NUCLEAIRE
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┗■3.テント日誌11月23日(日)
| 経産省前テントひろば1170日 商業用原発停止433日
| 前日のことから
└──── (I・K)、(K.M)
朝、テントについたら長野から新鮮な白菜が届いていた。YさんUさんが小分けにしてレジ袋に入れて下さったのを頂いた。
今日も小春日和で座り込みには嬉しい暖かさ。11時ごろ郡山のHさんが寄ってくださる。原発いらない女たちの集会のため上京されたそうだ。
電車の中で福島民報を読み腹の立つ事ばかりと嘆いていた。同感です!
暫らくUさんと3人でおしゃべりした後、Hさんは歩いて会場へと向かって行かれた。
私は土曜日当番のYさんOさんが来た後、官邸前での”NO!辺野古新基地 埋め立てるな!政府に迫る”行動に行った。Kさんが朝からテントのチラシを用意して参加者に配っていた。
集会の後の帰り道テントの仲間数人と、参加者300人は一寸少ないのではと話し ながら戻る。
沖縄では翁長新知事誕生の後、就任する前にと急ぐように埋め立て準備工事が始まり、阻止しようとした84歳の女性が機動隊に怪我させられという話を聞いたが、衆議院が解散したとたんに工事は止まり海保も引き上げたと言う。
選挙への悪影響を避けるためだったらしい。
集会でも選挙が話題になり、是非自民党以外の候補者に投票をしましょうとの発言があった。
消費税ばかりでなく集団的自衛権や原発も争点に入れて欲しいと思う。(I・K)
○おだやかな平和な日曜日
10時過ぎテントについたらMさんが愛犬ルイちゃんともう来ていた。
午後用事があるので少しでも長い時間座るためいつもより早く出てきたとのこと、そして今日も美味しいおにぎりと心づくしのおかずを差し入れてくれた。
本当にありがたいです。少しして川崎の方からお水がゆうパックで届いた。
テントのことを思ってくださる方がたくさんいて本当に嬉しいです。
今日は連休の中日のせいか時折道をたずねる人が寄ったほか、訪れる人もほとんどなく少人数で静かな時間を過ごしていた。
夕方になって岡山から来た方が缶バッジと福島おんなカレンダーを買って帰られた。
平和な一日で幸いでした。(I・K)
○寒さに負けず怒りをたぎらせる日曜夜
・日曜夜は連休ゆえいつもと違うメンバ-で農業談議。
いずれ田畑を借りて鶏を飼い種々の作物をつくる目論見を語るSさん、数年間かけて土を育て、今はなかなか得られない味も栄養も濃い野菜をつくるそうだ。土の大切さを皆で再確認。
表土に放射能を浴びせた原発事故。除染では、長年かけて得られた豊かな土を取り戻せない。
私も、落ち葉や枯草を集めて土づくりして長年美味しい無農薬野菜を作っていただいた稲城のお百姓さんのことを思いだした。寒い冬の早朝に伺って味噌造りも教わった。大恐慌の中で満州事変を喜ぶ大人たちの話もショックだった。
・「11.24 脱原発アクションin柏崎刈羽」の為に車で出かけた4人もうまい酒を飲んでいるだろうか。月曜には小出裕章さんの講演がある。22日の長野大地震は活断層「神城断層」の一部が動いた逆断層型地震で、地表29センチが動いたそうだ。柏崎刈羽や志賀への影響はどうだろう。
福島第一原発の放射能汚染水対策も廃炉への道も破綻状態なのに柏崎刈羽原発の再稼働を申請し、国に多額の税金を使わせながら被害者賠償を値切り、利益を計上している東電はやはり破綻させるべきだ。
・いよいよ理由なき衆議院選挙。安倍政権の戦争国家化への悪事、格差拡大の悪事、コントロール・ブロックできているとオリンピックを招致した悪事、…をあばいて、何としても安倍打倒したい。
・(訃報)
反原発自治体議員・市民連盟共同代表の布施哲也さんが11月21日午後入院先で急逝した。あまりの突然の知らせに驚いた、悲しい。
巨漢から落ち着いた物腰と優しい笑顔で話してくれた布施さん、心よりご冥福をお祈りします。補助金が出ないけれど放射性物質が落ちてくる原発周辺の住民が声を上げれば原発は止まる、との教訓を胸に抱きつつ。
通夜:11月24日(月)18時~、告別式:11月25日(火)11時半~ 清瀬市の全龍寺にて
(K.M)
○テントからのお知らせ
12月3日(水)15時 テント裁判第9回口頭弁論《103号法廷》
14時 地裁前集合 抗議集会 15時・第9回口頭弁論
17時 裁判報告集会(参議院議員会館講堂)
発言:川内現地報告 勝又美佐子(原発いらない福島の女)
河合弘之 他
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┗■4.新聞より
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◆消えた「脱原発依存」「安倍政治2年を問う 岐路12・14衆院選」
(下)原発
「再稼働は、電力会社のためとしか思えない」
年明けにも再稼働する可能性がある九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)。東京電力福島第一原発事故を受け、福島県双葉町から家族で鹿児島市に避難してきた自営業遠藤浩幸さん(48)は、また原発に悩まされることになった。「事故が起きれば避難計画も役に立たない。事故の責任は誰も取れるわけがないのに」と憤る。
住民の不安をよそに、安倍晋三首相は今年7月、九電会長ら九州の財界人約20人が出席する会合で「川内は、なんとかしますよ」と再稼働に意欲を示したという。
原子力規制委員会が新規制基準に適合していると認めた原発は、再稼働させるというのが政府の立場。首相は「低廉、安定的なエネルギー供給があって経済を維持できる」と国会答弁などで強調している。
もともと自民党は2012年の前回衆院選で「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立」を公約していた。しかし、政権獲得後の一三年参院選では消えた。
それどころか、政府が今年4月に閣議決定したエネルギー基本計画では、原発を「重要なベースロード電源」と規定。原発事故の教訓を国際社会と共有するとして、原発輸出も成長戦略の柱に据える。破綻状態の核燃料サイクルも継続する方針だ。
問題は安全性。首相は、規制委の審査によって再稼働に求められる安全性は確保されていると説明するが、規制委の田中俊一委員長は「リスクがゼロということはない」。想定外の事態が起きる可能性は否定できないのに、かつての「安全神話」に戻りつつある。
一方、福島第一原発では汚染水漏れが続く。(中略)
今年は、電力の使用量が最も増える夏を、福島の事故後初めて原発ゼロで乗り切った。省エネ機器の普及と、節電意識の浸透が大きい。再稼働を急ぐ政府の方針と裏腹に「原子力に依存しなくてもよい経済・社会」が実現しつつある。
それでも原発依存に回帰するのか、ブレーキをかけるのか。重大な岐路に立つ。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2344】
2014年11月25日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.今年も皆さまの温かなご支援をお願いします
たんぽぽ舎「山谷支援年末年始助け合い運動」
受付期間は12月8日(月)到着分より22日(月)必着です
たんぽぽ舎
★2.規制委「放射線審議会」による被ばく量緩和を許すな!
東電福島第一原発事故被曝労働者の命を守れ!
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その29
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★3.テント日誌11月23日(日)
経産省前テントひろば1170日 商業用原発停止433日
前日のことから (I・K)、(K.M)
★4.新聞より
◆消えた「脱原発依存」「安倍政治2年を問う 岐路12・14衆院選」
(下)原発 (11月25日東京新聞1面より抜粋)
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※11/27(木)福島原発事故基本講座にご参加を!
槌田ゼミ新シリーズ第8回福島原発事故と川内原発再稼働(討論会)
日 時:11月27日(木)19時より21時
講 師:槌田敦さん
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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┗■1.今年も皆さまの温かなご支援をお願いします
| たんぽぽ舎「山谷支援年末年始助け合い運動」
| 受付期間は12月8日(月)到着分より22日(月)必着です
└──── たんぽぽ舎
◎ たんぽぽ舎では、毎年、日雇い労働者が職を失う年末年始の時期、「命を繋ぐ助け合い運動」とし全国の皆様へ心温まる支援を呼びかけてきました。この取り組みは、たんぽぽ舎が発足する以前に現代思想社(たんぽぽ舎と兄弟関係の共同事務所)の仲間が行なっていた活動をたんぽぽ舎が引き継ぎ、今年で33回目になります。
・最近では、不安定な雇用が横行し、政府の統計に入らない失業者の存在や、ネットカフェなどで過ごす若者たちが多く見られます。生活保障費の切り下げも私たちの生活全般に重くのしかかり、昨年8月から来年4月までの生活保護費が670億円も削減される見込みです。本当に困っている人が、国の社会保障制度を受けられず、門前払いされ路上に投げ出される事態が危惧されます。
・「いのちが大事」、たんぽぽ舎は32年続いている「助け合い運動」を今年もまた呼びかけます。厳冬期に着のみ着のままで、路上に寝ている人々に毛布を掛け、防寒着を配る。日雇い仕事の求人がなくなるこの時期に、温かい食事を提供する活動に皆様のご協力をお願いいたします。
・山谷労働者福祉会館の仲間は、年末年始緊急支援として12月29日から1月5日(朝)まで「共同炊事」やパトロール、餅つき、相談活動などを実施していますが、衣類、毛布、お米などの物資が大量に必要になります。
一枚の毛布で一人の命が守られます。皆様の支援をお待ちしております。
◎《受付期間》2014年12月8日(月)到着分~12月22日(月)到着分まで
〈物資〉送付先:〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2
ダイナミックビル5F
「たんぽぽ舎」支援物資担当(TEL 03-3238-9035)
〈現金〉現金カンパは郵便振込みでお願いします。
口座番号:00180-1-403856 加入者名:たんぽぽ舎
通信欄に[山谷支援カンパ]と明記して下さい。(必須事項)
住所、氏名、電話番号もご記入願います。
◎【送ってほしいもの】
毛布 防寒着 お米 現金
米券 調味料 インスタントコーヒー お茶 保存食品(缶詰など)
野菜(要事前連絡)
作業着 下着(新品) ズボン 靴下 軍手 靴 バック、リュック
テント 寝袋 タオル 石けん 洗剤 歯ブラシなどの日用品
【以下のものは需要がありませんので送って頂かないようお願いします】
背広 ワイシャツ 子供用、女性用衣類 テレホンカード 食器
◎【たんぽぽ舎から、支援スタッフ募集のお願い】
-作業開始15時から2時間程度を予定しています。
12月8日(月)から22日(月)まで、日曜を除く期間中、
たんぽぽ舎に送られてくる支援物資の整理をお手伝いして下さるスタッフを募集しています。
下記までご連絡いただけると助かります。
連絡先:たんぽぽ舎(水道橋駅西口下車5分)
TEL 03‐3238‐9035 FAX 03‐3238‐0797
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┗■2.規制委「放射線審議会」による被ばく量緩和を許すな!
| 東電福島第一原発事故被曝労働者の命を守れ!
| 原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会!その29
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
○ 7月30日の規制委定例会議終了間際、田中委員長がやおら「国際的な基準、IAEA(国際原子力機関)等では500mSvということを出しておりますけれども、こういった基準とか、福島第一原子力発電所事故の実態を踏まえて、緊急事態の現実的な対処のあり方を検討してはどうか」と話し、緊急時の被ばく線量の上限について議論することを正式決定した。
そして、先の11月17日に本格的に緊急時被ばく量緩和に向けた議論を実施した。3時間以上に渡る第129回「放射線審議会総会」で、いつもの「科学的・技術的」を装って「政治的」結論を導く規制委のやり口を目撃できる。
議事録がまだアップされていないが、是非動画を覗いてほしい。
放射線審議会案内 http://www.nsr.go.jp/committee/houshasen/index.html
同 の動画 https://www.youtube.com/watch?v=NLU3ImO5MAI
○ 会議では、まず本間充俊氏がIAEA、ICRPの勧告を紹介して、緊急作業者が500mSvまで許されると報告。
次に、東電が分厚い59ページの資料をもとに、100mSv超過者が既に174名、当初250mSvが上限であったが収束宣言後に100mSvになり苦慮、国際的整合性から線量制限緩和を要望。
厚労省電離放射線労働者健康対策室からは、福島第一原発で既に250mSv超が6人出ていること、平時(100)と緊急時(250)の上限を説明。
続いて、原子力規制委員会から田中委員長の発言「緊急作業時に100mSvを超えるような事故が起こる可能性を完全に否定することはできない」を参照して緩和することを提案した。
○ 緊急時と通常時とは同じ線量計を使っているので分離できない、緊急時に従事する人が本人が認めるからと言って安全衛生上の基準を緩める訳にはいけないなど厚労省の当然の発言に対して、規制庁の片山審議官(元原子力安全・保安院課長)が反論した。
250mSvが白血球(リンパ球)の減少が診られるしきい値である、確定的影響と確率的影響とを評価しないといけないなどの当然の意見が出たが、神谷会長は、緊急作業時は500mSvに緩和する方向を匂わせその後の会議の持ち方を曖昧なままにして、会議を終わった。
○ まだ決定した訳ではない。それ故皆で声を上げて止めることができるかも知れない。まずは、規制庁に抗議と質問の声を浴びせたい。
原子力規制庁 電話:03-3581-3352(代表)
原子力規制庁放射線防護対策部放射線対策・保障措置課 03-5114-2155
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┗■3.11/16「もう我慢はしない!立ち上がる原発事故被害者集会」In福島に参加して来ました
└──── 橘 優子(たんぽぽ舎ボランティア)
11月16日、福島で福島原発告訴団の呼びかけで開かれた集会は、400人が集い、福島県内や全国各地で損害賠償訴訟やADRなど様々な裁判を闘う30団体が連携し合って支え合っていくことを確認し合いました。会場には、前々日にADR申し立てを行った飯舘村申立団の村の風景写真をコラージュした美しい横断幕も飾られ、いつも映画や講演会でお見かけする方たちがすぐ傍でいろいろ任務を分担したり、物販コーナーで立ち話したり、私的には、ある意味ミーハー的に興奮して過ごした1日でした。
5時起きして早朝の新幹線で、10時前に会場に着いたので、スタッフのお手伝いをさせていただいて、集会終了後の楽屋での交流会にまで参加させていただき、たまたまお隣に座っていたおしどりケンさんとお話したりして。早起きは3文の得!帰りには、「ふくかな」福島原発かながわ訴訟原告団の方達に車で福島駅まで送っていただき、交流。東電合同抗議への参加要請もして、また仲間が増えた気分で帰路に。
我が故郷福島の晩秋の山河は変わらず美しいのに、人口6万人にも満たない二本松市で甲状腺がんの子どもさんが60人、そして、途中下車して実家でせめて老父と夕餉くらい…ということも叶わぬ程分断されてしまった家族の在り様。老父は、かつて地元商工会議のリーダーとして、幾度も福島第一原子力発電所へツアーをしてきた身、その世話をしてくれている弟の連れ合いさんは、「お姉さんみたいに、放射能がどうだこうだ、今どき騒いでいるのは、東京の人たちばかり。私たちは放射能になれちまったし、東電さんと国を信じてやっていくしかない」と私の存在そのものにキレる。原発許さねぞ!
※12月12日(金)14:00~14:30の福島原発告訴団主催の東京地検包囲行動にも、是非参加したい。
当日、福島原発告訴団は、参議院議員会館で正午より院内集会有 参加費無料
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┗■4.新聞より
└────
◆やり方がずるい解散
○ 千葉県市川市の会社員内山正紀さん(65) 今度の選挙は大義がない。原発の再稼働や、集団的自衛権の行使容認などをなし崩し的に進めようとしていると感じられる。やり方としてずるい。原発の再稼働は、何としても防がなければならない。
○ 東京都江戸川区の無職小林愛さん(41) 原発自体の安全性を高めても、日本は地震がある国。コントロールするのは難しい。放射能は目に見えず、知らないうちに自分に降り掛かってくる。原発を再稼働しようとしていることへの恐怖心が強い。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2343】
2014年11月22日(土)その2 地震と原発事故情報-
4つの情報をお知らせします 転送歓迎
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★1.原発の再稼働どころではない
原発を危機に陥れる規制委員会
住民の命を守らない鹿児島県伊藤知事
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.「安全宣言」うのみにした市民が犠牲に
地震予知に失敗したイタリア学者裁判の行方は-
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその78
島村英紀(地震学者)
★3.11/16「もう我慢はしない!立ち上がる原発事故被害者集会」In福島に参加して来ました
橘 優子(たんぽぽ舎ボランティア)
★4.新聞より
◆やり方がずるい解散 (11月22日東京新聞【金曜日の声】より)
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※11/26学習会にご参加を!
大間原発反対 地方自治体と原発裁判―海外の事例をふまえて―
講 師:海渡雄一さん(弁護士、函館市原告弁護団)
日 時:11月26日(水)19時より21時(18:30より関連DVD上映)
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
共 催:大間原発反対関東の会、たんぽぽ舎講座会議
参加費:800円(学生400円)
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┗■1.原発の再稼働どころではない
| 原発を危機に陥れる規制委員会
| 住民の命を守らない鹿児島県伊藤知事
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
○要援護者を高線量地域に残して自分たちは逃げ出すと公言する役人
この気持ちの悪さは何だろう。要援護者を高線量地域に残して自分たちは逃げ出すと公言する役人が、原発再稼働を進めている日本の現実。
川内原発の再稼働を巡り、要援護者が避難できないと判断されると「屋内待避所」に収容されるのだが、最も原発に近いところでは1.6kmしか離れておらず、推定被曝量は2日で190ミリシーベルトに達するだろうという。この場所にずっと居続けるわけではなく、その後に安全な場所に移送するのだというが、火山噴火や地震や津波と複合していたら、そんなことは机上の空論であることは明白だ。説明の必要さえないだろう。要援護者が逃げられないということは、その施設従業員も逃げられないことを意味する。高齢者施設ならば、介護職員ごと置き去りにして逃げるということだ。
○非人道性-伊藤鹿児島県知事
10月24日の市民との政府交渉で明らかになった避難計画の実態は、ぞっとする恐ろしいものだった。原発の間近でも避難しない、させない計画が語られたからだ。
伊藤祐一郎鹿児島県知事は「10キロ圏外の要援護者については避難計画は作らない」としている。避難することで、むしろ健康に悪影響を与えるからと言いたいらしいが、まさか津波に襲われる危険性があるというのに、逃げない選択肢などないわけだから、言っていることに、そもそも整合性がない。
9月12日に内閣府原子力防災会議が「了承」した避難計画では、原発から1.6km「一時退避所」の線量が、2日で200ミリシーベルト近い値だという。
これでは急性被曝による健康障害を引き起こすレベルだ。まして、そのような高線量地域に救援のために消防や自衛隊が入ることなど出来ない。つまり「後から救援が行く」ことなどあり得ない値なのだから、事実上住民を見すてることになる。
福島では原発事故直後に空間線量の増加により、全員避難せざるを得ない状況になり、津波や地震で消息不明となった住民の捜索さえ不可能になった。双葉警察署管内で1287人の行方不明者が原発事故の影響で1ヶ月間も捜索できなかったという。
川内原発でも火山噴火、地震や津波と複合すれば同様の事態になる。浪江町請戸地区のように逃げることもできずに取り残されて失われた命は、あまたにのぼる。そのうえ原発震災は町ごと奪った。避難後の過酷な生活は人々の心も打ち砕いた。生活の場を奪い、家族が離散し、震災関連死は福島県で1704人(ただし今年3月末現在)に上り、震災で直接亡くなった1611人を上回っている。これは他県には見られない実態であり、3年半を超える避難生活を余儀なくされ、心身共に疲弊した福島県民の姿だ。
地震や津波を生き延びたのに、原発により「殺された」大勢の人たち。これが原発震災の非人道性であることを、薩摩川内市を始めとした南九州の自治体はどのように捉えているのだろうか。
○損害賠償の義務は東電にある
その加害企業が補償額を一方的に決めている現実
原発事故後、16万人以上が避難生活を強いられた。今も12万人以上が故郷にも戻れない。元の生活を取り戻すことは、多くの人にとっては絶望的だ。
このような事態を作り出したのは言うまでもなく東電の原発だから、損害賠償の義務は東電にある。ところが今起きているのは、その加害企業が補償額を一方的に決めている現実だ。東電が補償額を決めるのだから、まともな補償をするわけがない。当然、被害者は納得できないのだが訴訟を起こすには費用も時間も膨大にかかる。そこで裁判外紛争解決機間「原発ADR・原子力損害賠償紛争解決センター」が設立されている。
原発ADRは和解案を作成する「仲介委員」や「調査官」を務める弁護士が誰かによって、結果が変わることもあり必ずしも万能ではない。それでも、被災者が訴訟を起こすハードルは高く、訴訟外で解決する原発ADRが、被害回復のかなめの役目を担っている。しかし被害者と東電の間に入ることで、住民の要求も大きく制限される原発ADRの和解案さえも、しばしば東電により拒絶される。そうなると裁判で解決するほかはなくなる。何の非もない住民にとって、裁判闘争は重い足かせに他ならない。これでは一体何のための原発ADRか。
原発の被害は、結局まともに補償されない。これが福島第一原発事故の「教訓」になっているのが現実だ。原発の被害は補償されない。しかし川内原発の再稼働を地元自治体が認める。
こんな倒錯した世界は無い。「川内原発の再稼働や万が一の事故についても国が責任を持つ」とは宮沢経産大臣の発言だが、そもそも「国」とは誰か。経産大臣は次の総選挙後には、そのポストにはいないだろう。首相もすぐにいなくなる。そもそも原発事故に責任を持てる人間は存在しない。責任を持つというならば具体的に何をするのか語らねばならない。閣僚の軽い言葉など信用してはならない。
○「誰も助けに来ない」
福島第一原発の教訓の一つは、過酷事故に際して「誰が収束作業を行うか」が今も全く見えないことだ。
福島第一原発は過酷事故に際して400人あまりを対処要員としていた。しかし3基の原子炉が炉心崩壊を起こし、6基の燃料プールが破壊されようとしているとき、400人では対処のしようがない。もともと複数号機で過酷事故が起きることなど想定されていなかった。そのうえ途中で退避したことが、一時的にせよ緊急対策要因を大幅に減らす結果となり、パラメータ監視や冷却水投入や復旧活動に支障を来している。
「人が足りない」これは福島第一原発事故の収束にとって最も過酷で深刻な教訓なのだが、川内原発の過酷事故対策要員は50名ほどだ。もちろん交代要員もいない。住民だけではなく原発職員もいわば「見すてられる」。災害が起きても自衛隊も消防も来ない。空間線量が1ミリシーベルトを超える環境には出動は出来ない。「吉田調書」を巡ってピント外れの議論が続いているさなかに、このような重大な教訓がまともに議論されないまま、規制庁の規制基準適合審査を通ってしまった。
○IAEA基準を無視 「世界で最も厳しい基準」などとウソ
規制委員会こそ次の事故を準備する張本人になっている
国際原子力機関は、原発を推進する国連機関だが、その基準が日本の現状よりも厳しいことは知られていない。だからこそ「世界で最も厳しい基準」などとウソがまかり通っている。
IAEAの原子力防護基準は5層の防護を定めている。そのうち第4層が過酷事故対策、第5層が原子力防災を含む放射性物質の拡散防護である。
ところが規制委員会は従来の「過酷事故対策」を新規制基準に取り込んだものの第5層は従来どおり「地方自治体の責務」である「災害策基本法の守備範囲」のままとしている。これでは国際基準にさえ達しておらず、実際に防災対策の実効性なども期待できるわけがない。『規制委員会が防災計画や体制をチェックし、住民の命を守れると判断できるまで、運転認可を出さない。』これが本来の規制当局の姿勢だ。防災基準も作らず、計画の審査もせず、まして実効性を審議することもなく、原発事故から命を守ることなど出来るわけがない。
規制委員会こそ次の事故を準備する張本人になっていることを自覚すべきである。
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┗■2.「安全宣言」うのみにした市民が犠牲に
| 地震予知に失敗したイタリア学者裁判の行方は-
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその78
└──── 島村英紀(地震学者)
○ イタリアで地震予知に失敗した学者が裁判にかかっている。
2009年4月、イタリア中部ラクイラでマグニチュード(M)6.3の地震が起きて309人が死亡、6万人以上が被災した。
ここはイタリアでも地震活動が高いところで、ふだんから月に数回の地震がある。大地震の前の半年間はいつもよりずっと地震が多く、3月には地震はさらに活発になりM4という現地ではめったにない地震も起きた。
3月上旬には大地震が来るという独自の地震予想を出す学者も現れた。活発な群発地震や大地震の予想を受けて、地元の人々のなかに不安が拡がっていた。
このためM4の地震の翌日「国家市民保護局」は学者を含む「大災害委員会」を開き「大地震は来ない」という安全宣言を出したのだった。
じつは人心を鎮めようという方針が委員会の前に政府によって決まっていた。地震予知は学問的にはほとんど不可能だから学者も判断できず、政府が学者に期待したのは科学者のお墨付きだけだったのである。
安全宣言が出されたのが3月31日。専門家が安全を保証したために人々は家の中に留まった。しかし地震は起きた。4月6日の午前3時半。人々が寝静まっている時間だっただけに大被害になってしまった。
○ イタリアでは政府の「安全宣言」を鵜呑みにした市民が犠牲になった。57人がなくなった9月の御嶽山の噴火とよく似た話である。御嶽山も「噴火警戒レベル」は最低の1、つまり山頂まで登っても大丈夫という安全宣言であった。
○ それだけではない。かつて鹿児島でもイタリアとほとんど同じことが起きた。
1913年に有感地震が頻発し、地面が鳴動し、海岸には熱湯が噴き出した。人々は桜島が噴火するのでは、と心配した。
だが村長からの問い合わせを繰り返し受けた地元の気象台長(いまの鹿児島地方気象台。当時は鹿児島測候所)は、問い合わせのたびに、噴火するという十分なデータを気象台は持っていない、噴火はしない、と答えたのであった。
しかし気象庁の予測に反して、桜島は大噴火を起こしてしまった。後ろは火山、前は海。逃げどころのなかった住民の多くが犠牲になった。8つの集落が全滅し、百数十人の死傷者を出す惨事になってしまったのである。
○ イタリアでは政府の安全宣言が犠牲の拡大を招いたとして地震学者らが過失致死傷罪に問われた。2012年10月、地裁での1審では学者ら7人が禁錮6年の実刑判決を受けた。
だがこの11月10日、ラクイラの高裁は逆転無罪の判決を出した。1審判決を破棄したのだ。
イタリアの高裁での判決言い渡しのとき傍聴席にいた震災犠牲者の遺族らから「恥を知れ」との怒りの声が上がった。検察側も上訴するとみられ、最終判断は最高裁に委ねられる見通しになっている。
さて、どういう結末になるだろう。日本などほかの国で政府の委員会に関わっている学者たちも気が気でないのである。(11月21日『夕刊フジ』より)
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┗■4.新聞より3つ
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◆安倍政権支持急落39% 不支持40%
アベノミクス「失敗」39% 「成功」が30%
きょう(21日)午後の本会議で衆院が解散される。12・14総選挙の大きな争点はアベノミクス。安倍首相も「国民の判断を仰ぎたい」と訴えているが、国民は「ノー」を突き付けている。
朝日新聞が19~20日に実施した全国緊急世論調査(電話)によると、この2年間の安倍首相の経済政策を「失敗だ」と答えた人が39%に上り、「成功だ」の30%を上回った。賃金や雇用に「結びついていると思う」は20%で、65%が「そうは思わない」と答えた。
また、消費増税の延期について「国民の信を問う」とする解散理由について「納得しない」が65%。この時期の解散・総選挙について62%が「反対」と回答した。安倍首相が消費増税の時期を1年半延期し、2017年4月に消費税を確実に10%に引き上げると表明したことについて「評価する」は33%で、「評価しない」は49%だった。
内閣支持率も39%と、今月上旬に実施した前回より3ポイントダウン。不支持率は4ポイントアップの40%。ついに支持と不支持が逆転した。
(11月22日-21日発行-日刊ゲンダイより)
◆アベノミクス「失敗」39% 「成功」は30% 本社世論調査
増税延期し確実に引き上げ「評価せず」49% (11月21日朝日新聞見出しより)
◆福島がん増加否定的報告 専門家「信頼性低い」
世界保健機構(WHO)の元スタッフで東フィンランド大のキースベイバーストック博士が20日、東京の日本外国特派員協会で記者会見し、東京電力福島第一原発事故の健康への影響について国連科学委員会がまとめた報告書は「信頼性は非常に低い」と批判した。(中略)
ベイバーストック氏は国際原子力機関(IAEA)や日本政府の対応についても「事故直後の住民の被ばく量を計測せず、初期対応を誤った」と批判。政府が事故の事実を隠して住民の信頼を失ったチェルノブイリの教訓が全く生かされなかったと指摘した。会見後、共同通信の取材に対し「報告書を根拠に、日本政府が福島の医療政策を決めるのは問題だ」と述べた。(後略)
(11月21日東京新聞より抜粋)
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┗■5.テント日誌11月21日(金)
| 経産省前テントひろば1168日 商業用原発停止431日
| 昨日・今日…という映画もありました
| 東京地裁前でアピールとビラまき
└──── (I・K)
○11月20日(木)
この冬一番の寒さと聞いて防寒対策をして出掛けた。予報通り厳しい寒さ、でも風が無かっただけ良かった。お陰で今朝は落葉掃きも必要なかったそうだ。
泊まりあけの人たちが食事に出掛けた後、Oさんと今の悪政を嘆きながら座り込んだ。
2時近く時々寄ってくださる杉並のMさんが来てカンパをして下さった。
そのあと福島のお母さんたちのパネルを見ている外国の方がいたので英語版テントのリーフレットと、パネルの文章コピーをお渡ししたら、カナダの方で筑波大で人文社会学を教えている方だと言う。木曜日には上智大学でも教えているので生徒を連れてきたいと言っていた。金曜行動のことを話し、その日に来る事をお勧めした。日本語がお上手だったので良かった。
彼が帰った後、雨が激しく降ってきたのでテントに入りみんなでおしゃべりを楽しんだ。
私は雨を幸いにテントを去り、ポレポレ東中野で前から見たかった「イラクチグリスに浮かぶ平和」を見て帰る。
○11月21日(金)
今日は昨日に比べて暖かく一寸歩くと汗ばむほどだった。私は12時からの地裁前行動に参加、Tさんがトラメガ使って地裁に向けてアピールをする間、数人でテントのチラシまきをする。なかなか受け取ってくれないが、それでも約1時間かけて100枚ほどを配った。
午後にはKさんが大忙しでチラシの組み換えをしていた。テントニュース39号が刷り上ったり、色々なチラシが持ち込まれたりしたので大変そうだった。
金曜日のテントには色々な人が来る。遠くから訪れる方も多い。今日も長野や高知から来てくれた。映画『フタバから遠く離れて「第二部』の監督さんも現れた。テントの人と待ち合わせだったそうだが…
日が短くなったので4時過ぎにテーブルを出して受付を始めた。5時過ぎたんぽぽ舎の柳田さんがテント前でアピールをし、そろって官邸に向かっていった。
今夜のプレゼントは桜島の火山灰。Yさんが鹿児島県庁前テントに降り注いだ桜島の火山灰を持って帰ったので昨日Sさんが小さなビンに詰めた。そのビンに第2テントのHさんがラベルをつけ可愛らしくしたのでカンパをして下さった方に差し上げた。
噴火が続く桜島を抱え、いつ噴火するかわからない火山もあるのに川内原発再稼働は許せないと思う。7時ごろ後を頼んでテントを去った。
テントからのお知らせ
12月3日(水)15時 テント裁判第9回口頭弁論《103号法廷》
午後2時 地裁前集合 抗議集会
午後3時 第9回口頭弁論
午後5時 裁判報告集会(参院議員会館講堂)