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たんぽぽ舎です。【TMM:No1580】
2012年9月20日(木) 地震と原発事故情報-1つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.原子力産業協会の「恥ずかしい」文書を批判する
  旧態依然の原発推進論と安全神話に依存した文書 (山崎久隆)
━━━━━━━
 
┏┓
┗■1.原子力産業協会の「恥ずかしい」文書を批判する
 │ 旧態依然の原発推進論と安全神話に依存した文書
 └────(たんぽぽ舎 山崎久隆)
 
政府による「革新的エネルギー・環境戦略」について、
原子力産業協会が反対意見を発表している。
http://www.jaif.or.jp/ja/news/2012/President_column_05%2820120914%29.pdf
 政府方針も、合格点にはほど遠いと言わざるを得ないが、しかし原発をなく
すことは方針化していることは評価に値しよう。
 それに対するいくつかの反論は、さらに驚くほど旧態依然とした原発推進論
と安全神話に依存した文書になっている。書いている人間は恥ずかしくないの
かと言いたいところだ。
 各電力会社などからも、この種の「恥ずかしい」文書が次々に発表されるの
だろう。代表格として「原子力産業協会」の反対意見に逐一反論してみよう。
 (以下、★│ではじまる行は、上記文書からの引用)
 
 
★「革新的エネルギー・環境戦略についての意見  平成24年9月14日」
│  一般社団法人 日本原子力産業協会
│  理事長 服部 拓也
 
 まず、この団体の理事長に対して、言っておきたいことがある。
 理事長の「服部拓也」という名前を覚えている人も多くいるだろう。彼は
2006年に東電副社長を最後に退職し、原子力産業協会に「天下り」した。
東電時代には、02年まで福島第一原発所長を2年間つとめている。今回の原
発震災に少なからぬ責任がある。1966年に建設(造成工事)が始まった福
島第一原発は、その後2011年まで、建設当時のままに非常用ディーゼル発
電機がタービン建屋に配置されたままだった。作った当時にGE側と交渉に当
たった豊田正敏副社長は、地下に発電機があったことを「知らなかった」など
としつつも欠陥と認めている。
 その時代を含めて欠陥を解消する機会はあったはずだ。また、服部氏は福島
第二原発三号機再循環ポンプ損傷事故の時には既に原子力技術部長であった。
 そのため東京電力株主代表訴訟において、服部氏にも賠償請求を行っている。
被告の一人である。
 
★ 本日政府エネルギー・環境会議から「2030年代に原発稼働ゼロを可
│能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」ことを骨子とした革新
│的エネルギー・環境戦略が示された。
 
 政府発表にある「原発の稼働をゼロにすること」そのものは、もともと
2030年の原発比率について国民的議論を進めるとした、パブリックコメン
ト等を含む意見聴取の結果に基づくものであり、勝手に政府が作文をしたわけ
ではない。それに至る「原発震災」を引き起こすような欠陥原発を作ってきた
責任について原子力産業協会は一言も発言は無いのか。その不遜な態度に驚く
ほかはない。何処の世界の団体かと思う。
 
★ エネルギーの安定供給が国民の安全と産業経済活動の発展に不可欠
│であり、国家の根幹を支える基盤であることを考えると、原子力とい
│う選択肢を手放すことは将来国民に過大な経済的負担を強いるだけで
│なく、わが国の先進国としての国際社会に対する責任を放棄するもの
│であり、到底看過できるものではない。わが国は先進国の一員として、
│世界の持続的発展のために、今後も原子力技術を維持・発展させてい
│く責任がある。
 
 エネルギーの安定供給と原子力発電の推進には何の関係も無い。突然根拠を
すり替える方法は、これまでの推進派の手法そのもの。原子力(核分裂反応)
は、そのままではエネルギー源にならない。原子力が変換出来る「エネル
ギー」は電気に限られ、それも変換システム(原発だけではなく鉱山から高レ
ベル廃棄物に至る一連の核燃料サイクル施設全てである)に大変なコストがか
かる。石油や天然ガスとは違う。エネルギー安定供給とは、一次エネルギーの
それであって、電気はその一部に過ぎない。一次エネルギーの需給バランス全
体を考えれば、原発をなくしても何の問題も無い。経済的負担は、59基(廃
炉原発を含む)の原発を作り続けてきた以上、原発が稼働してもしなくても莫
大な国民負担となることは明らかだ。いまさら始まった話では無いのに、この
文脈で持ち出すのは牽強付会もいいところ。
 世界に対する責任など、もはや原発事故を起こしたことで重大な責任を負っ
てしまった。このうえ原発震災や事故を繰り返せば、地球被曝を繰り返す、と
んでもない環境破壊国として長く歴史に刻まれるだろう。世界の持続的発展の
ためにも、原発をなくすことは、まず第一の責任の取り方である。
 
★ 政府は、エネルギー問題が国家のあり様を決定づける国家戦略で
│あることをしっかりと認識すべきであり、将来に向けての選択肢を
│狭めることは厳に慎むべきである。
│ 従って、以下の点に配慮し、グローバルかつ長期的視点に立って、
│現実的な対応を行うことを強く求めたい。
 
 繰り返すが、エネルギー問題とは、一次エネルギー全体を言うのであって全
体の1割程度の原発のことを言うのでは無い。車やトラックや船を原子力で駆
動出来ないことは明白。火力の効率を15%上げる(45%を60%に)だけ
で、現在の全原発を廃炉にし、その分を火力でまかなったとしても燃やす燃料
の量は変わらないことになる。そして高効率火力は日本のお家芸だ。また、世
界のためにも原子力程度のエネルギー消費量は、そもそも削減すべき対象であ
る。実際に電力消費量は今回の原発震災が無くても、ここ10年で見ればピー
ク時は相当程度下がっている。
 資源エネルギー庁も今年4月の最終エネルギー消費推計で省エネ対策の強化
による1割ないし2割減のシナリオを出している。
 
★(1)東京電力福島第一原子力発電所事故を起こした当事国として、
│本事故の教訓を共有し、世界の原発の安全性向上に貢献することは
│わが国の責務である。
 
 事故を起こした当事国であるからこそ、原子力に変わるエネルギーまたは大
幅な省エネルギーを提案すべきだ。
 また、事故原因を究明し、他国の原発でも地震や津波、又はそれ以外の原因
により同様の災害を引き起こすことを警告すべき責務がある。少なくても今の
原発は全部危険であり、このまま稼働させ続ければ福島第一の再現となる。
 さらに事故後の対策(冷温停止操作)では、運転員や下請けを含む発電所職
員では全く対応できないこともはっきりした。チェルノブイリ原発事故は最初
に炉心が吹き飛んでしまったため、そのことがはっきりとは分からなかった。
 福島第一原発の教訓の一つは、事故後のバックアップ要員を早期に投入する
ような緊急体制が存在しなかったこと、市民を守る防災体制が不十分であった
うえ、全く機能しなかったことなどたくさんある。そういう経験こそ発信すべ
きだ。周辺80キロの全住民に責任が持てるのかということだ。
 
★(2)人材を確保するなど原子力に関する技術力を維持し、使用済み
│燃料の管理、高レベル放射性廃棄物の処分、及び廃止措置を安全に進
│めることは、これまで原子力利用を進めてきた先進国として、国際社
│会に対する責任である。
 
 この項については、「高レベルの処分」を除けば、「安全」に関しての責任
があるのは当然のことであり、それを達成するためにも、原発を廃止すること
を決定し、技術開発の方向性を絞って、そこに今後希薄となる人材を投入する
必要がある。
 これまで日本の原子力産業界は希薄になりつつある技術力を持つ人材を、核
燃料サイクル全体に拡散させてしまったため、一つ一つの現場ではとても「人
材の確保」どころではない状態を作ってきた。
 原子力産業界は、この点についても相当の責任がある。
 1999年のJCO臨界被曝事故や2004年の美浜原発3号機給水配管破断
事故は、原子力産業労働者を多数死傷させる事故として歴史に残っている。こ
れらは安全よりも利益を追求してきた原子力産業が引き起こした事故と言って
も過言ではない。それに対する真摯な反省と再発防止に努める姿勢があったな
らば、今回の原発震災も違った結果になったかもしれない。福島原発震災の責
任は東電にだけ負わせるのは公平ではない。元請けから下請けに掛けての全
メーカーに、それぞれの責任があるはずだ。今回のようなシビアアクシデント
に対する準備も対策も無かったのは、原子力産業側が、安全神話を拡大再生産
し続けてきたからではないのか。もはや産業側には安全確保ができる人材を輩
出する能力はないと言わざるを得ない。
 
★(3)事故後も世界の多くの国々は原子力推進の方針は変えていない。
│新たに原子力発電の導入計画を進めている国々から、わが国からの技
│術支援に強い期待が寄せられているが、これらの要請に応えていくこ
│とは原子力先進国としての責務である。
 
 世界で原発を建設し稼働させている国は30カ国しか無い。さらにドイツや
スウェーデンは今後撤退を決めている。世界全部を見れば原発推進などごく少
数の国に止まっているのが現実である。最大の原発国である米国でも、原子力
規正委員会が原発新設のライセンスを凍結した。原発建設がラッシュだったの
は1970から80年代にかけてであり、これら原発が今後急速に老朽化して
止まっていく。それに見合うだけの新増設さえ計画されていない。一次エネル
ギーにしめる原子力の割合も長期低下傾向が続いており、この傾向が逆転する
ことはもうない。中東諸国の一部が仮に原発建設に踏み切ったとしても、その
国の電力需要から鑑みて数機、数百万キロワットにとどまる。全世界の発電所
は依然として石炭が最も多く、これからは天然ガスが急速に延びることは最早
自明のことだ。今頃こんなことを書くのは、どんな時代錯誤なのだろうか。
 日本の技術支援は、原発の安全な管理技術の開発、放射性廃棄物の安定化技
術の開発などが期待されるだけになろう。それよりも高効率火力や新エネル
ギーシステムの開発に期待が集まることになるだろう。
 
★(4)原子力発電の開発推進は省エネルギーの推進や再生可能エネル
│ギーの開発などとともに地球温暖化対策の柱である。わが国が本事故
│の教訓を反映し、安全性の高い原子力発電所の普及に努め、世界の地
│球温暖化防止対策に貢献することは先進国としての責務である。
 
 気候変動を引き起こしている理由の一つが人間のエネルギー浪費だろう。原
発をいくら増やしても対策になどならないばかりか、膨大な廃熱による地球暖
め装置とかしている原発が、どうして「温暖化対策」になどなろうか。むしろ
原発は省エネルギーに逆行してきた歴史がある。原発は昼間ピークに合わせて
設備を作ると、夜間のボトムに対応出来ないため、24時間電気を使い続ける
ことを要求したシステムである。そのため揚水発電など自然を破壊し、莫大な
費用が掛かる割にはエネルギー供給には役に立たないものさえ作る結果となっ
ている。
 日本が貢献すべきは、これからエネルギー消費量が増大する国々に、廉価で
効率的な設備を移転することで貢献することだ。全世界の石炭火力を高効率に
するだけで、廃熱や煤煙や窒素酸化物、硫黄酸化物がどれほど減らせるか、そ
れが貢献である。原子力産業協会は石炭火力を全部原発に置き換えるとでも言
うのだろうか。発電設備別の比率さえご存じないのか。
 
★(5)わが国は原子力開発の当初から平和利用に徹し、核不拡散に関
│する国際規範を厳格に遵守してきた歴史がある。核拡散の防止と将来
│の世界の核廃絶に向けて、わが国が核不拡散体制の維持・発展に貢献
│することが国際社会から強く求められている。
 
 日本が潜在的核武装国であることは、今では常識だ。開発段階から平和利用
になど徹していない。歴史的事実をねじ曲げている。「核不拡散の優等生」と
呼ばれるほどになったのは、そうしなければ再処理も、ウラン濃縮も、高速増
殖炉も日本で作れなかったからだ。手段と目的が全く理解されていない。今日
日本が国際社会から求められているのは、「もんじゅ」など最早開発に行き詰
まった高純度プルトニウム精製設備の解体撤去である。そして使う当ても無い
高純度プルトニウム239を始め、大量にため込んだ核分裂性物質の国際管理
の先頭に立つことだ。それがない限り、日本の核開発疑惑が解けることは無い。
 
★(6)わが国の安全保障の観点から、日米同盟はその基軸となるもの
│である。
│米国はわが国が今後も原子力技術を維持し、両国がその開発に協力し
│ていくことが、東アジア地域の安定と日米関係の維持発展のために不
│可欠と考えていることを考慮すべき。
 
 先の(5)に書かれていることが、ここであっさりと自ら否定しているよう
である。日本が核開発をしてきたのは、安全保障に資するためであるという論
理は、石破茂などがいうように「核兵器開発の技術を保持していることが核抑
止力」などとする論理と同一であり、核不拡散への重大な挑戦である。
 それで済むのであれば、何処の国であってもウラン濃縮技術や再処理技術を
持つことに何の問題も無いはずだし、核武装宣言さえしなければ核兵器一歩手
前まで「国家安全保障のため」可能ということになる。
 また、日本は日米安保体制下で米国の核の傘に「依存」している。その上で
「日米の原子力技術の開発協力」を、特に「東アジア地域の安定」と「国家安
全保障」の上で「日米同盟の基軸」のもと進めるとしたら、日本は米国の核戦
力の維持発展、核兵器開発(高度化)を支援することになる。「核廃絶の国」
で行われる「核戦力の高度化技術の開発」だ。誰が日本のは無しを真面目に聞
くようになるだろうか。
 
★(7)原子力技術は、エネルギー面のみならず医療、工業、農業など
│放射線利用の面で幅広く応用され、人類の安全と健康維持に不可欠な
│ものとなっている。
│わが国は放射線利用の面でも高い技術力を有しており、原子力発電を
│止めることになれば、これらの基盤が弱体化し、健康で安全な社会生
│活の維持確保に支障が出ることになる。
 
 放射線利用技術は原発がなくても何ら問題なく可能である。世界に原発を持
つ国は30カ国。ではその他の国では放射線利用ができないかと言えばそんな
ことはない。さらに、一部の放射線利用は問題を抱えている。日本は医療被曝
において世界で最も多く、これが、がん発生率を押し上げているという研究報
告(英国の医学雑誌ランセットの論文)などもある。この際、本当に必要な放
射線利用なのかを見直す機会にすべきだろう。
 以上のように「原発を止めたら大変」といった主張の論点は、コインの裏表
の関係であったり、仮定に仮定を重ねた推論であったり、なくすべき核武装へ
の疑惑と直結するものばかりだ。
 これらが無くなるのであれば、原発をなくす(原子力災害の危険性をなく
す)ことが、他にも良い影響を与えると歓迎すべきことでは無いか。
 そもそも、16万人もの人々が未だに故郷に帰れず、5年、10年、あるい
はもっと長い期間居住も生産も不可能になった土地を広大に出現させた原発震
災は、日本でも世界でも二度と再び繰り返してはならない。
 従って議論の順番が間違っている。今後原発は動かすことができない、原発
ゼロが出発点であって、その後の日本や世界の原子力問題をどうとらえるか、
そのような問題である。これから原発を動かすとか、増して新増設するなどと
いった論の立て方自体が間違っているのだ。
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1579】
2012年9月19日(水)地震と原発事故情報-5つの情報をお知らせします
 
                           転送歓迎
━━━━━━━
★1.9.21(金)大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議
   原子力規制委員会人事案反対抗議エリアを設置
                  首都圏反原発連合
★2.最高の盛り上がり!9・17野田総理地元デモ
   ギターリストの参加や太鼓を中心とした鳴り物の持参が多かった
                  「原発さよなら千葉」永野 勇
★3.「シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告」を見て
   -9/16日22時ETV特集 第一回ベラルーシの苦悩-
                 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★4.新聞・雑誌より
  ◆曲げなかった反原発 夫の遺志 伝えねば
   核物理学者、故・水戸巌(いわお)さんの妻・喜世子さん(76)の願い
★5.冗談でなく言いたい、『停電の日』を設けてもいい
   松下竜一著『暗闇の思想を/明神の小さな海岸にて』(解説:鎌田慧)
                 影書房(書籍の問合せは影書房へ)
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.9.21(金)大飯原発を停止せよ!首相官邸前抗議
 |  原子力規制委員会人事案反対抗議エリアを設置
 └──── 首都圏反原発連合
 
【重要なおしらせ】
・首都圏反原発連合は、9月19日にも発足すると言われている原子力規制委員会
と、次の衆議院選挙を視野に入れ、9月中も引き続き毎週金曜の抗議を実施しま
す。9月を強化月間として、人事案の撤回を求め、政党、政治家の脱原発につい
ての動向を見極め、さらに抗議の声を拡大していきましょう!
・合同庁舎第4号館前に、原子力規制庁準備室に対する人事案反対抗議エリアを
設置します。
 
【日 時】9月21日(金)18:00~20:00 予定
【場 所】首相官邸前および永田町・霞が関一帯
      (霞ヶ関駅、虎ノ門駅、桜田門駅をご利用ください)
      ※千代田線・丸ノ内線の国会議事堂前駅は大混雑が予想されます。
【呼びかけ】首都圏反原発連合
 
◆たんぽぽ舎のボランティアにご協力ください。
 当日、13:00~15:30にたんぽぽ舎へ集まり、ビラ折りをして、マイク、
 横断幕を持ち、たんぽぽ舎を16:00頃出発、経産省前テントひろばに寄り
 合流(17時前後)して、首相官邸・国会議事堂正門へ向かいます。
 
 ボランティア可能な方はご連絡いただけると助かります。
 電話 たんぽぽ舎 TEL 03-3238-9035
 
 
「幸福の科学」(大川隆法)が原発賛成本を多数配布
 
 9月14日(金)、「経産省前テントひろば」の付近で、「幸福の科学」(大川隆
法)がならんで原発賛成の本を配った。たくさん。
 これまでも宗教団体の機関紙配布(こちらは原発反対の機関紙)はたびたびあっ
たが、原発賛成の本(単行本)が多数、無料で配布されたのは私の記憶では初めて。
皆さん、ご用心。配布の人へ論戦をいどみませんか。(柳田 真)
 
 
┏┓
┗■2.最高の盛り上がり!9・17野田総理地元デモ
 |  ギターリストの参加や太鼓を中心とした鳴り物の持参が多かった
  └──── 「原発さよなら千葉」永野 勇
 
 9月17日の野田総理地元集会・デモにご協力を頂きまして本当に有難うござ
いました。
皆様方のご協力のおかげで、船橋との同時デモのため参加人員が減ると予想して
いたのですが、当初予想の2倍の200名の参加を得ることが出来ました。
 集会での発言で私が一番印象に残っているのは、東京から来た小学3年生の男
の子でした。野田総理に対し大人顔負けの的確な内容を、ぼそりぼそりと発言し、
大きな大きな拍手と「そうだ。そうだ。」の相槌が上がりました。また、経産省
前テントひろばで演奏しているギターリストの参加、東京の方の歌などが、「野
田やめろ!」の雰囲気を高揚させました。
 野田総理の地元事務所と自宅前では、デモ参加者の心からの憤りが熱いコール
となり、みな立ち止まり、大変な盛り上がりとなりました。みな本心怒っている
ことがようく伝わりました。
 今回は、ギターリストの参加や太鼓を中心とした鳴り物の持参が多くこれもま
た、デモを盛り上げる大きな要因でした。
特に東金から毎回駆けつけて下さる男性の方は、大きな太鼓を持参してくれまし
た。
地域住民に対しても、大きな訴えをする事が出来ました。
 デモ後流れ解散の場所となった公園は、使用許可を取ってなかったので、本当
に短時間での交流となってしまい、もっともっと皆で交流を望んでいた参加者に
は大変申し訳なく思っています。
解散後の有志による懇親会でのビールは、格別に美味しかったです。
 今後は「原発の再稼働阻止」のため、全国の運動に連帯し頑張りますので今後
とも宜しくお願い致します。
デモ後のメールで、総選挙が延びそうな状況なので、野田が総理を続けるだろう
からまだ地元デモはやろう!とのこと。何かそんな雰囲気もありかなと?
たんぽぽ舎の皆さんのご協力に、心から感謝を申し上げます。
 
 
┏┓
┗■3.「シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告」を見て
 |  -9/16日22時ETV特集 第一回ベラルーシの苦悩-
 └──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
 
 ベラルーシ共和国のゴメリ州ホイニキ地区はチェルノブイリ(ウクライナ北部)
の北15kmから80kmに位置します。全域が汚染され南側1/3はいまだに立ち入り制
限区域「ゾーン」です。かつて20の村に5000人が住んでいました。
 大農場主のニコライ・サドチェンコさんは多くの農民の移住を斡旋しましたが、
自分は残り農場の維持管理をしています。
 事故から26年後いまだに食用の作物は作れません。まだストロンチウムが基準
値を超えているからです。燃料用なたねやエサ用トウモロコシをつくっています。
 事故直後旧ソ連政府は年100mSvを避難基準にしました。そのときのソ連の科学
者は「福島事故で日本政府が被ばく限度を年20mSvと決めたのは政治的なもので、
ヨーロッパの大半の住民を避難させる必要が出てくる」と批判しています。しか
し、ソ連支配下のベラルーシ科学アカデミーはソ連の圧力に負けず、独自の研究
をかさねて、ICRPの1985年基準(一般人年1mSv)を主張しました。ベラル
ーシ政府はこれを採用し、チェルノブイリ法を制定しました。
 ベラルーシのチェルノブイリ法:年間5mSv超えは住居、仕事を用意、移住。
年1.5mSvも住居と仕事を用意したうえで移住の権利。移住にかかる費用は全て国、
税金の減免、医療費の無料など。年間1mSv以下でも一定の土壌汚染があれば医
療費の補助。しかし、この法律が成立したのは1991年でした。事故から5年後で
す。
 福島県では県知事や県立医大が政府文科省の基準を上回る基準(旧ソ連と同じ)
年100mSvを執拗に適用して、福島市や郡山市等年間5mSvを超える地域の住民の
移住を阻んでいます。
 事故から1年半たちました。このまま汚染地区に住民をとどめればどうなるか、
容易に想像がつくと思います。子供たちの健康被害はすでに出ています。
 「シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告 第二回 ウクラ
イナは訴える」は9月23日午後10時です。
 
 
┏┓
┗■4.新聞・雑誌より
 | ◆曲げなかった反原発 夫の遺志 伝えねば
 |  核物理学者、故・水戸巌(いわお)さんの妻・喜世子さん(76)の願い
 └────
 
 かつて日本の反原発運動を引っ張った核物理学者、故・水戸巌(いわお)さんの
妻・喜世子さん(76)の願いはすべての原発がなくなることだ。夫は二十六年前、
双子の息子とともに北アルプスで遭難死した。喜世子さんはそのショックを引き
ずりながら静かに生きてきたが、今はこう考える。「黙っていては何も変わらな
い。夫の遺志を一人でも多くの人に伝えるのが私の役目」(上田千秋)
 「福島の子どもたちを一日も早く避難させ、全原発の廃炉を実現する。この場
所でそれを訴えたい」。毎週金曜日恒例の首相官邸前デモ。十四日夜、喜世子さ
んも「再稼働、反対」と声を張り上げた。(中略)
 今でこそ積極的に動き回る喜世子さんだが、ためらいの時期もあった。自身も
東京理科大などで物理学を学び、原発の危険性は十分認識していたが、なかなか
行動に移せなかった。「夫と息子の死を引きずっていた。水戸の名前を出して、
同情されたくないという気持ちもあった」と語る。(中略)
 京都大大学院生だった(双子の長男)共生さんは「裁判で原発の危険性を証言し
てくれる地震学者がいない。おまえがやってくれ」という三戸さんの思いに応え、
同大防災研究所の地震予知計測部門に所属。大阪大生だった(次男)徹さんは、同
大講師だった科学者久米三四郎さん(故人)らと学内で反原発運動を展開してい
た。
 三人の死後、心の傷を癒しながらも、やりきれない思いを抱えたままの喜世子
さんの気持ちを切り替えさせたのは、東日本大震災だった。(中略)
 「水戸巌が言ってきたことが今、求められている。夫の分まで行動しなければ
と思った」。喜世子さんはそう決意した。(9月18日 東京新聞より抜粋)
 
 
┏┓
┗■5.冗談でなく言いたい、『停電の日』を設けてもいい
 |  松下竜一著『暗闇の思想を/明神の小さな海岸にて』(解説:鎌田慧)
 └──── 影書房(書籍の問合せは影書房へ)
 
影書房刊・松下竜一著『暗闇の思想を/明神の小さな海岸にて』(解説:鎌田慧)
2012年9月10日刊/四六判413頁/口絵1丁・略年譜付/定価2400円+税
   http://www.kageshobo.co.jp/main/books/kurayaminosisouwo.html
 
●「冗談でなくいいたいのだが、『停電の日』をもうけてもいい。」
「まず、電力がとめどなく必要なのだという現代神話から打ち破らねばならぬ。」
「誰かの健康を害してしか成り立たぬような文化生活であるのならば、その文化
生活をこそ問い直さねばならぬ」(本書より)
経済成長一本槍で来た戦後日本のあり様そのものを痛打し、70~80年代の反原発
運動にも大きな影響を与えてきた松下竜一氏の代表的ルポルタージュ、『暗闇の
思想を―火電阻止運動の論理』('74)及び続編『明神の小さな海岸にて』('75)の
二著を一冊にまとめ、再提起する。
        *
 1970年代、九州の静かな町に突然降りかかった火力発電所建設計画。
高度経済成長の時代、国や電力会社の「開発至上主義」・「電力中心主義」に
真っ向から挑んだのは、組織も名もない、心やさしき“しろうと”たちだった―
著者自身が中心者として闘った反火電市民運動を記録した異色のルポ。
四十年の時を超えてなお輝きを放つ「暗闇の思想」とは何か。
脱原発へ向け、まさに今こそ読み継がれるべき名著、待望の復刊!
たんぽぽ舎です。【TMM:No1578】
2012年9月18日(火) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.9.14ふくしま集団疎開裁判・財務省上抗議集会に参加して
  - 子供たちを直ちに避難させよう -(山田知恵子)
★2.9月14日金曜官邸前抗議行動に参加して
  福島の子どもの一人は甲状腺がんにかかっている-今後広がる心配
  脱原発をどう具体化するか-毎週金曜行動の大きな意味(斎藤なぎさ)
★3.新聞・雑誌から
◇首相の地元・千葉県船橋で脱原発デモ 
 脱原発 次の1票誰に 自分で見極めたい(9月18日 東京新聞より)
★4.<テント日誌9/14(金)―経産省前テントひろば370日目>
  テントひろば「あおぞら放送」始まる!
  福島の今、を直視しながら、真の脱原発へ!
━━━━━━━
◆あす19日(水)規制委員会発足、違法な原子力ムラ人事のごり押しに抗議!
ぜひご参加ください。
 12時~13時@官邸前アピール
 14時~15時@新規制庁前(サイレント・アピール)
地図と注意事項など
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/919-1213-5daf.html
[当日連絡先]090-6142-1807(満田)、090-8116-7155(阪上)
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┗■1.9.14ふくしま集団疎開裁判・財務省上抗議集会に参加して
 │   - 子供たちを直ちに避難させよう -
 └────(さよなら原発みなと 山田知恵子)
 
 先日、「スペースたんぽぽ」で黒田節子さんと柳原弁護士を講師に迎えて
「ふくしま集団疎開裁判」の学習会がありました。
 黒田さんが住んでいる郡山市の放射能汚染の状況は酷いもので、市の大半が
5ミリシーベルト/年以上です。ロシアなどでは強制移住地域に該当します。
今月11日に福島県が発表した県民健康調査では受診した42,060人のうち43.1%
の子供の甲状腺に「しこり」か「のう胞」があることが、判明しました。通常
は1%前後ですので、子供たちの避難・疎開は一刻の猶予もありません。
 金曜日の「ふくしま集団疎開裁判」の抗議集会は文科省前、官邸前、財務省
上と移動していきますが、私は仕事の都合で8時過ぎに財務省上に行きました。
「ちばてつや」さんの絵に「福島の子供を/今すぐ/避難させろ」の文字を入れ
た二つの提灯を持って行きました。抗議集会には志賀原発差し止め判決を出し
た井戸元裁判官や郡山の女性が駆けつけました。
 小出裕章さん、西田敏行さん、ちばてつやさんなど著名な方々も支持者と
なっています。小出さんは「裁判には関わらない」という立場をとってきたそ
うですが、とうとう支持してくださったそうです。それほどの緊急性、重要性
があるということです。これまでの裁判所の経過では全く訴えに聞く耳なしの
態度でしたが、10月1日に仙台高裁で審理が行われることになり、今までと
違う可能性を示しています。反原発運動の高まりがそれを後押ししているのだ
と思います。今、このことに沢山の人が感心を持ち、福島の子供を避難させる
よう訴えることが本当に必要です。
 とりわけ郡山の女性も話していましたが、福島県ではこのような高線量地域
に人々を閉じ込めておく人権蹂躙に対して反対の声を挙げることが非常に困難
です。「皆さんとつながりたいです!」という言葉が一番印象に残っています。
 今、犠牲を福島に押し付けるのではなく、「福島の子供はみんなの子供」を
合言葉に、この運動を盛り上げて福島の子供を一刻も早く救うことが最も必要
だと思います。
 今週金曜日(21日)も文科省前抗議(5時~)がスタートです。ぜひご参
加ください。
財務省上の集会を「さよなら原発みなと」のブログにアップしました。
http://sayonaragenpatsu.cocolog-nifty.com/blog/
 
 
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┗■2.9月14日金曜官邸前抗議行動に参加して
 │  -福島の子どもの一人は甲状腺がんにかかっている-今後広がる心配
 │  脱原発をどう具体化するか-毎週金曜行動の大きな意味
 └────(斎藤なぎさ たんぽぽ舎ボランティア)
 
○官邸前スピーチ
 経産省前テントひろばから左に財務省、右に外務省を見て合同庁舎4号館ま
で歩くと、既にそこには赤いカラーコーンと黄色と黒のコーンバーが置かれて
いた。その交差点を渡ると国会記者会館前まで、前半は車道の左側を、後半は
車道の右側を青い機動隊車両が連なり歩道との間に壁を作っていた。官邸近く
の国会記者会館前は特に人気があり、コーンバーの内側に人があふれかえって
いる。田中康夫さんたちが、白い風船を配っている。時折、白い風船をくくり
つけた自転車が何台も走りぬけていくさまは爽快だ。
 官邸前ではスピーチが行われる。「福島の子どもの一人は甲状腺がんにか
かっている。結節ができるのは、本来1%なのに43%の子どもに見られ
る。」「新エネ政策では30年代原発ゼロ目標と決定されたが、39年まで原
発を維持するということ。その間に事故が起こったらどうするのか。」「原子
力規制委員会設置法で原子力事業者は委員に就任する事が出来ないと定めてい
るが、更田豊志氏と中村佳代子氏はそれに該当するので、人事案は法律違反で
ある」
 これら数多くの貴重な情報を得る事ができた。たんぽぽ舎ボランティアの渡
辺さんが、朝日新聞の『プロメテウスの罠』を引用して、回ってきたマイクで
1分間スピーチをした。3.11後、消防士が暗闇の中で生存者の気配を感じ
た様子を臨場感豊かに伝えた。
 
○取材を受けて
 田中龍作ジャーナルの記者から規制人事案について取材された。「原子力
ムラの土俵」にのった議論だと指摘した。記者も隣で聞いていた女性も共に憤
り、危機感を抱いていた。2011年3月18日付の紙面で小出裕章氏が「日
本が原子力推進の立場を維持する限り、組織をいじっても意味がない」と一蹴
している。そのことを踏まえ記者は書いている。「たとえムラがつくった土俵
でも、ムラが根を張らないよう目を光らせる。と同時に脱原発をどう具体化す
るのか。その最も大事な問いこそ、もっと声高に発していかねばならない。」
同感である。(2012.8.14東京新聞)
 内閣府に抗議に行く時、スポ日(毎日新聞系)の記者に総裁選について質問
された。議員たちは脱原発に関する意見をもっと明白にするべきだと批判した。
この様なデモがようやくメディアに扱われるようになったのは良かったと話す
と、記者は東京新聞特報部が原発報道でJCJ(日本ジャナリスト会議)大賞を
受賞して以来変化したと言う。しかしまた官邸前抗議行動の広がりと継続が
ジャーナリズムを支えてきたとも言えよう。ここに集う人たちは、スピーチや
取材による発表の場がなくとも、皆、強い意志と意見を持っていることは確か
である。
 
 
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┗■3.新聞・雑誌から
 └────
 
◇首相の地元・千葉県船橋で脱原発デモ 
 脱原発 次の1票誰に 自分で見極めたい
 (9月18日 東京新聞より)
 
 野田佳彦首相の地元・千葉県船橋市で17日、脱原発と首相の辞任を求めるデ
モがあった。民主党代表選、自民党総裁選と二大政党が近く「選挙の顔」を選
ぼうとしている。次の選挙で一票をどう投じれば、脱原発につながるのか。デ
モから生まれた民意の「受け皿」を模索する動きも始まっている。
 
 「原発止めろ」「野田は辞めろ」。午後4時過ぎ船橋駅周辺で叫び声が響い
た。東京から千葉を結ぶJR中央・総武線沿線の複数の脱原発グループによるデ
モ。今回、主催者発表で1100人が集まった。
 「次の選挙では自分たちの考えに近い人を本気で応援するつもり」。参加者
の一人、東京都杉並区の会社員の男性(35)は話す。昨年4月、東京・高円寺
で1万人以上が集まった脱原発デモ以来、毎週金曜日の官邸前デモなど50回は
足を運んでいるという。
 熱狂に包まれ、民主党が政権交代を果たした2009年の衆院選。男性は民主も
自民も信用できず、選挙で白票を投じた。これまでは選挙事務所に行ったこと
さえない男性だが「次はできる範囲で時間とお金を使って支えたい」。候補者
の条件は、直接会って意見が言えることだという。(中略)
 市民団体緑の党は「国会議員の中で、われわれが求める即時原発停止を主張
する人はいない」(副運営委員長の宮部彰さん)として、純粋な市民団体とし
て比例東京ブロックに候補者を擁立するという。
 
 
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┗■4.<テント日誌9/14(金)―経産省前テントひろば370日目>
 │   テントひろば「あおぞら放送」始まる!
 │   福島の今、を直視しながら、真の脱原発へ!
 └────
 
9月14日(金) 晴れ
 午後から衆議院第1議員会館で、テントひろば主催で「ひるまず福島原発事
故の責任を問う」武藤類子さんのお話を聞く会[福島原発告訴団第二次訴訟説
明会]が開催され、参加する。
 DVD上映で、放射能災害のただ中で生きる福島の人たちの苦しみと怒り、
その中からその責任を問い、告訴することを通して命の主体として起ち上がる
1人1人の姿が胸に迫る。第2次告訴は全国告訴として展開されるが、既に全
国各地方に事務局が立ち上がっているそうだ。何万人もの人々が第1次告訴の
1324人に続くようでありたい。
 それは数という以上に、1人1人が陳述書を書くことを通して、東電や原子
力ムラに対して自らが責任を問う姿勢を明確にし、<福島>を意識化し反=脱
原発へと向かう原点を固めることに他ならない。是非、陳述書を書いて、告訴
団に参加していただきたい。前記のDVDはテントでも1枚お預かりしている
ので、是非観ていただきたい。
 尚、9月22日にいわき市文化センターで開催される福島原発告訴団全国集
会にはテントからは日帰りバスツアーで参加する予定である。ご希望の方はテ
ントでお申し込み下さい。(費用はバス代+昼食弁当で3,000円)
 テントに戻ってくると、今日からテントひろばからの「あおぞら放送」が始
まるということで準備が進められていた。レイバーネットTVからの技術的協
力を得ながら、毎週金曜日、午後4時から10分~1時間の範囲でネット放映
される。キャスターは松元ちえさん、小林愛さん。
 今日はその第1回ということであったが、衆議院議員の橋本勉さん、技術者
の藤原節男さんのインタビューなどがおこなわれた。今後とも、国会議員イン
タビューや脱原発イベント情報とともに、福島の今を訴える、福島の人々の声
を毎回届けたいという。
 文科省前では今週も福島の子どもたちの集団疎開裁判の集会がおこなわれて
いた。その中で、9・11テント1周年の集会でも話されていた子どもたちの
中での甲状腺ガン発症のことが話されていた。調査主体の福島県立医大の鈴木
真一氏は「チャルノブイリで甲状腺ガンが見つかったのは最短4年だから、今
回のは放射能とは関係ない」と言ってるそうだが、「チェルノブイリで4年後
というのは甲状腺ガンが激増したときであり、1年後にはすでに見つかってい
てWHOもそれと放射能の関係を認めている。」ということであった。という
ことは福島の4年後は?と考えると空恐ろしくなってくる。
 さらに昨年浜通りでの健康管理調査では子どもたちの35%に甲状腺腫の症
状がみられ衝撃を与えたが、今年福島市の健康管理調査では子どもたちの43
%に甲状腺腫の症状があったそうである。本当に子ども達の避難・疎開は一刻
の猶予もならないということが実感される。
 官邸前、国会正門前、経産省正門前を巡り、テント前での給水活動をした後、
午後8時から合同庁舎4号館の前、紀勢町準備室を見上げながらの抗議行動に
参加する。野田首相はいよいよ19日に人事を任命強行し、規制委を発足させ
るようだ。
 官邸前は先週より人数が増えているように感じられる。それは単に朝晩は少
し涼しくなったからではなく、今が脱原発をめぐるせめぎ合いの正念場にさし
かかっていることを人々が感じているからだろう。
 野田政権は運動と世論に押されて原発ゼロを表明したが、この30年代中と
いう気の遠くなる時間幅、それまでは再稼働というペテン、核燃サイクル維持
や建設停止中の新規原発建設推進等といった原発維持政策、まさに原発ゼロは
口先だけのペテンではあるが、それでも財界や自民党、利権集団、さらに米国
等から一斉にクレームが上げられている。
 
告訴団運動を広げ 反=脱原発の原点を再度固め 原子力ムラを許さず追及し
人事案反対! 大飯を止めよ! 再稼働反対! 即時ゼロを!
という運動の高まりを推し進めたい。
 
★9月19日(水) 午後7時 テント全体会議
場所 日比谷図書館4F 小ホール
 
☆あおぞらUST放送<テントひろばから~/METI Tent>日本で海外で脱原発☆
 第一回 2012年9月14日(金)16:00~
 出演:橋本べん氏(民主党)、藤原節男氏(元原子力安全基盤機構検査員)
 ほか、キャスター:小林 愛、松元ちえ、内容:脱原発これまでこれから、
 世界の原発 天気、テント訪問者インタビューなど
動画 http://tentohiroba.tumblr.com/post/31469713213/ust-meti-tent
たんぽぽ舎です。【TMM:No1577】
2012年9月16日(日)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
 
                                転送歓迎
━━━━━━━
★1.「泊原発をなくする」希望の鐘が響き渡っている
   北海道の皆さん、全国の皆さんに、泊原発がある
   「後志(シリベシ)」から呼びかけます
                      呼びかけ人代表 斉藤武一(岩内原発問題研究会代表)
★2.原発廃止廃炉委員会の設置を請願しよう
                                             東京、天辰(たんぽぽ舎会員)
★3.原発ゼロでも電力は足りた―関電も認める
   夏の電力需給 真相は?       吉田 隆(脱原発イロハネット編集人)
★4.<テント日誌9/13(木)―経産省前テントひろば369日目>
   日々動く状況と報告二つ
━━━━━━━
※昨日発信の【TMM:No1576】1.広瀬 隆さんの
 「最近の資料の紹介3点」の2番目=宝島社から
 発刊予定の『原発を止める50の方法』は、
 最新情報によると『原発を止める55の方法』になったとのことです。
━━━━━━━
◆9/20「ワンコイン上映会」にご参加を
 日 時:9月20日(木)開場18:30 19:00開始 特典映像上映
 会 場:スペースたんぽぽ(ダイナミックビル4F)
 上映内容:「原発の町を追われて~避難民・双葉町の記録」
                  (堀切さとみ・2012年・40分)
   福島第一原発のお膝元にあり、3・11直後、全世帯が避難勧告を
   受けた双葉町。町は役場機能を埼玉県加須市に移し、廃校になっ
   た高校を拠点に避難生活を送っている。原発と共にあった双葉町
   の人たちは、ふるさとを追われ、今何を思うのか。避難所で出会っ
   た人たちの声を集めた。
   堀切さとみ監督のトークあります!
 参加費:500円   主催:スペースたんぽぽ
━━━━━━━
 
 
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┗■1.「泊原発をなくする」希望の鐘が響き渡っている
 |  北海道の皆さん、全国の皆さんに、泊原発がある
 |  「後志(シリベシ)」から呼びかけます
 └──── 呼びかけ人代表 斉藤武一(岩内原発問題研究会代表)
 
 いつの時も思い出すことがある。1981年28歳の時である。その年の秋、原発に
反対し続けた岩内郡漁協が賛成へと転じ、漁協の壁にかけられていた「原発絶対
反対」の看板が下ろされた。そのとき絶望が押し寄せる。「これで故郷に原発が
来る」「どうしたらいいのだ」「事故が起きれば故郷は全滅だ」「原発に依存し
たらいずれ故郷は破たんする」。
 やがて原発建設が始まり、泊1号機、2号機、3号機と運転を開始した。その
たびに絶望が押し寄せる。「何をしても原発は止められない」「講演会は100回
はやった」「反対署名、デモ、やれることはすべてやった」「このままだと日本
で大事故が起きなければ原発は止まらない」「大事故が泊原発であったらどうし
よう」。
 2011年フクシマが起きる。地元も時代も私たちに激励をおくってきた。「あん
たたちが言ってたことが本当になった」「原発が来て、漁業はつぶれ町がダメに
なった」「頑張ってください。応援しています」。
 私たちは絶望の中から何を学んだのか。それは、何があっても「めげない」と
いう希望の石(意思)を体の重心に据え付けることであった。
 今、北海道には、「原発をなくする」希望の鐘の音は響き渡っている。
 そして、北海道から、日本から、世界から原発をなくするまで私たちは「めげ
る」ことはない。
 
原発のある後志から北海道の皆さん一人ひとりに呼びかける。
9月22日「子どもたちの未来に原発いらないっしょinとまり」
泊現地に集まろう!!
 
後志呼びかけ団体・個人; 岩内原発問題研究会など16団体,4個人、
道内賛同団体・個人; Shut泊など30団体,12個人、
全国賛同団体・個人; たんぽぽ舎、など7団体,4個人
みなさんの賛同をお願いします。
また「一言メッセージ」を下記まで送ってください。
  〒045-0024 北海道岩内町字野束28
  佐藤英行気付「子供たちに原発いらないっしょinとまり」宛
  FAX0135-62-9520 携帯電話090-8899-9240
  Eメールyodoaki@topaz.ocn.ne.jp
 
 
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┗■2.原発廃止廃炉委員会の設置を請願しよう
  └──── 東京、天辰(たんぽぽ舎会員)
 
 政府の「革新的エネルギー・環境戦略」最終案に、原子力委員会は、廃止をふ
くめて見直すとあるので、原子力廃止委員会にしてもらいたいです。
 原子力規制委員会ではなく、廃炉委員会にして、規制ではなく、廃止のための
委員長を、例えば小出助教に就任を依頼するとかです。
 規制委員会である以上、この原発は安全だと判定する安全性のお墨付きをあた
える人が、ヘボ学者が委員長や委員に選ばれるでしょう。
 規制委員会の人事ではなく、原発廃止廃炉委員会の設置を請願しましょう。
何人も、……法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平
穏に請願する権利を有し、…。と憲法16条にありますので…。2012・09・13
 
 
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┗■3.原発ゼロでも電力は足りた―関電も認める
 |  夏の電力需給 真相は?
 └──── 吉田 隆(脱原発イロハネット編集人)
 
 関電は5月、原発ゼロで今夏を迎えた場合、15%の電力不足に陥ると試算し、
「計画停電は避けられない」とした。これを受け、野田首相は「国民の生活を守
るため」として、大飯原発2基の再稼働に踏み切った。
 8月の平均気温が過去5番目の酷暑続きだった夏もようやく峠を過ぎた今、果
たしてどうだったのか。
 
◆関電 原発4基分余る?!
 関電管内の最大需要は、大阪市の日中最高気温が36.7度に達した8月3日午後
の2,681万kwであった。猛暑の2010年夏並みを想定した8月の需要予測は2,987万
kwだったが、10%下回っている。8月3日の供給態勢は、大飯2基をフル稼働す
る一方、需給調整を理由に相生火力1号機(38万kw)を休止していた。東京新聞
によれば「潜在的供給力は少なくとも3,182万kw。ピークの需要時ですら原発4
基分に相当する500万kwの余力があったことになる。」と報じている。(8/29)
また、関電も最低でも3・2%確保でき、電力不足にはならなかったとの試算を示
した。(同9/8)
 植田政府需給検証委員(京大教授)も「再稼働がなければもっと節電されたは
ず。大飯再稼働は必要なかったと言える」と述べている。(TV朝日9/6)
 
◆大飯原発停止を求める緊急声明
 関電は他の電力会社からの融通電力量も、Max644万KWとしたが、8月4日には
742万kw受けている。100万kwも過小に見積もっていた。政府は西日本の50サイク
ル圏について、今夏のピーク需要を9,622万kw、とし、原発ゼロなら9,301万kwし
か供給できないから、融通し合っても321万kw不足するとし、再稼働の宣伝をし
た。TV朝日9/6のそもそも総研ではこの点を取り上げ、最大需要は8,723万kwで
6.6%余っていた旨報じた。予備率は3%あれば安定供給できるとされているので、
再稼働がなくても何ら問題はなかったのである。
 他にも揚水発電を前年度比225万kw減とするなど意図的な操作はいくつもあっ
た。つまり、過大な需要と過小の供給による不足を演出・宣伝し、再稼働を合理
化しようとしたのが真相だ。
万一の事態もありえたのだからと言いわけする向きもあるが、東電は大あまりで
あり、100万kw程はいつでも融通できたのだから、化けの皮がはがれるのを防ご
うとする強弁でしかない。
 上記のような実態が万人の目にも明らかになったので、大阪府と大阪市は4日
エネルギー戦略会議を開き、大飯原発3、4号機の停止を政府と関電に求める緊
急声明をまとめた。節電終了後の停止を要請している。
 しかし、関電はなおも「安定供給のため稼働続行」とする。見え透いた嘘まで
ついて、安全の確保も出来ていない原発を動かし、安全な火力発電を停止すると
いう事態はどう見ても異常ではないか。
 この「異常」の中に電力を巡る怪が隠されているが、この点については次号で
検討したい。(脱原発イロハネット No-40 9月9日)
 
 
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┗■4.<テント日誌9/13(木)―経産省前テントひろば369日目>
 |  日々動く状況と報告二つ
 └──── (Y・T)
 
9月13日(木)この日はテントに行かずに休みを取っていたが、昨日から今日
にかけてあまり知られていない重要な情報が入っていたので、それをお知らせし
ておきたい。
 
《志賀原発の現地から》
志賀原発の再稼働反対、廃炉を求めている「命のネットワーク」は、9・1の2
00名の住民集会の後、市議会への3項目の申し入れの採択を求めて、羽咋市役
所前にテントを張り、座り込みを続けていましたが、夕方、命のネットワーク代
表の多名賀哲也さんから連絡があり、9月12日午後、市議会総務委員会は、誓
願の3項目めを採択しました。
3項目は、
1.志賀原発の再稼働を認めず、廃炉を求める方針を明確にされること。
2.国に対し、志賀原発1,2号機の安全審査経過について、速やかに検証作業
を実施・講評し、責任の所在を明確にするよう要求されること。
3.あわせて、志賀原発の稼働に関する事前同意権を含む安全協定の実現」を求
める市議会決議を行われること。
です。
この採択が得られたので、テントは本日、一旦撤収しました。
本会議での採択に向けて、新たに大衆的取り組みを行うとのことです。
 
★9月19日(水)テント全体会議 午後7時 日比谷図書館4F 小ホール
たんぽぽ舎です。【TMM:No1576】
2012年9月15日(土)その2-地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせしま

                          転送歓迎
━━━━━━━
★1.最近の資料の紹介3点  広瀬 隆
★2.真の原発ゼロへ「声を」
   新エネ政策に疑問 官邸デモ「逆戻り懸念」
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
   ◆9/17「未来へ歩こう湘南パレード」原発卒業だよ!全員集合 2012
★4.<テント日誌9/12(水)―経産省前テント日誌368日目>
   一周年を経た最初の一日目だった
━━━━━━━
※9/17原発も再処理もいらない!NO NUKES
 くり返すな!原発震災 つくろう!脱原発社会
 さようなら原発1000万人署名 街頭署名と集会&デモ
 9月17日(月・休日)署名集合13:00 集会集合14:00 デモ出発14:30
 集合場所:宮下公園(JRほか渋谷駅下車)
 主催:再処理とめたい!首都圏市民のつどい
 
 
┏┓
┗■1.最近の資料の紹介3点
 └──── 広瀬 隆
 
全国の金曜デモ、みなさま本当にご苦労さまです。
今日は、最近の資料の中で、すぐれたものを紹介します。
 
1.10日後、週刊金曜日2012年9月24日発売の臨時増刊号
 「さようなら原発─路上からの革命」が刊行されます
2.まだ発刊されていないようですが、宝島社から『原発を止める50の方法』
 が近く発刊される予定です。
 前掲書に私が書いたことは、みなさまご承知のことばかりですが、
 ほかの書き手が何を書いているか、楽しみです。
3.『タブーなき原発事故調書─超A級戦犯完全リスト』
 2012年9月25日初版・鹿砦社(ろくさいしゃ) TEL 03-3238-7530
     ※9月14日(金)発信の【TMM:No1574】にて紹介済み。(編集部)
 
 
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┗■2.真の原発ゼロへ「声を」
 |  新エネ政策に疑問 官邸デモ「逆戻り懸念」
  └──── 
 
 首相官邸前にはこの日(※9月14日金曜)も大勢の人が集まり、抗議の声を上げ
ていた。中心的な役割を果たしてきた一人、ミサオ・レッドウルフさんは「市民
運動がこれだけ高まったからこそ『原発稼働ゼロ』という文言が盛り込まれた」
と評価する一方、「当面は原発を稼働させると言ったり、核燃料サイクル政策も
継続するなど」矛盾が目立つ。肝心の原発ゼロも『目指す』というあいまいな表
現で、原発依存に逆戻りする余地を残した。油断はできない。声を出し続けなけ
ればいけない」と話した。
 「民意is here(民意はここにある)」というプラカードを掲げていた会社員の
岩下結さん(三二)=東京都日野市=も「一見、脱原発っぽくて聞こえはよいが、
内容は矛盾だらけ」と批判する。
 「結局問題を先送りしただけではないか」と口をとがらせたのは、仕事帰りに
夫婦で参加した会社員男性(二八)=さいたま市大宮区。「野田首相は『原発をや
める』と言っても未来の政治家も『やめる』と言うかどうかはわからない。民主
党政権がいつまで続くかすらわからなくなっているのに、日和見な政治家に付き
合うのはごめんだ」と指摘した。
 原発ゼロの政府方針には、米国などから懸念の声も伝えられた。「福島の事故
で目が覚めた」という、米国籍で来日三十七年目の主婦(五六)=東京都世田谷区
=は、警官隊の発砲で十日に死者が出たインドのクダンクラム原発に反対するプ
ラカードを持って参加。「ひとたび事故が起きれば人は核をコントロールできな
い。米国はどうしてそれがわからないのか。残念でならない」と述べた。(中略)
(2012.9.15東京新聞より抜粋)
 
 
┏┓
┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 |  ◆「未来へ歩こう湘南パレード」原発卒業だよ!全員集合 2012
 └──── 
 
このパレードは20~30代が中心で恐らく1000名を超えるんではと思います。
今の若い方々が何をどう?政治に社会に感じているのか!?
原発にどう立ち向かいなのかが判るひとときがあります!
詳細 は下記です。
http://shonan911.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-8dac.html
 去年のパレード動画を観ていただくと雰囲気を感じていただけると思います
http://youtu.be/4VG1nhZUU9A 
 
 9月17日(月、休日)「未来へ歩こう湘南パレード」
            原発卒業だよ!全員集合 2012
 15:20奥田公園集合(藤沢市民会館横)集合
 16:00スタート
 16:30藤沢駅南口
 17:30遊行寺到着 イベントあり
 
主催 イマジン湘南
 
大自然の食の感動ドラマを伝えます!
自然食品の店すこやか広場(株)すこやかコーポレーション
 電話:045-881-7636 FAX: 045-881-2772
 info@sukoyakahiroba.com   http://sukoyakahiroba.com
 〒244-0003横浜市戸塚区戸塚町8番地ラピス戸塚2   2階
 
(編集部の判断で、「400文字ルール」にそって、長い原文を縮めました。
また、主催者の連絡先がなかったので、投稿者の連絡先をそのまま載せました)
 
 
┏┓
┗■4.<テント日誌9/12(水)―経産省前テント日誌368日目>
 |  一周年を経た最初の一日目だった
 └──── (M/O)
 
 いつもイベントの翌日は静かな日というのが定番のようではあるが今日もまた
そうだった。昨日《一周年記念のイベントがあった》の余韻の残るテントで不寝
番をしていた。いつもと違って睡魔に襲われるのはやはりイベントでの疲れがあ
るからだろうか。法被を着てのかんしょ踊りが身体の何処かに残っていてここち
よい眠りに誘うのだろう。眠気さましに日比谷公園の方に向かっての夜の散歩と
なった。涼しさよりも肌寒さの感じる中で国会通りと呼ばれる道を歩いた。これ
はいつものことだけど、その都度、新鮮の気分にもしてくれる。
 
 振り返ればこの1年間はテントが僕の中では大きな場所を占めていた。テント
に泊まるのは週の一日であるが、どこに居てもテントのことは気になっていたし
自然に考えているのだった。最初のころ、といっても結構長くではあるが、携帯
が鳴るとテントからの緊急電話だと思って胸がどきりとした。別の電話であるこ
とでホットしたものである。こんな風な緊張感によってテントとは繋がっている。
多くの人がテントと関わっていることも同じ様なものだと思う。テントに来なく
ても、どうなっているか、今度は行けるかと思案しているように。人々のこころ
に存在し、想起されることでテントは目に見えない大きな広場になっているので
ある。これは毎週金曜日の首相官邸前の行動が人々のこころに想起されることで
広がった存在になっていることと同じである。
 
 僕らが国会前でも、日比谷公園でもなく、経産省前にテントを張ったのは多く
の偶然事が重なっているが、僕らの意志も存在していた。これは経産省が原発推
進の実質的な権力機関であり、特に原子力ムラの中心である保安院などがここに
存することも意識されていたことである。と、同時に原発が官僚を母体とする権
力によって推進され、政府はそれを形式的に追認するだけであったことを知って
いたからでもある。国会《議会》は国民の意志の代表機関であり、それが権力を
伴う政治判断の中心的機関である。これは制度的にはそうであるが、権力の実体
はその背後の官僚機構がより多くの支配力を持っている。これは権力構成の二重
性、あるいは重層性ともいえるが僕らが権力の所業に異議申し立てをし、これを
変えようとする時に自覚しておかなければならないことである。そうでないとと
んでもないところに誘われかねないのである。
 
 日本における官僚制的なもの、官僚の権力は長い歴史によって形成されてきた
ものである。権威と政治力の二重性(宗教的権力と政治的権力の二重性、姉と弟
の支配制度)の起源から近代天皇制と官僚制までの歴史がある。国会通りはそれ
の詰まった場所であるとも言える。官僚的な権力にはまたその現在性があってそ
れは既得権益の擁護、あるいはその保守ということがあり、現在のように政治が
混迷を続けるときそれは大きな機能をはたすのである。原子力行政や原発推進に
経産省や原子力ムラの果たした役割は典型というべき所がある。沖縄の基地問題
での防衛省や外務省という官僚機関の役割と同じであると言える。
 
 経産省と原子力ムラは福島で意一原発の直後から、脱原発の声の高まりを予測
しながら、現にある原発の再稼働をし、原発を保時する戦略(シナリオ)を描き
進めてきた。政治の右往左往を織り込みながら、このシナリオのための有形無形
の営為をしてきたのである。これはこの間の大飯原発3・4号機の再稼働での動
きでも見られたことだ。野田首相の政治決断でことは進んだようにみえるが、官
僚の根回しや準備が実際の力としてあったのだ。原発推進の権力は原子力ムラと
いう専門的機関(官僚的機関)が実態をなし、政府や国会はその承認機関である
ような位置だったのだ。これはまだ変わっていないし、政治が混迷すればするほ
ど官僚は出番を待っているところがある。注視のいる所だ。
 
 急に気温が高まるテントの前ではギターと太鼓で奏でられる曲が静かにながれ
ている。少し足を止めて振りむく人、流し目で挨拶する人、ここにはいつもと変
わらぬ光景がある。何事もないような風景の背後で日本の歴史は激しく流れてい
るのであるが…
 
★9月19日(水)テント全体会議 午後7時 日比谷図書館4F小ホール
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