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たんぽぽ舎です。【TMM:No1174】
                            転送歓迎
 
         ◆ 地震と原発事故情報 その159 ◆
            5つの情報をお知らせします(8月31日)
 
★1.電力制限(節電)を前倒しで解除した・経産省
   電気はこんなに余っていたんだ・驚き
   東電と経産省合作の大嘘に怒る
   危険な柏崎刈羽原発2基をすぐ停止せよ    柳田真
★2.ちらし配布にご協力下さい
   9月11日(日)の経産省包囲、人間の鎖行動の成功をめざして
★3.営業運転再開の泊原発3号機 保安院⇒安全委員会の
   「二重チェック」なかった
   安全委員会 斑目春樹「要請はない」
   北海道知事 高橋はるみ「二重チェックは評価できる」
   調査意向の菅氏政権交代
★4.「南相馬市の被災者からの手紙」
   -子どもの声が聞こえなくなった町-
★5.短信…数点
 
 
★1.電力制限(節電)を前倒しで解除した・経産省
   電気はこんなに余っていたんだ・驚き
   東電と経産省合作の大嘘に怒る
   危険な柏崎刈羽原発2基をすぐ停止せよ    柳田真
 
 経産省は東電・東北電力の電力制限(節電)を前倒して解除した。理由は電気
が余っているから。東電では何と1500万kw=原発13基分も余るという(東電発表
供給5500万kw、需要4000万kw強、差し引き1500万kwも余る)今年4月頃には、
『夏が大変、1000万kw不足』と言っていたのに、実際は1500万kwも余る。合計す
ると2500万kw(原発25基分)の誤差だ。
東電や政府(経済産業省)は一体、どういう計算をしていたのだろうか。
大ウソつきか、算数もロクに出来ないのか?
そのどちらなのか、国民にキチンと説明責任を果たしてもらいたい。
「ちまたのメールがウソを言うから取り締まる」と言って政府は多くの税金を計
上してメール監視を続けているが、一番の大ウソは東電と政府であった。
すぐさま、東電と政府のウソ発表の連続について調査し、責任を問わねばならな
い。責任者を追及し、処罰すべきだ。
政府がやらないのなら、我々の民衆法廷が必要だ!
 
○東電の電気があり余っている今、私達は福島県会津地方の人々の声に注目する
(柏崎原発事故が心配。西風なら会津は全滅するかもしれない)東電柏崎刈羽原
発事故を大心配している人々の声に注目する。私達はこれらの声に応えねばなら
ない。
廃原発運動の最重要課題である。
 
○東電柏崎刈羽原発2基をすぐ廃止せよ。柏崎は7基あり、動いている2基は
110万kwと135万kwで合計245万kw強。1500万kwも電気が余っている中で、これ位
は軽いもの。福島、新潟、そして全日本の人々の心配を取り除くため、柏崎刈羽
原発2基を即停止せよ。皆の力をここへ集中しよう。気象庁ですらM7台の余震
発生を心配しているのだから(M7.3は阪神淡路大震災、M7.9は関東大震
災だ。それ位の余震が原発を襲ったら原発はもたない)
 1000万人署名に並ぶ重要課題として、東電柏崎刈羽原発2基の即時停止、廃炉
を求めよう
 "廃(反)原発節電"でさらに"原発なくしても電気は大丈夫"へ前進しよう
 
 
★2.ちらし配布にご協力下さい
   9月11日(日)の経産省包囲、人間の鎖行動の成功をめざして
 
 9月11日の"人間のくさり"行動を成功させる為にチラシ配布にご協力下さい。
経産省、資源エネルギー庁、原子力安全保安院を始めて"人間のくさり"で取り囲
む行動です。
 たんぽぽ舎では3500枚増刷して、たんぽぽ舎の郵送物に1000枚同封、週刊金曜
日の集会(9月10日)に800枚同封配布、あと1700枚を各種集会や会議で配布中
です。
必要枚数をご連絡頂ければ、すぐに郵送で送ります。
 
○ストレステストはいんちきだ 原発の再稼働に反対!学習会(9.11実行委員会
主催)のDVDが出来ました。山崎久隆さん(たんぽぽ舎)と真下俊樹さん(日
消連)の力作講演録です。155分 1,000円
ご注文は、たんぽぽ舎へ
 
 
★3.営業運転再開の泊原発3号機 保安院⇒安全委員会の
   「二重チェック」なかった
   安全委員会 斑目春樹「要請はない」
   北海道知事 高橋はるみ「二重チェックは評価できる」
   調査意向の菅氏政権交代
 
○福島第一原発事故後、定期検査中の原発として初めて営業運転入りした北海道
電力泊原発3号機。運転再開に当たっては、経済産業省原子力安全・保安院と原
子力安全委員会の二重チェックが前提になっていたが、実際には、安全委が保安
委から報告を受けただけだった。国会で指摘を受けた菅直人首相は事実関係につ
いて調査する意向を示していたが、何の答も出さないまま、菅内閣は30日に総辞
職してしまった。
○一連の経緯を検証してみると、二重チェックの形式さえも整えていなかったこ
とが分かる。
  枝野幸男官房長官、海江田万里経済産業省ら関係閣僚は、定期検査中の調整運
転でフル稼働する3号機を「稼働中」と認定。営業運転に移行する際には、従来
の保安院の最終検査で十分との認識だった。しかし、経産省に不信を抱く菅首相
は保安院の検査だけでなく、安全委も「自ら判断する」ことを要求。枝野氏は今
月9日、二重チェックの実施を打ち出した。(中略)ところが、保安院と安全委は
結局、死に体の菅首相の足元を見透かすように、平然と無視した。(中略)にも
かかわらず、北海道の高橋はるみ知事は16日の道議会特別委員会で「二重チェッ
クは評価できる」と事実上、再開を容認。17日に運転が再開された。(中略)共
産党の大門実紀史参院議員が23日、参院財政金融委員会で、菅首相を追及、「あ
らためて安全委にきいてみたい」と応じたが、動いた形跡は無い。
 (2011.8.31東京新聞より抜粋)
 
 
★4.「南相馬市の被災者からの手紙」
   -子どもの声が聞こえなくなった町-
                メールマガジン読者 川上直子
 
○8月上旬藤本幸久監督の《福島の子どもを守れ》上映キャンペーン(原発震災
・ニューズリール)。5月に続き8月も、60歳以上限定(30代もいましたが)の
この応援ツァーに参加してきました。
 
「福島の子どもを守れ」上映キャンペーン
1・小出裕章さん「3ヵ月後の今」
2・今中哲二さん「低線量被曝とは
3・河田昌東さん「汚染の中で生きる」・チェルノブイリから学ぶこと・
4・広河隆一さん「チェルノブイリの真実」
 
○前回に比べ、参加者がずっと減りました。福島県内では県の主催する講演会が
各地で行われ、長崎大の山下俊一が誤った情報を撒き散らしていたようです。
今回は上映後の話し合いの時間が持たれ交流ができ、貴重な現地の声を聞くこと
ができました。それぞれの家族でも高齢者と子育て中の若夫婦では考えが違って
くるし、夫婦でも、子どもを避難させるべきか否かで意見が食い違い、本当に皆
さん苦しんで、話し始めれば、いつも時間が足りませんでした。
 そんな中で、宿として泊めてもらった、いわき市の「山さと農園」の佐藤さん
がコピーしてくださった南相馬市の被災者の方の声を、どうしても、首都圏にす
む皆さんに伝えたいと思って、たんぽぽ舎のメールで是非伝えて欲しいので送り
ます。(日本の政府にも送ろうと思います。)
○佐藤さん達いわき市で有機野菜を作っている人たちの野菜を、NPOの人たち
が買い取って、南相馬市の被災者に送っている支援物資の分配拠点の人からの手
紙です。
 
『いつも大変お世話になっております。東日本大震災+原発事故が起きてからも
う4ヶ月も経ちますが、南相馬市の復興は他の市、町、村に比べて進んでません。
秋まで本当に緊急時避難準備区域は解除になるのでしょうか。私達年寄りばかり
の町になってしまうのでしょうか。子ども達そして親たち、放射線の値が心配で
町を離れて生活している状態です。仮設ができて物資配りに行っても年寄りばか
りです。買い物に出かけようにも足がなく又、病院に通うのも大変不自由してお
ります。昔の南相馬市に戻ることができるのでしょうか。
近くに学校があっても子ども達の声が聞こえてきません。朝早く起きて隣町まで
バスで通学しているからです。現在は夏休み中ですが、外では遊ぶことができず
困っています。近くに公園があっても草が生えて放射線量が高く遊ぶことができ
ないのです。除染が必要なのです。
市外に仕事を持っている人は、常磐線が不通なので、1ヶ月に1回ぐらいバスな
どで帰宅している状態です。線路は赤くサビています。
スーパーも震災前は夜10時まで営業していたのが、7時に閉店、買い物も昼間し
ておかないと困ることもあります。農家の人たちはスーパーで野菜等を買うたび、
あまりにも高いのにびっくり。自給自足していた人は驚くことばかり。
 田、畑は草が伸び放題「原発事故さえなかったら」悔しくって涙が止まらない
といってます。海に近い人々は住む家も流され、すべて失い、生活していくのが
本当に大変です。広々とした家に住んでいた人が現在は仮設借り上げ住宅にいま
す。生きていく希望もありませんと友人同士で話しています。
 「目標のない生活」。今まで家族のために田、畑を耕したりしていました。自
分たちで何かしようと思っても、まだ時間がかかります。「心のケア」も必要で
す。私達に一番元気を与えてくれるのが、なんと言っても孫の一言です。贅沢は
言いません。一つ屋根の下で家族が一緒に生活したいです。もう少し皆様方の力
を貸してください。私たちも頑張ります。よろしくお願いします。
          原発事故から命と環境を守る会 ボランティア一同』
 
この声を聞いてください。この悲痛な叫びを聞いてもまだ原発廃止と言えない政
府って何なんですか。(川上直子)
 
 
★5.短信…数点
 
○あと13基のみ。いま、日本で動いている原発の数だ。全原発54基のうち動いて
いる原発13基は20%強のみ。しかも東京電力管内は電気が余って、電力制限令を
前倒しで解除した位。原発なくても電気は大丈夫が証明されつつある。このチャ
ンスを生かそう。
 
○昨日もやらせ報道、今日もやらせ報道。九州電力から北海道電力まで、そして
元兇は経産省と原子力安全・保安院。この詳細は、明日の配信で。
 
○槌田敦さんの文「東京電力による業務上過失致死傷罪」その2は本日の原稿が
多いので明日へまわさせて下さい。
 
○ 『さーあ、みんなで考えよう!脱原発への道』第2回ワークショップ~
だれでも、いつでも、どこでもできるアクションを作ろう~開催のお知らせ
   9月3日(土)13:15~受付、13:30~スタート。16:00終了予定。
   会場:たんぽぽ舎4階【スペースたんぽぽ】
      〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4F
   主催:東電前アクション!WSチーム
詳細はぜひ http://toudenmaeaction.blogspot.com/2011/08/blog-post_21.html
をみてください!
 
○訂正が2つあります。
  1.8/28配信のTMM1171事故情報156の★4.
   ロ 「今こそ柏から「子どもたちを守れ」の声を!9.3柏市内でデモ
     子どもたちを放射能から守ろう」の文章中に「9月9日」という
     記載がありました。正しくは、「9月3日」です。
  2.8/31最初の配信TMM1173事故情報158の★4.
   イ 「9/5保育付き放射能講座第3回」で、
     開場時間が15:30と記載されていました。
     正しい開場時間は13:30です。
 お詫びして訂正致します。
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1173】
                                   転送歓迎
         ◆ 地震と原発事故情報 その158 ◆
            4つの情報をお知らせします(8月31日)
 
         北海道電力・泊2号炉が8月26日より定期検査の為運転停止
                       残る稼動中原子炉はあと13基
 
★1.東京電力による業務上過失致死傷罪について―読者も賢明な判断を!
     JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ!
★2.野田佳彦新代表について―源八おじさんより
     安全な原発・原発輸出もいいと言う、バリバリの原発推進派
★3.秋から春までは原発を全部止めよう
     東京電力の電気があり余っている事実
★4.学習会と集会・デモの案内
  イ 学習会(スペースたんぽぽ)
  ロ 集会・デモ
 
 
 
★1.東京電力による業務上過失致死傷罪について―読者も賢明な判断を!
     JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ!
 
                                 槌田 敦
 
 槌田敦さん(物理学者。核開発に反対する会代表)が、福島原発事故の「解明と
分析」をすすめられて、近日、本を出される。そのうちの第3章「東京電力による
業務上過失致死傷罪」については、8頁にわたって、内容の濃い記述がされてい
る。それを3回にわけて紹介したい。1回めは全体の目次と1項、2回めは2-
10項、3回めは、11-20項を紹介します。
 
全目次
 
 1.刑事事件としての福島原発事故
 2.双葉病院、患者440人、避難死45人
 3.福島事故で自殺者つづく
 4.福島県住民に対する放射能加害
 5.事故の原因は、東京電力による「安全費用の節約」
 6.立地条件の改悪と防波堤を形ばかりにした罪
 7.原子炉計測を7時間も不可能にした罪
 8.水素結合器を改善せず、また水素逃し口を作らず、建屋を水素爆発に至らせ
   た罪
 9.高圧注水系電源を改善しなかった罪、勝股恒久
10.1号機、非常用復水器の欠陥を放置した罪、勝股恒久
11.2-6号機、残留熱除去系から蒸気凝縮系を削除した罪、勝股恒久
12.1号機で高圧注水系を使用せず、燃料崩壊に導いた罪、吉田昌郎
13.2号機でも高圧注水系を使用せず、海水注水で格納容器を破裂させた罪、
    吉田昌郎
14.3号機、海水注入に拘り、ECCS低圧注水系を使用しなかった罪、
    吉田昌郎
15.4号機、事前許可の工程表に反して、原子炉に核燃料運び込みの疑惑、
    吉田昌郎
16.労働者のずさんな被曝管理により、高線量の被曝をさせた罪、吉田昌郎
17.民事事件としての福島原発事故
18.東京電力は、すべての有価資産を売却して、事故対策と被害者保障に当てよ
19.東京電力は、巨大事故での被害の大きさを知っていた
20.未必の故意としての原発災害
 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 2章で述べたように、東京電力福島第一原発の業務上の過失により、多くの人々
が死にまた心に深い傷を負わせられた。これは刑法第211条「業務上必要な注意
を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役もしくは禁錮または50万円
以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も同様とする」による業
務上過失致死傷罪である。
 
 これと同種の事件に、JR福知山線転覆事故でのJR西日本社長の起訴がある。
 2005年4月25日、乗客・運転士107名が死亡した、いわゆる「尼崎事
件」で、2007年7月8日、当時の安全担当役員だった山崎正夫社長を業務上過
失致死傷罪で在宅起訴した。
 
 以下、東京電力による犯罪を詳述する。
 
 
★2.野田佳彦新代表について―源八おじさんより
     安全な原発・原発輸出もいいと言う、バリバリの原発推進派
 
民主党の野田佳彦新代表が誕生しました。
野田新代表は原発についてどういうスタンスなのでしょうか。
現在発売中の月刊誌『文藝春秋』2011年9月号に、野田新代表の文章、「わが
政権構想」というのが掲載されているので、ちょっと引用してみましょう。
 
○(以下引用)
電力は日本社会の「血液」そのものです。
震災後に計画停電が行われた首都圏の混乱は、その現実をまざまざと見せ付けまし
た。
政府は現在、計画停電を起こさない方針を明らかにしています。
しかし、日本の電力不足は日に日に悪化する懸念があります。
東日本に加え、関西電力など西日本地域も不足しています。
現在稼動している原発は来年四月までには、すべての発電所が定期検査を迎えま
す。
これらの原発が再稼動しない場合、電力の予備率はさらに悪化します。
(中略)
政府には電力を安定的に供給する体制をつくる責任があります。
厳しい現実を直視すれば、安全性を徹底的に検証した原発について、当面は再稼動
に向けて努力することが最善の策ではないでしょうか。
(引用ここまで)
 
○さらに野田新代表は原発輸出についても肯定的な意見を述べています。
つまり、バリバリの推進派ということです。
もちろん海江田氏も前原氏も推進派ですから、誰に転んでも大差はなかったのです
が。
震災から5か月が過ぎ、国民も原発の恐怖について、喉元を過ぎ、熱さを忘れつつ
あります。
そろそろ政治も、「なんちゃって脱原発」から「推進」へと舵を切りはじめたので
しょう。
ここで「NO」と声を上げなければ、原発は止まりません。
なので野田氏の文章にツッコミを入れたいと思います。
 
△電力は日本社会の「血液」そのもの(まあそうかも知れない)
△計画停電が行われた首都圏の混乱(あの時期に計画停電する必要があったかどう
 か検証しなさい)
△政府は現在、計画停電を起こさない方針(電気が余ってんだからあたり前でし 
 ょう)
△日本の電力不足は日に日に悪化する懸念(嘘つけ!余ってんじゃねえか!)
△原発は来年四月までには、すべての発電所が定期検査(そのまま止めよう!)
△原発が再稼動しない場合、電力の予備率はさらに悪化(何も対策しなけりゃね)
△政府には電力を安定的に供給する体制をつくる責任(当たり前だ!)
△安全性を徹底的に検証した原発(ほう、そんなのが実現可能なの?)
△当面は再稼動に向けて努力することが最善の策(最悪の策だよ)
 
みなさんもどしどし突っこんでくださいね。
 
 
★3.秋から春までは原発を全部止めよう
     東京電力の電気があり余っている事実
 
                   メールマガジン読者 神奈川 長尾高弘
 
 たんぽぽ舎さま
 
 いつもメールニュースありがとうございます。今日は電力があまっていて東電が
電力制限令をやめたがっているというニュースが載っていましたが、まもなく秋に
なろうとしております。
 
 秋から春は、夏のように需給が逼迫すると電力会社や経産省が主張する余地すら
ないと思います。唯一、冬がピークだと主張している北電がありますが、冷房は電
気でしかできませんけれども、暖房は石油やガスの方が主力で、電気は従属的なも
のですから、仮に北電で逼迫したとしても、ほかの電力から送電すれば十分間に合
うはずです(素人でも、自信をもって言えるのではないかと思います)。
 
 だとすれば、秋からの運動として、秋から春までは原発を全部止めようと提起す
ることも可能なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。もしそれが実現
できれば、夏だけ原発を動かすことの無意味さを誰もが感じると思います。そうす
れば、早期の脱原発が実現します。
 
 運動の柔軟性を示すことにもなりますし、敵に足下をすくわれる危険も少ないと
思います。
 
 ご検討いただければ幸いです。
 
 
★4.学習会と集会・デモの案内
 
 イ 学習会(スペースたんぽぽ)
 
  ・9月5日(月)  お母さんお父さん向け保育付放射能講座第3回
                        放射能と食品
                       
   講 師:安田節子(食品研究家)
      保育士:大竹なのは・中村徹(たんぽぽ舎)
      15:30開場 14:00開会~16:30 資料代\800
 
  ・9月15日(木) 原発の焦点を切る (再稼働、空母、臨界事故)
   講 師:山崎久隆(たんぽぽ舎)、柳田 真(たんぽぽ舎)
   18:30開場 19:00開会~21:00 資料代\1,000
   
  ・10月3日(月) 東京電力を刑事告発して、他
   講 師:明石昇二郎(ルポライター)、槌田敦(物理学者)、
       広瀬隆(ビデオ出演)
   18:30開場 19:00開会~21:00 資料代\1,000
 
 
 ロ 集会・デモ
 
  ・9月9日(金)  9.9こどもキューキューアクション!!
              ~経産省&文科省に抗議~
     
      主催:東電前アクション 
     
      18:30 文科省休館前  
      19:30 経産省別館前
 
  ・9月11日(日) 再稼働反対・脱原発! 経産省を人間の鎖で囲もう!
   
    主催:9・11再稼働反対・脱原発!全国アクション実行委員会
   
    13:00     日比谷公園・西幸門集合(霞ヶ関駅、内幸町駅)
   13:30     デモ出発(新橋方面/東電前など通り日比谷公園まで)
   15:30~17:00 経済産業省(保安院)を1万人の「人間の鎖」で包囲!
 
  ・9月19日(月) 9・19「さようなら原発 5万人集会」
  
   主催:「さようなら原発」一千万人署名市民の会
   
   会場:明治公園(東京都新宿区霞ヶ丘町6)
   
   13:00 ライブ
      13:30 集会
      14:15 パレード
   
    ・ 9月25日(月) 米原子力空母は出ていけ
     
      11:00 ヴェルニー公園(京浜急行塩入駅下車5分)
      11:50 デモ出発
     
    ・ 9月30日(金) 臨界ヒバク事故12周年行動
   
   主催:9.30実行委員会
   
   10:00 経産省別館前で追悼集会
   18:30 スペースたんぽぽで学習会
 
 
[編集部より]
 
 メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿を受け付けてい
ます。
 「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、タイトル及び内容を400字以
内で、またその他投稿に関しては400~800文字以内でタイトル及び内容をお
送り下さい。
宛先は、nonukes@tanpoposya.net まで。たんぽぽ舎です。【TMM:No1173】
                                   転送歓迎
         ◆ 地震と原発事故情報 その158 ◆
            4つの情報をお知らせします(8月31日)
 
         北海道電力・泊2号炉が8月26日より定期検査の為運転停止
                       残る稼動中原子炉はあと13基
 
★1.東京電力による業務上過失致死傷罪について―読者も賢明な判断を!
     JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ!
★2.野田佳彦新代表について―源八おじさんより
     安全な原発・原発輸出もいいと言う、バリバリの原発推進派
★3.秋から春までは原発を全部止めよう
     東京電力の電気があり余っている事実
★4.学習会と集会・デモの案内
  イ 学習会(スペースたんぽぽ)
  ロ 集会・デモ
 
 
 
★1.東京電力による業務上過失致死傷罪について―読者も賢明な判断を!
     JR福知山線転覆事故(死者多数)での社長起訴をみならえ!
 
                                 槌田 敦
 
 槌田敦さん(物理学者。核開発に反対する会代表)が、福島原発事故の「解明と
分析」をすすめられて、近日、本を出される。そのうちの第3章「東京電力による
業務上過失致死傷罪」については、8頁にわたって、内容の濃い記述がされてい
る。それを3回にわけて紹介したい。1回めは全体の目次と1項、2回めは2-
10項、3回めは、11-20項を紹介します。
 
全目次
 
 1.刑事事件としての福島原発事故
 2.双葉病院、患者440人、避難死45人
 3.福島事故で自殺者つづく
 4.福島県住民に対する放射能加害
 5.事故の原因は、東京電力による「安全費用の節約」
 6.立地条件の改悪と防波堤を形ばかりにした罪
 7.原子炉計測を7時間も不可能にした罪
 8.水素結合器を改善せず、また水素逃し口を作らず、建屋を水素爆発に至らせ
   た罪
 9.高圧注水系電源を改善しなかった罪、勝股恒久
10.1号機、非常用復水器の欠陥を放置した罪、勝股恒久
11.2-6号機、残留熱除去系から蒸気凝縮系を削除した罪、勝股恒久
12.1号機で高圧注水系を使用せず、燃料崩壊に導いた罪、吉田昌郎
13.2号機でも高圧注水系を使用せず、海水注水で格納容器を破裂させた罪、
    吉田昌郎
14.3号機、海水注入に拘り、ECCS低圧注水系を使用しなかった罪、
    吉田昌郎
15.4号機、事前許可の工程表に反して、原子炉に核燃料運び込みの疑惑、
    吉田昌郎
16.労働者のずさんな被曝管理により、高線量の被曝をさせた罪、吉田昌郎
17.民事事件としての福島原発事故
18.東京電力は、すべての有価資産を売却して、事故対策と被害者保障に当てよ
19.東京電力は、巨大事故での被害の大きさを知っていた
20.未必の故意としての原発災害
 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
 2章で述べたように、東京電力福島第一原発の業務上の過失により、多くの人々
が死にまた心に深い傷を負わせられた。これは刑法第211条「業務上必要な注意
を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役もしくは禁錮または50万円
以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も同様とする」による業
務上過失致死傷罪である。
 
 これと同種の事件に、JR福知山線転覆事故でのJR西日本社長の起訴がある。
 2005年4月25日、乗客・運転士107名が死亡した、いわゆる「尼崎事
件」で、2007年7月8日、当時の安全担当役員だった山崎正夫社長を業務上過
失致死傷罪で在宅起訴した。
 
 以下、東京電力による犯罪を詳述する。
 
 
★2.野田佳彦新代表について―源八おじさんより
     安全な原発・原発輸出もいいと言う、バリバリの原発推進派
 
民主党の野田佳彦新代表が誕生しました。
野田新代表は原発についてどういうスタンスなのでしょうか。
現在発売中の月刊誌『文藝春秋』2011年9月号に、野田新代表の文章、「わが
政権構想」というのが掲載されているので、ちょっと引用してみましょう。
 
○(以下引用)
電力は日本社会の「血液」そのものです。
震災後に計画停電が行われた首都圏の混乱は、その現実をまざまざと見せ付けまし
た。
政府は現在、計画停電を起こさない方針を明らかにしています。
しかし、日本の電力不足は日に日に悪化する懸念があります。
東日本に加え、関西電力など西日本地域も不足しています。
現在稼動している原発は来年四月までには、すべての発電所が定期検査を迎えま
す。
これらの原発が再稼動しない場合、電力の予備率はさらに悪化します。
(中略)
政府には電力を安定的に供給する体制をつくる責任があります。
厳しい現実を直視すれば、安全性を徹底的に検証した原発について、当面は再稼動
に向けて努力することが最善の策ではないでしょうか。
(引用ここまで)
 
○さらに野田新代表は原発輸出についても肯定的な意見を述べています。
つまり、バリバリの推進派ということです。
もちろん海江田氏も前原氏も推進派ですから、誰に転んでも大差はなかったのです
が。
震災から5か月が過ぎ、国民も原発の恐怖について、喉元を過ぎ、熱さを忘れつつ
あります。
そろそろ政治も、「なんちゃって脱原発」から「推進」へと舵を切りはじめたので
しょう。
ここで「NO」と声を上げなければ、原発は止まりません。
なので野田氏の文章にツッコミを入れたいと思います。
 
△電力は日本社会の「血液」そのもの(まあそうかも知れない)
△計画停電が行われた首都圏の混乱(あの時期に計画停電する必要があったかどう
 か検証しなさい)
△政府は現在、計画停電を起こさない方針(電気が余ってんだからあたり前でし 
 ょう)
△日本の電力不足は日に日に悪化する懸念(嘘つけ!余ってんじゃねえか!)
△原発は来年四月までには、すべての発電所が定期検査(そのまま止めよう!)
△原発が再稼動しない場合、電力の予備率はさらに悪化(何も対策しなけりゃね)
△政府には電力を安定的に供給する体制をつくる責任(当たり前だ!)
△安全性を徹底的に検証した原発(ほう、そんなのが実現可能なの?)
△当面は再稼動に向けて努力することが最善の策(最悪の策だよ)
 
みなさんもどしどし突っこんでくださいね。
 
 
★3.秋から春までは原発を全部止めよう
     東京電力の電気があり余っている事実
 
                   メールマガジン読者 神奈川 長尾高弘
 
 たんぽぽ舎さま
 
 いつもメールニュースありがとうございます。今日は電力があまっていて東電が
電力制限令をやめたがっているというニュースが載っていましたが、まもなく秋に
なろうとしております。
 
 秋から春は、夏のように需給が逼迫すると電力会社や経産省が主張する余地すら
ないと思います。唯一、冬がピークだと主張している北電がありますが、冷房は電
気でしかできませんけれども、暖房は石油やガスの方が主力で、電気は従属的なも
のですから、仮に北電で逼迫したとしても、ほかの電力から送電すれば十分間に合
うはずです(素人でも、自信をもって言えるのではないかと思います)。
 
 だとすれば、秋からの運動として、秋から春までは原発を全部止めようと提起す
ることも可能なのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。もしそれが実現
できれば、夏だけ原発を動かすことの無意味さを誰もが感じると思います。そうす
れば、早期の脱原発が実現します。
 
 運動の柔軟性を示すことにもなりますし、敵に足下をすくわれる危険も少ないと
思います。
 
 ご検討いただければ幸いです。
 
 
★4.学習会と集会・デモの案内
 
 イ 学習会(スペースたんぽぽ)
 
  ・9月5日(月)  お母さんお父さん向け保育付放射能講座第3回
                        放射能と食品
                       
   講 師:安田節子(食品研究家)
      保育士:大竹なのは・中村徹(たんぽぽ舎)
      15:30開場 14:00開会~16:30 資料代\800
 
  ・9月15日(木) 原発の焦点を切る (再稼働、空母、臨界事故)
   講 師:山崎久隆(たんぽぽ舎)、柳田 真(たんぽぽ舎)
   18:30開場 19:00開会~21:00 資料代\1,000
   
  ・10月3日(月) 東京電力を刑事告発して、他
   講 師:明石昇二郎(ルポライター)、槌田敦(物理学者)、
       広瀬隆(ビデオ出演)
   18:30開場 19:00開会~21:00 資料代\1,000
 
 
 ロ 集会・デモ
 
  ・9月9日(金)  9.9こどもキューキューアクション!!
              ~経産省&文科省に抗議~
     
      主催:東電前アクション 
     
      18:30 文科省休館前  
      19:30 経産省別館前
 
  ・9月11日(日) 再稼働反対・脱原発! 経産省を人間の鎖で囲もう!
   
    主催:9・11再稼働反対・脱原発!全国アクション実行委員会
   
    13:00     日比谷公園・西幸門集合(霞ヶ関駅、内幸町駅)
   13:30     デモ出発(新橋方面/東電前など通り日比谷公園まで)
   15:30~17:00 経済産業省(保安院)を1万人の「人間の鎖」で包囲!
 
  ・9月19日(月) 9・19「さようなら原発 5万人集会」
  
   主催:「さようなら原発」一千万人署名市民の会
   
   会場:明治公園(東京都新宿区霞ヶ丘町6)
   
   13:00 ライブ
      13:30 集会
      14:15 パレード
   
    ・ 9月25日(月) 米原子力空母は出ていけ
     
      11:00 ヴェルニー公園(京浜急行塩入駅下車5分)
      11:50 デモ出発
     
    ・ 9月30日(金) 臨界ヒバク事故12周年行動
   
   主催:9.30実行委員会
   
   10:00 経産省別館前で追悼集会
   18:30 スペースたんぽぽで学習会
 
 
[編集部より]
 
 メルマガ読者からの集会・デモ・講演会のお知らせ、その他投稿を受け付けてい
ます。
 「集会・デモ・講演会のお知らせ」に関しては、タイトル及び内容を400字以
内で、またその他投稿に関しては400~800文字以内でタイトル及び内容をお
送り下さい。
宛先は、nonukes@tanpoposya.net まで。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1172】
                                   転送歓迎
         ◆ 地震と原発事故情報 その157 ◆
            6つの情報をお知らせします(8月30日)
 
         北海道電力・泊2号炉が8月26日より定期検査の為運転停止
                       残る稼動中原子炉はあと13基
 
★1.原発推進、増税、大連立の最低党首を選出した民主党
★2.東電の電気が余ってる。た~くさん。
   それなら、2つの原発のはざまで心配している福島県会津の人達を考えて、
   東電柏崎・刈羽原発2基をすぐ停止せよ
★3.☆スペースたんぽぽで原発関連映画上映会☆
    ~映像で見る原子力・核の問題~ ワンコインで3本。
★4.メルマガ読者から
 イ ヨーロッパからも脱原発の声を!
     欧州在住日本人から、日本政府に嘆願書を提出します。
 ロ 「さようなら原発パレード、1000万人アクション in 東村山」の案内
★5.放射線基準の「暫定」って いつまで!?
     責任逃れの詭弁 受忍強いる政府
     緊急措置が恒常化…労働者より事故処理優先
★6.9月7日の槌田敦裁判(公判)の傍聴のお願い
 
 
 
★1.原発推進、増税、大連立の最低党首を選出した民主党
 
                                糸色のぞむ
 
 第一回目の投票では5候補の誰もが過半数を得ることができず、上位2名の決選
投票で小沢の応援を受けた泣きの海江田を38票差で破り、事実上次の総理として
選出されたこの野田なる男はどんな男か。
 原発政策については「減原発」を将来的な課題としつつ、「当面、原発によるエ
ネルギーの安定供給は不可欠」という姿勢を示しているとマスコミでは報道されて
いるが、実際は「日本の自立の為には日本の核武装は不可欠」であり、そのために
は「国連の常任理事国以外で核燃料サイクルの保持を認められている権利」を守る
ために破綻した核燃料サイクルの保持を絶対命題とするバリバリの独自核武装=原
発推進派である。
 
 それだけではない。「現在の経済状況においての有効需要創出という観点におい
ては、東日本大震災は千歳一遇のチャンスである」と言って憚らないないほどの、
およそ一般庶民の感覚とはかけ離れた感性の持ち主であり、そうであるが故に「増
税による財政再建」を今回の5人の候補の中で唯一明言しているのが野田その本人
である。
 
 更に歴史認識においては平成十七年には「『戦犯』に対する認識と内閣総理大臣
の靖国神社参拝に関する質問主意書」なる意見書で「A級戦犯は戦争犯罪人でな
い」という歴史認識を披露したゴリゴリの国家主義者でもある(韓国メディアは民
主党の新代表選出に対して「野田佳彦代表は『極右派』」と警戒心を露わにしてい
る)。こうした思想的地金が故に、自民党との大連立を指向したとしても何の不思
議もない。何れにせよ民主党は無為無策ではあったが「市民主義」を地金とするが
故に「脱原発」打ち出した菅直人現首相より最悪な、歴史的に「最低首相」候補を
選出した責任を早晩とらされるハメになるだろう。
 
 
★2.東電の電気が余ってる。た~くさん。
   それなら、2つの原発のはざまで心配している福島県会津の人達を考えて、
   東電柏崎・刈羽原発2基をすぐ停止せよ
 
                                 柳田 真
 
○ 東電の電気がた~くさん余っていて、先日、電力制限令をやめたいと経産省へ
働きかけた。東電は余ってる電気をもてあましている。
 
○ それなら、東電の2つの原発群(東電福島原発10基と、東電柏崎・刈羽原発
7基。計17基)に囲まれた地域で原発事故の心配と不安におののく、福島県会津
地方の人々、そして日本中の心配する人々の気持ちに答えて、東電は柏崎・刈羽原
発2基(5号、6号)をすぐ止めてもらいたい。福島原発事故で甚大な迷惑をがけ
たゆえ、これ以上の迷惑をかけないといぅ気持ちがあるなら、すぐ停止してほし
い。
 現在、東電原発全17基中15基が地震と定検でとまっていいて、あと2基。そ
の2機の出力は245万kwだ。全然、大丈夫の範囲だ。
 
○ 2基を止めれば、東電管内が原発なし(原発ゼロ)で「電気は大丈夫」が事実
として実現する(実は2003年、にもあったが…)原発なしで日本は大丈夫の明
るい展望が近づいている。みんなで声を大にしていおう。
 
 東電柏崎・刈羽原発2基をすぐ停止せよ!
 
 地震が、柏崎を襲わない今のうちに、すぐに。
 
 
★3.☆スペースたんぽぽで原発関連映画上映会☆
    ~映像で見る原子力・核の問題~ ワンコインで3本。
 
◆日 時:9月2日(金)18:30会場、19:00上映開始
 
◆場 所:スペースたんぽぽ 
            東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル4F
                           TEL 03-3238-9035
 
◆参加費:500円
 
◆上映映画:
1 原子力空母の危険性(35分)
2 東京を駆け抜ける核燃料輸送車(17分)
3 見殺しにされた米軍兵士 ~米国が隠すイラク戦争「死の兵器」~(30分)
※専門家による解説付き
 
映画上映会後は、皆さんで感想など共有する時間があります。
また、会場には原発関連冊子や書籍、Tシャツなどございます。
お気軽にお越しください。
 
 
★4.メルマガ読者から
 
イ ヨーロッパからも脱原発の声を!
    欧州在住日本人から、日本政府に嘆願書を提出します。
 
 6月に国民投票で「脱原発」を決めたイタリアで邦人有志が日本政府に「脱原
発」政策の実現を求める公開嘆願書を用意し、署名を集めています。
 
 ヨーロッパに住むお知り合いがある方、広報にご協力を!
 
 日本にいる家族や大勢の友人知人の身を案じ、また、圧倒的多数の市民が「原発
に依存しない社会」を望んでいるのに、全く逆の方向へ進もうとしている政治に焦
燥と怒りを感じ、さらに、近年急増中の日本ファンの懸念の声に答えたいという切
実な思いから、7月末、在伊の理由も立場も年齢も様々な日本人たちが知恵を寄せ
合い、日本政府に直接訴える準備を始めました。
 
 ・・・日本は、ヒロシマとナガサキという、人類にとっての癒せぬ「原爆の深い
傷」を負った世界で唯一の国として、今こそ、フクシマという厳しい現実と真摯に
向き合い、これ以上のヒバクシャを出さない、未来の世代への責任ある選択をする
倫理的な義務がある、というのが呼びかけ人たちの立場です。
 
詳細は
http://www.semisottolaneve.org/ssn/a/34464.html
署名活動は9月8日まで続け、9月の脱原発アクションウィーク中に首相官邸への
提出を計画しています。どうぞよろしくお願い致します。
 
齋藤ゆかり 《資料センター《雪の下の種》
 
Centro di documentazione "Semi sotto la neve" Via Gentileschi, 6A 56123 Pisa Italia
 
sito: www.semisottolaneve.org  email: info@semisottolaneve.org
 
 
ロ 「さようなら原発パレード、1000万人アクション in 東村山」の案内
 
 私たち“さようなら原発東村山”では9月17日にパレードを行います。今回が
私たち初めての行動ですが、止まるどころか拡大一方の福島の放射能汚染、その現
実に、私たち国民は原発もういらないの声をあらためて今後も上げていかなくては
いけないと思っています。
 
さようなら原発パレード、1000万人アクション in 東村山
 
9月17日(土) 午後2時半~4時
集 合:西武新宿線久米川駅南口徒歩5分の公園(当日は駅前で私たちのメンバー
がご案内致します)
パレード出発:3時
主 催:さようなら原発東村山
連絡先:清水ゆり子 042-391-9791
 
 
★5.放射線基準の「暫定」って いつまで!?
     責任逃れの詭弁 受忍強いる政府
     緊急措置が恒常化…労働者より事故処理優先
 
 誰が次の首相になっても、変わらないのは福島原発事故によるこの国と世界に広
がった放射能汚染の現実だ。事故後、土地、水、食物、汚泥、原発労働者の被ばく
線量などに暫定基準が設けられた。だが、暫定とはいうが、それはいつまでなの
か。むしろ、暫定という言葉によって、半ば恒常化する汚染や責任問題がぼかされ
てはいないか。「暫定」は詭弁にすぎないという声も漏れ聞こえる。
 
 世論の反発で基準改善も……。文部科学省は26日、福島県内の小中学校や幼稚
園での屋外活動を制限する放射線量の基準値毎時3.8μシーベルトを廃止、新た
な目安を毎時1μシーベルト未満とする方針を通知した。もし基準を超えても屋外
活動を制限せず、除染で対応する。同省原子力災害対策支援本部は「基準値の
3.8μシーベルトは今月下旬までの暫定的な考え方だった。福島県内で基準値を
超える学校や幼稚園はなくなっていた」と説明する。だが、廃止の背景に保護者ら
の猛烈な反発があったことは疑いない。基準値の3.8μシーベルトは、年換算で
20mシーベルトに相当する。国際放射線防護委員会(ICRP)が緊急時に浴び
てもよいとしている年間放射線量20~100mシーベルトの下限だ。文科省が4
月、この値を公表するや、保護者らは怒りを爆発させた。文科省は5月下旬、国内
法で定められた一般人の年間被ばく線量限度「年1mシーベルト以下」を目指すこ
とを示さざるを得なくなった。つまり、今回の3.8μシーベルト基準値の廃止は
その追認にすぎない。それでも、まれな「改善」ではある。世論の反発がなけれ
ば、ズルズルと「暫定」は続く。食品には事故直後の3月17日、暫定規制値が初
めて設けられた。それまでは「安全神話」の下、規制値自体がなかった。
 
 期間は1年…言葉濁す行政。放射性セシウムについては、飲食物から摂取できる
量が年間5mシーベルトに制限され「飲料水」「野菜類」「コメなどの穀類」など
5グループに1mシーベルトずつ割り当てられた。外部被ばくも含めて年間20m
シーベルトを超えないという前提からの値だが、あくまで緊急時の基準だ。一方、
放射性物質が人体に与える影響を検討していた食品安全委員会は7月、生涯の累積
線量を100mシ―ベルトに抑えるべきだとする答申案をまとめた。パブリックコ
メントを経て正式に答申を受ければ、厚生労働省は基準を再検討するとしているが
「生涯100mシーベルト」という漠然とした値に基づく作業は難航必至だ。いつ
まで「暫定」が許されるのか。厚労省基準審査課は「一年の放射線量で暫定基準値
がつくられていることを考慮すれば、暫定の期間は一年という考え方はできるが、
はっきりとは言えない」と言葉を濁す。(中略)
 
 事故の収束作業に従事する労働者の被ばく線量も問題だ。事故の前まで緊急時の
被ばく線量上限は100mシーベルトだったが、今回の事故に携わる労働者に限っ
て250mシーベルトに引き上げられ、そのまま放置されている。厚労省労働基準
局安全衛生部は「引き下げの検討は常にしているが、やみくもに下げれば、国民が
期待する原子炉の安定化作業に支障が出る」と話す。しかし、実際には人手不足か
ら上限引き上げも一時は検討された。労働者の健康よりも、事故処理を優先する政
府の姿勢に変化は無い。避難の目安にもなっている年間20mシーベルトの積算数
量について、矢ヶ崎克馬・琉球大名誉教授(放射線被害)は「ICRP」の基準
(年1mシーベルト)自体が内部被ばくを無視し、人の健康より原発を運営する立
場を優先してつくられているのに、その20倍も人を危険にさらす水準であって、
到底許し難い数値だ」と憤る。「食品についても、放射性セシウムでコメなど
1kgあたり500ベクレルと巨大な値が設定されており『それ以下ならどんどん
食べなさい』と宣伝しているのも同然。国民に受忍を強いて、被ばくを回避させる
責任を放棄しているといわざるをえない。主権在民をうたう国家として、やっては
いけないことをやっている」政府は最近、福島第一原発から半径20km圏の警戒区
域のうち、放射線量が極めて高い土地については国有化を視野に入れた検討を始め
た。同区域の住民は事故直後に避難を指示され、4月には「警戒区域」が設定され
た。重度の汚染から「再び戻ることは難しい」という専門家の指摘は当初からあっ
たが、この半年弱、政府は批判を恐れたのか、口をつぐんだまま。その間、住民は
生活再建の道を探ることもできず、無為に時間をすごすしかなかった。こうした例
をみれば、政府のいう暫定基準は本来の意味ではなく、汚染の長期化に伴う政府や
東電への反発を恐れ、糊塗するまやかしではないかと勘繰りたくなる。(後略) 
 
                      (東京新聞8月29日より抜粋)
 
 
★6.9月7日の槌田敦裁判(公判)の傍聴のお願い
 
9月7日(水) 午後1時15分から 東京地裁721号法廷にて、第二次気象学
会裁判口頭弁論 開廷! 判決がされる可能性があり、みなさんの傍聴をお待ちし
ます。閉廷後、槌田さんご自身のお話がきけます。核開発派が司法にも、落してい
る暗影をはねのけるためには、傍聴参加者の力が必要です。
 
                       主催 槌田敦裁判を応援する会
たんぽぽ舎です。【TMM:No1171】
                                    転送歓迎
         ◆ 地震と原発事故情報 その156 ◆
            4つの情報をお知らせします(8月28日)
 
★1.放射能を測定したい(空中線量、土壌の測定)
     サーベイメータの購入に際しての質問とお答え
★2.ホールボディカウンタについての質問とお答え
★3.核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の菅首相あての福島原発事故に関する書簡
   ◎住民の安全を最優先に;
    避難規模の拡大を;
    ゆるい許容基準を改めて日本国民と世界に情報の十分な開示を
★4.学習会・講演会のお知らせ
 イ <東日本大震災と正義シリーズ(7):最終回>
     「大震災と原発災害を経た今、どのような世界を創りたいですか?」
 ロ 今こそ柏から「子どもたちを守れ」の声を! 9.3柏市内でデモ 
     子どもたちを放射能から守ろう
 
 
 
★1.放射能を測定したい(空中線量、土壌の測定)
     サーベイメータの購入に際しての質問とお答え
                                 たんぽぽ舎 原田裕史
 いつもメール配信していただきありがとうございます。
 最新DVDの注文をお願いします。残部なしの5と10以外、即ち12本をお願
いします。
 もし質問ができるならばご教示いただきたいのですが・・・。
質問:空中のガンマ線や土壌などのセシュ―ムを測る機器で値段が20万~50万
位のお勧めのものがありましたら教えていただきませんか。
質問:水の放射能を測る場合は高額な器械(300万位)ではないと測れないと聞
きましたが、たんぽぽ舎に依頼すれば水の検査は可能でしょうか。もし可能ならば
その値段は?。よろしくお願いします。
 
 O様、たんぽぽ舎の原田です。
1.国内に販売代理店があるサーベイメータで、自然環境程度の測定を目的とした
ものであればどれも大きな差は無いと思います。ものによっては高線量用のものが
ありますので注意してください。
 高額商品ですので、しっかりした購入元を選ぶことが大事だと思います。大学な
どでは、実験装置などを卸している会社などに相談して入手可能なものの中から選
ぶのが普通だと思います。
 中学高校などで理科実験器具を購入している会社に相談するのも良いと思いま
す。
 それでも、個人的なおすすめということになりますが、日立アロカ製の172B
あたりが良いと思います。1インチのたしか50万円程度だったと思います。政府
が出しているマニュアルなども日立アロカ製のものを基準としていることが多いの
で比較も容易です。(つまり政府発表等との比較の容易さからの選択です)
 
2.土壌の汚染は正確に測るには雑音を除く遮蔽容器などが必要なので金額が数百
万円になってしまうと思います。50万円以下ということであれば簡易計測という
ことになります。
 
取り急ぎ以上です。よろしくお願いします。
 
3.水の測定は、たんぽぽ舎で可能です。測定料金は、1検体一般の方で7000円
(たんぽぽ舎の会員は6000円)です。但し、現在も測定依頼が多く混んでいますの
で、事前にお問い合わせ下さい。(3.については柳田の追加した文です)
 
 
★2.ホールボディカウンタについての質問とお答え
 
                           たんぽぽ舎 原田裕史
 
○ 初めてお便りをさせて頂きます。千葉県在住のKと申します。
 先日、地元の国会議員さん(第一秘書の方ですが)に千葉県穴川にある放射線医
学総合研究所のホールボディカウンターを千葉県のホットスポットと呼ばれる地域
の人々が使えるよう開放して欲しいと要望を渡して参りました。
 
 要望した理由として
・子どもを持つ親の“分からないままの不安”を軽減したい
・結果によって、地域で取り組むべき対策が推進・具体化される
のではないかとの思いがありました。
 
 ただ、ホールボディカウンターはあまり正確に被曝が測れない、少なく出てしま
う、いい加減な測り方をされてしまう、などの指摘もあると聞きました。
 
 それが事実ですと、不安の解消どころか間違った安心感を与えるおそれもありま
すし、地域の除染への働きかけをかえって妨害することになるかも知れません。
 
 今後、ホールボディカウンター使用開放の要望を出していくにあたり、注意点や
話しの進め方(署名なのか要望書なのか国会議員なのか県議員なのか)をアドバイ
ス頂ければと思い、お忙しいところ申し訳なく思いながらパソコンに向かっており
ます。
 
 勉強会に参加した上で、ご質問させて頂くのが筋だと承知しておりますが未就学
児2人を抱えておりますため、参加が難しい環境です。
 
 勝手を申しますが、どうぞ宜しくお願い致します。
 
 
○ K様
 たんぽぽ舎の原田と申します。ご質問ありがとうございます。
 
 放医研のホールボディカウンタがどの程度の精度なのかはわかりませんが、おそ
らく精度よく体内の核種まで同定して精度よく測ることができると思います。
 
 ですが、もしも人が汚染されているとしたら環境も汚染されていますので環境雑
音に紛れてよくわからないということになる可能性も高いと思います。
 
 原発作業者の場合は放射性物質が「濃い」場所で作業して汚染し「薄い」場所で
検査をするのでノイズに紛れることは少ないですが、今回の福島第一原発事故でも
周辺の放射線が強くて福島第一原発ではホールボディーカウンターが使えなくなっ
たと報道がありました。
 
 また、原発作業者の場合、作業を始める前にホールボディカウンターで計測をし
ておいて、作業が終了する際にまた計測を行うことで作業によって増えた放射性物
質の量がわかりますが、一般の方は現在の値しかわかりませんから、評価が難しい
と思います。
 
 ホールボディカウンタで測ることができるのがガンマ線とX線に限られるのでア
ルファ線やベータ線を測ることができないので「正確に被曝が測れない」「少なく
出てしまう」という人がいるのではないでしょうか。原発事故の汚染ではアルファ
線のみの汚染は考えられないのでガンマ線が多ければアルファ線も多くガンマ線が
少なければアルファ線も少ないと考えることができると思います。
 
 「いい加減な測り方をされてしまう」という評価に関しては、主観的な問題です
が、一番問題だと思います。そのような懸念がある場合は、どんなに計測をしても
不安の解消につながらないので、労力が無駄になります。
 
 そういうわけで、不安を解消という観点からみると、計測機関をどれだけ信頼で
きるか、という点が一番重要な点だと思います。
 
 要望の提出先は、千葉県民を測るということであれば、千葉県の議員を動かすこ
とが効果的だと思います。国の場合は千葉県民を測るよりも福島県を優先するでし
ょう。
 
以下は個人的な意見ですが、
 
 ホールボディカウンターによる検査を受ける意味が無いとは思いませんが、それ
に対する労力としては余り効率的ではないように感じます。
 
 放射線の害というのは低線量の場合確率的にしかわかりません。少し他の人より
も余分に放射線を浴びていても少しガンなどになる確率が増えるだけです。その
「少し」の部分に一喜一憂するのはストレスを増やす結果になります。
 
 宝くじを一枚買うのと二枚買うので二枚買った方が当たる確率は2倍になります
が、あたり易さは大した違いはありません。二枚買った方が先に当たる保証もあり
ません。同様に被ばくの量が少なくてもガンになるときはなります。いくらか被ば
くが多くても、ならない人はなりません。
 
 ですから、個人の計測よりも、地域全体として被ばくを減らす(当たりを減ら
す)ことを考えることが大切だと思います。
 
 地域の対策としてはホールボディカウンターで個々人を計測するよりも土地の汚
染を調べる方が同じ予算労力であれば効果的ではないでしょうか。
 
 土地の汚染を調べれば人の汚染も大体は判りますし、個々人の汚染の差を計測す
ることは差別にもつながります。個々人の汚染を見ずに全体の汚染量を見るために
は土壌汚染を調べるのが良いと思います。
 
 取り急ぎ以上です。よろしくお願いします。
 
 
★3.核戦争防止国際医師会議(IPPNW)の菅首相あての福島原発事故に関する書簡
   ◎住民の安全を最優先に;
    避難規模の拡大を;
    ゆるい許容基準を改めて日本国民と世界に情報の十分な開示を
─────────────────────────────────────
核戦争防止国際医師会議(IPPNW)は1985年にノーベル平和賞を受賞した
反核の国際的医師団体です。先に文科省が学校での放射線安全基準を20ミリシー
ベルトにしたことに驚いて、4月29日付けで文科大臣宛てにその非を指摘し撤廃
を促す書簡を公開しました。その後も一向に改まらない日本政府の事故対応に業を
煮やしたかのように、今回再び8月22日付けで、この危機に対する包括的な助言
と要請の書簡を総理大臣宛に出しました。本文にある「自国の一般公衆にふりかか
る放射線に関連する健康上の危害をこれほどまで率先して受容した国は、残念なが
らここ数十年間、世界中どこにもありません」というくだりが、世界が日本を見、
IPPNWが突き動かされた悲劇的状況をよく表しているようです。
書簡の受取人の菅首相は今日引退を表明しましたが、今後も政府が「日本国総理大
臣」に宛てられたこの書簡を真摯に受け止めることを願います。
この翻訳は田中泉さん、乗松聡子さん(バンクーバー)、川崎哲さんの3名の方々
によるものです。諒解を得てTUP速報としても公開します。
                       (前書き:藤谷英男/TUP)
─────────────────────────────────────
2011年8月22日
100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1
 
内閣総理大臣 菅直人閣下
 
拝啓
 
 核戦争防止国際医師会議(IPPNW)は、3月11日の地震と津波のあと日本
で起きた悲劇的なできごとを綿密に追ってきました。今回の大災害の犠牲者の皆さ
ま、そしてすべての日本の皆さまに、心からお見舞い申し上げます。毎年この時
期、皆さまは広島と長崎への原爆投下を思い起こされています。そして、平和を祈
念し、核兵器が二度と再び使われることのないようその廃絶を願うアピールを国と
して採択されています。しかし今年は、悲しいことに福島で起きた新たな核の災害
から立ち直ろうとしている最中にそれらの日を迎えることとなりました。IPPN
Wの全員が、皆さまと悲しみを分かち合いたいと思います。
 
 私たちがこの数カ月間特に懸念してきたのは、福島第一原発での事故について、
そして最も危険な地域に暮らす人びとの放射線被ばくの影響についてです。
 私たちは危機の初期の頃から、事故を起こした原子炉から出る放射性物質の中身
と規模について日本の公衆と国際社会に対し充分な情報提供がなされていない様子
であり、これを遺憾に思うと申し上げてきました。また、被害にあわれた住民の
方々の被ばくについて適切な調査が行われていない可能性があること、原発周辺に
住む方々の避難範囲が充分ではない可能性があること、そして国際的に実践されて
きた最善の放射線防護の基準からすれば、被ばくの上限値は日本の人びと、特に子
どもや妊婦など弱い人びとを守るために必要なレベルに満たないものであるとも申
し上げてきました。
 
 最近の報道では原子力の安全性に責任を負う政府機関が公衆の健康より政治的・
経済的利益を優先してきたのではないかとの疑問が上がっており、私たちはこれを
心配しております。
 
 私たちは、核兵器ならびに福島のような原発事故が健康と生存にもたらす脅威を
何よりもまず懸念する国際的な医師の団体です。そのような立場から強く要請した
いのは、この危機の対処策について総理が複雑かつ困難な決定を下されるにあたっ
て、日本の人びとの健康と安全をもっと優先していただきたいということです。な
ぜなら核の事故による影響は、あまりにも重大で長期的だからです。福島の放射性
物質による汚染は国境を越えて世界中の大気や海へと拡がり、日本だけではなく世
界中で健康に影響を与えるのです。
 
 総理も仰ってきたように、状況はまだ安定していません。壊れた原子炉と使用済
み燃料プールの構造的な健全性が回復し、安定的な冷却が持続し、冷温停止になる
までは、広範囲にわたって損壊した原発からより多くの放射性物質が放出される可
能性がまだ残っています。特に余震が頻繁に起こり続けているという背景において
はその危険性があります。したがって、その必要が生じた場合には福島第一原発か
ら少なくとも80―100km圏内で迅速に大規模な避難を行えるように包括的な計
画を立てておくことが必要不可欠であると、私たちは考えております。
 
 たとえ放射性物質のさらなる大気中への放出がないとしても、以下の措置の中で
まだ未着手のものは一刻も早く実行に移してください。そして他のすべての利益よ
りも公衆の健康を明確に優先してくださるよう強く要請します。
 
1.一定以上汚染された地域の住民の放射線防護とケアのために緊急に必要なの
は、包括的で一貫性があり、最善の方策を採るアプローチです。その基本的な要素
には以下のものが含まれるべきです。
 
a)放射能汚染についての詳細な空間地図の作成。
 
b)福島第一原発からの単純な距離ではなく、実際の汚染レベルと予想される被ば
くの総量とに基づく管理体制。被ばくの総量は、外部被ばくと内部被ばくの両方を
含むこと。
 
c)陸および海の環境中ならびに食物、植物、動物、水の放射能汚染に関する長期
的・継続的な調査。速やかにかつ完全に結果が公表されること。
 
d)一定以上汚染された地域の住民と福島第一原発の全作業員の包括的な登録作
業。そして被ばくの早期評価と長期的な(生涯にわたる)健康調査。日本政府と福
島県は、放射線医学研究所、福島県立医科大学、広島大学、長崎大学と共同で、福
島に住む人びとの包括的な健康調査を開始されたとのことですが、私たちはこれを
歓迎いたします。また、これらのデータはそれぞれの人に対して最適のケアを提供
し、この災害の長期的な影響を理解および記録し、被害にあわれた住民の健康上の
必要性に最も見合うサービスを計画しその目標を定めるにあたって重要となりま
す。これらの計画と進展の詳細は、国際社会と共有されれば有益でしょう。包括的
な住民登録に基づく健康調査は、長期的で独立したものでなければなりません。ま
た、すべての過程・データ・結果は国際的な専門的評価にかけられるとともに、誰
もがアクセス可能な形で速やかに公開されるべきです。チェルノブイリにおいては
事故後にそのような厳密なプロセスが欠如していたため、大きな空白ができてしま
い、現在例えば国際がん研究機関などがそれを埋めるべく取り組んでいるという状
況です。内部被ばくの継続的評価は、住民の健康調査における重要な要素とされる
べきです。
 
e)一般公衆の医療行為以外での付加的な被ばくの許容線量は、すべての放射性核
種に対する外部被ばくと内部被ばくの両方を含めて、合計年間1ミリシーベルトに
戻されるべきです。これは特に子どもと妊婦にとって重要であり、一刻も早く実施
されるべきです。
 
f)慢性的な低レベル電離放射線への被ばくが健康にもたらすリスクに関する証拠
の重みが増していることをふまえ、また、世界各国の放射能汚染管理対策に合わせ
るならば、医療行為以外での回避可能な被ばくは年間5ミリシーベルト以上許容さ
れるべきではありません。さらに、事故発生から一年が経過したあとは50歳以下
の大人に対して年間1ミリシーベルトを超える被ばくを許容すべきではありませ
ん。
 
2.国際的に最善といえる水準の放射線防護策を実施するには、いっそうの避難が
必要です。私たちはそれ以外に方法はないと考えます。さらなる回避可能な被ばく
を最小限にするために、避難計画が迅速に立案、実施されるべきです。
 環境中の放射能が高い時期に対応するために、余裕をみても2011年末までに
は完了させるべきです。
 
3.今回の事故の結果もし従来の居住地に留まるなら年間1ミリシーベルト以上の
付加的な被ばくを受ける可能性のある人びとについては、その全員に対して、移住
のための援助策が施されるべきです。その目的は、健康保持を促進し、既に多くを
失った人びとに対してこれ以上の金銭的・精神的な負担がかかるのを避けることで
す。
 
4.さる4月、貴国政府は子どもや妊婦を含む公衆に対して年間20ミリシーベル
トの放射線許容線量を設けましたが、このことについて私たちは依然として深く懸
念しています。自国の一般公衆にふりかかる放射線に関連する健康上の危害をこれ
ほどまで率先して受容した国は、残念ながらここ数十年間、世界中どこにもありま
せん。このような基準は、受け入れがたい健康上のリスクを、避けることができる
にもかかわらずもたらすものです。私たち医師には、このことを指摘する倫理的責
任があります。
 
5.市民が自身と家族の被ばくをどのように減らすことができるのかについて、権
威ある情報が広く提供されるべきです。しかし、意味のある除染措置を特に農地な
どで大規模に行うためには、政府の資源を必要とするということもまた認識されな
ければなりません。
 
 福島第一原発による放射性降下物にさらされた人びとはもちろん、リスクにさら
されることになる未来の世代の健康を最大限守っていくためにも、これらの方策が
医学的に必要であることを私たちは確信しています。そのような優先事項が明確に
示され実行に移されれば、既得権益が人びとの健康と安全を危うくしているわけで
はないとの信頼が、国内外で長い時間をかけて回復していくはずです。総理がこう
した視点を共有し、これらの方策を確実に実行すると約束をしてくださることを切
に願うしだいです
 
敬具
 
核戦争防止国際医師会議(IPPNW)
共同会長 ヴァップ・タイパレ、共同会長 セルゲイ・コレスニコフ、
共同会長 ロバート・ムトンガ
(翻訳 田中泉、乗松聡子、川崎哲)
英語原文(IPPNWのブログ)
 "IPPNW to Prime Minister Kan: “Place public health above all other interests” at Fukushima"
http://peaceandhealthblog.com/2011/08/23/ippnw-pm-kan-fukushima/
 
 
★4.学習会・講演会のお知らせ
 
 イ <東日本大震災と正義シリーズ(7):最終回>
     「大震災と原発災害を経た今、どのような世界を創りたいですか?」
 
【はじめての方も大歓迎】
 
前回は国会議員、原発推進派学者の参加もありました!
 
◆小林正弥・千葉大学教授の対話型講義 白熱教室in光文社
 <東日本大震災と正義シリーズ(7):最終回>
  「大震災と原発災害を経た今、どのような世界を創りたいですか?」
◆日時:9月4日(日)13:30~17:00
◆場所:財団法人雲柱社 賀川豊彦記念館(京王線「上北沢駅」下車徒歩3分)
    http://zaidan.unchusha.com/information.html
◆参加費:1,500円(一般) ※学生料金あり
 
◆定員:50名(先着順)
◆お申し込み方法:参加には事前申込みが必要です
※申込み締切日:9月1日(木)
※お申込みはこちら → http://www.sun-media.jp/form/form.php
 
多くの参加者との議論を通じて考えを深めていく対話型講義。
最後に取り上げたいテーマは「3.11後の世界」についてです。
私たちはこれらの事件を通じて、何を考え、どのような世界を今後創っていくべき
でしょうか。
 
◆講師:小林正弥(こばやし まさや)
1963年生まれ。東京大学法学部卒業。
千葉大学大学院人文社会科学研究科教授。
専門は政治哲学・公共哲学・比較政治。
著書に『ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業』(早川書房)、
   『サンデルの政治哲学-<正義>とは何か』(平凡社新書)ほか多数。
 
◆主催:公共哲学ネットワーク、オール・アズ・ワン
◆協力:光文社
◆企画運営:オール・アズ・ワン info@all-as-one.jp
 
※詳細はコチラ → http://www.sun-media.jp/try/2011/post-2.php
 
 
 ロ 今こそ柏から「子どもたちを守れ」の声を! 9.3柏市内でデモ 
     子どもたちを放射能から守ろう
 
 9月11日には日本全国で100万人の反原発デモが予定されています。全国の
人たちと手を結び柏から声をあげましょう。柏市など東葛6 市は放射能汚染の「ホ
ットスポット」と呼ばれていますが、行政はなにも対策を取らず、市主催で放医研
の御用学者の講演会を行い、「放射能は安全」をくり返しています。影響の大きい
子どもたちへの低線量被曝から守るために、汚染土の入れ替えや疎開・避難は一刻
を争う課題です。
 
 私たちは、このような中で本気で原発をなくすために柏から行動をはじめたいと
思います。9 月9 日(土)13時30分から、柏市役所のすぐとなりの中央公民
館で集会とデモを行います。特に、柏市役所に対して、私たちの切実な怒りの声を
あげます。
 
◆日時:9月3日(土)13:30
    ※デモ出発    14:30
◆場所:柏市中央公民館 集会室1(柏市柏5-8-12 柏市役所となり)
 
〔主 催〕 原発なくせ・東葛集会実行員会(準)
〔連絡先〕 〒277-0845 柏市豊四季台4-1-75-405 電話090-3502-6362(野口)
  nonukes_toukatsu@yahoo.co.jp
  http://blog.goo.ne.jp/chiba20110507(原発なくせ!ちばアクション
 
※詳細はコチラ → http://blog.goo.ne.jp/chiba20110507/e/6faab66bee5ee67b8c128d869a6b3e79
たんぽぽ舎です。【TMM:No1170】
                                    転送歓迎
         ◆ 地震と原発事故情報 その155 ◆
            5つの情報をお知らせします(8月27日)
 
★1.天竜川・川下り船の転覆事故で会社家宅捜索。
     なのに東京電力はいまだに本社家宅捜索なし。
       刑事告発について                  広瀬 隆
★2.学習会・講演会のお知らせ
     2011.8.28  パレード@福島県いわき市
★3.柏崎刈羽原発が怖い、早く止めて
     -福島県会津の千葉親子さん(メルマガ読者)から
★4.「ヨルダン原発輸出」承認見送り リスク明示で空気一転
★5.電気がたくさん余っているので、電力制限令を早くやめたい
     -東京電力が経産省へ申し入れ
 
 
 
★1.天竜川・川下り船の転覆事故で会社家宅捜索。
     なのに東京電力はいまだに本社家宅捜索なし。
 
          刑事告発について               広瀬 隆
 
○ 明石昇二郎さんと広瀬による刑事告発に対して、みなさんからの支援がいただ
けるとのこと、そのお気持に心からの感謝を申し上げます。
 ただし私は、みなさんからの支援を期待しているのではありません。私たちがす
べての日本人に期待しているのは、みなさんが、私たちのやり方に倣って刑事告発
をしてくださることだからです。
 
○ 8月17日に浜松市の天竜川で川下り船「第11天竜丸」が転覆する事故が起こ
り、5人の死者を出しましたが、その翌日の18日に、静岡県警捜査一課と天竜署
は、業務上過失致死容疑で、運航会社の天竜浜名湖鉄道など3ヶ所を家宅捜索し、
段ボールに資料を詰めて運び出しました。しかしその5ヶ月以上前の3月11日
に、福島第一原発メルトダウン事故を起こした東京電力に対しては、9月に至って
も、いまだに本社に対する家宅捜索がおこなわれていません。おかしいと思いませ
んか?
 いずれの事故のほうが深刻か、という問題ではありません。すべての事故は深刻
です。しかし、原発事故に限っては、なぜ捜査の対象にならないのか、という日本
の根幹となる司法問題の矛盾と疑問を抱いて、経過を観察してみれば分ることがあ
ります。もし東京地方検察庁特捜部が、明石昇二郎・広瀬隆の名で刑事告発した告
発状を受け取りながら、被告発者の東京電力本社を家宅捜索しないならば、そこに
巨大な国家的不正が存在することは明らかです。
 
○ では、私たちがみなさんに期待する「刑事告発」は、どのようにすればできる
のでしょうか。これは簡単なことなので、その手順を知っていただくだけでご理解
いただけます。
 実は、私は過去の原発裁判に関わった経験があるので、時間・労力・費用を費や
した上に、最後には最高裁判所で、住民側の訴えが百パーセント棄却されることが
慣例になっている制度の中で、裁判のように面倒で実りのないことは、したくなか
ったのです。ところが、刑事告発では裁判をする必要がありません。必要なのは
「告発状」と新聞記事などの「証拠」、そして告発する本人の「陳述書」を書い
て、それを最寄りの地方検察庁か警察に、配達証明付きで郵送するか、直接提出す
るだけでよいのだということを、明石昇二郎さんに教えていただいて、それなら私
でもできるからと、刑事告発したのです。
 したがってこの刑事告発では、告発人である私たちは、面倒な裁判には何も関与
しません。今後は、私たちが提出した告発状に基づいて、告発された人間たちを、
東京地方検察庁特捜部が捜査して、特捜部が刑事告訴するかどうかにかかっていま
す。
 
○ 特捜部が告訴するには、明石さんと私の考えを支持する世論の声が大きくなる
ほど、検事たちの心が動いて、有利になります。東京電力幹部や原子力安全委員
会、原子力安全・保安院、山下俊一らの行為を、人道的犯罪であると認定する根拠
が、大量に東京地方検察庁特捜部に寄せられることによって、検事たちがこれを無
視できないと考えて、動きやすくなります。したがって、私たちに対する支援とい
うより、私たちと同じく、福島第一原発メルトダウン事故およびその後の被曝放置
は犯罪であると考える人は、できるだけたくさんの人が、同じように刑事告発して
くださることが一番です。
 
○ 警察署で尋ねれば、やり方を教えてくれますが、告発状のひな型は、明石さん
主宰のルポルタージュ研究所の下記サイトで、私たちが書いた告発状と陳述書がP
DFで入手できます。これをそっくり真似て書けばよいのです。あるいはそれに、
ご自分の考えを足して、何が人道的な犯罪であるかという証拠(たびたびの被曝報
道などの新聞コピー)を加えていただければ、多数の意見が反映されます。ご自分
が怒りを覚える被告発人を、さらに加えていただいても結構です。
 みなさんが黙っているということは、放置しておけば、ますます原子力マフィア
が生き延びて、次の大事故、大被曝を引き起こします。一刻も早く、その行動を起
こしてほしいのです。
  ごく簡単なことですから、まず、やってみてください。明石昇二郎さんのルポル
タージュ研究所のサイトは、下記です。
 
http://www.rupoken.jp/
 
[編集部より]
 
 広瀬・明石両氏の「告発状」及び「陳述書」のPDFファイルは明石さんのサイ
トのトップページにリンクされています。
 
 7月15日の広瀬・明石両氏による記者会見の模様は Youtube の次の url でダ
イジェストを見る事ができます。
 
http://www.youtube.com/watch?v=b_mddLgBU38&hd=1
 
 
★2.学習会・講演会のお知らせ
 
2011.8.28  パレード@福島県いわき市
 
さよなら原発 子供たちと私たちの未来を守るパレード!
◆◆◆子供たちを守りましょう!◆◆◆
★NO NUKES! PEACE DEMO in Iwaki, FUKUSHIMA★第2弾!!!
◆日時:2011年8月28日(日)
悪天候、原発の状況と放射線量の状況が悪化した場合は中止/当日HPにてお知ら
せします
★集会 15:00  ★パレード出発 15:30
*集会:みんなのスピーチ、ライブ(さっちゃんfeat.永山サウンドシステム)
*パレード:約1時間のパレード / いわき駅で流れ解散
◆集合場所:平中央公園 福島県いわき市平字三崎1/いわき芸術文化交流館アリオ
ス前
◆共催: いわきアクション!ママの会
      NO NUKES MORE HEARTS(東京) http://nonukesmorehearts.org/
◆協力:脱原発福島ネットワーク / 何とかしよういわきの医療・市民の会
お問い合わせ:info●nonukesmorehearts.org 
       (●を@に差し替えて送信ください)
WEB:nonukesmorehearts.org/?page_id=814
 
どなたでもお気軽にご参加ください!!
仮装やコスプレ、楽器や歌や鳴り物大歓迎!
それぞれの思い思いのスタイルで意志表示をしましょう!
 
 
★3.柏崎刈羽原発が怖い、早く止めて
              -福島県会津の千葉親子さん(メルマガ読者)から
 
 たんぽぽ舎 柳田様  川上直子です
 
 5月と8月の2回、福島の子どもを守れ上映キャンペーンで、藤本幸久監督のD
VD上映活動に参加して、福島各地を回りました。そのとき会津坂下(ばんげ)の
上映会を主催した方とご縁ができて、今回は座間の仲間といっしょに泊めていただ
き、たんぽぽ舎のメールを転送しています。その方からのメールです。福島現地の
空気がつたわって来るので、ご本人の許可を得て、たんぽぽメールに載せてもらい
たいと思い、転送します。
お名前等も実名でいいそうです。
 
 
 川上直子さま
 
 いつもたんぽぽ舎メールありがとうございます。読んでいますよ。
ここ会津は、柏崎のほうが近いですから風の動きなども考えると、早く止めて!!
です。
 会津は、「ここは大丈夫」の空気が漂っていて、本当に不安です。見えない匂わ
ない、色もついていない・・・見えるのは数字だけです
 放射能食品検査が民間でも始めていますね。
 会津は、ほとんどの家で家庭菜園の野菜を食べています。
 大丈夫って思っている人や地域が、無防備で逆に体内被曝を受けることになった
ら取り返しがつかないです。
 私たちも自分たちで検査できればと思っています。情報があったら教えてくださ
い。
 チェルノブイリのように身近なところで誰もが食品検査が可能になればいいと思
います。
 今は、県などの検査で基準値以内・・・だけで流通していますから一品検査が出
来るようにならないと判断も出来ませんからね
 先日頂いた、無農薬オレンジ美味しかったです、皮が勿体無くて、一個食べれば
皮を冷凍にし、全部食べたのでマーマレードを作りました。GU!!です。
 爽やかな味の二度楽しみをしています。  
 
                         千葉 親(ちか)子 より
 
 
★4.「ヨルダン原発輸出」承認見送り リスク明示で空気一転
 
○ 原発プラントなどの輸出が可能になるヨルダンとの原子力協定について、今国
会での承認が一転見送られた。民主党などは26日の衆院外務委員会で採決すると
していたが、24日の同委で参考人から強い反対意見が出たためだ。原発輸出につ
いては「自国の原発の安全性さえ確立していないのにおかしい」との批判があり、
議論は当面続きそうだ。(中略)
 
○ 原子力協定は、日本企業が原発機材や原子力技術を他国に供与、移転する際の
法的枠組み。平和利用を前提に国際原子力機関(IAEA)の査察受け入れ等を定
める。日本はこれまで米国、英国など八つの国・機関と締結している。
 ヨルダンとの協定は昨年9月に両国が署名。福島第一原発事故後の今年3月31
日、参院本会議で民主、自民、公明三党の賛成多数で可決。衆院外務委では審議が
先送りになっていた。
 ところが、政府は今月5日、「諸外国がわが国の原子力技術を活用したいと希望
する場合には、世界最高水準の安全性を有するものを提供すべきだ」として、原発
輸出を継続する方針を決定。これを受けて、10日に衆院外務委で審議入りし、民
主、自民、公明三党は26日に採決することで合意していた。(中略)
 
○ 潮目が変わったのは、今年24日の参考人質疑。社民党が推薦したNPO法人
「環境・持続社会」研究センター理事の田辺有輝氏が、ヨルダン現地のリスクが高
い事実を具体的に次々と指摘した。(中略)
 田辺氏は(1)建設予定地は内陸部にある乾燥地域で、冷却水には下水処理場の
処理水を利用する予定だが、緊急時の冷却水確保に懸念がある(2)ヨルダンは地
震国でインフラなどの耐震性に不安がある(3)人口約120万人の首都アンマン
が原発予定地から40キロ、約80万人の第二の都市ザルカが15キロの位置にあ
り、大都市に近い(4)テロの危険性がある(5)使用済み燃料の処分方法が解決
していない-などの問題点を指摘。
 「福島の事故で悲惨な影響を受けたわが国は、その経験に基づいて危険性の高い
ものには支援しないことも必要だ」と主張した。(中略)
 
○ 日本の原発輸出について、「国内の原発を減らしながら、国外に輸出するのは
矛盾している」という批判は強い。政府はほかにベトナム、韓国、ロシアとの協定
承認も求めている。次の政権の姿勢が試される。
 
                      (東京新聞8月27日より抜粋)
 
 
★5.電気がたくさん余っているので、電力制限令を早くやめたい
     -東京電力が経産省へ申し入れ
 
 経済産業省の資源エネルギー庁は二十六日、東京電力管内の九月の電力需給に余
裕があるとして、大口需要家向けに発動した電力使用制限令の解除、緩和に向けた
協議を東電と始めた。九月二十二日までとしている制限の終了前倒しや、昨夏比で
15%低減を求めたピーク時使用量の削減緩和を検討。国民生活や経済活動への影
響を和らげる。
 (中略)
 制限令見直しは東電が申し入れた。東電はこの日、気温が低めに推移するため、
八月二十七日~九月二日の一週間の最大電力需要が四千三十万キロワットにとどま
ると発表。供給力(五千六百十万キロワット)に対する余力を表す予備率は一週間
を通じて40%程度になると見込んだ。
 
                      (東京新聞8月27日より抜粋)
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