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たんぽぽ舎です。【TMM:No1380】
2012年3月12日(月) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
 
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 2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
 残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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★1.3月11日福島で、東京で、大きな盛り上がり
   福島16,000人、東京14,000人(*)、日本全土で世界で集会とデモ
                             (柳田 真)
   福島集会・デモに参加して
    たんぽぽ舎は2台の大型バスで大遠征(橘 優子)
   国会前ヒューマンチェーンの報告
    国会前で二重、三重のヒューマンチェーンが実現、1万人以上(杉嶋)
★2.読者からイベントのおさそい(お問い合わせは主催者へお願いします)
★3.新聞・雑誌から(3月12日 東京新聞より3つの記事)
 
 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 ☆ 大飯原発3、4号機「再稼働」に慎重な判断を求める市民集会 ☆
 ☆ 3月25日(日)午後1時から、福井市中央公園(福井県庁横) ☆
 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
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★1.3月11日福島で、東京で、大きな盛り上がり
   福島16,000人、東京14,000人(*)、日本全土で世界で集会とデモ
                             (柳田 真)
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 3月10日(土)、11日(日)、私たちが関わった福島で、東京で、大きな原発反
 対の集会とデモがおこなわれた。いづれも主催者の予想を超えて多くの人々
 が集まった。さらに、日本全国で、世界各地でも数多くの集会とデモがおこ
 なわれた。昨日に続いて第2報を送ります。
 
 福島の集会は10日(土)の市民の諸集会が予想以上の多くの参加で盛り上がっ
 た。翌日の開成山球場の集会も1万6000人が参加、球場のスタンドはビッシ
 リの人(東京新聞24面に写真)、福島原発事故緊急会議(実務・たんぽぽ
 舎)もバス2台で100名で参加。デモの列は反原発自治体議員・市民連盟の
 皆さん、九条改憲阻止の皆さんらで、200名をこすデモ隊となり、再稼働阻
 止!をメインにシュプレヒコールとデモ行進。
 (* 主催者発表による動員数)
 
 東京では11日(日)、各地でさまざま集会が行われた。(毎日新聞より)
 ・東アジア脱原発「宣言」アピール(日比谷・市民のつどい「ピースオン
  アースステージ」)
 ・避難者ら250人、献花後黙とう(東雲で追悼式典)
 ・歩行者天国でも(銀座・中央通り)
 ・中野では書道家パフォーマンス(復興チャリティー)
 ・3・11東京大行進&国会囲もうヒューマンチェーン(日比谷からデモ、
  その後国会議事堂を包囲)
 
 全国で、世界で。
 ・再稼働やめて、脱原発を掲げる集会やデモ(福岡、佐賀、鹿児島、長崎)
 ・「政府は停止原発の再稼働を急ぐな」と訴えパレード(福井・敦賀)
 ・再稼働をとめよう!! 伊方原発をとめる3・11デモ(愛媛・伊方)
 ・韓国東部の江原道(カンウォンド)三陟(サムチョク)市で、原発建設
  立地に反対する集会
 ・「人類は原発を制御できない」と声を上げる若い世代、台北市
 ・フランス南東部、約230キロにおよぶ「人間の鎖」で脱原発を訴える
 
 なお、再稼働阻止が緊急重要課題になっている。3月25日(日)に福井市で
 開かれる集会とデモに参加しよう。
 
 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 ☆ 大飯原発3、4号機「再稼働」に慎重な判断を求める市民集会 ☆
 ☆ 3月25日(日)午後1時から、福井市中央公園(福井県庁横) ☆
 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
 
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 福島集会・デモに参加して
  たんぽぽ舎は2台の大型バスで大遠征(橘 優子)
 
 たんぽぽ舎の日帰りバスの責任者として行って参りました。
  幸いにも事故などの渋滞もなく、天候も思ったよりは厳しくなく、いずれ
 もそうそうたる面々、たんぽぽ舎や経産省前テントひろばでおあいしたこと
 のある脱原発・市民運動のベテラン活動家の皆さんを46名満載しての、充実
 した行程でした。
 
  当初、早朝の集合・出発であったため、お疲れの方もおられるかと、短編
 ドキュメントDVD「FUKUSIMA NeverAgain」(米、レイバービデオプロジェク
 ト制作)を流し、終わったところで車内集会に入りました。福島原発事故緊
 急会議の国富さんから基調的な説明をいただき、1分程度というお願いをし
 て、全員の自己紹介をしていただきました。やはり、こういう状況で皆さん
 語りつくせぬ想いを抱いての「福島遠征」であるだけに、<巻き>を入れなけ
 ればならないことも若干ありましたが、「そうでしたか!」と思わずうなず
 きあう感動や新たな提起などに、一同で共鳴するような、一体感のある楽し
 い会合となりました。
 
  「1000万人署名を近所の家を1軒ずつ訪ねて集めている、日本中の13人に
 1人が署名するということは、自分の住む街では900人になるので、そのく
 らいは集めたいと思っている」という男性のお話には、拍手が沸き起こりま
 した。凄い顔ぶれが集まっているのでもっと皆さんにお話ししていただきた
 かったのですが、各人がたんぽぽ講座の講師ができるような方たちで、強行
 スケジュールをこなすために、やむなく、少しでもお休みいただけるような
 プログラムを組んで、提起させていただきました。往復共にDVD上映を中心
 にしたので、後方で画面が見ずらい方、低音量での上映で、聞き取りにくい
 方には申し訳ありませんでした。
 
  DVDのプログラムを記載した「旅のしおり」みたいなものも作れば良かっ
 たと、以降の教訓としたいです。上映したもの──「池辺幸恵 平和コン
 サート(昨年、経産省前テントひろばでクリスマスコンサートをした関西の
 方)」「さらば核の再処理工場(小出さんの講演を中心とした作品)」「子
 どもたちを放射能から守れ!(以前、メルマガで紹介した、湯本雅典さんの
 秀作短編ー37分の作品バスの発着場所ということで私たちが待機した薫小学
 校の場面から始まる作品で2000円でたんぽぽ舎で取扱い中!売り上げの半分
 は子ども福島へのカンパ)」。
 
  座間のバスストップから基地ストップの会、丸木美術館関係の方々など、
 近県、遠方からの参加の皆様も多く、連日の活動、お忙しい中ご参加の皆様、
 バスで待機となる方は無く、全員で郡山開成山球場での集会~デモ貫徹、共
 に福島の被災者の声に耳を傾け、全国の仲間との再会を喜び、デモコースが
 1キロも無かったので「もっとデモしたかった!」という声があがる、意気
 軒昂さでした。
 
 原発の再稼働許さず、脱原発を目指して、これからも共に歩いて参りたいと
 思います。よろしくお願いします。
 
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 国会前ヒューマンチェーンの報告
  国会前で二重、三重のヒューマンチェーンが実現、1万人以上(杉嶋)
 
  今回たんぽぽ舍の部隊を誘導するためデモに出ず社会文化会館の集合時間
 より早めに着いたら戦前のアナクロ丸出しの右翼が街宣車でがなり立ててい
 た。警察は右翼を取り締まらない。右翼によれば原発反対を掲げる者は何か
 のレッテルを貼られて日本から出て行かないといけないらしい。日本を滅ぼ
 そうとしているのは誰なのか分からないのか。放射能を撒き散らした人間か
 ら雇われた悲しい右翼を見た気がした。
 
 3・11東京大行進に参加していた仲間からデモ参加者が1万人を超えたと
 報告を受けた。警察の妨害があり当初の予定が大幅変更を余儀なくされた。
 近くにいた福島みずほ議員も国会前には直接行くコースを阻まれた。東京大
 行進デモから合流する人がどんどん増えて来ている。国会正門前で見たとこ
 ろ二重三重となっていた。これは凄いと思った。警察が嫌がらせをしても、
 これだけの人間が原発NOを言いに国会に来ている。歴史的な瞬間だと確信
 した。惜しむらくは福島第一原発事故前なら確実に止められたのにという気
 持ちだった。
 
 今からでも原発全廃炉という道が残っている。3・11だけのイベントデー
 にするのでは無く、これから第二第三の原発事故を防ぐ事こそ重要なのだ。
 国会を人間の鎖で取り囲んだ参加者の意志が持続し、家庭や職場に帰った際
 に「原発は要らないね」と普通に話していく事で次回の国会包囲行動の時に
 新しい人が増えていく事が政府のエネルギー政策の転換を迫る手段だと思っ
 た。
 
 それにしても野田首相を始めとする原発を推進する人間や警察右翼も311
 事故前と同じやり方で市民を弾圧している。時代が311後では市民の原発
 に対する感覚が変わっているのに気づいていない。力ずくで脅せば黙るとで
 も思っているなら手痛いしっぺ返しを市民から食らうだろう。いや食らわせ
 ないといけないと思った。
 
 
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★2.読者からイベントのおさそい(お問い合わせは主催者へお願いします)
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◇市民のカンパでつくられた映像作品
 映画「フクシマの真実」の発表会が開かれます
                   (食品と暮らしの安全基金 丸田)
 
 日時:3月15日(木) 18:30~20:30
 場所:千代田区内幸町の記者クラブ(日本プレスセンター9階)
 参加費無料
 
 「フクシマの真実を映像作品にして、世界中に発信していこう」と、映像制
 作カンパを食品と暮らしの安全基金が呼び掛けたのは、昨年の5月のことで
 す。続々と寄せられたカンパは500万円を超え、そうそうたるメンバーがボ
 ランティアで製作を続けてきて10ヵ月。その映像作品が間もなく完成し、映
 画上映と監督のトークが行われます。
 
 監督は、元NHKプロデューサーの林勝彦氏(NHK特集『チェルノブイリ原
 発事故・にがよもぎ』モンテカルロ国際テレビ祭/ゴールデンニンフ賞、
 NHK スペシャル『驚異の小宇宙 人体』国際賞数十を受賞)。
 
 ご都合のつく方は是非お越しください。
 詳しくは<http://tabemono.info/fukushima.html>を。
 
 
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★3.新聞・雑誌から
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(3月12日 東京新聞より3つの記事)
◇原発はいらない 世界つながる。人間の鎖、国会囲む
 
 「原発、いらない」「子どもを守ろう「福島、返せ」
東日本大震災発生から一年の11日、脱原発を訴える市民ら約一万人(主催
者発表)が東京都千代田区の国会議事堂を「人間の鎖」で取り囲み、シュプレ
ヒコールをあげた。(中略)
 
 人間の鎖は、首都圏で脱原発を掲げる市民団体が主催した。「原発大国」と
して知られるフランスから都内の大学に留学中の男性は「放射能の影響で、食
の安全が脅かされる現状を見過ごせない」と参加を決意した。同じような理由
で駆け付けた外国人の参加者も少なくなかった。(後略)
 
◇「原発再稼働 先頭に立つ」首相、自ら地元説得意向
 
 野田佳彦首相は11日、東日本大震災から一年を受けて首相官邸で記者会見
し、定期点検中の原発再稼働に関する地元への対応について「政府を挙げて説
明し、理解を得る。私も先頭に立たなければならない」と述べ、再稼働を妥当
と判断した場合、自ら地元の説得に乗り出す意向を表明した。(後略)
 
◇福島の「3・11」脱原発集会
 国策で悲しむのは、いつも民衆。失った日常、心が泣いている
 
 東京電力福島第一原発事故により、地元・福島県の人たちはそれまでの日常
から唐突に切り離されてしまった。降り注いだ放射性物質によって汚されてし
まったふるさとは、一年程度では元に戻るはずはなく、その怒り、悲しみ、嘆
きも継続している。脱原発集会に参加して声をあげた人、仮設住宅で祈りをさ
さげた人‥。同県郡山市内で声を拾った。
 
 ─「もう飯舘で農業をやろうにもできない」
 ─「避難地域では何もすることがない。農業は農業が仕事。どうやって生き
  ればいいのか。昨年3月15日、飯舘の放射線量は44.7マイクロシー
  ベルト。高放射線量のまま村民を放っていたのは誰か」
 ─「いろんなイベントに招待されたが、配慮や優しさが、かえって被災者で
  ある事実を突きつけられてつらかった。『頑張れ』の言葉も嫌いだった」
 ─「辛くも津波から逃れたが、所有する漁船は流された。避難が数日遅れた
  ので、12日の(1号機)原子炉建屋の爆発も見た」  (中略・後略)
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1379】
2012年3月11日(日) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
 
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 2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
 残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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★1.3.11福島第一原発事故から一年
   フクイチの今
   原発を止めるにはまだまだ・・・
              山崎 久隆(たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会)
★2.フクシマ事故から一年「もう原発はいらない!」
   3・11東電前【大】アクション!東電は解体しかない!
   アクション報告記
                           東電前アクション
★3.メルマガ読者からの投稿
 ◇電気代は値上げなのにガス代は値下げ
  東電はじめ電力会社は、電気代の値上げを口にする前に
  経営努力や発電コストを金額をあげて詳細に開示を!
                              前田 昭典
★4.新聞・雑誌から
 ◇東日本大震災:福島では1万6000人集結…原発反対集会
       (毎日新聞オンライン版・毎日jp3月11日付けより抜粋)
 
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★1.3.11福島第一原発事故から一年
   フクイチの今
   原発を止めるにはまだまだ・・・
 
              山崎 久隆(たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会)
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 ついに一年が経ってしまった
 
 福島第一原発震災は、発生から今日で丸一年が経過する。
 一年後はどうなっていたかを考える余裕も無く、情報の分析と対応をし続け
てきたように思うが、一方で、一年経ってもまだ何も前に進んでいない現実に
も愕然とする思いだ。
 
 ◇フクイチの今
 
 福島第一原発1~3号機は、発生直後から温度は下がったものの安定にはほ
ど遠く、原子炉内部はおろか、原子炉建屋内さえどうなっているか分からない
状態が続いている。尤も、人が立ち入れない高線量領域が随所にあれば、如何
ともしがたい。
 1号機は圧力容器と格納容器が共に破壊され、大量の燃料溶融物とがれきの
混じった「デブリ」が格納容器内に落下しているとみられる。ここからの放射
能は建屋の破損箇所から外部に流出しているのだろうが、その実態は全く不明
だ。
 2号機は見た目が比較的安定しているようで、実際には最も複雑な様相を呈
している。圧力容器は随所で破損しているとみられ、格納容器もサプレッショ
ンチェンバ付近が破壊されていると考えられている。そのために全体の7割の
放射能がここから出てしまった。2号機からの放射能放出を阻止できていれ
ば、今の汚染は三分の一になったはずだった。
 さらに炉内で崩れ落ちているデブリは、まだ非常に不安定であり、注水の勢
いや余震でも崩れたり位置を変えたりする可能性がある。その結果、部分的に
冷却が出来なくなったり形状の変化で臨界になる可能性があったりと、何が起
こるかは見極めづらい。その上、圧力容器の表面温度を測っている温度計も
次々に寿命になっている。
 もともと400度くらいの温度までしか正常に計測できなかった温度計を、
1000度以上の環境に置いてしまったため、温度計としては使用不能になっ
ている。しかし変わりが無いため、やむを得ずいい加減な温度計でも使わざる
を得なかった。今測っている温度が正しい保証など元々無いし、圧力容器の表
面温度が内部の燃料の温度を正確に捉えられる保証も無い。つまり2号機の温
度管理はもはや限界に来ており、注水している以上、冷えているはずという
「推測」でものを言っているに過ぎない。
 3号機は建屋形状に反して最も安定しているように思える。燃料の破壊は一
番少なく、デブリもほぼ圧力容器に止まっているとみられている。しかし安心
できる状況では無い。特に心配なのは使用済燃料プールである。ここには燃料
が大量に保管されており、3月14日の爆発で建屋が大破した。使用済燃料
プール中の燃料が暴走を起こした結果だろう。そのため、大量のがれきがプー
ルに溜まっている。燃料体をこれらがれきが破壊している可能性があり、原子
炉内部と同様、こちらの安定性も重大な懸念材料だ。
 4号機の場合は主にプールの安定性が問題になる。1535体の燃料が入っ
ているプールは、ずさん工事と度重なる偶然でかろうじて破壊を免れたと思わ
れるが、建屋は水素爆発などで大破しており、余震が来れば倒壊してしまう。
 この建屋が倒壊すれば、燃料が地上にぶちまけられる。水から出てしまった
使用済燃料には人は容易に近寄れない。大量のγ線を発散させるため、遠巻き
に放水する他は手段が無い。臨界や核爆発の恐れは無いが、溶融する危険性は
まだ高く、いったん露出してしまうと手の付けようが無いのだから、一刻も早
く破壊された建屋から撤去する必要があろう。
 5、6号機は、電力供給が止まらなければ、このまま冷却が出来るが、やは
り余震や津波の影響を考えないわけにはいかない。
 このような場所に立地したために、長期間にわたって脅威を与え続ける原
発。原発震災の本当の怖さは、今からつづく放射能との戦いの中で、改めて感
じざるを得ないことになるだろう。
 少なくても「まだ被災していない」44基の原発を、一日も早く安定的に止
めることを追求すべきなのだが、恐ろしいことに一年経った今でも動いている
原発はあるし、再稼働するなどと、性懲りも無く政府も一部立地自治体も私た
ちを危険にさらし続けている。
 
 ◇続々と法廷闘争に
 
 東電に対しては、株主運動を中心に、株主代表訴訟が提起され、5兆
5000億円余の賠償請求を起こした。広瀬隆さん、明石昇二郎さん、槌田敦
さんは東電取締役や旧経営陣や国や学会のメンバーを告発している。
 原発被災市民のための弁護士グループも作られ、補償交渉に当たることに
なった。法廷闘争は避難の権利を巡る仮処分申請を含め、数多くが提起され、
さらに関電大飯原発に対する再稼働差止の仮処分も申請される。
 いずれも簡単に勝てるものではないが、数多くの法廷闘争が責任ある者たち
を追求する場になっていくことだろう。
 
 ◇原発を止めるにはまだまだ・・・
 
 一年経っても、スタートしたばかり。そんな思いが強くなる一方だ。遅々と
して進まぬ補償。筋違いのがれき放射能汚染物の各地への押しつけ。次々に様
相を変えて食卓に上る放射能。地上の汚染地図も書き換え続けなければならな
い。海の汚染はこれからが本格的な危機をもたらす。東京湾や河川の汚染は2
年後がピークとなるだろう。
 このような中、原発を止めるにもあと何年もかかるかもしれない。再稼働を
阻止し続けられれば、脱原発への道は近くなろうが、抵抗勢力の巻き返しも激
しい。「金の切れ目が縁の切れ目」ということで電源三法交付金などを使った
地域振興予算を阻止して、巨額の工作資金が原子力マフィアから流れないよう
にすることが重要だろう。
 
 
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★2.フクシマ事故から一年「もう原発はいらない!」
   3・11東電前【大】アクション!東電は解体しかない!
   アクション報告記
 
                           東電前アクション
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 3.11。あの原発事故から丸一年の日に、ありったけの不安、恐怖、怒
り、様々な思いを東電にぶつけるべき東電前【大】アクション(am11:00~)
に130人が集まりました。福島事故発生一週間後から3人で始まった東電前
アクション、一年続けてきた集大成として集まりました。政府は終息宣言を出
しているにも関わらず終息など全くしていない、東電はいかに賠償から逃れる
かということしか考えていない現実があります。福島事故最大の加害者である
東電が未だに残り2機の内1機の柏崎・刈羽原発を動かしています。そういう
状況の中、東電に対して全ての賠償をして解体しろということ、柏崎・刈羽原
発を今すぐ止めろということを追求するべくこの日の行動に取り組みました。
 
 たんぽぽ舎からの言葉、イタリアからの発言…。また、もんじゅの建設に携
わってきた方が館川のアピールを行い、貧困の問題と原発の問題は繋がってい
るということを語られました。3.18反戦デモを企画している方から戦争と
原発に対するアピールで、日本の原発の廃棄物が劣化ウラン弾に使われている
こと、核兵器製造の為に原発そのものが存在していることなどを訴え、反戦・
反原発を繋いで闘っていこうとのアピールをされました。柏崎・刈羽原発のあ
る新潟からも現地の現状など切実な思いを訴えて頂きました。その他、様々な
人達が気持ちをぶつけました!また、フライングダッチマンの歌を歌のお兄さ
んとドラム隊とが加わってみんなで歌ったり、真剣な中にも行動は盛り上がり
ました。
 
 次回は3.26(月)19:00から東電前にて、『東電の全原発が止まる日』
に東電前アクションを行います!どなたでも参加できる東電前アクション、一
緒に盛り上げていきましょう♪気軽に参加して下さい。
 
 
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★3.メルマガ読者からの投稿
 
 ◇電気代は値上げなのにガス代は値下げ
  東電はじめ電力会社は、電気代の値上げを口にする前に
  経営努力や発電コストを金額をあげて詳細に開示を!
 
                              前田 昭典
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 たんぽぽ舎御中
 
 メルマガを配信していただいている前田と申します。
 
 昨日郵便受けに、東京ガスから「ガス料金改定のお知らせ 平成24年3月
8日からガス料金を引き下げました」というお知らせが入っていました。
 一般ガス供給約款では90円、ガス温水床暖房のセット割契約では373
円、〈エネファームで発電エコぷらん〉では802円、それぞれ月額引き下げ
になるとのこと。今回の料金改定は経営効率の見直しによるものという説明が
ありました。
 
 しかし、東電はじめ電力会社はそろって、化石燃料への切り替えによる燃料
代増加を理由に大幅な値上げをしようとしているのに、同様に輸入化石燃料に
頼っているはずのガス会社が値下げというのはどういうことなのでしょうか?
 たしかに現在、中東情勢を理由にしてガソリン代は急騰しています。(この
原油高にも裏があるようには思えるのですが、それはさておき)しかし、その
中でも経営の効率化によって値下げができることを東京ガスが証明してくれた
わけです。さんざんコストに無駄や不明な部分が多すぎると批判を受けている
東電はじめ電力会社は、電気代の値上げを口にする前に、まず経営努力や発電
コストを金額をあげて詳細に開示する必要があるのではないでしょうか。
 
 特に東電については、自分たちの身も切らずに、燃料費の増額を言い訳に、
原発事故の賠償や収束作業などのコストを電気代に上乗せしてくることは許せ
ません。また、たしか少し前の東京新聞の記事だったかと思うのですが、日本
の電力会社の化石燃料の調達コストが、韓国などに比べてはるかに高いという
指摘がありました。総括原価方式にあぐらをかいて、割高な燃料を買わされて
も電気料金に乗せられて自分たちに損失が出ないからか、ろくに買い取り値段
の交渉もしていないとの報道でした。
 
 私も「ガス代は値下げ、電気代は値上げ」というおかしな状況をあちこちで
訴えていくつもりですが、ぜひたんぽぽ舎さんのメルマガでも取り上げていた
だければと思い、メールを差し上げました。
 
 
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★4.新聞・雑誌から
 
 ◇東日本大震災:福島では1万6000人集結…原発反対集会
       (毎日新聞オンライン版・毎日jp3月11日付けより抜粋)
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 国内外で反・脱原発集会が開かれた11日。「『原発いらない』の声は痛恨
の思いを込めた福島県民の叫び。この声を全国の心ある人に届けるのは、県民
の使命であり義務だ」。東京電力福島第1原発事故で、深刻な被害に苦しむ福
島県で開かれた集会では、呼び掛け人代表の清水修二・福島大副学長がこう訴
えた。未曽有の大災害が与えたショックは今も生々しく、各地で「原発反対」
の声が上がった。(参加者数はいずれも主催者発表)
 
 福島県郡山市の開成山野球場で開かれた「原発いらない! 3・11福島県
民大集会」には、全国から約1万6000人が集結した。10代を代表し、県
立あさか開成高2年、鈴木美穂さん(17)は「原発がなければ、被害に遭っ
た人を助けに行けました。人の命も守れないのに、電力とか経済とかいってい
る場合ではないはずです」と訴えた。
 
 東京、大阪、札幌、福岡でも大規模な集会やデモ行進があった。
 
 東京都千代田区の日比谷公園周辺では、原発に反対する「3・11東京大行
進」に約1万人が集まった。親子連れらが「子供を守ろう」などと書いたプラ
カードを掲げ、東京電力本店や経済産業省の前を行進。墨田区の石井啓子さん
(61)は「原発推進の流れを作ってしまったのは私たち団塊の世代。若い人
たちのために再稼働はおかしいと言い続けたい」。大阪市では約7000人が
参加。集会では福島県飯舘(いいたて)村から県内の仮設住宅に避難中の酪農
家が講演し「事故を風化させてはならない」と訴えた。札幌市や福岡市でもデ
モが行われた。
 
 全国最多の14基の原発が立地する福井県の敦賀市では、集会に約1200
人が参加し、元原発労働者ら約15人が「原発のない未来に向かって進めてい
こう」などと訴えた。被爆地・広島市では、市民ら約2000人が「ノーモ
ア・ヒロシマ、ノーモア・フクシマ、ノーモア・ヒバクシャ」と声を上げて歩
いた。
 
 脱原発を求める声は海外でも響いた。
 
 昨年12月に原発建設候補地に選定された韓国東部の江原道(カンウォン
ド)三陟(サムチョク)市では、市民ら約1000人が建設反対集会を開い
た。主催した「誘致白紙化闘争委員会」の李光雨(イ・グァンウ)さんは「フ
クシマ事故があってもまだ原発は安全だと言う政府には、憤りの気持ちでいっ
ぱいだ」と話した。台北市では若い世代を中心に約3000人が「人類は原発
を制御できない」と声を上げた。フランスでも、約230キロ間で脱原発を訴
える「人間の鎖」運動が行われ、仏国内から100団体、数千人が参加した。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1378】
2012年3月10日(土) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
 
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 2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
 残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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 ★1.みんな気づいているだろうか
    地震防災が原発の妨害を受けていることを。
                                           《たんぽぽ舎 山崎久隆》
 ★2.告発状1(要旨)              2012年3月7日
    東京地方検察庁 御中
      告発人  槌田敦 元理化学研究所研究員、前名城大学経済学部教授
 ★3.読者からイベントのおさそい
           (お問い合わせは主催者へお願いします)
    ☆ドキュメンタリー「3.11日常」のご案内
 ★4.書籍の紹介
        ☆「第二のフクシマ、日本滅亡」広瀬隆さんの新刊本
 
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★1.みんな気づいているだろうか
   地震防災が原発の妨害を受けていることを。
                                             《たんぽぽ舎 山崎久隆》
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 日本各地で「大きな地震に見舞われるかもしれない可能性が明らかになった・・・」
そんなニュースが次から次にと報道されているけれど、東北地方太平洋沖地震が起きた
から分かったことなのだろうか。いいや、そんなことはない。地震学者や地球物理学者や
地質学者達も遊んでいたわけは無い。
 たくさんの論文がこれまでも出ていたし、多くの知見も発表されていたのに、それを
クローズアップさせない勢力がいたのだ。
 どんな?もちろん原子力マフィアだ。
 報道されるかどうかが、この種の問題では一番影響が大きい。貞観地震の影響がどこまで
あったかとか、東北地方沖で大規模な地震が起こりえるとか、福島県沖にも巨大津波の
波源域がありえるなど、阪神淡路大震災以後にたくさんの研究成果が発表され続けてきた
のに、報道されなかったか、ほとんど注目されなかった。理由は、たとえば福島県沖で
巨大津波などということが「分かった」ら、直ちに原発の安全性問題に直結する。
 疑惑が高まる中、とうとう証拠が上がった。以下の記事を読んでみて欲しい。
 『東日本大震災の8日前、宮城―福島沖での巨大津波の危険を指摘する報告書を作成中
だった政府の地震調査委員会事務局(文部科学省)が、東京電力など原発を持つ3社と非
公式会合を開催、電力会社が巨大津波や地震への警戒を促す表現を変えるよう求め、事務局
が「工夫する」と修正を受け入れていたことが、25日までの情報公開請求などで分かった。』(中国新聞2月26日)
 三社とは、東電、東北電、日本原電である。
 貞観地震を「繰り返していると誤解されないようにしてほしい」と注文を付けていたと言う
が、これが仙台平野に襲いかかった貞観津波について、再来の可能性があるとして対策する
可能性を奪ってきた証拠だ。
 こんなことは今に始まった話では無い。東電など電力のお抱えご用学者達はよってたかって
原発周辺に地震や津波が襲う可能性を否定し続けたため、原子力防災が必要ないとされるのと
同時に、行政の地震防災にも大きな悪影響を与えただろう事は想像に難くない。自治体には
東電など電力出身議員も多く居るので、大きな地震、津波想定を防災計画において行えば、
横やりが入るのは間違いないだろう。何しろ来もしない津波に備えて何百億もの防潮堤を作る
など「常軌を逸している」と普通ならば考える。
 
下北半島では
 下北半島の沖、太平洋には海底活断層があることが分かっている。これが陸上に上がり、
出戸西方断層となって六カ所再処理工場直下につながっているという警告をしたのが東海大学
の渡辺満久教授。しかし、その見解は日本原燃により全否定されている。そのため現在に
至るも六カ所村において巨大内陸地震の対策は十分取れていない。
 この断層が動くときには、太平洋沖で大きな海溝型地震が発生している可能性も高い。
その場合、津波は30mを遙かに超えるかもしれないが、再処理工場の建設時にはそんな津波は
「想定外」なので、青森県も津波災害を想定していない。もちろん東通原発もだ。
 
岩手・宮城・福島では
 岩手県の沿岸部は原発が無いので、田老堤防のように10mを超える堤防がいくつも建設されて
いたが、宮城県沿岸部にはそのような堤防は見当たらない。女川原発が15mの高さにあったから
助かったとはいえ、津波の想定波高はあくまでも9m、従ってそれを超える津波に備える堤防は
無い。そのため女川町は原発以外は町役場も含めて、ほとんど破壊されてしまった。
 極め付きは福島県沿岸部。福島第一が最大6.1mの想定であり、北は相馬、南はいわきの
何処を見ても10mの波高に備えるような規模の堤防は存在していない。
 
浜岡・三重では
 このように、原発立地県の沿岸部はいずれも、これまでの津波対策は十分ではないと思われる。
東海・東南海・南海地震による津波に襲われる可能性のある地域で、旧浜岡町のある御前崎周辺は、
目立った津波対策は無いが、対岸域に相当する三重県では、防波堤以外にも津波避難所がいくつも
建てられている地域がある。海岸線がリアス式であるということも一因だが、原発が無いので
一定の高さの想定をしても「妨害される」ことが少ないからだろう。
 一方、浜岡原発沖合に位置する海底には、大きな地滑り後が見つかっている。
 今回の東北地方太平洋沖地震に伴う津波が、海底の大きな地盤変状によって、より巨大化した
とみられており、その観点からも、重要なポイントなのだが、例によって中部電力により「注目
されないよう」工作されている。もちろん、海底地滑りを想定すれば、従来の津波波高と遡上高
がすぐに倍程度にまでかさ上げされてしまい、「津波を砂丘で止める」予定が、止まらなくなっ
てしまうからだ。もっとも、津波の高さを決めるのは少なくても中部電力では無いが。
 こういう知見に対する「従来の見解を維持したいがためだけの無意味な反論」が、あまりにも
大きな被害を生み出してきたのでは無いのか。
 
柏崎刈羽では
 柏崎刈羽原発付近で発生する可能性のある地震は、これまでの想定では震度6弱止まり
だった。解放基盤面で600ガルということは、地上では400ガルにも満たない。
 ところが実際に襲ってきた地震は、地上で700ガル、震度7に達し、解放基盤面に至っては
1699ガルと、重力加速度の二倍近くに達する揺れだった。
 幸い、震源断層面が海底だったわりには津波はたいしたことは無かった。しかしこの程度の
揺れの大きさでも数メートルに達する津波は起こりえる。もし5m以上の津波が来ていたら、
柏崎刈羽原発は、炉心損傷を免れるのは難しかっただろう。
 柏崎刈羽原発が想定していた津波の高さはわずか3.1mだった。
 日本中の原発が海沿いにある。必然的に津波による影響を受けるが、その想定波高は
どこも似たり寄ったり。浜岡を除いて10m以上の想定をしているところは何処にも無い。
 一方、10mを超える津波は日本海側でも太平洋側でも有史以来頻繁に襲ってきている。
とても「異常な天災地変」などではない。平均的津波被害なのだ。
 柏崎刈羽の沖合は、プレート境界が走り、その動きによりひずみが溜まっている。
プレート境界型と活断層による内陸直下型が何時起きても不思議では無い。佐渡島で起きた
震度5弱の地震に、ぞっとした人は多かっただろう。まさしく時限爆弾が埋まっている。
 (原発いっしょになくそうよせあつめ新聞2月前半号より)
 
 
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★2.告発状1(要旨)              2012年3月7日
  東京地方検察庁 御中
    告発人  槌田敦 元理化学研究所研究員、前名城大学経済学部教授
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                       告発状1(要旨)              2012年3月7日
 
東京地方検察庁 御中
 
    告発人  槌田敦 元理化学研究所研究員、前名城大学経済学部教授
    被告発人 水野久男  東京電力第5代社長、那須翔第7代社長、
              荒木浩  第8代社長、南直哉  第9代社長、
              勝俣恒久第10代社長、清水正孝第11代社長
 
第一 告発の趣旨
 2011年3月11日に始まる福島第一原発災害の原因は、東京電力(株)の歴代社長らによる
「未必の故意」または「業務上過失」である。この問題について告発人は、すでに書籍『福島
原発多重人災 東電の責任を問う』(日本評論社)などにおいて論じたが、ここに東電社長ら、
特に勝俣恒久第10代社長を告発する。
 
第二 告発の原因
1、大災害としての福島原発事故
 東京電力は大量の放射能を環境にばらまき、強制避難で45人を死なせ、数人を自殺させ、
福島県民の心身を傷害した。それだけではなく、BEIR-7報告(アメリカ科学アカデミー、
2005年6月29日)によれば、生涯において100人が平均して100ミリSv被曝すると1人は
がんになり、またその半分はがん死することになるから、生涯被曝が50ミリSv増と予想
される福島県民200万人の場合、1万人はがんになり、その内5000人をがん死させることに
なる。
 
2、原発災害での被害の大きさ
 東電は、巨大原発事故となった場合に、その被害の大きさをすでに知っていた。1959年には、
東電ら原産会議は「原子炉事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算」という文書を作成
していた。これによれば、雨の場合に、被害総額は3兆7300億円となる。これは当時の国家
予算の2倍以上となり、今回の東日本の広域汚染を暗示する。
 
3、今回の福島原発災害は、安全対策費用の節約で発生した
 そもそも「原発は火力発電よりも安価である」として登場した。ところが、原発の不具合が
見つかる度に安全対策の費用が次々と追加された。これにより、原子力を使う東電の売電価格
は、化石燃料を使うPPS(特定規模電気事業者)の価格よりも高くなった。すでに、防衛庁を
除く中央官庁のすべては、PPSから電力を購入している。
 そこで、東電の歴代社長らは、原発の安全対策費用を節約すれば、人を殺めるかも知れない
ことを承知しているのに、これを節約した。その結果が福島原発災害である。
 すなわち、東電による未必の故意による致死傷(刑法204、205条)事件である。また、膨大な
量の放射能に対する注意義務違反で業務上過失事件(刑法211条1)でもある。
 
4、以下に未必の故意もしくは業務上過失としての歴代社長の罪、特に、勝俣恒久現会長の罪に
ついて具体的に述べる。
【イ.外部電力喪失で原子炉内の計測不能となる欠陥原発を放置した歴代社長の罪】
 1号機は計測不能だった7時間で、3号機は15時間で、事故の最終段階になっていた
【ロ.立地条件の改悪と防潮堤を形ばかりにした歴代社長、特に勝俣社長の罪】
 10mの津波に襲われれば、遡上高は15mになるとの報告があったのに、無視した
【ハ.非常用発電機をタービン建屋地下室に放置した勝俣社長の罪】
 5、6号機と同様に、1~4号機でも裏の崖の上に発電機を設置すれば、事故は防げた
【ニ.原発電源相互融通の見送りについて勝俣社長の罪】
 第二原発との電力融通があれば、すべての原子炉で深刻な事故にはならなかった
 
【ホ.水素逃し口を作らず、1号機の建屋を水素爆発に至らせた歴代社長の罪】
【ヘ.1号機、非常用復水器の欠陥を放置した勝俣社長の罪】
【ト.2~6号機、残留熱除去系から蒸気凝縮系を削除した勝俣社長の罪】
【チ.放射能の放出情報を住民に知らせなかった勝俣会長と清水社長の罪】
 放射能の放出を住民に知らせず、これを放置した罪は、自動車事故において応急救命と
2次災害防止の措置をせず、被害者を現場に放置する轢き逃げの罪に相当し、後に怖くなって
自首する未必の故意の犯罪である。この責めは勝俣会長と清水社長が負う。
 
第三 結語
 以上述べたように、福島第一原発事故の原因は、イ.からト.について、勝俣社長ら歴代
社長による安全対策費用の節約であった。勝俣社長らは、安全対策費用を節約すれば事故に
なることをよく知っているから、未必の故意という殺傷罪となる。
 チ.は、事故を起こして住民に被害を与えた場合、この被害を大きくしないための加害者
責任の犯罪である。
 福島原発事故は、これまでの原発巨大事故と本質的に異なる。スリーマイル島原発事故(1979年)
は、「逃し弁開閉の誤信号」が原因だった。チェルノブイリ原発事故(1988年)は、「制御棒の設計
ミス」であったから、これらには犯意はない。しかし、今回の福島事故は、「安全費用の節約」
という未必の故意が原因であり、重大な犯罪である。
 原子力発電は事故のたびに安全費用が追加され、その安全費用は高騰する一方である。
そのため、今後も安全費用の節約による原発事故が続発する恐れがある。
 この将来予想される事故を防ぐためにも、東電歴代社長、特に勝俣第10代社長には、
犯罪事実ごとに未必の故意による致死傷罪(刑法204、205条)、または業務上過失致死傷罪(刑法
211条1)が適用されるべきと思われ、ここに告発する。
 
※編集部注:4、以降のイ.からチ.は、元原稿では丸数字(機種依存文字)だったため、
変更致しました。
 
 
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★3.読者からイベントのおさそい
           (お問い合わせは主催者へお願いします)
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   ドキュメンタリー「3.11日常」のご案内
 
 小出裕章助教を中心にしたドキュメンタリー「3.11日常」が今週末の3/10-3/16に
オーディトリウム渋谷で上映されます。
 3/11が日程に入っているように「3.11関連ドキュメンタリー特集」として岩井俊二監督の
「friends after 3.11」などと共にセレクションされました。
 一般からのネットの投資であるクラウドファンディングで製作された作品です。
クラウドファンディングで作られたように、多くの方の願いが込められた作品です。
<公式Web>http://www.311everydayliving.com/
 (メルマガ読者R・Wさんより)
 
 
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★4.書籍の紹介
  ☆「第二のフクシマ、日本滅亡」広瀬隆さんの新刊本
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最終警告、全原発即時廃炉だ-運転停止では意味がない
福島第一原発事故の結末はまだ見えない。放出され続ける放射能は天文学的な量だ。
「次」が起これば、この国は死に至る…。
日本人が生き残るために、何を第一になすべきか。原発震災の恐怖を訴え続ける筆者は、
六ヶ所再処理工場の即時閉鎖と全原発の廃炉断行を求める。思考力ゼロの原子力産業・
電力会社・政治家は当てにできない。
本書を手にしたあなたから、原子力の最後のページを、着実に、急いで閉じるのだ。
わが国における次の大事故の確率
日本人は、2011年3月11日の大地震と、同時に起こった福島第一原子力発電所の大事故を
体験して、不思議なことに一年後には、もうこれで「天災と原発事故は終った出来事」だと
感じている。それは、トンデモナイ誤解である。これは、過去形ではない。現在進行形であ
り、いよいよこれから、第二、第三の大惨劇の幕が開こうとしている。
それは、次の厳正な事実から明らかである。
 1966年7月25日にわが国最初の商業用原子炉、東海原発が運転を開始してから、2011年
3月11日に福島第一原発の三基の原子炉がメルトダウンの大事故に突入するまで、57基の
原子炉が運転してきた。そのうち、廃炉となったのは東海原発、浜岡原発1.2号の3基で、
この3基を含めて、定期検査期間を含めた運転期間を総計すると1453年間であった。1453年間に
3基がメルトダウン事故を起こしたのだから、(1453年÷3≒)484年に1回、原子炉1基あたり
大事故が起こる、というのが実績の大事故発生確率である。では、これからどうなるか。
 現存する商業用原子炉54基のうち、福島第一原発で爆発した1~4号機は廃炉になるので、
今後も残る50基の原発が稼動し続けたと仮定すれば、これからは484年÷50≒9.7年、ざっと
10年足らずに1回の割合で、末期的な事故が起こる。おそるべき高い確率である。この確率は
「10年後」に起こるという意味ではない。「10年以内に1回」起こるという意味なので、「あした
また起こっても不思議ではない」のだ。われわれの明日の命と生活と財産は、今もって、強風が
吹き荒れる中に置かれたロウソクの炎、まさに風前の灯にある。
朝日新聞出版 2012年2月 297頁 820円+税
たんぽぽ舎でもこの本を扱っています。
ご希望の方は、お問い合わせ下さい。1冊の送料は160円の予定です。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1377】
2012年3月9日(金) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
 
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 2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
 残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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 ★1.再稼働は、まず地元自治体に意見を聞け
   「国がまず判断」はおかしい、反対だ
   「原発再開かどうか」は、地元意見が先だ
         柳田 真(たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟)
 ★2.2/14「反原発自治体議員・市民連盟」主催の講座報告
        自治体は反原発が一番、3人の議員が自らの活動を熱弁
        PPS(特定規模電気事業者)を各自治体で推進中
 ★3.<テント日誌 3/7(金)― 経産省前テントひろば179日目>
      再稼働阻止へ原子力安全委員会の傍聴行動
      テントのカラーチラシは9日刷り上がる!3・11行動で活用を!
 ★4.新聞・雑誌から
        東電値上げは「死活問題」・大反対する
        川口商議所 事故のツケ回すな  怒る町工場 不払い宣言
                    (東京新聞3月9日より抜粋)
 
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★1.再稼働は、まず地元自治体に意見を聞け
   「国がまず判断」はおかしい、反対だ
   「原発再開かどうか」は、地元意見が先だ
 
         柳田 真(たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟)
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○藤村修官房長官が8日の記者会見で、原発再稼働に関して
国(首相、官房長官、枝野経産大臣、細野原発事故担当相の4人)がまず判断し、
「最終判断は地元の理解を得てからになる」と2段階で実施する手順を説明した。
3月9日の朝刊各紙)
従来の一般的な理解では、まず原発の地元自治体が判断し、次に最終的に政府(首相、
経産大臣ら)が判断すると思われていたのを逆にしたわけである。
一気に雰囲気が悪くなった感じで怒りを覚える。
 
○「なにがなんでも再稼働ありき」=「原発推進」のこの方針決定に反対する。
福島原発事故の原因も解明されていない、(国会の事故調の結論もいまだの段階)
のに、再稼働できるのか?
 
○今、たんぽぽ舎と反原発自治体議員・市民連盟の共同で原発周辺30キロ圏自治体へ
再稼働についての要請ハガキ運動がおこなわれている。
第1弾としてハガキ一万枚運動が大きな反応を呼んでいる。
 主な対象は関西電力、大飯原発の周辺自治体(13)と四国電力、伊方原発の周辺
自治体(10)である。ハガキの文面は次のとおり。
 
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原発事故を二度と起こさないために
原発の再稼働に反対してください!
 
3月11日の東電・福島第一原発事故は、レベル7という世界最悪の事故となり、
1年を経た今なお事故の原因が解明されないまま、空に海に放射能を排出し続けて
います。
家も仕事も故郷も奪われ、子どもと大人の命と健康が脅かされ続けている中で、
野田首相の「原発事故収束宣言」は、温度計の故障でも否定されました。
今、大飯原発と伊方原発が再稼働の焦点になっています。
 貴自治体は30㎞圏内に位置し、発言権があります。原発事故が起きるや、原発周辺
自治体も過酷な放射線禍から逃げることはできません。
地震国日本で「第2の原発事故」を起こさないためには、再稼働をさせない事がベスト
です。貴自治体として、「原発の再稼働反対!」の意思表示をして下さい。
 
ハガキは6枚1組(大飯原発周辺自治体2つ、伊方原発周辺自治体2つ、政府2枚)
400円です。ハガキ運動に御協力下さい。
(送料は、1組80円です。部数が多い場合はお問い合わせ下さい)
 
問い合せ先(主催)
たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
反原発自治体議員・市民連盟 TEL・FAX 03-5211-7199
 
郵便振込口座番号 00180-1-403856 加入者名 たんぽぽ舎
通信欄に必要部数と『ハガキ代金』と明記の上、お振り込み下さい。
 
 
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★2.2/14「反原発自治体議員・市民連盟」主催の講座報告
      自治体は反原発が一番、3人の議員が自らの活動を熱弁
      PPS(特定規模電気事業者)を各自治体で推進中
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 バレンタインデーの2月14日、「スペースたんぽぽ」で開催された講座は、小雨の中
約20数名の参加者で開催した。
 今回の講師は、東海村議・相沢一正氏、横須賀市議・藤野英明氏、羽村市議・門間淑子氏で、
それぞれの自治体での反原発への取組をPPS(特定規模電気事業者)導入を中心に話した。
 
◯ はじめに、今月行われた選挙で、東海第2原発の再稼働阻止と廃炉などを選挙公約に
掲げた相沢村議が、村の執行部にPPS調査の話を持っていき、視野に入れた入札を行ったら
どうかと提案したにも関わらず、執行部が調査を怠っていたことから、新年度に改めて取り
あげさせるよう要請したこと、今後、3月議会に東海第2原発の再稼働阻止と廃炉を求める
請願を提出し、県知事にも働きかけて行くことなどを話した。
 
◯ 次に、藤野市議が、横須賀市議会で3人の議員で立ちあげた「脱原発議員連盟」の活動の
報告をした。
 2011年5月に発足した「脱原発議員連盟」は、現在まで3回の研修を行った他、PPS(特
定規模電気事業者)導入に向け、昨年9月及び12月議会で、市長への一般質問及び教育委員会
などへの委員会質問を行った結果、2012年度から、市内の小中学校70校にPPSを導入し、
約200万円の財政削減が見込まれることになった。
 横須賀市は、近隣の平塚市、三浦市、川崎市などがすでにPPSを導入しているという背景も
あり、市長は慎重な姿勢を示していたが、行政側、特に教育委員会が協力的な姿勢を取っていた
ため、今回のように次年度からのPPS導入に至ったという経緯もある。また、横須賀市の
PPS導入は、未導入の葉山市、鎌倉市にも影響を与えそうだということである。
 今後、「脱原発議員連盟」は、上下水道施設での小水力発電の導入、バイオマスの利用促進、
太陽熱などにも取り組んでいくと、藤野議員は強い口調で話した。
 
◯ 最後に、門間市議が、東京羽村市でのPPS導入に至る経緯などを話したが、羽村市は、
比較的、PPS導入に積極的な姿勢を見せていたこともあり、昨年9月20日、2011年12月
1日~2013年3月31日を期間としての入札の結果、PPS導入に決定し、約760万円の財政
削減につながったことなどを話した。
 羽村市は、昨年12月議会で、2012年3月から電気バス(はむらん)をスタートするが、
門間市議は、今後、市役所で太陽光発電を行い、その電気で電気バス(はむらん)を走らせる
よう市議会に提案していきたいと話した。
 
 講座の最後に、柳田真事務局長は「日本政府は、国内では、原発の再稼働に向けて邁進し、
海外には、原発の輸出を強化していくだろう。今年が正念場であるので、力を合わせてこの一番
大事な局面をたたかっていこう」と締めくくった。
 各講師の話の後、参加者から活溌な質問もあり、PPSに対する市民の関心の高さが感じられた。
 「反原発自治体議員・市民連盟」が中心運動の1つとしている「PPS(特定規模電気事業者)
普及」が、各自治体に徐々に浸透してきていることが本日の講座で明らかになった。
(文責:事務局 岡田)
 
 
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★3.<テント日誌 3/7(金)― 経産省前テントひろば179日目>
    再稼働阻止へ原子力安全委員会の傍聴行動
    テントのカラーチラシは9日刷り上がる!3・11行動で活用を!
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3月7日 晴れ。今日、原子力安全委の第4回ストレストテスト審査書検討委員会が開催
される。もしかしたら今日で検討を打ち切って承諾を与え、大飯3・4号機の再稼動へ一気に
突き進む魂胆か、なんとかそれを阻止したいという決意も強く、2時頃から、合同庁舎
4号館の前に人が集まる。一昨日は強い雨の中だったが、今日は晴れということもあり、
40名程で前段抗議行動。次々とマイクで訴え。
 そして、3時前に傍聴のため入室。左側は報道関係用の席、右側は一般傍聴席。
報道関係では、テントによく顔を出すフリージャーナリストも来ている。一般傍聴席は圧倒的に
再稼動反対の人々。
3時近く、開会時刻が迫る頃、傍聴席から次々と立って訴え。
・ストレステストの2次評価はどうなっているのか、その提出が先決であり、一体的にしか
評価しえないはず
・福島原発事故の検証が未了であるなか「福島事故を繰り返さない」など、言えないはず。
国会事故調の検証が終わるまで待つべきそして福井県現地の方からの訴えとして
・活断層の連動の評価がされていない、
・複数個所の破損の評価がされていないこと、等が訴えられる。
安全委員会は結局、そうした疑問には一切答えることなく、抽象的な質問と回答、そして
関電の「安全を守るという社長宣言の下・・・」という無内容な決意表明が延々と続き、
そのたびに傍聴席から追及の発言、ということで2時間半は終了した。
 ただ、今回で打ち切りとはならず、次回は13日(火)に開催されることとなった。
3・11行動に続いて、次回は傍聴席を埋め尽くそう。
 それにここへきて、柏崎刈羽でも福井県の原発でも活断層の検討不足が指摘されており、
再検討が課題となり、保安院による見直し作業全体の信頼性が揺らぎかねない状況との報道も
出ている。
 テントに戻ってから、二本松市出身のKさんと、先日二本松に行ったときの話をする。
彼女の実家はどうやら私が伺った農家の地区とすぐ近くのようである。彼女は懐かしさも
こみ上げ、話が弾む。
 テントの4色刷りカラーチラシは9日の昼間にも刷り上がるそうだ。写真がいっぱい
はめ込まれたチラシである。
 11日には、福島でも東京でもこのチラシを多くの人の手に渡したい。
  (Y・T)
 
 
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★4.新聞・雑誌から
 
  東電値上げは「死活問題」・大反対する
    川口商議所 事故のツケ回すな  怒る町工場 不払い宣言
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 4月から大口契約者の電気料金値上げを予定する東京電力に、
埼玉県川口市の商工会議所が徹底抗戦の構えだ。
「値上げは死活問題」「失敗のつけを回す気か」と憤る中小企業の声を受け、
引き上げ分の支払い拒否を決断。
前代未聞の町工場発の「不払い運動」が始まる。(中略)
川口商議所は一月末に東電から説明を受け、児玉洋介会頭が「値上げに断固反対」と表明。
不払い運動も辞さない姿勢を示した。
二月中旬、市内の企業にアンケートで不払いの意向を問うと、七割が「到底受け入れられない。
値上げ分は払いたくない」と回答。こうした声を受けて、東電に値上げ中止を求めてきた。(中略)
「東電が経費削減を徹底し、その内容を開示すべきだ。努力の経過が見えれば理解もするが
事故を起こした企業として真摯に受け止めてもらわない限り値上げは納得できない」
(東京新聞3月9日より抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1376】
2012年3月8日(木) 地震と原発事故情報
 
                               転送歓迎
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 2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
 残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
  【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
  【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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★1.民間事故調にも疑問の声(読者;応答室だより)(3月8日東京新聞)
  何か思惑(おもわく)があるのでは・・・?の指摘
★2.初期被曝の実態報道-地域によって相当量の初期被曝を引き起こした
   初期被曝量が正当に被曝評価線量に加えられていない
                            (山崎 久隆)
★3 <テント日誌 3/6(火)>―経産省前テントひろば 178日目
        暦のうえでは啓蟄であるが・・・
        「沈黙の春」か、脱原発への希望か
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 ◇『☆ 福島の子どもたちのために、いま何ができるか? ☆』
    3月10日(土)午後1時半~、八王子労政会館
 ◇3月11日(土)震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム
 ◇3.11脱原発アクションマップ~ヨーロッパでも(ホームページ紹介)
★5.新聞・雑誌から
 ◇首都直下、震度7の可能性
   文科省調査 被害想定見直しへ  (3月8日 茨城新聞より抜粋)
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★1 民間事故調にも疑問の声(読者;応答室だより)(3月8日東京新聞)
  何か思惑(おもわく)があるのでは・・・?の指摘
○ 福島事故の解明について、政府事故調(失敗学の畑村委員長)
のお粗末な中間報告があり、今まだ国会事故調の結論が「未だ」の中で、そして
調査の基本となる政府議事録がどこの組織でも残っていない(わざと作らず又は
隠した?)という事情の中で、先週発表された民間事故調の報告が注目を浴びて
いる。この報告は当時の菅首相ほかの政府対応を厳しく批判(基本知識なし、泥
なわ的・・・)していて、一部で評価を受けているが、しかし、大きな疑問も出
ている。一番の原因の事故の当事者たる東電から聞き取っていないこと(東電本
社が拒否)と、民間事故調といいつつ、人物はほとんど官側の人々だから。これ
らについて3月8日の東京新聞の応答室だよりに的確な文が載っているので紹介
します。 (柳田)
○ 応接室だより 民間事故調にも疑問の声
二月二十八、二十九日付本紙で『官邸過剰介入が裏目』などと報じた「福島原発
事故独立検証委員会」 (民間事故調)の報告会について、読者から「そもそも
民間事故調って何?」などの疑問が相次ぎました。東京都大田区の五十代男性か
らは「民間事故調と言いながら、委員は省庁の外郭団体と官僚出身が中心で、い
ったいどこが『民間』なのか」と指摘するメールが寄せられました。
 確かに、調べてみると委員長の北沢宏一氏は文部科学省所管の元科学技術振興
機構理事長で、委員には元検事総長の但木敬一氏ら元官僚が三人おり、六人中五
人が東京大出身のエリート集団でした。
 さらに、民間事故調は事故当事者の東京電力からは「拒否された」との理由で
聴取しておらず、埼玉県久喜市の六十代男性は「肝心の東電に何も聞いていない
報告書に意味があるのか。政治家に焦点をあてて責任を強調したのをみると、官
僚の意向に基づく意図的な作為さえ感じる」との疑念を抱いていました。(中略)
 民間事故調は、元朝日新聞主筆の船橋洋一氏が理事長の財団法人「日本再建イ
ニシアティブ」が、政府や国会、業界から独立した民間の立場で事故を検証しよ
うと設置しました。しかし、原発事故後の報道や発表に懐疑的になっている読者
も多く、今回の民間事故調の報告書についても「何か思惑があるのでは」とスト
レートには受け入れられないようです。
                 (東京新聞 3,8 より抜粋)
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★2.初期被曝の実態報道-地域によって相当量の初期被曝を引き起こした
   初期被曝量が正当に被曝評価線量に加えられていない         
                (山崎 久隆)
 福島、宮城、岩手、南に南下して茨城、千葉、東京、神奈川、内陸を反転し
た栃木、群馬、埼玉への放射能の流れは、地域によって相当量の初期被曝を引
き起こしたことが分かっています。特に東北道沿線、福島、郡山、須賀川、二
本松、いわきの区間については日本原子力研究開発機構が空間線量をγメー
ターで測定しており、そのデータは既に4月下旬には公表されています。
 このデータを使って「初期被曝量が正当に被曝評価線量に加えられていな
い」ことを私も講演等で指摘をしてきましたが、その具体的な姿が、NHKにお
いて映像化されたようです。
 制作側の七澤さんからのツイートを紹介します。是非3.11ETV特集を
ご覧下さい。
◎ 七澤潔さん
 「3.11放送予定のETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図5」は、 
知られざる初期被ばくの実態を追った秀逸なルポルタージュとなりそうです。
 5.13放送予定のETV特集「テレビが見つめた沖縄」の方は、放送文化研究所
 での研究成果を生かしたアーカイブ・ドキュメンタリーを目指しスタートし
 たばかり。2012年の春はフクシマとオキナワを行ったりきたりになりそうで 
す。」
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★3 <テント日誌 3/6(火)>―経産省前テントひろば 178日目
        暦のうえでは啓蟄であるが・・・
        「沈黙の春」か、脱原発への希望か
 
このところ週末や週明けはぐずついた天気になることが多い。正確に調べたわけ
ではないがそんな印象である。先週は久しぶりの雪だった。そういえば今日は啓
蟄である。
 「啓蟄や生きとし生けるものに影」(斎藤空華)。冬ごもりしていた虫たちも動
き出すとされる日であるがそんな雰囲気はまだない。気候には何かの異変すら感
じさせる。大震災や原発震災は生きとし生けるものにどんな影響を与えたのか。
  テントの前に座り込んでいる女性は熊本《水俣近辺》から上京され、福島に
行く途中であるという。暮れなずむ霞ヶ関の光景を見ながらの話は弾んだ。彼女
は九州でも自然に異変を感じていると話していた。例えば昨年は小鳥などの好物
の赤い実《アオキの実など》がいつもはなくなるのに今年は残ったという。また、
毎年見られるムクドリの群れの姿を見なかったとも。 放射能汚染が人間と自然
の代謝関係(循環関係)を破壊することそれが自然の異変となって現象すること
は程度の問題はあれ予測される。人間の内部被曝と同じように被曝した自然も影
響を免れないのである。自然と一体である動植物においては小鳥や小動物にそれ
はもっとも敏感に現れるのだろう。チエルノブイリでのその異変は報告されてい
るが果たして福島はどうなのであろうか。あるいは日本列島はどうなのであろう
か。  春は季節の中でももっとも華やかなものだ。「3・11」からの復興の時を
告げる春になるのか、それとも「沈黙の春」になるのか。伝えられる自然の異変
については正確なデーターなどの開示が望まれるが僕らは敏感に反応する身体で
それを受けとめて行くしかないのである。生活の場での反応するもの《見聞する
もの、知るもの》が根源になる。それを交換し合いながら対応を考える必要があ
るのだと思う。 テントではFさんが韓国の新聞の取材を受けていた。韓国では
「緑の党」も結成され、脱原発の運動も活発化してきていると聞くが、果たして
中国ではどうであろうか。原発事故は国境を超えて行くしその影響はアジア地域
の全域に渡るわけだからアジア規模の脱原発の運動が必要である。僕らは日本で
の脱原発を実現するしかないが、アジアのことはいつも念頭においておくべきこ
とだ。 夕方からはロフトプラスワンでのトークに出るために新宿に向かった。
ロフトプラスワンの「トークライブ」に出るのは久しぶりであるが、3・11を前
にして1年間を振り返る、またどうたち振舞うかのトークである。第一部は写真
家の桃井和馬さん記録の映写であったが、大震災をあらためて想起した。  第
二部のトークは多士済々で面白かったが、若い人たちの話が面白かった。僕の方
は経産省前テントのことや再稼働をめぐる動きを話した。テントでこうした企画
もあっていいのだろうと思った。脱原発の運動はこれからだし、希望があるとい
うのがみんなの結論だがぜひそれに向かって進んで行きたい。 テントの中では
どうやら厳冬は過ぎたようだ。寝袋にもぐりこんでも寒いということはなくなっ
た。これからも寒い日があるだろうがやがては「三寒四温」ということになるの
であろう。思い切った春らしい活動に向かって行きたいものだ。深夜のテントで
の不寝番で起きているメンバーでもそのことが話しあわれる。 「3・11」を体
制や権力が一つの節目として新たな動きを開始することは予測されるが、我々も
それに対応する動きを準備したい。(M/O)★『ひろばー全国・全世界から 
~思い・交流・討論・共感~』◎こんにちは  先日は(2月25日夜)時間の無いと
きに立ち寄り、挨拶もそこそこに帰ってしまい失礼しました。子供たちのために
立ち上がり、厳しい寒い冬にテントを守られた皆さんをに頭が下がります。  
このごろ海外からの取材が多くてその対応が手薄になるときもあると聞いており
ます。 私は英国在住で現在里帰り中、英日日英翻訳通訳の経験が少しあります。
今週の木曜日と金曜日はもし必要なら、私でよければコミュニケーションのお手
伝いいたしますのでお知らせください。特に予定が無くても念のためただテント
にいるということもできます。 土曜日夜も7時以降なら大丈夫です。日曜日は14
時より大行進、鎖、に参加しますがその前後、あるいは最中でもそのイベントの
場にいられるのなら対応できます。では、寒暖激しい中、ご自愛ください。
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★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇『☆ 福島の子どもたちのために、いま何ができるか? ☆』
 日時 3月10日(土)午後1時半~
   (開場:午後1時15分 終了予定:午後4時20分)
 会場 八王子労政会館・ホール 電話:042-645-7451)
    地図:http://is.gd/z0yUTC
 講師 吉野裕之さん(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク)
 資料代:500円 (予約不要)
 ◎主催・お問い合わせ先 ホームページ http://843koza.info/doku.php
  子どもたちの未来と自然エネルギーを考える八王子市民講座
  電話 080-3386-5962 FAX 020-4624-2381
  かけがえのない多くの生命と暮らしを奪った大震災と原発事故から一年が
 経ちます。被災地では津波被害からの復興・復旧が進められるなか、福島第
 一原発の事故で高濃度の放射能汚染に襲われた地域では、放射能への感受性
 の強い子どもたちを被ばくの危険から守るために、苦しいたたかいが続いて
 います。
  原発由来の電気を使って暮らしていた私たちにとって、決して無関係のこ
 とではありません。八王子から、福島の子どもたちのために何が出来るので
 しょうか。一緒に考え、自分のできることから始めてみませんか。
 
◇震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム
  東日本大震災・福島第一原発事故から一年
  震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム
  ―法的問題・安全性を問う―
 日時 3月11日(日)開場 11:30  講演12:00~16:00まで
 会場 明治大学リバティタワー 1階1011教室
 (当日はIWJによるインターネット中継予定)
        資料代 1,000円
 定員:266名(事前申込要・当日参加可・携帯からの申込不可)
  東日本大震災から一年。災害廃棄物の広域処理が被災地支援として広がろ
 うとしています。一方で、放射能汚染などの問題から、安全面に不安がある
 として各地で反対運動が行われています。
  そこで、各分野の専門家に、それぞれの立場から広域処理に係る問題点に
 ついてご発言いただき、広域処理のどこに問題があるのかを総合的な視点か
 ら話しあう場にします。
 主催:震災がれきの広域処理を考えるシンポジウム実行委員会
 共催:社会思想史研究会
 後援:中皮腫・じん肺・アスベストセンター
 
◇3.11脱原発アクションマップ~ヨーロッパでも
  去る1月、横浜で開かれた脱原発世界会議の「横浜宣言」に賛同、協力す 
るため、イタリアの資料センター《雪の下の種》では、ヨーロッパ各地で
 3月11日前後に計画されているアクション・イベントの情報を収集、地図
にまとめました。リンクをお知らせします。
  http://addionuke.exblog.jp/14807058/
 追加の情報も届いているため、ほぼ毎日更新中。
  尚、知り合い等を通じて得た口コミ情報が多いので、カバーされていない
 地域もたくさんあります。もし、ほかにご存じの情報がありましたら、
 info@semisottolaneve.org までご一報を。
  日本の各地で企画されているアクションの遠方からの声援だと考えて頂け
 れば幸いです。
 ※資料センター《雪の下の種》齋藤
  Centro di documentazione
  "Semi sotto la neve"
   Via Gentileschi, 6A
   56123 Pisa   Italia
   sito: www.semisottolaneve.org
  email: info@semisottolaneve.org
  blog (italiano): http://semisottolaneve.blogspot.com/
  from Nuclear Power to New Clear Power!
  さよなら原発くんのブログ
  http://addionuke.exblog.jp/
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★5.新聞・雑誌から
◇首都直下、震度7の可能性
  文科省調査 被害想定見直しへ    (3月8日 茨城新聞より抜粋)
 首都直下型地震の一つ「東京湾北部地震」について、東京都東部の沿岸地域
などで従来の想定震度6強より大きな震度7となる可能性があるとの調査結果
を文部科学省のプロジェクトチームがまとめ、7日に発表した。
 2007年に始まった今回の調査で、想定される震源の深さが従来の約30キロか
ら20キロへと約10キロ浅くなることが判明、それに伴い震度も大きくなるとい
う。(中略)
 チームは、首都圏に設置した約300の地震計で観測した地震波を分析し、
地下構造を調べた。その結果、地震の原因となる陸のプレート(岩板)と、沈
み込むフィリピン海プレートの境界が、従来考えられていたよりも浅い所にあ
ると分かった。
 首都直下型地震で想定されるマグニチュード7クラスの地震が発生すれば、
震度7の地点が生じ、震度6強のエリアも拡大する可能性が高いとの結論に
なった。(後略)
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