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たんぽぽ舎です。【TMM:No1124】
                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その109 ◆
 
           5つの情報をお知らせします(7月2日) 
          
 ★1 原発なしでも夏OK――火力、揚水発電で供給可能
 ★2 「原発ゼロをめざす7.2緊急集会」に2万人
 ★3 原発のない未来へ~福井アクション! へのおさそい
 ★4 食品の放射能汚染を測定
 ★5 核開発に反対する会ニュースの紹介
 
 
★1 原発なしでも夏OK――火力、揚水発電で供給可能
 
 環境保護団体「気候ネットワーク」は一日、福島第一原発事故の影響で国内の
全原発が停止しても、適切な節電をすれば夏場のピーク需要を乗り切ることがで
きるとの試算を発表した。天然ガス火力の増加に伴う家庭負担増も低く抑えるこ
とができるとしている。
 電力各社の火力発電や揚水発電設備などを合わせると、それぞれピーク時を上
回る供給能力があるのが理由。気候ネットは「原発停止で電力が足りなくなると
の試算は、需要を過大に想定している」と指摘している。
 気候ネットによると、電力十社が予想する夏の最大需要は計約一億七千万kwだ
が、原発以外の発電設備は計約一億九千万kw分あった。天然ガス火力を増やして
も、省エネを進めれば家庭の負担増は月百円以下にできると分析。(東京新聞7
月2日号より抜粋)
 
★2 「原発ゼロをめざす7.2緊急集会」に2万人
 
 本日7月2日、全労連を中心にした「原発ゼロをめざす7.2緊急行動実行委員会」
主催の「原発ゼロをめざす7.2緊急行動」が明治公園で午前11時から開催されま
した。集会呼びかけ人と賛同人には、安斎育郎氏(安斎科学・平和事務所所長)
を始め、女優の市原悦子氏、吉永小百合氏、音楽評論家の湯川れい子氏など多彩
な人々が名を連ね、呼びかけ人10名、賛同人234名の他に、実行委員会参加団体
24団体、賛同団体42団体を主体とし、参加人数2万人(主催者発表)と労働組合
を中心とした反=脱原発運動としては3.11以降、最も大きな集会となりました。
集会は3部に別れ、11:00~12:50が各参加団体がそれぞれ独自のブースで様々な
催しが行われ、13:00から始まったメイン集会では各主催団体の挨拶を始め、共
産党の志位和夫委員長、社民党の福島みずほ委員長からの挨拶があり、その後
14:30からパレードが渋谷方面に向けて行わました。
 
★3 原発のない未来へ~福井アクション! へのおさそい 
 
高速増殖炉もんじゅや敦賀原発等、国内の26%の原発が連立する福井県では、
稼働していない原発に対しても核燃料税を課税する条例案が、全国初7/14ま
で行われる福井県会議で提出されています。これを可決させてしまうと、人々が
原発のために貢ぎ、犠牲になる負の連鎖が更に加速してしまいます。そこで福井
県や周辺地域の母親達が、7月3日4日にコンサートや申し入れを企画しました。
是非ご参加ください
 
【コンサート】「原発の無い未来へ フクイ トーク&コンサート」
 
【日時】7/3(日)  午後5時ー7時
【場所】明通寺(和室)福井県小浜市門前5-22
        TEL/0770-57-1355   入場料:カンパ
 
お話:中嶌哲演 「福井での脱原発の歩み」
ライブ 池辺幸恵(平和のコンサート いのちを守るお母さん全国ネット)
ライブペイント 増山麗奈 (画家)
        田田田田もひちず(福井県在住のアーティスト)
 
 
【申し入れ】「廃炉+停止原発への核燃料税課税はやめて」県庁へ申し入れ
 
【日時】7/4(月) 昼12時半~
【場所】福井県庁 10階 原子力安全対策課
【主催】いのちを守るお母さん全国ネット
      当日連絡先 080-1833-8861(田中) 
 
★事前に合流したい方は、11時45分に福井県庁一階のレストランで合流しましょ
う。
 
★原発の無い未来への願い事を書いた七夕の笹を浴衣を着て渡します。是非浴衣
で参加してください。なかったら浴衣じゃなくてもOK!
 
画家 増山 麗奈
info@renaart.com 080-6687-4118
 
 
★4 食品の放射能汚染を測定
 
たんぽぽ舎の測定活動が宝島8月号に
 
 食品の放射能汚染を測定するたんぽぽ舎の活動が、週刊金曜日につづいて、月
刊宝石8月号でも紹介された。その文を編集部の了解を得て、掲載します。
 
国がダメなら市民が動く!たんぽぽ舎で測定をみる
市民による食品放射能測定
 
 東京都千代田区にある「たんぽぽ舎」では、市民からの問い合わせに応じ、食
品の放射能測定を実施している。
 きっかけは1986年に起きたチェルノブイリ事故だ。食品がどこまで放射能に汚
染されているのかを知るため、たんぽぽ舎は放射能測定器を購入した。
測定器の値段は1台400万円から500万円。決して気軽に購入できるものではない。
現在、たんぽぽ舎に2台置かれている測定器は、福島第一原発事故後、フル稼働
の状態だ。
 「国の言うことは当てにならないとおっしゃって、たんぽぽ舎を頼ってこられ
る方が大勢いらっしゃるんです。」(たんぽぽ舎・放射能測定担当・鈴木千津子
氏)鈴木氏も、不眠不休で測定を続けている。
食品の汚染度測定方法
たんぽぽ舎では、魚、肉、野菜、お茶など、食品であれば何でも計測している。
1?容器に食品を詰め、検体を作り、これを測定器にかけるのだ。
「1?容器に詰める食品の量は多ければ多いほど、正確な値になります。たとえば
ホウレン草などは、余裕のある入れ方をすれば250gくらいしか入りませんが、私
は入れ物が壊れそうになるくらいぎゅうぎゅう詰めにします。そうすると700gく
らいは入ります」
 魚も頭や骨をすべて入れた状態で測定する。
計測している核種は主にセシウム134、137、ヨウ素の3つ。1検体の計測にかかる
時間は2時間だ。
「事故前はなかなか放射能が検出されないので、20時間かけて計測していました。
でも今は検体を入れるとすぐに放射能物質が検出されます。15分ほどあれば数値
はほぼ安定しますが、念のため2時間かけています」
通常は食品しか計測していないが、事故直後には東京・千葉の雨水を計測したこ
ともあったという。
「雨水を入れ、測定器のスイッチを入れた瞬間、目の錯覚かと疑うほどの放射能
が検出されたんです。事故直後の雨でヨウ素が千数百ベクレルも出ました」
測定を依頼する生産者
放射能測定の依頼者には、生産者や農家が多いという。
「農家の人にも汚染されているものを売りたくないという思いがあります。本当
に出荷していいのか、来年も農業を続けるべきか、悩まれている方がいます」良
心的な農家であるほど、困難な選択をつきつけられる残酷な現実がある。
「ある方の家庭菜園で作られた野菜からは498Bqのセシウムが検出されました。
国の暫定基準値よりは下ですが、落胆した顔を見て、何も言えませんでした」
たとえまったく同じ産地、同じ畑であっても、検出される値は異なる場合がある
と鈴木氏は言う。
「チェルノブイリの時も、道路を挟んでこちら側の作物は汚染されていて、向こ
う側はほとんど汚染がないなんてケースがありました。通り一つで結果が異なる
場合があります。放射能の拡散は雨や風など、天候の影響を受けますから、ばら
つきが出てきます」
「○○県だから数値が高い/低いとは必ずしも言い切れない」と鈴木氏は言う。
産地どころか、畑ごとに異なるというのだ。計測した日によって、結果が異なる
こともある。
 暫定基準値に達してはいないが、高い数値が出ている食品がある。そうした農
作物を買ったり、食べたりすることが農家の助けになるという考えも多い。しか
し、「汚染された作物を売りたくないという農家もいる」「食べるかどうかと農
家への補償は別個の問題」というのが鈴木氏の見解だ。
放射能汚染の卵か抗生物質まみれの卵か
 以前、抗生物質を使用しない卵を生産している農家から、検査の依頼があった。
検査の結果はクロ。放射性物質が検出された。
「結果を知って、その方は『出荷停止しかない』とおっしゃるんですね。でも、
今は出ていない他の卵からも、時間がたてば出てくるかもしれない。まずは消費
者の方に事実をお伝えしてはどうかと伝えました。1週間後『話してよかった』
と手紙が来ました。生産現場の見えない、抗生物質がたっぷり入った卵よりも、
放射能が一定量入っていても、抗生物質のない卵の方を消費者は納得して選んだ。
今後も供給してほしいと言われたそうです。放射能を食べることが嬉しいわけで
はありません。でも、何が入っているかわかる卵をその消費者は選んだのです」
 
★5 核開発に反対する会ニュースの紹介
 
 日本の核武装を止めようと作られた「核開発に反対する会」では月1回を目標
にニュースを発行していますが、日本の核武装に直結するもんじゅの問題と原発
事故の問題に力を入れています。6月発行の最新号(40号)でも福島事故問題
とともに、6月24日(ニュース発行後)に強行されたもんじゅ中継装置引き抜
きについて、地元福井でもんじゅ反対運動をしている方たちの文を含め、引き抜
き工事の問題性を集中的に取り上げています。地震の危険も大きいもんじゅはこ
の際繕うよりも廃炉です。
 
40号の内容は下記の通りです。
 
なんでも水素爆発・・・・・・・・・・・・・・・槌田敦
日本の電力事業に資本主義を・・・・・・・・・・原田裕史
もんじゅお粗末事故の困難な後始末・・・・・・・中嶌哲演
もんじゅは相変わらず危険です・・・・・・・・・石地優
破たんした耐震指針のもとでは危険すぎる・・・・今井孝司
6月のもんじゅニュースから・・・・・・・・・・編集部
本の紹介 『低線量内部被曝の脅威』・・・・・・シゲノサオリ
事務局日誌その27・・・・・・・・・・・・・・・柳田真
 
 核開発に反対する会ニュースに関する購読等のお問い合わせは下記までお願い
します。
 
 TEL 03-3261-1128(午前中)
 Eメール mail@kakukaihatsu-hantai.jp   
 
                核開発に反対する会 事務局
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1123】
                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その108 ◆
 
           5つの情報をお知らせします(7月2日)
 
    ★1.「つまみ食い」で利用される地震学
                    島村英紀
    ★2.7/8「止めよう玄海再稼働 九電前アクション!
        ~もう玄海原発は廃炉に!~」やります!
    ★3.「えっ?足りてたの?」Tシャツの販売
    ★4.7/7七夕東電前アクションのお誘い
    ★5.槌田劭著『脱原発・共生への道』新装本の紹介
 
 
★1.「つまみ食い」で利用される地震学
 
         地球物理学者 武蔵野学院大学特任教授 島村英紀
 
 先日、菅首相が浜岡原発を停止する決定を発表した。その決定の根拠は、政府
の地震調査委員会が発表している将来の地震確率が30年以内に87%と高いことだ
という。そして、他の原発は止めないし建設中のものの工事も続けることが政府
から引き続いて発表された。
 地震学者である私から見ると、これは決定の責任を地震学に負わせた責任逃れ
にしか見えない。私がかねてから主張しているように、地震学は「地震予知」に
も「将来の地震確率」にも「活断層調査」にも解決には遠い問題があるレベルで
しかないのである。
 今回の東北地方太平洋沖地震で、またも地震予知のむつかしさが明らかになっ
た。もっとも地震予知がしやすいはずの海溝型地震で、しかもあんな巨大地震で
も、どんな前兆も観測できなかったのである。
 今回の東北地方太平洋沖地震のように巨大だった「宝永地震(1707年)」型の
連動巨大地震が起きる可能性も増えてきている。
 
 じつは阪神淡路大震災(1995年)以来、地震予知が不可能なことをさとりはじ
めた政府は、それまでの「地震予知」の看板を「地震調査研究」に掛け替えてい
た。そして「将来の地震確率」と「活断層調査」を活動の目玉にすえたのだった。
 しかし「将来の地震確率」はあちこちで裏切られている。東北地方太平洋沖地
震でも、こんな巨大地震が起きることを予測できず、その震源を小さなナワ張り
6つに区切って、6つの別々の地震発生確率が発表されていた。これによれば10
年以内に大地震が起きる確率は6つのうち「宮城県沖地震(マグニチュード7ク
ラス)の再来」と「三陸沖で起きるマグニチュード7クラスの小さめの地震」の
2カ所が60から70%とされていたほかは軒並み低く、たとえば福島沖も茨城沖も、
大地震が起きる確率は2%以下だった。つまり福島沖などでは地震が起きないと
保証していたのに等しかったのである。
 
 原発を建てる前に、近くの活断層を調査して、その将来の地震危険度を見積も
ることになっている。しかし、これも私が以前から主張しているように(たとえ
ば『巨大地震はなぜ起きる これだけは知っておこう』)、活断層かどうか、そ
れがどのくらいの長さのものか、そしてその活断層がどのくらいの大地震を起こ
すものか、には学者によって異論があり、それゆえ大きな曖昧さがある。その活
断層の長さ、つまり将来そこで起きる大地震の大きさを「値切って」作ってきた
のが、いままでの原発なのである。じつは、政府がこの種の活断層調査の結果を
発表して以来、日本各地で起きた内陸直下型地震は、ほとんどすべてが、活断層
がないはずのところで起きてしまっている。調査に漏れがあるという意味でも、
現在の活断層調査はあてにならないものなのである。(中略)
 
・出典:「6/1生活者通信」から抜粋-発行者の了解を得て
 
■7月2日(土) 島村英紀さん「地震」講座にご参加下さい
      『東海地震・南海地震が心配』
     
 日 時:7月2日(土)13:00開場、13:30~17:00
 講 師:島村英紀さん(地震学者)
 会 場:スペースたんぽぽ(たんぽぽ舎が入っているダイナミックビルの4F)
 主 催:地震がよくわかる会(連絡先:たんぽぽ舎)
 資料代:1000円
 
 
★2.今が未来の分かれ目!
   7月8日「止めよう玄海再稼働 九電前アクション!
   ~もう玄海原発は廃炉に!~」やります!(転送・転載大歓迎)
 
日 時:7月8日(金)17:30 JR有楽町駅日比谷口に集合
        18:30 すぐ目の前の九州電力東京支社前へ移動、リレートークやライブ!
        19:00 申し入れ書提出スタート、リレートークやライブ続ける
        20:30 終了予定
 
九州電力東京支社地図:http://www.chiyodaku-town.com/map/cy011881/
(千代田区有楽町1-7-1)
備考:申し入れ書を持参して下さい。現地九州でアクションを行っている方から
のメッセージと合わせて出しましょう!
呼びかけ「東電前アクション!」
 
久々の東電前アクションです!
 
■佐賀県知事「安全性はクリア」玄海原発、県議会焦点に【日本経済新聞】
 
 一つでも再稼働を許せば、他の停止中原発も続々とこの流れに続いてしまいか
ねない。福島原発事故の後に、そんな社会はありえない。
私たちの手で必ず防ぎましょう!!
すでに現地では、多くの市民が原発再稼働に反対する行動を起こしています。
そこで、東電前アクションではこの情勢を踏まえ、東京からも『原発の再稼働を
してほしくない!するべきじゃない!』という抗議アピール&申し入れのために
九州電力東京支店へ直接行くことを決めました。
申し入れ文、楽器、横断幕、プラカード、盛り上げるものは何でも持ち寄り大集
合して下さい★
 
 玄海原発再稼働を止めるための緊急行動『九電前アクション!』に対する賛同
メッセージと九電に対する申し入れ文を募集しております。いただいたメッセー
ジはこちらのブログでご紹介させていただき、印刷して九州電力東京支社へ直接
手渡しに行きます。
お名前(ニックネーム可)肩書き・地域
コメントをご記入のうえ、東電前アクション!メールまでご送信下さい。
 
■次回アクションのお知らせ
 東京電力本店&経済産業省へ抗議アクション!
 7月22日(金)17時JR新橋駅SL広場集合 18時東電前 19時経産省前(予定)
 ~原発再稼働への抗議と、福島・関東・東北からの避難政策や補償を
 求めて!~(仮)
 
 
★3.スペースたんぽぽで「えっ?足りてたの?」Tシャツを販売します。
 
◎ 長野県在住の建築家・須永豪さんが、小出裕章氏の講演「原発なしでも電気
は足りている」をYouTubeで観てヒントをえてデザインされた、伝える脱原発T
シャツです。
 原発の不要さをたった一枚のグラフが鮮やかに伝えてくれます。デモにもデー
トにも着ていけるスタイリッシュなデザインです。これを着て歩いて、その日会
った人に電気は足りていることを教えてあげましょう。Tシャツの内容を補足す
る資料つきです。
 自分用に、プレゼント用にぜひお求め下さい!(我が家では、週末には家族4
人おそろいで着て、町を歩き「家族デモ」しています。Y)
1枚1500円。色・サイズさまざま取り揃えております。
 スペースたんぽぽへおいでの際にぜひ、どうぞ!
 
 ※「え?たりてたの?」Tシャツを、直接購入されたい方は
  こちらにお申し込みください。
   須永豪・サバイバルデザイン 長野県松本市
       TEL : 0263-50-9022 E-mail: sd@sunaga.org
 
◎ 7月7日七夕東電前アクションのお誘い
 私たち、「いのちを守るお母さん全国ネットワーク・関東支部」は、七夕にち
なんで、東京電力に対し、「原発を使わない電気の供給」と「こどもたちが安心
してくらせる社会の実現」という願いを届けるアクションを行う予定です。
 
 
★4.7月7日(木)15:00 東京電力本社前集合
            15:20~歌のパフォーマンス
            16:00~要請文を東京電力に手渡す
 浴衣を着たお母さんと子どもたちが笹の葉と短冊を持って集合します。
 このアクションは、日々、空気・水・食品の放射能汚染問題に悩んでいる、小
さい子どものいる親の立場からの思いを届ける要請行動です。
 老若男女、子ども赤ちゃんみんな大歓迎です。
 (できれば)浴衣や甚平を着て、ぜひご参加ください。          
    連絡先 090-2990-0707(7・7アクション事務局)
 
 
★5.槌田劭著『脱原発・共生への道』新装本の紹介
 
 3月11日、東日本を襲った巨大地震・大津波は、福島第一原発をも惨禍に巻き
込んでしまった、というニュースに私は震え上がりました。と同時に、21年前に
出した『脱原発・共生への道』が、すぐに頭に浮かびました。チェルノブイリの
事故のあと、お忙しい槌田先生を追いかけ追いかけしながら出した本ですが、改
めて頁をめくってみて驚きました。
まさに今の惨禍をずばり予言なさっていて、その迫力と説得力、明快さに圧倒さ
れました。
 なぜ、こんな本を再版せずに埋もれさせてしまったのか……。
思うに、チェルノブイリ事故であんなに盛り上がった反原発運動が、なぜかすぐ
に下火となって、少々遅れて発行した本書は、ただただ置き去りにされてしまっ
た……販売能力に欠けるとは言え、あの当時の何ともだらしない私が悔やまれて
なりません。
「今度こそ、何としても脱原発を!!」と、槌田先生の今の気迫は20年前以上で
す。「原発は極悪の犯罪なのです」と念を押しながら、その犯罪の犠牲になって
いる方々への思いを潤ませながら、一時でも早く「脱原発」へ、「共生への道」
へ踏み出そう、と。そして、その道を歩みながら、今一度、自分自身の生き方を
見直して、本当の暮らし・文化を取り戻そう、と。何としても美しい地球を、自
然を、幸せな社会を、未来の子々孫々へ引き継ぎたい、と。
足元の くらし変えよう 一歩ずつ
私も、先生がいつも繰り返されるこの言葉を、今からの歩みのスローガンにしよ
うと張り切らざるを得ません。先生の新原稿を付加して新装した本書をぜひお読
み下さい!! (四六判並製・192頁・定価1200円+税)
                          樹心社代表 亀岡邦生
たんぽぽ舎です。【TMM:No1122】
                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その107 ◆
 
         6つの情報をお知らせします(6月29日)
 
    ★1.東京電力株主総会で、原発からの撤退を株主提案-その紹介-
    ★2.巨大企業が震撼した熱く長い一日
        東電株主総会。責任追及に「官僚答弁」
    ★3.7/2島村英紀さん「地震」講座にご参加下さい
    ★4.7/9講演会の紹介・「私たちは原発と共存できない」
    ★5.本の紹介、広瀬隆さんの『終わらない福島原発』(金曜日)発行
    ★6.日本のデモ 目立つ警官
 
★1.東京電力株主総会で、原発からの撤退を株主提案-その紹介-
 
  ◎第3号議案 定款一部変更の件(402名の提案)
 
以下の章を新設する。
第7章 原子力発電からの撤退
第41条 我が社は,古い原子力発電所から順に停止・廃炉とする。
第42条 我が社は,原子力発電所の新設・増設は行わない。
 
○提案の理由
私たちは20年にわたり,原発震災・老朽化・廃棄物等,原発の問題につ
いて提案してきたが,取締役は総会のたびに「最大級の地震に耐えられる
よう設計・建設してきた」(05年)など提案を拒否し続けてきた。
一方で過去には,活断層の隠蔽・データ改竄などの不正を行ってまで原発
の運転を続けてきた。その結果が3月の東日本大震災の惨状である。
巨大津波により肝心の炉心冷却ができなくなったのを皮切りに,水素爆
発,炉心溶融,使用済み核燃料プールでの爆発,放射性物質の大量放出,
住民避難,計画停電等。「想定外」の言い訳は許されない。
 放射性廃棄物についても具体的な処分は進められず,費用がどれだけ莫
大になるか不明である。今回の事故が示したように,原発に頼るとCO2
は最終的に増えてしまう。嘘にぬり固められ,未来の子どもたちに負の遺
産を残し,地元に負担を押しつける原発からは即刻撤退すべきである。
               (6月28日開催の東京電力株主総会)
 
 
★2.巨大企業が震撼した熱く長い一日
   東電株主総会。責任追及に「官僚答弁」
 
・六時間超の長丁場となった二十八日の東京電力株主総会。火を付けたのは四百二人の小口株主が突き付けた脱原発を求める提案だった。提案は否決されたが、小口株主の一人は「これほど熱心に質疑した総会はなかった」と振り返った。巨大企業が震撼した、熱く、長い一日の一部始終をドキュメント―。
・入り口付近では原発撤退の議案を提出している株主でつくる「脱原発・東電株主運動」のメンバーがビラを配布し、「私たちの議案に賛同をお願いします」と訴えた。
・10時25分 株主から
「事故の責任をどう思っているのか。責任を取ってすぐにお辞めを」と議長不信任動議。挙手による賛否。反対多数だったが、大荒れの気配。
・16時00分 男性が「もう一回事故が起きたら、今度はみなさんの資産で賠償してもらわなければならない。たった一回の事故で東電は破綻じゃないか。それだけの覚悟はあるのか」と迫った。質問はこれで打ち切られ、「脱原発」議案は反対多数で否決された。
・16時15分 会場を出てきた神奈川県二宮町の男性(71)は「イタリアやドイツが脱原発を決めたのに、なんの意思も見えなかったのは残念。株価の回復は期待しないが、世界の東電として脱原発には真剣に取り組んでもらいたかった」。
・16時30分 「脱原発・東電株主運動」のメンバーが芝公園に集まって集会を開催。参加者からは「東電は事前質問にろくに答えず、議論が深まらなかった。せめて『原発は仕方なくやっている』と言ってほしかった」「今回のように一人一人の株主が会社の責任を追及したのは初めて。今後の活動に弾みがついた」との声が聞かれた。(6/29東京新聞から抜粋)
 
 
★3.7/2島村英紀さん「地震」講座にご参加下さい-
      東海地震・南海地震が心配
 
 日 時:7月2日(土)13:00開場、13:30~17:00
 講 師:島村英紀さん(地震学者)
 会 場:スペースたんぽぽ(たんぽぽ舎が入っているダイナミックビルの4F)
 主 催:地震がよくわかる会(連絡先:たんぽぽ舎)
 資料代:1000円
 
 
★4.7/9講演会の紹介・「私たちは原発と共存できない」
 
       講演会「私たちは原発と共存できない」
 
 講 師:小倉志郎(元原発技術者:1941年生まれ。
                   35年間一貫して、原子力発電所の見積・設計・
                   建設・試運転・定期検査・運転サービス・電
                   力会社社員教育などに従事。季刊誌「リプレ
                   ーザ」Vol.3、2007夏号に筆名・山田太郎で
                  「原発を並べて自衛戦争はできない」を投稿。)
     原発の基本的な弱点と本質的な危険性についての
     わかり易いお話です。
 日 時:2011年7月9日(土)13:30~16:30(開場13:15)
 会 場:文京区男女平等センター研修室A
        東京都文京区本郷4-8-3、電話03-3814-6159
 【交通】地下鉄丸ノ内線・大江戸線「本郷三丁目」駅より徒歩5分、
 ◎非会員の方も参加自由です。
 資料代:500円
 主 催:軍隊を捨てた国コスタリカに学び平和をつくる会。
 連絡先:090-8049-3178(小倉)
 
 
★5.本の紹介、広瀬隆さんの『終わらない福島原発』(金曜日)発行
 
 たんぽぽ舎と『週刊金曜日』の共催で4月30日に、都内で開かれた広瀬さんの講演をまとめたもの。当日に登壇した、たんぽぽ舎共同代表の鈴木千津子さんと、副代表の山崎久隆さんの発言「食卓にしのびよる放射能」も、収録されています。
 
 内容は、●福島の子どもたちを守りたい ●事故は現在進行中 ●大変な放射能が漏れ出ている ●配管が破損している ●津波の前に地震で倒れた ●全原発とも「安全停止」不能 ●デタラメ発表と受け売り報道 ●半径700キロの汚染範囲 ●再臨界、再爆発の可能性 ●放射能封じ込めはできない ●体内被曝が癌細胞をつくる ●海の汚染が始まった ●深刻な子どもの被曝 ●蓄積し続ける放射能 子どもたちよ!「逃げろ」「避難しろ」●関東にも広がる放射線 ●子どもはもう育てられないのか ―等々。
 
 読めば今も放射能を出し続けている福島原発事故についての広瀬さんの指摘が、どんどん現実になっていることがわかるでしょう。
 史上最悪の原発事故となっているこの事故について、私たちが知らなければならないことがやさしく解説されています。
 放射能汚染は首都圏にも広がっており、決して福島だけの問題ではありません。ぜひこの本を手に取り、周囲の人たちにも広めてください。
 A5判、124頁、1050円(税込み)。たんぽぽ舎でも扱っています。
 
 
★6.日本のデモ 目立つ警官
         無職 江森 忠 65(埼玉県加須市)
 
 5月下旬、テレビでドイツの反原発のデモの様子が放映されていました。市民が実にのびのびと自分たちの主張を訴えていました。見たところ警察官の姿はどこにもないように見えました。
 日本のデモといえば反原発に限らず、必ず多くの警官、特にデモ参加者の写真をとりまくる公安職員がゴキブリのように出てきてデモの邪魔をし、リーダーを逮捕し、2度とデモをさせまいと躍起になっているよう見えます。まるで戦前の特高そのものです。
 日本は戦争を引き起こしアジアの各地で筆舌に尽くし難い蛮行を繰り返しましたが、保守政権のもと国として真剣な総括や反省すらしませんでした。
 民主主義国家で先進国づらをできるのは、それはドイツのような国のことです。デモ一つできない国、反対はつぶす、となると戦前の悪名高い特高が形を変えいまだに存在し、市民の行動を監視していると言えるのではないでしょうか。
 国の主権者たる国民が声を上げないと、また大きな過ちを犯し世界の笑いものになってしまうのではないかと心配しています。(6/18東京新聞投書欄から)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1121】
                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その106 ◆
 
         5つの情報をお知らせします(6月28日)
 
    ★1.玄海原発は、スリーマイル島原発事故で指摘された欠陥が
        改善されていない。 槌田敦
    ★2.桜の異変が知らせる原発放射能汚染
        ~サクラ調査ネットワーク8年目の調査報告~
    ★3.全労協が反原発特別委員会を設置
           原発廃止めざす。
           過酷な状態の原発労働者の生命を守ろう
    ★4.みんなが使える・共同会議室 ご利用下さい
        スペース たんぽぽ利用規約
    ★5.緊急発行!
      お母さんに知ってほしい「原発事故対策」
        何を用意する? どう逃げる?
 
 
★1.玄海原発は、スリーマイル島原発事故で指摘された欠陥が
   改善されていない。 槌田敦(核開発に反対する会代表)
 
 ◎スリーマイル島原発事故で、加圧水型原子炉に水位計を
    つけることになったが、未だに、水位計がついていない。
  そのため、美浜細管破断事故では、水位がわからず、対策ができなかった。
  スリーマイル島原発と同様の事故になったら、同じ経過をたどることになる。
 
 ◎スリーマイル島原発事故では、格納容器の天井で、3回水素爆発があったが、
  熱損傷しただけで、破壊は免れた。
  その理由は、空港近くなので、天井が頑丈に作られていたからである。
  玄海原発の天井は薄いから、水素爆発があれば、
  一挙に天井は吹き飛び、放射能は全量放出されることになる。
 
  ◆玄海原発を再開するな!
   佐賀県知事と経産大臣へFAXを送ろう
   佐賀県知事へ 秘書課 FAX:0952-25-7288 TEL:0952-25-7007
       原子力安全対策課 FAX:0952-25-7269 TEL:0952-25-7081
      経済産業省へ抗議! 原子力発電立地対策広報室
                     FAX:03-3580-8493 TEL:03-3501-1511
 
 
★2.桜の異変が知らせる原発放射能汚染
   ~サクラ調査ネットワーク8年目の調査報告~
 
日 時:2011年7月8日(金)18:45~21:00/18:15開場
講 師:奥田智子さん(サクラ調査ネットワーク、元東洋大学教授)
    柳田真さん(サクラ調査ネットワーク、たんぽぽ舎共同代表)
会 場:大竹財団会議室(東京都中央区京橋1-1-5セントラルビル11階)
参加費:一般500円/大竹財団会員・学生無料
定 員:30名(定員を超えた場合は予約優先)
主 催:財団法人大竹財団 http://ohdake-foundation.org
協 力:サクラ調査ネットワーク
 
原発近辺で偶然異常なサクラの花びらを発見したことからはじまったサクラ調査
ネットワークの「サクラと環境汚染・原発汚染調査」。
日本全国各地で調査をかさね、今年8年目を迎えました。
2007年に起こった新潟県中越沖地震の翌年には、柏崎刈羽原発の近くのサクラで
多くの異常花が観察され、放射能漏れの影響が疑われました。因果関係を明らか
にすることは難しいことですが、低線量の放射能汚染が長期間にわたって環境お
よび人体に及ぼす影響について、サクラがわたしたちに放射能の危険性を知らせ
てくれているのではないか、そう思わずにはいられません。
今年の調査結果とともに、8年間の調査をふりかえり、これまでにわかったこと
を報告していただきます。
<お問い合わせ>(財)大竹財団 http://ohdake-foundation.org
                    Tel 03-3272-3900
 
 
★3.全労協が反原発特別委員会を設置
      原発廃止めざす。過酷な状態の原発労働者の生命を守ろう
 
         (注:全労協は、労働組合の全国組織の1つ)
 
・われわれはこの地震列島に原発を建設することに反対し続けてきた。国や電力
会社は「何重にも防護する体制を持っている日本の原発では絶対に事故は起こら
ない」といい、「想定」されるわれわれの意見は軽視あるいは無視され、莫大な
利潤のために巨大独占資本は原発を造り続けてきた。
 事故直後政府は、「ただちに害は無い、レントゲンと同じ」などと気休めをい
っていたが、しかし大震災から二ヶ月半あまり経って深刻な事態が次々に明らか
にされた来ている。
・賠償責任は東電にあるのは当然だが、原発建設で恩恵を貪った原発関連会社、
240兆円以上にものぼる内部保留を抱える大企業も負担すべきである。税金で賄
うのはもってのほかだ。
 また、現在、強い放射線濃度の中で被害の拡大を防ぐべく決死の作業を強いら
れている原発労働者は過酷な状態におかれすでに限界に達していると思われ健康
被害についても懸念されている。
・やはり原発は廃止するしかない。原発は造ってはならない。今度の事故はどの
ような「安全対策」も有効ではないことがあきらかとなった。稼働中のすべての
原発は停止、廃止、新増設は中止させなければならない。
・全労協は一貫して脱原発の方針を掲げて闘ってきた。だがその闘いは現地で闘
う仲間に依存してきた。今回の福島原発の事故を契機に全国各地で反原発の運動
が盛り上がっているが労働組合の関与の弱さが指摘されている。連合に反原発や
脱原発運動の指導は期待できない。われわれ全労協に、国策としての原子力発電
の廃止と、国のエネルギー政策転換の闘いが求められている。
 全労協はすべての原発を廃止する闘いのために、本部に『反原発特別委員会』
を設置し全ての闘う仲間と連携しつつ国を突き動かす運動を展開していく。
                                        (全労協新聞6月1日より抜粋)
 
 
★4.みんなが使える・共同会議室 ご利用下さい
   スペース たんぽぽ利用規約
 
   会場概要:約72平方m 入場可能人数 約60~80人
 
1.貸し出し時間
 朝の部 09:00~12:00
 昼の部 13:00~17:00
 夜の部 17:30~21:30
 
2.使用料 2011年12月27日まで
  一 般 :平日各枠 13000円、土日休日各枠 16000円
  登録団体:平日各枠 10000円、土日休日各枠 13000円
    ※2012年1月~は未定
 
◎発足・運営資金が1000万円かかります。
  (内訳:家賃31.5万円+光熱・電話料金等の12ヶ月分=500万円、
   敷金6ヶ月=200万円、机・イス・スクリーン・音響設備など=250万円、
   その他諸経費50万円)
 皆さまのご協力と、できればカンパをお願い致します。
 
 
★5.緊急発行!
   お母さんに知ってほしい「原発事故対策」
   何を用意する? どう逃げる? 小冊子
 
イラスト・図版でわかりやすく解説しました。
手にとりやすい小さめA5版12頁の小冊子、100円の安価としました。
 
この冊子は4月25日夜、福島市で開かれた「子供たちを放射能から守るための集
会」 (準備会)の報告で「周りのお母さんたちは、インターネットを使わない人
もすごく多い。でも、情報はほしい。……紙媒体の情報がほしい。」という要望
を聞き、緊急に作成する必要があると思いたったものです。
現在、事故の長期化に伴い首都圏のお母さんも子どもの被曝を心配しています。
このようなご要望にお応えするため発行しました。
 
 内容は
  知っていたら被曝を避けられたのに
  放射能って何?「ただちに影響はない」?
  事故が起きた! 気象で変わる被害
  見えない脅威 放射能から身を守ろう!
  「雨」には絶対に濡れない
  子どもを守れ! 政府年20ミリシーベルトを強要に反対
 
 是非、お読みいただいて、周りの方たちにも広めてください。
 
 お申し込み・問合せはたんぽぽ舎まで。

たんぽぽ舎です。【TMM:No1120】

                          転送歓迎
       ◆ 地震と原発事故情報 その105 ◆
 
         5つの情報をお知らせします(6月27日)
 
    ★1.玄海原発はもっとも危険な原発・爆発の心配
           老朽化している。原子炉が割れる危険が大きい。
           井野博満東大名誉教授が警告
    ★2.株価より、放射能汚染防止だ―毎日新聞山田孝男記者
    ★3.今週の「スペースたんぽぽ」の行事案内-3つ
    ★4.中部電力のオール電化は400万KW-小諸市のメルマガ読者から
    ★5.6/25(土)たんぽぽ舎23回総会と懇親会開かれる
           原発の即時停止・廃止をめざしてガンバル
           全労協(労働組合の中央団体)からメッセージ届く
 
 
★1.玄海原発はもっとも危険な原発・爆発の心配
      老朽化している。原子炉が割れる危険が大きい。
      井野博満東大名誉教授が警告
 
・もっとも危険な原発-それは疑いなく、この玄海原発だ。もし事故が起きれば、
その被害は福島第一の比ではない。予想される「大爆発」は、人々の命も日本の
未来も、根こそぎ飛ばしてしまう。
・原子炉は老朽化するにつれ、圧力容器が脆化=劣化していきます。すると、あ
る条件に陥った場合に、容器がバリン、と割れてしまう危険性があるのです。
 井野氏は、日本で最も古い原子炉の一つ、玄海原発1号機の危険性を強く警告
し続けている研究者だ。
・1975年に稼働した玄海原発1号機は、いまや日本一危険な原子炉であるといっ
ても差し支えありません。なぜなら、地震や故障など、何らかの原因で通常の冷
却機能が停止し、緊急炉心冷却装置(ECCS)が作動して原子炉圧力容器が急冷
されると、その際に容器そのものが破壊されてしまう危険性があるからです。
・では、その脆化=劣化とはどういうものなのでしょうか。簡単に言えば、中性
子線によって金属の柔軟性・弾力性が失われて“硬く”なり、壊れやすくなる、
ということです。
 人体にたとえれば、動脈硬化によって血管が破れやすくなるのをイメージして
下さい。金属の場合、劣化が進むと、「ある温度」(脆性遷移温度と言います)よ
り低くなると、まるで陶磁器が割れるように、小さな力であっさりと割れてしま
うようになります。この現象が、玄海原発1号機のような老朽化原子炉ではすす
んでいるのです。
・もしも玄海原発1号機が爆発を起こした場合、周辺にどれほどの被害を及ぼす
のか。元京都大学原子炉実験所講師の小林圭二氏は、こう語る。
「原子炉の脆性破壊は、いまだかつて世界が経験したことがない、巨大な事故に
なります。福島第一の事故は深刻ですが、それでも放射性物質の9割は圧力容器
内に残っていると思われます。しかし、脆性破壊で爆発が起きれば、圧力容器は
空になり、ほぼすべての放射性物質が放出されてしまいます。被害は玄海原発が
ある九州だけでなく、東は大阪にまで及ぶでしょう。大阪は現在の福島県の一部
のように、避難区域になって住めなくなります。しかも、事故の進展が早いので、
退避することも難しい。さらに、被害は中国など近隣のアジア諸国はもちろん、
欧米にまで及ぶことになるでしょう」
・呆れたことに、原子力安全・保安院は、玄海原発1号機の異様に高い脆性遷移
温度のことを、昨年12月に私たち「原発老朽化問題研究会」が指摘するまで、把
握していませんでした。
九州電力はこの情報を保安院に伝えておらず、保安院も電力会社に問い合わせる
義務がないので知らなかったと言うのです。福島第一原発の事故で、原子力の管
理・監視体制が全く機能しなかったことが問題になっていますが、ここでも同じ
ことが起きている。安全性が顧みられないうちに、日本の原発の老朽化はどんど
ん進んでいます。脆性遷移温度が危険域にあるのは玄海1号機だけではありませ
ん。美浜1号機は81度、同2号機が78度、大飯2号機が70度、高浜1号機が54度
と、ワースト2位から5位まで、福井県にある関西電力が占めています。
・老朽化原発は一刻も早く、廃炉にする必要があります。玄海1号機のように、
本来40年の使用を想定していたのを強引に60年に延長して使おうなどというのは、
もってのほかです。(7/2週刊現代から抜粋)
・九州電力と経産省へFAXを送ろう=「玄海原発動かすな」
佐賀県へ抗議! 秘書課 FAX:0952-25-7288 TEL:0952-25-7007
   原子力安全対策課 FAX:0952-25-7269 TEL:0952-25-7081
経済産業省へ抗議! 原子力発電立地対策広報室
             FAX:03-3580-8493 TEL:03-3501-1511
 
 
★2.株価より、放射能汚染防止だ―毎日新聞山田孝男記者
 
・東電の株主総会が6月28日(火)注目の中、開かれる。(たんぽぽ舎も出席)
 今、東電の株価に注目が集まっているが、最も大事なことは「放射能汚染の防
止だ」と毎日新聞、山田孝男記者が指摘している。その要旨を紹介します。
・福島原発震災は収束どころか、拡大の兆しが見える。この大事と無関係に政局
を展望することはできない。
 京大原子炉実験所の小出裕章助教(61)といえば、いま最も注目されている反
原発の論客の一人だ。原発が専門だが、名利を求めず、原発に警鐘を鳴らし続け
てきた不屈の研究者として脚光を浴びている。
・その小出が16日、テレビ朝日の番組に登場し、こう発言して反響がひろがった。
 「東京電力の発表を見る限り、福島原発の原子炉は、ドロドロに溶けた核燃料
が、圧力鍋のような容器の底を破ってコンクリートの土台にめり込み、地下へ沈
みつつある。一刻も早く周辺の土中深く壁をめぐらせて地下ダムを築き、放射性
物質に汚染された地下水の海洋流出を食い止めねばならない」
・さっそく政府高官に聞いてみると、いかにも地下ダムの建設を準備中だという。
 ところが、さらに取材をすると、東電の反対で計画が宙に浮いている実態がわ
かった。原発担当の馬渕澄夫首相補佐官は小出助教と同じ危機感を抱き、地下ダ
ム建設の発表を求めたが、東電が抵抗している。
 理由は資金だ。ダム建設に1000億円かかる。国が支払う保証はない。公表して
東電の債務増と受け取られれば株価がまた下がり、株式総会を乗り切れぬという
のである。
 記者発表は14日のはずだったのが、東電の株主総会(28日)の後へ先送りされ
た。
・福島原発の崩壊は続き、放射性物質による周辺の環境汚染が不気味に広がって
いる。株価の維持と汚染防止のどちらが大切か。その判断がつかない日本政財界
の現状である。
 いま最も大事な課題は放射能汚染阻止だ。空論に惑わされず、核心へ集中する
リーダーシップが求められている。(6/20毎日新聞より抜粋)
 
 
★3.今週の「スペースたんぽぽ」の行事案内-3つ
 
 ・6/29原発の電気はこんなに高いのか!
  立川市の実例 東電が競争入札に敗北する理由
  「反原発自治体議員・市民連盟」の全7回講座の第2回目です
 
    日 時:6月29日(水)18:45~21:00
  講 師:大沢 豊(立川市議)
      「自治体の電気料金を安くする方法を教えます-実例も紹介」
      むかさのり子(元松戸市議)
           「経産省も文科省も電気を東電から買っていない」
  会 場:「スペースたんぽぽ」
          東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
  参加費:1000円(資料を用意します)
  主 催:「反原発自治体議員・市民連盟」
      TEL 03-5211-7179
 
 ・7/2地震・東海地震・南海地震
  島村英紀(地震学者)
  地震列島・日本。新たな地震と余震が心配だ。
  地震学の第一人者が東海地震・南海地震も含めて最新の情報を語る。
  ご参加下さい。
  日 時:7月2日(土)13:30~17:00
  講 師:島村英紀(地震学者)
  会 場:「スペースたんぽぽ」
          東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
  参加費:1000円(資料を用意します)
    主 催:地震がよくわかる会 連絡先:たんぽぽ舎
 
 ・7/2第1回今こそ、被曝労働(者)問題を考えよう
  日 時:7月2日(土)17:30開場、18:00~
    問題提起:渡辺美紀子さん(原子力資料情報室)
       北村小夜さん(元教員)
    会 場:「スペースたんぽぽ」
          東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
  資料代:500円
  主 催:福島原発事故緊急会議:被曝労働者問題を軸とした
      法律プロジェクト (HP http://2011shinsai.info )
 
 
★4.中部電力のオール電化は400万KW-小諸市のメルマガ読者から
   我々に節電を要請するのならば、オール電化の営業を金輪際やめよ
 
小諸市の岡本一道(陶工)と申します。
先日、「ホントに環境にやさしい電気とは?」50部送って頂きました。
ありがとうございます。
現在、地元中学校の総合学習講座の校外講師として
「エコ生活講座」を担当しています。
このパンフを使って、学校では教えない「原発のホント」の授業を行いたいと思
います。
 
去る4月26日25年来の反原発仲間と中部電力長野営業所に浜岡停止の要請に
行ってきました。その際の質問に後日回答をもらいました。
質問 「この十年間にオール電化由来で増やした電力量は?」
回答 「400万KW」
予想を上回る回答でした。そこで6月13日中部電力名古屋本社に浜岡永久停止の
要請に行った際同じ質問をぶつけました。
回答 「正確な数字は即答できないが、この十年間のオール電化契約戸数は60万
戸、一般家庭の平均アンペア契約は30A(3KW)
  オール電化の契約アンペアは90~100A(9KW~10KW)
  両者の差、つまり6KW×60万戸=360万KW、7KW×60万戸=420万KW
 以上の計算から長野営業所の400万KWの回答が出たものと思う。
つまり自ら増やしたオール電化の無駄な消費で浜岡の原発分はパー、いやそれを
上回る消費量だと言うことです。
そこで常日頃供給義務を口にする中部電力が我々消費者に節電を要請するのであ
れば、金輪際オール電化の営業を止めるようにと申し入れました。
脱原発を願って自然エネルギー(太陽光発電)の普及に努力してきましたが太陽
光発電契約者の8割がオール電化と聞くに付け、太陽光発電がおもちゃにされた
ことを悔しく思います。
日本は少子化で電化製品の効率がよくなる中、電力消費は減ってゆくのが自然の
シナリオ。ここからは自然のシナリオに立ち返り、自然エネルギーの普及を進め
るのが筋道です。
オール電化NO!の声を大きくしてゆきましょう。
 
 
★5.6/25(土)たんぽぽ舎23回総会と懇親会開かれる
      原発の即時停止・廃止をめざしてガンバル
      全労協(労働組合の中央団体)からメッセージ届く
 
 日頃のご活躍、原子力発電や核に対する学習や行動の提起など、献身的なご奮
闘に敬意を表します。また、全労協運動に対し、ご支援ご協力にこの場をお借り
しお礼申し上げます。
 第23回総会開催、心よりお祝い申し上げます。
 今年の日比谷メーデーでは「全ての原発を即時停止・廃炉へ、原発依存のエネ
ルギー政策を転換せよ!」と訴え、反原発、脱原発を強くアピールしてきました。
 全労協は去る6月16日、『全労協脱原発プロジェクト』を立ち上げ、当面する
原発関連の取り組みの軸になり、奮闘していくことを確認してきました。
 原発で働く労働者、被曝労働の実態、放射能対策を考える労働者の集い(7月
6日)も関係労組の呼び掛けにより、全労協としても最大限の取り組みを考えて
います。
 7月17日「廃炉は浜岡から反原発全国集会」にはバスを貸切っての取り組みと
なっています。
 反原発、脱原発の闘いは環境を守り闘い、そして安心、安全な生活、社会をつ
くっていく闘いと連動させ、全力で取り組んでいくことを申し上げ、メッセージと致します。
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