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ニュークレール情報板
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1795】
2013年4月4日(木)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.多彩で多様な人々が「原発いらないの思い」でつながる空間=官邸前
日立市から、横浜から、杉並から、八王子から、川崎から、
佐倉市から、国立から、仕事帰りの30代男性から
金子(たんぽぽ舎 金曜行動ボランティア)
★2.川内博史前衆議院議員が語る、「東電ビデオ、真っ黒事件」
4/1たんぽぽ舎にて 主催:再稼働阻止全国ネットワーク
奥内知子(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.メルマガ読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へ)
◆4/6食品中の放射能はいま―消費者と生産者のための放射能測定
主催:特定非営利活動法人 日本消費者連盟
場所:「スペースたんぽぽ」
◆4/13山崎久隆講演会『原発と軍事』のご案内
主催:足立・三反の会(反戦・反核・反差別を闘う足立の会)
場所:足立区生涯学習センター 研修室3
★4.新聞・雑誌より
◆長引く避難 福島の犠牲者 対象全員が原発関連死 (3/30東京新聞より抜粋)
◆生活必需品 値上げの春 (3/30東京新聞より抜粋)
★5.書籍の紹介
『フクシマの嘆きと怒り』・原発被害者は主張する
原発被災者義援の会・矢内世夫(160頁800円 原発被災者義援の会)
━━━━━━━
※4/5(金)第49回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:4月5日(金)18:00から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
17:20に1~5班にわかれて官邸前、国会前へ出発。20:20総括集会。
━━━━━━━
┏┓
┗■1.多彩で多様な人々が「原発いらないの思い」でつながる空間=官邸前
| 日立市から、横浜から、杉並から、八王子から、川崎から、
| 佐倉市から、国立から、仕事帰りの30代男性から
└──── 金子(たんぽぽ舎 金曜行動ボランティア)
私たちは、ここに集まり抗議の声を上げ続ける。3月29日官邸前抗議行動にて
桜の花弁がちらほら舞う官邸前までの坂は、抗議行動が始まる18時には下まで
人で埋まり、警官が「前に詰めて下さい」と声をからす。
この日も様々な人達が抗議に訪れている。
日立市からこられた70代女性は、「3.11前は、倫理的に原発は許せないと思っ
ていたが、今は被曝の恐ろしさを肌身に感じる、断水の中、若いお母さんが水を
求め並んだ事で、多くの被曝をした事が、悲しく悔しい、また、茨城は、農業、
漁業に大きなダメージを受けているのに、谷間に落ち込んだように語られていな
い」と話された。
横浜の60代女性は、「ここには、30回位来ています。2011年5月に孫が生まれ
ました、この孫の事が心配、放射能がどんな影響を及ぼすか分からないのに、国
はきちんと測定しようとしないし、基準値にも納得できない。孫の為、ここに来
て声を上げずにはいられない」。
杉並からいらした40代男性は、「5月から来ています。3.11前は、原発につい
ては、なんか危ないとは分かっていたけど何もしていなかった、その事が今は悔
やまれる、これからも声を上げてゆきたい」。
八王子から1ヶ月に一度位来ている学生の方は、「3.11前は、JCOの事故の
事も知らなかった。ここに来る様になって、原発以外にもいろいろな問題の有る
事を知った。自分は、美術系の学校なので、表現の自由に関わるACTAにいま関心
がある。この問題も自分に関わることとして考えてゆきたい」。
川崎からインターネットを見て初めて来て見たという男性は、「チェルノブイ
リを見て、原発のリスクは知っていた。3.11以後小出さんの本を読んだりして、
改めてその危険性を再認識した。今日初めて来て、思ったより人数が少ない事が
意外だった」。
千葉県佐倉市からご夫婦でいらした77才男性は、「今日で4回目位、3.11前は、
安全神話を完全に信じ、新時代のエネルギー、アトムに代表される夢のエネルギ
ーと信じていた、だが、廃棄物の問題、廃炉の問題、答えの出ていないことばか
り、誰かこの事に答えて欲しい」。
仕事帰りの30代男性「今日は、様子を見に来た。原発の危険性は、3.11前から
チェルノブイリを見て知っていた。原発は、抗議によるというより、経済構造が
変わらないと無くならないと思う。こうやって声を上げる事が無意味とは言わな
いが、実際に変えてゆくのは、経済構造の変革だと思う」。
国立からいらした女性は「3.11前、テレビもない生活で、正直、原発の存在を
意識した事もなかった。3.11以後、身近な人の中に、原発に長い間反対し行動し
ていた人達がいるのを知って、自分もいろいろ勉強した。放射能は、臭いも色も
無く、影響の確定も難しい、この毒を振りまいた者にとってこれ以上都合の良い
毒物はない」と、話して下さった。
何時もながら、この場は多種多様の人が、原発いらないという思いで繋がる空
間だ。
☆第49回金曜首相官邸前抗議行動は、4月5日(金)18:00から20:00
たんぽぽ舎もいつものように参加します。
┏┓
┗■2.川内博史前衆議院議員が語る、「東電ビデオ、真っ黒事件」
| 4/1たんぽぽ舎にて 主催:再稼働阻止全国ネットワーク
└──── 奥内知子(たんぽぽ舎ボランティア)
冒頭、現在「原発ビジネス」チームは総力を挙げてこのまま国民を騙し続けよ
うとしているという話だった。そして私たちはもう騙され続けてはならず、それ
には自分達で真実を探しだし、掴みとり、そこで得た情報を周りの人々に知らせ
ていかなければならない、そういった情報の公開、そこで生まれる議論こそが民
主主義の根幹であるということだった。最近、私は「民主主義」がとても気になる。
川内氏は3月13日、昨年来からの計画であった東電福島第一原発の視察に入
った。その様子を東電はビデオに収める約束だった。ビデオが正常に映っている
のを確認してから建屋に入ったにもかかわらず、視察後「ビデオは真っ黒でした」
と告げられる。仕方なく3月28日、5ミリシーベルト/hという高線量の中、氏
は再び視察に入る。ビデオ撮影は成功。
2度にわたる東電視察、そしてこれまでの東電や政府に対する徹底的な追及の
結果、氏は福島原発過酷事故の原因は東電が主張する「津波」による全電源喪失
だけではなく、津波到達以前の「地震の衝撃」による配管の損傷によるものが大
きいと主張した。
事故の本当の原因を結論づけるためには、今後更に詳しいデーターを集めてこ
の「地震原因説」を確立しなければならないのだと解った。今回の講演会ではと
ても貴重な情報が得られた。配布された資料(A4判32頁)も力強いものばかり。
元気が出た講演会でした。
┏┓
┗■3.メルマガ読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へ)
└────
◆4/6食品中の放射能はいま―消費者と生産者のための放射能測定
消費者と生産者が手を携えて育ててきた「提携」や「地産地消」、食料安全保
障が、放射能汚染の下で危機にさらされています。
これを乗り越えるための「測って表示する」取り組み。内部被曝を避けたい消
費者が、どうすれば放射能被災地の農業再生とつながれるのか?をみんなで考え
ます。
講師:
・石井秀樹さん(福島大学特任准教授)
「放射性物質の分布マップ・水稲試験栽培・全袋検査から
『営農指導データベース』の構築へ」
・青木一政さん(市民放射能監視センター「ちくりん舎」)
「市民放射能監視センターの活動と全国ネットワーク」
日 時:4月6日(土)13:30~16:30
場 所:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:500円
主催・連絡先:特定非営利活動法人 日本消費者連盟
Tel: 03-5155-4765 email: office.j@nishoren.org
◆4/13山崎久隆講演会『原発と軍事』のご案内
足立・三反の会(反戦・反核・反差別を闘う足立の会)は、この度、原子力発
電と軍事がどのように関係しているのか、を山崎さんに講演していただきます。
そこから、脱原発の運動と憲法改悪反対・反戦の運動の関係と現状を考えていく
きっかけになればと思います。皆様の参加をお待ちしております。
講師:山崎久隆(たんぽぽ舎副代表)
日時:2013年4月13日(土)18:00開場 18:30から20:30
場所:足立区生涯学習センター 研修室3
費用:無料
主催:足立・三反の会(反戦・反核・反差別を闘う足立の会)
問合:矢内090-5208-2950
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より
└────
◆長引く避難 福島の犠牲者 対象全員が原発関連死
東日本大震災から1年以上経過した後で震災関連死した福島県の35人は、全員
が原発避難者であることが29日、復興庁の調査で分かった。先行きの見えない長
期の避難生活での死だった。自殺者も1人いた。報告書の中で、医療関係者は
「天災と人災では影響の尾の引き方が違う」とし、人災の側面が強い原発事故で
人々がストレスなどにさいなまれる特異性を指摘した。
震災や事故後の避難中などに亡くなった震災関連死の認定数は、宮城、岩手、
福島の被災三県で2554人で、半数以上の1337人を福島が占める。
本紙の調べでは福島の震災関連死者のうち、少なくとも789人は原発避難者だ
った(いずれも3月10日までの集計)。-後略- (3/30東京新聞より抜粋)
◆生活必需品 値上げの春
食料など生活に欠かせない商品の価格が、4月から幅広く値上がりする。
大幅な金融緩和を目指す安倍政権の経済運営方針で円安が進み、原油など多くの
製品の原材料の輸入価格が上がっているため。しかし、働く人々の賃上げは追い
ついておらず、当面は物価上昇だけが負担としてのしかかる。-後略-
(3/30東京新聞より抜粋)
┏┓
┗■5.書籍の紹介
| 『フクシマの嘆きと怒り』・原発被害者は主張する
└────
原発被災者義援の会・矢内世夫(160頁800円 原発被災者義援の会)
原発被害者に対する政府・東電の不条理な扱いと、被害者をサポートしきれな
い地元行政の不甲斐無さをお読み取りください。
○ はしがき
わずか32年間にスリーマイル島(79年)、チェルノブイリ(86年)、フクシマ(11
年)と3回も原発事故が起きた。このことは千年、二千年にわたって言い継がれる
だろう。「先人はかくも愚かで恐ろしい事故を繰り返した」と。
11年(平成23年)、3月11日午後2時46分。東日本を襲った大地震で東京電力福島
第1原発はみぞうの事故を起こし、多数の被害者を出した。すべての被害者が今
も長く苦しく、さびしく悲しい生活を強いられている。
筆者(以下、私と表現します)は原発から9キロの双葉郡富岡町で生まれ育った。
神奈川県に住んでおり被災者ではない。が、親族28人が被災したため、にわかに
故郷への思いが強くよみがえり、支援活動を始めようと意を決した。
事故1ケ後の4月10日。首都圏に住む中学時代の同期生に呼びかけ「原発被災
者義援の会」を結成した。最初の2ケ月は避難所に支援物資を届けた。その間に、
やがて多数の生活困窮者が出るだろうと予想するようになった。東電の賠償が打
ち切られた後、失業したままの被害者の生活はどうなるのか。立法化による救済
が必要になるのではないかと思い至った。
6月20日。「原発被災者生活保障法」(仮称)の制定に向けて、被害者から署名
を集める活動に踏み切った。福島県内に止まっている被害者より県外に避難した
人数がはるかに多い。前途多難が予想され実際に苦労もしたが、結果として1年
足らずで約1万8500人の署名が集まった。署名集めに奔走してくれた100人前後の
協力がなければ、この結果は生まれなかった。
=目次=
○ 序章:原発被害者の人権を守るために
第1章:東電賠償にみる人間性軽視政策 第2章:被曝の実態を放置する行政
第3章:非現実的な帰還政策を切る 第4章:国の被害者生活保障責任を問う
第5章:「心の復興」こそ事故収束の大前提
○ 付章1 証言・過酷事故がもたらしたもの
付章2 支援活動の経過と記録
付章3 原発被害者の会(略称)の活動経過
○ 資料集
原発被害者の会・組織(役員名簿)
財物損害の買取り要求基準(役員会決議)
署名活動協力者一覧表(50名以上の署名収集協力者)
永続的生活保障法を求める署名集計表(12年7月20日現在)
原発被災者義援の会・幹事名簿
2013年4月4日(木)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.多彩で多様な人々が「原発いらないの思い」でつながる空間=官邸前
日立市から、横浜から、杉並から、八王子から、川崎から、
佐倉市から、国立から、仕事帰りの30代男性から
金子(たんぽぽ舎 金曜行動ボランティア)
★2.川内博史前衆議院議員が語る、「東電ビデオ、真っ黒事件」
4/1たんぽぽ舎にて 主催:再稼働阻止全国ネットワーク
奥内知子(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.メルマガ読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へ)
◆4/6食品中の放射能はいま―消費者と生産者のための放射能測定
主催:特定非営利活動法人 日本消費者連盟
場所:「スペースたんぽぽ」
◆4/13山崎久隆講演会『原発と軍事』のご案内
主催:足立・三反の会(反戦・反核・反差別を闘う足立の会)
場所:足立区生涯学習センター 研修室3
★4.新聞・雑誌より
◆長引く避難 福島の犠牲者 対象全員が原発関連死 (3/30東京新聞より抜粋)
◆生活必需品 値上げの春 (3/30東京新聞より抜粋)
★5.書籍の紹介
『フクシマの嘆きと怒り』・原発被害者は主張する
原発被災者義援の会・矢内世夫(160頁800円 原発被災者義援の会)
━━━━━━━
※4/5(金)第49回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:4月5日(金)18:00から20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
17:20に1~5班にわかれて官邸前、国会前へ出発。20:20総括集会。
━━━━━━━
┏┓
┗■1.多彩で多様な人々が「原発いらないの思い」でつながる空間=官邸前
| 日立市から、横浜から、杉並から、八王子から、川崎から、
| 佐倉市から、国立から、仕事帰りの30代男性から
└──── 金子(たんぽぽ舎 金曜行動ボランティア)
私たちは、ここに集まり抗議の声を上げ続ける。3月29日官邸前抗議行動にて
桜の花弁がちらほら舞う官邸前までの坂は、抗議行動が始まる18時には下まで
人で埋まり、警官が「前に詰めて下さい」と声をからす。
この日も様々な人達が抗議に訪れている。
日立市からこられた70代女性は、「3.11前は、倫理的に原発は許せないと思っ
ていたが、今は被曝の恐ろしさを肌身に感じる、断水の中、若いお母さんが水を
求め並んだ事で、多くの被曝をした事が、悲しく悔しい、また、茨城は、農業、
漁業に大きなダメージを受けているのに、谷間に落ち込んだように語られていな
い」と話された。
横浜の60代女性は、「ここには、30回位来ています。2011年5月に孫が生まれ
ました、この孫の事が心配、放射能がどんな影響を及ぼすか分からないのに、国
はきちんと測定しようとしないし、基準値にも納得できない。孫の為、ここに来
て声を上げずにはいられない」。
杉並からいらした40代男性は、「5月から来ています。3.11前は、原発につい
ては、なんか危ないとは分かっていたけど何もしていなかった、その事が今は悔
やまれる、これからも声を上げてゆきたい」。
八王子から1ヶ月に一度位来ている学生の方は、「3.11前は、JCOの事故の
事も知らなかった。ここに来る様になって、原発以外にもいろいろな問題の有る
事を知った。自分は、美術系の学校なので、表現の自由に関わるACTAにいま関心
がある。この問題も自分に関わることとして考えてゆきたい」。
川崎からインターネットを見て初めて来て見たという男性は、「チェルノブイ
リを見て、原発のリスクは知っていた。3.11以後小出さんの本を読んだりして、
改めてその危険性を再認識した。今日初めて来て、思ったより人数が少ない事が
意外だった」。
千葉県佐倉市からご夫婦でいらした77才男性は、「今日で4回目位、3.11前は、
安全神話を完全に信じ、新時代のエネルギー、アトムに代表される夢のエネルギ
ーと信じていた、だが、廃棄物の問題、廃炉の問題、答えの出ていないことばか
り、誰かこの事に答えて欲しい」。
仕事帰りの30代男性「今日は、様子を見に来た。原発の危険性は、3.11前から
チェルノブイリを見て知っていた。原発は、抗議によるというより、経済構造が
変わらないと無くならないと思う。こうやって声を上げる事が無意味とは言わな
いが、実際に変えてゆくのは、経済構造の変革だと思う」。
国立からいらした女性は「3.11前、テレビもない生活で、正直、原発の存在を
意識した事もなかった。3.11以後、身近な人の中に、原発に長い間反対し行動し
ていた人達がいるのを知って、自分もいろいろ勉強した。放射能は、臭いも色も
無く、影響の確定も難しい、この毒を振りまいた者にとってこれ以上都合の良い
毒物はない」と、話して下さった。
何時もながら、この場は多種多様の人が、原発いらないという思いで繋がる空
間だ。
☆第49回金曜首相官邸前抗議行動は、4月5日(金)18:00から20:00
たんぽぽ舎もいつものように参加します。
┏┓
┗■2.川内博史前衆議院議員が語る、「東電ビデオ、真っ黒事件」
| 4/1たんぽぽ舎にて 主催:再稼働阻止全国ネットワーク
└──── 奥内知子(たんぽぽ舎ボランティア)
冒頭、現在「原発ビジネス」チームは総力を挙げてこのまま国民を騙し続けよ
うとしているという話だった。そして私たちはもう騙され続けてはならず、それ
には自分達で真実を探しだし、掴みとり、そこで得た情報を周りの人々に知らせ
ていかなければならない、そういった情報の公開、そこで生まれる議論こそが民
主主義の根幹であるということだった。最近、私は「民主主義」がとても気になる。
川内氏は3月13日、昨年来からの計画であった東電福島第一原発の視察に入
った。その様子を東電はビデオに収める約束だった。ビデオが正常に映っている
のを確認してから建屋に入ったにもかかわらず、視察後「ビデオは真っ黒でした」
と告げられる。仕方なく3月28日、5ミリシーベルト/hという高線量の中、氏
は再び視察に入る。ビデオ撮影は成功。
2度にわたる東電視察、そしてこれまでの東電や政府に対する徹底的な追及の
結果、氏は福島原発過酷事故の原因は東電が主張する「津波」による全電源喪失
だけではなく、津波到達以前の「地震の衝撃」による配管の損傷によるものが大
きいと主張した。
事故の本当の原因を結論づけるためには、今後更に詳しいデーターを集めてこ
の「地震原因説」を確立しなければならないのだと解った。今回の講演会ではと
ても貴重な情報が得られた。配布された資料(A4判32頁)も力強いものばかり。
元気が出た講演会でした。
┏┓
┗■3.メルマガ読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へ)
└────
◆4/6食品中の放射能はいま―消費者と生産者のための放射能測定
消費者と生産者が手を携えて育ててきた「提携」や「地産地消」、食料安全保
障が、放射能汚染の下で危機にさらされています。
これを乗り越えるための「測って表示する」取り組み。内部被曝を避けたい消
費者が、どうすれば放射能被災地の農業再生とつながれるのか?をみんなで考え
ます。
講師:
・石井秀樹さん(福島大学特任准教授)
「放射性物質の分布マップ・水稲試験栽培・全袋検査から
『営農指導データベース』の構築へ」
・青木一政さん(市民放射能監視センター「ちくりん舎」)
「市民放射能監視センターの活動と全国ネットワーク」
日 時:4月6日(土)13:30~16:30
場 所:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:500円
主催・連絡先:特定非営利活動法人 日本消費者連盟
Tel: 03-5155-4765 email: office.j@nishoren.org
◆4/13山崎久隆講演会『原発と軍事』のご案内
足立・三反の会(反戦・反核・反差別を闘う足立の会)は、この度、原子力発
電と軍事がどのように関係しているのか、を山崎さんに講演していただきます。
そこから、脱原発の運動と憲法改悪反対・反戦の運動の関係と現状を考えていく
きっかけになればと思います。皆様の参加をお待ちしております。
講師:山崎久隆(たんぽぽ舎副代表)
日時:2013年4月13日(土)18:00開場 18:30から20:30
場所:足立区生涯学習センター 研修室3
費用:無料
主催:足立・三反の会(反戦・反核・反差別を闘う足立の会)
問合:矢内090-5208-2950
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より
└────
◆長引く避難 福島の犠牲者 対象全員が原発関連死
東日本大震災から1年以上経過した後で震災関連死した福島県の35人は、全員
が原発避難者であることが29日、復興庁の調査で分かった。先行きの見えない長
期の避難生活での死だった。自殺者も1人いた。報告書の中で、医療関係者は
「天災と人災では影響の尾の引き方が違う」とし、人災の側面が強い原発事故で
人々がストレスなどにさいなまれる特異性を指摘した。
震災や事故後の避難中などに亡くなった震災関連死の認定数は、宮城、岩手、
福島の被災三県で2554人で、半数以上の1337人を福島が占める。
本紙の調べでは福島の震災関連死者のうち、少なくとも789人は原発避難者だ
った(いずれも3月10日までの集計)。-後略- (3/30東京新聞より抜粋)
◆生活必需品 値上げの春
食料など生活に欠かせない商品の価格が、4月から幅広く値上がりする。
大幅な金融緩和を目指す安倍政権の経済運営方針で円安が進み、原油など多くの
製品の原材料の輸入価格が上がっているため。しかし、働く人々の賃上げは追い
ついておらず、当面は物価上昇だけが負担としてのしかかる。-後略-
(3/30東京新聞より抜粋)
┏┓
┗■5.書籍の紹介
| 『フクシマの嘆きと怒り』・原発被害者は主張する
└────
原発被災者義援の会・矢内世夫(160頁800円 原発被災者義援の会)
原発被害者に対する政府・東電の不条理な扱いと、被害者をサポートしきれな
い地元行政の不甲斐無さをお読み取りください。
○ はしがき
わずか32年間にスリーマイル島(79年)、チェルノブイリ(86年)、フクシマ(11
年)と3回も原発事故が起きた。このことは千年、二千年にわたって言い継がれる
だろう。「先人はかくも愚かで恐ろしい事故を繰り返した」と。
11年(平成23年)、3月11日午後2時46分。東日本を襲った大地震で東京電力福島
第1原発はみぞうの事故を起こし、多数の被害者を出した。すべての被害者が今
も長く苦しく、さびしく悲しい生活を強いられている。
筆者(以下、私と表現します)は原発から9キロの双葉郡富岡町で生まれ育った。
神奈川県に住んでおり被災者ではない。が、親族28人が被災したため、にわかに
故郷への思いが強くよみがえり、支援活動を始めようと意を決した。
事故1ケ後の4月10日。首都圏に住む中学時代の同期生に呼びかけ「原発被災
者義援の会」を結成した。最初の2ケ月は避難所に支援物資を届けた。その間に、
やがて多数の生活困窮者が出るだろうと予想するようになった。東電の賠償が打
ち切られた後、失業したままの被害者の生活はどうなるのか。立法化による救済
が必要になるのではないかと思い至った。
6月20日。「原発被災者生活保障法」(仮称)の制定に向けて、被害者から署名
を集める活動に踏み切った。福島県内に止まっている被害者より県外に避難した
人数がはるかに多い。前途多難が予想され実際に苦労もしたが、結果として1年
足らずで約1万8500人の署名が集まった。署名集めに奔走してくれた100人前後の
協力がなければ、この結果は生まれなかった。
=目次=
○ 序章:原発被害者の人権を守るために
第1章:東電賠償にみる人間性軽視政策 第2章:被曝の実態を放置する行政
第3章:非現実的な帰還政策を切る 第4章:国の被害者生活保障責任を問う
第5章:「心の復興」こそ事故収束の大前提
○ 付章1 証言・過酷事故がもたらしたもの
付章2 支援活動の経過と記録
付章3 原発被害者の会(略称)の活動経過
○ 資料集
原発被害者の会・組織(役員名簿)
財物損害の買取り要求基準(役員会決議)
署名活動協力者一覧表(50名以上の署名収集協力者)
永続的生活保障法を求める署名集計表(12年7月20日現在)
原発被災者義援の会・幹事名簿
PR
たんぽぽ舎です。【TMM:No1794】
2013年4月2日(火) その2 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.アレバ社製MOXが仏から輸送間近
世界に危険をまき散らす日本の原発
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.地球温暖化の真実第3回スペースたんぽぽ学習会
『原発温排水が日本海表面を温めるメカニズム』
CO2より桁違いに温室効果の大きいH2O!
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.メールマガジン読者からのイベント案内
◆4/7「この日本、原発なくてもやってける?!」田中優講演会
会場:LUZ大森4階 大田区入新井集会室
◆4/14「第2回、脱原発市民会議かながわ&ハーベストムーンLIVE」
会場:オルタナティブ生活館/スペース・オルタ
★4.新聞・雑誌より
◆原発160キロ内の火山影響調査 火砕流の恐れで廃炉も 規制委チーム
(3/29東京新聞より抜粋)
◆「原因天災ではない」 東電が福島事故最終報告
(3/30東京新聞)
◆教えて! 電気料金 ピーク時の節電、制度次第?
(3/27朝日新聞より抜粋)
━━━━━━━
※4/3学習会「地震、活断層、規制委員会について」にご参加を!
日 時:4月3日(水)18:30開会
講 師:島村英紀さん(地震学者)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
主 催:再稼働阻止・全国ネットワーク
参加費:800円
━━━━━━━
┏┓
┗■1.アレバ社製MOXが仏から輸送間近
| 世界に危険をまき散らす日本の原発
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
NHKなどが一斉に「MOX燃料がフランスから日本へ」と報じている。関西
電力高浜原発3号機の取替用MOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)
である。
3月5日にはMOX燃料を製造しているアレバ社が、3月21日には関西電力が
高浜3号のMOX燃料輸送を、それぞれプレス発表した。
もっとも、グリーンピースは既に3月上旬に、フランスからの詳細なレポート
を送っている。アレバ社からシェルブール港へのトレーラによる輸送準備に、テ
ロ対策訓練など、フランスでは3月から輸送準備作業が行われていた。これを受
けて日本では「何処の電力会社のMOXか」と話題になっていた。しかしこの段
階では関電もどこもMOXの輸送を認めようとはしなかった。
シェルブール港で積み込まれるMOX燃料は、高浜原発3号機の取替用の燃料
だが、この燃料はもともと2011年に運ばれる計画だった。福島原発震災の影響で
輸送計画は凍結された。事故対応に手一杯で、輸送の警備などに対応できないと
の政府の意向が働いたとされている。であれば、いまだって十二分に手一杯では
ないのか。いつからMOX輸送の対応が出来る余裕が生じたのだろう。福島にと
っては二重に、蔑ろにされた気分である。
安全基準さえ出来ないままに
MOX燃料輸送は単純に比較をしても、ウラン燃料輸送よりも遙かに危険度が
大きい。輸送を含む原子力防災指針や核燃料サイクルを含む原子力安全基準は、
つい最近「案」が出来た段階であり、それをパブリックコメントにかけたら何千
もの意見が集まる結果となった。その審議さえもしない(出来ない)状態であり、
これに対しても多くの批判が集まっている。
原子力規制庁は7月までに基準を作ることにしているが、めどは立っていない。
それにもかかわらず核燃料輸送の中でも最大級に危険なMOXの海上輸送をする
こと自体が、事故を教訓とせず、国際社会を裏切る行為である。このうえ輸送中
の事故が発生し沿岸国に被害が及べば、もはや日本は世界から非難されるだけで
は済まず、賠償請求や制裁発動にもつながるであろう。そのようなリスクを冒す
価値がMOX輸送のどこにあるというのか。
高浜原発は再稼働の見通しもない。安全基準が決まっていない現状では、動か
す法的根拠さえないからだ。関電が「MOX装荷時期は未定」とするのは当然な
のだが、使う宛てすら無いMOX燃料を使用済燃料プールに置いておくだけで、
原発の事故リスクは高くなる。無意味に高くなる。
使用済燃料プールの危険性は、福島第一原発の事故で明らかになった「新しい
問題」である。それまでは認識されたことがなかった。何しろ「全電源喪失」
「水素爆発」「域内高線量」「大津波警報により作業不能」などは一切想定外な
のだから当然である。この場合、燃料プールにある燃料の属性だけがリスクの
「基礎的大きさ」を決める。それに掛け合わされる「変数」は電源喪失などの事
故のシナリオである。つまりMOX燃料があるだけで、その分確実にリスクは高
くなる。
「関電経営破綻」はどうなった
MOX燃料の製造コストは、一般のウラン燃料の数倍から十数倍程度に達する。
(ウラン燃料価格の高低差が大きいのでこういう表現になる)
それが分かっていながら、「プルサーマルは国際的にプルトニウムをため込ま
ないとした国際公約を守るために行う」と言われていた。すなわち「国策」である。
国策のために電力会社の経営を過度に圧迫してきたわけだから、ここにきて関
電などプルサーマルを続ける電力会社の大幅な赤字計上には、このプルサーマル
計画が大きな影を落としているのは間違いない事実だ。
であれば関電などは「経営が苦しい中でのプルサーマル計画続行は理屈に合わ
ない」として、中止しなければならない。しかし電力会社から、そんな言葉は一
向に出てこない。いったいどうしたわけだろう。
もちろん、造ってしまったMOX燃料は「使わなければ無駄」になるだけだ。
しかし使うために運ぶ費用だって莫大なものであり、少しでも節約すべき時に、
なんで緊急性の全くないこのようなことをしているのか、説明する責任がある。
謎を解くためには、関電などの経営が本当に「逼迫」しているのかを検証する
必要があろう。実際には巨額の内部留保などで、当面問題は生じない可能性があ
る。そうでなければ、こんな無駄金を投じられないだろう。莫大な赤字で経営破
綻するなどは、これだけでウソだと言わざるを得ない。従って値上げ申請も全て
却下すべきである。
┏┓
┗■2.地球温暖化の真実第3回スペースたんぽぽ学習会
| 『原発温排水が日本海表面を温めるメカニズム』
| CO2より桁違いに温室効果の大きいH2O!
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
日 時:4月17日(水)19.00より (開場18:30)
講 師:平松健男さん-平松技術アドバイザー事務所代表
場 所:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
講師は、第2回学習会以降に、色々と検討した結果、原発の温排水が少ないエ
ネルギにも関わらず、日本海の表面温度を異常に上昇させていることを突き止め
るとともに、その理由を解明することができました。
従って、第3回は、この新たな事実を中心とし、温室効果に関する物理的な意
味についても、学習いたします。
原発の温排水は、海の表面に注がれ、高温のため比重が軽く、上下の攪拌がさ
れにくいことになります。
一方、太陽光の場合は、光は10m以上の深さまで浸透し、エネルギーは深さ方
向に満遍なく行き渡ることになります。
そのため、原発温排水の場合は、少量のエネルギーで海面温度を上昇させるこ
とができますが、太陽光の場合は、海面温度を同程度に上昇させるには、多量
(温排水の10倍程度)のエネルギが必要となります。
従って、原発の温排水は、日本海の表面温度を効率よく上昇させることができ
ます。つまり、温暖化を促進することになります。
第3回は、以上のほかに、温室効果ガスについて、物理的に分かり易い説明が
あります。是非ご参加ください。
┏┓
┗■3.メールマガジン読者からのイベント案内
└────
◆4/7「この日本、原発なくてもやってける?!」田中優講演会
『趣旨~この講演は、原発なしでも日本の経済・社会が無難に回っていくことを
検証するためのものです。原発は恐い、だけど原発なしで大丈夫か?と心配する
人々とともに、私たちは安心できる未来を共有したいと考えています。』
日 時:2013年4月7日(日)開場13時20分 開演13時45分 終演16時(予定)
会 場:LUZ大森4階 大田区入新井集会室
(大田区大森北1-10-14/JR京浜東北線大森駅東口徒歩約3分)
講 師:田中 優(未来バンク事業組合理事長)
参加費:500円(中高生以下無料)
主 催:「この日本、原発なくてもやってける?!」田中優講演会実行委員会
連絡先:東京都品川区二葉1-8-6平和共同事務所気付
E-Mail: kyoudourentokyo@gmail.com 加藤 090-2433-0102
◆4/14「第2回、脱原発市民会議かながわ&ハーベストムーンLIVE」
脱原発を志す市民の集い 展示・講座・写真展・コンサート
日時:2013年4月14日(日)11:00~20:00
会場:オルタナティブ生活館/スペース・オルタ
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-8-4 新横浜オルタナティブ生活館
(新横浜駅徒歩7分、横浜線沿い東京ガス手前)
H.P→http://nonukes-kanagawa-harvestmoon.jimdo.com/
(詳しい内容、時間は上記H.P参照のこと)
◎「ハーベストムーンLIVE2013」17:15~20:00
出演:カテリーナ/朴保BAND他
参加料金 一日通し券:当日2,500円、前売り2,000円、他
主 催:脱原発市民会議かながわ2013実行委員会
連絡先:同事務局 佐藤 TEL&FAX:045-472-6349
E-mail:maoki@k4.dion.ne.jp
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より
└────
◆原発160キロ内の火山影響調査 火砕流の恐れで廃炉も 規制委チーム
原子力規制委員会の専門家チームは28日、火山活動がどう原発に影響するか電
力会社に調査を求める方針を決めた。半径160キロ以内に火山がある原発が対象
で、火砕流や溶岩流で被害を受ける可能性があれば、原発は運転できなくなる。(中略)
このうち、火砕流と溶岩流が原発に到達する可能性が否定できなければ、対策
の取りようがないため、「立地不適」となり、原発は廃炉を迫られることになる。
また「立地不適」にならないケースでは、噴火の兆候がないか監視することを
求め、噴火した場合に火山灰や土石流などで原発が受ける影響を検討する。(中略)
従来の国の指針では火山の影響評価は義務づけられていなかった。関東以北や
九州の原発の周囲には活火山が多く、国内に50基ある原発の大半が調査を迫られ
ることになる。(3/29東京新聞より抜粋)
◆「原因天災ではない」 東電が福島事故最終報告
東京電力は29日、福島第一原発の事故を「原因を天災と片付けてはならず、防
ぐべき事故を防げなかった」と総括し、原子力部門の改革に向けた報告書をまと
めた。柏崎刈羽原発の再稼働に向けた布石にする方針だが、改革をチェックする
外部識者の「原子力改革監視委員会」は、事故公表の遅さなど依然として甘い認
識を問題視しており、今後も監視を続ける。
事故の総括では、事故の背景として、原発の危険性を明らかにして対策をとる
と、訴訟を起こされたり、コストが増えるといったマイナス面ばかり懸念し、安
全への認識が甘かったと指摘。2001年の米中枢同時テロ後に米国が原発に命じた
対策など海外事例を生かしていれば震災の影響を緩和できた可能性があったが、
東電は「重要性に気付かなかった」という。
昨年6月の社内報告書では、同社の取り組みを「できる限りのことは尽くして
いた」と評価したが、今回の報告書は「自己弁護に終始した」と非を認めた。対
策として、社内外、国内外の約20人で原子力部門から独立した「原子力安全監
視室」をつくり、原子力部門を常に監視する態勢をつくるなどする。
(3/30東京新聞)
◆教えて! 電気料金 ピーク時の節電、制度次第?
電力をたくさん使うピーク時の対策が大切だと指摘されています。
・「電力会社と(企業などの)大口利用者の契約では、夏のピーク時にどんなに電
力を使っても、決められた価格で発電することになっている。だから、企業の節
電が進まず、電力会社はあり余る発電能力を抱えてきた」
どれだけの発電能力が余っていたのでしょう?
・「日本の発電量の3分の1を占めていた原発が止まっても、電力は足りている。
節電や火力発電が増強されたことを考えても、2割くらいは余っていたのではな
いか。原発が止まった今は、ピーク時に発電の余力がなくなり、需給が逼迫する
ことが問題だ」(後略) (3/27朝日新聞より抜粋)
2013年4月2日(火) その2 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.アレバ社製MOXが仏から輸送間近
世界に危険をまき散らす日本の原発
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.地球温暖化の真実第3回スペースたんぽぽ学習会
『原発温排水が日本海表面を温めるメカニズム』
CO2より桁違いに温室効果の大きいH2O!
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.メールマガジン読者からのイベント案内
◆4/7「この日本、原発なくてもやってける?!」田中優講演会
会場:LUZ大森4階 大田区入新井集会室
◆4/14「第2回、脱原発市民会議かながわ&ハーベストムーンLIVE」
会場:オルタナティブ生活館/スペース・オルタ
★4.新聞・雑誌より
◆原発160キロ内の火山影響調査 火砕流の恐れで廃炉も 規制委チーム
(3/29東京新聞より抜粋)
◆「原因天災ではない」 東電が福島事故最終報告
(3/30東京新聞)
◆教えて! 電気料金 ピーク時の節電、制度次第?
(3/27朝日新聞より抜粋)
━━━━━━━
※4/3学習会「地震、活断層、規制委員会について」にご参加を!
日 時:4月3日(水)18:30開会
講 師:島村英紀さん(地震学者)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
主 催:再稼働阻止・全国ネットワーク
参加費:800円
━━━━━━━
┏┓
┗■1.アレバ社製MOXが仏から輸送間近
| 世界に危険をまき散らす日本の原発
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
NHKなどが一斉に「MOX燃料がフランスから日本へ」と報じている。関西
電力高浜原発3号機の取替用MOX燃料(ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)
である。
3月5日にはMOX燃料を製造しているアレバ社が、3月21日には関西電力が
高浜3号のMOX燃料輸送を、それぞれプレス発表した。
もっとも、グリーンピースは既に3月上旬に、フランスからの詳細なレポート
を送っている。アレバ社からシェルブール港へのトレーラによる輸送準備に、テ
ロ対策訓練など、フランスでは3月から輸送準備作業が行われていた。これを受
けて日本では「何処の電力会社のMOXか」と話題になっていた。しかしこの段
階では関電もどこもMOXの輸送を認めようとはしなかった。
シェルブール港で積み込まれるMOX燃料は、高浜原発3号機の取替用の燃料
だが、この燃料はもともと2011年に運ばれる計画だった。福島原発震災の影響で
輸送計画は凍結された。事故対応に手一杯で、輸送の警備などに対応できないと
の政府の意向が働いたとされている。であれば、いまだって十二分に手一杯では
ないのか。いつからMOX輸送の対応が出来る余裕が生じたのだろう。福島にと
っては二重に、蔑ろにされた気分である。
安全基準さえ出来ないままに
MOX燃料輸送は単純に比較をしても、ウラン燃料輸送よりも遙かに危険度が
大きい。輸送を含む原子力防災指針や核燃料サイクルを含む原子力安全基準は、
つい最近「案」が出来た段階であり、それをパブリックコメントにかけたら何千
もの意見が集まる結果となった。その審議さえもしない(出来ない)状態であり、
これに対しても多くの批判が集まっている。
原子力規制庁は7月までに基準を作ることにしているが、めどは立っていない。
それにもかかわらず核燃料輸送の中でも最大級に危険なMOXの海上輸送をする
こと自体が、事故を教訓とせず、国際社会を裏切る行為である。このうえ輸送中
の事故が発生し沿岸国に被害が及べば、もはや日本は世界から非難されるだけで
は済まず、賠償請求や制裁発動にもつながるであろう。そのようなリスクを冒す
価値がMOX輸送のどこにあるというのか。
高浜原発は再稼働の見通しもない。安全基準が決まっていない現状では、動か
す法的根拠さえないからだ。関電が「MOX装荷時期は未定」とするのは当然な
のだが、使う宛てすら無いMOX燃料を使用済燃料プールに置いておくだけで、
原発の事故リスクは高くなる。無意味に高くなる。
使用済燃料プールの危険性は、福島第一原発の事故で明らかになった「新しい
問題」である。それまでは認識されたことがなかった。何しろ「全電源喪失」
「水素爆発」「域内高線量」「大津波警報により作業不能」などは一切想定外な
のだから当然である。この場合、燃料プールにある燃料の属性だけがリスクの
「基礎的大きさ」を決める。それに掛け合わされる「変数」は電源喪失などの事
故のシナリオである。つまりMOX燃料があるだけで、その分確実にリスクは高
くなる。
「関電経営破綻」はどうなった
MOX燃料の製造コストは、一般のウラン燃料の数倍から十数倍程度に達する。
(ウラン燃料価格の高低差が大きいのでこういう表現になる)
それが分かっていながら、「プルサーマルは国際的にプルトニウムをため込ま
ないとした国際公約を守るために行う」と言われていた。すなわち「国策」である。
国策のために電力会社の経営を過度に圧迫してきたわけだから、ここにきて関
電などプルサーマルを続ける電力会社の大幅な赤字計上には、このプルサーマル
計画が大きな影を落としているのは間違いない事実だ。
であれば関電などは「経営が苦しい中でのプルサーマル計画続行は理屈に合わ
ない」として、中止しなければならない。しかし電力会社から、そんな言葉は一
向に出てこない。いったいどうしたわけだろう。
もちろん、造ってしまったMOX燃料は「使わなければ無駄」になるだけだ。
しかし使うために運ぶ費用だって莫大なものであり、少しでも節約すべき時に、
なんで緊急性の全くないこのようなことをしているのか、説明する責任がある。
謎を解くためには、関電などの経営が本当に「逼迫」しているのかを検証する
必要があろう。実際には巨額の内部留保などで、当面問題は生じない可能性があ
る。そうでなければ、こんな無駄金を投じられないだろう。莫大な赤字で経営破
綻するなどは、これだけでウソだと言わざるを得ない。従って値上げ申請も全て
却下すべきである。
┏┓
┗■2.地球温暖化の真実第3回スペースたんぽぽ学習会
| 『原発温排水が日本海表面を温めるメカニズム』
| CO2より桁違いに温室効果の大きいH2O!
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
日 時:4月17日(水)19.00より (開場18:30)
講 師:平松健男さん-平松技術アドバイザー事務所代表
場 所:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
講師は、第2回学習会以降に、色々と検討した結果、原発の温排水が少ないエ
ネルギにも関わらず、日本海の表面温度を異常に上昇させていることを突き止め
るとともに、その理由を解明することができました。
従って、第3回は、この新たな事実を中心とし、温室効果に関する物理的な意
味についても、学習いたします。
原発の温排水は、海の表面に注がれ、高温のため比重が軽く、上下の攪拌がさ
れにくいことになります。
一方、太陽光の場合は、光は10m以上の深さまで浸透し、エネルギーは深さ方
向に満遍なく行き渡ることになります。
そのため、原発温排水の場合は、少量のエネルギーで海面温度を上昇させるこ
とができますが、太陽光の場合は、海面温度を同程度に上昇させるには、多量
(温排水の10倍程度)のエネルギが必要となります。
従って、原発の温排水は、日本海の表面温度を効率よく上昇させることができ
ます。つまり、温暖化を促進することになります。
第3回は、以上のほかに、温室効果ガスについて、物理的に分かり易い説明が
あります。是非ご参加ください。
┏┓
┗■3.メールマガジン読者からのイベント案内
└────
◆4/7「この日本、原発なくてもやってける?!」田中優講演会
『趣旨~この講演は、原発なしでも日本の経済・社会が無難に回っていくことを
検証するためのものです。原発は恐い、だけど原発なしで大丈夫か?と心配する
人々とともに、私たちは安心できる未来を共有したいと考えています。』
日 時:2013年4月7日(日)開場13時20分 開演13時45分 終演16時(予定)
会 場:LUZ大森4階 大田区入新井集会室
(大田区大森北1-10-14/JR京浜東北線大森駅東口徒歩約3分)
講 師:田中 優(未来バンク事業組合理事長)
参加費:500円(中高生以下無料)
主 催:「この日本、原発なくてもやってける?!」田中優講演会実行委員会
連絡先:東京都品川区二葉1-8-6平和共同事務所気付
E-Mail: kyoudourentokyo@gmail.com 加藤 090-2433-0102
◆4/14「第2回、脱原発市民会議かながわ&ハーベストムーンLIVE」
脱原発を志す市民の集い 展示・講座・写真展・コンサート
日時:2013年4月14日(日)11:00~20:00
会場:オルタナティブ生活館/スペース・オルタ
〒222-0033 横浜市港北区新横浜2-8-4 新横浜オルタナティブ生活館
(新横浜駅徒歩7分、横浜線沿い東京ガス手前)
H.P→http://nonukes-kanagawa-harvestmoon.jimdo.com/
(詳しい内容、時間は上記H.P参照のこと)
◎「ハーベストムーンLIVE2013」17:15~20:00
出演:カテリーナ/朴保BAND他
参加料金 一日通し券:当日2,500円、前売り2,000円、他
主 催:脱原発市民会議かながわ2013実行委員会
連絡先:同事務局 佐藤 TEL&FAX:045-472-6349
E-mail:maoki@k4.dion.ne.jp
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より
└────
◆原発160キロ内の火山影響調査 火砕流の恐れで廃炉も 規制委チーム
原子力規制委員会の専門家チームは28日、火山活動がどう原発に影響するか電
力会社に調査を求める方針を決めた。半径160キロ以内に火山がある原発が対象
で、火砕流や溶岩流で被害を受ける可能性があれば、原発は運転できなくなる。(中略)
このうち、火砕流と溶岩流が原発に到達する可能性が否定できなければ、対策
の取りようがないため、「立地不適」となり、原発は廃炉を迫られることになる。
また「立地不適」にならないケースでは、噴火の兆候がないか監視することを
求め、噴火した場合に火山灰や土石流などで原発が受ける影響を検討する。(中略)
従来の国の指針では火山の影響評価は義務づけられていなかった。関東以北や
九州の原発の周囲には活火山が多く、国内に50基ある原発の大半が調査を迫られ
ることになる。(3/29東京新聞より抜粋)
◆「原因天災ではない」 東電が福島事故最終報告
東京電力は29日、福島第一原発の事故を「原因を天災と片付けてはならず、防
ぐべき事故を防げなかった」と総括し、原子力部門の改革に向けた報告書をまと
めた。柏崎刈羽原発の再稼働に向けた布石にする方針だが、改革をチェックする
外部識者の「原子力改革監視委員会」は、事故公表の遅さなど依然として甘い認
識を問題視しており、今後も監視を続ける。
事故の総括では、事故の背景として、原発の危険性を明らかにして対策をとる
と、訴訟を起こされたり、コストが増えるといったマイナス面ばかり懸念し、安
全への認識が甘かったと指摘。2001年の米中枢同時テロ後に米国が原発に命じた
対策など海外事例を生かしていれば震災の影響を緩和できた可能性があったが、
東電は「重要性に気付かなかった」という。
昨年6月の社内報告書では、同社の取り組みを「できる限りのことは尽くして
いた」と評価したが、今回の報告書は「自己弁護に終始した」と非を認めた。対
策として、社内外、国内外の約20人で原子力部門から独立した「原子力安全監
視室」をつくり、原子力部門を常に監視する態勢をつくるなどする。
(3/30東京新聞)
◆教えて! 電気料金 ピーク時の節電、制度次第?
電力をたくさん使うピーク時の対策が大切だと指摘されています。
・「電力会社と(企業などの)大口利用者の契約では、夏のピーク時にどんなに電
力を使っても、決められた価格で発電することになっている。だから、企業の節
電が進まず、電力会社はあり余る発電能力を抱えてきた」
どれだけの発電能力が余っていたのでしょう?
・「日本の発電量の3分の1を占めていた原発が止まっても、電力は足りている。
節電や火力発電が増強されたことを考えても、2割くらいは余っていたのではな
いか。原発が止まった今は、ピーク時に発電の余力がなくなり、需給が逼迫する
ことが問題だ」(後略) (3/27朝日新聞より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1793】
2013年4月2日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.4月3日から27日の学習会・講演会・デモ等のご案内-参加歓迎
★2.4/9「柏崎刈羽原発を知ろう」学習会と
5/18-19柏崎刈羽現地バスツアーのおさそい
再稼働阻止全国ネットワーク
★3.メールマガジン読者からのお便り
◆『週刊朝日』連載:原子力ムラ第4弾 2013.4/6号
西村トシ子(もんじゅ・西村裁判の元原告)
★4.テント日誌3月27日(水)-経産省前テントひろば564日目
金曜官邸前抗議行動のあとに、夜桜をみる会ひらく
3月福島月間を終えて-今、私たちは「時の風化」との闘いに
原発事故は「収束」していない-収束させたい人がいるのみだ、
原発事故を過去のことにしたい力に抗して持久戦を (M/O)
━━━━━━━
┏┓
┗■1.4月3日から27日の学習会・講演会・デモ等のご案内-参加歓迎
└────
4/3(水)学習会 18:00開場 18:30開会
地震、活断層、規制委員会について
講 師:島村英紀さん(地震学者)
主 催:再稼働阻止・全国ネットワーク
参加費:800円
4/4(木)学習会 18:30開場 19:00開会
わかりやすい放射能の話 2 ~ICRP勧告・徹底解説~
講 師:原田裕史さん
参加費:800円
4/5(金)官邸前抗議行動 18:00~20:00
大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議 今年こそ原発ゼロに!
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
※12、19、26日も予定しています
4/9(火)学習会 18:30開場 19:00開会
柏崎刈羽ツアー学習会 東電の再稼働計画を許さない
講 師:菅井益郎さん
主 催:再稼働阻止・全国ネットワーク
参加費:800円
4/10(水)学習会 18:30開場 19:00開会
槌田ゼミpart2 エントロピー入門
「膨張」を「成長」と勘違いしている現代経済学
講 師:槌田敦さん
参加費:800円
4/13(土)相談会 15:00から17:00
料金値上げで原発を支えるのは嫌だ 第3回相談会
電気料金の原発負担を拒否する運動 代表:槌田敦さん
会 場:たんぽぽ舎(ダイナミックビル5F)
参加費:500円
4/17(水)学習会 18:30開場 19:00開会
地球温暖化の真実・第3回 CO2より桁違いに温室効果の高いH2O
講 師:平松健男さん
参加費:800円
4/20(土)講演会 13:30から16:30
東電「今はまっ暗」虚偽発言→調査妨害 1号機の何を隠したかったのか?
講 師:木村英昭記者、山崎久隆さん
参加費:1000円
4/25(木)上映会 18:30開場 19:00開会
ワンコイン上映会「フクシマ-最悪事故の陰に潜む真実」ほか福島現地レポート
参加費:500円 ※お楽しみ上映あり
4/27(土)学習会 17:30開場 18:00開会
槌田ゼミ第12回 徹底解析・福島第一原発事故-
福島原発の欠陥機器と業務上過失~福島での物理学会の報告と併せて~
参加費:800円
※学習会・講演会などの会場は、特に指定のない限り、「スペースたんぽぽ」
ダイナミックビル4Fです。
┏┓
┗■2.4/9「柏崎刈羽原発を知ろう」学習会と
| 5/18-19柏崎刈羽現地バスツアーのおさそい
└──── 再稼働阻止全国ネットワーク
○ 東京電力は福島第2原発を今は「動かすポーズ」はとりたいのです。そこで
東京電力はなんとしても柏崎刈羽原発だけは動かしたいのです。その意味で東京
電力にとって柏崎刈羽原発の再稼働は「生命線」なのです。
地元の人々は柏崎刈羽原発で出来た電気を1ボルトも使っていません。原発で
出来た電気は首都圏に住む私たちに直送されています。原発の「恐怖」と引換え
のわずかな「お金」の結末を柏崎刈羽住民は「中越沖地震」と福島原発避難者の
受入れを通して知っています。
柏崎刈羽住民は願っています。「再稼働よりも原発の廃炉を」と。福島―柏崎
刈羽―首都圏の結びつきを。
そして福島、柏崎刈羽の電気を使っている私たちの「倫理感」を質していると
思うのです。
知りましょう・学びましょう・地元住民と交流しましょう。
日 時:4月9日(火)午後6時30分開場、7時開始
ところ:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
テーマ:「柏崎刈羽原発の歴史と現状」
講 師:菅井益郎氏(国学院大学経済学部教授・柏崎市出身)
会 費:¥800(資料代とも)
主 催:再稼働阻止全国ネットワーク
問合せ:TEL 03-3238-9035
たんぽぽ舎気付「再稼働阻止全国ネットワーク柏崎刈羽担当」
○ 柏崎刈羽現地バスツアーのおさそい
5月18日(土)から19日(日)(1泊2日)
募集内容
出発:18日(土)朝8時 帰着:19日(日)夕方
定員:80名限定(大型バス2台)
費用:¥15,000 (夕食・朝食・交流会費・宿泊代・バス代・旅行保険代)
主催:再稼働阻止全国ネットワーク
受付・問合せ:TEL 03-3238-9035
たんぽぽ舎気付「再稼働阻止全国ネット柏崎刈羽担当」
企画内容:現地見学・地元3団体との交流会と共同行動
(ビラ配布・街頭での宣伝活動などを企画しています。
また地元女性たちを交えた女性車座会を(調整中))
┏┓
┗■3.メールマガジン読者からのお便り
└────
◆『週刊朝日』連載:原子力ムラ第4弾 2013.4/6号(4頁)
タイトル:独占スクープ第4弾原子力ムラ「機密ファイル」
動燃はここまでやっていた
科技庁が指示したNHK「やらせ抗議」
記 事:まさか、ここまでやっているとは!
NHKのドキュメンタリー番組に対する組織的な
「やらせ抗議」を動燃に指示したのは、なんと
霞が関の官僚だった。原発反対派への徹底的な
監視や見学者への「思想チェック」の記録。
原子力ムラの”闇”に取材班は思わず息をのんだ。
西村トシ子(もんじゅ・西村裁判の元原告)
┏┓
┗■4.テント日誌3月27日(水)-経産省前テントひろば564日目
| 金曜官邸前抗議行動のあとに、夜桜をみる会ひらく
| 3月福島月間を終えて-今、私たちは「時の風化」との闘いに
| 原発事故は「収束」していない-収束させたい人がいるのみだ、
| 原発事故を過去のことにしたい力に抗して持久戦を
└──── (M/O)
○ 桜が一気に開花し、心の準備も整わないうちに花見かよ、と思っていたが、
一転して寒い日が続く。まだ、散らずにある外務省前の桜を見ながら、そんなこ
とをぼやいていたら、週末まで桜は持つからいいのだとKさんが笑顔で言った。
金曜日の官邸前抗議行動のあとに、日比谷公園あたりで花見をやろうということ
らしい。この行動は午後の8時くらいまでだからその後の夜桜見物というところ
か。 官邸前抗議行動の後にどこかで一杯というかわりに今回は桜の下でやれば
よい。誰が提唱したのか楽しみだ。そういえば『夜桜お七』という演歌もある。
美空ひばりの歌かと思っていたのだが、坂本冬実の歌だがお七と言う言葉がそれ
を連想させたらしい。車屋さんという彼女の歌の文句がそれを誘ったのか。それ
はどうでもいいがこの歌は女性の自己主張を歌ったものとあるから今の状況と無
縁ではあるまい。誰か花見の席で歌ってみてもらいたい。
○ テント前ひろばが提起していた「福島月間」は3月23日(土)・24日(日)の福
島での集会参加で終わった。多くの課題を残したという思いが強い。テントに泊
まりながら結構議論もした。これを反芻しながら、今後のことを考えて行きたい
が、やはり、私たちは今、「時の風化」との闘いを強いられているのだという実
感がする。『3・11』から2周年と言ったってたかが2年じゃないか、という思
いがする一方で2年というのが速いスピードで物事を忘却させもする。これには
現在が次々に生起する事件で、我々が物事を考えている間にもう次のことがやっ
てきているという状態があるからだ。どんなに大きな事柄や事件もそれを対象化
し得ないうちに、ということは身体化し内化しえないうちに次のことを考えるこ
とを要求されているのだ。歴史的な時間の流れがこんな風にあるから、じっくり
物事を対象化して行くことが難しいのだ。でも、他方で、社会や世界はそんなに
変わってはいないということを思い起こすこともある。
○ 古い歴史のことが昨今のことのように思うこともあるのだ。ちっとも変わっ
てはいないという感慨をもたらすのだ。歴史的な時間の流れを速くしている、そ
のように思わせているのは多分に現在のジャーナリズムの働きがあるのかもしれ
ないが、我々は時にじっくりと考え、こうした時間の流れに抗することも必要で
ある。事件などにこだわりしつこく考え続けることは大事なのだ。世間の動きか
らは孤立する、新しい動きについていけないで、どうしてこんなことにこだわる
のかという心境にさせられるかもしれないが、時の動きに抗して頑固に考え続け
る必要がある。それが、ある意味で歴史につながって行く道でもあるのだ。一見
すると、孤立しているようにみえても、それが全体につながっているのである。
ジャーナリズムの作り出す時の流れという空虚に抗して自分の流れとして時間を
形成すること、それが「時の風化」に抗する道だし、その時に世界は変わった光
景に見えるかもしれない。でもそれこそが、自分にとつてだけではなく、他者に
とっても真なる世界なのだ。今はそうして世界を自己のうちに生成することが困
難な時代であるにしても。
○ 『3・11』から2周年というがこの2年間に多くの物事が突き出され私たち
に対象的になることを突き付けた。それは対象的になること、考えを及ぼすこと
が難しいことを現出させたことである。考えて見れば「原発事故が収束」してい
ないことはその象徴であるといえよう。この事実や現実から実に多くのことが突
き出されている。それは原発のことから、日本の社会のことなどである。ある新
聞で「原発事故は収束したのではなく、収束させたい人がいるのだ」と書いてあ
ったが本当にそうだと思う。これは原発事故を考えたくないということであり、
突き出されていることに目を覆いたいということだろう。「時」は人間の傷をい
やし、包摂していく作用もある。時の流れには人間の救いとなるところもある。
そこに依存するのが日本的な自然思想のである。それにはいい所でもあるが怖い
所でもある。これが権力的な力としてでてくることに私たちは警戒し、時に抗わ
なければならない。そこが大事なのだ。その意味では「福島月間」として提起さ
れたことは終ったのではなく、続けられるべきことである。
○ 毎週金曜日の官邸前抗議行動について新聞は参加者が減ってきていると報じ
ている。参加の人は増えたり減ったりするだろう。それはたいしたことではない。
そんなことはちょっとした契機でいくらでも変わる。「時の風化」が参加者たち
にもたらす、孤立感的な心境が問題なのだ。原発問題を過去のことにしたい、な
るべく現在の問題から遠ざけたいと言う有形無形の力がここに働いているのであ
る。権力というのは日本的な自然思想も含めて包括的にあるのであり、それに意
志的に抗することは無意識的なものも含めてやってくる孤立感と抗うことだ。そ
れがなかなか難しいことだ。自己の内に内ザ化したものしか、孤立感と闘えない
が、それはまた、孤独な自己問答しか支えられない。参加者の一人ひとりがこれ
を深めることで、それでこそ他者とつながっている局面に脱原発の闘いは入った
のである。持久戦というのはそんなことだ。
2013年4月2日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.4月3日から27日の学習会・講演会・デモ等のご案内-参加歓迎
★2.4/9「柏崎刈羽原発を知ろう」学習会と
5/18-19柏崎刈羽現地バスツアーのおさそい
再稼働阻止全国ネットワーク
★3.メールマガジン読者からのお便り
◆『週刊朝日』連載:原子力ムラ第4弾 2013.4/6号
西村トシ子(もんじゅ・西村裁判の元原告)
★4.テント日誌3月27日(水)-経産省前テントひろば564日目
金曜官邸前抗議行動のあとに、夜桜をみる会ひらく
3月福島月間を終えて-今、私たちは「時の風化」との闘いに
原発事故は「収束」していない-収束させたい人がいるのみだ、
原発事故を過去のことにしたい力に抗して持久戦を (M/O)
━━━━━━━
┏┓
┗■1.4月3日から27日の学習会・講演会・デモ等のご案内-参加歓迎
└────
4/3(水)学習会 18:00開場 18:30開会
地震、活断層、規制委員会について
講 師:島村英紀さん(地震学者)
主 催:再稼働阻止・全国ネットワーク
参加費:800円
4/4(木)学習会 18:30開場 19:00開会
わかりやすい放射能の話 2 ~ICRP勧告・徹底解説~
講 師:原田裕史さん
参加費:800円
4/5(金)官邸前抗議行動 18:00~20:00
大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議 今年こそ原発ゼロに!
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
※12、19、26日も予定しています
4/9(火)学習会 18:30開場 19:00開会
柏崎刈羽ツアー学習会 東電の再稼働計画を許さない
講 師:菅井益郎さん
主 催:再稼働阻止・全国ネットワーク
参加費:800円
4/10(水)学習会 18:30開場 19:00開会
槌田ゼミpart2 エントロピー入門
「膨張」を「成長」と勘違いしている現代経済学
講 師:槌田敦さん
参加費:800円
4/13(土)相談会 15:00から17:00
料金値上げで原発を支えるのは嫌だ 第3回相談会
電気料金の原発負担を拒否する運動 代表:槌田敦さん
会 場:たんぽぽ舎(ダイナミックビル5F)
参加費:500円
4/17(水)学習会 18:30開場 19:00開会
地球温暖化の真実・第3回 CO2より桁違いに温室効果の高いH2O
講 師:平松健男さん
参加費:800円
4/20(土)講演会 13:30から16:30
東電「今はまっ暗」虚偽発言→調査妨害 1号機の何を隠したかったのか?
講 師:木村英昭記者、山崎久隆さん
参加費:1000円
4/25(木)上映会 18:30開場 19:00開会
ワンコイン上映会「フクシマ-最悪事故の陰に潜む真実」ほか福島現地レポート
参加費:500円 ※お楽しみ上映あり
4/27(土)学習会 17:30開場 18:00開会
槌田ゼミ第12回 徹底解析・福島第一原発事故-
福島原発の欠陥機器と業務上過失~福島での物理学会の報告と併せて~
参加費:800円
※学習会・講演会などの会場は、特に指定のない限り、「スペースたんぽぽ」
ダイナミックビル4Fです。
┏┓
┗■2.4/9「柏崎刈羽原発を知ろう」学習会と
| 5/18-19柏崎刈羽現地バスツアーのおさそい
└──── 再稼働阻止全国ネットワーク
○ 東京電力は福島第2原発を今は「動かすポーズ」はとりたいのです。そこで
東京電力はなんとしても柏崎刈羽原発だけは動かしたいのです。その意味で東京
電力にとって柏崎刈羽原発の再稼働は「生命線」なのです。
地元の人々は柏崎刈羽原発で出来た電気を1ボルトも使っていません。原発で
出来た電気は首都圏に住む私たちに直送されています。原発の「恐怖」と引換え
のわずかな「お金」の結末を柏崎刈羽住民は「中越沖地震」と福島原発避難者の
受入れを通して知っています。
柏崎刈羽住民は願っています。「再稼働よりも原発の廃炉を」と。福島―柏崎
刈羽―首都圏の結びつきを。
そして福島、柏崎刈羽の電気を使っている私たちの「倫理感」を質していると
思うのです。
知りましょう・学びましょう・地元住民と交流しましょう。
日 時:4月9日(火)午後6時30分開場、7時開始
ところ:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
テーマ:「柏崎刈羽原発の歴史と現状」
講 師:菅井益郎氏(国学院大学経済学部教授・柏崎市出身)
会 費:¥800(資料代とも)
主 催:再稼働阻止全国ネットワーク
問合せ:TEL 03-3238-9035
たんぽぽ舎気付「再稼働阻止全国ネットワーク柏崎刈羽担当」
○ 柏崎刈羽現地バスツアーのおさそい
5月18日(土)から19日(日)(1泊2日)
募集内容
出発:18日(土)朝8時 帰着:19日(日)夕方
定員:80名限定(大型バス2台)
費用:¥15,000 (夕食・朝食・交流会費・宿泊代・バス代・旅行保険代)
主催:再稼働阻止全国ネットワーク
受付・問合せ:TEL 03-3238-9035
たんぽぽ舎気付「再稼働阻止全国ネット柏崎刈羽担当」
企画内容:現地見学・地元3団体との交流会と共同行動
(ビラ配布・街頭での宣伝活動などを企画しています。
また地元女性たちを交えた女性車座会を(調整中))
┏┓
┗■3.メールマガジン読者からのお便り
└────
◆『週刊朝日』連載:原子力ムラ第4弾 2013.4/6号(4頁)
タイトル:独占スクープ第4弾原子力ムラ「機密ファイル」
動燃はここまでやっていた
科技庁が指示したNHK「やらせ抗議」
記 事:まさか、ここまでやっているとは!
NHKのドキュメンタリー番組に対する組織的な
「やらせ抗議」を動燃に指示したのは、なんと
霞が関の官僚だった。原発反対派への徹底的な
監視や見学者への「思想チェック」の記録。
原子力ムラの”闇”に取材班は思わず息をのんだ。
西村トシ子(もんじゅ・西村裁判の元原告)
┏┓
┗■4.テント日誌3月27日(水)-経産省前テントひろば564日目
| 金曜官邸前抗議行動のあとに、夜桜をみる会ひらく
| 3月福島月間を終えて-今、私たちは「時の風化」との闘いに
| 原発事故は「収束」していない-収束させたい人がいるのみだ、
| 原発事故を過去のことにしたい力に抗して持久戦を
└──── (M/O)
○ 桜が一気に開花し、心の準備も整わないうちに花見かよ、と思っていたが、
一転して寒い日が続く。まだ、散らずにある外務省前の桜を見ながら、そんなこ
とをぼやいていたら、週末まで桜は持つからいいのだとKさんが笑顔で言った。
金曜日の官邸前抗議行動のあとに、日比谷公園あたりで花見をやろうということ
らしい。この行動は午後の8時くらいまでだからその後の夜桜見物というところ
か。 官邸前抗議行動の後にどこかで一杯というかわりに今回は桜の下でやれば
よい。誰が提唱したのか楽しみだ。そういえば『夜桜お七』という演歌もある。
美空ひばりの歌かと思っていたのだが、坂本冬実の歌だがお七と言う言葉がそれ
を連想させたらしい。車屋さんという彼女の歌の文句がそれを誘ったのか。それ
はどうでもいいがこの歌は女性の自己主張を歌ったものとあるから今の状況と無
縁ではあるまい。誰か花見の席で歌ってみてもらいたい。
○ テント前ひろばが提起していた「福島月間」は3月23日(土)・24日(日)の福
島での集会参加で終わった。多くの課題を残したという思いが強い。テントに泊
まりながら結構議論もした。これを反芻しながら、今後のことを考えて行きたい
が、やはり、私たちは今、「時の風化」との闘いを強いられているのだという実
感がする。『3・11』から2周年と言ったってたかが2年じゃないか、という思
いがする一方で2年というのが速いスピードで物事を忘却させもする。これには
現在が次々に生起する事件で、我々が物事を考えている間にもう次のことがやっ
てきているという状態があるからだ。どんなに大きな事柄や事件もそれを対象化
し得ないうちに、ということは身体化し内化しえないうちに次のことを考えるこ
とを要求されているのだ。歴史的な時間の流れがこんな風にあるから、じっくり
物事を対象化して行くことが難しいのだ。でも、他方で、社会や世界はそんなに
変わってはいないということを思い起こすこともある。
○ 古い歴史のことが昨今のことのように思うこともあるのだ。ちっとも変わっ
てはいないという感慨をもたらすのだ。歴史的な時間の流れを速くしている、そ
のように思わせているのは多分に現在のジャーナリズムの働きがあるのかもしれ
ないが、我々は時にじっくりと考え、こうした時間の流れに抗することも必要で
ある。事件などにこだわりしつこく考え続けることは大事なのだ。世間の動きか
らは孤立する、新しい動きについていけないで、どうしてこんなことにこだわる
のかという心境にさせられるかもしれないが、時の動きに抗して頑固に考え続け
る必要がある。それが、ある意味で歴史につながって行く道でもあるのだ。一見
すると、孤立しているようにみえても、それが全体につながっているのである。
ジャーナリズムの作り出す時の流れという空虚に抗して自分の流れとして時間を
形成すること、それが「時の風化」に抗する道だし、その時に世界は変わった光
景に見えるかもしれない。でもそれこそが、自分にとつてだけではなく、他者に
とっても真なる世界なのだ。今はそうして世界を自己のうちに生成することが困
難な時代であるにしても。
○ 『3・11』から2周年というがこの2年間に多くの物事が突き出され私たち
に対象的になることを突き付けた。それは対象的になること、考えを及ぼすこと
が難しいことを現出させたことである。考えて見れば「原発事故が収束」してい
ないことはその象徴であるといえよう。この事実や現実から実に多くのことが突
き出されている。それは原発のことから、日本の社会のことなどである。ある新
聞で「原発事故は収束したのではなく、収束させたい人がいるのだ」と書いてあ
ったが本当にそうだと思う。これは原発事故を考えたくないということであり、
突き出されていることに目を覆いたいということだろう。「時」は人間の傷をい
やし、包摂していく作用もある。時の流れには人間の救いとなるところもある。
そこに依存するのが日本的な自然思想のである。それにはいい所でもあるが怖い
所でもある。これが権力的な力としてでてくることに私たちは警戒し、時に抗わ
なければならない。そこが大事なのだ。その意味では「福島月間」として提起さ
れたことは終ったのではなく、続けられるべきことである。
○ 毎週金曜日の官邸前抗議行動について新聞は参加者が減ってきていると報じ
ている。参加の人は増えたり減ったりするだろう。それはたいしたことではない。
そんなことはちょっとした契機でいくらでも変わる。「時の風化」が参加者たち
にもたらす、孤立感的な心境が問題なのだ。原発問題を過去のことにしたい、な
るべく現在の問題から遠ざけたいと言う有形無形の力がここに働いているのであ
る。権力というのは日本的な自然思想も含めて包括的にあるのであり、それに意
志的に抗することは無意識的なものも含めてやってくる孤立感と抗うことだ。そ
れがなかなか難しいことだ。自己の内に内ザ化したものしか、孤立感と闘えない
が、それはまた、孤独な自己問答しか支えられない。参加者の一人ひとりがこれ
を深めることで、それでこそ他者とつながっている局面に脱原発の闘いは入った
のである。持久戦というのはそんなことだ。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1792】
2013年4月1日(月)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.多数の福島の子供に甲状腺がんが見つかったことをなかったことのように扱う記事
環境省の甲状腺検査の記事について-読むにたえない内容、大事なデータ無視
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★2.4/4講座「わかりやすい放射能の話・2.ICRP解説を中心として」
講師:原田裕史さん 矢嶋理恵(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.新聞・雑誌より5つ
◆官邸デモ1年 声上げ続ける 「3・11前に戻さない」 (3/30東京新聞より抜粋)
◆原子力学会 「安全性 慢心あった」 原発事故で中間報告 (3/27東京新聞より抜粋)
◆九電、公聴会8割動員 05年佐賀 原子力大綱策定で (3/28東京新聞より抜粋)
◆浪江・小高原発の計画撤回 福島第一事故後では初 東北電発表 (3/28東京新聞より抜粋)
◆福島事故を調査 専門家と検討会 原子力規制委設置 (3/27東京新聞より)
━━━━━━━
※4/3学習会にご参加を!
地震学者・島村英紀さんのお話『地震・活断層・規制委員会について』
日 時:4月3日(水)18:00開場 18:30より
お 話:島村英紀さん(地震学者)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
主 催:再稼働阻止全国ネットワーク(連絡先:たんぽぽ舎気付)
━━━━━━━
┏┓
┗■1.多数の福島の子供に甲状腺がんが見つかったことをなかったことのように扱う記事
| 環境省の甲状腺検査の記事について-読むにたえない内容、大事なデータ無視
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
3月30日付けの朝日新聞と東京新聞に、環境省が福島県以外の3市で行った甲
状腺検査結果の記事があります。3市とは長崎市、甲府市、弘前市ですが、福島
県では小さなしこりやのう胞が見つかった割合が41.2%に対し、長崎市では42.5
%、甲府市では69.4%、弘前市では57.6%だった。同等か福島のほうがやや低い
というもの。
朝日新聞の見出しは、「子ども甲状腺調査『福島と大差なし』、3県、環境省
結論」です。この記事では、この間問題になっている、多数の福島の子供に甲状
腺がんが見つかったことをなかったことのように扱っています。
なぜこのようにおかしな記事になったか、明らかです。甲状腺検査では、小さ
なしこりやのう胞(A2判定)よりも大きなしこりやのう胞(B判定)と再検査
(精密検査)が問題です。
福島県の23年度の調査結果ではB判定が186人でそのうち85人に細胞診断が行
われ、10人が癌と判断されました(うち3人は手術終了)。
福島県の24年度の調査結果では548人がB判定ですが、細胞診断の結果は発表
されていません。この発表が待たれています。
3月30日の記事ではこのような大事なデータと問題の所在が無視されており、
読むに堪えない内容です。
┏┓
┗■2.4/4講座「わかりやすい放射能の話・2.ICRP解説を中心として」
| 講師:原田裕史さん
└──── 矢嶋理恵(たんぽぽ舎ボランティア)
先の講座「わかりやすい放射能の話」(2/28)では、放射線の被害評価をしてい
る機関のお話がありました。
評価が厳しい順にECRR→BEIR→ICRP→WHO→UNSCEAR→IAEAとなっており、よく
聞くIAEAは原発推進に立った緩い基準となっています。
この中で、ICRP(国際放射線防護委員会)は放射線防護の国際的な勧告を出し
ており、日本の法律の基礎ともなっています。非常に使いでがあるということでした。
ICRPの基準は原則として人工放射線に関するもので、正当化、最適化、予防原
則、アララの原則を含んでいます。
・正当化=不当な被ばくはNG、医療被曝と今回の被ばくは全く違う。
・最適化=害より益のほうが大きくあるべき。
・予防原則=実際の被害が出たら負け。
・アララの原則=合理的に達成可能な限り、被ばく量は低く。
これらの原則を含んだICRPの勧告から改めて放射能の基準値を考え、いまの日
本の実態と重ね合わせて、放射能の基準値について考え直すきっかけとなればと
思います。
講師の原田さんはとてもわかりやすくお話ししてくださいます。
ぜひ聞きに来てください。
また、お話の間に質問があれば遠慮なく手を挙げて聞いてください。
活発な議論の中に新しい発見があると考えています。
どうぞお気軽にご参加くださいませ。
わかりやすい放射能の話 その2「ICRP徹底解析 なぜICRPにこだわるか」
日 時:4月4日(木)18:30開場 19:00より
お 話:原田裕史さん(たんぽぽ舎)
場 所:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
┏┓
┗■3.新聞・雑誌より5つ
└────
◆官邸デモ1年 声上げ続ける 「3・11前に戻さない」
毎週金曜日の夜に、首相官邸前で脱原発を訴える抗議行動が始まって1年。手
書きのプラカードを手にする子どもの姿もあった。
29日夜で2年目に突入した東京・永田町の抗議活動。この日、初めて参加した
人たちも少なくなく、国会議事堂前辺りまで長い人の列ができた。春休みで子ど
もと一緒に地方から参加した人もいた。「震災や東京電力福島第一原発事故が起
きた3・11以前の日本に戻させない」「あきらめない人はたくさんいる」。決
意を胸に再稼働や原発反対を訴えた。(中略)
この日の参加者は主催者発表で6千人。前の週に比べ2倍の人が参加した。
抗議活動は、原発事故後、最初の原発再稼働となる関西電力大飯原発の再稼働
に反対し、市民グループ「首都圏反原発連合」が短文投稿サイト・ツイッターな
どで呼び掛け、1年前に始まった。以来、毎週、抗議活動が続けられている。
大飯原発の再稼働が決まった昨年6月16日以降、参加者が急増。同7月29日の
国会大包囲には主催者発表で約20万人(警察発表1万2千5百人)が国会周辺を
埋め尽くした。その後、徐々に参加者が減ったが、政権交代を機に増えてきてい
るという。 (3/30東京新聞より抜粋)
◆原子力学会 「安全性 慢心あった」 原発事故で中間報告
原子力の研究者やメーカー技術者でつくる日本原子力学会は27日、東京電力福
島第一原発事故に関する中間報告書を公表した。(中略)
アンケート調査では「原発の安全性に対する慢心や技術に関する過信があった」
などと反省の弁が並んだ。(中略)
「チェルノブイリ原発事故などから教訓を学ぶ姿勢が希薄で、海外の事故は別
世界の出来事のように取り扱われた」「原発の安全性に問題があると思われては
困るとの理由で、安全にかかわる研究を歓迎しない雰囲気が電力会社にあった」
などの指摘が出た。
学会が抱えていた問題点として、「安全性への言及は自己の足元を崩すような
認識があった」「原発反対派が指摘する問題点を科学的に議論する姿勢に欠けて
いた」などの回答が寄せられた。(後略) (3/27東京新聞より抜粋)
◆九電、公聴会8割動員 05年佐賀 原子力大綱策定で
国の原子力利用の基本方針となる原子力政策大綱策定に向け、原子力委員会が
2005年8月に佐賀市で公聴会を開いた際、150人に動員を掛けていたことが28日、
九電への取材で分かった。参加者の8割に当たる。発言者21人のうち11人が九電
社員(うち1人はOB)だった。
11年6月には玄海原発(佐賀県玄海町)再稼働をめぐる県民説明番組で「やらせ
メール」が発覚しており、地元の意見形成をゆがめる手法があらためて浮き彫り
になった。九電は「真摯に反省している。企業活動の透明化、組織風土の改善、
再発防止に全社で取り組む」と謝罪している(後略)。
(註) やらせメール問題:九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働に向け、九
電が2011年6月国主催の説明番組に賛成意見を投稿するよう子会社などに呼び掛
けていたことが発覚した。九電第三者委員会は番組直前の古川康・佐賀県知事に
よる九電幹部への発言が問題の発端と認定。12年春、当時の九電社長、会長が辞
任した。また国内初のプルサーマル導入をめぐる05年の佐賀県主催の公開討論会
でも、九電が動員や原発推進の「仕込み質問」をしたことが判明した。
(3/28東京新聞より抜粋)
◆浪江・小高原発の計画撤回 福島第一事故後では初 東北電発表
東北電力は27日、浪江・小高原発(福島県浪江町、南相馬市)の新設計画を撤
回すると発表した。予定地が東京電力福島第一原発事故後に警戒区域となったこ
とに加え、地元の理解を得られず、建設は不可能と判断したとみられる。
原発新設計画の撤回は、他の電力事業者を含め、原発事故後初めて。東北電と
しては2003年に地元の反対などを理由に断念した巻原発(新潟県)に次いで2例
目となる。
浪江・小高原発は出力82万5000キロワットで、予定地は浪江町と南相馬市小高
区の計約150ヘクタール。用地は東日本大震災の津波で浸水し、原発事故後に全
域が警戒区域となった。(中略)
東北電は、震災後に運転停止が続く女川原発1~3号機(宮城県女川町、石巻
市)を16年度以降、東通原発1号機(青森県東通村)を15年7月に再稼働させる計
画。(後略)
(註) 浪江・小高原発:東北電力が福島県浪江町と南相馬市小高区にまたがって
建設を予定していた原発。青森県の東通原発2号機の増設とともに、東北電が長
年、実現を目指してきた。1968年に計画を公表し、用地取得に着手。沸騰水型軽
水炉(BWR)で、出力は82万5000キロワットとする予定だった。計画地は東京電力
福島第1原発から北へ約10キロの地点。 (3/28東京新聞より抜粋)
◆福島事故を調査 専門家と検討会 原子力規制委設置
東京電力福島第一原発の事故を調べるため、原子力規制委員会は27日、規制委
と外部専門家らによる検討会を設置した。1号機の非常用冷却装置が地震で壊れ
たかなど、専門家によって見解が異なる問題を中心に調査する。
政府、国会、民間など各事故調が原因を調べたが、被ばくなどの問題で現場を
見ることができないなど、調査は不十分に終わった。
事故調ごとに結論が食い違う部分もあり、規制委は検討会で調べることにした。
(3/27東京新聞より)
2013年4月1日(月)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.多数の福島の子供に甲状腺がんが見つかったことをなかったことのように扱う記事
環境省の甲状腺検査の記事について-読むにたえない内容、大事なデータ無視
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★2.4/4講座「わかりやすい放射能の話・2.ICRP解説を中心として」
講師:原田裕史さん 矢嶋理恵(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.新聞・雑誌より5つ
◆官邸デモ1年 声上げ続ける 「3・11前に戻さない」 (3/30東京新聞より抜粋)
◆原子力学会 「安全性 慢心あった」 原発事故で中間報告 (3/27東京新聞より抜粋)
◆九電、公聴会8割動員 05年佐賀 原子力大綱策定で (3/28東京新聞より抜粋)
◆浪江・小高原発の計画撤回 福島第一事故後では初 東北電発表 (3/28東京新聞より抜粋)
◆福島事故を調査 専門家と検討会 原子力規制委設置 (3/27東京新聞より)
━━━━━━━
※4/3学習会にご参加を!
地震学者・島村英紀さんのお話『地震・活断層・規制委員会について』
日 時:4月3日(水)18:00開場 18:30より
お 話:島村英紀さん(地震学者)
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
主 催:再稼働阻止全国ネットワーク(連絡先:たんぽぽ舎気付)
━━━━━━━
┏┓
┗■1.多数の福島の子供に甲状腺がんが見つかったことをなかったことのように扱う記事
| 環境省の甲状腺検査の記事について-読むにたえない内容、大事なデータ無視
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
3月30日付けの朝日新聞と東京新聞に、環境省が福島県以外の3市で行った甲
状腺検査結果の記事があります。3市とは長崎市、甲府市、弘前市ですが、福島
県では小さなしこりやのう胞が見つかった割合が41.2%に対し、長崎市では42.5
%、甲府市では69.4%、弘前市では57.6%だった。同等か福島のほうがやや低い
というもの。
朝日新聞の見出しは、「子ども甲状腺調査『福島と大差なし』、3県、環境省
結論」です。この記事では、この間問題になっている、多数の福島の子供に甲状
腺がんが見つかったことをなかったことのように扱っています。
なぜこのようにおかしな記事になったか、明らかです。甲状腺検査では、小さ
なしこりやのう胞(A2判定)よりも大きなしこりやのう胞(B判定)と再検査
(精密検査)が問題です。
福島県の23年度の調査結果ではB判定が186人でそのうち85人に細胞診断が行
われ、10人が癌と判断されました(うち3人は手術終了)。
福島県の24年度の調査結果では548人がB判定ですが、細胞診断の結果は発表
されていません。この発表が待たれています。
3月30日の記事ではこのような大事なデータと問題の所在が無視されており、
読むに堪えない内容です。
┏┓
┗■2.4/4講座「わかりやすい放射能の話・2.ICRP解説を中心として」
| 講師:原田裕史さん
└──── 矢嶋理恵(たんぽぽ舎ボランティア)
先の講座「わかりやすい放射能の話」(2/28)では、放射線の被害評価をしてい
る機関のお話がありました。
評価が厳しい順にECRR→BEIR→ICRP→WHO→UNSCEAR→IAEAとなっており、よく
聞くIAEAは原発推進に立った緩い基準となっています。
この中で、ICRP(国際放射線防護委員会)は放射線防護の国際的な勧告を出し
ており、日本の法律の基礎ともなっています。非常に使いでがあるということでした。
ICRPの基準は原則として人工放射線に関するもので、正当化、最適化、予防原
則、アララの原則を含んでいます。
・正当化=不当な被ばくはNG、医療被曝と今回の被ばくは全く違う。
・最適化=害より益のほうが大きくあるべき。
・予防原則=実際の被害が出たら負け。
・アララの原則=合理的に達成可能な限り、被ばく量は低く。
これらの原則を含んだICRPの勧告から改めて放射能の基準値を考え、いまの日
本の実態と重ね合わせて、放射能の基準値について考え直すきっかけとなればと
思います。
講師の原田さんはとてもわかりやすくお話ししてくださいます。
ぜひ聞きに来てください。
また、お話の間に質問があれば遠慮なく手を挙げて聞いてください。
活発な議論の中に新しい発見があると考えています。
どうぞお気軽にご参加くださいませ。
わかりやすい放射能の話 その2「ICRP徹底解析 なぜICRPにこだわるか」
日 時:4月4日(木)18:30開場 19:00より
お 話:原田裕史さん(たんぽぽ舎)
場 所:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
┏┓
┗■3.新聞・雑誌より5つ
└────
◆官邸デモ1年 声上げ続ける 「3・11前に戻さない」
毎週金曜日の夜に、首相官邸前で脱原発を訴える抗議行動が始まって1年。手
書きのプラカードを手にする子どもの姿もあった。
29日夜で2年目に突入した東京・永田町の抗議活動。この日、初めて参加した
人たちも少なくなく、国会議事堂前辺りまで長い人の列ができた。春休みで子ど
もと一緒に地方から参加した人もいた。「震災や東京電力福島第一原発事故が起
きた3・11以前の日本に戻させない」「あきらめない人はたくさんいる」。決
意を胸に再稼働や原発反対を訴えた。(中略)
この日の参加者は主催者発表で6千人。前の週に比べ2倍の人が参加した。
抗議活動は、原発事故後、最初の原発再稼働となる関西電力大飯原発の再稼働
に反対し、市民グループ「首都圏反原発連合」が短文投稿サイト・ツイッターな
どで呼び掛け、1年前に始まった。以来、毎週、抗議活動が続けられている。
大飯原発の再稼働が決まった昨年6月16日以降、参加者が急増。同7月29日の
国会大包囲には主催者発表で約20万人(警察発表1万2千5百人)が国会周辺を
埋め尽くした。その後、徐々に参加者が減ったが、政権交代を機に増えてきてい
るという。 (3/30東京新聞より抜粋)
◆原子力学会 「安全性 慢心あった」 原発事故で中間報告
原子力の研究者やメーカー技術者でつくる日本原子力学会は27日、東京電力福
島第一原発事故に関する中間報告書を公表した。(中略)
アンケート調査では「原発の安全性に対する慢心や技術に関する過信があった」
などと反省の弁が並んだ。(中略)
「チェルノブイリ原発事故などから教訓を学ぶ姿勢が希薄で、海外の事故は別
世界の出来事のように取り扱われた」「原発の安全性に問題があると思われては
困るとの理由で、安全にかかわる研究を歓迎しない雰囲気が電力会社にあった」
などの指摘が出た。
学会が抱えていた問題点として、「安全性への言及は自己の足元を崩すような
認識があった」「原発反対派が指摘する問題点を科学的に議論する姿勢に欠けて
いた」などの回答が寄せられた。(後略) (3/27東京新聞より抜粋)
◆九電、公聴会8割動員 05年佐賀 原子力大綱策定で
国の原子力利用の基本方針となる原子力政策大綱策定に向け、原子力委員会が
2005年8月に佐賀市で公聴会を開いた際、150人に動員を掛けていたことが28日、
九電への取材で分かった。参加者の8割に当たる。発言者21人のうち11人が九電
社員(うち1人はOB)だった。
11年6月には玄海原発(佐賀県玄海町)再稼働をめぐる県民説明番組で「やらせ
メール」が発覚しており、地元の意見形成をゆがめる手法があらためて浮き彫り
になった。九電は「真摯に反省している。企業活動の透明化、組織風土の改善、
再発防止に全社で取り組む」と謝罪している(後略)。
(註) やらせメール問題:九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働に向け、九
電が2011年6月国主催の説明番組に賛成意見を投稿するよう子会社などに呼び掛
けていたことが発覚した。九電第三者委員会は番組直前の古川康・佐賀県知事に
よる九電幹部への発言が問題の発端と認定。12年春、当時の九電社長、会長が辞
任した。また国内初のプルサーマル導入をめぐる05年の佐賀県主催の公開討論会
でも、九電が動員や原発推進の「仕込み質問」をしたことが判明した。
(3/28東京新聞より抜粋)
◆浪江・小高原発の計画撤回 福島第一事故後では初 東北電発表
東北電力は27日、浪江・小高原発(福島県浪江町、南相馬市)の新設計画を撤
回すると発表した。予定地が東京電力福島第一原発事故後に警戒区域となったこ
とに加え、地元の理解を得られず、建設は不可能と判断したとみられる。
原発新設計画の撤回は、他の電力事業者を含め、原発事故後初めて。東北電と
しては2003年に地元の反対などを理由に断念した巻原発(新潟県)に次いで2例
目となる。
浪江・小高原発は出力82万5000キロワットで、予定地は浪江町と南相馬市小高
区の計約150ヘクタール。用地は東日本大震災の津波で浸水し、原発事故後に全
域が警戒区域となった。(中略)
東北電は、震災後に運転停止が続く女川原発1~3号機(宮城県女川町、石巻
市)を16年度以降、東通原発1号機(青森県東通村)を15年7月に再稼働させる計
画。(後略)
(註) 浪江・小高原発:東北電力が福島県浪江町と南相馬市小高区にまたがって
建設を予定していた原発。青森県の東通原発2号機の増設とともに、東北電が長
年、実現を目指してきた。1968年に計画を公表し、用地取得に着手。沸騰水型軽
水炉(BWR)で、出力は82万5000キロワットとする予定だった。計画地は東京電力
福島第1原発から北へ約10キロの地点。 (3/28東京新聞より抜粋)
◆福島事故を調査 専門家と検討会 原子力規制委設置
東京電力福島第一原発の事故を調べるため、原子力規制委員会は27日、規制委
と外部専門家らによる検討会を設置した。1号機の非常用冷却装置が地震で壊れ
たかなど、専門家によって見解が異なる問題を中心に調査する。
政府、国会、民間など各事故調が原因を調べたが、被ばくなどの問題で現場を
見ることができないなど、調査は不十分に終わった。
事故調ごとに結論が食い違う部分もあり、規制委は検討会で調べることにした。
(3/27東京新聞より)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1791】
2013年3月29日(金) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.岩手県盛岡市の脱原発デモに参加して
原発がない県、でも放射能被害。3月31日(日)にはサウンドデモ。
(たんぽぽ舎ボランティア 工藤わかめ)
★2.今月23日、福島県民集会での武藤類子さんの閉会の挨拶
(東京・杉並在住 富永)
★3.「テントを守ろう」新版・ハガキ 東京地裁(民事9部)あて、
3枚1組+宛先3か所がついて200円。全国各地で好評 (たんぽぽ舎)
★4.新聞・雑誌から
◇「安全基準」やめ「規制基準」に 読者指摘で原子力規制委
(3月28日 東京新聞より)
◇関東4県独自調査:
放射線量「那須、我孫子、松戸 他」公式測定値はウソだらけ
(4月5日号 週刊フライデーより)
★被ばくから子どもを守る署名にご協力ください★
◇3月28日 朝日新聞 社説:原発防災計画 福島の経験をくみ取れ
━━━━━━━
※4月1日(月)18時半開場、19時開会、於・スペースたんぽぽ
講演会「脱原発に向けて真実を語る」 講師・川内博史さん
「今は真っ暗」事件につづく「ビデオ真っ黒」事件
参加費 800円 主催 再稼働阻止全国ネットワーク
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/1919
━━━━━━━
┏┓
┗■1.岩手県盛岡市の脱原発デモに参加して
│ 原発がない県、でも放射能被害。3月31日(日)にはサウンドデモ。
└────(たんぽぽ舎ボランティア 工藤わかめ)
3月22日(金)、盛岡市で行われた脱原発盛岡金曜デモに参加した。この
デモは昨年7月から、首相官邸前抗議行動に呼応する形で始められ、今回で
33回目を迎えた。そもそも、「岩手でデモなんて?」と半信半疑。保守王国
岩手ではちょっとしたことでも目立つし、やりにくい。脱原発デモができるな
ど思ってもいなかった。しかし、ネットでみるとデモをやっているではない
か!岩手出身である工藤わかめは実家に帰る途中寄ってみることにした。
6時15分、集合地である、盛岡市の県庁前にある内丸緑地に行った。次から
次へと人が集まってくる。参加者98人。持ってきたビラもすぐなくなった。
参加者は実に様々だ。年配の人、子ども連れ、仕事帰りに見えるサラリーマン
風の人たち。6時30分、ドラム隊のドラムに合わせて出発。それぞれ持参の
プラカードなどを掲げ、シュプレヒコールをしながら、内丸付近を一周して
30分程で終了した。
岩手県内に原発は一基もない。しかし、3.11の福島第一原発事故では放
射能が岩手県南を襲った。岩手が誇る名勝平泉、全国ブランドの前沢牛、江刺
金札米等は県南に集中している。原発がない県での放射能被害。放射能は県境
を越えた。正に「全国どこでも原発現地」が現実となった。
岩手の冬は厳しい。しかし厳寒盛岡で脱原発デモは続けられた。そして漸く
春めいてきた盛岡で、3月31日、日曜日、サウンドデモが計画されている。
原発がなくならない限り、原発ゼロを訴える人たちの声はこの岩手から消えな
いだろう。
┏┓
┗■2.今月23日、福島県民集会での武藤類子さんの閉会の挨拶
└────(東京・杉並在住 富永)
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
私たちは、これ以上バラバラにされない。
私たちはこれ以上生きる権利を奪われない。
私たちはつないだ手を離さない。
今日は本当に皆さんありがとうございました。
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
集会参加の皆さん。今日は本当にありがとうございました。
共に過ごした一日はとても意義深いものだったと思います。
私たちは今、雪のうさぎが山肌からあらわれ始めた美しい吾妻の山の麓にあ
りますが、・・美しい春の訪れを心から喜ぶことができません。見えない、聞
こえない。におわない放射能をこの気持ちの良い早春の日々にも忘れることは
できないのです。
事故から二年。いまだに一時間1000万ベクレルの放射能を放出する原子
炉。いつ止まるかもわからない燃料プールの冷却装置、これからが心配される
子どもたちへの放射能による健康被害。環境アセスもないまま作られようとし
ている廃棄物小型焼却実験場。振出しに戻ってしまった子ども被災者支援法。
進まない正当な賠償。新らたなる放射能安全神話と莫大な復興予算による砂上
の楼閣の様な復興策の数々。
さらなる困難の中で私たちの疲れはピークに達しています、しかし、この2
年、生き延びるために、暮らしを立て直すために、つながりを取り戻すために、
人々による必死の努力がありました。その一人一人の切なる努力が命と未来の
ために、つながり、結実していくことを願わずにはいられません。
立場や考え方の違いが攻撃や対立に向かうのではなく、それぞれの気持ちを
聞きあい、苦悩を分かち合いながら、共に冷静な目でこれからの道をみつけて
きましょう。
私たちは見極めなければなりません。命をないがしろにするもの、生きる尊
厳をうばうもの、私たちを引き裂くものは、何なのか、時に自分自身にそれを
問うことを恐れずに、ひるまず、まっすぐ向かっていきましょう。原発は入ら
ない!放射能からあらゆる命を守ろうと、声を上げ続けていきましょう。
東北は長く中央から虐げられた歴史がありましたが、一方で厳しくも豊かな
自然に育まれた自由さが、人々の心に息づいていると私は思っています。疲れ
たときは休みながら、今のこの困難から、たくさんのことを学んでいきましょ
う。
そして今日、皆さんと一緒に忘れずに心に留めておきたいことがあります。
私たちは、これ以上バラバラにされない。
私たちはこれ以上生きる権利を奪われない。
私たちはつないだ手を離さない。
今日は本当に皆さんありがとうございました。
┏┓
┗■3.「テントを守ろう」新版・ハガキ 東京地裁(民事9部)あて、
│ 3枚1組+宛先3か所がついて200円。全国各地で好評
└────(たんぽぽ舎 ハガキチーム)
「テントを守ろうハガキ」の新版は、東京地裁などの宛先(3つ)が付いた
セットです。宛先は、東京地裁と経産大臣と安倍首相の三者。
主催(共催)、たんぽぽ舎・経産省まえテントひろば・反原発自治体議員・
市民連盟の三者です。全国各地から、経産省前テントを撤去するな、撤去すべ
きは原発だ、の声を、国と裁判所へ届けよう! ハガキを出そう!
┏┓
┗■4.新聞・雑誌から
└────
◆「安全基準」やめ「規制基準」に 読者指摘で原子力規制委
(3月28日 東京新聞より)
原子力規制委員会の田中俊一委員長は二十七日、検討が進む新しい原発の規
制基準の呼び方を、従来の「安全基準」から「規制基準」に改めることを明ら
かにした。
本紙は二月、匿名の男性読者から「規制基準とすべきだ。基準さえ満たせば
原発が安全だという誤解を生む」との指摘を受け、用語を規制基準に改善。
記者会見で読者の指摘を伝えると、田中氏は「それは傾聴に値する」と答えて
いた。
同日の規制委会合で配られた資料も、新基準を「規制基準」と明記していた。
会見で呼称変更の理由を問われ、田中氏は「基準を守っていれば安全というわ
けではない。私たちがやることは規制を課すことで、その結果として安全が担
保できればいい」と話した。
◆関東4県独自調査:
放射線量「那須、我孫子、松戸 他」公式測定値はウソだらけ
(4月5日号 週刊フライデーより)
3月18日、福島第一原発は停電により冷却装置が一時停止し、再び危険な
状態に陥った。未曽有の事故から2年が経過。一部報道では原発から放出され
る放射線量は事故当初に比べ減少しているとされるが、実はまったく落ち着い
ていない。
本誌は独自調査で、放射線量を測定する国のモニタリングポスト(以下、ポ
スト)が、福島市で実際の半分ほどの数値しか示していないことを明らかにし
た(3月8・15日号)。今回、新たに3月16日と17日の両日、栃木、群馬、茨城、
千葉の関東4県で放射線量を測定。すると、さらに驚くべき事実が分かった。
国の数値より最大で10倍以上高い場所があるうえ、ポストから数メートル離れ
ただけで、放射線量が一気に上昇することが判明。多くのホットスポットから、
高濃度の放射線が放出されているのである。(中略)
子供たちは、こうしたホットスポットの存在を知らずに大量被曝しているこ
とになる。2歳児を連れて小学校近くを歩いていた母親が、心配そうな表情で
語る。「放射線量は気になりますが線量計を持っていないので、国の数値を信
じるしかありません。13マイクロシーベルト(注)なんて、そんな高い数値が出
ているんですか? でも、どうしたらよいのか‥」(後略)
*****
北関東&千葉:23カ所「本当の放射線量」 表より抜粋
(単位:マイクロシーベルト毎時)
・群馬県(長野原) :国の測定値[0.07] 本紙測定値[1.13]
・群馬県(川場村) :国の測定値[0.07] 本紙測定値[0.32]
・栃木県(那須町) :国の測定値[0.17] 本紙測定値[1.35]
・茨城県(取手市) :国の測定値[0.13] 本紙測定値[0.25]
*****
(編集部・注)13マイクロシーベルトを測定したのは、群馬県内小学校の側溝
付近です。
★★署名にご協力ください★★
『放射能被ばくから子どもを守るための対策を求める請願書』
一次締め切り2013年4月30日、最終締め切り5月末日
(呼びかけ:放射能からこどもを守ろう関東ネット)
(詳細はホームページをご覧ください http://kodomokanto.net/ )
(署名用紙はたんぽぽ舎でも扱っています)
◆3月28日 朝日新聞 社説:原発防災計画 福島の経験をくみ取れ
原発の事故に備え、立地地域や周辺自治体がつくる防災計画が遅れている。
大きな地震や津波がまたいつ起こるかわからない。備えは大切だ。ただ、拙
速では意味がない。福島の経験を十分にくみ取り、実効性のある対策を講じる
必要がある。
防災計画を備えておくべき重点区域は、国の指針改定で従来の半径8~10
キロ圏から30キロ圏へ広がった。対象の自治体は21道府県136市町村に
及ぶ。
このうち、当初の期限だった3月18日までに計画をまとめたのは13県
57市町村。3割は4月以降にずれ込みそうだ。
策定が進まない原因のひとつは、計画のもとになる原子力規制委員会の作業
の遅れだ。(中略)むろん防災計画は、いざ重大な事故が起きてしまった際に、
きちんと実行できなければ意味がない。
たとえば、放射線量が高い地域から住民を避難させるバスをどう手配するの
か。県外から支援してもらう場合、運転手の確保や被曝回避に誰が責任をもつ
のかといった細部が大切だ。
自治体側は、実践的な訓練を重ねたりして、問題点を洗い出しながら改定を
重ねていくことが求められる。
とはいえ、新しく対象地域に指定された自治体をはじめ、ノウハウがない地
域も多い。福島県の被災自治体の経験を共有する場を設けてはどうだろう。
事前の計画と実際の避難とでどんな違いが生じたのか。県外避難や広域連携
にはどのような課題があるのか。(中略)最大の防災対策が、できるだけ原発
を減らしていくことであるのは、言うまでもない。
2013年3月29日(金) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.岩手県盛岡市の脱原発デモに参加して
原発がない県、でも放射能被害。3月31日(日)にはサウンドデモ。
(たんぽぽ舎ボランティア 工藤わかめ)
★2.今月23日、福島県民集会での武藤類子さんの閉会の挨拶
(東京・杉並在住 富永)
★3.「テントを守ろう」新版・ハガキ 東京地裁(民事9部)あて、
3枚1組+宛先3か所がついて200円。全国各地で好評 (たんぽぽ舎)
★4.新聞・雑誌から
◇「安全基準」やめ「規制基準」に 読者指摘で原子力規制委
(3月28日 東京新聞より)
◇関東4県独自調査:
放射線量「那須、我孫子、松戸 他」公式測定値はウソだらけ
(4月5日号 週刊フライデーより)
★被ばくから子どもを守る署名にご協力ください★
◇3月28日 朝日新聞 社説:原発防災計画 福島の経験をくみ取れ
━━━━━━━
※4月1日(月)18時半開場、19時開会、於・スペースたんぽぽ
講演会「脱原発に向けて真実を語る」 講師・川内博史さん
「今は真っ暗」事件につづく「ビデオ真っ黒」事件
参加費 800円 主催 再稼働阻止全国ネットワーク
http://saikadososhinet.sakura.ne.jp/ss/archives/1919
━━━━━━━
┏┓
┗■1.岩手県盛岡市の脱原発デモに参加して
│ 原発がない県、でも放射能被害。3月31日(日)にはサウンドデモ。
└────(たんぽぽ舎ボランティア 工藤わかめ)
3月22日(金)、盛岡市で行われた脱原発盛岡金曜デモに参加した。この
デモは昨年7月から、首相官邸前抗議行動に呼応する形で始められ、今回で
33回目を迎えた。そもそも、「岩手でデモなんて?」と半信半疑。保守王国
岩手ではちょっとしたことでも目立つし、やりにくい。脱原発デモができるな
ど思ってもいなかった。しかし、ネットでみるとデモをやっているではない
か!岩手出身である工藤わかめは実家に帰る途中寄ってみることにした。
6時15分、集合地である、盛岡市の県庁前にある内丸緑地に行った。次から
次へと人が集まってくる。参加者98人。持ってきたビラもすぐなくなった。
参加者は実に様々だ。年配の人、子ども連れ、仕事帰りに見えるサラリーマン
風の人たち。6時30分、ドラム隊のドラムに合わせて出発。それぞれ持参の
プラカードなどを掲げ、シュプレヒコールをしながら、内丸付近を一周して
30分程で終了した。
岩手県内に原発は一基もない。しかし、3.11の福島第一原発事故では放
射能が岩手県南を襲った。岩手が誇る名勝平泉、全国ブランドの前沢牛、江刺
金札米等は県南に集中している。原発がない県での放射能被害。放射能は県境
を越えた。正に「全国どこでも原発現地」が現実となった。
岩手の冬は厳しい。しかし厳寒盛岡で脱原発デモは続けられた。そして漸く
春めいてきた盛岡で、3月31日、日曜日、サウンドデモが計画されている。
原発がなくならない限り、原発ゼロを訴える人たちの声はこの岩手から消えな
いだろう。
┏┓
┗■2.今月23日、福島県民集会での武藤類子さんの閉会の挨拶
└────(東京・杉並在住 富永)
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
私たちは、これ以上バラバラにされない。
私たちはこれ以上生きる権利を奪われない。
私たちはつないだ手を離さない。
今日は本当に皆さんありがとうございました。
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
集会参加の皆さん。今日は本当にありがとうございました。
共に過ごした一日はとても意義深いものだったと思います。
私たちは今、雪のうさぎが山肌からあらわれ始めた美しい吾妻の山の麓にあ
りますが、・・美しい春の訪れを心から喜ぶことができません。見えない、聞
こえない。におわない放射能をこの気持ちの良い早春の日々にも忘れることは
できないのです。
事故から二年。いまだに一時間1000万ベクレルの放射能を放出する原子
炉。いつ止まるかもわからない燃料プールの冷却装置、これからが心配される
子どもたちへの放射能による健康被害。環境アセスもないまま作られようとし
ている廃棄物小型焼却実験場。振出しに戻ってしまった子ども被災者支援法。
進まない正当な賠償。新らたなる放射能安全神話と莫大な復興予算による砂上
の楼閣の様な復興策の数々。
さらなる困難の中で私たちの疲れはピークに達しています、しかし、この2
年、生き延びるために、暮らしを立て直すために、つながりを取り戻すために、
人々による必死の努力がありました。その一人一人の切なる努力が命と未来の
ために、つながり、結実していくことを願わずにはいられません。
立場や考え方の違いが攻撃や対立に向かうのではなく、それぞれの気持ちを
聞きあい、苦悩を分かち合いながら、共に冷静な目でこれからの道をみつけて
きましょう。
私たちは見極めなければなりません。命をないがしろにするもの、生きる尊
厳をうばうもの、私たちを引き裂くものは、何なのか、時に自分自身にそれを
問うことを恐れずに、ひるまず、まっすぐ向かっていきましょう。原発は入ら
ない!放射能からあらゆる命を守ろうと、声を上げ続けていきましょう。
東北は長く中央から虐げられた歴史がありましたが、一方で厳しくも豊かな
自然に育まれた自由さが、人々の心に息づいていると私は思っています。疲れ
たときは休みながら、今のこの困難から、たくさんのことを学んでいきましょ
う。
そして今日、皆さんと一緒に忘れずに心に留めておきたいことがあります。
私たちは、これ以上バラバラにされない。
私たちはこれ以上生きる権利を奪われない。
私たちはつないだ手を離さない。
今日は本当に皆さんありがとうございました。
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┗■3.「テントを守ろう」新版・ハガキ 東京地裁(民事9部)あて、
│ 3枚1組+宛先3か所がついて200円。全国各地で好評
└────(たんぽぽ舎 ハガキチーム)
「テントを守ろうハガキ」の新版は、東京地裁などの宛先(3つ)が付いた
セットです。宛先は、東京地裁と経産大臣と安倍首相の三者。
主催(共催)、たんぽぽ舎・経産省まえテントひろば・反原発自治体議員・
市民連盟の三者です。全国各地から、経産省前テントを撤去するな、撤去すべ
きは原発だ、の声を、国と裁判所へ届けよう! ハガキを出そう!
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┗■4.新聞・雑誌から
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◆「安全基準」やめ「規制基準」に 読者指摘で原子力規制委
(3月28日 東京新聞より)
原子力規制委員会の田中俊一委員長は二十七日、検討が進む新しい原発の規
制基準の呼び方を、従来の「安全基準」から「規制基準」に改めることを明ら
かにした。
本紙は二月、匿名の男性読者から「規制基準とすべきだ。基準さえ満たせば
原発が安全だという誤解を生む」との指摘を受け、用語を規制基準に改善。
記者会見で読者の指摘を伝えると、田中氏は「それは傾聴に値する」と答えて
いた。
同日の規制委会合で配られた資料も、新基準を「規制基準」と明記していた。
会見で呼称変更の理由を問われ、田中氏は「基準を守っていれば安全というわ
けではない。私たちがやることは規制を課すことで、その結果として安全が担
保できればいい」と話した。
◆関東4県独自調査:
放射線量「那須、我孫子、松戸 他」公式測定値はウソだらけ
(4月5日号 週刊フライデーより)
3月18日、福島第一原発は停電により冷却装置が一時停止し、再び危険な
状態に陥った。未曽有の事故から2年が経過。一部報道では原発から放出され
る放射線量は事故当初に比べ減少しているとされるが、実はまったく落ち着い
ていない。
本誌は独自調査で、放射線量を測定する国のモニタリングポスト(以下、ポ
スト)が、福島市で実際の半分ほどの数値しか示していないことを明らかにし
た(3月8・15日号)。今回、新たに3月16日と17日の両日、栃木、群馬、茨城、
千葉の関東4県で放射線量を測定。すると、さらに驚くべき事実が分かった。
国の数値より最大で10倍以上高い場所があるうえ、ポストから数メートル離れ
ただけで、放射線量が一気に上昇することが判明。多くのホットスポットから、
高濃度の放射線が放出されているのである。(中略)
子供たちは、こうしたホットスポットの存在を知らずに大量被曝しているこ
とになる。2歳児を連れて小学校近くを歩いていた母親が、心配そうな表情で
語る。「放射線量は気になりますが線量計を持っていないので、国の数値を信
じるしかありません。13マイクロシーベルト(注)なんて、そんな高い数値が出
ているんですか? でも、どうしたらよいのか‥」(後略)
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北関東&千葉:23カ所「本当の放射線量」 表より抜粋
(単位:マイクロシーベルト毎時)
・群馬県(長野原) :国の測定値[0.07] 本紙測定値[1.13]
・群馬県(川場村) :国の測定値[0.07] 本紙測定値[0.32]
・栃木県(那須町) :国の測定値[0.17] 本紙測定値[1.35]
・茨城県(取手市) :国の測定値[0.13] 本紙測定値[0.25]
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(編集部・注)13マイクロシーベルトを測定したのは、群馬県内小学校の側溝
付近です。
★★署名にご協力ください★★
『放射能被ばくから子どもを守るための対策を求める請願書』
一次締め切り2013年4月30日、最終締め切り5月末日
(呼びかけ:放射能からこどもを守ろう関東ネット)
(詳細はホームページをご覧ください http://kodomokanto.net/ )
(署名用紙はたんぽぽ舎でも扱っています)
◆3月28日 朝日新聞 社説:原発防災計画 福島の経験をくみ取れ
原発の事故に備え、立地地域や周辺自治体がつくる防災計画が遅れている。
大きな地震や津波がまたいつ起こるかわからない。備えは大切だ。ただ、拙
速では意味がない。福島の経験を十分にくみ取り、実効性のある対策を講じる
必要がある。
防災計画を備えておくべき重点区域は、国の指針改定で従来の半径8~10
キロ圏から30キロ圏へ広がった。対象の自治体は21道府県136市町村に
及ぶ。
このうち、当初の期限だった3月18日までに計画をまとめたのは13県
57市町村。3割は4月以降にずれ込みそうだ。
策定が進まない原因のひとつは、計画のもとになる原子力規制委員会の作業
の遅れだ。(中略)むろん防災計画は、いざ重大な事故が起きてしまった際に、
きちんと実行できなければ意味がない。
たとえば、放射線量が高い地域から住民を避難させるバスをどう手配するの
か。県外から支援してもらう場合、運転手の確保や被曝回避に誰が責任をもつ
のかといった細部が大切だ。
自治体側は、実践的な訓練を重ねたりして、問題点を洗い出しながら改定を
重ねていくことが求められる。
とはいえ、新しく対象地域に指定された自治体をはじめ、ノウハウがない地
域も多い。福島県の被災自治体の経験を共有する場を設けてはどうだろう。
事前の計画と実際の避難とでどんな違いが生じたのか。県外避難や広域連携
にはどのような課題があるのか。(中略)最大の防災対策が、できるだけ原発
を減らしていくことであるのは、言うまでもない。