機の炉心冷却が遅れ、その間、少量の消防車注水による「水蒸気・ジルコニウム反応」によって炉心燃料の破損度合いがひどくなり、大量の放射能環境放出が続いてしまった。
(最大の失敗は、消火系注水が停電時には大量の水漏れを引き起こすことを知らなかったこと → しかし、消火系注水はそもそも原子炉過酷事故を前提にしたものではない、むしろECCSの機能不全・不十分、SBO時の対応準備不十分と考えるべきでは? 今も解消していない) 草々
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┗■2.本日(12/21)のいろいろ情報(メール転送含む)です
| おしどりマコ&ケンさんのポータルサイト
└──── 田中一郎
OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
(おしどりマコ・ケンさんたちの情報がここに集約されつつあります。
注目のサイトです)(上記のうち、直近の2つをピックアップ)
(1)高濃度トリチウムの汚染水漏えい
ALPS OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
http://oshidori-makoken.com/?p=542
(2)高濃度トリチウムの汚染水の漏えい(続報)トリチウム濃度は88万Bq/L
ALPS OSHIDORI Mako&Ken Portal - おしどりポータルサイト
http://oshidori-makoken.com/?p=571
また、下記は昨日(12/20)のたんぽぽ舎での講演録画です。
20141220 UPLAN おしどりマコ・ケン
「福島原発事故を忘れない!未来&世界への責任~加害者とならないために、
今、私たちがすべきこと」
https://www.youtube.com/watch?v=X-9vjj6xVj0&list=UUhjEbWVGnGHhghoHLfaQOtA
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┗■3.福島からの言葉、福島への言葉
| 12月19日(金)第130回首相官邸前・国会議事堂前抗議
└──── ぐみ坂キッド(たんぽぽ舎ボランティア)
原子力規制委員会が高浜原発の審査書案を了承したせいだろう(事実上の合格ではないよね)。今日はいつもより活気に溢れていた。怒っている筈なのに笑顔の人もいた。寒さの中、皆元気だった。頼もしいね。
○双葉町から避難している女性
「これからどうなるのだろう。インフラすら無いのに戻れる訳がない。
・・・戻りたい。」
言葉がなかった。慰めも励ましも、何も無かった。
○「頑張れ福島」東京と福島
福島に来るまでは違和感はなかった。3.11の翌月、南相馬の海岸から約4キロ、津波到達地点から500メートル程先の民家にいたとき気づいた。テレビが繰り返す「頑張れ福島」。家の主は「これ以上どう頑張れというのだろう」、「今度津波が来たらもう遮るものはないからここも終わりだね」と言った。家は半壊、毎日幾度も余震が続いた。「頑張れ福島」を見るたびに異様な気持ちになった。
〇東京オリンピック招致
「福島の青空のもと、子どもたちはサッカーボールを蹴りながら、復興そして未来を見つめています。私は日本の総理大臣として、彼らの安全と未来に責任を持ってます。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも及ぼすことはありません」。
追い打ちをかけるように「オモテナシ」。得意げに語る人たちは誰かを傷つけ愚弄した。それは「ヒトデナシ」という言葉を連想させた。
オリンピック招致に一喜一憂する人々がいる一方で、福島で勤務していた全国の若い警官たちは何を思っただろうか。私にはわからない。わからないが思い出すのは1969年アポロ月面着陸のとき、南ベトナムにいた米軍兵士の言葉だ。
「ジャングルの中を這う数万の兵士のことよりも、月にいる3人の男たちを全米が心配していた。得たいが知れない感情が込み上げてきた」。
〇国は、電力会社は諦め、忘れるのを待っている
「頑張れ福島」とは国は助けないから勝手にやれということ。ならばこうしよう。「諦めない」、「忘れない」、「騙されない」。
嘘つきは原発の始まり、原発は終わりの始まり。だから「その嘘本当?」というわけさ。
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┗■3.NHKは籾井会長になり、悪質さを増した
│ NHKの体制寄りの報道姿勢の遠因
| <上映>息を吹き返した原発推進派と戦い勝利した
| 巻町民を描いた市民活動ドキュメンタリー
└──── 西村俊弘(スペースたんぽぽ講座運営委員)
○12月13日(土) 加藤久晴さんによるシリーズ第4弾の講座が、行われました。
NHKの体制寄りの姿勢の遠因は、1984年に放送された『核戦争後の地球』にある。この番組は核爆弾が東京に落ちた後の、悲惨な状況を描いたものである。
放送後、民社党と自民党は、NHK会長を国会に呼び、締め上げた。
会長は悪意に満ちた質問に屈せず、全てに反論するが、以降、NHKは萎縮してしまう。
政府が一番ふれてほしくないのは、内部被爆の問題である。NHKの生放送の座談会で内部被爆の実際を話した教授が、その後、座談会での発言をできないようにされてしまう。
○<映像上映>
1995年4月巻町、町議会選挙で、原発反対派の議員が、定数22のうち12名が当選。住民投票条例制定案が6月に提出された、原発推進派は切り崩しを画策、反対派議員の2人が離脱してしまった。ところが、住民投票条例は、11対10で成立する。
9月、推進派は、町長に住民投票の実施の権限を与える、条例改正を求め、この案は成立してしまう。
町有地の売買は、住民投票を尊重しなければならない。町長はこれを無視、東北電力に町有地を売却しようとする。町民は怒り、町長のリコールがもちあがる。
12月、有権者の43%、1万人を越える人々がリコールに署名しこれにショックを受けた町長は辞職した。
翌年1月に行われた町長選挙で、反対派の笹口孝明さんが町長になり、8月に住民投票が行われる事になった。
推進派は切り崩しを謀り、料亭での接待や原発見学ツアーを繰り返す。法的拘束力のない住民投票では買収に罰則はない。
自民党は巻町に乗り込んだ。東北電力も社員を送り込む。集票マシーン建設業界も動いた。
しかし結果は、反対12,478、賛成7,904で反対派の圧勝であった。
推進派は法的拘束力はないとし、これを無視しようとするが、町長は国に原発計画撤回を提出、町有地は売らないと宣言した。
東北電力も国も計画を撤回しなかったが、事実上原発推進は出来なくなった。
巻町の住民自治の精神は、住民によって作られた、住民自らが選んだのだ。
民意は示された。
☆シリーズ予告 第5弾
1月17日(土)18時~20時 会場:「スペースたんぽぽ」
日本製の原発映画の問題点、外国製の原発映画との比較。日本製はなぜ駄目なのか?
<映像上映>
刈羽原発のプルサーマル計画を拒否した、市民活動を描くドキュメンタリー。
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┗■4.金曜行動・130回目のビラまき・
│ もう原発はやめよう!「週刊金曜ビラ131号と同封ビラ」の紹介
└──── たんぽぽ舎
○金曜官邸前行動で毎週配布しているビラが131号になった。(金曜行動は130回)
1号から130号まで2年有余、毎週金曜行動で撒いてきたビラである。いつものB5版4頁で、1頁が学習会・デモの日程、2頁が講演やお知らせ、3頁が高浜原発「合格証」案公表の批判記事、4頁が川内原発関係のお知らせである。
○同封したビラ(あんこビラと称している)は3種類。
1つは、鹿児島反原連のビラ:<1月24日(土)金曜行動の全国交流会>と
鹿児島ストップ川内原発1月25日(日)大集会のビラ(天文舘)
2つは、学習会のお知らせ:1月17日(土)18:00- 原発とメディアシリーズ最終回-原発映画をめぐって 1月22日(木)19:00- 原発事故と環境汚染その2-
原発事故由来放射性廃棄物の処理処分をどうするか
3つは、東電本店合同抗議の呼びかけ=第16回1月7日(水)19:00-20:00と九州電力東京支社への抗 議17:30-18:30のビラ
☆希望者へはこのビラをたんぽぽ舎の講座で配布。経産省前テントでも配布。
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┗■5.新聞より3つ
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◆地震確率:首都圏上昇 震度6弱以上、新宿46% 横浜78%
政府の地震調査委員会は19日、30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を地図上で示す「全国地震動予測地図」の2014年版を公表した。東日本大震災前年の10年以来4年ぶりに全面改定した。相模トラフで海溝型地震の発生確率を見直したことなどを反映した結果、昨年の暫定版に比べ、東京で20ポイント上昇するなど関東地方で大幅に高い確率が算出された。
大震災の発生を想定できなかった反省から予測方法の見直しを進めつつ、過去2年は暫定版を発表してきた。
今年は、大震災の教訓を踏まえ、最大マグニチュード(M)8?9の巨大地震が起こり得ると見直した南海トラフと相模トラフの長期評価を反映させた。また、発生位置や規模が明らかでない「震源不特定地震」も盛り込んでおり、その規模について、下限値を内陸でM6・8から7・3に、海域でM7・0から7・5に引き上げるなど、不確実性を重視して計算し直した。地盤の揺れの増幅率も再検討した。
この結果、僅かに確率が高まった地域が多かった。ただ、確率が高い地域の傾向は従来と変わらず、北海道根室地方、三陸?房総沖、相模トラフ、南海トラフ沿い、糸魚川?静岡構造線断層帯周辺で高確率となった。
都市ごとでは、東京都新宿区46%(昨年比20ポイント増)、横浜市78%(同12ポイント増)、千葉市73%(同6ポイント増)などで上昇が目立った。これは相模トラフ沿いで従来よりも多様な地震を考慮したほか、東京湾で起きる地震の震源の深さを従来より約10キロ浅く想定したためだ。地図は防災科学技術研究所のホームページで公開する。
(12月20日毎日新聞より)
◆反原発世論無視するな【金曜日の声 官邸前】
東京都荒川区の無職 島幸恵さん(39) 衆院選の結果を見て今の世の中の流れが怖くなり、初めて参加した。川内(せんだい)原発に続いて高浜原発も再稼働に向かっているが、何か起きたら国はどう責任を取るのか。福島事故の責任も取れていないのに。
東京都江東区の無職 伴安弘さん(68) 自民党が衆院選で勝ったといっても、死票が多く民意は十分に反映されていない。原発反対の世論を無視してはいけない。高浜も新規制基準適合とされたが原発が集中する土地で事故が起きれば危険だ。
(12月20日東京新聞より)
◆ 高い津波が短時間で到達 日本海の地震・津波
≪今さら聞けない≫