NUCLEAIRE
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たんぽぽ舎です。【TMM:No2177】
2014年5月22日(木)その2 地震と原発事故情報-
4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.大飯原発再稼働認めずの歴史的勝訴判決-たんぽぽ舎・声明
判決無視は許されない、原発再稼働阻止に全力を!
★2.日本原電の東海第2原発再稼働申請に抗議する-申請撤回せよ
36年になる老朽原発 避難計画など立てようがない
原子力規制委員会は再稼働を認めるな
東海村 脱原発とうかい塾(代表 相沢一正)
リリウムの会(世話人 阿部功志)
★3.(解説付き) 鼻血は、ベータ線被曝の結果
ベータ線は鼻腔の粘膜を小範囲で高密度に被曝させ
粘膜が破られて鼻血となる
広島と長崎の被曝者は鼻血で苦しんだ
槌田敦(元理化学研究所研究員)
★4.新聞より3つ
◆大飯差し止め判決 原発頼みに警鐘 電力各社、転換迫られる
(5月22日東京新聞朝刊より抜粋)
◆原電 発電せず大増益 14年3月期 各社基本料でカバー
(5月22日東京新聞朝刊より抜粋)
◆東海第二「動かすな」 (5月21日東京新聞朝刊より)
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※永遠に原発ゼロに! 再稼働反対!
5/23(金)第103回首相官邸前・国会議事堂周辺抗議にご参加を!
日時:5月23日(金)18:00~20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
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※5/24【上映会】にご参加を!
「東電テレビ会議49時間の記録」206分の上映(制作:OurPlanet-TV)
日 時:5月24日(土)13:30より
解 説:木村英昭さん(「東電テレビ会議49時間の記録」の著者、朝日新聞記者)
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:1000円(学生500円)
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┗■1.大飯原発再稼働認めずの歴史的勝訴判決-たんぽぽ舎・声明
| 判決無視は許されない、原発再稼働阻止に全力を!
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○安全性の欠如-「大飯原発には冷却機能と閉じ込める構造に欠陥がある」
2014年5月21日、福井地裁の樋口英明裁判長は、関西電力大飯原発3,4号機の運転差し止めを認める判決を下した。
商業用原子力発電所の差止としては、2006年3月の北陸電力志賀原発2号機(金沢地裁 井戸謙一裁判長)に続く画期的なものであるが、東日本大震災による福島第一原発震災後の初めての司法判断となった。
(なお高速増殖炉「もんじゅ」については2003年1月に名古屋高裁金沢支部が、設置許可を無効とする判決を出している。)
判決では、基準地震動を856ガルに引き上げた大飯原発について、その想定が楽観的に過ぎると指摘、東日本大震災時の福島原発も含めて、過去10年間に5度も基準地震動を超える揺れを観測したことを重視し「地震大国の日本において、大飯原発に基準地震動を超える揺れの地震が来ないというのは、根拠のない楽観的な見通しに過ぎない」と関電の姿勢を強く批判した。
福島原発の惨状を見てすら、この程度の対策では「大飯原発には冷却機能と閉じ込める構造に欠陥がある。」と判示したのは当然である。
○人格権-人格権が極めて広範に奪われる危険
危険性が万一でもあれば、その差し止めが認められるのは当然だ
大飯原発訴訟は、訴えの基礎に人格権を置いた。これは志賀原発訴訟でも提起されたもので、「ひとたび深刻な事故が起これば多くの人の生命、身体や生活基盤に重大な被害を及ぼす事業に関わる組織は、被害の大きさ、程度に応じた安全性と高度の信頼性が求められる。これは当然の社会的要請で、人格権がすべての法分野で最高の価値を持つとされている以上、本件でもよって立つべき解釈上の指針だ。」と指摘し、福島第一原発に被災し、故郷から切り離された15万人の人々に寄り添った。
近藤駿介前原子力委員長による「不測事態シナリオの素描」(2011年3月25日付)にも描かれた250キロ圏強制移住を根拠とし、250キロ圏内の原告を的確と判断した。
判決は原発についてこう述べる。
「法的には電気を生み出すための一手段たる経済活動の自由に属し、憲法上、人格権の中核部分よりも劣る。人格権が極めて広範に奪われる危険を抽象的にでもはらむ経済活動は、少なくとも、具体的危険性が万一でもあれば、その差し止めが認められるのは当然だ。」
そう。原発とは電気を作る道具に過ぎない。その道具に命を奪われ、故郷を追われ、仕事を奪われ、自然を汚され、日々放射能の脅威でPTSD(心的外傷後ストレス障害)になることに、いかなる合理性があるのかも問われた。
○地震活発期の日本で、全原発の耐震性が根本から問われた
大飯だけではない。いまやほとんどの原発や核燃料施設で差し止め訴訟が闘われている。その最初の判決は、大きな勝利をもたらした。地震対策の不備が認定された。これは地震活発期の日本で、全原発の耐震性が根本から問われた-再稼働してはいけないことを意味する。
もちろん関西電力は控訴するだろう。しかし差止を命じられた後の控訴審は電力側に厳しい立証責任が課せられる(はずである)。
最優先で取り組むべき課題は、福島第一原発の安全確保だ。
他の原発を再稼働するような資金や人員があるのだったら、福島第一原発に送るべきだ。
たんぽぽ舎は、今後、「判決無視は許されない」「原発再稼働をなんとしてでも阻止する」運動に全力をあげるものです。以上、声明します。
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┗■2.日本原電の東海第2原発再稼働申請に抗議する-申請撤回せよ
| 36年になる老朽原発 避難計画など立てようがない
| 原子力規制委員会は再稼働を認めるな
└──── 東海村 脱原発とうかい塾(代表 相沢一正)
リリウムの会(世話人 阿部功志)
○ 日本原電は本日、多くの地域住民、茨城県民、国民の反対に耳をふさぎ、原子力規制委員会へ再稼働の申請をした。新基準に適合しているかどうかの審査を受けるための書類を提出したということだが、日本原電にとっては再稼働へ向けての第一歩に他ならない。
日本原電ばかりではなく、福島第一原発事故後の事態を真摯に受け止めるならば、そして事故原因が不明のままその収束もままならない事情に鑑みれば、すでに審査の始まっている原発を含めすべての原発が再稼働を申請するなど、言語道断である。
○ 日本原電が東海村に設置する東海第2原発は、運転開始以来間もなく36年になる老朽原発であり、3.11の地震・津波の影響を直接に受けた被災原発である。地震で敷地地盤は0.2メートル沈み、東西に1.2メートルずれ、波高5.4メートルの津波を受けて、海水ポンプが水没し非常用ディーゼル発電機1基が使用不能になったのである。近くには日本原子力機構の原子炉、臨界実験施設が並び、東海再処理工場やプルトニウム燃料製造工場がある。大量の放射性廃棄物が集積されているなか、大変危険な高レベル放射性廃液やプルトニウム溶液、使用済み燃料が溜まっている。事故の連鎖が巨大な事故に発展する可能性が心配されているのである。さらには、周辺人口密度は高く、30キロ圏内住民は98万人を超え、首都東京まで110キロメートルと近接した位置にある。避難計画など立てようがない。
○ 日本原電の経営陣はこうした事態には目をつぶり、時代の要請する新しい経営への転換ではなくひたすら旧慣墨守、これまで来た道を進もうとしている。原発しか有しない会社であり、もともと期待された原発のリーディングカンパニーとしての位置はもはやなく、東電・関電等の下請け会社に過ぎなくなっている日本原電に、重大事故による様々な被害に対処し得る財務的な裏付けがあるとはとうてい認めがたい。事故以来発電事業からは全く収益のないにもかかわらず、電力会社からの基本料金に支えられて辛くも経営を維持している状態である。事故が起これば直接の放射能の被害を蒙らざるを得ない地域住民の立場からは、そのような経営の弱体な日本原電の再稼働を認めるわけにはいかないのである。
○ 改めて私たちは日本原電の再稼働申請に抗議するとともに、その一日も早い申請撤回を要求する。これ以後私たちは、東海第2原発の危険性をうまずたゆまずあらゆる手段で主張し、住民説明会を求め、他方では原子力規制委員会に、再稼働を認めることがないように強く訴え、再稼働が断念されるまで戦い続ける決意である。 2014年5月20日
たんぽぽ舎です。【TMM:No2176】
2014年5月22日(木)地震と原発事故情報-1つの情報をお知らせします
転送歓迎
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┗■1.放射線管理区域(4万Bq/平方m)に数百万人が、普通に暮らす-
| という違法状態を直視すべき
| 「美味しんぼ」へのバッシング
| 科学的とは、全ゆる可能性を検証する態度
└──── 小出裕章(京大原子炉実験所) (上・2回連載)
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※人民新聞編集部から
東京の一部も3~6万Bq/平方mの汚染地区に含まれる。放射線管理区域に指定されるべき汚染度だ。
原発事故から3年、政府は避難指示区域の解除を始めた。4月1日、福島県田村市都路地区の解除を皮切りに、他の6市町村も今後2年間で解除を検討し、計約3万人が帰還するかどうかの判断を迫られる。
一方、福島での鼻血の出血を含む健康被害について描いたコミック「美味しんぼ」が激しいバッシングを受けている。被曝と健康被害の関連があらためて議論になる中、関東の被曝状況と健康被害について、小出裕章さんに聞いた。
小出さんは、日本が違法状態にあることをまず認識すべきだ、と力説した。
2回連載とする。《文責・山田(人民新聞編集部)》
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編集部…『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載されている「美味しんぼ」が論争の種になっています。
小出…つい先日、編集部から問い合わせがあり、私の見解を伝えました。
猛烈なバッシングを受けているのは、「福島で鼻血が多発している」という井戸川・元双葉町々長の証言を描いた部分です。批判者たちは、「被曝と鼻血に因果関係はなく、極めて非科学的」「風評被害を煽るものだ」と批判しています。
事故後の福島の被曝線量と鼻血の因果関係は、現段階では立証されていません。 ただし、「立証されていない」ことと「因果関係はない」こととは、イコールではありません。科学とは、丹念に事実を調べ、論理を組み立てていくことです。 従来わからなかったことが、研究の蓄積によってわかるようになることが、科学の本質です。「わからない=ない」という論理自体が、科学的ではないと思います。
被曝によってどんな症状が出るか?という研究において、最大のデータベースは、ABCC(米軍・原爆傷害調査委員会)による広島・長崎の調査です。しかしこの調査は、1950年に開始されたものです。つまり、原爆投下後5年間のデータは、空白なのです。原爆投下・敗戦という大混乱の中で、どれだけの人が鼻血を出したか?のデータは、記録されていません。
つまり、被曝と病状の因果関係を立証するための「研究データがない」というのが現状です。症状を訴える人がいるなら、被曝と因果関係がないか調べるという態度こそが大切で、最初から「因果関係がない」と言ってはいけないと思います。
今の私には、被曝と鼻血との因果関係を立証する力はありません。しかし、被曝によって人体にはあらゆる病状が起こりうると思っていますので、あらゆる可能性を排除しないで、調査するのが、科学的な態度です。
汚染地域ではあらゆる病状が起こりうる
編集部…東京を含む関東地域の被曝程度は?
小出…日本が法治国家だというなら、東京都の一部を含む広大な地域が、放射線管理区域に指定されるべき汚染地である、という現実を直視しないといけません。
放射性物質を取り扱うことができる場所は、日本の法律によって特定の場所に限定されています。それが放射線管理区域です。一般の人が立ち入ってはいけない場所であり、私だってここに入れば、水を飲んでも食事をしてもダメです。管理区域から外に出る時には、汚染検査をしなければならないのですが、その基準値が4万Bq/平方mです。私の体のどこかに4万Bq/平方mを超える部分があれば、除染しないかぎり外へは出られないのです。
管理区域から4万Bq/平方m以上の汚染物=実験着などを持ち出すことも、禁止されています。人間の住むところに4万Bq/平方m以上の汚染物があってはならないというのが、日本の法律です。私はこれを守り、汚染物を外に出さないように細心の注意を払ってきたつもりです。
ところが、原発事故で4万Bq/平方mを超える汚染が、広大な地域に広がってしまいました。東京の一部も6万Bq/平方mを超えています。
地図上の4の地域は、60万Bq/平方mを超えている地域です。強制避難区域に指定され、10万人以上の人々が故郷を奪われました。濃いグレー3の地区は、10万Bq/平方m以上、次に濃いグレー2は、6~10万Bq/平方mの地域です。最も薄いグレー1は、3~6万Bq/平方mで、この地図は、政府発表のセシウムによる大地の線量図です。
私のような人間しか入っていけない上に水すら飲んではいけない場所に、一般の数百万人が普通に生活をしている、という異常な状態であることを、はっきり認識してほしいと思います。このことが被曝の議論から抜け落ちていることが、まず不思議です。
緊急時だからということで、なし崩しに放置されていますが、現在の日本は、違法状態が続いていることを、まず確認すべきだと思います。
健康被害については、そういう汚染地の中ですから、さまざまな病状が出ると思います。どんな症状が出るかといえば、疫学調査もデータも不足しているので言い辛いのですが、必ず出るとされているのが、ガンと白血病です。どんな低線量被曝でもガンと白血病は発病する、というのが現在の科学の到達点です。
ただし、ガンと白血病は、被曝をしなくても発症する病気なので、その因果関係を立証するのは、たいへん困難です。そのためには、綿密な疫学調査計画を立てて調査し続けることが必要です。ところがこの国の政府は、被害を隠そうとしていますから、綿密な疫学調査は行われないのではないかと危惧しています。
「避難指示解除」は到底許されない
編集部…避難指示区域の解除と帰還方針について。
小出…放射線管理区域の中でも作業者が容易に触れることができる表面は、40万Bq/平方mを超えてはいけない、と定められています。つまり、放射線管理区域の中でも、40万Bq/平方mを超える物体があってはならないのです。
ですから、60万Bq/平方mを超える地域というのは、私にとって想像もできない場所です。さすがにこの地域は帰還困難地域ですが、そのすぐ外側の59万Bq/平方mの汚染地域住民には、帰還しなさいと言っているのです。住民には、赤ちゃんも子どもも含まれてしまいます。
そもそも放射線管理区域(4万Bq/平方m)は、18才未満の者が立ち入ってはいけない地域なのです。こんな場所に子どもを含めて帰すなどということは、到底ありえない施策です。
表面汚染=60万Bq/平方mの基準は、年間被曝量に換算すると、概ね20ミリSv/年となります。これは、放射線業務従事者という特殊な仕事をする人だけに許した基準です。それを一般の人、赤ん坊や子どもにも許すという政策なのです。
民主党政権時代に、「20ミリSv/年までは我慢させる」という方針が打ち出された際、内閣府参与だった小佐古敏荘さんが、涙の辞任会見をしました。彼は私の論争相手で、あちこちで「被曝なんて怖くない」と言い歩いていた人です。
その小佐古さんが「自分の孫をそんな目にあわせるのは絶対いやです」と泣きながら訴えるくらいの被曝量なのです。放射能を取り扱う人間にとっても高い基準だし、子どもには決して許してはいけない基準です。そんなところに子どもたちを帰すなど、到底あり得ない政策です。
原発に反対する人たちの中にも、「美味しんぼ」での鼻血の記載を非難する人たちがいますが、些末なことに目を奪われず、現在進行している犯罪行為そのものに向き合ってほしいと願います。〔(下)に続く〕
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┗■4.知ってましたか?原発をやめたほうが得する8つの理由
| 好リーフレット(無料)が出ました-泊原発の廃炉をめざす会
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=目次=
1 泊原発が事故を起こしたら北海道はすべてを失います!
2 放射性物質は、同心円状には広がってくれません!
3 そのとき、あなたは避難できますか? どこに逃げられますか?
4 泊原発は危険なプレート境界のすぐそばにあった!
5 活断層は連動すると地震や津波の規模がさらに大きくなる!
6 原発の本当のコストはこんなに高い!
7 ここまで来ている北海道のエネルギー!
8 人間は危険なゴミを10万年も管理できますか?
☆リーフレット(カラーA4判全8頁)は無料。送料1部100円です。
ご希望の方は、たんぽぽ舎へご連絡下さい。
・〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5階
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
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┗■4.新聞より3つ
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◆大飯原発3、4号機の運転差し止め命じる 福井地裁が判決
安全性が保証されないまま関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働させたとして、福井県などの住民189人が関電に運転差し止めを求めた訴訟の判決言い渡しが21日、福井地裁であり、樋口英明裁判長は関電側に運転差し止めを命じた。
全国の原発訴訟で住民側が勝訴したのは、高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の設置許可を無効とした2003年1月の名古屋高裁金沢支部判決と、北陸電力志賀原発2号機(石川県)の運転差し止めを命じた06年3月の金沢地裁判決(いずれも上級審で住民側の敗訴が確定)に続き3例目。
大飯3、4号機は昨年9月に定期検査のため運転を停止。関電は再稼働に向け原子力規制委員会に審査を申請し、新規制基準に基づく審査が続いている。
審理では、関電が想定した「基準地震動」(耐震設計の目安となる地震の揺れ)より大きい地震が発生する可能性や、外部電源が喪失するなど過酷事故に至ったときに放射能漏れが生じないかなどが争点となった。(後略)
(5月21日福井新聞ONLINEより抜粋)
◆避難計画難航のまま 原電、東海第二の適合審査申請
周辺首長 再稼働に慎重
半径三十キロ圏内に全国の原発で最多の百万人近くが居住している首都圏唯一の原発、茨城県東海村の東海第二原発の再稼働に向け、事業者の日本原子力発電(原電)は二十日、新規制基準の適合審査を原子力規制委員会に申請した。
(後略) (5月20日東京新聞夕刊より抜粋)
◆福島第一 海に地下水 初放出 560トン、
濃度目標値以下 トリチウム濃度は上昇傾向
東京電力は二十一日午前、福島第一原発の汚染水の発生量を減らすため、タービン建屋地下などに流入する手前でくみ上げた地下水約五百六十トンを初めて海に放出した。今後、週一回ほどのペースで放出を続け、削減効果を見極める。
(中略)
地下水くみ上げ用井戸の一部では、昨年の汚染水漏れの影響でトリチウム濃度が上昇傾向にある。放射性物質濃度が同社の基準値に達すれば放出できなくなるため、今後の安定運用には不安が残る。(後略)
たんぽぽ舎です。【TMM:No2175】
2014年5月21日(水)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.「鼻血」問題に見る日本人の魂の喪失
軽度の被曝によって鼻血がでたのは事実であり小学校でも記録されている
税金で研究している国立環境研究所などはいったい何をしているのか?
武田邦彦(中部大学)
★2.フクイチ事故は「原発は日本を滅ぼす」ことを教えている
フクシマ事故は収束していない。しっかり現実を見て頂きたい
清水 寛(たんぽぽ舎会員)
★3.「安倍政権による集団的自衛権憲法解釈変更は邪道」
森田 龍(たんぽぽ舎講座受講者)
★4.知ってましたか?原発をやめたほうが得する8つの理由
好リーフレット(無料)が出ました-泊原発の廃炉をめざす会
★5.新聞より3つ
◆大飯原発3、4号機の運転差し止め命じる 福井地裁が判決
(5月21日福井新聞ONLINEより抜粋)
◆避難計画難航のまま 原電、東海第二の適合審査申請
周辺首長 再稼働に慎重 (5月20日東京新聞夕刊より抜粋)
◆福島第一 海に地下水 初放出 560トン、
濃度目標値以下 トリチウム濃度は上昇傾向
(5月21日東京新聞夕刊より抜粋)
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※永遠に原発ゼロに! 再稼働反対!
5/23(金)第103回首相官邸前・国会議事堂周辺抗議にご参加を!
日時:5月23日(金)18:00~20:00
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
当日の詳細は http://coalitionagainstnukes.jp/ を参照
○たんぽぽ舎はいつものように13:00集合、ビラ折りやプラカードづくりの
作業、たんぽぽ舎16:20出発、17:00頃、関西電力東京支店(富国生命ビル9F)
前で短時間の抗議コール。17:15「経産省前テントひろば」集合。
1~5班にわかれて17:30官邸前へ、国会前へ出発。
20:20経産省前テントヨコでまとめの集会と東電抗議の際の楽器練習(短時間)。参加歓迎!
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《編集部より》
5月20日発信の【TMM:No2174】★1.槌田敦さんの文章(鼻血はベータ線被曝の結果)の文中に、武田邦彦(中部大学教授)の文章(ショート論評)があることが紹介されています。この文章は重要な指摘がされていますので、紹介します。
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┗■1.ショート論評-「鼻血」問題に見る日本人の魂の喪失
| 第一に、軽度の被曝によって鼻血がでたのは事実であり小学校でも記録
| されている
| 税金で研究している国立環境研究所などはいったい何をしているのか?
└──── 武田邦彦(中部大学)
あるマンガに福島の被曝地帯で鼻血が多かったという内容があり、これに対して、こともあろうに大臣が「不快だ」と言い、地元が「差別」と言って、漫画の作者を非難した。まさに現代の社会「悪者が良い人をバッシングする」という典型例である。
○ まず第一に、軽度の被曝によって鼻血がでたのは事実であり、小学校でも記録されている。原発事故直後、子供も大人も鼻血で悩まされた。50歳の男性が今まで人生で一度も鼻血を出さなかったのが、大量の鼻血が突然出たのでびっくりした人など、枚挙にいとまがない。
これは、重度の被曝で骨髄に損傷を受けて出血するのとは原因も現象も違う。それなのに、御用学者は事実を認めずに、インチキを言ってごまかそうとしている(専門家は軽度の被曝の鼻血と、重度の被曝の鼻血の差を知っているのに、知らないような説明をしている)。
○ 第二に、漫画に登場した「鼻血がでた」と言っている前町長は、「実際、鼻血が出る人の話を多く聞いている。私自身、毎日鼻血が出て、特に朝がひどい。発言の撤回はありえない」と言っている。またさらに石原伸晃環境相がマンガに不快感を示したことについて「なぜあの大臣が私の体についてうんぬんできるのか」と厳しい。
○ それよりも何よりも、福島原発事故が起こり、汚染状態も時々刻々と変化しているはずだし、森林の状態がどうなっているかも気がかりだ。田畑の汚染、セシウムの沈下速度、ストロンチウムの存在、セシウムの再飛散など、私たちが子供や自分自身の健康を守るためにどうしても必要なデータである。
さらに農作物、加工品、魚貝類、乳製品などの汚染や、海で潮干狩りをしたり、海水浴をしたりする危険性、はるか遠くの海やハワイなどをどのぐらい汚染したか、どれをとっても大切なことだ。
私は事故直後から、起こってしまったことは仕方がないが、原子力関係者は深く反省して、国民が必要なデータを力を合わせて発表していきたいと呼びかけたが、むしろ今回の鼻血のように、「隠す方向」=「野蛮な社会」へと進んでいる。税金で研究している国立環境研究所などはいったい何をしているのか?
○ もし、隠さなければならないほど原発や被曝が怖いなら、原発の再開などありうるはずもない。「風評」の専門家は「風評が起きるのはデータ不足から」と言っているが、風評を作り出しているのは、政府、環境省、自治体、そしてマスコミであり、国民は情報が提供されれば正しく冷静に判断するだろう。
今回の鼻血の件も「悪人が善人をバッシングする」と言う現代日本の悪弊が表面化した一つの例になった。今、甲状腺がんは100倍とされ、思春期の子供の急性白血病が増加していること、二本松市の死亡者数が20%以上も増大していることなど、日本人として関心を持たざるを得ないことが起こっている。
私たちは何のために政府を雇い、国立研究機関にお金を出しているのか。データを出す必要がないというなら、なぜないのかについて誠意をもって説明してもらいたい。 (平成26年5月10日)
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┗■2.フクイチ事故は「原発は日本を滅ぼす」ことを教えている
| フクシマ事故は収束していない。しっかり現実を見て頂きたい
└──── 清水 寛(たんぽぽ舎会員)
国民の代表である国会議員の皆さん!地方議員の皆さん!マスコミの皆さん!
電力会社の皆さん!電力会社に働く労働者の皆さん!国家公務員の皆さん!
2011年3月11日のフクシマ事故は収束していない。しっかり現実を見て頂きたい。
汚染水は漏れてコントロールできていない。コントロールできっこないのかも知れない。
メルトダウンした燃料は放射能を出し続け安全ではない。基準値を20倍に引き上げなければならないほどの放射能が日本列島に放出されてしまった。
食料も放射能汚染され、内部被ばくによる健康被害も今後、予想される。また、他の原発も危機一髪だったという恐ろしい話。これから先は、フクシマ、首都圏、汚染された地域で甲状腺ガンや白血病などの健康被害の多発も予想される。フクシマでは2月の「福島県県民健康管理調査」発表で小児甲状腺がん疑いが75人ということで、チェルノブイリの5年後に現れるに比べて早く、それだけ深刻なのかも知れない。
安倍政権は再稼働と原発の輸出を進めている。再稼働を推し進めれば、第2,第3の事故が起きる可能性は大である。その時には日本が滅びてしまう。海外にも迷惑をかける。誰も責任の取りようがない。
本当に日本を、家族を愛しているならば、二度とフクシマのような事故を起こさないことでないでしょうか。
フクシマに事故に責任を持つならば、小泉元総理や細川元総理にならって、想定外の自然の驚異や人為ミスがある中で、もう一度、現在の原発が安全かどうか、子どもたちの未来のために何をなすべきか考え直してほしい。
「放射能から命と国土を守り、平和憲法を守り活かす情報発信No21」より
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┗■3.「安倍政権による集団的自衛権憲法解釈変更は邪道」
└──── 森田龍(たんぽぽ舎講座受講者)
○安倍総理は、集団的自衛権の限定容認によって、1.日本国憲法が掲げる平和主義はこれからも守り抜いていく、2.抑止力が高まることによって、より戦争に巻き込まれることはなくなると考えると述べましたが、これは詭弁です。
○集団的自衛権は、憲法9条に反するものであって、行使可能にしたいのであれば主権者である国民の信を問うことが筋です。
○しかし、安倍政権は、憲法解釈の変更という姑息な手段で行おうとしており、許されるべきではありません。
○集団的自衛権限定容認論は、「歯止め」がないものです。
○9条解釈改憲が認められたら、あらゆる条項が私的諮問機関の報告書と閣議決定で解釈変更可能となる先例を作ることになります。
○安倍政権による集団的自衛権の憲法解釈の変更は、日本を「戦争する国」にするものであると同時に「法の支配」を揺るがすものであって、絶対に認めてはなりません。
┏┓
┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
└────
◆ 5月21日午後の院内集会のお知らせです。
原発再稼働を止めるためには、もちろん個別の原発の反対が重要ですが、一方で六ケ所再処理工場の稼働を止めて糞詰まりを狙うことも有効です。
テーマ:「核燃料サイクル」の現実から「エネルギー基本計画」を検証するシンポジウム
日 時:5月21日水曜日13時から15時半まで。12時半から入館証を配布します。
場 所:衆議院第一議員会館多目的ホール
主 催:「六ケ所再処理工場」に反対し放射能汚染を阻止する全国ネットワーク。
略称、阻止ネット。
協 力:超党派の議員連盟である「原発ゼロの会」
詳しくは、ホームページ http://www.soshinet.org/activities/20140521をご覧ください。
◆5.21福島県に抗議する緊急記者会見・市民集会のお知らせと参加の呼びかけ
日 時:5月21日 18時開場・18時30分開始(19時45分終了予定)
場 所:参議院議員会館 講堂(会館ロビーで当メンバーが受付をお待ちしています)
参加者:山本太郎 井戸謙一(ふくしま集団疎開裁判弁護団)
ノーム・チョムスキー(メッセージ)、キャサリン・ハムネット(メッセージ)
アナンド・グローバー(メッセージ)
主 催: ふくしま集団疎開裁判の会
http://www.fukushima-sokai.net/
抗議文はこちらからhttp://fukusima-sokai.blogspot.jp/2014/05/blog-post.html
■抗議行動
日 時:5月21日 20時15分開始 (約1時間の予定)
場 所:官邸前
主 催:ふくしま集団疎開裁判の会
(緊急記者会見・市民集会 (参議院議員会館 )のあと、引き続き、官邸前で、市民による抗議行動を行います。 わたしたち一人一人の抗議の声、意思が政府の過ちをただす源泉です。その声と意思がつながることが最強の力になります。
日本を政府に都合のいい「一見解」独裁社会にしないためにも、みなさまのご参加をお待ちしています。)
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┗■4.新聞より2つ
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◆政府事故調の「吉田調書」入手
所長命令に違反 原発撤退
福島第一所員の9割 震災4日後、福島第二へ
(5月20日 朝日新聞見出し)
◆葬られた命令違反 「吉田調書」から当時を再現
公開を覚悟し証言 線量上昇せず 待機命令