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NUCLEAIRE

ニュークレール情報板
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1926】
2013年8月10日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします    
                          転送歓迎   
━━━━━━━
★1.九州・川内原発から玄海原発へ-再稼働阻止めざして交流
   福島・チェルノブイリ報告会4ヶ所、各地からの声
    青山晴江(たんぽぽ舎ボランティア・再稼働阻止全国ネットワーク)
★2.何の津波対策もとらなかった東電免責はあり得ない
    強制捜査による関係資料の押収がぜひ必要-解明のために 
           河合 弘之(弁護士・福島原発告訴団弁護団代表)
★3.つぎはぎだらけの規制基準(規制委員会批判) パッチワークで安全性は
   さらに低下する
   規制委員会が宣伝する新たな「安全神話」を斬る(中)
                      山崎久隆(たんぽぽ舎)
★4.新聞・雑誌より2つ
  ◆基準以下の地下水 経産相「海放出を」 福島第一原発
        (8月9日 朝日新聞より抜粋)
  ◆徳島知事「四電は知恵がない」~再値上げ言及の社長批判
       (8月9日愛媛新聞より抜粋)
━━━━━━━
 
┏┓
┗■1.九州・川内原発から玄海原発へ-再稼働阻止めざして交流
 |  福島・チェルノブイリ報告会4ヶ所、各地からの声
 └────青山晴江(たんぽぽ舎ボランティア・再稼働阻止全国ネットワーク)
 
 鹿児島川内集会参加の後、川内・水俣・糸島・中津市の4ヶ所で福島報告(黒
田節子さん)と、チェルノブイリ報告(青山)をしてきました。各地からの声を
お届けします。
 
○ 鹿児島川内市…2日間の集会の後で集まってくれた皆さん。東京から避難の
若い夫妻が低線量・内部被曝について、参加していた医師の方に心配そうに質問
していました。「早い時期に避難できたのは、たんぽぽ舎や原子力資料情報室の
情報のおかげです。」と話されていました。また活動を長く続けてこられた男性
が「負け戦とわかっていても、疲れていてもやらねばならん」と自らを励ますよ
うに言われたのが心に残っています。
○ 熊本水俣市…千葉県松戸から11年3月に3家族で避難した青年が遠慮がちに
「田舎の古い体質みたいなものにつきあたることもあるんですよね。」と。60代
の女性は「チェルノブイリ後54基まで増やさせてしまった世代としての責任があ
る。」と語り、岐阜・大分から移住した女性たちからは、福島の子供たちの保養
について、個人や熊本大0円キャンプの取り組みなど報告がありました。
○ 福岡糸島市…11年4月郡山・ビッグパレットで被災者支援ボランティアをさ
れた方のお宅での報告会。脱原発糸島ネットワークを最近立ち上げ、活気に満ち
た地元の人々の集まりでした。7・28川内集会と同時に玄海でも風船を飛ばし、
熊本方面へも飛んで行った話や玄海原発周辺での白血病の多いことなど聞きまし
た。糸島市への避難家族は30名程だそうです。
○ 大分中津市…東京から避難の女性が娘さんと参加。祝島に関わってきた女性
は「大分の椎茸も風評被害で打撃をうけこれからどうしたものか」と話されてい
ました。多方面で活動している若い人や家族での参加も多く、交流会でも再稼働
などとんでもないと活発な議論でした。
○ 移動の間に石丸さん(玄海原発プルサーマル裁判)が車で案内してくださり、
玄海に行くことができました。PR館や公共施設は"異様な"と思えるほどのりっ
ぱさ。でも町は心なしか重苦しい空気が流れていました。泊・伊方・川内などと
同じように「ここが一番先に再稼働か…」そういう口に出せない不安な思いが澱
のように淀んでいるように感じられました。
 町役場にアポなしで女3人「再稼働しないで。福島の声を聞いて」と入りまし
た。町長は不在?で企画課の青年が20分程丁寧に応対。初めて聞く話も多いらし
く、黒田さんが「一度爆発したらどうにもならない。この美しい玄海を福島のよ
うにしないで。玄海原発をどうするか、日本中が世界中がみてますよ」と話すと
メモをとりながらじっと聞き入っていました。
 佐賀の唐津図書館には避難者のために新聞ラックに福島民報・岩手日報・河北
新報が置かれていました。
 博多では経産省前テントよりも前からある九州電力本社前テントに寄らせても
らいました。どこの地でも福島を憂い、再稼働などありえないと怒る人々の良心
の声がありました。この思いをつないでいきたいです。
 
┏┓
┗■2.何の津波対策もとらなかった東電免責はあり得ない
 |  強制捜査による関係資料の押収がぜひ必要-解明のために  
 └──── 河合 弘之(弁護士・福島原発告訴団弁護団代表)
 
※「東電等を不起訴」の推測記事が流れています。とんでもないことですが、こ
れに対して福島原発告訴壇弁護団長の河合弘之弁護士が緊急声明を発しましたの
で、転載いたします。
声明文はもともと朝日新聞の記事 http://www.asahi.com/shinsai_fukkou/articles/TKY201308080461.html
  に対する反論として書かれたのですが、朝日新聞が掲載を断ってきたことで、
不起訴報道の不当性を広めるために告訴団ホームページに掲載されています。
(山崎久隆)
--------------------------------------
☆朝日新聞「東電等を不起訴」の推測記事に対して
 
▼何の津波対策もとらなかった東電免責はあり得ない
            河合 弘之(弁護士・福島原発告訴団弁護団代表)
 
 去る8月9日本紙朝刊に、月内にも福島原発事故について、我々が行っていた
告訴・告発について不起訴処分がなされる方向で検察庁が調整に入っているとい
う報道がなされた。記事において不起訴理由とされている点を取り上げ、告訴人
らの考えを述べ、検察官・検察庁の再考を強く求めたい。
 本紙報道によると不起訴の理由は、「事故と災害関連死との因果関係はないと
は言い切れない。今回のM9規模の大地震と津波は、専門家の間で予測されてい
たと言えず、事前に想定できたのはM8.3までだった。巨大津波の発生と対策
の必要性を明確に指摘していた専門家も少なかった。東電が2008年に津波高
さ15.7メートルと試算していた点についても、専門家の間で賛否が分かれ、
東電も『実際には起きないだろう』と受け止め、対策を検討したものの、具体化
は見送った。東電の津波対策は十分ではなかったものの、刑事責任を問うことは
困難。」とされている。
 検察官の立脚する予見可能性の議論には次の疑問がある。15.7メートルの
津波は東電内部の検討において確かに試算されていた。この原発の想定津波高は
わずか6メートルであった。この地域でマグニチュード8.3程度の地震と高さ
10メートル程度の津波が来ることは、地震と津波の専門家なら、だれもが頷く
普通の想定であった。
 電源喪失を防止するための対策としては、防潮堤の設置だけでなく、外部電源
の耐震性強化、非常用ディーゼル発電機とバッテリーの分散と高所設置等、構内
電源設備の耐震性,耐津波性の強化など多様な措置がありえた。
 浜岡原発においては、老朽化した1,2号機は耐震補強を断念し、2008年
には廃炉の決定がなされていた。福島第1原発1-3号機についても、同様の措
置は十分あり得た。にもかかわらず、東京電力は一切何の対策もとらなかった。
予測されたレベルの地震と津波対策を講じたにもかかわらず、それが不十分であ
ったわけではない。東京電力自身が、原子力改革特別タスクフォースの報告にお
いて、結果を回避できた可能性を認めているのだ。
 事故以前の東京電力社内のすべての証拠を収集し、どのような検討がなされて
いたのかを解明するには、強制捜査による関係資料の押収が欠かせない。このこ
とは、捜査機関として当然の責務だ。検察庁は、テレビ会議録画や社内メールな
どの任意提出を受けただけで、今日まで強制捜査を実施していない。
多くの市民の生命と生活、生業を根こそぎ奪ったこの事故について、強制捜査も
しないで捜査を終結するような事態は絶対にあってはならない。検察内部の良心
が検察庁を揺り動かし、強制捜査の実施と起訴が実現することを心から願ってや
まない。
  MLホームページ: http://www.freeml.com/toden-daihyo
 【拡散希望】朝日新聞報道を受けて。
  http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2013/08/blog-post_10.html
 
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┗■3.つぎはぎだらけの規制基準(規制委員会批判) パッチワークで安全性
 |  はさらに低下する
 |  規制委員会が宣伝する新たな「安全神話」を斬る(中)
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
 
○フィルターベントの設計に問題
 格納容器ベントで容易に想像できる欠陥をもう一つ上げておく。
 燃料が溶融又は崩落して大量の希ガスや水素ガスが発生する事態になり、圧力
容器から放射性物質とともに蒸気が大量漏えいすることが、格納容器の圧力を急
激に増加させる原因の一つであり、福島第一原発で経験したことだが、その気体
への対策が取られていない。
 格納容器ベントは、あくまでも格納容器を減圧するために気体を大気放出する
が、その気体が200度から300度に達する高温だったら、そのまま格納容器
からベント装置に流れ込めば、タンクに内蔵しているフィルター用の液体成分は
あっという間に蒸発してしまうだろう。柏崎刈羽原発7号機に取り付けるベント
装置につながるフィルターの量は、直径4m高8mのタンクに半分入っていると
仮定すれば、40トン程度に過ぎない。高温気体により蒸発するだけでなく、こ
れだけの液体が短い時間で気化すると急激に圧力が上昇し、タンクそのものも高
圧状態になる。つまり追加で水を入れようとしても入らないか、あるいは最悪の
場合タンクや接続配管が破裂するおそれもある。
 まず、実機と同規模の試験装置を使い、様々な条件を模擬して繰り返し実験を
行わないと、作ったことも使ったこともない装置が設計、想定どおり動く保証な
どないのは常識だ。
 
○改造計画中の「想定外」
 これから改造予定の中にも、どうにも理解不能な構造物がある。例えば水素を
抜くため建屋の上に付けている開閉装置。最上階だけにしか水素が溜まらないの
だったらそれでも良いが、配管内、格納容器内に溜まる水素はどうやって取り除
くのだろうか。
 1号機の例えば隔離時復水器(IC)に溜まったと思われる、水素などの「非
凝縮性ガス」は、蒸気の流れを阻害したためICは機能しなくなった。
 これを「他の原発にICがないから問題にならない」というのは早計で、原子
炉の蒸気を引いて動作させる機能を持つものは全て非凝縮性ガスの影響を受ける
と思うべきで、例えば隔離時冷却系統やタービン駆動の高圧注入系がそれに当た
る。これらタービン駆動動力装置にはタービンを回し終わった蒸気を凝縮させる
ために復水機能が付いているので、そこに水素が溜まる可能性がある。
 フクイチで明らかになった「想定外」で最大のものは、炉心溶融やジルコニウ
ム水蒸気反応により非凝縮性のガスや放射性希ガスが大量に出ることだ。そのガ
スは系統内の各所に流れ込み、ついには冷却水や駆動用蒸気の流れを阻害したた
め、設計どおりに冷却できない事態となり、さらに炉心損傷を加速した。
 重大事故でも仮想事故でも燃料は破壊される前に冷却水が復帰して再冠水する
ことにされていたため、このような事態を想定さえしなかった。
 今回それを想定したところで、系統設計が基本的にそれに対応していないのだ
から無理である。例えば浜岡原発で発生した戻り水配管の爆発は水素が予想外の
場所に溜まったからだが、このときに燃料損傷など起きてはいない。
 燃料が損傷し系統内に大量の非凝縮性ガスが溜まった場合、それが原因で外か
らいくらポンプで押し込んでも冷却水が入らないとか、タービンポンプの復水器
内で水素爆発が起き、ポンプそのものが破壊されるなどの事態が、次の「想定外」
になるのであろう。
 外部からの代替注水設備として設けられた消防車のポンプを使った注水は、こ
のような「想定外」のできごとで、注水できなくなる恐れがある。
 
○見通し立たず放置されている「想定外」欠陥計装系
 この代表格は何と言っても「壊れた温度計」「誤読させた水位計」「何の役に
も立たなくなったモニタリング」などなど、いわゆる「パラメータ」を知るため
のセンサーや測定器などの欠陥だ。
 人間が的確に判断できるためには、現状を可能な限り正確に把握し、次の行動
が間違わないようにサポートするシステムが不可欠だが、今回の福島第一原発震
災では、計器類が全滅状態になり、次に何をすべきかが分からなくなり、やって
はならないことをやったり手遅れだったりと、現場の混乱が事故を拡大させてい
る。特に深刻なのは、この事故を「冷却材喪失事故」と捉えて、冷却水を投入す
るために可能な限りの手を打っていたかというと、少なくても1号機においては
ほとんど何も出来ていない。これなども、水位計が機能しない上、原子炉内部の
温度も圧力も分からないまま推移した時間に、炉心から水が抜けてしまった。こ
の経過については、今に至るも分かっていない。全ては測定値が何も残っていな
いことと測定不可能になっていたことが原因である。
 この再発防止は、ほとんど何もされていない。せいぜい「バッテリーなどの代
替電源の強化」だけであり、電源があれば記録できる「はず」とした、新たな神
話のもとに対策されていないのである。地震により構内電源設備が損壊し、さら
に津波によりバッテリーが水没し、結局8時間持つはずの直流電源さえ失ったこ
とで起きた手探り状態を、今後も起こりえるものとして、どのようにして代替計
測計と誤差の出ない計測装置に強化するかという本質議論は放棄されたままであ
る。
 
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より2つ
 └──── 
 
◆基準以下の地下水 経産相「海放出を」 福島第一原発
 
 東京電力福島第一原発の汚染水が増え続けている問題で、茂木敏充経済産業相
は8日、政府の汚染水処理対策委員会に、発電所にたまった基準値以下の地下水
の海への放出を検討するよう指示した。(後略)
         (8月9日 朝日新聞より抜粋)
 
◆徳島知事「四電は知恵がない」~再値上げ言及の社長批判
 
 徳島県の飯泉嘉門知事は8日、伊方原発3号機(伊方町)が再稼働できない場
合の電力料金再値上げに言及した四国電力の千葉昭社長を「原発ありきで知恵が
ない」と厳しく批判した。県庁で千葉社長と面会した際、発言した。知事が民間
会社の社長を面前で直接批判するのは異例。
 知事はさらに「経営の軸足が企業側にあり、この状態が続くなら公共性はない
に等しい」と強調した。これに対し千葉社長は「再稼働できない場合は、歯を食
いしばってでも頑張る」と釈明した。
         (8月9日愛媛新聞より抜粋)
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