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たんぽぽ舎です。【TMM:No1134】
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◆ 地震と原発事故情報 その119 ◆
3つの情報をお知らせします(7月14日)
★1.50kw(500A)以上使う会社・店・ビルはさっさと脱東電しよう!
経産省も文科省も東電の電気ではありません
★2.東大教授ほか原発事故解説者がもらった「8億円原発マネー」
カネを出していたのは電力会社、原発メーカーと政府
サピオ取材班による情報公開請求で初めて明らかになった
★3.「夏の電気は原発なしで大丈夫」~東電に電力会社の資格はあるか?
7/13第4回役立つ反原発基本講座
★1.50kw(500A)以上使う会社・店・ビルはさっさと脱東電しよう!
経産省も文科省も東電の電気ではありません
たんぽぽ舎会員 横関拓也
○ 電気は東電管内なら東電から買わなければならないと思っている人も
多いでしょうが、ある程度の大口事業者なら東電にこだわる必要ありません。
電力の一部自由化により東電以外の電力会社から買うという選択肢が
用意されています。東電以外に切り替えられる条件は2つだけ。
1) 50kW(500A)以上の電力契約をしている
2) 高圧受電設備(キュービクル)を持っている
一般家庭では500Aも電気を使わないでしょうが、ちょっと大きめの店や
オフィスなら該当するでしょう。
キュービクルとは小型の変電所のようなもので、6600Vの高電圧で受電し
一般に使う100Vや200Vに変電する装置。ある程度の規模のビルなら既に
使っているはずです。もし、新規に設置するとなると200万円ぐらいはかかる
ようではありますが。
これら条件にあてはまれば、契約を変えるだけで東電の電気を使うより
間違いなく安くなります。しかもリスクが多く汚れた原発の電気はゼロ。
東電の電気ではないから原発由来の節電要請を相手にする必要も
全くありません。
○ 東電などの九電力以外で電気を売ってる事業者は特定規模電気
事業者(PPS)と呼ばれていて、主な会社は以下にのっていますので、
問い合わせてみるといいでしょう。
☆特定規模電気事業者の連絡先一覧
これら特定規模電気事業者(PPS)がようやく電気を売れるようになった
のも、電力自由化による規制緩和の結果です。しかし、まだまだ規制が
残っていて諸外国に比べて遅れている。各家庭が自由に電力会社を選
べる状況になる全面自由化が最終的なゴールですが、ここ数年はほとん
ど進展が見られない状況 です。
東電が今回のように原発を爆発させながら居直り強盗のようにふるまっ
ているのも甘やかされて、競争のない独占態勢にあぐらをかいていたからに
他なりませ ん。東電以外から電力買える事業者はどんどん脱東電しま
しょう。節電を強いて、しかも値上げをちらつかせるこんな外道な企業
から電気をわざわざ買う必要は ありません。
○ ところで節電の旗振り役の経産省は既に東電ではなく丸紅から
電気購入しています。法務省も丸紅。文科省、内閣府、総務省は
エネットから。国交省は F-Power。という具合に霞ヶ関は既に脱東電&
脱原発になっています。彼らは電力自由化の見本として、東電以外
から電気を買っているのだそうです。しかし、実際安くて安定した電気なの
でもう東電には戻れないのでしょう。広報が足りないため、多くの事業者は
こんなにいい電気があることに気がついていません。しかし、ひとたび
計画停電になると特定規模電気事業者も影響を受けます。なにしろ
送電線は東電の持ち物だから、彼らが計画停電で変電所を落とすと
特定規模電気事業者の電気もお客様に届かなくなってしいます。
そういう意味でも送電線は東電の独占物としないですむやり方について、
みんなで議論して、そして発送電分離も進めなくてはいけません。
★2.東大教授ほか原発事故解説者がもらった「8億円原発マネー」
カネを出していたのは電力会社、原発メーカーと政府
サピオ取材班による情報公開請求で初めて明らかになった
○ 関村直人・東京大学大学院工学系研究科教授5760万円が「
受託研究費」の名目で(日本原子力研究開発機構)、山名元・京都
大学原子炉実験所教授が「寄付金」の名目で120万円(日本原子
力産業協会)、山口彰・大阪大学大学院工学研究科教授が「受
託研究」の名目で3385万円(ニュークリア・デベロップメント)……。
これは、東京電力・福島第一原発事故の発生直後から、連日テレ
ビに出演し、事故について解説していた大学教授たちに渡っていた
「カネ」のリストの中からの抜粋である。ちなみに諸葛宗男・東京大学
特任教授=当時と中島健・京都大原子炉実験所教授は「0円」だった。
これらの資金の存在は取材班による情報公開請求によって初めて
明らかになった。震災直後に一部で報じられた、大学HPで公開され
ている寄付とは違う。総額約8億円のカネを出していたのは電力会社、
原発メーカー、そして政府。
学者たちの意見は、本当に“公正中立な見解”だったのか。そして、
「科学者の公正中立」とは、どう担保されるべきものなのか。
ジャーナリストの佐々木奎一氏と本誌取材班がレポートする。
* * *
○ 「ほとんどの核燃料は、今も原子炉の中に収まっていて、原子炉は
すでに停止している状況だ。住民には冷静な対応をお願いしたい」
関村教授がNHKに出演し、こう視聴者に呼びかけたのは震災翌日の
3月12日のことだった。
福島第一原発1号機の原子炉建屋が水素爆発で吹き飛んだこの日
以来、“専門家”である大学の科学者たちはコメンテーターとして各局、
各紙に出ずっぱりとなった。
以下、各コメンテーターによる発言の一部を紹介する。
「内部の損傷はスリーマイル島より軽微だろう。溶けている部分もあるが
全部ではない」(3月13日、諸葛特任教授=当時、TBS)
「チェルノブイリ級の爆発が起きるかどうか何とも言えない。もしかし
たら原子炉損傷じゃなかったのかなという希望的観測も成り立つ」
(12日、中島教授、テレビ東京)
「冷やすことがコントロールできないのは深刻な状況だ。しかし、目に
見えてさらに深刻になる兆候は見えていない」
(16日、山口彰・大阪大大学院教授、NHK)
また、山名元・京都大原子炉実験所教授は、「(政府の避難指示
の方針は)先に先にと徹底している。一歩先を進んでいると思って
ほしい」とコメントした(14日、TBS)。
実際のところはどうだったか。事故直後で情報がない時期だったと
はいえ、“専門家”たちの意見は必ずしも的を射ていない。
むしろ政府・東電寄りに立って「安全」を強調していたのではないか
と思えるものも少なくない。
○ 取材班は、事故直後に頻繁にマスコミに登場した教授たちに、
企業や政府機関から過去5年間で合計約8億円ものカネが流れ
ていたことを、所属大学への情報公開請求によって明らかにした。
これら大金はほとんどが“原発推進派”から提供されたものなのである。
資金の名目は「奨学寄付金」「共同研究費」「受託研究費」の
3種類がある。
わかりやすく言えば、寄付金は企業などが用途を限定せずに「頑
張って研究してください」と渡す資金であり、共同研究費、受託研
究費は企業の費用負担で研究が行なわれる、つまり「このお金で
この研究をしてください」という性質の資金提供だ。
震災以降、東京電力が全国の大学にカネをバラ撒いてきた実
態の一部はある程度報じられた。例えば冒頭の関村教授が所
属する東大大学院工学系研究科には「寄付講座」名目で約
10年間に東電から計5億円のカネが流れていた。
しかし、今回明らかになったカネの流れの問題は、より根深い。
「寄付講座」の場合、東大なら大学HP上の寄付講座一覧を
閲覧すれば、見ることができる。しかし、前出の資金の動きは、
情報公開請求して数か月かけなければわからない。事故直後
に視聴者が「この教授はどういう立場の人なのか?」と疑問に
思っても、知ることのできないカネの流れなのだ。
※出典 SAPIO 2011年7月20日号 SAPIO編集部の
了解を得て掲載。
引用元のサイト名:「NEWSポストセブン」
★3.「夏の電気は原発なしで大丈夫」~東電に電力会社の
資格はあるか?
「反原発自治体議員・市民連盟」
7/13第4回役立つ反原発基本講座
7月13日に「スペースたんぽぽ」で開催された,連続講座第4回では,
節電が叫ばれている今夏,東電の全原発を止めても電力確保は大丈
夫というお話を「市民エネルギー研究所」の安藤多恵子さんがして下さい
ました。
安藤さんは,東電のデータから,様々な資料を作成したものを提示
しながら,東電の全発電設備量(水力,火力,原子力,新エネルギー
など)6,266,43万kwから原子力分491万kwを差し引いた,5,775,43万
kwで,十分電力はまかなえることを証明しました。
私たち国民は,東電が計画停電などを打ち出すと,あたかも電力が
足りなくなってしまうのではないかと不安になり,「だから原発が止まって
いると困るのだ」と錯覚してしまいがちです。
しかし,安藤さんのお話では,それこそ,東電の思うつぼで,計画
停電などしなくても,電力は足りるのです。
東電は,ことごとくデータ隠しをして,国民の信頼を失いました。
仮に,真実のデータを出していれば,いったんは,パニックを起こした
かも知れませんが,国民は,次の段階に進む力が湧いてきたに違い
ありません。
安藤さんは訴えました。「東電はまっとうな電力会社になって下
さい」と。「本当はすぐにでも原発を止めたい。しかし,社会的な
状況を鑑みて,即時停止と段階的な廃止を目指したい」と。
会場は45名ほどの参加者でしたが,みなさん,熱心にメモを
取るなどして,質問の時間にも積極的に手を挙げて質問する
姿が見られ,この問題に対する関心の高さがうかがわれました。
(文責 岡田)PR
たんぽぽ舎です。【TMM:No1133】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その118 ◆
6つの情報をお知らせします(7月14日)
★1.誰が、いかなる資格でストレステストをするのか
―ストレステストへの疑問 原子力保安院は信用できない― 山崎久隆
★2.子どもたちを福島原発事故による被ばくから守るため
集団疎開を認める決定を求める署名にご協力下さい
★3.東海第2原発の再稼働中止と廃炉を求める署名-ご協力下さい
★4.驚愕だらけの汚泥の行方-新基準に反対する署名
★5.子どもたちを放射能から守る
全国ネットワーク・キックオフミーティングに参加しました
★6.わが子に何を食べさせるか
―深まる母親の苦悩と危機感、フル稼働の食品分析―鈴木博喜
★1.誰が、いかなる資格で、ストレステストをするのか
―ストレステストへの疑問 原子力保安院は信用できない― 山崎久隆
ストレステストとは、一体何物で、どんなテストつまりは安全性評価をするの
かさっぱり分からないままに書くけれども、一つだけはっきりしていることがある。
落第点を取っている生徒(電力)の答案(安全性評価書)を「合格」扱いした
試験官(原子力安全・保安院+原子力安全委員会)は少なくてもクビだろう。
およそ日本で一番試験官にふさわしくない連中だ。彼らに再度採点させる
など、ありえない。
どんな試験内容であろうと、最低限すべきことは信頼を持てる機関、人間が
審査することだ。そうでなければ誰が信用するというのだろうか。
さらに、ストレステストよりもなによりも、設置許可申請書や変更申請書で対
象としていた地震や津波災害が本当に妥当なのか、その検証もすべきだ。
バックチェックなどで福島第一や浜岡を審査してきた結果がこれだ(3.11の大
惨事)という現実を、いったいどうするつもりだろう。誰も責任を取らず、あたかも
「なかったかのごとく」先に進むなどどうしてできるのだろうか。
安全を主張し、多くの批判を無視してきた原子力行政をこそ、監査すべき
なのだ。
※ストレステストについては、近日その分析学習会を開きたいと計画中です
(事務局)
★2.子どもたちを福島原発事故による被ばくから守るため
集団疎開を認める決定を求める署名にご協力下さい
福島疎開裁判弁護士、柳原敏夫さんより
先日は、突然の署名のお願いにも関わらず、快くご協力をいただきまして、
御礼申し上げます。一人一人の皆さまの力のおかげで、数日間で、3000名
の署名を裁判所に届けることができました。
「集団疎開を認めて欲しい」という皆さまの3000ものつぶやきの声が、裁判
所を動かし、7月5日に開かれた第1回目の裁判で、裁判所は、かねて私ど
もが最も恐れていた「門前払い」による裁判終了の道を取らず、真正面から、
この問題と向き合う「本格的な審理」に入ることを明らかにしました
(詳細は以下の7/6のブログ)。http://fukusima-sokai.blogspot.com/
改めて、皆さまのご協力に心から感謝申し上げます。
このあと、7月19日に第2回目の裁判があり、被告の郡山市も呼んで、本
格的な審理に入ります。これは同時に、本格的な審理に入ることを快しとしな
い人たち(政府文科省、原子力業界など)からの有名無形の圧力が裁判所
に本格的に加えられることも意味します。
もともと裁判官は孤独な職業でして、この種の圧力をひとりではね退けることは
容易ではありません。そのとき、何が支えになるかというと、この裁判を多くの市
民が注視し、多くの市民が正当な判断を下すことを支持してくれるということです。
そこで、裁判官が最後まで自己の良心と勇気を保って判決を書けるように、
その日まで、皆さまの裁判を支援する「つぶやき」を裁判所に発信していきたい
と思います。前回は数日で3000人集まりました。
今度は郡山市の人口の33万人を目標にしたいと思っています。
どうぞ、引き続き、皆さまの署名のご協力をお願い申し上げます
(なお、前回、既に署名された方はカウント済みなので、対象外となります)。
★3.東海第2原発の再稼働中止と廃炉を求める署名-ご協力下さい
東海村の住民、そして周辺の日立市、水戸市、つくば市の住民で実行委員
会形式で署名活動をはじめました。東海第2原発の再稼働中止と廃炉を求
める署名です。「ネット署名」と「筆記式署名」の2本立てで進めております。
こちらのページに呼びかけ文章もございます。
全国の皆様のご協力をどうぞよろしくお願いします。
ネット署名はこちらから入力できます
筆記式署名はこちらにPDFファイルがあります
東海第2原発の再稼働中止と廃炉を求める実行委員会・小川
★4.驚愕だらけの汚泥の行方-新基準に反対する署名
関東のキロ数万ベクレルの汚泥があと数日で置き場がなくなるというニュースを
6月半ばに見ました。それからどうしたかと思っていたら、6月24日に農林水産省
がセシウムキロ200ベクレル以下ならば、この汚泥を肥料として販売していいとい
う決定を下しました。
キロ8000ベクレル以下ならば、跡地を住居以外に使用する場合に限り埋め立
て可能との記事もあります。
放射性物質は形を変えてもその性質は変わりません。汚染を拡げる理由が
本当にわかりません。
この汚泥肥料の新基準に反対する署名が始まりました、ご賛同いただけたら
ぜひ拡散・ご参加下さい。 http://www.shomei.tv/project-1785.html
携帯用アドレスは、こちらです http://www.shomei.tv/m/
(東京都S子)
★5.子どもたちを放射能から守る
全国ネットワーク・キックオフミーティングに参加しました
放射能の影響を心配する各地に散らばる親たちひとりひとりが全国規模で繋
がることで、大きなうねりを作ろうという声でこの団体は立ち上がり、7月12日全電
通労働会館で立ち上がりの会(キックオフミーティング)が開催されました。
仕事で途中参加でしたが、会場は満杯、参加者の95%は女性で、各居住地
域に分かれて自分たちのできることを話し合う場に出くわしました。給食とお弁当
を選択できない自治体のこと、産地表示のない給食での内部被曝の心配を述べ
たり、各地での署名や嘆願書の提出の提案や報告をしていました。食品の汚染
計測も自分達でしたい、という声も。
メディアも多く入っていて、最後に郡山市に疎開を申し立てた子ども達の弁護士
をしている柳原弁護士や俳優の山本太郎が来場しコメントを残しました。
発起人であるNPO法人チェルノブイリへのかけはし代表の野呂美加さんの一致団
結のかけ声で閉会しましたが、会場には多くの人が残り、名刺交換、署名参加で
熱気が残りました。この会の今後が楽しみです。
会のURLは http://kodomozenkoku.com/ です。(東京都S子)
★6.わが子に何を食べさせるか~深まる母親の苦悩と危機感、
フル稼働の食品分析 鈴木博喜
○わが子に食べさせる物は安全なのか-。20年以上にわたって食品の放射能
汚染を調べている「放射能汚染Gメン」に、全国から検査依頼が殺到している。
6月は330検体を分析、今月も既に100検体に達している。11日に開かれた母親
を対象にした学習会も満席になるなど、子どもの内部被曝への危機感は高まる。
設立当初から分析を続けている担当者は「残念ながら汚染がゼロでない以上、
産地などに留意するほかはない」と複雑な表情を見せている。
○東京・水道橋駅の近く、日大法学部に隣接するビルにある「たんぽぽ舎放射
能汚染食品測定室」。震災前は一日に平均2検体だったが、今や14検体を分析
する忙しさになった。3ベクレルまで測定できる測定器は1台600万円で購入。連日
2台がフル稼働している。分析を手がけているのが共同代表・鈴木千津子さん。
デスク周りは依頼書や分析結果が書かれた書類が山積みにされている。ひとつの検
体分析に要する時間は2時間余。好きなタバコでゆっくり一服する間も惜しんでデー
タとにらめっこしている。
「個人はもちろん、生産者や直売所の経営者、生協など依頼主は様々です」と
鈴木さん。家庭菜園の収穫祭を控えた幼稚園からの依頼もあるという。
チェルノブイリ原発事故を機に誕生した「たんぽぽ舎」の設立メンバーで以来、
食品の放射能汚染を調べてきた。「みんなが本当のことを知りたがっている」という想
いが継続の源。今は睡眠を減らし、他の業務を止めて分析に専念している。
子どもに直接、影響がありそうな依頼を優先してこなしているという。「数値は、震
災前の3倍、いや、それ以上になることもある。そもそも、原発事故が起きる前はヨウ
素もセシウムも不検出だったのだから、検出されること自体が異常。基準値以下かど
うかの問題ではない」と厳しい表情で話す。
○これまでの分析では、セシウム134の場合、福島県産葉物(3/18採取)から
5100ベクレル/kg、千葉県産ほうれん草(同4/2)から520ベクレル/kg、茨城県産の小
松菜(ハウスもの、同4/3)から88ベクレル/kgが検出されている。栃木や千葉で生産
された原乳や埼玉県産の鶏卵からは検出されなかった。
「もちろん、何も検出されないのが一番です。しかし、残念ながら現状ではそれは無
理。消費者が産地や時期を十分に見極めるしかないようです。」
○約70人が参加した学習会では、震災前に制作されたアニメ「源八おじさんとタマ」
が上映されたほか、たんぽぽ舎のメンバーが放射線や被曝の基本を解説。集まった母
親たちは、身を乗り出すように聞き入った。質問コーナーでは「魚はもう、食べられない
のか」「日本海側は汚染していないのか」「牛乳を飲ませても大丈夫か」など、予定時
刻を過ぎても挙手が止まらないほど。「何を子どもに食べさせて良いのか分からなくなっ
てしまった」という不安の声も聞かれた。
新宿区在住の女性は、幼稚園児の娘を連れて参加。講師の言葉を熱心にノート
に書き込んだ。「まず自分が勉強しないと、娘の通う幼稚園に要望すらできないので
来ました。汚染が心配なので食材は四国や九州から取り寄せています。牛が福島県
外に疎開していると聞いたから乳製品は食べていません」。
別の母親(文京区在住)も男児を抱きかかえながら熱心に耳を傾けた。「産地が福
島原発から遠い食材を買うようにしているが、そうはいっても100%とはいかない」と表
情を曇らせた。
たんぽぽ舎は、1989年、チェルノブイリ原発事故を受けて設立。当初から原発政策
に異議を唱えている。今後も「お母さん向け保育付き講座」を定期的に開催していく
予定という。
ホームページは、http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=202
食品の放射能汚染分析は1検体7000円。
問合せは、たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035
◎編集の都合上、
※次回の「お母さん向け保育付き講座」は、
8月22日(月)14:30~16:30 資料代:800円
会場:スペースたんぽぽ
たんぽぽ舎です。【TMM:No1132】
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◆ 地震と原発事故情報 その117 ◆
4つの情報をお知らせします(7月12日)
★1.「お母さん向け保育付き講座」大盛況!(中村徹)
★2.東電よ、次こそ母親たちを鉄扉の内側に入れて文書を受け取れ
7/7七夕東電前浴衣要請行動(続報)
★3.原発に未来はない―世界平和アピール
7人委員会のアピール文を紹介
★4.株主総会を茶番劇に変えた東電経営陣-しかし会場の雰囲気は
圧倒的「勝利」
次なる手段は株主代表訴訟で勝俣会長らを裁くことになろう
★1.「お母さん向け保育付き講座」大盛況!(中村徹)
東日本大震災から4か月目の7月11日、スペースたんぽぽで「お母さん向け保
育付き講座:食品汚染と放射能の基礎知識」が開催されました。
たんぽぽ舎としては初の試みである「保育付き講座」を告知から開催まで3週
間弱という短期間でゼロから立ち上げたので、いろいろと準備不足がありました
が、たくさんのお母さん、お父さん、こどもたちが参加してくれて、大盛況でし
た。
保育については、会場の後方にゴザを敷いて保育スペースを作り、こどもが中
に入って遊べる「お城」を置いて、おもちゃ、絵本、お絵かき、折り紙、紙芝居
などで、こどもたちと遊びました。
最初から積極的に遊ぶ子もいれば、遠巻きに見ながら徐々に輪の中に入ってく
る子、最後までお母さんから離れない子など様々でしたが、みんなそれなりに楽
しめたことと思います。
中には会場を走り回ったり、大きな声を出したりする元気な子もいたので、講座
が聞き取りにくくなったりしたと思うのですが、みなさん「保育付き講座」であ
ることを理解してくださっていて特に苦情などもありませんでした。
さて、その肝心の講座については、私は保育を担当していたのでよくわかりませ
ん。
ただ、質疑応答が予定時間を大幅に超過しても活発に続いていたので、きっと
いい内容だったのだと思います。アンケートの回収率も40%以上でした。
たんぽぽ舎では、これからも「お母さん向け保育付き講座」を開催いたします。
今回の経験と反省点を踏まえ、よりよい講座を作っていきたいと思っております
ので、どうぞご期待ください。
最後に、おもちゃや絵本、備品などを寄付してくださった皆様、ありがとうござ
いました。
※次回の第2回「お母さん向け保育付き講座」は、
8月22日(月)14:30~16:30 資料代800円
会場:スペースたんぽぽ
★2.東電よ、次こそ母親たちを鉄扉の内側に入れて文書を受け取れ
7/7七夕東電前浴衣要請行動(続報)
○東電よ、次こそ母親たちを鉄扉の内側に入れよ
東電本社前で繰り広げられた20分余のやり取りは、東京電力という巨大企業の体
質を知るには十分だった。
固く閉ざされた鉄扉の内側に立ちはだかる3人のガードマン。戸惑う母親たち。
周囲で睨みをきかせる公安警察…。それでもなお、東電側は「対応に問題は無か
った」と言う。家族や周囲の有形無形の圧力に怯えながら集まった母親たちの勇
気に敬意すら払わない。これで本当に七夕の願いは西沢社長の胸に届いたのだろ
うか。
○「3人と聞いている。他の人は駄目です」
要請文を渡そうと本社前まで近づいた横関彩子さんたちにガードマンが告げたの
が始まりだった。七夕に合わせて行われた、「いのちを守るお母さん全国ネット
ワーク」関東支部の要請行動。
集まった母親たちは、シュプレヒコールをするわけでもなく、東電に罵声を浴
びせることもしない。もちろん、暴力行為もない。歌は歌ったけれど、なるべく
静かに想いを表現した。東電を責めるのが目的ではないからだ。母親として、子
どもの将来を案じているという想いを届けたいだけなのだ。
だから、横関さんは事前に同社広報部に電話連絡を入れ、時間の調整をしていた。
確かに人数は「3人くらい」と告げたものの、まさか人数を理由にガードマンと
押し問答をするとは思わなかった。
「3人でないと駄目ですか?」横関さんが小さな声で尋ねる。
件のガードマンは上司の指示を仰いでいるのだろうか、携帯電話を耳にあてたま
ま駄目だと言う。これだけでも十分非礼なのだが、他のお母さんや子供たちは横
断幕を持って並んでいるだけなのだ。
どうしても、車道を渡った向こう側に行かないと要請文を受け取らないと言わ
んばかりの態度。不毛な押し問答を続けることは得策でないと判断した母親たち
が譲歩。横関さんが要請文を読み上げた時には、約束の時間を20分も過ぎていた。
○結局、男性社員が現れ、要請文と短冊のついた笹の葉を受け取った。広報部で
は、誰が受け取ったまでは把握していないと言うが、警備担当者という。その男
性は要請文の朗読を聞き、文書と笹の葉を手に足早にビル内に戻って行った。あ
れだけごねたのが嘘のように、呆気なかった。この間、鉄扉は閉ざされたままだ
った。
これだけの仕打ちを受けてまで手渡した要請文と短冊のついた笹の葉は果たして
どうなったのか。
広報部によると「広報担当部署でお預かりしている。社長の西沢にも報告したと
聞いてる」とのことだが、社長が要請文を読み、短冊に目を通したとは思いにく
い。同部は、この日の対応に関しても「社員が対応する以上、部署や立場は関係
ない」との立場。
しかし、母親たちのしなやかな要請行動に対する応対にしては、ずいぶん冷たく
はないか。
社長自ら出てくる必要はあるまい。だが、自治体(市や町、都や区)でも警備担当
者が応対するのか?
○あれだけの事故を起こしてもなお、民を愚弄する東電。恐れ入るばかりだ。
★3.原発に未来はない―世界平和アピール
7人委員会のアピール文を紹介
2011年7月11日、「原発に未来はない」アピール文が世界平和アピール7人
委員会から出された。
長文のため、前書き全文と6の結び全文をのせ、1~5は目次のみの紹介と
しました。(編集部)
世界平和アピール七人委員会
武者小路公秀 土山秀夫 大石芳野
池田香代子 小沼通ニ 池内了 辻井喬
2001年3月11日に発生した東日本大震災の地震と津波、東京電力福島第一原子
力発電所事故に際して、国内・国外の市民や各国政府から多大の援助、特に福島
原発事故の対策については不可欠の技術協力をいただいている。原発の過酷な故
現場では多数の人たちが日夜対応に当たっている。これらすべてのひとたちに対
して、心から感謝の意を表したい。
世界平和アピール七人委員会は、天災のなかでおこった人災としての東京電力
福島原子力発電所事故について、われわれ日本人と全世界の人々がともに考え、
ともに対策を練るべき問題が山積していると考える。日本と世界諸国の市民、学
界、言論界そして政府関係者、特に原発はやめられないのではないかと考えてい
る人たちが真剣な検討を進めてくれることを切望する。
1、東京電力福島第一原子力発電所事故
2、恐怖と欠乏を免れた平和な生活を
3、安心と安全を破壊する原子力発電所の廃止の具体的提案
4、原発廃止は可能である
5、原子力発電所へのIAEAの関与の一層の強化を
6、結び
日本は3・11東日本大震災における東京電力福島第一原発爆発の人災を
経験することで、広島・長崎・ビキニにおける核の軍事利用の被災国であるこ
とに加え、平和利用の原発の被災国となった。
世界平和アピール七人委員会は、日本の多くの市民と思いを共有して、核の
軍事利用の廃絶とともに原子力発電所を全廃する世界に向かう道を歩むこと
を、日本および全世界の良識ある市民とリーダーとに求めるものである。
以上
★4.株主総会を茶番劇に変えた東電経営陣-しかし会場の雰囲気は
圧倒的「勝利」
次なる手段は株主代表訴訟で勝俣会長らを裁くことになろう
脱原発・東電株主運動/たんぽぽ舎 山崎久隆
○ 第87回株主総会は、一方的な質疑打ち切りと共に402名の株主提案を「反対
多数」で一蹴して終わった。しかし会場の雰囲気は圧倒的「勝利」だった。
脱原発・東電株主運動は1991年から連続して株主提案を続けてきた。一度
90%以上の大差で否決されてしまうと同一議案を連続して提案できなくなる
制限により、単純に原発廃炉という議案ではないが、主なものでもこれまでに
耐震設計審査指針以前(78年以前)の原発廃炉(福島第一原発廃炉)議案
(2005年)、運転開始以来40年に達する原発の廃炉(福島第一の1,2,3号
機廃炉)議案(2009年)などを出してきた。
おしなべて全ての原発が危険なのはそのとおりだが、より老朽化し、さらに
前時代の耐震設計で、もともと設計したGEの技術者すら「欠陥炉」と指摘し
てきた福島第一原発を早く止めないと大変な事態になるかもしれないという思
いは株主運動の中でも共通だった。
ところが東電は、その切迫感とは対照的に「今まで無かったことはこれから
も無い」的な、根拠の無い自身のもとに漫然と原発を動かし続け、ついに原発
震災を引き起こした。今回の議案は、「人災」への責任の取り方として最低限
のことだったが、一部生保の大株主を含めて、そのような責任については「興
味が無い」ことが分かった。
○ 総会の会場に戻ろう。
これまでの株主総会は、脱原発株主が質問や議案提案に立つと「もう原発の
話はたくさんだ」というヤジが飛んだ。議案提案を行う株主にも容赦ない罵声
が浴びせられた。いわく「電気を使うな」「江戸時代に戻れというのか」。
今年はその罵声が東電の役員に向けられた。「原子炉の中に入れ」「おまえ
たちが避難所に行け」。
会社側提案は、今回は人事案件しか無かった。その取締役に一人ずつ答えを
迫るのは私たちだけでは無かったし、監査役に対し責任を問う声も少なくな
かった。
結局20人以上が質問や動議に立ち、その全てが原発で、原発の推進続行とい
う発言をした株主は1人だけだった。
会場にいた株主9309人の人数で決められるものならば、おそらく脱原発
議案は成立したかもしれない。しかし実際には株式数の過半数を握る2名(2
社)の大株主が立てた代理人が反対に回ったため、否決されてしまった。
株主提案への賛成は約8%、反対票は約89%、不明3%と報道発表されて
いる。8%とはこれまでの原発反対議案では高いが、株主運動として提案して
きた議案には取締役の個別報酬開示請求が33%という高率の支持を得ていた
ことを考えれば、時間があれば、まだまだ高くなっていただろう。城南信用金
庫や南相馬市や白河市が賛成したいきさつが報じられているとおり、脱原発の
議案は深く広く浸透し始めている。
来年まで東電が存続し得るかどうかも分からないが、今後の展開次第では大
きな成果を得られる可能性は高い。
○ しかしその前に、紀藤正樹弁護士がツイッターに書いているとおり「今回の
株主提案は将来及び過去の取締役責任を求める際にまさに踏絵を迫る提案」で
ある。紀藤弁護士自身が反原発の意思表示のために20年前に株を買ったとい
う。
一部の大株主の委任状を盾にとって、強引に自らの責任を回避するためだけ
に行われた株主総会。経営責任を感じていないのならば、次なる手段は法廷に
持ち込むことだ。株主代表訴訟で勝俣氏らを法廷で待つことになろう。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1131】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その116 ◆
4つの情報をお知らせします(7月11日)
★1.ストレステストだけではダメ―東海村村長が再稼働3条件語る
福島事故の収束、被災住民の救済と補償、安全規制体制の強化
★2.欧州以上に徹底せよ―ストレス試験に注文する
「初めから合格ありき」にならないように―毎日社説
★3.日本原電はベントをつけず、原子炉を止めよ
福井県西川一誠知事殿
皆さん県民の命・生活・健康を守ってください
★4.東電よ胸に響いたか~「子どもたちを守りたい、
という願いを聞き入れて!」
7月7日・七夕ゆかた東電要請行動
★1.ストレステストだけではダメ―東海村村長が再稼働3条件語る
福島事故の収束、被災住民の救済と補償、安全規制体制の強化
〇東電福島原発事故を考えるとき、過去の原子力事故がヒントになる。
1999年茨城県東海村臨界ヒバク事故(死者2名)がおきた。
定検後の原発の再稼働という現在の焦点について、東海村の村長が
臨界事故の教訓から具体的に3つの条件を語った。
7月9日の東京新聞の要部(抜粋)を参考までに紹介します。
〇東海第二原発や研究所、核燃料サイクル施設、燃料工場―。
茨城県東海村は、原子力に関するあらゆる施設がひしめいている。
なぜこれほど原子力施設が集まったのか。
収束しない福島第一原発の事故後、日本有数の「原子力村」の首長はどんな思い
でいるのか。東京都心からJR特急列車で北へ約一時間半。
日本の原子力発祥の地を歩いた。
〇東海村は東西、南北それぞれ八キロほど。
一時間もあれば車で一周できるこぢんまりとした街に、十二の原子力関連事業所
が集まっている。
東海村は三月の東日本大震災で震度6弱の大きな揺れに見舞われ、今も道路に
陥没が残る。原子力関連施設も大きな被害を受けた。東海第二原発は地震で自動
停止。外部電源が失われた上、非常用ディーゼル発電機も三台のうち一台は、
高さ五・四メートル津波の影響で止まった。このため冷却が十分に進まず、水温
が一〇〇度未満の冷温停止状態となるまで三日半もかかり、綱渡り状態だった。
〇同村の西側を走る国道6号沿いには、核燃料関連事業所などが集まっている。
住友金属鉱山の子会社ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所もその一つ。
九九年、核燃料加工施設で作業中に核分裂が続く臨界事故を起こし、一万~二万
ミリシーベルトの放射線を浴びた作業員二人が亡くなった。
半径十キロ圏内の住民が屋内退避したが、それでも六百人以上が被ばくした。
「これだけ原発関連施設が集まっているのは政府の政策、国家の意思でしょう」。
東海村の村上達也村長(六八)は、同村の歩みを振り返る。
村の一般会計予算は二〇〇九年度で約二百億円。交付金は約十三億円。
それでも村上氏は福島第一原発の事故を目の当たりにした今、「脱原発」志向を
鮮明にする。
〇「もし東海村を十メートルの津波が襲っていたら(東海第二原発も)メルトダ
ウン(炉心溶融)し、ここに住んでいられなかった。紙一重だった。原発を持つ
ことで故郷が奪われ、子どもたちの将来にかかわるようなことが起きた。日本人
は脱原発を真剣に考えるべきだ」
〇原子力に関する村上氏の原体験は、一期目に直面したJCO事故。
政府や業界の危機に対する鈍感さや、技術過信に警鐘を鳴らしてきた。
「だが変わらなかった。逆に私の言動に異質の文化をかぎ、(推進派は)三期目、
四期目の村長選に対抗馬を立てた。違うことを言うとつぶそうとする世界で、私
は生きてきた」東海第二原発の運転再開にはどう臨むのか。
〇政府は再稼働に関して突然、原発のストレステスト(耐性評価)の実施を前提
にする方針を示したが、村上氏は「それだけでOKというわけにはいかない」と言
う。「技術的なこともさることながら、まず福島第一原発事故の収束だ」と強調
した上で、「避難している人々の将来見通しや、政府や電力業界による補償をど
うするかも明らかにする必要がある。安全規制体制の強化も不可欠。原子力安全
・保安院や原子力安全委員会を温存したまま『安全』と言われてもだめだ」と、
被災住民救済などを再稼働の前提にあげた。
★2.欧州以上に徹底せよ―ストレス試験に注文する
「初めから合格ありき」にならないように―毎日社説
○玄海原発の再開を突破口にして、「定検後の全原発の再開」をもくろんだ、原
発推進勢力の目的は、反対運動の高揚と九電のやらせメール事件(電力会社の変
わらぬ体質)で「一頓挫」した。今後の焦点の一つに原発耐性試験(ストレステス
ト)がある。これについて、毎日新聞の7月8日社説の要旨(ぬきがき)を参考ま
でに紹介します。
○原発耐性試験
政府は全国の原発施設に「ストレステスト(耐性試験)」を課すことを決めた。
本来、もっと早く実施すべき施策であり、ここに至った経過にも疑問は残るが、
各原発の安全性を評価する上で一歩前進だ。
東京電力福島第1原発の事故後、原子力安全・保安院は複数の応急措置を指示
してきた。しかし、各原発の脆弱性が総合的にどう克服されたかは示されていな
い。
テストの手法と実施計画は、原子力安全委員会の要請に基づき保安院が作成す
る。手法や項目はテストの信頼性の要だ。初めから「合格ありき」にならないよ
う、時間をかけて緻密に作ってほしい。テスト終了まで再稼働を見合わせるのは
当然だ。
○福島の事故を踏まえた原発のストレステストは、すでに欧州連合(EU)が6月
から実施している。地震や洪水、竜巻、豪雨といった自然災害に加え、航空機墜
落やテロ攻撃なども評価対象としている。
○日本では主に津波・地震を対象とするが、過酷事故は何が要因で起きるかわか
らない。事故の当事者である日本のテストがEUより手薄というのもおかしい。
中途半端なテストに終わらせず、欧州以上に徹底した試験を実施してほしい。
★3.日本原電はベントをつけず、原子炉を止めよ
福井県西川一誠知事殿 皆さん県民の命・生活・健康を守ってください
石垣敏夫(69歳元教員)
脱原発宣言・埼玉県市民連絡会所属
7月3日福井県にある、敦賀1号機には耐圧強化ベントがついていないことが
わかり、日本原子力発電(原電)は急きょ設置することになった。
これまで原電は「格納容器の圧力が上がって破損する確率は小さく優先度が低い
として見送ってきた。(7月4日福島民友新聞)
ベントを開けるということはフクシマ事故の再来で、大量の放射能・死の灰をま
き散らすことです。
これはフクシマ同様の事故を想定したことになります。
原電と政府はフクシマ事故から何を学んだのでしょうか。
事故が起こる可能性を考えるなら、ベントを設置することではなく、炉を止め廃
炉にすることです。
原発を止め再生可能エネルギーに転換することがフクシマからの教訓ではないで
しょうか。
フクシマではベントを開けた時点で廃炉が決定しました。
県民をはじめ子どもたちの将来を考え、脱原発に踏み切ることが今最も大切な時
です。
★4.東電よ胸に響いたか~「子どもたちを守りたい、という願いを
聞き入れて!」7月7日・七夕ゆかた東電要請行動
フリーライター鈴木博喜
わが子を、日本中の子どもたちをこれ以上、放射能に曝したくない─。都内在
住の母親たちが7日、JR新橋駅近くの東京電力本社前に浴衣姿で集まった。東
電に対し、原発事業から撤退し、子どもたちが安心して暮らせる社会にしてほし
いと要請。時には涙ながらに、子どもの命を守ろうと声を上げた。
1歳の男児を連れて参加した30代の女性は岩手県出身。「原発は地球を担保に
ギャンブルをしているようなもの。今まで私たちが無関心でいたためにこのよう
なことになってしまった。原発について勉強すればするほど無力感にさいなまれ
るが、何かしなければ…」と初めて行動を起こした。
別の母親は、3歳の娘を見ながら「この子が将来、ガンを患ったとしても、福
島原発の放射能が原因と証明することはできない。うやむやにされてしまうだろ
う。だからこそ、今できることはすべてやってあげたい」と想いを口にした。先
月行われた、20mSV基準撤回を求める文科省への要請行動にも参加した。「母親
として、声をあげることは当たり前だと思う。だって、子どもに対しての責任が
あるから」。
要請行動には独身の30代女性も参加した。「今まで世界が経験したことのない
事故で、私たちが実験台になっている。これから結婚したとして、出産して大丈
夫なのか分からない。子どもが無事でも孫に影響が出るかもしれない。誰もわか
らないんです」と不安を吐露した。
この日の行動を主催したのは、「いのちを守るお母さん全国ネットワーク」の
関東支部。事務局として奔走した横関彩子さんも3児の母親。震災直前に産まれ
た女の子を抱いて駆けつけた。
「こんな事故が起きているのに黙っていたら、この国は駄目になってしまう。
福島の人々は故郷や生活基盤を奪われている。二度と、そのような状況を作り出
してはいけない。大人には、子どもたちの未来を明るくする責任があるんです」。
全国から寄せられたメッセージも読み上げられ、福島県郡山市から都内に移住し
てきた一児の母親は「故郷を泣く泣く離れてきた。早く戻りたい。娘を澄んだ空
気、きれいな水に触れさせたい」との手紙を横関さんらに託した。「今日集まっ
た人数は少ないけれど、都内だけでなく全国各地でお母さんたちが声を上げてい
る。これからも行動は続けたい」と横関さんは話した。
このあと、東電本店へ要請書を手渡して行動は終了。
(紙面の都合で一部省略しています…事務局)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1130】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その115 ◆
4つの情報をお知らせします(7月9日)
★1.玄海原発は限界!九州電力東京支社に申し入れ&
抗議アクションやりました(東電前アクション・園良太)
★2.反原発自治体議員・市民連盟が菅首相に要請書を提出
★3.子どもが遊べる「お城」を製作中!…完成間近!
★4.7/7「役立つ反原発基本講座」第3回開かる
★1.玄海原発は限界!九州電力東京支社に申し入れ&
抗議アクションやりました(東電前アクション・園良太)
7月8日(金)、有楽町にある九州電力東京支社に申し入れと抗議アクションを
やりました。玄海原発の再稼働判断はストレステストを経てからになりましたが、
反対の声を上げ続ける重要性は少しも変わっていません。そこで今回の私たちは
いつもの東電本店からすぐ近くでの「九電前アクション!」。14時から「東電前
アクション」と「反原発自治体議員・市民連盟」が申し入れと話し合いを行い、
全国からメールで届いた70通以上の申し入れ文を渡しました。それは本社と関係
会社全てに送ると言っていました。
その際、九電側担当者はやらせメール問題を「電力会社は皆様からの信頼と安
心がベースであり、それを壊したことを謝罪します」と言いました。そこで「一
番信頼と安心を壊すのは原発の維持であることが、福島原発事故で明らかになっ
たのであり、その教訓を活かして原発廃止してほしい」と指摘すると「将来的に
は火力の増加や自然エネルギー推進をしていくとしても、それはまだ量が足りな
く安全不足であるため、現段階で原発は現代社会を支えるエネルギー源であり、
CO2の排出抑制にもなる不可欠だ。だから安全テストがクリアされたら再開す
る」と回答。私たちは「原発無くても電力は足りるし、全然安全ではない。何を
根拠に言うのか」と言ったら「国の安全基準」と言うので「それが壊れたからス
トレステストが必要になったのでは」と伝えると「壊れたとはまだ認識していな
い」と言い、一方的に席を立ってしまいました。九電は国に判断基準を預けるの
ではなく、誠実に回答して欲しいと思います。
その後会社前で玄海原発の廃炉ややらせメール問題の責任を取ることを求めて
アピールやチラシ配りを続け、17時半からは東電抗議を続けてきた仲間、福島デ
モを企画した仲間、福島から避難してきた仲間が多彩なアピールをし、ライブも
展開!約150人の人が集まりました。また有楽町駅前は本当に多くの人が通るの
で、多くの人にアピールできたと思います。
次回の東電前アクションは7月22日(金)17時
JR新橋駅SL広場前に集合です。
この日と次回の詳細は「東電前アクション」ブログをみてください!
★2.反原発自治体議員・市民連盟が菅首相に要請書を提出
2011年7月7日
内閣総理大臣 菅直人 殿
反原発自治体議員・市民連盟
加盟者一同
要 請 書
九州電力玄海原子力発電所の再稼働に反対する要請
東日本大震災によって東京電力福島第一原子力発電所の事故が引き起こされて
から約4ヶ月を迎えようとしています。地震や津波の発生は避けられませんが、
原発事故は回避できる人災であることは、いまや明白です。これまで、政官財界
は一体となって「原発は安全である。原発なしでは電力を賄えない」と主張し、
学者・専門家を含む反対論者を排斥・無視してきました。改めて述べるまでもな
く、大事故に至らずに済んだ小・中事故はいくつもあり、大惨事に至らなかった
のは僥倖だったに過ぎません。国は今こそ、フクシマの事故が私たちにもたらし
た教訓を肝に銘じ、絶望という名の負の遺産を未来に残さないために、命がけで
日本社会のあり方を見直す決意を以って政治の舵取りをしてもらいたいと思いま
す。その意味で、私たちは、静岡県浜岡原子力発電所の一時停止を首相の英断で
あると歓迎致しました。
ところが、去る6月29日、海江田経産相が佐賀県を訪れ、古川知事と会談、定
期点検で運転を中止している九州電力玄海原子力発電所2号機、3号機の早期再
稼働を求めました。
玄海原発は1号機も含め、福島第一原発と並び称される経済優先で安全性を無
視した危険度最悪の原発です。1988年6月に日本の加圧水型炉で初めて、原子炉
の動脈ともいうべき大口径配管に穴があき高温高圧の蒸気が吹き出すという極め
て重大な事故が発生しましたがこの事故は定期検査を終え運転に入ってわずか1
ヶ月足らずで発生したのです。九州電力は、原子炉格納容器の検出器から放射能
を含んだ一次冷却水が漏れ出していることを察知しておきながら、直ちに原子炉
を停止する措置を取りませんでした。私たちは、このような電力会社の姿勢を決
して許す事はできません。また、原子力安全委員会は国による安全審査の基準と
なる「安全設計審査指針」「耐震設計審査指針」の見直し(完了まで2~3年)に
着手したばかりであり、福島の事故原因の解明もこれからという状況の中で玄海
原発を再稼働させるのは言語道断です。「わが亡きあとに洪水はきたれ」の国策
に他なりません。
人類の未来のために禍根を残さぬよう、英断をお願い致します。
以上
注:このほかに、九州電力社長や、佐賀県知事へも文書を出しています。
★3.子どもが遊べる「お城」を製作中!…完成間近!
いよいよ7月11日(月)14:30~16:30、スペースたんぽぽで、「お母さん(お
父さん)向け保育付き講座」が開催されます。
今、一番心配なのは、子どもたちの食の安全だと思います。
チェルノブイリ原発事故では、被曝のかなりの量は、食べ物からだったとも言わ
れています。
本来なら子どもたちを守るべき政府は、「ただちに影響はない、安全だ」と言う
だけで、もはや全く信用できません。
放射能のこと、食べ物のことを気をつけていくか、いかないかで、この先、子ど
もたちの累積被曝量は大きく変わっていきます。
是非、この講座に参加して、一緒に学んでいきましょう。
今回、たんぽぽ舎では、小さなお子さんを連れたお母さん(お父さん)たちでも
気軽に参加していただけるように、初めての試みとして、保育士と保育スペース
を用意いたします。
お母さん(お父さん)はもちろん、子どもたちにとっても楽しい時間になると思
いますよ。 (N)
「お母さん向け保育付き講座:食品汚染と放射能の基礎知識」
・日時:7月11日(月)14:30~16:30
・講師:原田裕史、鈴木千津子(たんぽぽ舎)
・場所:スペースたんぽぽ
・主催:たんぽぽ舎 資料代:800円
★4.「反原発自治体議員・市民連盟」主催の
7/7役立つ反原発基本講座第3回開かる
「浜岡原発は世界一危険」~防壁は本当に役に立つのか?
○ 連続講座第3回は,もっとも危険と言われている浜岡原発の現状を「浜ネッ
ト」代表の白鳥良香氏から,地震や津波のメカニズム,放射線量問題について,
「劣化ウラン研究会」代表の山崎久隆氏からお話を伺いました。
○ はじめに,白鳥氏の話では,この数ヶ月「浜岡原発を止めよう,廃炉に」の
運動に大きな変化があったそうです。一つ目は,3.11の東日本大震災で福島
原発事故が起き,今まで原発は安全だと信じていた人たちが「白鳥さんの言うと
おりだった」と原発の危険性を認識し始めたことでした。そしてもう一つは,5.
6の菅総理の「浜岡原発の停止」決定で,多くの人が「原発が止まって良かった」
「もう安心だ」と思ったことでした。しかし,菅総理の決定は,中部電力が,津
波対策である防潮堤を完成させる2年間だけであることを忘れてはなりません。
さらに,2年後は,すべての原発を稼働させようという,浜岡原発を緩和剤に使
っているだけなのです。今までの中部電力の津波対策は信用できないと静岡県知
事も言っています。浜岡原発は強固な岩盤の上に立っているという中部電力の発
表は,ずさんな調査結果から生まれています。原発は,停止しても使用済み核燃
料がメルトダウンする危険性があります。原発は石棺にして廃炉にするべきです。
○ 次に,山崎氏は,地震,津波及び放射線量について,詳細なデータを示しな
がら,わかりやすく説明してくれました。山崎氏の話では,福島原発事故は,東
京電力が,もともとの地形を津波に弱い地形に作り替えておきながら,「大津波
だった」と言い訳しています。浜岡原発も然りです。放射能の拡散は,今後,子
供たちをはじめとする人体へどのような影響があるか予想がつきません。使用済
み核燃料が地上に放り出されたら,大量の放射性物質が放出されて想像するだけ
でも恐ろしい状況になります。浜岡原発をはじめ日本の原発は,海の近くにある
ので,ひとたび事故が起こると海を破壊します。
最後に,山崎氏は,廃炉にするためには,新聞,テレビなどマスコミの活用と
近所の人たちに広めること,さらに,地方議会に働きかけて意見書を出させるな
どの行動も必要だと訴えました。
会場は約50名ほどの参加者でしたが,みなさん,熱心にメモを取るなどして,
質問の時間にも積極的に手を挙げて質問する姿が見られ,この問題に対する関心
の高さがうかがわれました。(O子)
◎この内容は、後日(10日後くらい)DVDが作成される予定です。
(1枚送料込み1000円)