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たんぽぽ舎です。【TMM:No1780】
2013年3月20日(水)地震と原発情報-4つの情報をお知らせします
 
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.0321超緊急!東電本店抗議
   福島第一原発停電事故を受けて、東京電力本店に対して抗議行動。
         首都圏反原発連合
★2.このバカ息子!まだわからないのか!!一年輩の女性の叫び
   3月15日金曜官邸前抗議行動に参加して
         斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.雑誌から-やりたい放題の電力業界
   -「取引条件」は原発再稼働
★4.3月14日仮処分公示について (声明書に変えて)
         淵上太郎(経産省前テントひろば)
━━━━━━━
訂正です【TMM:No1779】★2。4月20日の学習会の講師のお名前が間違っていま
した。正しくは「木村英昭」さんです。お詫びして訂正します。
 
┏┓
┗■1.0321超緊急!東電本店抗議
 |  福島第一原発停電事故を受けて、東京電力本店に対して抗議行動を
 |  行います。
 └──── 
 
期日:2013年3月21日(木)
時刻:18:00~20:00(予定)
場所:東京電力本店前
    (東京都千代田区内幸町・JR・地下鉄新橋駅徒歩5分、
     都営地下鉄三田線内幸町駅徒歩3分)
呼びかけ:首都圏反原発連合 http://coalitionagainstnukes.jp
 
3月18日午後6時57分ごろ福島第一原子力発電所免震重要棟における使用済み核
燃料プールなどで同時多発的に停電事故が発生しました。
 
福島第一原発事故で被害を受けた住民の生活基盤回復及び賠償はいっこうに進ん
でおらず不安が続く中発生した今回の事故。あらためて多くの人々が、期待を裏
切り続ける東京電力に失望といっそうの不安を感じているのは想像に難くありま
せん。
 
私たち首都圏反原発連合は、人々の不安をいっそうかき立て、あれだけの過酷事
故があってもいまだいっこうに変わろうともしていない東京電力に対し、緊急で
猛抗議をします。
 
┏┓
┗■2.3月15日金曜官邸前抗議行動に参加して
 |  このバカ息子!まだわからないのか!!
 |       斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)
 └────
 
 福島原発事故から2年目の3.11が過ぎた。その直後の官邸前抗議行動であ
る。
 原発を推進してきた自民党が返り咲き、事故などまるでなかったかの如く、邪
魔なものは排除して、原発を再稼働しようと躍起になっている。被曝基準の緩和
を画策し、経産省前のテントを撤去すべく裁判をおこす。脱原発運動の盛んな諸
外国と比較し、原発事故当事国でありながら反省がないのは恥ずかしい限りだ。
 この日は、脱原発デモ10万人規模の台湾から学生が駆けつけ、官邸前抗議にエ
ールを送ってくれた。また、一人で全国を回ってきたという女性は、年齢的に安
倍首相の母親と同じであるという。汚染水が垂れ流しの状態が続く中、原発を推
進する安倍首相を「このバカ息子が!まだわからないのか。このままでは死んで
も死にきれない」と批判した。もと被曝労働者である斉藤征二さんのスピーチが
あった。被曝労働者の問題ひとつとっても、原発は存在してはならないものであ
る。
 あらゆる角度から見て、原発は誤りである。原発推進の人たちに言いたい、ま
だわからないのかと。
 
┏┓
┗■3.雑誌から-やりたい放題の電力業界
 |  -「取引条件」は原発再稼働
 └────
 
 民主党政権下で不遇をかこっていた電力業界が、見事に復帰戦を飾る結果とな
った。2月8日、経済産業省の有識者会議「電力システム改革専門委員会」は発
送配電分離と小売り全面自由化を盛り込んだ報告書を正式に決定した。だが、発
送配電分離は「5~7年後」、小売り全面自由化は「3年後」にそれぞれ先送り
され、そのほかの改革も細部にわたって電力業界の意向が色濃く反映される結果
に終わった。
 
改革の骨抜きで経産相と「握る」
 懸案の発送配電分離は、送配電部門を別会社化する「法的分離」か、送電線の
運用・指令機能だけを別組織にする「機能分離」かで、議論が展開されてきた。
電力業界が望んできたのはもちろん、機能分離だ。(中略)
 しかしながら、電力システム改革専門委員会の報告書には、「法的分離の方式
を前提に作業を進める」と記されている。一見、委員会が電力業界の抵抗を押し
切ったように見えるが、事実は異なる。重要なのは今後の詳細制度設計に関する
記述だ。報告書には法的分離を前提としながらも、「仮に大きな問題が生じるこ
とが明らかになった場合には、機能分離を再検討することもあり得る」と明記さ
れているのだ。(中略) この「大きな問題」を生じさせるための布石はすでに打
たれている。 電力業界ではこのところ、各社の幹部が公の場で、資金調達への
不安を語り始めた、法的分離を強引に推し進めれば、資金繰りが立ち行かなくな
るというのが彼らの主張だ。巨額の融資をしている銀行団は黙っていないだろう。
 
「取引条件」は原発再稼働
 一方の小売り全面自由化も、実施時期が3年後と明記された以上、痛くもかゆ
くもない改革だ。(中略) むしろ、全面自由化は電力業界にとっては「渡りに船」
だったという。業界がそう考える要因の一つが、「料金規制と供給義務の撤廃」
だ。(中略)
 現行制度下では、電力会社が再値上げをする際は国の認可を受けなければなら
ず、電気料金の改変は思いのままにならなかった。だが、全面自由化が実現すれ
ばその縛りは解ける。
 全面自由化後、電力会社が雨後の筍のように、再値上げを申請したらどうなる
か。その時までに割安な電気を売れる新規参入者が育っていれば話は別だが、そ
うでなければ彼らの再値上げを堪え忍ぶしかない。(中略)
 全面自由化後の電気料金値上がりという、国が最も嫌がるケースを避けるため、
電力業界はある「取引条件」を持ち出したとされる。それが「原発再稼働」だ。
(中略)
 「原子力が動かないと電気代が上がる、料金規制が外れればなおさらだと、当
たり前のことを主張したに過ぎない」
 恫喝にも近いこの理屈を自民党政権は承諾したようだ。(後略)
 
月刊「選択」2013年3月号(年間購読料12000円) 直接購読のみ
 
┏┓
┗■4.3月14日仮処分公示について (声明書に変えて)
 |       淵上太郎(経産省前テントひろば)
 └────
 
 もとよりこのテントの存在は、国・経産省の原発推進に対する抗議の意志表明
そのものであり、原発問題に関する国民的討議の場として「使用させよ」と正式
に要求してきたものであって、また不許可に対しての再審査の申請中でもありま
す。
 
 その相手先(国・経産省)が、裁判所に一方的に仮処分を申請し、それを裁判
所が認めたわけですが、片方の当事者である私たちには事実上秘密(敢えてお知
らせには及ばないということかも知れませんが)にして事態が進行したというこ
とです。
 
  国は2月18日に仮処分の申請(申立)を行いましたが、そんなことはテント
は全く知らないでいたのです。どのような仮処分が何時、誰によって出されたか
については、当人たちが敢えて公表しないかぎり第3者或いは係争相手が知るよ
しもない、という ことになっているらしいです。
 
 その申請に対して3月6日に東京地裁の決定が出され、執行官によって14日に
公示されたということです。
 国・経産省は、テントが経産省の管轄にある敷地に立てられていることに対し
て「不法占拠である」 と言っていますが、私たちは全くそのようには思っては
いません。
 
 なぜなら、福島の原発事故は史上まれに見る大事故でであったのですが、何よ
りもこのことに関する責任を問い、抗議をするということでテントが立てられた
のです。のみならず、この事故の深刻さ、被害の甚大さからみて原発について根
本的な議論を国民的に行うことが極めて重要であることから、その国民的討議の
場として「経産省が管理する国有地の一角を使用したい」という申請をしていま
した。もちろん法的にこの土地が国有地であることは承知しておりましたが、こ
の福島の大事故の重要性・緊急性からみて、またわが国の民主主義の実現という
意味からしても、経産省前テントはどうしても必要なものであると判断したので
した。
 
 もちろん、かような私たちの見解や意見は、全ての人々を納得させるものであ
ると申し上げるつもりはありません。右翼の方もおりますし、法律大好き(それ
以外は嫌い)という方もおられますし、これほど極端ではなくとも「国法に違反
するのはいかがか」と問う方もおられることは承知しておりま す。
 
 けれども改めて、福島第一原発の事故の深厚さを思い浮かべて頂きたいと思う
のです。
 
 原発立地の多くの人々は、国の政策で安全であると言うならやむを得ない、過
疎と財政難に悩まされている地方自治体としては少々の危険の疑いには目をつぶ
ろうということで、原発を容認してきたのです。国・経産省、電力事業者そして
原子力村と言われる人々は挙げて「原発は安全である」ということを唱和してき
たのです。しかし安全ではなかった訳で、その事実上の虚偽について、またその
後も続く隠蔽体質や無責任さについて、国民の多くは不信を持ち、怒りを爆発さ
せつつあるのです。国が嘘をつくという事態はまさに異常な事態と言うべきでし
ょう。
 
 つまり国や電力事業者が一蓮托生で自らの利益のために圧倒的に大きな力をも
って有無を言わせず原発を強行推進してきたということです。国民一人一人の力
は分断されつつ、あまりに無力でした。
 
 しかし福島第一の事故を契機に人々は声を挙げ行動すること、そして原発問題
で連携して進むべきことを学んできたのです。
 
 その大きな流れの中に「経産省前テントひろば」はあるのです。原発事故、そ
れも容易に収束しが たい事故を目の当たりにして、このテントは脱原発の1つ
の象徴ですが、同時に脱原発から生まれ、霞ヶ関に根っこをはやしつつある緊急
避難的な民主主義の実践の場でもあります。人々はテントに集まりいろいろと発
言をし行動の拠点として利用し、人々の交歓の場となっています。民主主義は代
議制議会への投票行動だけでよいはずはないのです。
 
 まるで反省をしないかに見える国や経産省はこのようなテントを抱え込んでし
まい、自らの政治的・ 道義的責任を棚にあげて、テントの排除だけを願ってい
るようです。そのための「明渡請求訴訟」であり、そのための今回の仮処分です。
仮処分では「債務者に上記物件の使用を許した」とありますが、 明渡請求訴訟
がどのように展開して、裁判所がどのような結論を出すのかは、今後の問題です。
手早く進行するかも知れないし、意外と悠長な進行になるかも知れません。
 
 いずれにしても、こうした動きを受けて、堂々と闘いたいと思います。この闘
いは脱原発と民主主義をかけた、全国・全世界ののあらゆる人々の闘いだと確信
できるものです。
 共に闘いましょう!
 
  2013年3月15日(金曜日)
 
経産省前テントひろば  淵 上 太 郎
PR
たんぽぽ舎です。【TMM:No1779】
2013年3月19日(火)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
 
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.原子力規制委田中委員長、「世界最高水準」でなかったことを国会答弁で露呈
   原発立地そのものの安全性についての基準は、日本は「世界最低水準」である
        約20年前から原発を危険視している横浜に住む一市民
        井端 淑雄
★2.東電ビデオも真っ暗事件-川内博史前衆議院議員の福島第一原発
   1号機原子炉建屋4階の調査ビデオの怪? (下)
   東京電力本社が伏魔殿だと考える方がわかりやすい  伊東良徳(弁護士)
★3.メールマガジン読者からのお便り
  ◆『週刊朝日』連載:原子力ムラ第2弾 2013.03.22号
                         西村トシ子(もんじゅ・西村裁判の元原告)
    ◆今週3/22のあおぞらUST放送<テントひろばから~>(予告)
★4.新聞・雑誌より
   ◆核兵器保有を議論 58年、岸政権下   (3月17日茨城新聞より抜粋)
★5.サクラ調査、今年もやります
   サクラと環境・原発放射能-異変サクラ見つかる
━━━━━━━
※3/21(木)『ワンコイン上映会  原発についてみんなで観よう』参加歓迎!
 日 時:3月21日(木)19:00開始  特典映像あり
    「黒澤映画から福島、東京の今を」  デモ映像も上映
 主 催:「スペースたんぽぽ」
 参加費:500円
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.原子力規制委田中委員長、「世界最高水準」でなかったことを
 |  国会答弁で露呈
 |  原発立地そのものの安全性についての基準は、
 |  日本は「世界最低水準」である
 └──── 約20年前から原発を危険視している横浜に住む一市民
       井端 淑雄
 
○ 3月12日の国会において、原子力規制委員会の田中委員長は、みんなの党の
議員の質問「活断層の判断基準は、アメリカでは180万年前となっているが、日
本では12、13万年~40万年前となっている、どうして日本の基準はアメリカの基
準や国際基準と離れた状況にあるのか?」に対し、「アメリカでは、3万5千年
前以降一回でも動いたもの、あるいは50万年前以降に複数回動いたものを基準と
しているが、アメリカ東部など地盤のしっかりしたところでは180万年前となっ
ている。」と答えている。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=42490&media_type=
 (7時間14分から)
 
○ 活断層の定義と、原発立地の調査基準をゴチャ混ぜに!
 
 答えの前半は、活断層の定義としては正しい答えとなっている。
しかし、そのまま続けて「アメリカ東部など地盤のしっかりしたところでは180
万年前・・」と発言しているためこの180万年が活断層の判断基準であると誤解
されるような答え方になっている。
 この後半部分は、原発立地を調査する際、活断層に限らず地盤が動いたかどう
かを180万年前(第4紀層)まで遡って調べるという基準で、これはアメリカ東
部だけではなくアメリカ全土に適用される基準である。
 田中委員長は、調査で適用する活断層の定義が、あたかも原発立地場所の違い
によって異なるような答え方をしている。
 TVでも何回か報道された、「アメリカの原発立地調査基準が原発を中心とす
る320km、180万年前」に対して日本では、調査範囲は原発を中心とする半径
100kmである。(活断層等に関する安全審査の手引き)
  日本の基準が非常に甘いことを、覆い隠すことを目的とした答えではないかと
の疑いが濃い。
  余計な付け足しで馬脚を現す(甘い基準で、これまで54基もの原発を造ってき
て今回の事故となったことを自ら証明)
 もっと問題なのは「日本では地盤の動きが活発であり、100万年を基準とする
と動いていないところがなくなってしまう」と付け足したことである。
 これは正に本音であり、日本でアメリカ並みの厳しい基準で調査すれば、原発
立地を見つけることができないから、甘い基準を適用し、これまで54基もの原発
を造ってきて今回の事故となったことを自ら証明したことになる。
 新安全基準骨子案に対するパブコメ募集に先立ち、田中委員長や茂木経産相、
朝日新聞などのメディアが「新安全基準は世界最高水準」あるいは、それを目指
すとか喧伝し一般国民に期待を持たせてきた。
 津波に対する防潮堤の有効性はともかく、確かに高さは世界水準であるかもし
れないが、こと原発立地そのものの安全性についての基準は世界最低水準ではな
いか?
 この重大な、そして原発推進派にとって不都合な委員長の国会発言を、私の知
る限りメディアは全く報じていないのであえて、提示したい。
 
☆編集部より-本文は2つの文章から成っています。やや長いので、後半部分
(メルトダウンへのNHK流の切り込み)は、次号で掲載します。
 
 
┏┓
┗■2.東電ビデオも真っ暗事件-川内博史前衆議院議員の福島第一原発
 |  1号機原子炉建屋4階の調査ビデオの怪? (下)
 |  東京電力本社が伏魔殿だと考える方がわかりやすい
 └──── 伊東良徳(弁護士)
 
○東京電力会見担当者の傲慢
 
 東京電力は「2重に養生していた上に、歩行中は安全確認のためモニタを見ら
れなかったことから、撮影した映像を確認していなかった」と発表しましたが、
先程来説明しているように、川内前議員は、ここを撮ってくれ等の指示をしてい
るわけです。その時に、撮影者が液晶モニターを確認しないということがありう
るでしょうか。その撮影者は何を撮っているかも確認しないでビデオカメラをま
ったく当てずっぽうに回していたとでもいうのでしょうか。
 これまでビデオカメラというものをまったく見たこともない人ならばさておき、
ビデオ撮影が初めてでない人がそういうことをするはずがありません。
 2013年3月15日の記者会見でフリーライターの木野龍逸さんがその撮影
者は撮影経験がないのかということを繰り返し聞きました。これは、東京電力の
荒唐無稽な説明を聞けば、誰でも疑問に思うことだと思います。それに対して、
東京電力の説明者の尾野昌之原子力立地本部長代理は、撮影は初めてではない、
専門家ではないから一般的な使用経験だと答えました。木野さんが、もし経験の
ない人にやらせてその結果川内前議員らが被ばくして調査したことが無駄になっ
たのなら大変だ、きちんと経験について確認して答えて欲しいとさらに質問を重
ねると、尾野昌之原子力立地本部長代理は、声を荒げて、「本人は大変なショッ
クを受けている」、「ものの言い方には気をつけて欲しい」「軽々に今のような
ことを言っていただくのは大変心外です」「あんまりいい加減なことは言わない
でいただきたい」と逆ギレして「これ以上ご説明する気はありません」と断言し
ました(ニコニコ動画のアーカイブを試聴できる人は1時間26分25秒あたり
から1時間31分あたりまでを是非見て欲しい。東京電力の傲慢さを象徴する映
像だと思います)。
 東京電力は、自分が、常識人なら信用するはずがないまったく荒唐無稽な説明
をしておいて、それについて誰もが感じるような当然の疑問をぶつけると語気を
荒げて非難する、そこまで傲慢な会社なのだと改めて実感しました。
 
○1号機原子炉建屋4階の怪
 
 1号機の原子炉建屋4階は、私たち国会事故調が現地調査をしたいというと、
東京電力の見解によれば(東電の第三者委員会の結論でもありますが)「担当者
の思い込みによって誤った説明がなされ」て調査を断念させられ、それが発覚し
て現場を見せないとはいえなくなって調査には全面協力すると東京電力がいうの
で川内前議員が立ち入ると、東京電力の説明によれば「撮影ミス」によって、ビ
デオの記録は残らず、いずれも「何らかの意図によるものではない」が結果とし
て1号機原子炉建屋4階の状況については、東京電力が自ら撮影して自ら公表し
た以外の記録は一切残らないという事態になっています。
 1号機原子炉建屋4階に迫ると、なぜか異常なことが起こるようです。
 偶然が積み重なって、これらのことが起こっているとしたら、1号機原子炉建
屋4階にはたたりでもあるのでしょうか。
 そう考えるよりは、東京電力本社が伏魔殿だと考える方がわかりやすいと、私
は思うのですが。
 
☆4月20日(土)13:30から16:30
  『東電「今は真っ暗」またもや虚偽発言』の学習会 参加歓迎!
 講師は、木村光浩さん(朝日新聞記者)、山崎久隆さん(たんぽぽ舎)の
 お二人です。
 会場:「スペースたんぽぽ」 参加費:1000円
 
 
┏┓
┗■3.メールマガジン読者からのお便り
 └──── 
 
◆『週刊朝日』連載:原子力ムラ第2弾 2013.03.22号(5頁物)
 
 タイトル:大反響!原子力ムラ「機密ファイル」
       燃裏工作部隊「K」機関の「洗脳」と「カネ」
 記  事:本誌が前号で報じた「西村ファイル」には、まだまだ隠された
      記録が残っていた。
      タレントを使った「洗脳」に「世論操作」ノルマありの「やらせ投
      書」組織内の「特務機関」は自らの大義のため、何でもありの”工
      作”に手を染めていた。
      戦後の原子力行政は、あまりにも危険な「謀略」の積み重ねで成り
      立っていたのである。(記事の一部)
 
 ※週刊朝日2013.3/22号は既に店頭で発売中、通常、週が変われば週刊誌は
  店頭に残らないので、詳細は本誌をお読み頂きますようにお願い致します。
                西村トシ子(もんじゅ・西村裁判の元原告)
 
 
◆今週3/22のあおぞらUST放送 <テントひろばから~>(予告)
 
 3月22日(金)のメニュー(予定)
○「反原発で行こう」 ごぼうさん(仮名) 元福島原発収束作業員
 「福島の声を世界へ」 稲村 重信さん  福島県二本松市出身
○先週3月15日の内容
 特別生放送:菅直人首相と鎌田慧さんとの対談(議員会館事務所から生中継)
 「反原発で行こう」  斉藤征二さん(敦賀原発元下請労働者)
 緊急声明「テントを守ろう」 渕上太郎さん
 
 
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より
 └──── 
 
 ◆核兵器保有を議論 58年、岸政権下
 
 岸信介政権下の1958年、外務省内で「防衛用兵器」として核兵器を保有する選
択肢が議論されていたことが16日、秘密指定を解除された米公文書から明らかに
なった。当時のマッカーサー駐日米大使がこの動きを「励まされる」と肯定的に
受け止めた上で、「日本が核を持つことが不可欠と岸氏は信じている」と米政府
に報告していたことも分かった。
 岸氏は57年に「現憲法下でも自衛のための核保有は許される」と発言、「核保
有合憲論」を展開したことで知られるが、東西冷戦が先鋭化した当時、憲法解釈
論議にとどまらず、核保有をめぐる政策論議が政府内で行われていた事実を公文
書は新たに伝えている。
 日本大の信夫隆司教授(国際政治)が米ワシントン郊外の米国立公文書館で見
つけた58年6月20日付のマッカーサー大使のダレス国務長官宛て公電は、大使と
山田久就外務事務次官のこの日の会談内容を記録。(後略) (3月17日茨城新聞より抜粋)
 
 
┏┓
┗■5.サクラ調査、今年もやります
 |  サクラと環境・原発放射能-異変サクラ見つかる
 └──── 
 
 今年もサクラ調査(サクラと環境・原発放射能調査)を行います。
 全国の皆さん、どうぞよろしくお願いします(既報3月9日・TMM:No1769)
 ただし、たんぽぽ舎は、再稼働阻止などで忙しいため、今年は一部省略します
(小石川植物園での事前のサクラ調査説明会や調査報告書の発行など)。
 代わりにデータは、たんぽぽ舎のホームページなどで公表します。
 
 詳しくは:サクラ調査データ整理担当ボランティア:山田昌郎
       Eメール: sakura@tanpoposya.net にお問い合わせください。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1778】
2013年3月18日(月)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
 
                            転送歓迎
━━━━━━━
★1.今度はビデオが真っ暗 東京電力はどこまで嘘つきなのか (上)
   川内博史前衆議院議員の福島第一原発1号機原子炉建屋4階の
   ビデオ撮影真っ暗事件         伊東良徳(弁護士)
★2.富山ガレキ阻止のお母さんらを市長が刑事告訴した
         行政が弱い立場の個人を恫喝するスラップ訴訟だ
         立ち上がった富山のお母さんらを支援しよう
                  山田 武 (たんぽぽ舎会員)
★3.新聞・雑誌より
  ◆防災計画策定に遅れ 茨城東海第2―30キロ圏
   原子力編 5市町、来年度に  (3月17日茨城新聞より抜粋)
━━━━━━━
※3/20参加歓迎!第15回「反原発何かしたい人会議」
 日 時:3月20日(水)18:30より
 会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
 ツイッター @nanikashitai
  参加費:500円
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.今度はビデオが真っ暗 東京電力はどこまで嘘つきなのか
 |  川内博史前衆議院議員の福島第一原発1号機原子炉建屋4階の
 |  ビデオ撮影真っ暗事件
 └──── 伊東良徳(弁護士)
 
 2013年3月13日、川内博史前衆議院議員が福島第一原発1号機の原子炉
建屋4階に調査に入りました。その調査には東京電力から3名が同行し、東京電
力側でビデオを撮影し、当初はその撮影したビデオのファイルは公開される手は
ずだったのですが、翌14日になり、東京電力からビデオは暗くて何も映ってい
ないので公開しないと川内前議員に連絡があるという事件が発生しました。
 この件については、基本的には伝聞にはなりますが、川内前議員とお話しした
経緯があるので、その当事者として事実を記録に残しておきたいと思います。
 
○川内前議員の調査の経緯と川内前議員から聞いたお話
 
 この調査は民主党の議員・前議員が福島第一原発に赴いて行ったもので、川内
前議員が1号機原子炉建屋4階、他の議員・前議員は4号機の使用済み燃料プー
ルに行くということでした。当初は田中三彦さんにも声がかかり一緒に行く可能
性があるということで東京電力側にも予告したということですが、田中三彦さん
は国会に再調査を要請している段階でもあり然るべき態勢で入りたい、一度入っ
てしまうともう入れたということで拒否される可能性があるということから民主
党の調査団には同行しないということになりました。
 そういう経緯もあり、私たちは、調査終了後に川内前議員と打ち合わせを行い、
調査の内容についてお話しを聞くことができました。
 以下、川内前議員から、調査終了後の14日午前中に聞いた話です。東京電力
は、入る前の段階では、ビデオは東京電力が撮影するが撮影したメディアは川内
前議員が持ち帰ってよいといっていたということです。そして、川内前議員が何
か所か気になるところについて東電の撮影者に撮影を指示し、同行した東電の説
明者に何回かこれは何かと聞いたがいずれも「わからない」という答えだったと
のことです。また、2011年10月18日のビデオでは天井が崩落して明かり
が差していた北側はなぜか暗くなっており大変見えにくかったそうです。北側の
明るさについては2011年10月18日のビデオとはかなり様子が違ったとい
うことです。調査を終了すると、東京電力は、ビデオを撮影したメディアは渡せ
ないと態度を変え、その代わりに今晩中にホームページで公開すると約束したそ
うです。
 ところが、14日朝になってもビデオ映像は公開されず、昼頃になって、川内
前議員に東京電力から、「ビデオは暗くて何も映っていなかったから公開しない」
と連絡があったそうです。 
 ここで、私は、川内前議員の話から、川内前議員が何回か東京電力の説明者に
質問をしたが「わからない」という答えに終始し、何か所か川内前議員が撮影を
指示した上で、東京電力が、最初は記録メディアを持ち帰ってよいといっていた
のに態度を変えて記録メディアを渡さないといいだしたことに注目したいと思い
ます。この態度変更は、東京電力が、このビデオをこのまま公開させてはならな
いと判断したためと考えられるのです。
 
○東京電力の釈明会見
 
 15日に開かれた東京電力の記者会見で、東京電力は、ビデオカメラに放射性
物質による汚染を防ぐためのビニール袋による養生のために巻いたテープがレン
ズに付着したためにレンズカバーが閉じたものと思われる、撮影者は液晶モニタ
は暗いものの撮影中の赤ランプが点灯していたので録画されていると思っていた、
歩行中は安全確保のために液晶モニタを見なかったために映像が撮れていないと
は気付かなかったという趣旨の釈明をしました。
 まずは、東京電力の釈明内容を説明しましょう。撮影に使用されたビデオカメ
ラはこのカメラだそうです。
 このカメラを原子炉建屋に持ち込むときに、放射性物質(ちり・埃等)による
汚染を防ぐためにビニール袋で下のように「養生」をします。下の写真、向かっ
て右側にいる人が右手にビデオカメラを持っていてその腕ごと大きなビニール袋
をかぶせているのがわかるでしょうか。こういう形でビニール袋をかぶせ、口を
テープで巻いて止めていきます。このテープの端がビデオカメラのレンズに付着
してレンズのカバーが閉まったのではないかというのです。
 そして、ビニール袋で養生しているために、液晶モニターもビニール袋越しに
なるので見えにくかったというのです。
 
○真っ暗ビデオとその検討
 
 東京電力は、川内前議員の要求と記者会見での要請に従い、2013年3月1
5日夜、その真っ暗ビデオをホームページで公表しました。
 このビデオは1号機原子炉建屋1階から4階までの移動中(8分22秒)、1
号機原子炉建屋4階(15分33秒)、1号機原子炉建屋4階から1階まで移動
中(6分26秒)に分割されています。
 以下、この1号機原子炉建屋4階のビデオを紹介します。
 まず4階に入ってすぐの0分25秒頃、川内前議員は大物搬入口の撮影を指示
しています。音声で「大物搬入口はこれ?」「これ、ちょっと撮っといて」とい
う声が記録されています。このときの東京電力が公表した真っ暗ビデオの映像が
これです。
 厳密に言うと、大物搬入口は、1階から5階まで吹き抜けになっていますが、
川内前議員の関心は、ビデオの音声で蓋のことを聞いていることからもわかるよ
うに、4階の天井側の開口部です(そのことは、私たちとの打ち合わせでも、調
査終了後のお話でもそういっていました)。その大物搬入口の4階天井側開口部
を、東京電力が2012年11月30日に撮影したというビデオからキャプチャ
ーしたのが下の写真です。
 さて、撮影者は、これを撮ってといわれたら、当然、液晶モニターでちゃんと
それが映っているか確認しますよね。東京電力の釈明会見での説明者(尾野昌之
原子力立地本部長代理)は、暗いところでの撮影と強調していましたが、この被
写体の大物搬入口はこんなに明るいんです。目の前の被写体がこんなに明るくて、
液晶モニターが上側の写真のように真っ暗だったら、これでビデオがおかしいと
思わない人はいませんよね。
 繰り返しになりますが、これは、川内前議員が原子炉建屋4階についてすぐに
これを撮してくれと指示したところです。どんな素人の撮影者でも、これを撮し
てくれと指示されて撮るんですから、当然に液晶モニターで確認するはずですし、
この2枚の写真を見比べればわかるように、本当に上側の真っ暗撮影状態だった
らおかしいと気付かないはずがありません。そして、原子炉建屋4階についてま
だすぐ時点ですから、本当にビデオが真っ暗撮影状態であれば、そこでおかしい
となり、レンズカバーが閉まっていただけなら見ればすぐにわかって、その場で
修正できたはずです。それにもかかわらず、おかしいという発言も、修正も行わ
れなかったのです。
 次に、東京電力公表の真っ暗ビデオの2分31秒あたりで、川内議員は「B系
の蒸気配管を見たいんですけど」といい、東京電力の説明者が案内していき、3
分19秒あたりで東京電力の説明者が「上にライト当てて」といい、4分あたり
で「上の方、撮影」と指示しています。このときの真っ暗ビデオの映像がこれです。
 ここでも、撮影対象は、ライトを当てて照らされているわけですし、やはり特
定の場所を指示してここを撮影するようにいわれているわけですから、撮影者は、
当然、液晶モニターで確認しているはずです。それで、このモニター画像を見て、
おかしいと気付かないなど、考えられません。
 同様に、東京電力公表の真っ暗ビデオの7分02秒あたりで川内前議員が、
「ダクトを撮って」と指示し、7分07秒あたりで、東京電力の説明者が「今、
先生が照らしているところを撮影してございます」といっています。その時の真
っ暗ビデオの映像がこれです。
 ここでも、東京電力の説明者の発言から、撮影対象を川内前議員がライトで照
らし、そのライトで照らした対象をビデオ撮影するように撮影者はいわれ、また
はこの言い方からすると説明者自身がモニターで確認しているようにさえ受け取
れます。いずれにしても、ライトで照らされた対象物を撮影しようとしているわ
けで、これまた液晶モニターで確認しないはずがありません。
 東京電力がいう、ビデオ撮影に失敗したが撮影が終了するまで気がつかなかっ
たなどということはおよそ考えられません。
 
 ☆長文なので次号に(下)を掲載します。(著者の了解を得て掲載)
 ☆4月20日(土)13:30から16:30
  『東電「今は真っ暗」またもや虚偽発言』の
  学習会を、「スペースたんぽぽ」で開催します。参加歓迎!
 
 
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┗■2.富山ガレキ阻止のお母さんらを市長が刑事告訴した
   |       行政が弱い立場の個人を恫喝するスラップ訴訟だ
   |       立ち上がった富山のお母さんらを支援しよう
 └──── 山田 武 (たんぽぽ舎会員)
 
 3/3「富山ガレキ阻止大会」に参加しました。
富山市で最終処分場への震災ガレキ焼却灰の搬入を阻止しようとしたお母さんら
が刑事告訴されました。
 県警察本部に告訴したのは、富山地区広域圏事務組合(森雅志富山市長)です。
住民の権利を守るべき公務員が弱い立場の個人を恫喝し抗議活動を萎縮させ住民
分断を狙う告訴は許せません。仲間と新宿から夜行バスに飛び乗り駆けつけまし
た。
 司会は木下黄太さん、壇上にお母さん方、山本太郎さん、大阪の下地真樹さん、
青木泰さんを迎えて会場に200人近く集まりました。
 昨年12月富山県立山町の焼却施設で岩手県山田町のガレキ25トンを一般ごみ
970トンと混ぜて試験焼却。
 12月18日に灰を積んだトラックが富山市池多地区の山本最終処分場に向かった
際、住民十数人が道を約十時間ふさいで搬入を阻止しようとしました。
 住民グループ代表の中山郁子さんは「最終処分場のある地区全体への説明を求
めただけで告訴されるようなことはしていない」と訴えました。
 住民側は翌3月4日、岩手県との間でガレキ処理の契約を結ぶ富山県と、地元の
富山市に対し、広域処理の中止を求める住民監査請求を提出しました。
 住民監査請求で富山の震災ガレキ広域処理のいい加減さ、復興資金の無駄遣い
などで行政側を追及します。
岩手の中山一絵さんも森雅志へ告訴取りやめを訴える要望書を提出しました。
そもそも汚染拡散・希釈は国際合意に違反しています。
ドイツ放射線防護協会は、汚染ゴミの希釈を停止するよう、日本の官庁に勧告し
ています。
 IAEAの基準に基づき、原発から出た廃棄物は、100ベクレル/Kgを超えれば低レ
ベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、各地で8000ベクレルまで
埋立処分されています。
 富山市のほか、高岡市、魚津市でも震災ガレキの受け入れに向かっています。
高岡市は震災ガレキ受け入れで国から震災復興特別交付税などを受け取ります。
 氷見市にごみ処理施設を建設し、ガレキ受け入れに伴って国から約18億円が交
付されます。
 ガレキ処理受け入れを決めた自治体は金に目がくらんだとしか言いようがあり
ません。
 環境省は2013年1月25日に公表した震災ガレキ処理計画の見直しで、広域処理
の必要量を当初の推計の401万トンから69万トンに下方修正しました。地元で処
理できます。バカげた税金の無駄遣いです。
 
 
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┗■3.新聞・雑誌より
 └──── 
 
◆防災計画策定に遅れ 茨城東海第2―30キロ圏
 原子力編 5市町、来年度に
 
 東京電力福島第1原発事故を受けた地域防災計画原子力災害対策計画編の改定
(策定)に関し、日本原子力発電東海第2原発から半径30キロ圏の14市町村のう
ち5市町の計画が来年度にずれ込む見通しであることが、16日までの茨城新聞社
のまとめで分かった。具体的な避難計画についても、大子町を除く13市町村が来
年度以降になる見込み。県計画の改定は25日の防災会議で決定する。改定の法律
上の締め切りは18日で、自治体の中には「国の指針が遅れ、年度内に実効性ある
計画をつくるのは難しい」と指摘している。
 地域防災計画は、改正原子力災害対策特別措置法で改定が義務付けられた。県
や市町村は昨年10月末に示された国の原子力災害対策指針を基に、地域防災計画
の改定作業を進めている。(中略)
 東海第2の所在地である東海村は、原発で異常が発生した際、放射性物質の拡
散が始まる前の避難開始が求められ、担当者は「(村外の)避難場所は県が間に入
ってもらわないと到底見つからない」と強調する。
 全域がUPZに入る水戸、日立、ひたちなかの3市は、20万人前後の住民を市
外に避難させる計画が必要。ひたちなか市は「16万人の避難は市だけではとて
もできない」とする。(中略)
 地域防災計画の改定作業が実質的に始まったのは国の指針が示された昨年10月
以降。那珂市は「3月下旬に防災会議を開くが、暫定改定にとどまる。年度内に
実効性のある計画をつくるのは難しい」と指摘する。(後略)
  (3月17日茨城新聞より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1777】
2013年3月17日(日)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                                    
                           転送歓迎          
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★1.【テントからの緊急のお知らせ】
     テント撤去の動きに反対。原発こそ撤去せよ
     3・22(金) 大抗議集会  17時より
★2.3月15日(金)の金曜官邸前行動(46回)の記録
     たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟の行動を中心に
                   柳田真(たんぽぽ舎)
★3.新聞・雑誌から2点
  ◆ 脱原発テントを提訴へ 経産相、立ち退き求め
    「原発撤去すべき」市民団体反発 (東京新聞3月15日より)
    ◆ どんどん広がる 「トモダチ作戦」訴訟の輪
        東電 巨額賠償で再び破綻リスク (3月14日 日刊ゲンダイより)
 ★4、 テント日誌 3/13日 経産省前テントひろば 550日目
    日を重ねることの速さに驚きながら
     原発保持方針が復興作業を妨げた.テントへ米国の放射能の現状報告届く
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┗■1.【テントからの緊急のお知らせ】
  |   テント撤去の動きに反対。原発こそ撤去せよ
 └────     
◆3・22(金) 大抗議集会 17時より(1時間ー1時間半) テントひろば
 
 今回の仮処分決定によって、国によるテント撤去への動きが具体的に始まった。
そのことに対して強い抗議の意志を表すとともに、これからの闘い、なすべきこ
との提起、呼びかけをしたいと思います。
 テントは、福島原発事故の責任を問い、脱原発を望む全ての人々の意志の表現
です。今、テントを支えるこの意志を目に見える形で示していくことが必要とな
っています。
          是非、ご参集下さい。
 
◆ 今回の仮処分決定について            20130314(淵上記)
  3月14日朝7時30分頃、ものものしい警戒態勢(執行官、経産省の警備、公安、
制服警官など総勢50名ほど)のもと、テントに仮処分決定の公示書を東京地裁執
行官らが持ってきた。テント側の「本人がいないのだから受け取れない」という
対応に対して、執行官側は、対象になっている両名には、同文書を自宅に郵送す
るということ、文書を手渡すのではなく公示するのだということ。予め経産省(?
)が用意した大仰な台をテント正面の真ん中付近に据えて公示書の掲示を行った。
  今、記念すべき公示書が立派に立っている。この公示書によれば、これを損壊
したら、刑罰に処せられるとも書いてある.
 
   ※ なお、内容についての詳細は、長文のため、後日別途配信します。      
    
 
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┗■2.3月15日(金)の金曜官邸前行動(46回)の記録
 │   たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟の行動を中心に
 └────          柳田真(たんぽぽ舎)
 
○ 全体
    首相官邸前(1000人~1500人)と、国会正門前(数百人)と、ファ
 ミリーエリア(100人位)の3か所(プラスα)で抗議行動。
    午後6:00-8:00の2時間。前段もあり。
    全体人数3000人(反原連公表)(入れかわりの人数を含む)
    官邸前は1分スピーチ、国会前は3分スピーチ、ファミリーエリアは数分、
 全体として活気があった。
    (先週と比べて)。関西生コン、柏崎刈羽から来た人(女)などが発言した。
○たんぽぽ舎関連
    前段
    B5版で4頁のビラづくり―原版、印刷、約半日がかり(1-46回)欠か
    さず作成) テントの青空放送のビラ(テントとの連絡)の同封
    当日
   午後1:00-4:00 ビラ帳合いなどの作業、10人位、10人位で
たんぽぽ舎を出発、
   5:00テント到着、勤務後の参加者と合流(25人)
     参加者―1班~5班プラス文科省組、経産省正門前組、官邸裏行動組合計
   30名強
     ビラ配布―1800枚(訂正、47回と書いたのは3/10 (日)を入れた
        ため、これは別計算。故に46回が正確)
     ビラ代カンパ―5210円(1班)
     テントを守ろうハガキ135組、400枚程普及+カンパもあり。
○ 特長―・九州福岡の方(女性)が(メルマガをとおして)本日参加。ビラま
 きも協力
   ・反原発自治体議員・市民連盟は2人、参加と発言(杉並区議、結柴さん、
 新庄さん)
○ 芝工大OBの山田さんが『テントを守ろう』と国会前でアピール
○ 警察が『マイク規制」でうるさかった。6:00-8:00の2Hのみ、そ
 の前(5:30)と後
    (8:05頃)にうるさく言ってきた。こんなのは初めて。
○ たんぽぽ舎行動参加者の中で、年輩の女性がいつも応援参加してくれている
 が、今回はその人も行動規制を受けていた。
○ 総じて14日の経産省・裁判所のテント撤去せよ攻撃に合わせて、警察も官
 邸前行動に対して「キビシク対応」してきたあらわれか。   
○ TPP反対集会があり、たんぽぽ舎の何人かも途中からそちらに参加。
 
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┗■3.新聞・雑誌から
 └────
 
◆ 脱原発テントを提訴へ 経産相、立ち退き求め
  「原発撤去すべき」市民団体反発  
 
 脱原発を訴える市民団体のメンバーらが東京・霞が関の経済産業省の敷地に設
置している
テントについて、茂木敏充経産相は15日の閣議後の記者会見で「民事訴訟によ
る解決が必要と判断した」と述べ、今後立ち退きを求めて提訴する方針を示した。
 茂木経産相は「自主的な退去を勧告したが、拒否されてきた。国有財産が長期
間不法占拠されている状況は本来許されない」と説明した。
 テントは東京電力福島第一原発事故から半年後の2011年9月に設置。脱原
発を訴える運動のシンボル的存在になっている。
 脱原発を訴え、東京・霞が関の経済産業省敷地内にテントを張る市民団体は茂
木産業省の示した提訴方針に対し強く反発した。
 テント広場の呼び掛け人代表の正清太一さん(75)は撤去すべきはわれわれ
でなく原発だ。弁護士と相談して今後のことを近く発表する」と怒りの表情で闘
う姿勢をみせた。
 メンバーの谷園子さん(62)は「この場所を通じて脱原発を願う全国の人た
ちとつながっている。これからもテントでの行動を続ける」と通行人に訴えのビ
ラを配り続けた。
 連なったテント周辺に「原発安倍政権NO」「再稼働反対」などの看板やのぼり
が立ち並び、夜も男性メンバーが泊まり込みで守っている。テント前は「国有地
立入禁止」と書かれた経産省の看板が設置されている。
                (東京新聞 3月15日夕刊より)
 
◆ どんどん広がる 「トモダチ作戦」訴訟の輪
        東電 巨額賠償で再び破綻リスク
 「トモダチ作戦に関わったことを誇りに思っている」-東日本大震災から2年
を迎えた11日、米海軍のグリナート作戦部長はワシントンの駐米日本大使公邸で
こう挨拶していたが、これは米軍の「本音」じゃない。というのも、作戦に参加
した米兵が「ウソの情報で被爆した」として、東京電力を訴える損害賠償訴訟の
原告にどんどん加わっているのである。
 「トモダチ作戦」をめぐっては、昨年12月、米空母ロナルド・レーガン乗組員
ら9人が東電に対し、被曝によって将来的にがんになるリスクが高まったーと主
張。賠償金や将来の医療基金など総額96億円(当時)を求める訴えを米連邦地裁
に起こした。この裁判について、原告の弁護士は11日、現時点で原告数が115人
を超えたことを明かし、さらに増える見通しを示唆したという。
 「原告が増えるほど、陪審員が『日本で被害に遭った米兵はこんなに多いのか』
と同情を寄せ、原告に有利な判決を出す可能性が高まる。賠償金も飛躍的かつ比
例的に膨れ上がるでしょう」(国際弁護士・湯浅誠氏)  (中略)
 「日本政府が東電に賠償費用として3兆2000億円も投じていることからも分か
るように、米国の原告は日本政府が東電を潰す気がないことを見抜いている。だ
から、東電=日本政府に請求という感覚なのです」(司法ジャーナリスト)  
(中略)
 トモダチの輪が広がるほど、東電は再び破綻の危険性が高まり、日本国民の負
担が増えるリスクが高まる。  やはり東電は、1度法的整理しておくべきだっ
た。         (3月14日 日刊ゲンダイより抜粋)
 
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┗■4.テント日誌 3/13日
  |     経産省前テントひろば 550日目 日を重ねることの速さに驚きながら
  └────
   原発保持方針が復興作業を妨げた.テントへ米国の放射能の現状報告届く
 
 ○3月9日・10日・11日・12日と『3・11』の2周年を迎えての集会
や行動が各地であった。3月9日には明治公園での集会とデモがあった。東京では
3月10日は日比谷野外音楽堂での集会から霞ヶ関一帯や国会に向けたデモが途
中から寒さを増した中で行われていた。3月11日にはテント前ひろばのキャン
ドルナイト、東電前行動などがあった。3月12日には国会正門前の集会があった。
久々に行動に参加した人も多かったと思われる。それぞれにいろいろの感想を持
ったと思われるが、私は東日本大震災から早二年となること、その時間の速さに
は驚くばかりだった。復興はなかなか進まず、まして原発事故は収束の見通しも
立ってはいない。メディアは特集記事を組んでいた。それなりに胸に迫る記事も
あったが、復興のビジョンとか構想は遠のいていくだけのようにも思えた。多分、
その一つに原発事故《原発震災》があることが考えられる。今度の東日本大震災
がこれまでの震災や自然災害と大きく違うのはやはり原発事故がそこに介在して
いることである。そして、政府や官僚、あるいは電力業界が原発再稼働→原発保
持にあることが復興作業の妨げになっているのではないか。これは機会あるごと
に指摘してきたことだが、これが見えないところで復興作業を遅らせているのだ
と思う。既得権益にしがみつく面々との奥深いところでの闘いが続いているので
ある。
 ○この間、テント前ひろばは「福島月間」を提起してきたが、あらためて思う
ことが私たちにも福島の現状がどうなっているのかあまり分かっていないのでは
いうことだ。被曝と闘う人たちのことが何よりも優先課題と誰もがいうけれど、
それが具体的にどうあるのかこちらからは見えていないところがあるのではない
か。それだけ福島の現状が困難なところにあるという事だと思うが、私はそこの
ところで自己に向けた問いに答の出ぬまま状態である。テントに泊りながら朝ま
で話し込だが実感したのもそのことだ。メディアの報道にはヒントになることも
あるが教えられることもあるが、私たちは福島の現状に対して独自のアンテナを
延す作業を続けるべきであろう。この間の「福島月間」の提起をこの期間後も継
続すべきと思う。3月23日(土)、24日(日)に福島で開かれる集会にテン
ト前ひろばはバスで出掛ける。福島の現状を知り、学ぶということは強調し過ぎ
ることのないことでありこれを胸に刻んで今後も何らかの形で「福島月間」のよ
うなものを継続して欲しい。
 ○テントにはいろいろものが送られてくる。果物やお菓子と食べ物から暖房器
具まであり感謝している。なかなかお礼を申し上げる機会もないのが残念だ。ま
た、手紙類もテントには届いている。アメリカでのピース・ウォークに参加した
女性からアメリカでの放射能汚染の現状についての報告が届いていた。アメリカ
の中部地方のウラン採掘場での放射能汚染の現状、それを全米に訴えている原住
民の活動などだが、飛行機の待ち時間に書いたとあった。アメリカでも政府筋や
権力側はこうした情報を隠して表に出ることを防いでいるとあったがいずこも同
じであると思った。中部地方の荒れ地に追い込められていた原住民の居住地がウ
ラン採掘場の近くにあり、そこでの放射能汚染が放置されたままであり、政府は
その危険性を原住民に伝えてはいない。多くの国民も知らされていない。3月1
1日にアメリカ政府の原子力規制委員会(NRC)がメリーランドに建設予定の
原発の建設許可申請を却下したというニュースをネットで知っていたので驚きだ
った。原発の被害や放射能汚染を隠したがるのは政府や権力に共通することなの
だろうが、調査し知ることの大事さを実感する。テントも送られてくる情報など
もなるべく伝えたいが情報を寄せてくれることをお願いしたい。(M/O)
 追記 裁判所が3月14日の早朝に経産省前テントの譲渡を禁ずる仮処分の通
告にきたとある。今後の動きを注目していて欲しい。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1776】
2013年3月16日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                                    
                             転送歓迎   
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★1.山本太郎さんが語る「脱原発と政治」
      芸能界でスポンサーの圧力を受けながら、原発即時撤廃-衆院選に出るま
  で
      「反原発自治体議員・市民連盟」3月連続講座報告  (事務局・岡田)
★2.引き続き脱原発を「それとなく」進める米国
    カルバートクリフス3号機の認可を拒否   山崎久隆(たんぽぽ舎)
★3.本の紹介 2点
     ◆『大飯原発再稼働と脱原発列島』  (中嶌哲演+土井淑平)
   ◆『今 原発を考える―フクシマからの発言』の紹介
★4.新聞・雑誌から
  ◆ 原因の突きとめ方が不十分だと対策もピント外れのものになってしまう
                 春 秋 (日本経済新聞 3月12日より)
 
━━━━━━━
 
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┗■1.山本太郎さんが語る「脱原発と政治」
  |   芸能界でスポンサーの圧力を受けながら、原発即時撤廃-衆院選に出る
 |  まで
  |    「反原発自治体議員・市民連盟」3月連続講座報告
 └────  (文責:事務局・岡田)                                  
  
 
○ 3月12日午後7時、スペースたんぽぽで「反原発自治体議員・市民連盟」3月
連続講座が開かれ,講師の山本太郎さんが登場しました。
 山本さんとは,原発都民投票に「反対する」運動の関係で,意気投合した福士
さんの司会で,満席の会場は和気あいあいのムードの中,山本さんの話が始まり
ました。
 最初に,選挙中から出来てしまった5円はげの話で,会場を和ませた後,昨年
の東日本大震災の後,原発事故が起きて,自分も何かしなければと思ったこと,
でも最初はデモに参加した際にも,マスコミに知られないように隠れていたこと,
しかし,マスコミの報道などが何か変で,「福島の子どもたちの20ミリシーベル
ト問題」が出てからは,山本さんの中で,何かが切れて,「マスコミに出たれ」
と思い,現在に至っていることなどを話されました。
○ 芸能界というところは,スポンサー様々で,台本にも「スポンサー様に不利
益な発言はしてはいけません」的なことが書かれており,子役でもみんな知って
いること,そんな中で,山本さんは,大スポンサーの東電を敵にしてしまったこ
とで,仕事も干され,マスコミにも叩かれ,あることないこと散々書かれたこと
などをユーモアたっぷりに話されました。
 当初は,様々な政党の議員から声を掛けられたが,自分が選挙に出ることなど
考えてもいなくて,でも,1原発からの即時撤退2東日本からの広域避難3東日
本の汚染食品の流通禁止4広域処理の即時禁止などの4つの枠組みに理解を示す
議員を求めていたものの,解散後,議員らと連絡も取れない状況になり,それな
らば自分で出ようと,杉並選挙区から衆院選に出馬したことなどを熱く話されま
した。
 自身の選挙結果には納得,希望が持てたものの,他の選挙区の結果を見た時に
「自民圧勝」に暗黒時代が到来したと悲観してしまったそうです。
 最後に,今後の選挙については「絶賛検討中!」との事でしたが,今後の活動
として,小中高校生など,未来の日本を生きる若い人たちに,自分なりの発信方
法で,脱原発の話をしていきたいと熱く熱く話されました。
○ 山本さんのお話のあと,参加者とのフリートークでは,若い人たちへの発信
方法に有効な「ニコニコ動画」「ニコ生」などの紹介があったり,国立大学の学
生さんから,山本さんを大学に招いてお話を伺う企画をしているものの,学校側
からの圧力が掛かっていることなどの話がありました。これには,山本さんから
「シークレットゲストで行くから!」という頼もしい返事がありました。
 2時間があっという間に過ぎてしまうほど,楽しく,そして力強い山本さんの
お話に,会場にいる参加者全員「次の選挙には是非とも山本さん出て!」という
心の叫びが聞こえたのは私だけではなかったと思います。
                   
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┗■2.引き続き脱原発を「それとなく」進める米国
 │   カルバートクリフス3号機の認可を拒否
 └────   山崎久隆(たんぽぽ舎)
 この記事は【TMM:No1742】「1.米国でさらに原発1基の閉鎖が決まる。それ
となく「脱原発」に進む米国原発事情」の続きである。
 いよいよ「経済性が理由」だけではないかもしれない「米国の脱原発」への道
だが、今度は新規建設がNRC米原子力規制委員会により許可されない事態が発
生した。
 メリーランド州にあるカルバートクリフス原発(ユニスター・ニュークリア社)
で、3号機増設について建設許可を出さないことをNRCが決定したという。
 しかも決定したのは「2013年3月11日」というから穏やかではない。翌
日付のAP通信は配信記事で「NRC upholds denial of 3rd Calvert Cliffs
reactor」と報じている。直訳すれば「米原子力規制委員会はカルバートクリフ
ス3号機の認可拒否を維持」である。
 もともとカルバートクリフス3号機は2010年に一端建設が断念とされてい
る。問題は資金調達の困難さだった。既に米国では原発、それも新規建設される
原発に対して資金を提供しようとする会社は現れないようだ。
 このユニスターニュークリア社は資本の75%がフランス政府(フランス国営
電力Edf)である。このままでは「米国にあるフランス政府支配の原子力発電所」
になってしまい、それは米国の国内法に触れる。そのため51%を米国資本に出
資してもらうことを前提としての認可手続きだった。しかしとうとうそのような
会社は現れなかったのである。
 その他にもNRCが認可しなかった理由として考えられることは、カルバート
クリフス3号機が欧州型加圧水型軽水炉(EPR)であることだ。これもまたフ
ランスが開発をした原子炉だ。技術も、資本もフランスが占める原発は認可され
ることはなかったのである。
 これが意味することは非常に大きい。また、認可拒否を決定したのが3月11
日であることも意味があるのだろう。世界中が日本の地震、津波災害に加え原発
震災二周年で、原発の安全性について関心が高まるタイミングで敢えて認可拒否
をNRCが決定しているのだから、その背後にメッセージがあると思うのが自然
だ。
 米国は「原子力ルネッサンス」として今後10年で30基程度を新規建設する
つもりであったようだが、ここにきてとうとう一つも実現しないままに廃炉が続
く時代に突入した。原発の運転認可は通常40年、その後延長手続きが通れば最
大60年間運転が継続できるが、それに要する改修費用などが電力会社にとって
は重荷になっている。今後急速に原発基数は減少することになる。
 米国では現在「シェールガス革命」と呼ばれる天然ガス採掘ラッシュが始まっ
ていて、さながら新たなゴールドラッシュの雰囲気が高まっている。これでは今
後も原発に投資しようという会社は現れそうもない。
 福島原発震災二周年の日に新規原発の認可を拒否したNRCの姿が、そのよう
な米国の未来を象徴している。
 
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┗■3.本の紹介 2点
 └────
◆ 原発を阻止してきたいくつも地の民衆の苦闘をえがいた本
  『大飯原発再稼働と脱原発列島』の紹介  (中嶌哲演+土井淑平)
 
  ○小出裕章さん推薦文―歴史の多くは権力が書き残す。国家と巨大産業、マス
コミも一体となって進められてきた日本の原子力。60基近い原子力発電所が作ら
れ、2011年には福島原発事故も防げなかった。しかし、権力の巨大な力に立ち向
かい、傷だらけになりながらも原発を阻止して来た民衆の苦闘もある。忘れたく
ない歴史の貴重な記録書。
 ○序文:(前略) 
    若狭湾には敦賀、美浜、大飯、高浜の13基の原発、並びに、新型転換炉原型
炉の「ふげん」と高速増殖炉原型炉の「もんじゅ」がある。この原発銀座の若狭
湾においても、小浜の市民たちが原発と使用済み核燃料中間貯蔵施設の誘致を拒
否し、大飯原発の建設や増設に反対してきたことは特筆すべきことである。
  この小浜の闘いを先頭に、若狭湾を中心に北陸から山陰の日本海岸まで、つま
り能登半島の珠洲、丹後半島の久美浜、山陰海岸の香住、浜坂、青谷でも、住民
たちが40年前あるいは30年前から、それぞれ長い血の滲む闘いで原発立地を水際
ではね返してきたのである。
  本書は、若狭湾を中心にした小浜、珠洲、久美浜、香住、浜坂、青谷の原発立
地阻止運動を、それぞれの運動の中心にいた人物によって復元し記録したもので
ある。これらの原発立地阻止運動は先行する地域の活動家を招いて、その経験を
お互いに学びつつ地域の特性に応じて独自の運動を組み立てていった。(中略)
  本書で記録にとどめた若狭湾とその周辺の住民の原発立地阻止運動だけでも、
言葉では語り尽くせない多くの人びとの血と汗の結晶の産物である。加えて、全
国の80カ所で原発・再処理工場・放射性廃棄物処分場を拒否するため、民衆が心
血と労力を注いできた膨大なエネルギーを考えると、それは文字通り筆舌に尽く
し難いものであろう。
  いまや、わたしたちはフクシマの衝撃を受けて、脱原発へと向かう決定的な
ターニング・ポイントに立っている。原発は日本の電力やエネルギーのためにあ
るのではない。それは原発を国策とする政府・官庁と電力会社・原子力産業の必
要と利益のためにある。昨夏の日本の電力需給のデータは、かりに大飯原発3・
4号機の再稼働がなくても、つまり原発ゼロでも日本の電力は十分まかなえたこ
とを示している。この事実こそ、フクシマの衝撃と合わせて、すべての出発点で
なければならない。(後略)
○ 目次
 第1章:若狭湾への集中立地と大飯原発の再稼働―小浜原発誘致阻止運動と若
    狭湾原発反対運動
 第2章:能登の土地・海を守り選挙を闘いぬくー珠洲原発阻止から志賀原発廃
  炉の闘いへ 
  第3章:丹後に原発はいらない! ―久美浜原発阻止運動の記録
 第4章:ふるさとと子供たちの未来のためにー香住原発阻止運動の記録
 第5章:生存をおびやかす原子力発電所―浜坂原発阻止運動の記録
 第6章;原発を水際で止めた先手必勝の闘いー青谷原発阻止運動の記録
       定価:(本体1800円)+税    発行所:批評社
 
◆『今 原発を考える―フクシマからの発言』の紹介
 本書は、携帯本【CPCリブレ】シリーズ・エコーする〈知〉として刊行。その
記念第1号。
 約40年前に3.11直後の福島原発の事故を警告していた「福島第2原子力発電所
原子炉設置許可処分取消請求事件」の福島原発訴訟弁護団長を務めた安田純治弁
護士と、近現代文学者澤正宏福島大学名誉教授との対談集。裁判に関する貴重な
証言が満載。今後の原発事故を考える最適な入門書。両氏が編集に携わった『福
島原発設置反対運動裁判資料』の概要
 (附英文)他、参考資料付。A5判・並製80頁1,200円
発行:クロスカルチャー出版 お問い合わせは 電話03-5577-6707 Fax03-
5577-6708
e-mail:crocul99@sound.ocn.ne.jp
 
  
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┗■4.新聞・雑誌から
 └────
◆ 原因の突きとめ方が不十分だと対策もピント外れのものになってしまう
 
 問題が生じた時、5回の「なぜ」をぶつけてみたことはあるか。そう著書の中
で書いているのは、在庫を持たない「カンバン方式」の生みの親でトヨタ自動車
の副社長を務めた大野耐一氏だ。機会が動かなくなった場合に、どのように対応
すればいいか紹介している。
○なぜ機械は止まったか。ヒューズが飛んだためならそれはなぜか。機会が滑ら
かに動かなったからなら、なぜそうなったか。潤滑油のポンプの摩耗のせいなら
その理由はー。ポンプに切り粉が入ったことを突き止めれば、ろ過器の設置とい
う手がすぐ打てるというわけだ。
○福島第1原子力発電所の事故から2年がたった。メルトダウン(炉心溶融)に
至ったのは炉を冷却する重要機器が動かなったためだ。ところが原因が完全には
わかっていない。津波による損傷以外に、大地震の揺れはどう影響したのか。別
の要因はなかったのか。「なぜ機械は止まったか」に十分な答えが出ていない。
○全国の安全対策を徹底するために、そして原発再稼働への道筋をつけるために
も、事故の原因を進めることが大事だ。「原因の突き止め方が不十分であると、
対策もピント外れにものになってしまう」と大野氏は戒めている。真因が見えて
くるまで、何十回でも、何百回でも、「なぜ」を繰り返さなくてはなるまい。
                  春 秋 (日本経済新聞 3月12日より)
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