NUCLEAIRE
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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆6月の首相官邸「裏」抗議行動のご案内
安倍政権は、憲法も平和主義も立憲主義も民主主義も、そして「豊かな国土と国民が根を下ろして生活していること」である「国富」も、破壊している。
安倍政権を倒そう。6月の首相官邸「裏」抗議行動の案内です。
今月は都合により13日(第2金曜)は休みます。
首相官邸「裏」からの抗議行動
反原連有志が呼びかける金曜の首相官邸前抗議行動の時間帯に、独自に首相官邸「裏」から行動します。
常連さんも、通りすがりの方も、あるいは「表」に参加している方も、どうぞお立ち寄りください。
志を同じにする方々のアピール・コールも歓迎します。
(名前)首相官邸「裏」からの抗議行動
(目的)首相官邸により近いところで官邸に向かって脱原発・反戦等を訴えるとともに、安倍政権の横暴を糾弾する。
(呼びかけ)木村(雅)(@kimuramasacl)
(日時)2014年6月20日、27日(金)18時半から19時半
(場所)首相官邸「裏」(官邸西側)
(地下鉄銀座線・南北線の溜池山王駅7番出口すぐ)
◆6月29日(日)三鷹アクションパレード~その8のお知らせです
これまでも私たち三鷹アクションは、地元生活圏の中で脱原発を訴えるパレードを行ってきましたが、残念ながら毎回参加者は少しづつ減っています。
ここは踏ん張りどころ!
今こそ、脱原発、再稼働反対の声をこれまで以上に大きく上げなくてはならないと思っています。一緒に三鷹の街で声を上げましょう!
三鷹アクション パレード~その8に、ぜひご参加ください。
日 時:6月29日(日)井の頭公園西園13:30集合
(ゼロノミクマとのイベントがあります)
14:00出発(終了16:00頃) 集合・解散とも西園
小雨決行(子どもの雨濡れ注意) 荒天中止
アピールグッズは各自用意、鳴り物歓迎
主 催:さよなら原発!三鷹アクション実行委員会
連絡先:080-5465-8138 http://mitaka2011nonukes.blog.fc2.com/
◆7/4上映会のお知らせ『福島 生きものの記録 シリーズ2~異変~』
上映と中村敦夫さんのお話 "ふくしま"から拡散した大量の放射性物質-
生態系にどんな影響をもたらしたのか?原発事故、3年目の記録
2年目の記録『~被曝~』(2013年)に続く記録の2作目『~異変~』。
3年3ヶ月を経てもいまだ収束のメドも立たないレベル7の福島第一原発事故。
そこに住んでいた人間だけでなく野生の生きものたちが、その後どうなっているのか?
上映後、俳優で日本ペンクラブ理事・環境委員長でもある中村敦夫さんのお話を聞きます。
と き:2014年7月4日(金)18:30から21:00(開場18:15)
ところ:鎌倉生涯学習センターホール (JR鎌倉駅東口より徒歩3分)
入場券:千円 予約可:0467-24-0501・080-5544-5937
crossroadcafe_kamakura@yahoo.co.jp
主 催:鎌倉・岐れ路の会、脱原発文学者の会鎌倉、
「福島生きものの記録」支援プロジェクト鎌倉
後 援:鎌倉市教育委員会
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┗■4.新聞より2つ
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◆原発事故の避難世帯 4割「精神的不調で通院」 茨城大調査
「住環境や賠償、具体策を」
東京電力福島第一原発事故後、福島県から茨城県内に避難している世帯の四割に、精神的不調を訴えて通院している人がいることが茨城大(水戸市)の調査(速報値)で分かった。アンケートを集計した原口弥生准教授(環境社会学)は「震災から三年が過ぎても事態が好転したわけではない。避難者を孤立させてはいけない」と指摘し、周囲のサポートが大切だと説く。
茨城大は今年二~三月、避難者がいる約四十の市町村を通じて茨城県内千四百八十世帯に質問票を送り、約三割の四百五十二世帯の回答を得た。
(後略) (6月10日東京新聞より抜粋)
◆家庭も電力選ぶ 大手独占に幕 改正電事法成立
電力の小売り事業を二〇一六年をめどに全面自由化する改正電気事業法が、十一日午前の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。大手電力会社の地域独占体制を撤廃し、家庭や商店などの小口利用者も自由に電気事業者を選べるようにする。電力市場の競争を促し、電気料金の引き下げにつながることが期待されている。
二〇〇〇年から段階的に進められてきた電力小売りの自由化では、電力需要の六割を占める企業や自治体など大口利用者(契約電力五十キロワット以上)向けで既に参入規制がなくなっている。
全面自由化では、大手電力が現在独占する七兆五千億円規模(顧客数八千四百二十万件)の小売市場を新たに開放。異業種からの新規参入や、地域の垣根を越えた大手電力の事業展開が加速しそうだ。家庭や商店も料金水準やサービス内容を見比べて、契約する電力会社を切り替えられる。 (後略)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2196】
2014年6月11日(水)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.九州電力川内原発の再稼働阻止へ全国から続々と…6月13日(金)
東京120人、関西大型バス、全国の原発現地から参加
柳田真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)
★2.米国NRCの公聴会に参加してみた
テーマはニューヨーク州のインディアン・ポイント原発の存続
米国の原発の中で最も地震に対してもろい原発10のうちの一つ
避難路の渋滞が確実 金田善裕(作家、ニューヨーク市ブルックリン在住)
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆6月の首相官邸「裏」抗議行動のご案内
6月20日、27日(金)18時半から19時半
首相官邸「裏」(官邸西側)
◆6/29三鷹アクションパレード~その8のお知らせ
6月29日(日)井の頭公園西園13:30集合
主催:さよなら原発!三鷹アクション実行委
◆7/4上映会のお知らせ『福島 生きものの記録 シリーズ2~異変~』
上映と中村敦夫さんのお話 "ふくしま"から拡散した大量の放射性物質-
会場:鎌倉生涯学習センターホール
★4.新聞より2つ
◆原発事故の避難世帯 4割「精神的不調で通院」 茨城大調査
「住環境や賠償、具体策を」 (6月10日東京新聞より抜粋)
◆家庭も電力選ぶ 大手独占に幕 改正電事法成立 (6月11日東京新聞夕刊より抜粋)
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※6/12学習会にご参加を!
3・11以降の台湾における脱原発運動の展開と課題
-市民の国際的な連帯にむけて-
-核の廃絶を目指して 全9回シリーズ 第2弾
日 時:6月12日(木)19時より21時
講 師:陳 威志(たん うぃち)さん
プロフィール:一橋大学社会学研究科博士課程に在籍
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
主 催:たんぽぽ舎(スペースたんぽぽ講座会議)
協 賛:No Nukes Asia Actions Japan(NNAA)
参加費:800円(学生400円)
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┗■1.九州電力川内原発の再稼働阻止へ全国から続々と…6月13日(金)
| 東京120人、関西大型バス、全国の原発現地から参加
└──── 柳田真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)
○トップバッターといわれる九州電力川内原発の再稼働阻止に向けて、今、全国各地でたくさんの行動が取り組まれています。
「再稼働阻止全国ネットワーク」も、「経産省前テントひろば」その他の団体と共に「東日本実行委員会」を作り、カンパ集めと、5・29明大での集会等をやりぬき、6月12(木)・13(金)・14(土)川内現地へ向かいます。
○現在、東京では約120人が飛行機で、又、関西では大型バス1台ほか乗用車等で、北海道、静岡、四国伊方原発反対の人々など、200名に近づく人数です。
これは、2013年12月1日の四国電力伊方原発反対行動(全体で8000人)で再稼働阻止全国ネットワーク関係の全国結集400人に次ぐ、多数の人々です。
○川内原発は、日本でもっとも危険な原発の一つです。かごしま反原発連合有志(岩井哲氏)のビラは次のように訴えています。『たくさんの活断層が川内原発近くにあります。日本最大級の活断層である中央構造線もあります。しかも九州島は火山島です。火山の爆発は大変危険なので川内原発は再稼働できません。又、九州島は弱い地盤の上にあり、断層だらけなのです。活断層があろうがなかろうが、マグマの活動が盛んな九州島は危なくて仕方ないのです。』
○川内原発再稼働阻止のために全力をそそごう
6月28日(土)は、東京・明治公園13:00~で「川内原発を再稼働させるな」首都圏大行進もおこなわれます。
原発大国への復帰をなんとしても阻止しよう!
みんなが力をあわせて!
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┗■2.米国NRCの公聴会に参加してみた
| テーマはニューヨーク州のインディアン・ポイント原発の存続
| 米国の原発の中で最も地震に対してもろい原発10のうちの一つ
| 避難路の渋滞が確実
└──── 金田善裕(作家、ニューヨーク市ブルックリン在住)
○ 6月4日水曜日に米国NRCの公聴会に参加してきた。公聴会のテーマはニューヨーク州のインディアン・ポイント原発の存続だ。老朽化したインディアン・ポイント原発は過去いろいろな小さな事故、問題を起こしてきた。1号炉は74年に緊急時の冷却システムの不備を指摘されて廃炉となっている。2号炉は2013年に40年を迎えたが電力会社の、反原発運動と地裁判決、ニューヨーク州知事の脱原発への移行を無視して現在も稼働中だ。稼働中の3号炉は2015年に40年を迎える。
今年5月、米国NRCはインディアン・ポイント原発を米国の原発の中でもっとも地震に対してもろい原子力発電所10のうちの一つと発表している。もともと40年の稼働許可しかなかったのだが、電力会社が20年の延長申請を米国NRCにしているので両炉とも稼働している状態だ。
○ 公聴会での発言から目立ったものをピックアップする。避難路の渋滞が確実に予想されること、避難用バスとバス停が用意されているのだが、そのバス停の存在を知らない住民が多いこと、使用済み核燃料が1500トンあるとされているが、その危険性などなどである。特に印象に残ったのは460人の高齢者施設がある地域に避難計画がまったく届いていないと訴える施設管理者の発言と、原発近くの中学校で甲状腺ガン等のガンが多発していることを訴える教師の発言だった。生徒ばかりではなく教師自身もガンになる人が多いという。電力会社系の各労働組合、団体は20年の延長を望むという声が多く、反原発派からクリーン・エネルギー、廃炉事業などいくつも選択肢はあるという声が会場からあがっていた。
○ 対する米国NRCの答は原発は安全であり、避難、使用済み核燃料についても適切に対処しているという紋切り型の答で、約1ケ月前にNRC自身が発表した地震に対するもろさなどは先進的な技術によってどうにかなるだろうという楽観的なものだった。
これを書くにあたって、インディアン・ポイント原発について少し調べたのだが、2011年の時点でNRCのグレゴリー・ヤツコはインディアン・ポイントは安全だとニューヨーク・タイムズ紙の取材に語っている。日本での避難路の確保されていない原発の再稼働はアメリカでは許されないという発言などは、まったくの嘘のようにも読める発言だ。
○ ニューヨーク在住の人間として考えると、このミクロ=市民のレベルでの原発に対する疑問、不安、問題が共通なら、それに対するマクロ=政府・業界の答もまったく同じである。まるで裏マニュアルがあるようだった。
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┗■3.再稼働して、原発事故が起こったら?
| 要援護者の避難を丸投げする薩摩川内市・鹿児島県の手抜き
└──── 岩下(14-6/6「川内の家」ニュース10号)
川内原発はいま止まっていますが、再稼働すると事故の危険が格段に高まります。
そのとき住民が、安全に逃げられるか否かが最大の問題。特に「要援護」の方々には切実でしょう。ところがどこの自治体も、「要援護者」の避難計画はまともに出来ていません。
●自治会に「丸投げ」する薩摩川内市
ある自治会長は、「(1人で何人もの)高齢者を避難場所まで連れていけるのか疑問」、と不安そうです。それに対し薩摩川内市の担当課長は、「地域の中で助け合ってもらわないとしょうがない」、と言うだけ(『毎日』6/5)。これでは「丸投げ」です。
昨年10月の原子力防災訓練で、「要援護者」の避難が計画されました。ところが実際は自分で歩き、ストレッチャーに乗れる方。
寝たきりや車いす生活の方は対象外でした。1人に対し数人の介護者が必要な実態を無視しています。福島で避難の渋滞のなか、50人もの要介護者や老人が亡くなった教訓は、どこへいったのでしょう。
●県は避難のシミュレーションを「手抜き」
鹿児島県は、避難のシミュレーションで13通りしか評価せず、「手抜き」が明らかです。市町村ごとの避難時間も不明。30キロ県外への最長の避難時間は29時間としていますが、道路や橋の陥没など、想定がかなり甘い。民間機関では、43時間という予測もあります(環境経済研究所)。
県や市は、再稼働に「前のめり」となる一方、住民の生命・健康・財産を軽視しています。これこそ、大飯原発の再稼働を禁じた福井地方裁判所の判決が、強く批判したことでした。
市や県が、「自分の身は自分で守れ」と言うのなら、「川内原発の再稼働をやめろ」、という声をあげることが一番です。
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┗■4.新聞より2つ
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◆ 汚染水封じ込め不透明 福島第一で凍土壁着工
見切り発車、批判の声
福島第一原発の汚染水問題で、国と東京電力が抜本的な対策と位置付ける「凍土遮水壁」の工事が2日に始まった。前例のない大規模な工事で、計画通りに完成し十分な効果が出るか不透明だ。安全性への懸念から原子力規制委員会が全体の工事を認可していない中の"見切り発車"には批判の声も出ている。
「安全管理全体が完全にできていない中で工事が始まった事に不安を持っている」。 着工後初となる6日の規制委の検討会で、委員から厳しい指摘が相次いだ。 (中略)
大手ゼネコン鹿島が請け負い、国が約320億円の設置費用を支出する。 (中略)
規制委が着工を容認したのは、地下の障害物が少ない建屋山側の一部のみ。地下配管などが多い区画は廃炉作業への影響の有無などを確認する必要があるとして今後も検証が続く予定だ。(中略)
汚染水から大半の放射性物質を取り除く東芝製のALPSもトラブルが続発。本格稼働の予定だった4月以降も試運転が続き、稼働と中断を繰り返している。 (後略)
(6月8日 茨城新聞より抜粋)
◆ 核ごみ処分機構 トップ更迭
政府調整 候補地選び加速へ
たんぽぽ舎です。【TMM:No2195】
2014年6月10日(火)その2地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.6月・7月の学習会・デモ案内 参加歓迎
★2.規制委員人事案に見る福島への悪影響
汚染水放出を「推進」する心配
田中知教授が入ることで、トリチウム汚染水が大量放出される危機が迫っている。
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.再稼働して、原発事故が起こったら?
要援護者の避難を丸投げする薩摩川内市・鹿児島県の手抜き
岩下(14-6/6「川内の家」ニュース10号)
★4.新聞より2つ
◆ 汚染水封じ込め不透明 福島第一で凍土壁着工
見切り発車、批判の声 (6月8日 茨城新聞より抜粋)
◆ 核ごみ処分機構 トップ更迭
政府調整 候補地選び加速へ
(6月8日 朝日新聞見出し)
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┗■1.6月・7月の学習会・デモ案内 参加歓迎
| (学習会は4Fスペースたんぽぽ)
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☆6/12(木)~14(土) 現地行動
6月13日14日 川内原発再稼働阻止 鹿児島・川内行動
12日出発14日帰着 呼びかけ;川内原発動かすな!東日本決起集会実行委員会
☆6/12(木) 学習会
核の廃絶を目指して(全9シリーズ) ―第2弾ー 講師:陳威志(たんうぃち)さん
19:00~21:00(開場18:30) 参加費800円(学生400円)
☆6/13(金) 金曜行動
永遠に原発0に!再稼働反対!首相官邸前抗議 18:00~20:00
呼びかけ:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体) 20・27日も
☆6/19(木) トークショー
「おしどりマコのドイツ見聞記」 19:00~21:00 出演:おしどりマコ・ケンさん
共催:ふくしま集団疎開裁判の会 参加費1000円(学生500円)
☆6/24(火) 学習会
核の廃絶を目指して(全9シリーズ) ―第3弾ー 講師:李 大朱(い です)さん
19:00~21:00(開場18:30) 参加費800円(学生400円)
☆6/26(木) 学習会
槌田ゼミ新シリーズ「福島原発事故基本講座第3回」 19:00~参加費800円
「原子炉安全確保のためのDBA(設計基準事故)思想の破綻」講師:槌田敦さん
☆6/28(土) 集会デモ
川内原発を再稼働させるな!さようなら原発6・28集会 明治公園
13:00~14:30 集会 14:30~デモ行進(明治公園~代々木公園)
☆6/28 (土) 学習会
東電解体講座第7回―元原発技術者の伝えたい本当の怖さ 18:00~20:00
講師:小倉志郎さん 参加費800円(学生400円)
☆7/2(水) 抗議行動
第10回東電本店合同抗議18:30~20:00 東京電力本店前 呼びかけ団体:
たんぽぽ舎 テントひろば 賛同団体:東電株主代表訴訟他 90団体
☆7/3(木) 学習会
「のりこえネット」の目指すもの 19:00~21:00参加費800円(学生400円)
講師:辛淑玉 -ヘイトスピーチとレイシズムを乗り越える国際ネットワーク-
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┗■2.規制委員人事案に見る福島への悪影響
| 汚染水放出を「推進」する心配
| 田中知教授が入ることで、トリチウム汚染水が大量放出される危機が迫っている。
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
○ 2013年8月21日、ある報告書がひっそりと原子力学会から出された。
その内容は『福島第一原発の滞留水循環冷却で発生する汚染水で、課題となっているトリチウム処理に関する対応策』というものだが、原子力学会が出すからとても画期的と思いきや、『海洋希釈放出が「現実的」』などと陳腐なものだった。あまりニュースにもなりそうにはないのだが、これをまとめたのが『日本原子力学会・福島発電所事故調査委員会』で、その委員長が田中知・東京大学教授だ。
現在、汚染推対策については規制庁も東電の打ち出す方式に問題が無いとはしていない。特に凍土方式遮水壁については、着工を「黙認」はしているが、いわゆる「認可」しているわけではないという中途半端な状態だ。
20数項目にわたる質問を出して、一定の回答はあったものの、信頼性が確保できるかなど課題はまだ多いと見ているようだ。
○その中心にいるのが更田委員だが、田中知教授が入ることで、トリチウム汚染水が大量放出される危機が迫っている。
もともと規制委員会も「基準以内の水は放出してもかまわない」というスタンスではある。しかし「本当に基準内であるのか、もし基準を超える放出が起きそうな事態になったらどうやって止めるのか」という安全対策に重大な欠陥がある福島現地の状態が、簡単に放出を認められない事情があった。
定期的に起きているようなタンクからの汚染水漏れ、大雨が降ったら簡単に決壊する堰、今も3年前の原発汚染水が溜まっているトレンチが何時破損するか分からない4m盤の惨状、こういったこと一つ一つをとっても、基準内であることを「担保不能」な現場の実態を知るにつけ、「基準以内の水」であると確認する術があるのかどうか不安になるのは当然である。
しかし新しい規制委員は、おそらくそんなこと知ったことではないのだろう。
自ら主張してきた「基準に達しない水」は、東電に対して「排出せよ」と言い出すに違いない。
○この場合、トリチウムの排水法定基準は「1リットルあたり6万ベクレル」である。
しかし東電は、これを十分達成するための「安全率」的な下駄を履かせ、「1リットルあたり1500ベクレル」と四十分の一の自主基準を設けた。これに基づき地下水バイパスは5月21日から反対の声を押し切って実施されているが、田中委員は、これにどのような意見を出していくかが大きな問題だ。
○そして東電の汚染水対策のうち、もう一つ重要な設備の再開がある。
それは「サブドレン再稼働」である。
1~4号機周辺には約60本の井戸が掘られており、3.11以前にはフル稼働で日量850トンの地下水を汲み上げて放出していた。しかし地震と津波で壊滅的打撃を受け、今に至るも稼働不能状態である。この井戸が動かないため、原発周辺の地下水は、以前は地上から12m以上の深さ(おおむね原子炉建屋基礎板付近)に止まっていたのに、今では地表に溢れんばかりになっている。
この地下水を食い止めるために凍土方式遮水壁が建設されているのだが、サブドレンが働くことで、さらに地下水を下げることが出来、建屋内部の汚染水を抜く作業に着手できるという計画だ。
○問題は、その地下水をどうするのかであるが、原発から数百メートル離れた上流部分で汲み上げているパイパス地下水と異なり、原発の間際で汲み上げれば当然原子炉建屋やタービン建屋内の汚染水も吸い出すことになる。この中には高濃度の放射能を含むと考えられるが、セシウムなどは現在建設中の処理建屋で取り除く計画だ。ALPS2号のような設備なのだろうと思われる。
しかしトリチウムは除けない。そのため、現在のところ東電はサブドレン水をどうするかを「未定」としている。だがタンクの増設計画を見る限り「サブドレン水用タンク」が建設されるようには見て取れない。
結局またしても、汚染水の海洋放出になってしまうのではないかと強く危惧するが、それを後押ししそうなのが、新たに委員に就任しそうな田中知である。
福島第一の今後にとっても、とんでもない人事案になっているのではないだろうか。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2194】
2014年6月10日(火)地震と原発事故情報-2つの情報をお知らせします
転送歓迎
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特集号 (人民新聞 6月5日号 No.1517 より)
★1.小出裕章さん(京都大学原子炉実験所助教)インタビュー(2)
福島を忘却させるための情報隠し
自民党政権の福島を忘れさせよう作戦
★2.これからの日本を考えるのにまず福島が前提になる
「美味しんぼ」は原子力の闇に真実の一灯を投じた
たむら市民ネット 代表世話人 鈴木 匡
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┗■1.小出裕章さん(京都大学原子炉実験所助教)インタビュー(2)
| 福島を忘却させるための情報隠し
| 自民党政権の福島を忘れさせよう作戦
└──── 人民新聞 No.1517 より
※5月22日発信【TMM:No2176】の続きです。
◇事故原発で働く外国人労働者
原発がどうなっているのかを示すデータの発表が、どんどん少なくなっています。私自身も、情報が得にくくなって、手探りで現状を把握せざるを得なくなっています。
汚染水問題にしても、私は2011年の事故当初から地下水が汚染され海に流れ出ていることを指摘してきましたが、東電と政府は2013年末になってようやくその事実を認め、その後も漏水事故が断片的に報道されるだけです。
これらは、自民党政権の福島を忘れさせようという作戦展開の結果です。これまで以上に意識して情報を集め、発信しなければならない私たちの責任は、重くなっています。
なかでも、福島の子どもたちの甲状腺検査結果を、本人にも知らせないという情報統制は、目にあまります。福島の人は、復興をめざす人も含めてみんな不安を抱えています。国に捨てられてしまったのだから、福島に踏みとどまるしかないという苦しい選択の中で、生活をしているわけです。不安の中で生活しているからこそ、地域の汚染状況、子どもたちの健康状態について全ての情報を開示・提供することは、必要不可欠だと思います。
被曝に関して今最も隠されていることは、たぶん外国人労働者の存在だと思います。事故原発の現場でどれほどの外国人労働者が働いているのか、断片的な情報しか漏れてきません。
今年2月にタンクから約100㌧の高濃度汚染水があふれ出るという漏水事故がありましたが、ポンプを担当する労働者とタンクを監視する労働者の言葉が通じなかったのが、主な原因のようです。十分な意思疎通のできない人々が、現場で被曝しながら働いているのです。外国人労働者が事故原発で働いているとすれば、重大な問題です。人民新聞でも取材して事実を掘り起こして欲しいと思います。
◇原発の現状
事故原発について最大の課題は、熔け落ちた核燃料をどうやって取り出すか、です。メルトダウンした核燃料がどこにどんな状態であるか、もわからないまま、とにかく冷やすために、3年以上水をかけ続けています。当然の結果として、汚染水が増え続け、東電は、タンクに貯めようとしています。
でも、敷地全体が猛烈な汚染環境なので、時間と手間をかけてしっかりしたタンクを作る余裕がないのです。現場労働者の被曝線量が蓄積されるので、鋼板をもってきて、パッキンを挟んでボルトで締めるという簡易型タンクを、短時間で作業し終えるしかないのです。タンクへの配管作業もできないので、ホースでつなぐという現状です。
結果、汚染水が漏れ出るという事故が容易に発生するのです。原発敷地面積は限られているので、タンクの増設もいずれ行き詰まります。近い将来、タンクに貯めた汚染水を海に流さざるを得なくなるでしょう。
さらに言えば、原発建屋・縦坑・トレンチ・ピットという構造物は、全てコンクリート製なので、地震による破損箇所から、汚染水が日常的に流れ出ているはずです。毎日600トンの地下水が原発敷地の地下を流れているので、これが汚染水と混ざって海に流れ出ています。
どうすればいいのか?ですが、もう、水による冷却を諦めるべき時期だと思います。そもそも使用済核燃料は、ガラス固化体にして、地下300メートルの固い岩盤を掘って保管するという計画を進めてきました。使用済核燃料は、「地下水と接触させない」ことが最も肝心な条件だからです。
緊急事態で他に方法がなかったとはいえ、水による冷却は、やってはいけないことを意図的にやり続けているのです。3年も経ったのですから、崩壊熱は随分減っていますし、別な方法を模索すべきです。
私は、1年ほど前から(1)金属による冷却、(2)液体窒素を使う冷却、(3)空冷方式などを提案してきました。水による冷却は、遠からず破綻します。別の冷却方法を大急ぎで模索すべきです。
◇4号機の使用済核燃料の取り出し
メルトダウンした1~3号機から大気中に吹き出したセシウム137は、日本政府発表では、広島原爆168発分だとされています。ところが、4号機の使用済核燃料プールの中には、広島原爆に換算すれば約14000発分のセシウム137が保管されているのです。これが環境中に放出されれば、日本はおろか北半球全体が深刻な汚染を免れません。
4号機の原発建屋は、水素爆発で最上階は吹き飛び、核燃料プールが埋め込まれている階の壁が壊れてしまい、燃料プールは宙吊りのような状態でかろうじて建っているのです。少しでも危険性の少ない場所に移動させることは、何としてもやり遂げねばならない重要作業です。
ただし、建屋の爆発で燃料を移動させるための交換機、キャスクを吊り上げるためのクレーンも全て破壊され、使用できなくなりました。このため東京電力は、リスクを承知で建屋最上階を完全に撤去し、新たに巨大な建屋を建設してクレーンを設置し、燃料交換機を取り付けて、昨年11月にようやく取り出し作業を始めました。
今後、キャスクを釣り落としたり、燃料棒が引っ掛かって抜けなくなったりというさまざまなリスクはありますし、労働者の被曝も伴うのですが、一刻も早くやり遂げねばならない絶対必要作業です。私は東電が大嫌いですが、この件に関して東電は、よくやっていると評価できますし、エールを送りたいとも思います。
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┗■2.これからの日本を考えるのにまず福島が前提になる
| 「美味しんぼ」は原子力の闇に真実の一灯を投じた
└──── たむら市民ネット 代表世話人 鈴木 匡
『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に掲載中の漫画「美味しんぼ」の「福島の真実」篇に、多方面からの抗議が寄せられています。その最中、私は福島県内の障がいを持つ人の自立生活支援として現在、「京都・関西自立生活視察研修プログラム」を行っている京都市の研修受け入れ団体との交流を行っていました。その中で、京都の研修受入れ先の一人から、次の質問がされました。
「美味しんぼの鼻血については、どう思われますか?」それに対して、福島県の20代半ばの男性は、こう答えました。
「鼻血については、事実だと思いますが、そのことから新たな風評被害が発生して、福島の商品が売れないなども事実だと思うんです」。
一国の首相、関係大臣までもが、この騒動の火消しに躍起になる心理は、正に彼が答えた内容に等しいことと思います。鼻血だけではなく、さまざまな症状が出ていることは事実だし、福島とその周辺の県からのさまざまな商品等の販売が落ち込み、経済活動が滞る恐れもあり、さらに被災地の復興が遅れることも事実だと、首相、閣僚等多くの政財界人が主張しています。
一方では、福島県下18歳以下(約36万人)の甲状腺がんは、50人に達し、なおかつ、甲状腺がんの疑いがあるとされた子どもは39人、合わせると、実に89人になった、と福島県立医科大学(県民健康調査検討委員会・5月19日)により発表されましたが、医大側は、「将来にがん化するところを現在、最新の検査を行っていることから、予見しているのであり、放射能由来ではない」との従来の見解を押し通しています。
◇原発は真実を覆わないと成り立たない
甲状腺がんは、チェルノブイリ原発事故(1986年)後にICRP(国際放射線防護委員会)等が放射能由来であることを唯一認めた健康被害ですが、医大は、それすら関連付けることを頑なに拒む、という態度です。この態度を前提にすると、たかが「鼻血」であっても、到底容認できるものではありません。そして、それはこの「美味しんぼ」を非難する人の共通の態度ではないでしょうか。
さらに言えば、事故後東電幹部、自民党議員曰く「放射線により死んだ人はいない」とは、今後とも放射線(能)による死人を出さない政治姿勢から、言論統制、報道規制等さまざまな黙殺を謀ることは必須でしょう。真実を覆うことでしか成り立たない原子力発電・原子力産業の闇構造が、またあらわになりました。
他方、事故前から法律で定められていた、公衆追加被ばく線量限度、年間1㍉Svを、20倍に引き上げて対応している日本政府の姿勢は、予防原則に基づかない無責任な姿であり、隣国の沈没客船に同じく、「安全のために、その場を動かないように」と客に指示した船長ら乗組員らは、救命作業を全く行わずに、命乞いを行った態度と大差ないものになると思います。
「美味しんぼ」の作者は、主人公らを通して次のようなメッセージを伝えています(作品から引用)。