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たんぽぽ舎です。【TMM:No1154】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その139 ◆
5つの情報をお知らせします(8月6日)
★1.「スペースたんぽぽ」もう原発やめよう・8月の学習会のお知らせ
放射能が食物・水・大地・海を汚染した!
参加歓迎・豊富な資料と討論
★2.小出裕章さんの4つの小冊子の紹介
★3.2つのご案内
◎8/24マスコミ市民フォーラム夏季公開シンポジューム
◎さようなら原発南部アククション9.16鎌田慧講演会
★4.セラフィールドのMOX燃料工場が閉鎖
★5.保安院もやらせ
★1.「スペースたんぽぽ」もう原発やめよう・8月の学習会のお知らせ
放射能が食物・水・大地・海を汚染した!
参加歓迎・豊富な資料と討論
◇1 初めてデモに参加した人をフォローする学習会
放射能と原発の基礎知識、デモ参加の感想、
心得・今後等を話し合う。
・日 時:8月16日(火)18:30開場、19:00開会、21:00まで
・お 話:放射能や原発に詳しい人
・参加費:500円
◇2 ストレステストの総合批判
原発の再稼働に反対
・日 時:8月18日(木)18:30開場、19:00開会、21:00まで
・講 師:山崎久隆(たんぽぽ舎) 真下俊樹(欧州の核に詳しい)
・資料代:500円
◇3 第2回お母さんお父さん向け保育付き放射能講座
食品を検査して
・日 時:8月22日(月)13:30開場、14:00開会、16:30まで
・講 師:鈴木千津子(たんぽぽ舎) 小倉志郎(原発技術者)
中村徹(たんぽぽ舎・保育士) 大竹なのは(保育士)
・資料代:800円
◇4 耳なしウサギの警告と放射能を防ぐ知恵について
・日 時:8月26日(金)18:30開場、19:00開会、21:00まで
・講 師:小若順一(食品と暮らしの安全誌(月刊)発行人)
・資料代:1000円
★2 小出裕章さんの4つの小冊子の紹介(たんぽぽ舎発行)
どれも今回の事故を鑑みると「そうですよね」という内容ばかりです。
△1「大事故の前に原子力から撤退を」-日本の原子力推進策は破綻した-
32頁 400円(パンフNo53 2003年初版)
小出裕章さんのたんぽぽ舎初めてのパンフです。
京大原子炉実験所に勤めた頃の事から、原子力推進政策の破綻を、
廃棄物・地震・六ヶ所問題やチェルノブイリ事故、そして核の問題
まで含め、明解に解いています。
△2「人類の歴史と核」 -貧困に苦しむ人々とエネルギー浪費をする人々-
36頁 400円(パンフNo66 2007年初版)
・人類に誕生とエネルギー消費
・JCO事故の恐ろしさと放射線被曝
・原子炉の考案とマンハッタン計画
・死の灰を作り出す原子力発電
・貧困に苦しむ人々とエネルギー浪費をする人々
△3「地球温暖化問題の本質」-「原子力発電所」を正しく呼ぶと「海暖め装置」-
28頁 400円(パンフNo67 2007年初版)
・「炭酸ガス増加」と「温暖化」どちらが先か
・「原発推進」の言い分
・ごみ(放射性廃物)の問題
・原発は地震に耐えられるか
・「原子力発電」でなく「海 暖め装置」
・ねずみ算式に増えるエネルギー消費
△4「危険な原発に、迫る地震の脅威」-プルサーマルはさらに危険を増やす-
28頁 400円(パンフNo80 2010年初版)
・原発は危険
・あらゆる被曝は危険を伴う
・すべては核開発のツケ
・プルサーマルはさらに危険を増やす
・地震の脅威
・なすべきは原発廃絶
★3.2つのご案内です
◎8/24マスコミ市民フォーラム夏季公開シンポジューム
3・11 原発報道はこれでいいのか!?
小出 五郎 さん(元NHK解説委員)
柴田 鉄治 さん(元朝日新聞論説委員)
8月24日(水)午後6:30から午後8:30まで
渋谷区神宮前区民会館4F(原宿駅下車7分)
元NHK解説委員の小出五郎さんと、元朝日新聞論説委員の柴田鉄治さんに
よる講演、対談です。
資料代500円。
主催:NPO法人マスコミ市民フォーラム。
お問い合わせ TEL 03-3497-8333 FAX 03-5414-5382
E-mail:masukomi-shimin@nifty.com
※注、メールマガジン読者の伊藤大介氏からの掲載依頼原稿です。
◎『さようなら原発南部アククション9.16鎌田慧講演会』
9/19集会と1000万人署名を成功させるための東京南部・大田のとりくみです。
400人の参加をめざします。
ところ:大田区産業プラザ PIOコンベンションホール 京急蒲田駅徒歩3分
と き:9月16日(金)18:30から20:30まで
内 容:講演-鎌田 慧
報告-母親たちから
福島原発事故の避難者から
参加費:500円(高校生以下は無料)
主 催:原発なくそう大田実行委員会
連絡先:酒井夕起子(i女性会議)080-3012-8410
開田泰憲(新社会党)090-5396-5147
山内正紀(社民党)090-7808-8096
FAX 03-3454-0259
※注、メールマガジン読者の石河康国氏からの掲載依頼原稿です。
★4.セラフィールドのMOX燃料工場が閉鎖
◎英のMOX工場が閉鎖へ 福島原発事故の影響で
【ロンドン共同】英中西部セラフィールドの原子力施設にあるプルサーマル
発電用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料製造工場が近く閉鎖
されることが3日、分かった。工場を所有する英政府の外郭団体、原子力廃止
措置機関(NDA)が明らかにした。
NDAは、福島第一原発事故の影響で、顧客である日本の電力会社が行う
プルサーマル計画の先行きが不透明になったことを理由に挙げている。
NDAによると、同工場側と日本の電力会社各社との間で、使用済み燃料の
再利用とMOX燃料製造に関する大枠の合意があったが、特別な事情がある
場合、合意の見直しが可能との条項があるという。(8/4ロイター=共同より抜粋)
◎北電のプルサーマル計画に影響か 英国のMOX燃料工場が閉鎖
英国セラフィールドにあるウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料工場
が閉鎖されるとの発表を受け、泊原発(後志管内泊村)3号機でプルサーマル発電を
計画する北海道電力は3日夜、「詳細な内容の把握を急ぎたい」(広報部)とコメ
ントした。北電は1995年、英国原子力廃止措置機関(NDA)のMOX燃料工場に、
泊原発から出た使用済み核燃料35体(約21トン)を運び込み、再処理という工程を
経てプルトニウムを抽出し現地に保管している。このプルトニウムに、ウランを
混ぜてMOX燃料に加工する予定だったが、今回の閉鎖でプルトニウムの行き先が
宙に浮いた。核兵器の原料になるプルトニウムを余分に持たないと日本は国際
公約しているため、北電は「英国に新しくMOX燃料加工工場ができるという話も
ある。状況を注視している」と話す。一方、北電は英国とは別に、フランスにも
使用済み燃料を運び込み、同国内の会社で再処理を終えている。同国の別の会社に
MOX燃料への加工を委託しており、近く製造が始まる。
(8/4北海道新聞より抜粋)
★5.保安院もやらせ
これでは泥棒を捕まえてみればお巡りさんだった、ということではないか。
中国電力と四国電力が、プルサーマル計画に関し、国が過去に主催したシンポジ
ウムをめぐり、経済産業省原子力安全・保安院から、参加者の動員や「やらせ質
問」を依頼されていたことを発表した。質問が反対派に偏るのを避けるため、肯
定的な質問をしてもらうのが目的だったという。
原発の構造や設備などを審査し、安全を確保する役目の保安院が、プルサーマル
計画推進のために、世論を誘導しようとしたのであれば極めて罪深い。国民の信頼
を取り戻すには、事実関係を徹底的に調査し、保安院のあり方を早急に見直すしか
ない。
発端は九州電力が、関連会社に玄海原発の再稼働を支持するメールを投稿する
よう依頼した「やらせメール」問題だった。事態を重く見た経産省が、電力各社に
調査を指示したところ、今回の「やらせ依頼が」判明した。民意を軽視するのが、
「原子力ムラ」の体質なのだろうか。国民の不信感は深まるばかりだ。
もともと、原発推進にアクセルを踏む資源エネルギー庁と、安全確保のために
ブレーキを踏む役目の保安院が、経産省内で併存していることに無理があった。
実際、政策の意思決定に関わる幹部職員は、数年のサイクルで本省、エネ庁保安院間
を異動する。これでは、保安院が厳格な独立性を保つのは難しいはずだ。
東京電力福島第一原発の事故で、電力会社、政府双方に対する国民の視線は厳し
さを増すばかりだ。点検を終えた原発も再稼働出来ない事態が続いている。
今回の問題で、再稼働へのハードルはさらに高まったといえるだろう。
(7/30毎日新聞より抜粋)
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1153】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その138 ◆
4つの情報をお知らせします(8月5日)
★1.8/22第2回「お母さんお父さんのための保育付き講座」のご案内
★2.政治無策「満身の怒り」-「原発」で衆院委出席の児玉教授
「汚染、広島原爆29.6個分」-震災4ヵ月測定不徹底を問題視
★3.保安院、やらせ依頼 07年、中部電の原発シンポ
住民動員と肯定発言
★4.原子力損害賠償法に上限おかしい!法案可決に抗議する
山崎久隆
★1.8/22第2回「お母さんお父さんのための保育付き講座」のご案内
放射能で汚染された、空気、海、大地、水、そして食品…。
小さなお子さんのいるご家庭では、不安がたくさんあると思います。
政府やマスコミの言う「安心・安全」を、そのまま信用してもいいのでしょうか?
放射能の危険性や対応について、もっと身近に相談できる人がいたらいいのに…。
という声にお答えして、たんぽぽ舎では、
「お母さんお父さんのための保育付き講座」を開催します。
保育スペースも用意いたしますので、小さなお子さんをお連れのお母さん、お父さん、
ぜひお子さんと一緒にご参加下さい。
もちろん、おじいちゃん、おばあちゃん、 おじさん、おばさん、お兄さん、
お姉さん、 まだ出産経験のない方も、子どもの問題に関心のある方は、
どなたでもお気軽にお越し下さい、
・日 時:8月22日(月)13:30開場、14:00開会、16:30まで
・講 師:小倉志郎(元原発技術者)、鈴木千津子(たんぽぽ舎)
・資料代:800円
・会 場:スペースたんぽぽ
〇講演「わたしたちは原発と共存できない」講師:小倉志郎
福島原発事故以後、原発に関心を持つ人は増えていますが、原発がどういう
ものかイメージできない人も多いようです。
火力発電所と原子力発電所はどこがどう違うのか?福島原発の事故はどういう
ものだったのか?放射能汚染と内部被ばくはどういうものなのか?
そして、これからどうしたらよいのか?元原発技術者の小倉さんの視点から、
原発の実態と危険性を学びましょう。(紙芝居もありますよ)
〇講演「最新!放射能と食品汚染」講師:鈴木千津子
たんぽぽ舎で食品の放射能の測定を続けている鈴木さんのお話です。
今回は質疑応答の時間を長めにとり、皆さんの質問にお答えしながら、
食品汚染の最新の情報をお伝えします。
◎第3回は、
日 時:9月5日(月)13:30開場、14:00開会、16:30まで
講 師:安田節子(食政策センタービジョン21代表)
中村徹、大竹なのは
資料代:800円 会場:スペースたんぽぽ
※長く原発や食料・農業の問題に市民の視点で取り組んできた
安田節子さんのわかりやすいお話で学びましょう。
★2.政治無策「満身の怒り」-「原発」で衆院委出席の児玉教授
「汚染、広島原爆29.6個分」-震災4ヵ月測定不徹底を問題視
○先月27日の衆院厚生労働委員会に参考人として出席した東京大アイソトープ
総合センター長、児玉龍彦教授の発言が注目されている。福島原発事故で「七
万人が自宅を離れてさまよっている時に国会は一体何をやっているのか」と喝
破。子どもの健康を真剣に守ろうとしない政治家に怒りをぶちまけた。反響を
呼んだ発言をあらためて紹介する。(秦淳哉)
○当時を「枝野(幸男)官房長官が差し当たり健康にあまり問題がないと言った
が、私はこの時に大変なことになると思った」と児玉氏は振り返り、当初から
危機感があったと明かした。
危機感の根拠は現行法が特定の場所に少量の高い放射線があることを前提と
しているためだ。
「(こうしたケースでは、放射線の)総量はあまり問題ではなく、個々の濃度が
問題になる。(中略、しかし)われわれが放射線障害をみるときは総量をみる。
政府と東京電力は今回の福島原発事故の総量がどれぐらいか、はっきりした報告
は全くしていない」
福島の事故による広範囲に及ぶ汚染をセンターは独自に「広島原爆の29.6個分、
ウラン換算では20個分が漏出した」と計算。「原爆による放射線の残存量が一年
で千分の一程度に低下するのに対し、原発の放射性汚染物は十分の一程度にしか
ならない」と、汚染の深刻さを解説した。
○最優先の課題として児玉氏は「汚染地で徹底的な測定をできるようにしなけれ
ばいけない」と主張。食品検査に使う最新測定器を使用しない点を挙げて、
「なぜ政府は全面的にお金を使わないのか。(現在に至るまで)そのようなことが
全く行われていないことに私は満身の怒りを表明します」と語気を強めた。
○「高速鉄道事故の直後に車両を埋めた中国の情報隠しを笑えない。児玉氏の
指摘は正しい。経産省や電力会社などが一体となって原発建設を推し進めた
問題点に人々は気付き始めている」
(『東京新聞こちら特報部』8月3日より抜粋)
★3.保安院、やらせ依頼 07年、中部電の原発シンポ
住民動員と肯定発言
○経済産業省原子力安全・保安院が、07年8月の中部電力浜岡原子力発電所の
プルサーマル発電に関するシンポジウムの際、中部電に対し、参加者の動員と
会場での発言を依頼していたことがわかった。会場での質問が反対派のみとな
らないようにするため、地元住民に原発に肯定的な発言をしてもらうものだっ
たという。
本来は原発を監視する立場の保安院が、やらせを事実上指示していたことに
なる。中部電は依頼にもとづいて社員や下請け業者、町内会長ら地元住民に呼
びかけて参加させていた。住民向けに肯定的な発言文案も作成したが、問題が
あると社内で判断し、発言させることは見送った。29日に中部電が記者会見し
て明らかにした。
○また、同じ8月上旬には、保安院の依頼で、中部電本店原子力部グループ長
が協力を求めた町内会長ら地元住民向けに「化石資源は何年もつのか」「自然
エネルギーは原発に比べてコストが高いのでは」など原発を肯定する発言文案を
作成したという。(7/29朝日新聞夕刊より抜粋)
★4.原子力損害賠償法に上限おかしい!法案可決に抗議する
《たんぽぽ舎 山崎久隆》
◎東電は免責になるか?
「原子力損害賠償支援機構法案」という名の東電救済法案が国会に上程された。
このような恐ろしい法案は早々に廃案にすべきだ。
このような法案を作った背景には、原子力損害賠償法免責条項の適用を主張しな
い代わりに賠償責任を負うとした東電のしたたかな戦略があると思われる。
東電の勝俣会長は、株主総会において今回の原発震災は、原子力損害賠償法の
第三条ただし書きにある「その損害が異常に巨大な天災地変又は社会的動乱によっ
て生じたものであるとき」は免責に当たるとする条文を盾に、「東電も免責になる
と考えられる」などと答弁した。これを適用されれば、被災者を救済できないから、
敢えてこの条文適用を主張せず、被災者に補償をすると言い出した。しかしこれは
全くの間違いである。そもそも東電は免責になどならない。
異常に巨大な天災地変とは、少なくても福島第一原発を襲った津波や地震動その
ものが「異常な」ものでなければならない。地震そのものがどんなに大きかろうと、
あるいは人類史上最大の津波が発生した地震であろうと、それに直接遭遇し被災し
ない限りは「異常な天変地変」に遭遇したなどと言えない。しかるに、東電は単に
東北地方太平洋沖地震のエネルギーがマグニチュード9であるから、免責に当たる
などと言い出した。全くのデタラメである。
原倍法の立法段階で、免責についてどのように考えられていたか、参考となる
文献がある。ジュリスト190号の加藤一郎「原子力災害補償立法上の問題点」で
ある。少し長いが引用する。
(2)免責事由
「一般理論からすれば、不可抗力が一般的な免責事由になる。不可抗力としては、
戦闘行為(たとえば爆撃)地震、風水害などが考えられるが、その内容は必ずしも
明確でない。地震の例をとれば、
第一に、一般に起りうる程度の地震で原子炉が破壊されたとすれば、それは不可
抗力ではなく、はじめからの設計や管理に瑕疵があったことになり、現行法の下で
も責任が生じうるであろう。その場合に、どの程度の地震が一般に起りうるものと
考えてよいかという基準の問題が起るが、原子炉では、ひとたび事故が起れば大災
害の生ずるおそれがあるから、少なくともわが国でわれわれの経験した最大の地震
にも堪えうるようになっていなければいけないし、さらに、それに相当の余裕を見
て科学的に予想しうる最大の地震にも堪えうるようにしておくべきであろう。この
ように同じく不可抗力といっても、原子炉のように危険性が大きくなれば、その範
囲を狭めて考えていくのが合理的だと思われる。
第二に、それでも、われわれの予想をこえるような大地震が起きれば、それはい
ちおう不可抗力といわざるをえない。それも、そもそもそういう危険のある施設を
作ったために被害が起ったのだから、設置者が責任を負うべきだという絶対的な無
過失責任も立法論として考えられるが、因果関係の点からいえば、その場合には、
施設の設置と損害の発生との間の因果関係が不可抗力によって中断されているとも
見られるから、少なくとも一般理論からすれば責任を認めることは困難であろう。」
では、東日本太平洋沖地震は「我々の経験した最も大きな地震を超えたか」が問
題である。先に述べたように、地震のエネルギー自体は問題ではない。海溝地震で
ある以上、震源は海の下。最も強大なエネルギーは海底に生じた。その結果巨大な
津波は発生したいが、最も高い波が襲ったのは宮城県であり、福島ではない。福島
第一原発を襲った津波の波高は東電自身が13m程度と見なしており、最大級の宮古
における波高の半分程度だ。また、地震動は600ガルであり、これは福島第一原発が
見直された耐震設計審査指針に基づき自ら設定した基準地震動とほぼ同じである。
津波も地震も、およそ常識的な範囲であり、とても「我々の経験した最も大きな」
ものなどではない。第一、これよりももっと大きな揺れにより被災した柏崎刈羽原
発(中越沖地震)では炉心溶融は起きていない。さらにもっと高い津波に襲われた
女川原発でも炉心は破壊されていない。何処をとっても「免責」になどなるわけが
ない。
◎東電を破綻処理せよ
福島第一原発が炉心溶融を起こした最大の理由は、地震と津波への備えがそもそも
なっていなかったからだ。地震に遭遇した段階で、既に外部電源を全て失った。
送電線が全て遮断され、以後10日間も復旧しなかった。さらに非常用ディーゼル発電
機はタービン建屋の地下にあり、津波の浸水で壊滅した。この津波、13mもあったか
ら電源が破壊されたというわけではない。敷地標高はわずか10m、つまりこれを超え
る津波が侵入したら持たなかったのだから、10mだろうと13mだろうと何ら違いは
無い。また、確率的安全性評価においては、既に明確に示されていたことだが、敷地
内にある海水ポンプが冠水したら、もはや原子炉を冷やすことは出来なくなる。これ
は津波波高わずか6mで達してしまう。
福島第一原発はそもそも6m程度の津波で破壊される原発だった。
設置許可申請書には、想定する津波高を「3.1m」としている。もともと3m程
度の津波しか対策していなかった。それを2002年に過酷事故対策の一環として行われ
た土木学会の再調査において、津波波高を「5.7m」と修正したが、それに対して
設備の対策はなぜか海水ポンプをわずか「20センチ」かさ上げしただけであった。
これでは何もしないに等しい。つまり、もともと3mにしか耐えられない設備を作って
おきながら、それをある日突然「5.7m」に耐えられると机上の空論を書き上げた
ということになる。
そのうえ地震動についてももともと300ガル程度の揺れしか想定せずに作った原発
を「600ガルの基準地震動にも耐えられる」という評価結果をでっちあげていたが、
その化けの皮がはがれ、実際に600ガルに襲われて、もろくも崩壊していった。
東電のデータ偽造、ねつ造事件は2002年に大きな問題になり、全原発停止に至った
のだが、同時にこのような「偽装」をしていたことは保安院から指摘されなかったた
め、放置された結果が最悪の原発震災であった。
これは重過失以外の何物でも無い。東電を破綻処理し、解体後に新しい体制に作り
替えなければ、また繰り返されるだけだ。
◎発送電分離は東電から
東電を解体し、必要な資産売却を行えば、10兆円程度の補償は可能になる。特に
送電施設などは大きな試算価値があり、少なくても関東一円に電力を供給する事業
つまり送電事業は何ら打撃を受けているわけではない。
発送電分離をした後に、原発は破綻処理会社に移行し、火力などの発電設備を持つ
発電会社を別に作り、送電会社との間で通常の売買契約を結べば良い。損害賠償は破綻
企業が東電の資産を売却した資金をもとに引き継ぐ。発送電会社や発電会社は資産を
取得する際に生ずる負債を債券化して売り出せば良い。もともと損失など出ない会社
だったのだから、そのうえ原発を切り離しているのだから、債権が売れないはずはな
い。発送電会社が適切な価格で自然エネルギーからの買い取りを行うよう、この社債は
政府が条件を付けて引き受ければ良い。
原倍法に上限を設けるなどと言う愚かなことを自民党や民主党は考え出したらしいが、
それをさせてはならない。いまですら賠償を値切ることを平気で始めている東電が、
そのまま温存されたうえに原倍法に上限が出来るようなことになれば、以後、原子力
災害は際限なく繰り返されるだけだ。
(注)以上の文章は、「原発いっしょになくそうよせあつめ新聞」の巻頭言なので、
「発行後、数日後に掲載」のルールのため、執筆後数日経過しての掲載です。
-編集担当。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1152】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その137 ◆
3つの情報をお知らせします(8月4日)
★1.8/6東電前・銀座 原発やめろデモ!!!素人の乱・第4波デモ
★2.役に立たない電源車
★3.民意偽装-やらせメールなどの真相を突く
これらは政府・官僚側の常套手段、
それに対し黙る国民(日本人の国民性)
どうしたらよいか-まずは疑う・批判する精神を持とう
★1.8/6東電前・銀座 原発やめろデモ!!!素人の乱・第4波デモ
これまで何が起こっても安全だと言ってきた原発が、震災によって大事故を
起こし、いまでも依然として放射能をまきちらしはじめて、はやくも5カ月が
たとうとしている!事態は収まるどころか、新たにさまざまな被害が明らかに
なってくるなど、東京も含め原発周辺では安心できる生活などまだまだほど遠
い状態!
そして、事故から数カ月が経った今も、あの危険の塊ともいえる原発を維持
しようという動きすらある。つい先日も九州の玄海原発を再稼働しようという
動きが報じられた。イカサマメール事件によってうやむやになっているものの、
危なっかしくてしょうがない!原子力は、とてもじゃないが人間の手に負える
ものじゃないとわかったにもかかわらず、また動かそうなどとんでもない話だ。
いまさら言うまでもないが、原発なんかやめる以外にない!
そして、8月6日は言わずと知れた広島の原爆の日。この日に「さすがに原発
はもういらない!」という大きな声をあげてしまうのは超画期的な事態!!
しかも、高円寺、渋谷、新宿に続いて、今度は銀座!
福島でとんでもない事故を起こしといて、まだ反省の色もない東京電力や、
ドサクサまぎれに再稼働をもくろんでる九州電力はじめ、いまだに原発を守ろ
うとしている連中がたくさんいるエリア!
6日は銀座・有楽町に乗り込んで行っちゃいましょう!!!
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要求項目!!!
私たちは以下の5つの項目を日本政府に要求します。
1.稼働中の原発の停止
2.定期検査中等で停止している原発を再稼働しないこと
3.原発の増設中止
4.児童の許容被曝量20ミリシーベルト/年の完全撤回
5.原子力発電から自然エネルギー発電への政策転換
8月6日(土)16:00 日比谷公園・中幸門 集合・集会
17:00 デモ出発
中部電力・関西電力・日本原子力研究開発機構・東京電力本店・九州電力・
国際原子力開発(出現順)を総ナメ!!!!
ふたたび原発やめろ広場出現!!!!!
19:00 新橋駅前SL広場
6/11新宿アルタ前では大いに盛り上がった「原発やめろ広場」をもう一度!
こんどは新橋SL広場で!
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たんぽぽ舎、反原発自治体議員・市民連盟も参加します。
★2.役に立たない電源車
政府や電力会社は、各地の停止中の原発の再稼働をもくろんでいますが、
地元でもさすがに反対が強く、なんらかの対策を施すようです。そこで目玉
として声高に唱えられたのが「電源車」。電源車を備えることで福島第一原発
のような過酷事故を防ぐことができる、という触れ込みです。
原発の全電源喪失(ステーションブラックアウト)は必ず炉心損傷に至ります
ので、電源の確保は非常に重要です。ところが、国による原発の審査では、
たとえ全電源喪失となっても、電源車が一定時間以内に到着するので長期間の
全電源喪失は考えなくても良いとされてきました。この「手抜き」こそ、
今回の福島第一原発事故の大きな原因です。
ですが、よく考えてみてください。今回、福島第一原発にも電源車は到着して
いるのです。ところが、電源車は今回の事故で役に立ちませんでした。電気を
受ける側、受電設備が水(それも塩水)をかぶって使えない状況だったからです。
政府や電力会社は電源車を確保することで原発の再稼働を狙っていますが、
ごまかし以外のなにものでもありません。(匿名子)
★3.民意偽装-やらせメールなどの真相を突く
これらは政府・官僚側の常套手段、それに対し黙る国民(日本人の国民性)
どうしたらよいか―まずは疑う・批判する精神を持とう
○東京新聞8月2日号こちら特捜部の『民意偽装』記事はよみごたえがある。
九州電力のやらせメールや保安院のやらせ依頼、九州佐賀県知事のやらせそその
かし発言などなどについて。
民意偽装の背景ー深層を掘り下げているから。今後も掘り下げてほしいテーマだ。
8月2日号の記事の骨格を抜粋して紹介します。
○玄海原発をめぐる「やらせメール」問題は、経済産業省原子力安全・保安院に
飛び火し、「民意偽装」に立脚した原発の怪しさを浮き彫りにした。民意の偽装は
自民党政権末期に教育基本法や裁判員制度をめぐっても暴露され、批判にさらされ
た。それでも止まらなかった。株主総会への社員やイベントへの「さくら」の動員
は古くからある。”あしき伝統”の根絶に妙案はあるのか。
○国主催のシンポジウムが今回の「やらせ」の舞台になったが、「民意をくむ」と
いう手段の代表格は「パブリックコメント(パブコメ)」だ。国や自治体の政策立案
の過程で意見公募をするもので、2006年4月から行政手続法に盛り込まれ、義務化
された。
○原発の耐震設計の見直しをめぐり、石橋克彦・神戸大名誉教授の意見は切り捨てら
れたが、こうした「切り捨て」ではなく、意図的に「民意」を形成する動きもある。
企業や関係団体によるパブコメへの組織的な投書だ。
○2004年に、携帯電話の電波規制方針をめぐり、総務省の意見公募には3万件が殺到。
携帯電話の新規参入を狙う業者が全国のユーザーに意見を送るようにメール配信した
ことが話題になった。
○そもそもパブコメ制度が「権力側のアリバイ作りにすぎない」と談じるのは、東京市政
調査会の新藤宗幸・研究担当常務理事だ。「意見募集の際に、なぜその政策立案があり、
意見を求めているのかの説明がない。一部の利害関係者以外には理解不能な募集だ」
○今回、暴露された保安院による電力会社への「やらせ」指示は2006年、2007年の
「プルサーマル発電」の是非をめぐるシンポジウムで起きた。
この前後、国がやはり「やらせ」を企て、大きな問題となった。大臣らが国民と対話
するというタウンミーティング(TM)がそれだ。
教育改革や司法改革などをテーマに全国で開かれた174回のTMのうち、105回で
事前に発言者が用意されていたことが判明。動員は政府側が71回、地方側が13回。
発言内容まで依頼した「やらせ質問」も15回あったとされた。
○最高裁が2005~2007年に開催した「裁判員制度全国フォーラム」では、共催した
新聞社の一部が参加者に謝礼を支払って動員をかけていた。広告代理店を通じ、新聞社が
運営を請け負っていた。
こうした例からは、今回の保安院の「やらせ」指示も氷山の一角であったことが分かる。
○それでは、われわれはこの「民意偽装」にどう対処したらよいのか。
ジャーナリストの斉藤貴男氏は「まずは疑ってかかることだ。シンポジウムの冒頭など
で、責任者にやらせはないと宣言させてもよいのでは。もし、発覚したら責任をとっても
らう。それでもダメなら、オンブズマンなど第三者機関による検証を常にやっていくしか
ない」と提案する。
国民性に根ざす問題だけに安易な回答はなさそうだ。魚住昭氏はこう話した。「戦前も
国民は信じ込まされて戦争に向かっていった。ただ、国にだまされたというけれど、『だ
まされることの責任』を考える必要があることを忘れてはならない」
(東京新聞8月2日朝刊より抜粋)
たんぽぽ舎です。
転送歓迎
重複ご容赦願います
◆ 地震と原発事故情報 その136 ◆
5つの情報をお知らせします(8月3日)
★1 被災地の子どもに、きれいな空気の地で夏休みを-2題
★2 全ての原発の即時停止を~ シンポジウムのお知らせ
★3 電力労組 民主に1億円超え献金 他
★4 集会のお知らせ(8月9日)
★5 私とたんぽぽ舎 横関拓也
★1 被災地の子どもに、きれいな空気の知で夏休みを
●福島の親子を招待 秩父サマーキャンプ-2題
福島第1原発事故で屋外で思いきり遊べない福島県内の子どもたちに、少しで
も放射線量の低い場所で過ごしてもらおうという「秩父サマーキャンプ」が、秩
父市荒川日野のロッジで行われている。3日まで6泊7日の日程で、親子らがバ
ーべキューや温泉などを楽しんでいる。
東京都練馬区内の「福島こども保養プロジェクト@練馬」が企画、招待した。
福島、いわき、相馬、本宮市から母子4組、計10人が参加している。送迎、宿
泊、食費は無料で、食事作りや車の送迎はボランティアが協力している。
スタッフの橘優子さんは「皆さん秩父は初めてですが、楽しんでいます。近所
の人がたくさんの野菜を持ってきてくれたり、市には関連施設を無料で利用させ
てもらい、秩父市の皆さんには感謝しています」と話している。
4日から10日までは別の親子10人が招待される。
(『埼玉新聞』8月2日号より抜すい)
■南の島で夏休みを、中国 被災地の中学生ら招待
[海口共同〕東日本大震災の被災地の子どもたちに夏休みを南の島で過ごして
もらおうと、中国政府が青森、岩手、宮城、福島、茨城県の中学生ら90人余を
「中国のハワイ」として知られる南部のリゾート地、海南島に招待し、1日午後、
一行が仙台発のチャーター機で同島・海口に到着した。7日まで滞在する予定。
温首相は被災地の学生500人を中国に招く意向を示しており、海南省当局者
によると、今回はその第一陣。海口のほかアジアの政財界リーダーが集う「博爆
ぜアジアフォーラム」が毎年開かれる博ごうや、ビーチリゾートで知られる三亜
などを訪れる。
イタリアやハワイでも被災地の子どもたちを招くプログラムが行われている。
海南省は2008年の四川大地震の際も、被災した子どもたちを「心のケア」の
ために受け入れている。
(デーリー東北 8月2日号より抜粋)
★2 全ての原発の即時停止を~
脱原発弁護団全国連絡会シンポジウム
~福島原発被災者の声を聞け 全ての原発の即時停止を~
日時 2011年8月9日(火)
午後6時~午後8時(開場:午後5時30分)
場所 弁護士会館2階講堂「クレオ」
内容 ・福島県原発被災者からの報告
(被害の悲惨さ・理不尽さを直接訴えます。)
・脱原発弁護団全国連絡会
代表河合弘之弁護士 ほか 各地弁護団からの報告
・パネルディスカッション
私たちは、これまで、原発の運転差止・設置許可取消訴訟等を通じて、原発の危
険性を訴えてきました。しかし、国、電力会社及び裁判所は、これを無視し続け
てきました。
しかしながら、福島原発事故の甚大な被害を目の当たりにし、原発の危険性が明
らかになった今、原発の存続は、もはや絶対に容認できません。
本年7月16日、私たちは、脱原発の一点において、全国各地で原発裁判に取り
組んできた弁護団の全国連絡会をはじめて結成し、全国各地の原発の即時停止を
訴訟等を通じて求めていくことを確認しました。ぜひシンポにご参加を。
★3 電力労組 民主に1億円超え献金 他
■電力労組 民主に1億円超え献金
07~09年岡田氏ら33人 労使一体で原発推進
電力総連や電力各社の労働組合で作る政治団体などが、2007年~09年の
3年間で、献金やパーティー券購入、会費により少なくとも計1億1108万円
を民主党側に提供していたことが31日、共同通信の調べで分かった。提出先に
は民主党本部に加え、岡田克也幹事長、川端達夫前文部科学相らを含め計33人
の国会議員の名前が並ぶ。
自民党側には電力会社役員らが35年前から個人献金として資金提供を続けて
いた実態が既に判明している。会社側は自民党に、労組側は民主党に資金を集中
させて労使一体で政界に影響力を強め、原発を推進した構図が浮き彫りになった。
原子力行政を担う文科省や電力会社を所管する経済産業省に関係が深い議員も
資金提供を受けた上位を占めている。
(デーリー東北8・1より抜粋)
■千代田区 独自に放射線量の測定を開始
保育園、学校、公園などの測定結果を随時公表へ
千代田区は、保育園や学校などの放射線量を独自に測定し、ホームページなどで
随時公表することになりました。
(千代田区民新聞 7月号より抜粋)
★4 元水戸地検検事正を三井環氏が刑事告発-8月9日集会の案内
元水戸地検検事正粂原研二の犯罪を暴く!!
法務検察はこの犯罪を隠蔽した!
三井環(元大阪高検公安部長、市民連帯の会代表)は、検事総長に対し、刑事告
発!
三井の事件報告と参加者全員による徹底討論!
多くの皆さん参加しよう!!
日時 8月9日午後7時~8時30分
場所 スペース たんぽぽ舎
東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4F(JR水道
橋駅から徒歩5分)
TEL 03-3238-9035
入場料 無料 先着100名
主催者 「市民連帯の会」代表 三井環
三井環事務所
〒110-0015 東京都台東区東上野6-1-4 イワツキビル201
※インターネットによる生中継を実施
(注:スペースたんぽぽを定期的に利用されている団体からの集会の案内です。)
★5 私とたんぽぽ舎
たんぽぽ舎学習会で聞く話は驚きの連続で、目からウロコでした
たんぽぽ舎会員 横関拓也
○中村敦夫と出会ったことにより、原発の社会的、経済的、環境的な問題点を
理解したところでしたが、この時点でもまだ原発がSLであることを知りませんで
した。火力がお湯を沸かしてタービンを回している原理は知っていましたが、原
子力が同じ原理とはまだ夢にも思わず。それを知ったのは"たんぽぽ舎"に 出入
りするようになってから。
たんぽぽ舎は"脱原発"一点に的を絞って活動している市民団体。チェルノブイ
リ事故をきっかけとして広瀬隆らが立ち上げ。私も国民会議の活動に参加するよ
うになり、たんぽぽ舎と柳田さんの存在を知ってはいたのですが勉強会には行っ
たことありませんでした。たんぽぽ舎に行ったきっかけは、川田悦子選挙を応援
したことがきっかけです。川田悦子は中村敦夫が支援して2000年に当選するので
すが、その選挙を通じて現在のパートナーの彩と知り合う。彩は茨城の東海村出
身で1999年のJCO臨界事故をきっかけとしてたんぽぽ舎の活動を支援、この川田
悦子選挙も支援していたのです。
○そんな経緯で"たんぽぽ舎"の勉強会に参加するようになった。ここは普通の
原発情報を超越した場所でした。聞く話は驚きの連続で正に目から鱗の状態。お
湯を沸かしてタービンを回してるだけの発電の仕組み。PWRとBWRの違い。制御棒
が挿入され、緊急停止する仕組み。地震や津波で原子炉が破局的状況に陥る可能
性。劣化ウラン弾。核燃料サイクル。原発と核兵器の関係など。福島事故後の今
ならそういう情報は探せばネット上にもゴロゴロしてますが、当時 としては得
がたかった。知れば知るほどに原発の問題点が露になっていく。
と同時に、東電をはじめとする電力会社、経産省、保安院などの組織自体にも
非常に問題があることも認識。だから、彼らの福島事故対応があの有様なのは想
定内の出来事なのです。
また、原発問題というのが実にタブー多く、主張によって言論活動を封殺され
たり、出入り禁止になったりする場合があることも知りました。それだけ利権が
からんだドロドロした世界だったのです。脱原発とは一筋縄ではいかない、実に
手強いテーマであることが徐々にわかっていったのだった。
今はロックスターのようになってしまった小出さんもたんぽぽの常連で時々講
演をしていたものでした。山崎さんや望月さん、槌田教授の話も実に勉強になり
ました。私が研究者レベル!?の原発知識を身につけてしまったのも彼らがいてた
んぽぽ舎があったからこそなのです。
○(注)広瀬隆さんは、たんぽぽ舎の諸活動の中で重要な役割を果たされた人
(今も)ですが、1989年に立ち上げた時はいっしょではありません。1995年の阪
神淡路大震災の後に発足した「いろりばた会議」と「地震・環境・原発(現在ん
地震がよくわかる会)」の2つの中心発起人として活動され、今に至っています。
(事務局 柳田真)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1150】
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◆ 地震と原発事故情報 その135 ◆
3つの情報をお知らせします(8月2日)
★1.排気筒から溶融燃料が放出されていた重大問題
殺人的な放射能10シーベルトが放出された謎を解く
山崎久隆
★2.8/6東電前・銀座 原発やめろデモ!のご案内
★3.放射能のない福島を返せ
7/31福島で初めての原水禁大会が開かれる!
★1.排気筒から溶融燃料が放出されていた重大問題
殺人的な放射能10シーベルトが放出された謎を解く
山崎久隆
東電は8月1日、福島第一原発1、2号機主排気筒の地面近くで、これまでで最高
の1時間当たり1万ミリ・シーベルト(10シーベルト)以上の放射線を検出したと発
表した。この場に数分止まれば即死する値だ。実際作業員はこの場で4ミリシーベルト
被ばくしている。
松本純一・原子力立地本部長代理は「3月12日に1号機のベント(排気)を行った時に
放出された放射性物質が主排気筒内部に付着している可能性がある」としている。これが
事実だとしたら、排気筒内にあるのは、溶融した燃料そのものである可能性がある。
既に1号機は3月11日から12日にかけて炉心溶融を引き起こし、おそらくベント時には
圧力容器底部を貫通した燃料デブリは格納容器に落下していて、そのタイミングでベントを
行ったために減圧と同時に溶けた燃料要素が吸引されて格納容器からダクトを通じて排気筒に
はき出されたと思われる。
これはチェルノブイリ原発事故のように溶融燃料そのものが大気放出されたと同じであり、
爆発ではないものの核燃料が環境に大量放出されたことを意味するのではないか。
これまでは、ベントをしても水を通して行う、または燃料が圧力容器内にあるうちにベント
をしたように時系列を発表してきたが、ベント時に希ガスやヨウ素だけでなくそれ以外の
溶融燃料要素までも大気中に吹き飛ばしてしまったことが明らかになった。
その中には、ウラン、プルトニウム、セリウム、ジルコニウム、ストロンチウムなどと
ウエットベントならば出ない核種も含まれていたであろう。α、β線を出す危険な核種が
大量放出されたことが、今回の10シーベルトという殺人的線量が表しているのだろうと
思われる。
★2.8/6東電前・銀座 原発やめろデモ!!! ついに今週末開催
8月6日(土)16:00 日比谷公園・中幸門 集合・集会
17:00 デモ出発
中部電力・関西電力・日本原子力研究開発機構・東京電力本店・九州電力・
国際原子力開発(出現順)を総ナメ!!!!
★サウンドカー出演者
■HRP反核D.I.Yカー!!!!!
・PiLVET,・ASOCIAL TERROR FABRICATION,・AVFALL
+1~2バンド
■サマーオブラブ号!!!!!
・パンクロッカー労働組合、・フジロッ久(仮)、・赤い疑惑
&??????
■ドカドカうるさいマーチングバンド!!!!!
だれでも参加可・経験不問・リーダーなし・指揮者なし・持ち曲なし・
ルールなし・練習無用・うちあわせなし。
打楽器・管楽器・弦楽器・笛・ブブゼラ・カズー・なべ・フライパン・
ゴミ箱・ダンボール・ラジカセ・その他をご持参ください。
and more…
賛同メッセージ募集!!!!!
・お名前、・肩書き、・コメント
をご記入のうえ、こちらのアドレスまで。
Please send your solidarity message to:86nonukes@gmail.com
いままでに頂いたメッセージは、「賛同メッセージ/Solidarity Message」で
見ることができます。
───────────────────────────
※「素人の乱」の流れをくむデモです。たんぽぽ舎も黄色のノボリ旗を
持って、参加します。チラシ配布も行います。
ご協力いただける方はよろしくお願い致します。
★3.放射能のない福島を返せ
福島から原発をなくそう!
福島で初めての原水禁大会が開かれる!
山本勇祐(たんぽぽ舎・NODUネット)
○7月31日正午ごろ福島駅に降り立つと駅前の温度計は21.1℃。折からの小雨と
相まって涼しいという感じ。しかし、集会は熱く盛り上がっていた。
駅から数分の「街なか広場」では、地元福島県平和フォーラム主催の"放射能のない
福島を返せ!"「原発のない福島を求める県民集会」にたくさんの人たちが集まって
いた。
集会は、時折小雨の降る中「主催者のあいさつ」「原水禁」からの連帯のあいさつに
続いて、原発現地からの報告で、浪江町の吉田さんは"原発事故による被害者は、
私たちで最後にしてほしい。今こそ脱原発だ!"と切実に訴えた。双葉郡から二人の娘を
もつ女性から"原発は安全だと思っていたが間違いだった。見えない放射能で苦しんで
いる。原発はいらない"と深刻な報告があった。これらに、福島県内を中心に全国各地
から集まった参加者は熱い拍手で応えた。主催者から今日の参加者は1700名と発表さ
れた。予想を大きく上回る数だという報告があった。
○下記の集会アピールを拍手で採択して、
原発はいらない!放射能から子どもを守れ!と市内中心部をデモ。
3.11、大地震と大津波が福島を襲い、原発事故により世界は一変しました。「福島
第一(フクシマダイイチ)」は世界の共通語となり、世界が注目しました。放射能の
拡散が懸念され、そのシュミレーションが海外から報じられました。
しかし、当初、福島県民にそれが直接知らされることはありませんでした。その結果、
避難した先に放射能雲が達して放射線を浴びた人々がいました。危険なレベルとは知らず、
住み続けた人々がいます。 -中略-
すべての元凶である原発はもう福島にはいりません。福島の復興とは、原発なき復興で
なければなりません。また、原発事故の広範囲に及ぶ深刻さを考えたとき、日本中に
原発がある限り、やはり私たちの不安はなくなりません。先ず、福島からなくし、
そして全国にひろげることも必要です。
世界は、「ノーモア・フクシマ」を合言葉として脱原発に動き出しています。
「ノーモア・フクシマ」を胸に刻み、私たちは新たな時代をこの福島の地で切り開き
ます。世界の先駆けとなる福島をつくります。そのために、みんなの力を結集しましょう。
未来の希望のために。 2011年7月31日
放射能のない福島を返せ!原発のない福島を求める県民集会
○この集会とデモに続いて「被曝66周年原水爆禁止世界大会・福島大会」が、駅前の
ホテルホールで開催された。福島で開催することの意義を、3・11後事故の収束も見え
ない中で、あらためて「核と人類が共存できない」ことを確認し、脱原発にむけた
政策転換を強く求め、事態の早期収束を願うものです。
そして一方で、米軍再編や沖縄の基地問題をはじめとする平和の問題も重要な課題です。
原発も国策として進められその下で「命」が軽んじられてきた状況があります。
そのことを受けて今年の被爆66周年原水爆禁止世界大会は、被災地福島から、広島、
長崎、そして沖縄と「命」を基本に大会を行います。「大会の基調より」と今年はじめて
福島大会の意義が強調されました。
○大会は、東日本大震災の犠牲者へ黙とうをささげた後
主催者あいさつ…川野大会実行委員長
地元あいさつ …竹中福島県実行委員長
大会基調提起 …藤本大会事務局長
講演 「原発体制を超えて 人間の未来へ」と題して 鎌田慧さん(ジャーナリスト・
ノンフィクション作家)の記念講演があった。
・地元で反対運動を続けてきた石丸さんは、逃げ惑う根なし草のような避難区域内の県民、
今や福島県全体が病んでいる。東京電力は火事場泥棒、焼け太りだと断じ、被災3県のうち
福島だけが、生活基盤を奪われた農業者の自殺者が増えている。数字に表れない被害だ。
反原発を福島が発しなければ、どこが発するのかと訴えた。
・ビキニ環礁の核実験で被曝した大石さんは、核兵器も原発もヒバクシャを生む~許せない!
・ロシアからは、チェルノブイリ原発事故の被災者支援NGOから、アントン・ブドビ
チェンコさんから、新たなヒバクシャをつくな!の連帯のメッセージがあった。
○ 最後に、『原発も、基地も、戦争も合意なき国策として、私たちの「命」を軽んじて
きた。もうこれ以上「命」が粗末にされてはいけない。
ここ福島から声をあげ、大きな行動にしていこう!』と、福島大会のアピールを採択して
終わった。なお、会場のホールに入りきれないロビーの参加者を含め800人以上が参加
したと報告された。