NUCLEAIRE
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┗■3.新聞・雑誌より4つ
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◆核燃料4体取り出し 廃炉工程、第2期
1533体移送に1年余 福島第一の4号機
「想定外」は許されず
福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しが始まった。汚染水問題や予期せぬ停電などで「見通しが甘い」と批判を浴びてきた東京電力は、今回の取り出しを「廃炉工程が順調に進んでいる」とアピールできる数少ない機会ととらえ、当面の大きな目標に位置付けてきた。
作業で懸念されるのは、燃料輸送容器の落下だ。プールのある建屋5階から落ちると燃料が破損する恐れがある。容器が壊れれば、大気中への放射性物質拡散という極めて深刻な事態となる。
東電は容器の落下以外に、プールの冷却停止や水の漏えい、大地震、火災、容器運搬中のトレーラーの事故など、さまざまなトラブルを想定して対策を講じ、それぞれのケースごとに対応を決めている。だが、トラブルが同時多発したらどう対処するのか。東電は「そんなことは起こるはずがない」という。(中略)
2年8カ月前の事故は最悪の事態がいくつも重なって起きた。来年末まで続く作業の計画に抜かりがないか、東電には慎重に確認することが求められる。
もう「想定外だった」では済まされない。(11月19日茨城新聞より抜粋)
◆再稼働1号へ 活断層無視
伊方原発 敷地から6キロ
四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)は再稼働第1号の最右翼とみられている。その理由の一つが、現時点で敷地内の断層が問題にされていないことだ。しかし、原発の目の前には日本最大の活断層が走る。
伊方原発も活断層問題を抱えている。原発の敷地からわずか6キロの伊予灘沖には、中央構造線が存在する。西日本を縦断する全長約800~1000キロメートルに及ぶ日本最大の活断層帯だ。これが動いた時はマグニチュード8級の地震になるともいわれている。(中略)
だが、四国電は、独自の海底音波調査を盾に、活動時期について「過去1万年は動いていない」と主張した。(中略)
1996年、岡村真・高知大教授(当時)による海底音波探査調査がこれを覆した。「伊方沖断層は過去6000年間に3回の活動をしている」ことが分かったのだ。四国電は「当時の機械の精度が低かった」と誤りを認めた。(中略)
そもそも国の新規制基準自体が、福島事故の原因が解明されていない中で作成された不十分なものだ。新規制基準が施行された7月以降の動きも「異常に」早い。「再稼働ありき」の姿勢を感じてならない。
(11月8日南海日日新聞別冊より抜粋)
◆福島市長選 現職が惨敗 3大市 全て首長交代
進まぬ除染 強い不満
・福島県内で首長が交代した市:郡山市、いわき市、福島市
(11月18日東京新聞より抜粋)
◆JNES統合法成立
たんぽぽ舎です。【TMM:No2025】
2013年11月20日(水)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.毎週の金曜日官邸行動に思う、11月15日(金)第80回
つい最近まで「暑い暑い」と言っていた気がしますが、早いものでもう
木枯らしの季節がやって来ました。そんな中で首相官邸前、国会議事堂
前に来る人たちは元気です。
今日も力いっぱい「再稼働反対」「福島を忘れるな」の声が首相官邸前
に響きました。 千葉和夫(たんぽぽ舎ボランティア、茨城県在住)
★2.これでも科学技術か ? 福島原発 (第3回)
(2)使い物にならなかった欠陥ECCS
原子炉の冷却水が失われて冷却できなくなる苛酷事故の場合、
ECCS(緊急炉心冷却系)を使用する
槌田敦(元理化学研究所研究員)
★3.新聞・雑誌より4つ
◆核燃料4体取り出し 廃炉工程、第2期
1533体移送に1年余 福島第一の4号機
(11月19日茨城新聞より抜粋)
◆再稼働1号へ 活断層無視 伊方原発 敷地から6キロ
(11月8日南海日日新聞別冊より抜粋)
◆福島市長選 現職が惨敗 3大市 全て首長交代
進まぬ除染 強い不満 (11月18日東京新聞より抜粋)
◆JNES(独立行政法人原子力安全基盤機構)統合法成立
(11月16日東京新聞より抜粋)
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※11/22(金)第81回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:11月22日(金)18:00から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。16:40頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)
前で短時間の抗議コール。17:00「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて17:20官邸前へ、国会前へ出発。
20:20経産省前テントヨコでまとめの集会(短時間)。
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┗■1.毎週の金曜日官邸行動に思う、11月15日(金)第80回
| つい最近まで「暑い暑い」と言っていた気がしますが、早いものでもう
| 木枯らしの季節がやって来ました。そんな中で首相官邸前、国会議事堂
| 前に来る人たちは元気です。
| 今日も力いっぱい「再稼働反対」「福島を忘れるな」の声が首相官邸前
| に響きました。
└────────── 千葉和夫(たんぽぽ舎ボランティア、茨城県在住)
○ 11月15日、昼から降り始めた雨は午後4時ごろになって止みました。「今日は参加する人が少ないかな」そんな話をしながら地下鉄内幸町駅を出ると、国会議事堂方面に美しい夕焼けが輝いていた。Yさんと「安倍さんもこんな夕日を見れば原発推進などの妄想は出てこないのに」などと話しながら、経済産業省前のテントに向かった。
そして、私たちは定位置の地下鉄丸の内線、国会議事堂前に5時30分に到着した。
もうあたりが薄暗くなり始めていた。やはり出足は良くないようだ。しかし、6時のデモ開始時刻過ぎたころから地下鉄の階段を続々と人が登ってくる。結局いつもと同じぐらいの人が集まり「再稼働反対」「海を汚すな」などのシュプレヒコールが力強く夜空に響きわたった。
そんな中で、毎回気が付くことは必ず“今日がはじめて?”という人がいることです。地下鉄の階段から登ってきて「どこに行けばいいのか」と聞かれるのでそれがわかります。
○ 首相(官邸)へのアピールは
・伊方原発は、国内原発で唯一内海に面する。巨大な活断層である中央構造線があり、将来大地震を引き起こす危険がある。ここでフクイチ同様の事故があると瀬戸内海は死の海になってしまう。日本は終わりです。ここの再稼働は絶対に許せません。
・原子力規制委員会は柏崎刈羽6,7号機の審査開始を決定した。今まで規制委員会は福島第一原発のトラブル解決が最優先課題と言ってきたが、田中委員長、広瀬社長が非公開で面談、その後態度が豹変した。こんなことは許されることではない。
・原子力規制委員会が、年間の追加被ばく線量が20ミリシーベルト以下であれば健康に大きな影響はないという見解を提言に盛り込む方針を固めた。それならば、まず、規制委員、国会議員、その家族(子供、孫)が20ミリシーベルトの所に住んでください。そんなことで帰省を促すのは間違っている。
・いま、「特定秘密保護法案」が国会で審議されている。これが通るとこの集会もできなくなる可能性がある。フクイチの事故では、スピーディのデータはじめ、多くの情報が隠された。
また、日本中の原発の事故隠し、データ改ざんは日常的に行われていた。いま、国民が必要な事は情報公開することだ。
・<私も発言をしたので、ついでにそれを書いておきます。>
私は茨城県鹿嶋市、鹿島アントラーズの球場の近くから来た年金生活者です。片道3~4時間かけて、月2~3回この場に来ています。それは、黙っていると原発稼働に賛成と取られるからです。
安倍さん次の話をよく聞いてください(ここで1分の合図あり、1分とはなんと短い時間なのだろう)
先日、サッカー観戦に行きハーフタイムに、「金曜日に首相官邸前に行っているのだ」の話になった時、近くの高校生に「おじさん、俺たちに放射能のゴミを残さないでください」と言われた。彼らにすれば普段から思っているごく自然な事なのでしょう。
安倍さん、最近小泉純一郎元首相との間で、“無責任”の話を展開していますが、まさにこのことは無責任のさえたることではないでしょうか?
高校生、中学生そして小学生でもわかるように、使用済み燃料、核のゴミをどうするのか、丁寧に説明してください。お願いします。
“再稼働にまっしぐら”よりも大事なことは、次世代を担うこのような人たちの声を真摯に受け止めることではないでしょうか?
そしてはっきりと「君たちには核のゴミ、使用済み燃料の処理は残さない」と約束することが政治の責任、大人の倫理だと思います。それができないようならば、即脱原発の選択以外にはないと思います。
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┗■2.これでも科学技術か ? 福島原発 (第3回)
| (2)使い物にならなかった欠陥ECCS
| 原子炉の冷却水が失われて冷却できなくなる苛酷事故の場合、
| ECCS(緊急炉心冷却系)を使用する
└──── 槌田敦(元理化学研究所研究員)
【ECCS(緊急炉心冷却系)とは何か】
原子炉の冷却水が失われて冷却できなくなる苛酷事故の場合、ECCSを使用する。
●非常用復水器(IC)
原子炉の水蒸気を冷やして水にし、重力で原子炉に流しこむ。1号機の場合、流量は毎時212トンである。2、3号機の場合、非常用復水器は隔離時冷却系に付属していたが、浜岡原発で配管内部で水素爆発事故があり、その対策としてこの非常用復水器機能を取り外してしまった。安全を捨てた東電の犯罪。そしてこれを許した安全委の審査怠慢。
●隔離時冷却系(RCIC)
2、3号機には隔離時冷却系がある。これは通常運転で用いられるものの転用で、準ECCS。原子炉の高い圧力を利用して復水タンクまたは圧力抑制室の水を原子炉に送る。流量は95~97トンと少なく、原子炉配管が健全な場合に有効。この運転により原子炉の熱は格納容器に移動するが、これを除去できない欠点がある
●高圧注水系(HPCI)
配管の小口径破断の場合、高圧が維持されているので高圧注水系や高圧スプレイ系が使える。隔離時冷却系と同様、原子炉の圧力が高いことを利用する。加えて動力用蓄電池が必要。圧力抑制室の水を水源とする。福島第一の場合、1号機では高圧注水系の流量は毎時682トン、2、3号機では965トン注水できる。隔離時冷却系と同じく熱除去の機能なし。
●低圧注水系(LPCI)
配管の破断で冷却水が大量に失われた場合圧力は低く、動力が得られないので、高圧注水系は利用できない。そこで、非常用動力による低圧注水系を利用する。流量は1750~1820トンである。また、炉心スプレイ系(流量1100トン)もある。1号機には存在しない。
【1号機、配管に水素が溜まって機能しなかった非常用復水器】
1号機では、3月11日15時の地震により原子炉配管が破断して冷却水が流出した。しかし、高圧注水系を使用しなかった。その原因は、原子炉の温度など基礎データが停電で表示されず、運転員は冷却水を失う深刻な状況と判断していなかったからと考えられる。
また、もうひとつのECCSである非常用復水器は何度も自動起動したが、やはり原子炉の状況が分からず、運転員はこの作動を危ぶみその度に手動停止した。これにより原子炉には水は一切供給されず、冷却材喪失の苛酷事故になったと考えられる。
なお、非常用復水器不調の原因は一般には弁の開け閉め不能とされているが、高所にある非常用復水器配管に水素が溜まり、水蒸気が非常用復水器に届かなかったからと考えられる。この欠点は、浜岡原発の配管内水素爆発事故で既知であったが無視された。
3月19日、原子炉2気圧。空焚きは収束。だが、格納容器が空焚き。事故は続く。 (第4回につづく)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2024】
2013年11月19日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.年間20mSvは容認できない。1mSvを守れ
原子力規制委員会の悪辣な決定を糾弾する
空間被ばく量でなく個別被ばく量で判断
木村雅英(「再稼働阻止全国ネットワーク」事務局)
★2.これでも科学技術か ? 福島原発 (第2回)
【計測以外の事故対策の失敗】3つ
10の失敗教訓を無視したまま他原発の運転再開の方針(規制委)
槌田敦(元理化学研究所研究員)
★3.東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、
破綻処理をしなくちゃなりません!! (続き)
東電と銀行の裏取引について(松田公太)
電気代不払いタイムス (11月16日号)より
★4.新聞・雑誌より
◆作業員がこぼした『あと100年かかる!』
"福島第一原発"4号機の使用済み核燃料取り出し開始目前
(週刊「女性自身」11/12号より抜粋)
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※11/22(金)第81回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:11月22日(金)18:00から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。16:40頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)
前で短時間の抗議コール。17:00「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて17:20官邸前へ、国会前へ出発。
20:20経産省前テントヨコでまとめの集会(短時間)。
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┗■1.年間20mSvは容認できない。1mSvを守れ
| 原子力規制委員会の悪辣な決定を糾弾する
| 空間被ばく量でなく個別被ばく量で判断
└──── 木村雅英(「再稼働阻止全国ネットワーク」事務局)
○ 11月11日(月)午後、「帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム」の第4回が開催され、年間積算線量20mSvの地域への帰還を容認し、「個人線量」に着目する「基本的考え方(案)」を事務局が提案し、委員からの指摘の修正後に決定することを確認して、この回を最終回として終わった。「基本的考え方(案)」は、規制委員会定例会議で決定される見込み(11月20日か?)。
「基本的考え方(案)」(http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/kikan_kentou/data/0004_02.pdf )の該当部分は次のとおり。
(20mSv/年への帰還容認)「避難指示区域への住民の帰還にあたっては、当該地域の空間線量率から推定される年間積算線量が20ミリシーベルトを下回ることは、必須の条件である。」(P.3)
(「個人線量」に着目)「住民の帰還にあたって、被ばく線量については、「空間線量率から推定される被ばく線量」ではなく、個人線量計等を用いて直接実測された個々人の被ばく線量(以下、「個人線量」という。)により評価することを基本とすべきである。」(P.4)
○ 思い起こせば「東京電力福島第一原子力発電所の事故に関連する健康管理のあり方について」(昨年11月~本年2月)でも、規制委は、福島医師会副会長木田委員他の指摘を無視し、何ら討論もしていない「100mSv以下発がんリスク国際的に証明無し」を「提言」に滑り込ませた。
そして、11月11日から新たに環境省を事務局として開始した「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う 住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」(座長:長瀧重信(長崎大)!)に、規制委員会は「線量水準に関連した考え方」(科学的知見100mSv、避難の考え20mSv、避難指示解除20mSv、放射線防護長期目標1mSv)を資料として提出した。
○ 悪名高い山下俊一氏も3.11前には「主として20歳未満の人たちで、過剰な放射線を被ばくすると、10~100mSvの間で発がんが起こりうるというリスクを否定できません」(「放射線の光と影」『日本臨床内科医会会誌』(2009年3月)と書いていた。
福島での小児甲状腺がんは疑い含めて59人と報告されている中で、原子力規制委員会が「科学的・技術的」にでは全く無く、実は非常に「政治的」に行動していることがよく分かる。
規制委も環境省もしっかり監視し抗議していかねば。
年間20ミリシーベルト反対、1ミリSvを守れ!
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┗■2.これでも科学技術か ? 福島原発 (第2回)
| 【計測以外の事故対策の失敗】3つ
| 10の失敗教訓を無視したまま他原発の運転再開の方針(規制委)
└──── 槌田敦(元理化学研究所研究員)
【計測以外の事故対策の失敗】3つ
(8)1.2.3号機ともに原子炉の大口径破断、ECCS低圧注水系の使用不能で破局へ
1号機、非常用復水器の欠陥で給水失敗。制御棒装置の熔融脱落で大口径破断。
2、3号機、低圧注水系の使用不能を承知しながら、逃し弁開で人為的冷却水喪失
(9)海水注入は大失敗
燃料の周りに塩が析出して燃料冷却を阻害。事故処理をさらに困難にした
しかも、格納容器を錆びさせて、原子炉・格納容器を保存できなくした
(10)格納容器(または建屋)を液体窒素で冷却し、汚染水の流出抑制が必要だった
だが提案完全無視。その結果大量の高濃度汚染水を敷地地下水に流出させた
敷地に並べられた汚染水タンク。これから300トンもの汚染水漏れ、地下水へ
【上記10の失敗教訓を無視したまま他原発の運転再開の方針(規制委)】
イ. 特に、(1)電源喪失による自動計測の失敗は重要
事実が分からなければ、事故対策のしようがない
ロ. 特に、(2)原子炉等の温度計測不能に規制委の反省なし
外部電源・配電盤回復まで8日間、すべての事故機で事故対策は根拠なしだった
ハ. さらに、(4)空焚きになると誤表示する欠陥計器の放置
これらの欠陥に、対策をあきらめた現状。これでも科学技術と言えるのか
【原子炉の安全に科学技術が使えないのなら、原発推進は約束違反】
旧原子炉設計思想(原子炉の冷却徹底、放射能は格納容器に閉じ込め)に戻す必要
格納容器のベント(大気への放出)は原子炉設計思想に反している
【福島事故を反省して、上記10項目に追加すべき対策の必要な3項目】
(11)高圧注水系および隔離時冷却系には熱除去機能がない。そこで現在の格納容器から冷却装置および水素焼却装置を経て、第二格納容器に放射能を移し、閉じ込める
(12)苛酷事故に備えて、非常用復水器(水素逃し弁付)をすべての原発に設置する
(13)加圧水型格納容器での水素爆発を封ずるため充填ガスを空気から窒素に取り替える
【結論】
原子力を科学技術に戻す費用を惜しむならば、運転再開はしてはならない
(第3回へ続く)
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┗■3.東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、
| 破綻処理をしなくちゃなりません!! (続き)
| 東電と銀行の裏取引について(松田公太)
└──── 電気代不払いタイムス (11月16日号)
東電と銀行の裏取引について http://blogos.com/article/73661/
私たちが「東電は法的整理にするべきだ!」と主張をすると、安倍政権の閣僚たちは決まって「そんな事をしたら、東電が発行している一般担保付社債(=会社の資産を担保にした借入)の債権者が優先的にお金を回収することになっているので、被害者に賠償金を出したり、取引先企業に支払いをしたりができなくなってしまう」と反論します。
しかし、その裏では銀行が東電に出していた「無担保融資」を次々に「担保付の私募債(=上記の一般担保付社債と同じことです)」に転換していた。今回、会計検査院の調査で、そのような事が発覚したのです。
何故このようなことが行われていたのか?
私は以下のような考えがあるのではないかと思っています。
・ 最近、法的整理を要求する世論の声も高まりつつあるので、万が一そうなった場合を想定し、少なくとも銀行の債権だけは守ろうとしている。
・一般担保付債務を高い水準に維持し、「やはり法的整理は無理」と、既成事実をかためようとしている。
いずれにせよ、身勝手極まりない行為だと言わざるを得ません。
私は2年前の「原子力損害賠償支援機構法 」審議の時も、民衆はどうせ気付かないだろうと、半永久的な国民負担(電気料金値上げ、税金)で一部の特定利権者やステークホルダー(経営陣、株主、銀行、族議員)だけを救うものだと、強く反対をしました。本来は破たん処理するべき会社をこのような形で救済してしまうと、法治主義・資本主義の理念も踏みにじることになってしまいます。しかし、結局は民・自・公の電光石火で、マスコミに大きく取り上げられる事も無く、可決してしまいました。それが全ての始まりだったのです。
最近で言うと、10月7日の閉会中審査で指摘した「会計基準ルールの変更 」も同じような発想の下に行われたものです。
今後もこのような事が、水面下で起こり続けると思われます。それを防ぐ為にも、もう一度我々は東電の法的整理を真剣に考え、あらゆるオプションを検討し、国民と日本経済の中長期的な発展のためのベストな方法を選択しなくてはいけないのです。
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┗■4.新聞・雑誌より
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◆作業員がこぼした『あと100年かかる!』
"福島第一原発"4号機の使用済み核燃料取り出し開始目前
決して失敗の許されない作業が今月中旬から始まる-。東京電力は6日、解体作業が進む福島第一原発4号機を報道陣に公開。
そこで、本誌記者が原子炉建屋の現状、過酷な状況で働く作業員の"リアル"をリポートする。
○(前略)原発に近付くと、一部崩壊したままの雑草に覆われた家屋やガラスが割れたままのパチンコ店、商品が置きっぱなしのホームセンターが点在する。(中略)
○ 免震重要棟では、防護服を脱いだ作業員たちとすれ違う。20代と思われる年若い作業員も少なくない。作業を終えたばかりか、顔を上気させた青年の姿も。廊下には「Jビレッジ」と同じように所狭しと「がんばれ!福島第一」「負けるな同志たち」などの激励の寄せ書きや千羽鶴で埋め尽くされている。その下の目立たないところには『不当な労働条件、賃金の方は連絡下さい』と厚生労働省からのお知らせが。過酷な労働条件で働かされている作業員たちの目に入っているのだろうか。
○ 報道陣に公開されたのは4号機原子炉建屋。(中略)
その燃料貯蔵プールは、まるで地底湖のように青く、妖しい光を放っていた。濁りのないプールの底には核燃料が整然と。神秘的にさえ感じたが、水がなければ一瞬で死亡するほどの放射性物質を放出する核燃料であることを思い返したら、身震いがした。
この核燃料を、巨大なクレーンで一つ一つつり下げて取り出す。放射線が漏れ出すリスクもあり、「世界で最も危険なUFOキャッチャー」ともいわれるが、4号機建屋で寡黙に働く作業員たちを見ていると、なんとか成し遂げてほしいと強く祈るしかない。(中略」
○ 30歳代の男性に、「作業は時間かかりますね」と声をかけると、紫煙をくゆらせながら「あと100年はかかるんじゃねえか…」
現場を知っている作業員たちの声に説得力があった。
(週刊「女性自身」11/12号より抜粋)
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┗■2.金曜行動80回目を記念して-終了後に一杯会、にぎやかに
| “一人でもやる・自立した個人”がたくさん現れた、毎週の行動
└──── 柳田 真(たんぽぽ舎)
(1)たんぽぽ舎は毎週金曜官邸行動に積極的に参加している。理由はこの行動が原発廃止を目指す運動上で大きな意義をもっているから。毎週、毎週2~3000人もの人が集まる、かつ全国各地に多くの金曜行動を生み出したことは素晴らしい。2011・3・11以前の東京の反原発デモでは、5団体の協力でやっと20人の行動デモだった。
反原連の問題点・課題は参加して盛り上げながら、内から変えていこうという姿勢だ(外からのあれこれではなく)。
(2)11月15日(金)は80回目の金曜行動となった。たんぽぽ舎は午後1時から週刊金曜日ビラ(B4版)2000枚とビラ5枚を10人強で同封する作業、若干のミーティングのあと、4時出発。4時40分関西電力東京支店の前でコール(大飯原発の再稼働反対)のあと、テントへ。ここでのぼり旗(原発やめよう=たんぽぽ舎と再稼働反対・テントを守れの旗を5本ずつ、計10本)を組み立て、各班へ分ける。5班に分かれて官邸へ、国会正門へと向かう。ビラを配る、コールするという2時間の行動。
(3)官邸行動の特色の一つは、自立した個人がたくさん現れたことだと思う。官邸と国会を一周してみるとよく分かるが、参加者各人がおのおの、プラカードまたは自分の表現物を持参し、楽器を持参し、キラキラを持参し…一人でもしっかりした工夫をして意思表示している。筆者がかつて所属した労組の動員と比較すると、この自発性・自立性・表現性は大きな違いと思う。
(4)当日は私も国会前で「3分スピーチ」に参加した。発言の要旨は(1)再稼働阻止が当面の焦点である(2)再稼働の焦点・伊方原発に反対して12.1集会に全国から多数参加する(3)東京でも原発現地と連帯して官邸や東電本店前抗議行動を皆で協力して闘おう、というものでした。スピーチの後、近日愛媛に居住する若者が現れ懇談。
(5)解散集会のあと、有志でいつものように交流会=飲み屋へ行く。今日の乾杯の音頭は“80回おめでとう”であった。我々(たんぽぽ舎)も努力したが、反原連の中心スタッフは、それぞれ大変だったろうと思う。約2時間楽しく語り、飲んだ。小泉純一郎元首相の原発ゼロ発言をめぐって、甲論、乙論賑やかだった。交流会とそこでの話し合い、討論は確実に私たちを強くしてくれる。連帯と明日からの英気が強まった交流会でした。
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┗■3.東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、破綻処理をしなくちゃなりません!!
| 銀行はみんなが気がつかない間に、無担保融資を、「担保付き私募債」に切り替えていた。
└──── ootomi akira 電気代不払いタイムス (11月16日号)
東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、破綻処理をしなくちゃなりません!!
しかし今まで東電に融資していた銀行団は、破綻して金が返ってこなくなったら困るので、みんなが気がつかない間に、無担保融資を、「担保付き私募債」に切り替えていた。
ひきょうもの! 許さないぞ!
で、関連記事です。
◇ 東電柏崎の審査 福島が最優先のはずだ
2013年11月15日 東京新聞【社説】
原子力規制委員会が東京電力柏崎刈羽原発の再稼働審査入りを決めたのは到底理解することができない。フクシマの収束を最優先させるのではなかったのか。圧力に屈したとみられても仕方ない。
東電は早く破綻処理し、事故収束や廃炉に専念する原発会社と、事業収益で負債を返済していく発送電部門に分社化するべきである。国が前面に出て、国民負担で除染などを始める以上、東電の経営責任や株主責任、貸し手責任を問うのが筋である。
驚いたことに、東電に融資していた銀行団がすでに貸し手責任を問われることに備え、融資を優先弁済される社債に振り替える動きに出ている。会計検査院が先月公表した東電の経営状況の検査結果で明らかになった。四兆円近かった融資が圧縮し、三月末時点で七千二百億円強がリスクのない私募債になっていたのである。
銀行と東電の冷徹非情な行為だ。東電は早急に解体し、事故収束の体制を強化すべきである。
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┗■4. 新聞・雑誌より3つ
◆小泉純一郎「脱原発」信じてみようか!
「脱原発。でかいよ。歴史の大転換だよ。勇気はいるけれど、夢がある」
小泉純一郎元首相は、赤坂の料理店でとっくりを片手に、こう語ったという。会食相手の山田孝男・毎日新聞専門編集委員がこの話をコラムで公にすると、政界に激震が走った。
「小泉は本気だ」-場合によっては、安倍倒閣に向かう可能性さえある。(中略)
○ 命をかけてやる
会場の温度が一気に高まったのは、安倍首相について触れたときだ。
「私が郵政民営化をやろうとしたときより、現在のほうがはるかに権力の環境はいい。見てくださいよ。(脱原発は)野党は全部賛成です。自民党だって、本当は(賛成派と反対派は)半々ぐらい。ここで安倍総理が原発ゼロと宣言すれば、反対派は出てきませんよ。国民だって(多くは脱原発を望んでいる)。権力を『こういうふうに使ってください』とお膳立てしてくれている。こんな運のいい総理はいないですよ!」
安倍はまるで分かっちゃいない、と言わんばかりだ。そして、
「脱原発は郵政民営化の何倍も難しい。だから、命をかけてやる価値がある」と締めくくった。引退した老人の暇つぶしどころではない。
真剣に耳を傾けるに値する迫力がある。
(週刊誌フライデー 11月29日・12月6日号より抜粋)
◆規制委 不可解な転換 柏崎刈羽 再稼働審査へ
東京電力が申請していた柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働について、原子力規制委員会は13日、審査を始めると決めた。この日の会合で、田中俊一委員長が突然、「審査は法的な義務」などと切り出し、各委員の同意を取り付けた。「福島第一原発の事故収束が最優先」とし、審査を凍結してきた姿勢からの転換となり、規制委は不可解な手続きで再稼働へと一歩を踏み出した。
○ 提案
再稼働審査入りはあっさりと決まった。(中略)
「福島と柏崎刈羽を別々に考えることはできない」とし、福島の対策が終わるまで、柏崎刈羽の再稼働審査は行わない、という姿勢を通してきた。
ところが、先月下旬に田中氏と東電の広瀬直己社長が面談してから風向きが変わり始めた。
○ 規則
「審査は法的な義務だ」と田中氏は会合で他の委員に述べた。審査をいつまでも凍結することはできないという意味で、他の委員が反論しにくい空気が流れた。(中略)
新しい原発を審査するのは相当な負担になる。理由なく申請を放置することは許されないとしても、柏崎刈羽の審査を急ぐ大義名分にはならない。
○ 批判
政府からは、柏崎刈羽の再稼働を求める圧力が強まっている。(中略)
突然の審査開始決定は、そうした声に押されたのか。田中氏は会見で問われると「政治的なことは関係ない」と否定。(中略)
それでも不透明感はぬぐえない。再稼働審査という重要案件を、定例会合の議題に事前に加えなかったことで、傍聴席からは批判が噴出。規制委への不信を招く結果になった。
(11月14日 東京新聞より抜粋)
◆東電 除染費一部支払うと回答
副社長回答 国立て替え87億円
(前略)除染関連費用は放射性物質汚染対処特措法で東電が負担すると明記している。環境省はこれまで約1兆3000億円を予算計上し、約4700億円を執行。うち約404億円を請求したが、東電は「経営状況が悪い上、資料の確認に時間がかかっている」として約67億円しか支払っていない。
(11月16日 東京新聞より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2023】
2013年11月18日(月)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.これでも科学技術か ? 福島原発
温度、水位、圧力の計測に全面的失敗
槌田敦(元理化学研究所研究員)
★2.金曜行動80回目を記念して-終了後に一杯会、にぎやかに
“一人でもやる・自立した個人”がたくさん現れた、毎週の行動
柳田 真(たんぽぽ舎)
★3.東電は、分社化して都合よく生き残らせるのではなく、破綻処理をしなくちゃなりません!!
銀行はみんなが気がつかない間に、無担保融資を、「担保付き私募債」に切り替えていた。
ootomi akira 電気代不払いタイムス (11月16日号)
★4.新聞・雑誌より3つ
◆小泉純一郎「脱原発」信じてみようか!
「脱原発。でかいよ。歴史の大転換だよ。勇気はいるけれど、夢がある」
(週刊誌フライデー 11月29日・12月6日号より抜粋)
◆規制委 不可解な転換 柏崎刈羽 再稼働審査へ
(11月14日 東京新聞より抜粋)
◆東電 除染費一部支払うと回答
副社長回答 国立て替え87億円 (11月16日 東京新聞より抜粋)
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※11/20(水)「原発再稼働を阻止しよう決起集会」にご参加下さい
伊方・高浜・川内・玄海の阻止 Yさんを現地常駐に送り出し現地を応援
日 時:11月20日(水) 18:30開場 19:00-21:30
会 場:スペースたんぽぽ(ダイナミックビル4F)
主 催:再稼働阻止全国ネットワーク
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┗■1.これでも科学技術か ? 福島原発 (4回シリーズ・各回読み切り)
| 温度、水位、圧力の計測に全面的失敗
└──── 槌田敦(元理化学研究所研究員)
科学者は、科学技術が原子力の安全を守ると約束し、推進してきた
だが、福島原発事故では、科学技術はまったく無能だった
事故直後(11年4月4日)、保安院発表のトレンドデータに基づき、解析する
1. 温度、水位、圧力の計測に全面的失敗
(1) 停電により自動計測不能
地震による外部電源喪失と津波による配電盤および非常電源の喪失により温度、圧力、水位など基本データの自動計測ができなくなった
(2) 温度計測は、全機で外部電源回復まで8日間不能
温度こそ原子炉状態を知る最大の情報なのに、これが得られていない
1号機は、データ測定空白の間に炉心空焚き。一切の対策は判断不能の状態
(3) 水位と圧力の計測は、1,2号機では7時間、3号機では13時間不能
運転員が、蓄電池を計器に差し込み、5分ごとに圧力、水位を読み取るまでの初期の重要な時間、データ完全空白。苛酷事故との判断もできず
(4) しかも、原子炉空焚きにより、得られたデータは誤表示
読み取った原子炉水位は最大5メートルも高表示で、水は十分にあると誤判断原子炉圧力は最大2気圧も低表示。真空よりも低い値を示すなど矛盾
(5) そして、事故翌日12日朝、3号機では、ふたつの水位計は別々の値を表示
この事実から、3号機原子炉も、この空白13時間の間に空焚きになっていた。
13日には炉心崩壊への最終段階。隔離時冷却系および高圧注水系どちらも無効
(6)データ不明なら、全面的にECCS高圧注水系または低圧注水系に頼るべき
そのためには、直流電源が必要。だが発電所からは蓄電池空輸の依頼なし
東電本社は12V蓄電池を小名浜まで大量に陸送したが、発電所には届かず
(7) そのうえ、東電は3号機の実測データを全面的に改ざん
「実機計測値」という創作データを導入し、各事故調の事故解析を混乱させた
「3号機で隔離時冷却系と高圧注水系は有効に働いた」というお話し作りのためか
※11月23日(土)槌田ゼミ 徹底解析福島原発事故17「これでもか学技術と言えるか欠陥原子炉」
講師:槌田敦さん 17:30開場 18:00開会 参加費800円