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たんぽぽ舎です。【TMM:No2389】
2015年1月24日(土)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
                              転送歓迎
━━━━━━━
★1.東電福島原発事故で配管の下敷きになって死んだO君のこと
   私の塾の教え子―配管は津波に襲われた     ☆連載1
        木幡(コワタ)ますみ(原発避難民・仮設住宅に住む)
★2.韓国で反原発運動をされている方々も-頼もしい限りだ。
   2015年1月23日(第134回)金曜官邸前抗議行動に参加して
             斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
★3. 阪神大震災から20年 時刻の偶然に「神の存在」
      「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその85
                        島村英紀(地震学者)
★4.新聞より3つ
 ◆世界の未来なくなる 【金曜日の声 官邸前】  (1月24日東京新聞より)
 ◆溶けた核燃料の位置を「透視」  素粒子観測し調査へ
         (1月24日朝日新聞見だし)
 ◆発送電分離法案  延期規定が必要
  電事連会長が認識             (1月24日朝日新聞見だし)
★5.テント日誌1月22日(木)経産省前テントひろば1230日商業用原発停止493日
    反対運動も色々なやり方があって興味深いですね。
  もっとメディアが取り上げてくれれば良いのにと思う。    (I・K)
━━━━━━━
※1/26(月)討論集会へご参加を
  テントが危ない!テントを守ろう応援連帯集会  
   上映:テント1000日 おてんとさまがみている
   原発現地やテント応援の方等、大勢の方からの発言予定 
   日 時:1月26日(月)19:00-21:30  (18:30開場)
  会  場:スペースたんぽぽ(ダイナミックビル4F)
   参加費:800円
  主  催:たんぽぽ舎 
━━━━━━━

┏┓
┗■1.東電福島原発事故で配管の下敷きになって死んだO君のこと
 |  私の塾の教え子―配管は津波に襲われた   
 |                        連載1
 └────  木幡(コワタ)ますみ(原発避難民・仮設住宅に住む)
 
◇2011年3月11日、未曾有の大震災、そして原発事故。私はその時原発のある大熊町にいました。私にとって決して忘れたくない、忘れられない一つの事実がありました。
 揺れが収まったかなと思い、状況を把握しようと町の中心街に向かいました。私の自宅から原発まで約7キロ離れていて、町の中心街から原発までは約5キロ離れていました。
 私達が双葉病院近くのコンビニエンスの前で車を止めた時、大勢の作業服を着た人達が原発から逃げて来たのか、黒い人だかりとなってコンビニエンスに入って来て、食べ物やら何やら持って嵐のように去って行ってしまった。
◇私達は大熊町で塾を経営していましたが、その時通って来ていた子供、もう大人でしたが、多くの原発から逃げて来た集団の中に彼がいて、「先生、原発はもう駄目だよ。配管から何から皆壊れて、もう大熊町は駄目だよ。終わりだよ。津波が来るから俺たち逃げて来たんだけど、Oが配管の下敷きになって、俺助けられなくて,置いて逃げて来てしまった。先生御免。」と体を震わせながら、「先生も早く逃げなよ。ここはもう駄目だよ。」と言って走り去っていきました。
◇Oは原発の仕事に入ったばかりでした。数か月前まではスーパーで働いていて、辞める時私に、「僕原発で働くことになったんです。」と嬉しそうに言ってました。私とかスーパーで働いていた人達は、原発はやめた方が良いよと、言っていましたが、彼にとって原発で働くことは唯一の誇れる事で、ご両親もそう思っていたのかもしれません。彼は小学校の時からずっといじめられて来ていました。しかし、塾は1度も休んだ事は無く、とても笑顔の可愛い、優しい子でした。
◇Oはその後半年たって、死体が他の県の海岸に打ち上げられ(注:配管が津波に襲われてOの身体が海に持っていかれた)検査をして、Oと分かったのですが、やっとご両親のもとに帰されたのですね。自民党の女性国会議員の有名な言葉で、「福島の原発事故での死者はいなかった。」とありましたが、わかりもしないでよくも簡単に、軽率な、浅はかな、人を人とも思わない冷酷な人です。
 安心安全をうたっていた原発は、結局地震で壊れて、津波が来る前に駄目になり、それによって人の命を奪い去ってしまいました。
 私はOの事は忘れない。決して忘れない。

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┗■2.韓国で反原発運動をされている方々も-頼もしい限りだ。
 |  2015年1月23日(第134回)金曜官邸前抗議行動に参加して
 └──── 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)

 風が強く凍てつくような寒さの中、大勢の参加者が怒りの声をあげている。始まって30分もたたないころ官邸前を離れ財務省上に向かって歩くと、二つ目の地下鉄口までしか人の列ができていない。財務省上では太鼓をリズミカルにたたく音色に合わせて元気なコールが響く。横断歩道を渡り国会議事堂エリアに向かう途中に原発の絵を長い板に描いた青年がいる。彼は2012年のころは官邸前で絵を掲げていて、よく警察官が「コーンより前に絵を出すな」と文句をつけていたものだ。国会議事堂エリアは、先週から工事のためと称して狭い歩道に場所を移させられている。そのため横断歩道を渡ったところにいた人たちもこちら側に場所を移しているので、希望のエリアが分断されてしまった感じになる。一周して財務省上に戻ると、ハングル文字の横断幕を掲げた一団がいて写真を撮るなどひときわにぎやかになっていた。なんでも韓国から昨日7人で来られ、今日はこちらにいる韓国人と合流して参加されたとのこと。韓国で反原発運動をされている方々である。頼もしい限りだ。
 官邸前を離れている間に、今回のイスラム国での日本人拉致と安倍総理の責任と原発とのかかわりをスピーチした人がいたとのこと。命が危険にさらされ、いとも簡単に見捨てられるのは原発ひとつ見ても安倍政権の本質がわかるはずだ。最後は「安倍(総理)がテロだ」とのコールで締めくくられた。

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┗■3. 阪神大震災から20年 時刻の偶然に「神の存在」
 |     「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその85
 └────   島村英紀(地震学者)
 
※『夕刊フジ』公式ホームページでの題は「阪神大震災から20年 発生時刻が分ける生と死」
 
 1月17日、阪神淡路大震災から20年になる。マグニチュード(M)7.3。6,400人以上の人がなくなった直下型の大地震だった。
 中京地区で約5,000人が死亡した1959年の伊勢湾台風から約40年。巨大な自然災害の恐ろしさを日本人が忘れかけていたときに襲ってきた大災害だった。
 神戸市を見おろす高台にある神戸大学の構内には、この地震で犠牲になった同大学の学生の慰霊碑が建っている。工学部の小林陸一郎非常勤講師が作ったものだ、
 そこには39名の名前が刻まれている。なかには外国人留学生の名前もある。
 この39名の学生のうち37名は下宿がつぶれて死んだ。自宅から通っていた学生に比べて、下宿生のほうがはるかに死者が多かったのだ。
 神戸大学が他の大学と比べて特別に下宿生の割合が高いわけではない。理由は、この下宿生たちは古い木造建築、つまり自宅生たちよりも弱い建物に暮らしていたことだったのである。
 地震が起きたのは午前5時46分。まだ暗い冬の明け方だった。学生たちは深い眠りについていたに違いない。
 じつはこの地震では高台で地盤がいいところに建つ神戸大学の建物はひとつも倒壊しなかった。もしこの地震が昼間に起きていたら、これらの学生たちは死ななくてすんだだろう。
 他方、「地震が起きた時間」に救われたものもあった。
 新幹線だ。地震が起きた時間は山陽新幹線が走り出すわずか14分前だった。この地震では新幹線のレールを載せている鉄道橋がいくつか落ちた。つまり、もし新幹線が走っている時間だったら、多数の犠牲者を生む事故になっていた可能性が高い。
 この連載で前に書いたように、2004年の新潟県中越地震(M6.8)では新幹線が高速で通りぬけた直後に地震が起きて、上越新幹線の魚沼トンネルの中がめちゃめちゃになった。地震が起きたのは17時56分だった。こちらも間一髪だった。両方とも、たまたま運が良かったとしか言いようがない。
 作家の野坂昭如は次の文章を残している。それには「戦前の大水害や第二次世界大戦での空襲の大被害からの戦後の復興がめざましかったばかりではなく、その後の市街地開発や山を削って海を埋め立てる国土改造の先兵だった神戸を兵庫県南部地震が襲ったこと、しかも季節が冬で、新幹線が通る寸前の明け方だったことに神の存在を確信する」と書いてある。
 地震が一日のうちのいつ起きるかについては、いろいろ学問的な研究が行われたが、結論としては、いつ起きても不思議ではないとことがわかっている。
 つまり、地震が起きる時刻の偶然によって被害のありさまが左右されてしまうのが地震の恐ろしいところなのである。                  (1月16日『夕刊フジ』より)

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┗■4.新聞より3つ
 └──── 

◆世界の未来なくなる   【金曜日の声 官邸前】

 東京都江戸川区の会社員 福田政夫さん(71) 絶対に原発を止めないといけない。このままでは日本だけでなく世界の未来がなくなる。原発事故からもうすぐ4年だが、何年たっても忘れてはいけない。原発をやめるまで、官邸に通い続けるつもりだ。
 埼玉県所沢市の主婦 松田光江さん(62) 自分一人が来てもどうなるものでもないと思うが、これまであいまいな態度をとってきたことが、原発を増やすことにつながったと反省している。最後は一人一人の声しかない。少なくとも自分は反対の意思を示したい。
                   (1月24日東京新聞より)

◆溶けた核燃料の位置を「透視」  素粒子観測し調査へ
         (1月24日朝日新聞見だし)

◆発送電分離法案  延期規定が必要
  電事連会長が認識  
                 (1月24日朝日新聞見だし)

┏┓
┗■5.テント日誌1月22日(木)経産省前テントひろば1230日商業用原発停止493日
 |   反対運動も色々なやり方があって興味深いですね。
 | もっとメディアが取り上げてくれれば良いのにと思う。
 └──── (I・K)

 雨に降り込められテントで過ごす
 今日は朝から雨でテントに籠らざるを得なかった。
私が着いたら泊まりあけの二人とKさんが居てKさんは受付の周辺の片づけをしていた。
 暫らくして毎週水曜日「脱原発・中野サンモール・オキュパイ」をされているという方が寄って下さった。彼は12年の5月から夜10時から12時ごろまで1人か2人でこの行動をしているそうです。
 「原発綱引き」と称してスタンプを押しての意思表示“賛成”“反対”“どちらとも言えない”を聞いたりしているそうです。ずっと原発反対が勝っていますが、14年7月-12月は82対1でやはり反対の勝ちだった。
 その他にも原発に関係した意見を書く「原発掲示板」などもあるとか、一寸行って見たいけれど、遅い時間なので私には無理。そんな時間でも結構人通りがある様です。
 彼と話していると八王子で金八デモをやっているというKさんも来て甲府の面白いアピールの話も聞いた。
 反対運動も色々なやり方があって興味深いですね。
 もっとメディアが取り上げてくれれば良いのにと思う。

 1時前、刷り上った「テントニュース42号」をOさんが届けて下さった。Kさんが明日のために2月7日のチラシと組み合わせる作業を始めたのでみんなで手伝う。
 私と第2テントのTさんで今夜の「お話と座談」のための場所整理をした。
たくさん参加してくれれば良いけれど、と思いながらテントを後にした。
                              (後略)
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2388】
2015年1月23日(金)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                              転送歓迎
━━━━━━━
★1.東京地検不起訴処分に対する団長声明
   大きな怒りを感じています  
   被害者に向き合わず、加害者の方を向いています。
             福島原発告訴団団長 武藤類子
★2. 福島原発の大惨事・大被害をおこして、東電は無罪なのか?!
   検察は市民感覚と大ズレ。司法は死んでいる。
   東京地検の東電元会長ら不起訴は大まちがい
          柳田 真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)
★3.川内原発再稼働は重大な法手続違反-規制庁は取り消せ
     異議申し立て口頭意見陳述書(手続き問題を中心に)
             山田純一(再稼働阻止全国ネットワーク)
★4.新聞より2つ
 ◆  原発事故 元東電会長ら再び不起訴  検審、強制起訴か判断へ
     市民感覚と捜査、溝深く
            (1月23日茨城新聞より抜粋)
 ◆ 汚染水の年度内処理断念 福島第一、東電社長「5月中」
                             (1月23日東京新聞より抜粋)
━━━━━━━
※1/24(土)集会とデモ  ご参加を
   川内・高浜原発を再稼働させない!東京集会 
  日 時:1月24日(日)18時開会19時30分終了予定    終了後池袋駅周辺デモ
  会 場:豊島公会堂(JR・メトロ 池袋下車)
    参加費: 500円
   主催:さようなら原発1千万人署名市民の会  
━━━━━━━
※1/26(月)討論集会へご参加を
  テントが危ない!テントを守ろう応援連帯集会  
   上映:テント1000日 おてんとさまがみている
   原発現地やテント応援の方等、大勢の方からの発言予定 
   日 時:1月26日(月)19:00-21:30  (18:30開場)
  会  場:スペースたんぽぽ(ダイナミックビル4F)
   参加費:800円
  主  催:たんぽぽ舎 
━━━━━━━

┏┓
┗■1.東京地検不起訴処分に対する団長声明
 |  大きな怒りを感じています  
 |  被害者に向き合わず、加害者の方を向いています。
 └────  福島原発告訴団団長 武藤類子
  
                            2015年1月22日
 東京地検による再度の不起訴処分に対し、大変憤りを感じています。
 7省庁や推本など、国の機関が福島沖の大津波を想定するよう発表しており、東電は貞観型の津波が敷地を超える可能性があり、対策が必要だという認識を持っていたことが明らかになっています。
 重要設備の高台設置や建屋の水密化をしても浸水被害を防げないとしていますが、浸水をしても冷温停止にこぎつけるだけの対策がされていれば、被害は最小限に抑えることができました。何も対策を取らなかったことの責任が問われなくてよいのでしょうか。
 どこまでを予見できたとするか、被害を回避できたかどうかを、地検の密室の中の判断に任せてよいのでしょうか。公開の裁判の中で判断されるべきではないでしょうか。地検は一度目の不起訴処分の説明の際も、「東電は捜査に協力的だったから強制捜査をしなかった」と答えるなど、被害者に向き合わず、加害者の方を向いています。
 検察審査会の起訴相当の議決は国民の意思を表しています。その議決を検察は無視したことになります。
 再度、検察審査会の判断に期待します。検察行政のチェックを市民が行います。市民による検察審査会の良識を信じています。
 この事故の責任がきちんと司法の場で問われることを、被害者は心から望んでいます。

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┗■2.福島原発の大惨事・大被害をおこして、東電は無罪なのか?!
 |  検察は市民感覚と大ズレ。司法は死んでいる。
 |  東京地検の東電元会長ら不起訴は大まちがい
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)
               
・何をしても(事故を)防げなかった(検察)というならば、今再稼働のためにしている措置とは何なのか。再稼働は無理と検察が言っているのと同じだ(河合弘之弁護士)
・東電が2008年に最大15.7メートルの津波襲来を試算した。原発企業は高度な注意義務が課せられる。東電が発電機の高台移転などの対策をすれば防げた。(昨年7月東京の民間人で構成された検察審査会の結論)
・福島原発事故という大惨事・大被害をおこしていながら、どうして・なぜ東電は無罪なのか?!
 これだけの新証拠が提出されていながら、どうして、東京地検は又も(=2回目だ)不起訴としたのか!
 司法は死んでいる、今回の東電不起訴を見る限り少なくとも司法-検察は死んでいる。袴田事件での検察のひどい・むごい対応(無実の袴田さんをここでは再び起訴している)をみてもつくづく思う。
「司法は生きている」と安易に信用しては判断を間違える。市民が粘り強く声を上げる→大衆的行動へ結びつける、「司法の信頼」が国民大衆から疑われてきている、と彼らをして思わせるような私たちの行動こそがカギだ。

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┗■3.川内原発再稼働は重大な法手続違反-規制庁は取り消せ
 |    異議申し立て口頭意見陳述書(手続き問題を中心に)
 └──── 山田純一(再稼働阻止全国ネットワーク) 

 川内原発再稼働をめぐる、規制庁交渉(昨年12月11日)に於いて明らかになった重大な法手続き違反について告発し、其のことについて意見陳述する。
 原子力発電設備に関する法手続きは以下のように進行するはずである。

1.「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」(以下、「原子炉の規制に関する法律」とする)の第26条1項による「設置変更審査書」合格手続き。その後
2.「原子炉の規制に関する法律」第27条、第43条の3の9による「工事計画認可の取得」である。
 但し、この前提条件は「当該工事に着手する前に・・・」とあり「工事計画認可」以前の認可対象となる工事の着手を認めていない。もちろん設置変更審査書合格前の事前工事などは論外である。規制庁の「認可概要」説明にもこの件は明記されている。
 すなわち、「工事計画認可とは、電気工作物の変更許可及び原子炉の設置許可を受けた後、機器の制作・据付等の本格的な建設工事を開始するために原子力発電所の詳細な設計の内容について認可を受けることです」とある。
 今回の設計変更については、新規制基準に基づく、大幅な変更を伴うものであり、重要度ランク1の原子炉圧力容器、非常用炉心冷却設備。ランク2の電気、給排水設備の変更、燃料取扱い設備変更工事を伴うものである。そうであるならば絶対的に設置変更審査書合格前や工事計画認可前の工事は「重大な法律に違反する行為」である。
3.ところが現実には、この「違反行為」が規制庁の黙認のもとに、堂々と行われているのである。
 2014.12.11原子力規制庁と「再稼働阻止ネット」との院内交渉に於いて、安全規制管理官補佐の中桐裕子氏は、この事実を指摘されると「3.11事故後から工事はしている」と発言し、設置変更許可、工事計画認可前工事をためらいもなく容認しているのである。つまり2014年9月の新規制基準に基づく「設置変更審査書合格」以前に川内原発の新規制基準に基づく工事は進められていたのである。なんとデタラメなことであろうか。
 一度事故を起こせば取り返しがつかない原子力発電施設であるからこそ、抜け穴だらけの法律であろうが「核燃料物質の取扱いに関する法律や規則」により、がんじがらめに縛られた設計、工事、取扱い規定があるはずではないか。本来の法手続きどうりに「工事計画認可」後の工事であれば、再稼働までは早くともあと2~3年はかかるであろう。
 法規制を無視した認可前工事を規制庁が容認し、あるいはその指示のもとに電力会社が工事を進めることにより川内原発の4月再稼働などという、本来ありえないことが行われているのである。
 事前工事の問題点をいくつかあげてみると◎設置変更許可、工事計画認可内容の不備が指摘されても、その時は工事が終了している。◎不備な点の変更工事が、その後に現場で行われたかどうか、確認できない。◎指定された材料(材料精度、取り付け部品精度)、施工方法が正しいかどうか確認できない。◎工事完成後に検査が出来るのはせいぜい、書類上の検査、完成後に外部から眺めるだけの「目視検査」だけである。
4.どうしてこのような法違反行為が成り立つのかを検証してみると、法の不備による抜け穴により、次の問題点が指摘できる。
「工事計画認可」と同時に進行しているであろう、原子炉施設の運用に関する「保安規定認可」(原子炉の規制に関する法律第43条の3の24第1項)が合格すると、手続き的には「使用前検査」(同第28条、第43条の3の11第1項、電気事業法第49条)となる。
 ざる法で有名な「建築基準法関係法令」でさえ存在する、工事途中の数回にわたる重要工程での「工事中間検査」の項目が原子炉に関する法律には設定されていないのである。
 本来であれば「工事計画認可」後の手続きとして、「工事着手届」、材料検査、工場溶接検査、試作品検査等の「工事中間検査」が重要度ランク別に詳細に行われるべきである。しかし現実には工事工程はすべて、事業者たる電力会社にお任せである。法的に許されない「認可前工事」が堂々と規制庁と一体となり行われているのだ。しかし電力会社はそれほど信用が出来るのだろうか。
過去には複数の原発現場に於いて、原発事故の情報かくしが頻繁に行われ、配管のひび割れ、溶接の不適合、それらに伴う放射能漏れ事故が指摘されてきているのである。
「配管のひび割れ」とは配管材料の中の混入不純物が原因であろう。
 このように、とにかく「再稼働を早くさせる」事を前提に法律違反工事が堂々と行われ、又法律の抜け道迄が用意されているのである。
5.我々はこの間、川内原発再稼働について、基準地震動、火山噴火、避難計画問題等々多くの点について指摘してきたし、それぞれの研究者も指摘してきた。
しかし川内原発再稼働に向けて基本的なシステム、法手続きさえも違反であることが明白となった。規制庁は直ちに川内原発1,2号機の法律違反工事を止めるように九州電力に指示をしなければならない。
 そして規制庁はこの問題について国民に対して説明、回答する義務があるし、その他の原発の再稼働審査、認可についても規制基準審査書合格前、工事計画認可前の「事前着工」は法律違反であり、許されない行為である事を宣言しなければならない。
 この点について、規制委員会、規制庁は電力事業者を監督、指導する立場にありながら、電力会社と一体になり違法行為を繰り返す事は、全く福島原発過酷事故の反省をしていない事の表明に過ぎない。此の事に強く抗議するものであり、一切の再稼働の為の審査を直ちに中止する事を要求する。
                           2015年1月21日
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┗■4.新聞より2つ
 └──── 

◆原発事故 元東電会長ら再び不起訴  検審、強制起訴か判断へ

 東京電力福島第一原発事故で東京地検は22日、検察審査会が業務上過失致死傷罪で「起訴相当」と議決した勝俣恒久元会長(74)ら3人を再び嫌疑不十分で不起訴処分にした。再捜査を踏まえても、巨大津波を予測することや、事故を防ぐ対策を取ることはできなかったと判断した。
 今回不起訴となった勝俣元会長、武藤栄元副社長(64)、武黒一郎元副社長(68)を検審が再審査し、「起訴すべきだ」と議決すれば、裁判所が指定する弁護士が検察官に代わり強制起訴することになる。(中略)

市民感覚と捜査、溝深く
 原発事故の再捜査をしていた東京地検が22日、元東電会長ら3人を再び「過失なし」と判断した。未曾有の被害を生んだ事故の刑事責任追及を求める市民の感覚と、罪に問うのは無理と考える捜査当局の溝は深い。2度目の審査で起訴議決が出て強制起訴になる可能性は小さくない。(中略)
 原発事故後、電力会社や政府の一連の対応に、不信感を募らせている市民は多いとみられる。原発そのものに対する抵抗感、拒否反応が「起訴しない当局」への批判につながりかねない、と心配する検察関係者は多い。
 ある幹部は「脱線事故で『そもそも電車が走っているのはおかしい』と言う人はいないが、原発は違う。今回も『検察は偏っている』と理解が得られないかもしれない」と力なく話した。
     (1月23日茨城新聞より抜粋)

◆ 汚染水の年度内処理断念 福島第一、東電社長「5月中」

 東京電力は23日、福島第1原発構内のタンクに保管している高濃度汚染水の2014年度内の全量浄化処理を断念する方針を決めた。同日午後、広瀬直己社長と福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者が経済産業省資源エネルギー庁の上田隆之長官と面会して伝えた。
 広瀬社長は浄化処理完了の見通しを「5月中」とした。東電は13年9月、安倍晋三首相に14年度中の全量処理を約束したが、トラブル続きで処理が遅れていた。事故発生から間もなく4年、汚染水問題が依然として廃炉作業の大きな課題となっていることが浮き彫りとなった。  (後略)
                        (1月23日東京新聞より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2387】
2015年1月22日(木)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.原発再稼働は日本滅亡の一里塚 私たちと子・孫のため、全力投入で阻止しよう
   福島事故大惨事を忘れない・くり返さない 再稼働やめよ 原発輸出やめよ
   「経産省前テントひろば」は原発反対の国民の声 全国多数の支持あり テントを撤去するな
★2.緊急全国署名のご案内
   「九州電力は、川内原発再稼働の前に、住民に説明し、
   同意を得よ」 九州電力社長 瓜生道明あて
                      ストップ再稼働!3.11鹿児島集会実行委員会
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
  ◆1/25放射能を含む指定廃棄物最終処分場を考えるシンポジウム
   会場:仙台市弁護士会館大ホール
   主催:「放射性廃棄物最終処分場建設に反対する宮城県民連絡会」
  ◆1/29東電株主代表訴訟第15回口頭弁論
   1月29日(木)10:30から 東京地方裁判所103号法廷
   裁判終了後「日本と原発」(原発で私たちは幸せですか?)上映
      ◆1/31第19回被ばく学習会 トモダチ作戦で放射線障害に陥った米兵士たち
         お話:呉東正彦弁護士(原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会)
   会場:文京区アカデミー茗台 学習室A
  ◆2/21報道写真家 樋口健二写真展・講演会in三鷹
     ~公害・原発の過去・現在・未来~
   三鷹市芸術文化センター、三鷹市市民協働センター
  ◆2/28河合弘之(弁護士)監督「『日本と原発』練馬上映会」
   場所:練馬文化センタ-小ホ-ル 監督挨拶あり
   主催:『日本と原発』を練馬で上映する会
  ◆「経産省前テントひろば」では「お話と座談(トーク)の会」
   1月29日(木)18:30から渡辺一技さんのお話と座談
   2月11日(水・休日)14:00から 最首悟さんのお話と座談、ほか
★4.新聞より2つ
  ◆米軍「自衛隊、核武装を」 50年代米公式文書 図上演習で原爆使用
   極東で核使用想定 反核世論で実現せず           (1月18日茨城新聞より抜粋)
  ◆イスラエル接近 一因か 安倍外交 世界に逆行
   邦人殺害警告 背景は 「一定の距離 認識欠落」/「平和主義貫け」
                                     (1月22日東京新聞「こちら特報部」より抜粋)
━━━━━━━
※訂正1つです。
 1月20日発信その2【TMM:No2384】で、★6テント日誌において
 正:「辺野古に基地を作らせない!国会包囲行動」は1月25日(日)
 誤:「辺野古に基地を作らせない!国会包囲行動」は2月25日(日)
 おわびして、訂正致します。「経産省前テントひろば」には連絡済。
━━━━━━━

┏┓
┗■1.原発再稼働は日本滅亡の一里塚
 |  私たちと子・孫のため、全力投入で阻止しよう
 |  福島事故大惨事を忘れない・くり返さない
 |  再稼働やめよ 原発輸出やめよ
 |  「経産省前テントひろば」は原発反対の国民の声
 |  全国多数の支持あり テントを撤去するな
 └──── 柳田 真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)

1.2015年は、日本の大きな岐路=わかれ道です。原発再稼働=日本滅亡の一里塚へ進むのか、原発を止めたままに廃止への道を進むのか。
 世界も注目しています。東京電力福島第一原発事故(1から4基の多重事故)をおこした国が再び原発大国へ戻る年になるのか、又、安倍政権の安保・軍事重視路線からして日本核武装(原爆)の準備も進むのかとの警戒心も含めての注目です。
2.私たち国民の、民衆の運動がこの再稼働の嵐を前に問われています。ためされています。
 今の日本の運動は、2011年3・11東京電力福島第一原発事故前の原発反対運動と比すれば、ケタちがいに大きく厚くなってきました。それでも4年前の2011年3・11後の4月に、全土で30万人デモ(人口8000万人のドイツで。日本の人口は1億2000万人)を実現したドイツの層の厚さから見ると、あと2歩、3歩の運動の力量が要請されています。
 ドイツの分厚い・強力な反原発大衆運動は、原発推進の保守・メルケル首相をして、原発廃止を決断させました(選挙ではなく大衆運動の力で)。
 日本でも沖縄では、2014年12月の衆議院選挙で自民党・公明党の候補を全敗させました(1区から4区)。ここから学ぶことは多い。
3.私たちは、2年前、「再稼働阻止全国ネットワーク」(事務局はたんぽぽ舎気付)を、5団体と個人300人で結成し、この2年余、再稼働の嵐に抗する運動を全力投入でやりぬいてきました。たんぽぽ舎も運動の盛り上げにいささかの貢献をなしえてきました。今年はその全成果を生かして、福島に寄り添いながら、再稼働阻止を中心に闘う時です。
 運動の局面は国会・官邸前から移って電力会社が原発再稼働のスイッチを押すか否かに移ってきています。再稼働阻止の大衆行動・大衆運動の層の厚さと鋭さが要請されています。特に、九州電力川内原発と関西電力高浜原発の再稼働阻止が今年前半の焦点です。
 私たちは、両社の東京支店への大衆的抗議、現地応援行動(鹿児島、福井)へできるだけ多くの人を送るよう努力しよう。
4.「経産省前テントひろば」は、2011年9月以降3年5ヵ月近く、原発反対の国民の声を代表してきました。多くの国民から支持・支援があります。
 テント撤去を狙う判決強行を許すな(2月26日第10回公判、東京地裁)と声を大にして訴えたい。
 全国の力で、原発反対の力で「経産省前テントひろば」を守り抜こう。
5.さいごに
 ☆原発再稼働は日本滅亡の一里塚
   私たちと子・孫のため、全力投入で阻止しよう
 ☆福島事故大惨事を忘れない・くり返さない
   再稼働やめよ 原発輸出やめよ
 ☆「テントひろば」は原発反対の国民の声
   全国多数の支持あり テントを撤去するな


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┗■2.緊急全国署名のご案内
 |  「九州電力は、川内原発再稼働の前に、住民に説明し、
 |  同意を得よ」 九州電力社長 瓜生道明あて
 └──── ストップ再稼働!3.11鹿児島集会実行委員会

 本文省略

 よって、貴職に下記の項目について対応することを求めます。
 1.川内原発の再稼働の前に最低限30km圏内9自治体で住民説明会を
   開催すること。
 2.川内原発の再稼働について最低限30km圏内9自治体すべての正式な議会の
   議決を得ること。
 3.説明を求める住民に対して、30km圏内外にかかわらず説明会を
   開催すること。

 締め切り:2月23日(月)
 ★署名は3月2日(月)13時からの福岡・九電本社総行動時に社長に手渡します。
 署名用紙が必要な場合は、下記実行委にお問い合わせ下さい。
    「ストップ再稼働!3.11鹿児島集会実行委員会」
                〒892-0873 鹿児島県鹿児島市下田町292-1
                   TEL 099-248-5455

 協力:「再稼働阻止全国ネットワーク」(たんぽぽ舎気付)
      東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
     TEL 070-6650-5549  FAX 03-3238-0797


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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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 ◆1/25放射能を含む指定廃棄物最終処分場を考えるシンポジウム

 日時:1月25日(日)13時~17時
 会場:仙台市弁護士会館大ホール
 主催:「放射性廃棄物最終処分場建設に反対する宮城県民連絡会」
   (最終処分場建設に反対する宮城県内候補地の加美町、栗原市、大和町住民などで作る)
 問い合わせ:加美町のJA加美よつば 電話 0229・63・3761

 シンポの第1部「3候補地はいずれも適地ではない」で、大学教授や弁護士ら3人の専門家が候補地の地質や問題点などについて講演。
第2部「処分場の被害と影響を考える」で、地元の観光業や農業関係者に風評被害などについて聞き取った調査結果の発表や、参加者との意見交換。「国民全体で広く意見を交わしながら考えるきっかけにしたい」と全国にも参加を呼びかけている。参加無料(資料代300円)


 ◆1/29東電株主代表訴訟第15回口頭弁論

  1月29日(木)10:30から 東京地方裁判所103号法廷
   (当日は抽選になるかもしれません。9:50頃に裁判所に
    来られることをお勧めします。)

 2014年12月4日の第14回口頭弁論では、原告側は添田孝史著「原発と大津波 警告を葬った人々」が明らかにした新証拠(1997年7省庁手引きは、推進本部(地震本部)報告以前に福島県沖の津波地震を想定していた。15メーター以上の津波の可能性を武藤・武黒は知っており、土木学会に再調査依頼したのは時間稼ぎだった)を提出しました。
第15回口頭弁論ではさらに被告を追い詰めます。

裁判終了後、参議院議員会館101にて12:30より報告会に続いて上映会
今話題の「日本と原発」(原発で私たちは幸せですか?)を上映します。
資料代:800円
問い合わせ:東電株主代表訴訟
      http://tepcodaihyososho.blog.fc2.com/


 ◆1/31第19回被ばく学習会 トモダチ作戦で放射線障害に陥った米兵士たち


 福島原発事故の直後、トモダチ作戦に参加した米海軍原子力空母ロナルド・レーガン。乗務兵士4,843人中、呼吸器系疾患が931名、消化器系疾患722名、泌尿器系疾患247名、女性の妊娠出産関係疾患191名。すでに骨膜腫と白血病で2名が死亡、239名が東電を相手に損害賠償請求裁判を起こし、米国裁判所は本格審理を開始しました。空母乗員の被害実態は、国内の被ばく被害と表裏一体です。
 第19回被ばく学習会では、原告兵士たちの弁護士をアメリカで取材してきた、呉東正彦弁護士(原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会)を招いて、お話をうかがいます。

日 時:1月31日(土)18:15~21:15(18:00開場)
会 場:文京区アカデミー茗台 学習室A
       地下鉄丸の内線茗荷谷駅下車、春日通りを右へ、徒歩8分、
申し込み:anti-hibaku@ab.auone-net.jp
主 催:放射線被ばくを学習する会  http://www57.atwiki.jp/20030810/
資料代等:700円


 ◆2/21報道写真家 樋口健二写真展・講演会in三鷹
  ~公害・原発の過去・現在・未来~

 日時:2月21日(土)
    【第一部】写真展
 時間:13時より17時(13時30分開始~16時30分終了)
 場所:三鷹市芸術文化センター第5美術創作室
 入場料:1000円
    【第二部】韓国写真展報告会・被爆労働者たちの声
 時間:18時より21時30分(21時終了)
 場所:三鷹市市民協働センター2F
 主催:『ママデモ』連絡:魚ずみ chie-suareangelsofthegod@ezweb.ne.jp
                          ヒロオカ 080-1948-5097
        『ママデモ』HP http://happymamademo.jimdo.com/
  資料代:500円
 ※第一部、第二部通しの料金:1200円


 ◆2/28河合弘之(弁護士)監督「『日本と原発』練馬上映会」

 日 時:2月28日(土)18時半(18時開場)  映画終了後、監督挨拶あり。
 場 所:練馬文化センタ-小ホ-ル(定員600名)
        西武池袋線・都営大江戸線 練馬駅北口
 参加費:1000円(高校生以下および避難者は無料)
 主 催:『日本と原発』を練馬で上映する会
 問い合わせ先:大島(03-6760-9719)、nonukesnerima@gmail.com


 ◆「経産省前テントひろば」では「お話と座談(トーク)の会」

1月29日(木)18:30から渡辺一技さんのお話と座談
2月11日(水・休日)14:00から 最首悟さんのお話と座談(日程変更)
2月13日(金)19:30から  小熊英二さんのお話と座談
連絡先:テント(070-6473-1947)か三上(090-3908-7330)へ

1月首相官邸前抗議行動(18時30分~20時 1月23日・30日)

1月25日(日)ストップ川内原発再稼働全国集会(天文館公園・鹿児島)
    13時~14時 デモ14時30分~16時 主催:鹿児島行動実行委員会
1月25日(日)「全国金曜行動・川内原発ゲート前大抗議行動」(ゲート前)
       午前9時―11時、ゲート前にて
1月24日(土)「全国金曜行動・交流会議」薩摩川内市内御陵下公園運動場会館
       (14時~19時)
1月24日(土)川内・高浜原発を再稼働させない!東京集会(18時~19時30分)
   豊島公会堂 終了後池袋駅周辺デモ  主催:さよなら原発1000万人署名
1月25日(日)「辺野古に基地を作らせない!国会包囲行動」14時~15時
   場所:国会周辺:主催:1・25国会包囲ヒューマンチェーン」実行委員会

◎2・7集会 テント撤去原発再稼働を許すな!
 18時30分~20時30分 日本教育会館3F第一会議室
 主催:経産省前テントひろば、テントひろば応援団


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┗■4.新聞より2つ
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 ◆米軍「自衛隊、核武装を」 50年代米公式文書 図上演習で原爆使用
  極東で核使用想定 反核世論で実現せず

 1954年の自衛隊創設から間もない50年代後半、原爆を使用する日米共同図上演習が日本国内で実施され、米軍は演習を受け「自衛隊の核武装を望む」とする見解をまとめていたことが17日、米解禁公文書から分かった。米国が核弾頭を提供して有事に共同使用する北大西洋条約機構(NATO)の「核共有」方式を想定していた。(後略)
 -解説-
 北大西洋条約機構(NATO)と同じ方式で、核兵器を自衛隊に提供し、有事に共同で使う政策を米軍首脳部の統合参謀本部が考えていた事実は、朝鮮半島や台湾海峡などの軍事的火種を抱えていた1950年代のアイゼンハワー政権が、極東で核実戦使用を想定していたことを物語っている。
 だが、こうした大胆な構想が練られた50年代後半は、戦後日本の独立を背景に「広島、長崎、ビキニ」の3度の経験に根ざした被爆国の反核世論が急速に高まる時期と重なったため、日本政府に正式提案されることがないまま、幻に終わったとみられる。(後略) (1月18日茨城新聞より抜粋)


 ◆イスラエル接近 一因か 安倍外交 世界に逆行
  邦人殺害警告 背景は 「一定の距離 認識欠落」/「平和主義貫け」

  「イスラム国」とみられるグループは安倍首相がイスラエルを訪問したタイミングで、日本人人質2人の殺害を警告した。首相は「イスラム国対策の2億ドルは人道支援」と強調しているが、背景は支援金だけだろうか。国際的な批判が強まるイスラエルへの日本の急接近は、国際的にも際立っている。(後略)
  (1月22日東京新聞「こちら特報部」より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2386】
2015年1月21日(水)その2地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします                                                            転送歓迎
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★1.『福島事故と原発再稼働』  原子力は科学技術でなかった
  DBA(Design Basis Accidents、設計基準事故)を無視した再稼働NO!
   槌田敦連続講座新シリーズ 「福島事故基本講座第10回」1月29日(木)
★2.土曜の夜は、サタデーナイト テントシアターへ     乱 鬼龍
★3.「地震と地質の専門家・塩坂邦雄博士に聞く―活動期に入った日本の地殻」より
        『食品と暮らしの安全』1月号掲載から抜粋
★4.サブドレン・地下水ドレン汚染水放出とトリチウムの影響
   アサツユ(脱原発福島ネットワーク アサツユ編集委員会)  
★5.新聞より2つ
 ◆原発工事「関係企業」受注 川内再稼働同意 2県議に報酬    (1月14日毎日新聞より)
 ◆原発避難者 移住急増   除染不安 生活再建余儀なく    本紙調査
                      (1月20日東京新聞より抜粋)
━━━━━━━
※川内(せんだい)・高浜原発再稼働やめろ!永遠に原発ゼロに!
 1/23(金)第134回首相官邸前抗議にご参加を!
 日時:1月23日(金)18:30~20:00  (1・2月は30分短縮です)
 主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
       当日の詳細は http://coalitionagainstnukes.jp/ を参照
○たんぽぽ舎はいつものように13:30集合、ビラ折りやプラカードづくりの作業、たんぽぽ舎16:50出発、17:30頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)前で短時間の抗議コール。17:45「経産省前テントひろば」集合。
 1-5班にわかれて18:00官邸前、国会前へ出発。
 20:20経産省前テントヨコでまとめの集会と東電抗議の際の楽器練習(短時間)。 参加歓迎!
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┗■1.『福島事故と原発再稼働』  原子力は科学技術でなかった
 |  DBA(Design Basis Accidents、設計基準事故)を無視した再稼働NO!
 |  槌田敦連続講座新シリーズ   「福島事故基本講座第10回」
 └──── 
 
◇『福島事故と原発再稼働』  原子力は科学技術でなかった
 DBA(Design Basis Accidents、設計基準事故)を無視した再稼働NO!
    
原子力推進勢力は、川内原発再稼働に続き高浜原発再稼働を狙っています。
技術的にも問題点を追及し、再稼働阻止するために学習していきましょう
  
 日 時:1月29日(木)19:00~21:00
 会 場:スペースたんぽぽ (ダイナミックビル4F)   
 講 師:槌田 敦さん
 参加費:800円
 内容は:
☆『福島事故と原発再稼働』、
 1.お粗末な事故対応
 2.格納容器ベントと放射能の流れ
 3.ベータ線被曝とは
 4.事故直後の呼吸被曝
 5.食品汚染
 6.トリチウム被曝
 7.原子力は科学技術でなかった
 8.事故を教訓としない原発再稼働は犯罪
  ※槌田敦さん提案の民間規制委・かごしま始動しました。(2014.12.22)

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┗■2.土曜の夜は、サタデーナイト テントシアターへ
 └──── 乱 鬼龍

 「経産省前テントひろば」への、人集めと学習、交流の意味をこめて、(原則として)毎週土曜の夜7時~9時頃まで、「原発」に関連する、いろいろなDVDを、(屋外で)上映しています。
 福島現地からの映像や、「テント」の映像、いろいろな講演集会の映像など、たくさんあるDVDの中から、各回選んで観ています。
 それらは、みな、それぞれに貴重な映像で、道行く人も、時々、足をとめて観ていきます。
 「テント」を守り、活動を持続、発展させるため、また、私たちの学びを深めるためにも、プラスだと思ってやっています。
 土曜の夜、お時間のある方は、ぜひ、「テント」へお出かけください。(乱)

  ※テントが危ない「テントを守ろう・支援連帯集会」
   1月26日(月)19:00-21:30  会場:スペースたんぽぽ   
    是非ご参加下さい。

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┗■3.「地震と地質の専門家・塩坂邦雄博士に聞く―活動期に入った日本の地殻」より
 |       『食品と暮らしの安全』1月号掲載から抜粋
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○首都直下型の地震の時期は?

――次の地震は何処で起きますか?
塩坂:銚子―前橋の中央構造線ですね。中央構造線は、日本を南北に分けて東西に走り、フォッサマグナで数kmずらされています。
 3.11で北米プレートが東に5m動いたので、それ以来、プレート間で「ズレ」を調整する地震が相次ぎました。
 ユーラシアプレートとせめぎ合っていた北米プレートの力が抜け、隙間ができてしまった状態を補おうとして起きたのが、3.11 の翌日、栄村に大きな被害を出した長野県北部の地震です。
 3月15 日に富士宮市で起きた震度6強の地震も同じで、矢印のように動いていた北米プレートとユーラシアプレートが、逆方向に動いたことによる地震です。これで、東海地震の危険性は安全側に戻りました。
 このように、3.11以降、関東近辺で起きている数多くの地震は、プレート間の力を調整するために起きているのです。この11月22日に白馬村で被害を出した地震も同じです。
 ところが、銚子―前橋と富士川断層に挟まれた関東盆地の三角地帯は、動きたくても動けず、まだ残っています。
 フィリピン海プレートが相模湾から潜り込み、中央構造線の所まで、北米プレートにくさびのように入りこんでいます。その下には太平洋プレートと、関東盆地は、3枚のプレートが重なり合う複雑な地域なのです。
 GPS計測が日本全国3000ヵ所で行われています。それによると、ひずみが中央構造線で溜まっていることがわかります。いよいよ、この地域・関東盆地で地震が起きます。

--―関東盆地の三角地帯での地震が、いつごろ起きるかわかりますか?

塩坂:もっと先かもしれないけど、あと4年は大丈夫です。
 私が計測しているのは富士川断層ですが、フィリピン海プレートとユーラシアプレートとの関係は同じですから、「兆候があれば5年以内に東海地震、その1年前に関東で地震」と言ってきたことが、そのまま言えます。まだ兆候は出ていません。
 ただし、3.11 の「割れ残り」の地震が千葉県北方沖で起こる可能性があります。ここで跳ね上がれば、首都圏での長周期地震の被災が心配です。「いつ起きるか」は不明です。

○西日本の地震が原発を襲う

――中央構造線が動くと、その関連で、また地殻が動くことになるのでしょうか。
塩坂:関連でというより、東側でエネルギーが抜けると、次は西側が問題になります。
 噴火を続けている小笠原諸島の西ノ島は、フィリピン海プレートに太平洋プレートが潜り込んでいる所でマグマが上がってきて、溶岩が噴出しています。プレートの押すエネルギーが活発になっているということです。
 同じことが阿蘇、桜島、霧島にも言えます。プレートの動きに連動しているのです。
 ですが、地震は、まず関東で起きて、1年後に東海・東南海・南海地震、そして九州の順です。
――つまり、あと4年は安全だけど、関東の地震が起きたら、立て続けに、西日本で巨大地震が起きるということですか?
塩坂:首都圏に続いて、関西でも大地震に襲われるので、日本が非常に厳しい状態に追い込まれることになります。その後は、富士川断層以西の中央構造線が動くでしょう。

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┗■4.サブドレン・地下水ドレン汚染水放出とトリチウムの影響
 └──── アサツユ(脱原発福島ネットワーク アサツユ編集委員会)

●12月22日、いわき市のいわき第一日本興和ビル1階で、再開第16回東電交渉が行われた。サブドレン汚染水と地下水ドレン汚染水の海洋放出問題を中心。9月以来、東京電力に対し、サブドレン汚染水の放出中止と市民説明会の開催を求めてきたが、40人限定で市民団体への説明が行われた。
 サブドレン汚染水と地下水ドレン汚染水の海洋放出計画が実施されると、東電の試算で一日あたり9.65億ベクレル、年間約3522億ベクレルのトリチウムの放出量となる。カナダ・ピッカリング原発等の事例で、遺伝障害、新生児死亡、小児白血病など人体への影響が指摘されたが、東電は「異常は確認できなかった」とした。漁業者ばかりでなく住民全体への説明とトリチウムの除去・隔離が必要だ。
●再開第16回東電交渉記録は、http://skazuyoshi.exblog.jp/22675753/、
 http://skazuyoshi.exblog.jp/22678382/  をご覧ください。
       (出典:アサツユ:2015.1.17  第280号より)

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┗■5.新聞より2つ
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 ◆原発工事「関係企業」受注 川内再稼働同意 2県議に報酬

    九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の安全対策を審議し、再稼働に同意した県議会原子力安全対策等特別委員会(15人)に所属する県議2人の家族や親族が経営する会社が、東京電力福島第1原発事故後に川内原発の関連工事を受注していたことが分かった。両県議は相談役や顧問として会社から報酬を得ていた。受注件数は少なくとも計10件で、約1億7000万円分に上る。
 2人はいずれも自民党の外薗(ほかぞの)勝蔵県議(薩摩川内市区選出、当選4回)と小幡兼興県議(出水市区選出、同5回)。
 県に提出された工事経歴書などによると、外薗県議の息子やおいらが代表を務める二つの建設会社が、2011年5月から14年3月までに、仮駐車場の整備や海水ポンプエリアの防水対策工事など川内原発関連の工事を計6件受注していた。受注総額は7858万円で、1件が元請け、5件が下請けだった。所得等報告書によると、外薗県議は11年秋まで2社の相談役を務め、報酬を得ていた。
 小幡県議の親類の建設会社(薩摩川内市)は、12年1月から13年6月までに原子力規制委員会の規制基準に適合するための工事を含む川内原発関連の4件を受注。全て元請けで、総額は9627万円。小幡県議は顧問として報酬を得ていた。外薗県議の関係会社は原発関連以外でも、九電の事業に関する工事を受注していた。
 両県議が所属する県議会の特別委は昨年11月に賛成11、反対3で再稼働を求める陳情を採択した。両県議も賛成し、外薗県議は再稼働推進の立場から積極的に発言もしていた。
 鹿児島県議会には、県議が「県発注工事を受注する企業の役員に就任しない」という政治倫理要綱があるが、九電などの民間企業についての規定はない。だが鹿児島オンブズマンの続博治代表は「賛否が分かれる再稼働を公平に審議しなければならない立地自治体の県議の関連する会社が、工事を受注していたことは当然問題視されるべきだ。条例などで規制すべきだ」と指摘。取材に対し、外薗県議は「工事と議会の審議は全く関係ない」と反論した。    (1月14日毎日新聞より)

◆原発避難者 移住急増   除染不安 生活再建余儀なく    本紙調査

 東京電力福島第一原発事故の避難住民のうち、福島県内や首都圏などで土地や住宅を買い、移住を決める人が急増していることが、本紙の調査で分かった。2013年度から購入が増え、14年度は既に前年度を上回った。購入件数は累計で3800近くになる。政府は除染して住民を帰還させることを施策の中心にするが、早く生活再建したい住民の心情がうかがえる。
 損害賠償の支払いに悪影響が出るとの懸念から、移住しても住民票を移さないケースが多い。本紙は実情を探るため、福島県や避難者数の多い11都県の担当者に、避難指示区域の住民が移住先の不動産を買うと不動産取得税が軽減される特例の適用件数(購入件数)を取材した。その結果、11年度は計73件だったのが、12年度は736件、13年度は1484件に達し、本年度は昨年11月前後の段階での集計で既に約1500件に上る。この4年間の累計は3789件だった。  (中略)
 仮設住宅など不自由な場所ではなく、所有する住宅で家族一緒に生活再建したい思いがにじむ。ただ、元の住居がある避難指示区域で指示が解除されると、その1年後をめどに賠償が打ち切られる見通し。移住者が収入源をどう確保するかなど大きな課題が残っている。
                            (1月20日東京新聞より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2385】
2015年1月21日(水)地震と原発事故情報-1つの情報をお知らせします                    
                                                             転送歓迎
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★1.高浜原発パブコメに送った意見(その1からその5)
   下(その3からその5) 上は1月20日発信【TMM:No2383】掲載
                    山崎久隆(たんぽぽ舎)
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※1/22(木)学習会にご参加を!
 日時:1月22日(木)19:00~21:00  参加費:800円
 【「東電は責任をとれ」連続講座 第12回】「原発事故と環境汚染 その2」
 講師:藤原寿和さん
 共催:経産省前テントひろば、たんぽぽ舎
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┗■1.高浜原発パブコメに送った意見(その1からその5)
 |  下(その3からその5) 上は1月20日発信【TMM:No2383】掲載
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)

高浜原発の規制基準適合性審査書への意見 その3

高浜原発周辺の危険な地質を見逃している

 高浜原発の近くにある青葉山は、若狭富士と呼ばれる風光明媚な山だが、有史以前には山体崩壊を起こし、ふもとが岩屑雪崩に襲われた。若狭湾内には岩屑雪崩により崩れた岩石が沢山見られる。
 近年、地震や風水害に伴う山体崩壊、あるいは深層崩壊の危険性が指摘され、日本各地で災害が発生している。短期間に大量の雨が降ったり、強力な地震に襲われれば、思いもかけない野老が土砂崩れに襲われることが常態化している。
 2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震(マグニチュード7.2)では深層崩壊が発生し、ふもとに岩屑雪崩による大きな災害を引き起こした。このときには防災科学技術研究所、一関西観測点(岩手県一関市厳美町祭畤)で4022ガルの揺れを観測している。特徴は、水平動が1433ガルに対して上下動が3866ガルに達した
ことである。重力加速度の4倍近い揺れが、山体崩壊を引き起こした。また、揺れの衝撃力に相関関係が強い速度は316カイン(センチメートル毎秒)というとてつもない大きさであった。このような巨大な揺れにより、山体はトランポリンのように跳ね上げられ、地盤が弾性限界を超えてしまい、粒状化して崩れたものと考えられた。同様の地震が高浜を襲った場合、後背地の山体が崩壊し、原発の建屋も破壊される危険性がある。
 事業者はこういった危険性について何ら対策を取っていない。規制委員会も、さしたる根拠もなく、そういった危険性を指摘せず、事業者の主張を認めている。
 2014年8月豪雨による広島市の土砂災害では、局地的な短時間大雨によって安佐北区可部、安佐南区八木・山本・緑井などの住宅地後背の山が崩れ、同時多発的に大規模な土石流が発生し、死者74名、重軽傷者44人という過去30年間で最も大きな災害になった。
 8月19日11時から20日6時までの総雨量が243.0mmを記録するなど、24時間雨量としては過去に例が無いほどの短期間記録的大雨が原因であるが、山崩れの現場から住宅地までが非常に近かったこと、長期間の長雨で地盤がゆるんでいたことも要因としてあげられる。
 高浜原発も、周囲を山に囲まれ、近くの青葉山や山裾に広がる区域も加えて土砂崩れ危険地帯である。
 岩手・宮城内陸地震や広島市の土砂災害のような規模の土石流災害に見舞われて、炉心の冷却が継続できるとは到底思えない。土石流に襲われれば原子炉建屋やタービン建屋等が崩壊するであろう。その結果、原子炉格納容器、原子炉圧力容器、加圧器あるいは蒸気発生器等が破壊され、倒壊して破壊される。
 原子炉容器が倒壊し、又は傾いたりすれば原子炉容器内の燃料集合体や制御棒及び安全保護装置類は衝撃によって変形又は損傷することは避けられない。そうなれば制御棒の挿入は不可能である。同時に主蒸気管、主給水管などの一次系及び二次系の配管も同時に破壊されるため、一次系、二次系冷却水が全て失われる。
制御棒の挿入も出来ず、冷却水を喪失した原子炉は暴走する。
 燃料棒は短時間のうちにメルトダウンし、圧力容器を突き破って大気中に放出される。同時に水素爆発や水蒸気爆発あるいは即発臨海による核爆発等が生じ、大量の放射性物質を環境中にまき散らし、発生した原子雲が広範囲に拡散していく。
 その結果、全世界の生存環境が高濃度の放射能汚染に晒されるとともに地球的規模の放射能汚染を招くことは必至である。

高浜原発の規制基準適合性審査書への意見 その4

2-2重大事故等に対処するための手順等に対する共通の要求事項(重大事故等防止技術的能力基準1.0関係) 260ページ 

 過酷事故対策について、その要員の確保を含む事故を収束させるための体制が整っているとは到底言えない。
 福島第一原発事故の教訓の一つに、高線量環境下で事故対応に当たる人員の安全確保並びに十分なパフォーマンスを発揮することの困難さが指摘できる。
 戦時中の軍隊ではあるまいし、人命を軽視して作業をさせるなどあってはならないのだが現実に福島第一原発事故においては、そういった現実に直面せざるを得ない事態となった。
 空間線量が400ミリシーベルト毎時を超えるなどといった観測データが存在するところで、作業などできるはずがない。そのような過酷な状況に陥った場合の対応はいかなるものとなるのか、残念ながら規制委は回答をしめさない。事業者に対して、そのような事態になったらどうするかを検討させもしない。結局起こらないことにしてしまう安全神話がまたしても頭をもたげてきている。
 一度起きたことは、繰り返すとみて対策するのは、安全対策の基本である。起こらないようにするだけではなく、起きてしまった場合でも十分対処できる対策を準備すべきである。
 福島第一原発所長だった吉田昌郎氏の政府事故調に対する陳述書(吉田調書)を読めば、いかなる事態になるかが想像できる。
 吉田氏は2号機の原子炉水位が急激に低下して危機的状況となった、事故発生4日目の2011年3月14日夜から3月15日朝にかけての印象を「完全に燃料露出しているにもかかわらず、減圧もできない,水も入らないという状態で、私は本当にここだけは一番思い出したくないところです。ここで何回目かに死んだと、ここで本当に死んだと思ったんです。」と述べている。そして「放射性物質が全部出て、まき散らしてしまうわけですから、我々のイメージは東日本壊滅ですよ。」とまで危機的状況であったことを明らかにしている。
 事故発生当時、福島第一原発では、東電社員755人、協力会社5660人ほどの作業員がいたとされる。15日早朝の時点でも、この中の720名程度の人員が残り、事故対策に当たっていた。そして15日の朝4号機で爆発が生じた。
 東電と政府関係者は2号機が爆発したと考えたようだ。放射線量が時間あたり1万マイクロシーベルトを超えて急上昇し作業員650名の退避の作業が始まった。
 この時点で退避したものには現場の責任者であるグループマネージャーや運転員も含まれていた。そのため残された70人では、この日の午前11時すぎまで原子炉の圧力や水位の計測すら不可能となっていた。過酷事故対策どころか、原子炉の状態をつかむことさえ不可能になっていた。現場は一時管理不可能な状態に陥ったのである。その後、原発周辺の線量が下がりはじめ、少しずつ幹部職員や運転員を戻して、事故対応を続けることができたが、それは僥倖でしかない。
 これが福島第一原発事故の教訓である。これを踏まえて高浜ではどのような検討をし、どのような対応を準備しているのか。審査書案では何ら読み取ることが出来ないのである。
 具体的な記述の全く存在しない案を公表されても判断できるはずがないのである。どのように読めば福島第一原発事故を教訓として、繰り返さない準備をしていると読めるのか。
 危機的状況になっても7日間は補給無しで対処可能と読めるが、人員の交代もなく7日間も対応することなど実態として不可能である。原発に通常勤務する従業員は日勤にしろ夜勤にしろ交代要員はいない。連続して16時間程度しか働けない。7日間もぶっ通しで対処せよと本気で考えているのならば、それだけで違法だ。

高浜原発の規制基準適合性審査書への意見 その5

基準地震動について 11ページ   炉心損傷防止対策について 134ページ
全交流動力電源喪失 144ページ

 基準地震動は、700ガルとされている。これは原発が過去に遭遇した地震動の中でも小さい部類になる。最も大きな揺れを観測したのは、2007年7月の柏崎刈羽原発で、解放基盤表面の地震動記録1699ガルと、とてつもないものだった。
 高浜の基準地震動は700ガルとされているが、これが全く信用できるものではない。
 高浜原発は、ストレステストにおいてクリフエッジ(これ以上の応力が掛かると安全上重要な設備が損傷する)を1260ガルと設定した。事業者自ら「冷却機能が喪失し、炉心損傷を経てメルトダウンが発生する危険性が極めて高く、メルトダウンに至った後は圧力上昇による原子炉格納容器の破損、水素爆発あるいは最悪の場合には原子炉容器を破壊するほどの水蒸気爆発の危険が高まり、これらの場合には大量の放射性物質が施設外に拡散し、周辺住民が被ばくし、又は被ばくを避けるために長期間の避難を要することは確実である」と認定している。
 日本の地盤、地質構造は、地下の震源断層面から生ずる力が伝播する際、増幅、減衰、周波数変換など複雑な変化を伴う。同じマグニチュードであっても二つと同じ地震は無い。震源断層面の面積が仮に正確に予測できたとしても、そこから生ずる地震動を、特定の地点において正確に予測することは到底不可能である。
 まして震源断層面の大きさや移動距離さえ予測困難なのに、断層の長さから確定的にマグニチュードを割り出し、そのエネルギーをもとにして特定地点の地震動を「予測」することなど科学とは言えない。せいぜい、ある幅を持って想定することしか出来ない。ならば想定幅が存在するはずであり、その幅は例えば700ガルを中心にプラスマイナス2倍程度(最大1400ガル)を見るくらいがせいぜいではないだろうか。それ以上に正確な地震の揺れの大きさを想定することは困難と言わざるを得ない。
 マグニチュード6.8という中程度の地震にもかかわらず柏崎刈羽原発では基準地震動を遙かに超える1699ガルもの揺れを観測した。それならば高浜原発もFO-A-FO-B、熊川断層系が連動して動く場合、1600ガル程度の揺れに襲われると考えるべきなのではないか。
 これだけの揺れに襲われれば、まず電源系統は送電線はもとより所内変圧器、メタクラ、配電盤などが全て破壊される。また、制御棒も正常には挿入できない。
 燃料の変位も大きく、ATWSを避けることは出来ないであろう。また、配管の一部、特に残留熱除去系など比較的ノズルの耐久性が少ない配管は破断してしまう。その結果、LOCAが発生すると共に、制御棒の挿入もできない。暴走状態での冷却材の喪失は、福島第一原発事故をも超える大惨事になる。
 700ガルを超える地震動でも健全性を維持できるように、規制委は事業者を指導するべきである。

炉心損傷防止対策について 134ページ

 炉心損傷を防ぐ手段として、加圧器逃がし弁を使った一次系減圧と炉心注水を行うとしているが、減圧を行っても注水に失敗すれば福島第一原発事故を再現する結果となる。ところが規制委は高浜の過酷事故対策でも加圧器逃がし弁を開き減圧し、注水するとしている。これは事故対策としては最悪の事態を招き危険である。
 一次系を減圧をせずに炉心に注水できる設備を追加するべきだ。そのためには、沸騰水型軽水炉にある原子炉隔離時冷却系と同様に、炉心から出る熱を元に二次系の蒸気で駆動し一次系に注水できるタービンポンプを追加で設置すべきである。

全交流動力電源喪失 144ページ

 一次系冷却について、RCPポンプ停止後は自然循環によるとされている。しかし原子炉損傷後には大量の水素ガスが発生するため、自然循環は成立しない。従って、炉心冷却のためには配管内から水素を取り除く設備が必要である。
 また、電源を喪失するとポンプは使えないためECCSの高圧注入系も動かない。これでは冷却水を維持できないので、過酷事故においても発電できる設備を追加で設置するべきである。
 あらゆる段階で電力を維持できる設備が設置されない限り、事故を回避することは不可能である。実際に福島第二原発、東海第二原発、女川原発は全て外部電源ないし非常用ディーゼル発電機が駆動したので危機を回避できたのである。
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