NUCLEAIRE
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1238】
緊急拡散依頼
◆ 地震と原発事故情報 その223 (緊急速報)◆
11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション
再稼働にひそかに全力で突き進む経産省及び原子力安全・保安院を
怒りの炎でとりかこもう!
11月11日(金)午後06:00~07:30 経産省前「人間の鎖」
参加(予定)します。氏名(ペンネームOK)、○名で参加します
携帯(当日連絡用)
宜しければメッセージ
と書いてこのメールに返信して下さい。
この行動は9月11日(日)の「人間の鎖」に続くもので2回目です。
○マルマガ「地震と原発事故情報」読者の皆さん、とりわけ首都圏在住中の読
者のみなさんに強く、強く訴えます。
来る11月11日に首都東京で予定される「11.11たそがれの経産省キ
ャンドル包囲!「人間の鎖」アクション」に、反・脱原発を希求する全ての読
者のみなさんが、全ての力を合わせて集うことを訴えます。
○九州電力は11月1日の未明をもって、地元そして東京・全国の抗議の声を
無視抹殺して、復水器の異常により停止中であった玄海4号機の再稼働を強行
した。原子力安全・保安院の九電の「事故推定要因と対策は『概ね妥当』」と
いうその一文のみを根拠として。即日行われた九電に対する抗議行動に対して
も「保安院が安全と言った」の一点張りで、全く抗議を寄せ付けません。
そもそも九電は「ヤラセ問題」において第三者委員会が指摘する佐賀県知事
の関与を否定した報告書を提出し、それに対し枝野経産相による露骨な不快感
の表明と、その報告書の再提出を求められていたその最中にです。
更に九電同様、「やらせ問題」に揺れる北海道電力も又、「やらせ問題」に
対し「問題無し」と開き直りの姿勢を示し、一見すると監督官庁である経産省
及び原子力安全・保安院を見下し、自らの保身と利益追求に遮二無二に突き
進んでいるかのように見えます。
又、関西電力は大飯原発3号機のストレステストの報告書を既に経産省及び
原子力安全・保安院に提出し、早ければ来年、年明けの再稼働を目指しています。
○それだけではありません。現野田首相は31日ベトナム首相と会談し、原発
輸出再開へ向けたゴーサインを出しました。
野田政権は曲がりなりにも「脱原発の方向性を示唆した前菅政権とは打って
変わり、1)停止中原子炉の再稼働、2)原発輸出の再開、3)建設中あるい
は計画中の原発の新規増設と、就任早々に国連で行った「原発安全性を世界最
高水準へ」と、世論調査によれば何らかの形で、原発依存社会からの脱却を願
う7割以上の国民世論をを敵に回して、更なる「原発大国」への道を突き進も
うとしています。
勿論野田首相とて、国連演説を挟んで行われた約2000名による9・11
経産省を取り囲む「人間の鎖」第一波行動、そして6万人の参加をもって開か
れた9・19「脱原発5万人集会」、こうした国内原発反対運動の盛り上がり
に驚愕し、帰国後は一転、「原発依存からの脱却」の道を歩むかの様なポーズ
をとり続けました。
しかし、その実態は先にも見たように徹頭徹尾、欺瞞でしかありません。
○枝野経産相の強い不快感表明にも関わらず(これ自体、たんなるポーズの可
能性もありますが)、各電力会社がそれを公然と足蹴にし再稼働に向けて遮二
無二に突き進めるのも、先の野田首相の路線、そしてそれを背後で操る電力資
本・プラントメーカー・経産省等の原発利権帝国の強力な後ろ盾があることの
証左に他なりません。
菅前首相が鳴り物入りで、突然と導入された「ストレステスト」、その最初
の報告である大飯原発3号機の「ストレステスト」の報告なる物は既に本紙
(「地震と事故情報」11月5日付き222号)で、明らかにしたように「茶
番以外のなにものものでもな」く、只々、現状を追認したものでしかありませ
ん。
それもその筈、その報告書を精査・検査する処の原子力安全・保安院からし
て、「ストレステスト」の評価に対して何一つ指針も基準も待ちえず、完全に
各電力会社が今後報告する各「ストレステスト」の報告書を見てから考えると
いう、お手盛り状態であることがこの間の対政府交渉によって明らかにされて
いるのです(本紙、10月16日月197号)。
こうした各電力会社と経産省及び原子力安全・保安院の癒着、あるいは一体
となった原発拡大路線によって、先の野田首相の露骨な原発推進路線は可能と
なっているのです。
○勿論、こうした各電力資本・プラントメーカー・経産省等の原発利権帝国に
も弱点がないわけではありません。9・11-9・19に持たれた、ある意味
60年安保闘争以来の一大国民運動としての高揚を見せた、日本における反=
脱原発、このさらなる拡大は彼らをして震撼たらしめたに違いありません。早
くもTPP問題を巡って党内の綻びを見せ始めた野田政権、こうした野田政権
に対して9・11直後から開始された若者のハンガーストライキ、そして経産
省前のテント広場の闘い、更には10月27日を皮切りに開始された福島の女
性を始めとし、そして全国の女性へと受け継がれた経産省前での座り込み闘争
を目前にしながらも、9・19集会の盛り上がりを目の当たりにした政府=警
察権力は、そうした運動への不当な弾圧が更に火に油を注ぎかねない状況を危
惧し、9・11新宿デモへのあの大弾圧(12名の不当逮捕、不起訴)にも関
わらず、経産省前の闘いには一指も触れる事が出来ませんでした。
○全てのメルマガ読者の皆さん!今こそ9・11-9・19、そして10・2
7~11・5と綿々と闘われた経産省前テントを中心とした運動の成果を引き
継ぎ、そして9・19の闘いが決して一過性のものではないことを、政府、経
産省及び原子力安全・保安院、そして各電力会社に示し、彼らの「原発推進路
線」をキャンドルと怒りの炎をもって取り囲もうではありませんか!
11.11(金)平日という、ある意無集会に困難な日にちと時間を敢えて
設定したのは、経産省を始め各省庁で働く仕事に責任と誇りをもつ多くの職員
に私たちの声を直接届け、良心的職員の良心に訴える共に、そうした声を背景
にしながら彼らの職場内部と、私たち外部からの声を併せて、経産省をしてこ
の「原発推進路線」を断念させるために、平日という困難を乗り越えて、再び
経産省を「人間の鎖」で取り囲むアクションに多くの読者が参加することを再
び強く訴えます。
○参加を決意される方、又はどうしても参加できないが賛同の意思を表明して
いただける方は、直接このメールに名前及び「11.11行動に○人で参加し
ます」という記載の他に、出来ればその決意の内容を含めて11月10日夕方
までに、ご返信下さい。
たんぽぽ舎以外のメルマガあるいは転載ブログから投稿される場合は、
nonukes@tanpoposya.net宛までにご連絡下さい。
尚、当日の行動スケジュール、集合場所等に関しては下記の「呼びかけ団
体」からの【実施要綱】に示してありますので、そちらをご参照下さい。
連帯の挨拶を込めて!
【実施要綱】
11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション
<11・11-12・11 再稼働反対!全国アクション
: http://nonukes.jp/ >
★ 11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション
ウソと“やらせ”を駆使して「安全神話」をつくり上げ、東電福島第一原発事
故を引き起こした最大の責任官庁である経済産業省と原子力安全・保安院。事
故は収束せず、放射能汚染は拡大し、今なお、子どもや労働者を含む多くの
人々が被ばくを強いられ続けています。
事故原因は未解明であり、安全指針も失効(2~3年後に改定)し、原発の安
全を保証するものは何ひとつないにも関わらず、電力会社と経産省・保安院は
「ストレステスト」という名のアリバイテストによる再稼働(無免許運転!)
に動いています。
9・11の「人間の鎖」行動の成功を引き継いで、再び経産省・保安院をキャ
ンドルを掲げて取り囲み、再稼働の中止と全原発停止、さらには「自主」避難
者への賠償など「避難の権利」の確立を求めます。
全54基中、稼働中の原発はわずか11基に過ぎません。「原発なしでも大丈
夫」な日本はすぐそこまで来ています。再稼働を止めて、脱原発へ!
11・11「人間の鎖」アクションにぜひご参加ください。
【「私は囲みます!」参加宣言者を急募中!】 第1次目標:1000人
アクション参加者を募っています。1周900mの包囲めざして鎖を延ばして
いくイメージで、名乗りをあげてください。メッセージもどうぞ。
(もちろん、事前表明がなくても当日の参加は歓迎!)
↓
ぜひ登録してください。メッセージもお寄せください。
☆登録はこちらから ⇒ http://nonukes.jp/wordpress/?p=865
≪2011年11月11日(金) 午後6時~7時30分 ≫
◆ 午後6時 経済産業省本館正門前に集合
(「霞ヶ関駅」:千代田線・日比谷線A12出口すぐ、
丸の内線A5出口200m)
正門前にてアピール後、人間の鎖行動(1周約900mを包囲)へ
【発言】脱原発運動の現場から、県外避難者など
【歌】制服向上委員会
【経産省周囲の各面での集会・パフォーマンスも】
※午後4時~5時30分(予定)に霞ヶ関周辺で街頭・駅頭アピール
(チラシまきなど)も行います。午後4時に経産省前テントひろば
(正門脇)に集合してください。
・キャンドル、ペンライト、懐中電灯などを持参してください。
プラカード、鳴り物、パフォーマンスなどの持ち寄りも歓迎。
【呼びかけ】11・11-12・11再稼働反対!全国アクション実行委員会
[連絡先]ピープルズ・プラン研究所
(TEL) 03-6424-5748 (FAX) 03-6424-5749
(E-mail) contact@2011shinsai.info
【ウェブサイト】 http://nonukes.jp/
【ツイッター】 @1111nonukes
緊急拡散依頼
◆ 地震と原発事故情報 その223 (緊急速報)◆
11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション
再稼働にひそかに全力で突き進む経産省及び原子力安全・保安院を
怒りの炎でとりかこもう!
11月11日(金)午後06:00~07:30 経産省前「人間の鎖」
参加(予定)します。氏名(ペンネームOK)、○名で参加します
携帯(当日連絡用)
宜しければメッセージ
と書いてこのメールに返信して下さい。
この行動は9月11日(日)の「人間の鎖」に続くもので2回目です。
○マルマガ「地震と原発事故情報」読者の皆さん、とりわけ首都圏在住中の読
者のみなさんに強く、強く訴えます。
来る11月11日に首都東京で予定される「11.11たそがれの経産省キ
ャンドル包囲!「人間の鎖」アクション」に、反・脱原発を希求する全ての読
者のみなさんが、全ての力を合わせて集うことを訴えます。
○九州電力は11月1日の未明をもって、地元そして東京・全国の抗議の声を
無視抹殺して、復水器の異常により停止中であった玄海4号機の再稼働を強行
した。原子力安全・保安院の九電の「事故推定要因と対策は『概ね妥当』」と
いうその一文のみを根拠として。即日行われた九電に対する抗議行動に対して
も「保安院が安全と言った」の一点張りで、全く抗議を寄せ付けません。
そもそも九電は「ヤラセ問題」において第三者委員会が指摘する佐賀県知事
の関与を否定した報告書を提出し、それに対し枝野経産相による露骨な不快感
の表明と、その報告書の再提出を求められていたその最中にです。
更に九電同様、「やらせ問題」に揺れる北海道電力も又、「やらせ問題」に
対し「問題無し」と開き直りの姿勢を示し、一見すると監督官庁である経産省
及び原子力安全・保安院を見下し、自らの保身と利益追求に遮二無二に突き
進んでいるかのように見えます。
又、関西電力は大飯原発3号機のストレステストの報告書を既に経産省及び
原子力安全・保安院に提出し、早ければ来年、年明けの再稼働を目指しています。
○それだけではありません。現野田首相は31日ベトナム首相と会談し、原発
輸出再開へ向けたゴーサインを出しました。
野田政権は曲がりなりにも「脱原発の方向性を示唆した前菅政権とは打って
変わり、1)停止中原子炉の再稼働、2)原発輸出の再開、3)建設中あるい
は計画中の原発の新規増設と、就任早々に国連で行った「原発安全性を世界最
高水準へ」と、世論調査によれば何らかの形で、原発依存社会からの脱却を願
う7割以上の国民世論をを敵に回して、更なる「原発大国」への道を突き進も
うとしています。
勿論野田首相とて、国連演説を挟んで行われた約2000名による9・11
経産省を取り囲む「人間の鎖」第一波行動、そして6万人の参加をもって開か
れた9・19「脱原発5万人集会」、こうした国内原発反対運動の盛り上がり
に驚愕し、帰国後は一転、「原発依存からの脱却」の道を歩むかの様なポーズ
をとり続けました。
しかし、その実態は先にも見たように徹頭徹尾、欺瞞でしかありません。
○枝野経産相の強い不快感表明にも関わらず(これ自体、たんなるポーズの可
能性もありますが)、各電力会社がそれを公然と足蹴にし再稼働に向けて遮二
無二に突き進めるのも、先の野田首相の路線、そしてそれを背後で操る電力資
本・プラントメーカー・経産省等の原発利権帝国の強力な後ろ盾があることの
証左に他なりません。
菅前首相が鳴り物入りで、突然と導入された「ストレステスト」、その最初
の報告である大飯原発3号機の「ストレステスト」の報告なる物は既に本紙
(「地震と事故情報」11月5日付き222号)で、明らかにしたように「茶
番以外のなにものものでもな」く、只々、現状を追認したものでしかありませ
ん。
それもその筈、その報告書を精査・検査する処の原子力安全・保安院からし
て、「ストレステスト」の評価に対して何一つ指針も基準も待ちえず、完全に
各電力会社が今後報告する各「ストレステスト」の報告書を見てから考えると
いう、お手盛り状態であることがこの間の対政府交渉によって明らかにされて
いるのです(本紙、10月16日月197号)。
こうした各電力会社と経産省及び原子力安全・保安院の癒着、あるいは一体
となった原発拡大路線によって、先の野田首相の露骨な原発推進路線は可能と
なっているのです。
○勿論、こうした各電力資本・プラントメーカー・経産省等の原発利権帝国に
も弱点がないわけではありません。9・11-9・19に持たれた、ある意味
60年安保闘争以来の一大国民運動としての高揚を見せた、日本における反=
脱原発、このさらなる拡大は彼らをして震撼たらしめたに違いありません。早
くもTPP問題を巡って党内の綻びを見せ始めた野田政権、こうした野田政権
に対して9・11直後から開始された若者のハンガーストライキ、そして経産
省前のテント広場の闘い、更には10月27日を皮切りに開始された福島の女
性を始めとし、そして全国の女性へと受け継がれた経産省前での座り込み闘争
を目前にしながらも、9・19集会の盛り上がりを目の当たりにした政府=警
察権力は、そうした運動への不当な弾圧が更に火に油を注ぎかねない状況を危
惧し、9・11新宿デモへのあの大弾圧(12名の不当逮捕、不起訴)にも関
わらず、経産省前の闘いには一指も触れる事が出来ませんでした。
○全てのメルマガ読者の皆さん!今こそ9・11-9・19、そして10・2
7~11・5と綿々と闘われた経産省前テントを中心とした運動の成果を引き
継ぎ、そして9・19の闘いが決して一過性のものではないことを、政府、経
産省及び原子力安全・保安院、そして各電力会社に示し、彼らの「原発推進路
線」をキャンドルと怒りの炎をもって取り囲もうではありませんか!
11.11(金)平日という、ある意無集会に困難な日にちと時間を敢えて
設定したのは、経産省を始め各省庁で働く仕事に責任と誇りをもつ多くの職員
に私たちの声を直接届け、良心的職員の良心に訴える共に、そうした声を背景
にしながら彼らの職場内部と、私たち外部からの声を併せて、経産省をしてこ
の「原発推進路線」を断念させるために、平日という困難を乗り越えて、再び
経産省を「人間の鎖」で取り囲むアクションに多くの読者が参加することを再
び強く訴えます。
○参加を決意される方、又はどうしても参加できないが賛同の意思を表明して
いただける方は、直接このメールに名前及び「11.11行動に○人で参加し
ます」という記載の他に、出来ればその決意の内容を含めて11月10日夕方
までに、ご返信下さい。
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nonukes@tanpoposya.net宛までにご連絡下さい。
尚、当日の行動スケジュール、集合場所等に関しては下記の「呼びかけ団
体」からの【実施要綱】に示してありますので、そちらをご参照下さい。
連帯の挨拶を込めて!
【実施要綱】
11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション
<11・11-12・11 再稼働反対!全国アクション
: http://nonukes.jp/ >
★ 11・11 たそがれの経産省 キャンドル包囲「人間の鎖」アクション
ウソと“やらせ”を駆使して「安全神話」をつくり上げ、東電福島第一原発事
故を引き起こした最大の責任官庁である経済産業省と原子力安全・保安院。事
故は収束せず、放射能汚染は拡大し、今なお、子どもや労働者を含む多くの
人々が被ばくを強いられ続けています。
事故原因は未解明であり、安全指針も失効(2~3年後に改定)し、原発の安
全を保証するものは何ひとつないにも関わらず、電力会社と経産省・保安院は
「ストレステスト」という名のアリバイテストによる再稼働(無免許運転!)
に動いています。
9・11の「人間の鎖」行動の成功を引き継いで、再び経産省・保安院をキャ
ンドルを掲げて取り囲み、再稼働の中止と全原発停止、さらには「自主」避難
者への賠償など「避難の権利」の確立を求めます。
全54基中、稼働中の原発はわずか11基に過ぎません。「原発なしでも大丈
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↓
ぜひ登録してください。メッセージもお寄せください。
☆登録はこちらから ⇒ http://nonukes.jp/wordpress/?p=865
≪2011年11月11日(金) 午後6時~7時30分 ≫
◆ 午後6時 経済産業省本館正門前に集合
(「霞ヶ関駅」:千代田線・日比谷線A12出口すぐ、
丸の内線A5出口200m)
正門前にてアピール後、人間の鎖行動(1周約900mを包囲)へ
【発言】脱原発運動の現場から、県外避難者など
【歌】制服向上委員会
【経産省周囲の各面での集会・パフォーマンスも】
※午後4時~5時30分(予定)に霞ヶ関周辺で街頭・駅頭アピール
(チラシまきなど)も行います。午後4時に経産省前テントひろば
(正門脇)に集合してください。
・キャンドル、ペンライト、懐中電灯などを持参してください。
プラカード、鳴り物、パフォーマンスなどの持ち寄りも歓迎。
【呼びかけ】11・11-12・11再稼働反対!全国アクション実行委員会
[連絡先]ピープルズ・プラン研究所
(TEL) 03-6424-5748 (FAX) 03-6424-5749
(E-mail) contact@2011shinsai.info
【ウェブサイト】 http://nonukes.jp/
【ツイッター】 @1111nonukes
PR
たんぽぽ舎です。【TMM:No1239】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その224 ◆
5つの情報をお知らせします(11月7日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基の
うち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原発
の停止が実現する。
原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.明日8日(火)オススメの講演のご案内です
「原発なくとも電気は確保できる
東電ほかのデータを分析して結論は原発不要・廃炉」
市民エネルギー研究所 安藤多恵子代表のお話
★2.11/15講演会「低線量被曝の時代を生き抜く」にご参加を!
★3.「経産省前テントひろば」の報告-6日目、7日目
★4.10/27発信「地震と原発事故情報その212号」の
「編集部のつぶやき」について・おわびと訂正
★1.明日8日(火)オススメの講演のご案内です
「原発なくとも電気は確保できる
東電ほかのデータを分析して結論は原発不要・廃炉」
市民エネルギー研究所 安藤多恵子代表のお話
◎ 原発推進側が作った「原発の安全神話4つ」のうち、3つは、3/11福島
第一原発事故で、コッパみじんにくだけました。
原発安全の神話…ウソつけ、大事故だ。原発はクリーンの神話…ウソつけ、放
射能まきちらし=ダーティーだ。原発は安価だ…ウソつけ、事故賠償費用を含め
れば高い。電気料金値上げに反対!
◎ 4つ目の神話=「原発の電気が3割まかなう」の神話が残っていましたが、
今、54基のうち、43基(80%)が止まり、動いているのは11基(20%)で半分こわれ
ました。さらに、市民エネルギー研究所が東電等のデータを分析して「原発なく
とも電気は確保できる」ことをデータ的にも証明しました。それをやさしく話し
ます。
日 時:11月8日(火)18:00開場 18:45開会
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
テーマ:「原発なくとも電気は確保できる
今夏、東電データを等を分析しての結論は原発不要」
2012年4月、全原発の停止・廃炉へ(原発ゼロに)
※カラー資料用意
講 師:安藤多恵子さん(市民エネルギー研究所)
資料代等1000円
★2.11/15講演会「低線量被曝の時代を生き抜く」にご参加を!
日 時:11月15日(火)18:30開場 18:45開会
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
テーマ:「低線量被曝の時代を生き抜く」
講 師:肥田舜太郎さん・竹野内真理さん
資料代等1000円
☆予約が必要です。定員120名(4F90名、5F30名)
5Fは、プロジェクターによる映像をご覧いただきます。
質疑は可能です。5Fの参加者の方には、肥田舜太郎さん他共著の小冊子
『被ばく者』(頒価400円)を贈呈致します。
予約申し込み、問合せ先は、下記の通りです。
たんぽぽ舎 電子メール nonukesアットマークtanpoposya.net
FAX 03-3238-0797
◇講師は肥田舜太郎医師と竹野内真理さん(翻訳家)です。
肥田舜太郎先生は広島市に生まれ、陸軍軍医として広島陸軍病院に勤務中、
1945年アメリカ軍が投下した原爆で被爆しました。
偶然にも、投下前夜に6km離れた村で子供の急患が出て、民家で往診中だったの
で一命を取り留め、被爆直後から多数の被爆者の治療にあたりました。
原爆の直撃に遭遇して死んでいく患者のほかに、後から広島に入った患者が、
放射線による症状を呈して死んでいく様子を目のあたりにし、この時から内部被
曝の恐ろしさを知った国内でも唯一の医師です。
肥田さんは、現在94歳です。生涯、被爆者の治療を続けるかたわら、のべ37カ
国、約250回の講演会で被曝の実相を語り、核の廃絶を訴え続けてきました。
1976年、ピッツバーグ大学医学部のスターングラス教授と出会いますが、同教
授は、核実験や原発から環境に放出された低線量放射線の危険性を、国内の赤ん
坊の死亡数が増大しているというデータに基づき、初めて米国で警告を発した科
学者でした。
肥田さんは、1978年に同教授の著書『死に過ぎた赤ん坊ー低レベル放射線の恐
怖』を翻訳・刊行しました。その後も『死にいたる虚構』、『放射線の衝撃』、
最近は『低線量内部被曝の脅威』『人間と環境への低レベル放射能の脅威』を翻
訳、鎌仲ひとみ氏と『内部被曝の脅威』を執筆、一貫して低線量内部被曝の真実
に迫る研究を続けておられます。
竹野内真理さんは翻訳家ですが1998年に劣化ウラン兵器による子供たちの深刻
な健康被害を知り、そして99年には米国における原発の「電源喪失事故」の想定
の話を聞き、以来反原発の活動を行っています。
福島事故発生で沖縄に赤ちゃんと避難するまでたんぽぽ舎の講師でした。今年
に入り、肥田先生と共訳で『人間と環境への低レベル放射能の脅威―福島原発放
射能汚染を考えるために』、『低線量内部被曝の脅威』を翻訳出版されました。
『原発閉鎖が子供を救う』という翻訳書も近日中に刊行予定です。
現在、沖縄から地元メディアや外国のメディアに発信したり、沖縄の仲間と共
に講演会やデモを行ったりと積極的に活動しています。さらに、事故後避難して
きて体調を崩した人々と共に「低線量被曝者の会」を立ち上げ、被曝者問題の普
及に努めています。
私(富塚)は10月28日に参議員議員会館で行われた、政府交渉「渡利の子ども
たちを守ろう」に参加しましたが、政府はしつこく年間被曝量20mSvでも安全と
言っています。福島の住民の中にはそれを信じて、子供たちの疎開を訴える人々
との間に亀裂が生じています。100mSVでも安全と公言する山下俊一氏らが主導す
る「福島県民健康管理調査」が始まっていますが、専門家はこの調査を「放射線
暴露量を少なく見積もる」「被ばく核種をセシウムとヨードだけに限る」「健康
影響を調査をしない」「いかなる健康被害も精神的なものであると言い逃れる」
と批判しています。
いったい日本の専門家はこれまではICRPの研究報告に沿って規制法律をに決め
てきたのですが、ICRPが論理根拠の一つにしている日本の原爆被爆者のABC調査
報告は全くでたらめです。肥田先生が証言されていますが、GHQは原爆被爆者の
往診結果・病・治療等一切を、軍事機密として記録を禁止したのです。真実は伏
せられたまま、死ぬべき人は死に、被曝による病人はいないと本国に報告しました。
また原爆投下後すぐ調査に入った軍医たちは詳細な被害報告書を作成しますが、
患者の治療に生かすのではなく、自分たちの保身のため(戦犯の罪をのがれるた
め)全ての報告書を米軍に提供したのです(昨年のNHKテレビ)。日本の官僚に
は戦犯のがれ(アメリカに逆らえない)の伝統が息づいていると思います。
したがって肥田先生の原爆病の治療・研究は困難の連続でした。スターングラ
ス博士も研究継続、研究結果発表について政府の執拗な妨害を受けました。
福島に限らず各地で子供に、大人にも深刻な健康異変が出始めています。いま
私たちは、長期にわたる低線量被曝にさらされて生きねばならない所に生活して
います。
ここでどう生きるのか。子どもも大人も、被ばくをより低く抑え、どうしたら
健康を維持して、生きていけるのか。悩みはつきませんが、低線量放射線の内部
被曝を研究し、真っ向から格闘してこられた肥田舜太郎先生と竹野内真理さんの
お話を聴き、私たち自身のこれからの生きる道、生き方を探っていきましょう。
是非お聴きください。
★3.「経産省前テントひろば」の報告-6日目、7日目
イ.デモ・集会に、今日も盛り上がって…「全国の女たちの座り込み」6日目
-11/4経産省前テントひろば 座り込み55日目-
◎ 11/4は平日にもかかわらず、「全国の女たちの座り込み」とその支援連帯
行動に、300名をこえる人達が結集した。
朝9時半には、浪江町の吉沢さんがハム工場の宣伝車で幟旗をいっぱい持参し
て駆けつけ、10時半には水俣の患者さん2名を含む10数名の方が全国から駆
けつけた。吉沢さんの話は参加者に大きな衝撃を与えた。警戒区域内は2度と米
作りのできない、そして戻れない「死の町、絶望の町」と化していること、35
0頭の牛をまもるべく自らも被曝したこと、国は避難区域に入れず、知らせもせ
ず、さらには牛の殺処分を通して被曝の証拠隠滅をも図ろうとしたこと。これか
らは被曝の生き証人として生き、福島の犠牲・差別を東京で訴え、死んでもいい
から原発を止めると訴えた。
◎ 11時には福島(郡山)からバスで10名参加。11時半からは日比谷公園
霞門からスタートして官庁街を1時間近くデモ。デモには150名くらいが参加
した。
オーストリアやイランのTV局のテントひろば取材もあり、桃色ゲリラの増山
さんの路上アートありとあった後、午後3時からテント~経産省正門前で、座り
込み集会があり200~300名が参加した。これには武藤類子さん、佐藤幸子
さんはじめ福島の人々の発言が相次いだ。なかでも武藤さんは、87歳のお母さ
んのたっての要望ということでご一緒での参加であった。
◎ 明日11/5はいよいよ最終日。11時から日比谷公園のかもめ広場で12
時まで交流会をやり、午後2時からは文京区民センターで避難の権利を求める集
会にも参加、座り込みは午後3時までの予定となっています。明日は土曜日、是
非たくさんの方の参加を。テントの前は思いを込めたメッセージで溢れかえって
います。そしてテントの内外は人々の交流の広場となっています。 (文責:テントひろば八木)
ロ.11/6「全国の女たち座り込み」行動最終日(7日目)
-テントひろば 56日目-
◎ 11/6(土)は、「全国の女たち座り込み」行動の最終日であり、福島の女た
ち~全国の女たちと続く10日間行動の締めくくりの日であった。
9時から、広島から駆けつけた女性を含んで座り込み開始。11時からは日比谷
公園のかもめ広場でさよなら交流会が120名ほどの参加のもとに、噴水をバナ
ーで囲んでおこなわれる。明石の女性たちが福島に行って、福島ー明石をつなぐ
気持ちをこめたキルト製手縫い敷物を披露。そして全員の一言スピーチ。溢れる
ような反原発への思い。
◎ 座り込みは午後3時で終了であったが、午後2時からは文京区民センターで
の「避難の権利」のための集会に多くの人が参加した。200人近い参加者のこ
の集会では、自主避難者への補償と、現在高線量地区となっている福島市渡利地
域への特別避難勧奨地域指定が、とくに子どもや妊婦の生命のために緊急の重大
事であることが報告され、福島の放射能被災の重い現実にあらためて向き合う必
要を痛感させられた。
◎ 午後5時からテント前で最後の打ち上げとしてさよならパーティがおこなわ
れ、10日間の労をねぎらった。この10日間行動は参加者に交流・共感・楽し
さを経験させ、孤立していた人々を勇気づけ、このような行動の継続を望む声が
多数寄せられていることが報告された。新たな座り込み行動の展開に向けて、テ
ントひろばは今日も健在である。
11/6には東電前アクションのデモが、午後1時常磐橋公園集会→2時デモ出
発→東電前→経産省前のコースでおこなわれる。テントひろばは今日も賑わいそうだ。
※11/6午前4時頃、右翼が街宣車3台で押し掛けてきた。泊まり込みメン
バーはただちに起きてテント前で対応。警察も含めて押し問答が5時過ぎまで
続く。詳細は明日の便にて。(文責:テントひろば八木)
★4.10/27発信「地震と原発事故情報その212号」の
「編集部のつぶやき」について・おわびと訂正
イ.「グリーナムの女たちの闘い(最終的に勝利)が、経産省前テントの闘い
(原発の廃止運動)の近未来(勝利)を暗示しているかも…」という意味で書いた
編集部のつぶやきでした。
ロ.しかし、「-男たちから始まり、福島の女、全国の女へつづく-(これは
削除)」の記述は読者から「誤解を招く」-グリーナムの闘いは男たちから始
まったのではない、女たちの座り込みも男たちにつづくわけではない-との指
摘がありました。
ハ.誤解を与えた点について、おわびし、上記イ.の文に訂正致します。
ニ.今後も「開かれたメルマガ」として成長するためにも、皆さまの積極的な
ご指摘、ご意見、寄稿をお寄せください。
※地震と原発事故情報編集部より、メールマガジン発信について
昨日の事故情報223を発信後、一部の読者にメールマガジンが配信されていな
いことに気がつきました。アドレスデータに不備があったようです。
配信されていない読者の皆さまにおわびし、昨日、発信した事故情報223をす
べてのメルマガ読者の皆さまに再送させていただきます。
(配信された読者と配信されていない読者の区別をすることがむずかしいため)
すでに受信済みの読者の皆さまには重複となりますが、ご容赦下さい。
ここ数日間で、もし事故情報のナンバーが抜けている場合には、たんぽぽ舎のホ
ームページをご参照ください。よろしくお願い致します。
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その224 ◆
5つの情報をお知らせします(11月7日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基の
うち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原発
の停止が実現する。
原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.明日8日(火)オススメの講演のご案内です
「原発なくとも電気は確保できる
東電ほかのデータを分析して結論は原発不要・廃炉」
市民エネルギー研究所 安藤多恵子代表のお話
★2.11/15講演会「低線量被曝の時代を生き抜く」にご参加を!
★3.「経産省前テントひろば」の報告-6日目、7日目
★4.10/27発信「地震と原発事故情報その212号」の
「編集部のつぶやき」について・おわびと訂正
★1.明日8日(火)オススメの講演のご案内です
「原発なくとも電気は確保できる
東電ほかのデータを分析して結論は原発不要・廃炉」
市民エネルギー研究所 安藤多恵子代表のお話
◎ 原発推進側が作った「原発の安全神話4つ」のうち、3つは、3/11福島
第一原発事故で、コッパみじんにくだけました。
原発安全の神話…ウソつけ、大事故だ。原発はクリーンの神話…ウソつけ、放
射能まきちらし=ダーティーだ。原発は安価だ…ウソつけ、事故賠償費用を含め
れば高い。電気料金値上げに反対!
◎ 4つ目の神話=「原発の電気が3割まかなう」の神話が残っていましたが、
今、54基のうち、43基(80%)が止まり、動いているのは11基(20%)で半分こわれ
ました。さらに、市民エネルギー研究所が東電等のデータを分析して「原発なく
とも電気は確保できる」ことをデータ的にも証明しました。それをやさしく話し
ます。
日 時:11月8日(火)18:00開場 18:45開会
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
テーマ:「原発なくとも電気は確保できる
今夏、東電データを等を分析しての結論は原発不要」
2012年4月、全原発の停止・廃炉へ(原発ゼロに)
※カラー資料用意
講 師:安藤多恵子さん(市民エネルギー研究所)
資料代等1000円
★2.11/15講演会「低線量被曝の時代を生き抜く」にご参加を!
日 時:11月15日(火)18:30開場 18:45開会
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
テーマ:「低線量被曝の時代を生き抜く」
講 師:肥田舜太郎さん・竹野内真理さん
資料代等1000円
☆予約が必要です。定員120名(4F90名、5F30名)
5Fは、プロジェクターによる映像をご覧いただきます。
質疑は可能です。5Fの参加者の方には、肥田舜太郎さん他共著の小冊子
『被ばく者』(頒価400円)を贈呈致します。
予約申し込み、問合せ先は、下記の通りです。
たんぽぽ舎 電子メール nonukesアットマークtanpoposya.net
FAX 03-3238-0797
◇講師は肥田舜太郎医師と竹野内真理さん(翻訳家)です。
肥田舜太郎先生は広島市に生まれ、陸軍軍医として広島陸軍病院に勤務中、
1945年アメリカ軍が投下した原爆で被爆しました。
偶然にも、投下前夜に6km離れた村で子供の急患が出て、民家で往診中だったの
で一命を取り留め、被爆直後から多数の被爆者の治療にあたりました。
原爆の直撃に遭遇して死んでいく患者のほかに、後から広島に入った患者が、
放射線による症状を呈して死んでいく様子を目のあたりにし、この時から内部被
曝の恐ろしさを知った国内でも唯一の医師です。
肥田さんは、現在94歳です。生涯、被爆者の治療を続けるかたわら、のべ37カ
国、約250回の講演会で被曝の実相を語り、核の廃絶を訴え続けてきました。
1976年、ピッツバーグ大学医学部のスターングラス教授と出会いますが、同教
授は、核実験や原発から環境に放出された低線量放射線の危険性を、国内の赤ん
坊の死亡数が増大しているというデータに基づき、初めて米国で警告を発した科
学者でした。
肥田さんは、1978年に同教授の著書『死に過ぎた赤ん坊ー低レベル放射線の恐
怖』を翻訳・刊行しました。その後も『死にいたる虚構』、『放射線の衝撃』、
最近は『低線量内部被曝の脅威』『人間と環境への低レベル放射能の脅威』を翻
訳、鎌仲ひとみ氏と『内部被曝の脅威』を執筆、一貫して低線量内部被曝の真実
に迫る研究を続けておられます。
竹野内真理さんは翻訳家ですが1998年に劣化ウラン兵器による子供たちの深刻
な健康被害を知り、そして99年には米国における原発の「電源喪失事故」の想定
の話を聞き、以来反原発の活動を行っています。
福島事故発生で沖縄に赤ちゃんと避難するまでたんぽぽ舎の講師でした。今年
に入り、肥田先生と共訳で『人間と環境への低レベル放射能の脅威―福島原発放
射能汚染を考えるために』、『低線量内部被曝の脅威』を翻訳出版されました。
『原発閉鎖が子供を救う』という翻訳書も近日中に刊行予定です。
現在、沖縄から地元メディアや外国のメディアに発信したり、沖縄の仲間と共
に講演会やデモを行ったりと積極的に活動しています。さらに、事故後避難して
きて体調を崩した人々と共に「低線量被曝者の会」を立ち上げ、被曝者問題の普
及に努めています。
私(富塚)は10月28日に参議員議員会館で行われた、政府交渉「渡利の子ども
たちを守ろう」に参加しましたが、政府はしつこく年間被曝量20mSvでも安全と
言っています。福島の住民の中にはそれを信じて、子供たちの疎開を訴える人々
との間に亀裂が生じています。100mSVでも安全と公言する山下俊一氏らが主導す
る「福島県民健康管理調査」が始まっていますが、専門家はこの調査を「放射線
暴露量を少なく見積もる」「被ばく核種をセシウムとヨードだけに限る」「健康
影響を調査をしない」「いかなる健康被害も精神的なものであると言い逃れる」
と批判しています。
いったい日本の専門家はこれまではICRPの研究報告に沿って規制法律をに決め
てきたのですが、ICRPが論理根拠の一つにしている日本の原爆被爆者のABC調査
報告は全くでたらめです。肥田先生が証言されていますが、GHQは原爆被爆者の
往診結果・病・治療等一切を、軍事機密として記録を禁止したのです。真実は伏
せられたまま、死ぬべき人は死に、被曝による病人はいないと本国に報告しました。
また原爆投下後すぐ調査に入った軍医たちは詳細な被害報告書を作成しますが、
患者の治療に生かすのではなく、自分たちの保身のため(戦犯の罪をのがれるた
め)全ての報告書を米軍に提供したのです(昨年のNHKテレビ)。日本の官僚に
は戦犯のがれ(アメリカに逆らえない)の伝統が息づいていると思います。
したがって肥田先生の原爆病の治療・研究は困難の連続でした。スターングラ
ス博士も研究継続、研究結果発表について政府の執拗な妨害を受けました。
福島に限らず各地で子供に、大人にも深刻な健康異変が出始めています。いま
私たちは、長期にわたる低線量被曝にさらされて生きねばならない所に生活して
います。
ここでどう生きるのか。子どもも大人も、被ばくをより低く抑え、どうしたら
健康を維持して、生きていけるのか。悩みはつきませんが、低線量放射線の内部
被曝を研究し、真っ向から格闘してこられた肥田舜太郎先生と竹野内真理さんの
お話を聴き、私たち自身のこれからの生きる道、生き方を探っていきましょう。
是非お聴きください。
★3.「経産省前テントひろば」の報告-6日目、7日目
イ.デモ・集会に、今日も盛り上がって…「全国の女たちの座り込み」6日目
-11/4経産省前テントひろば 座り込み55日目-
◎ 11/4は平日にもかかわらず、「全国の女たちの座り込み」とその支援連帯
行動に、300名をこえる人達が結集した。
朝9時半には、浪江町の吉沢さんがハム工場の宣伝車で幟旗をいっぱい持参し
て駆けつけ、10時半には水俣の患者さん2名を含む10数名の方が全国から駆
けつけた。吉沢さんの話は参加者に大きな衝撃を与えた。警戒区域内は2度と米
作りのできない、そして戻れない「死の町、絶望の町」と化していること、35
0頭の牛をまもるべく自らも被曝したこと、国は避難区域に入れず、知らせもせ
ず、さらには牛の殺処分を通して被曝の証拠隠滅をも図ろうとしたこと。これか
らは被曝の生き証人として生き、福島の犠牲・差別を東京で訴え、死んでもいい
から原発を止めると訴えた。
◎ 11時には福島(郡山)からバスで10名参加。11時半からは日比谷公園
霞門からスタートして官庁街を1時間近くデモ。デモには150名くらいが参加
した。
オーストリアやイランのTV局のテントひろば取材もあり、桃色ゲリラの増山
さんの路上アートありとあった後、午後3時からテント~経産省正門前で、座り
込み集会があり200~300名が参加した。これには武藤類子さん、佐藤幸子
さんはじめ福島の人々の発言が相次いだ。なかでも武藤さんは、87歳のお母さ
んのたっての要望ということでご一緒での参加であった。
◎ 明日11/5はいよいよ最終日。11時から日比谷公園のかもめ広場で12
時まで交流会をやり、午後2時からは文京区民センターで避難の権利を求める集
会にも参加、座り込みは午後3時までの予定となっています。明日は土曜日、是
非たくさんの方の参加を。テントの前は思いを込めたメッセージで溢れかえって
います。そしてテントの内外は人々の交流の広場となっています。 (文責:テントひろば八木)
ロ.11/6「全国の女たち座り込み」行動最終日(7日目)
-テントひろば 56日目-
◎ 11/6(土)は、「全国の女たち座り込み」行動の最終日であり、福島の女た
ち~全国の女たちと続く10日間行動の締めくくりの日であった。
9時から、広島から駆けつけた女性を含んで座り込み開始。11時からは日比谷
公園のかもめ広場でさよなら交流会が120名ほどの参加のもとに、噴水をバナ
ーで囲んでおこなわれる。明石の女性たちが福島に行って、福島ー明石をつなぐ
気持ちをこめたキルト製手縫い敷物を披露。そして全員の一言スピーチ。溢れる
ような反原発への思い。
◎ 座り込みは午後3時で終了であったが、午後2時からは文京区民センターで
の「避難の権利」のための集会に多くの人が参加した。200人近い参加者のこ
の集会では、自主避難者への補償と、現在高線量地区となっている福島市渡利地
域への特別避難勧奨地域指定が、とくに子どもや妊婦の生命のために緊急の重大
事であることが報告され、福島の放射能被災の重い現実にあらためて向き合う必
要を痛感させられた。
◎ 午後5時からテント前で最後の打ち上げとしてさよならパーティがおこなわ
れ、10日間の労をねぎらった。この10日間行動は参加者に交流・共感・楽し
さを経験させ、孤立していた人々を勇気づけ、このような行動の継続を望む声が
多数寄せられていることが報告された。新たな座り込み行動の展開に向けて、テ
ントひろばは今日も健在である。
11/6には東電前アクションのデモが、午後1時常磐橋公園集会→2時デモ出
発→東電前→経産省前のコースでおこなわれる。テントひろばは今日も賑わいそうだ。
※11/6午前4時頃、右翼が街宣車3台で押し掛けてきた。泊まり込みメン
バーはただちに起きてテント前で対応。警察も含めて押し問答が5時過ぎまで
続く。詳細は明日の便にて。(文責:テントひろば八木)
★4.10/27発信「地震と原発事故情報その212号」の
「編集部のつぶやき」について・おわびと訂正
イ.「グリーナムの女たちの闘い(最終的に勝利)が、経産省前テントの闘い
(原発の廃止運動)の近未来(勝利)を暗示しているかも…」という意味で書いた
編集部のつぶやきでした。
ロ.しかし、「-男たちから始まり、福島の女、全国の女へつづく-(これは
削除)」の記述は読者から「誤解を招く」-グリーナムの闘いは男たちから始
まったのではない、女たちの座り込みも男たちにつづくわけではない-との指
摘がありました。
ハ.誤解を与えた点について、おわびし、上記イ.の文に訂正致します。
ニ.今後も「開かれたメルマガ」として成長するためにも、皆さまの積極的な
ご指摘、ご意見、寄稿をお寄せください。
※地震と原発事故情報編集部より、メールマガジン発信について
昨日の事故情報223を発信後、一部の読者にメールマガジンが配信されていな
いことに気がつきました。アドレスデータに不備があったようです。
配信されていない読者の皆さまにおわびし、昨日、発信した事故情報223をす
べてのメルマガ読者の皆さまに再送させていただきます。
(配信された読者と配信されていない読者の区別をすることがむずかしいため)
すでに受信済みの読者の皆さまには重複となりますが、ご容赦下さい。
ここ数日間で、もし事故情報のナンバーが抜けている場合には、たんぽぽ舎のホ
ームページをご参照ください。よろしくお願い致します。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1237】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その222 ◆
2つの情報をお知らせします(11月5日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基の
うち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原発
の停止が実現する。
原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.大飯原発3号機のストレステスト
茶番以外のなにものでもなし 新知見も取り入れず
山崎久隆
★2.東京電力巡り株主代表訴訟へ
歴代の経営陣に対し、合わせて1兆1000億円余りを返還要求
★1.大飯原発3号機のストレステスト
茶番以外のなにものでもなし 新知見も取り入れず
たんぽぽ舎山崎久隆
○ 茶番以外のなにものでもなし
2011年10月27日、ストレステスト第一弾として関西電力大飯原発3号機
の「一次評価結果」が公表された。全体で600ページを超える文章量だが、実
態は薄っぺらいものでしかない。
詳細な分析は今後行うとして、一通り読んでみて感じたことは「茶番劇」。
特にすごいのは津波についてだ。もともと3.11福島第一原発震災を受けての
「緊急対応」として『福島第一発電所の設計津波高さが平成14年評価値(5.
5m)に対し、実際は15m(その差9.5m)であったことから、大飯発電所
の平成14年の評価値(1.9m)に9.5mを足した11.4mまで、緊急安
全対策としてのシール施工を実施済み。』これにどんな根拠があるというのだろ
うか。
福島第一原発(以下フクイチという)と同じ津波波源域に面しているというのな
らまだしも、地理的にも津波波源の地帯構造も全く関係のない若狭湾の原発で、
フクイチの津波波高の差分データにどんな意味があるというのか。論外を通り越
して考え方が壊れている。
さらにフクイチの想定津波高と到達津波遡上高の差分を取り、その値を他の原発
に当てはめるということは、相対的に想定津波波高が低い方が解析後の遡上高も
低くなるので、低い方が結果的に有利になる(裕度が上がる)という結果になる。
本来とは真逆の結果になるわけでそんな解析は聞いたことがない。もっとも、
11.4mに実際には何の意味も無い。最初に津波に襲われることになる海岸の
海水ポンプについてモーター下端の高さが4.65mしかないことに、今回の解
析でも違いは無い。津波により一番最初に最終ヒートシンク(崩壊熱の捨て場)
が、このポンプの損傷で使用不能になることから明らかだからだ。
ところが海水ポンプ使用不能の対策が「電動補助給水ポンプまたはタービン駆動
補助給水ポンプにより、2次系からの原子炉冷却を継続する」などと、その前に
基準地震動Ssのわずか1.8倍程度で使用不能となってしまう程度の脆弱な冷
却システムでの危機回避を想定し、海水ポンプ使用不能でも冷温停止出来ること
になっている。こんなことはフクイチでも失敗しているので、震災経験の共有に
なっていない。そのうえ驚くことに「最終ヒートシンク喪失から燃料の重大な損
傷までの事象の過程において、地震、津波等の外部事象による設備への影響は考
慮しない。」のだそうだ。何処がストレステストなのか、これでは従来の欠陥安
全解析と何ら変わりが無い。
イベントツリー図(73Pの図5-(5)-5 )では、失敗したら炉心損傷に至ると読
み取れるので、それを読み取れと言うことらしい。
○ 繰り返された津波想定の欠陥
「大飯発電所 設計津波高さに関する算定根拠説明資料」によると、津波波源域
については、主に原発に影響を与えた津波は日本海中部地震(1983年5月2
6日秋田県能代市沖!)だという。若狭湾で起きる地震や、太平洋側のプレート
境界の動きで起きる海底活断層の地震により誘発される内陸巨大地震による山体
崩壊など、若狭湾に十数メートルの津波を引き起こした可能性のある原因は何ら
考慮されていない。
歴史地震については、文献調査として『1.羽鳥徳太郎(1984):日本海の歴史津
波、2.国立天文台(2009):理科年表、3.宇佐美龍夫(2003):最新版日本被害
地震総覧、4.羽鳥徳太郎(2010):歴史津波からみた若狭湾岸の津波の挙動歴史
地震第25号、5.渡辺偉夫(1998):日本被害津波総覧、6.気象庁(2007):平
成19年8月 地震・火山月報(防災編)、第1号』を引用したとしているが、
これらはいずれも一次資料ではなく「若狭湾に津波被害があったとは書かれてい
ない」研究者の調査報告である。著者や機関の見解であってイコール歴史的事実
ではない。例えば1586年の天正地震時に若狭湾で巨大な津波が発生したこと
を記述した歴史資料として、研究者ならば誰もが知る「京都吉田社の神主、吉田
兼見の日記、兼見卿記」や宣教師のルイス・フロイスの書いた「日本史」など多
くの一次資料にある若狭湾の津波被害に関する記述は全て「信頼性が無い」とし
て切り捨てているが、その根拠は「内陸地震とされている天正地震が若狭湾で津
波を引き起こすとは考えられない」という、仮定に仮定を重ねた「見解」だけな
のだ。
内陸地震であっても震源域が海底に及べば地形変状により津波は起きるし、地震
に伴う巨大な山体崩壊などが起きればその影響で津波は発生する。そんな例は世
界にいくつもあるし、1792年の雲仙普賢岳噴火に伴う山体崩壊(ただし直接
の噴火が原因かどうかは分かっていない)で対岸の熊本県でも5mの津波被害を
被った「島原大変肥後迷惑」はあまりに有名。地震津波では無い巨大津波の例と
しては、もう一つ1741年の渡島西部大津波は対岸の渡島大島の噴火に伴う山体崩
壊によるものとの調査報告(島村英紀:2005)がある。地震による山体崩壊の例
は、1958年7月9日に米国アラスカ州リツヤ湾で発生した遡上高524mが
史上最高とされている。M7.7の地震に伴って発生した山体崩壊が原因だが、
リアス式海岸の湾は奥行き12キロ、幅3キロであり、湾内の海水が外に逃げら
れない構造だったことが巨大津波に発展した理由だった。では同様にリアス式海
岸が発達している若狭湾はどうだろうか。小浜市のある小浜湾と大飯原発のある
大島半島の間は幅約12キロ奥行き約7キロだ。
形状として湾口が狭く湾内の水が逃げにくい構造であることはよく似ている。若
狭地域においても過去に山体崩壊があったことが知られている。京都と福井県境
の舞鶴市と高浜町の間にある青葉山は、正確な年代は不明ながら大規模山体崩壊
を過去に経験している。しかもその崩壊し流出した岩石の「流れ山」の先には現
在は高浜原発が建っている。
○ 新知見も取り入れず
太平洋側で起きる巨大プレート境界地震は、日本列島を横断する方向にも大きな
応力場を形成し、日本海側と太平洋側を繋ぐ構造線に大きな活動が起きるひずみ
を発生させる。その結果、日本では最も多い東西圧縮応力場で起きる逆断層型で
は無く、地震を起こす可能性はほとんど無いとされてきた、引っ張り応力場で起
きる正断層型の大きな地震を起こすことを考慮しなければならないという知見が、
今回東日本太平洋沖地震の後に誘発されて起きた、福島県いわき市の井戸沢断層
や湯ノ岳断層地震でわかったことだ。ならば、動かないと考えている正断層は、
この種の特殊な環境において活動する断層であり、その際に大きな地盤変状が生
ずると考えなければならない。これについては敦賀原発ともんじゅの直下にある
敦賀断層周辺の破砕帯が、そのような状況下で大きな地震に伴い活動するのでは
ないかと考えられる。大飯原発の付近にもそういう動き方をする断層群があるの
ではないか、そういう視点で再調査をすべきであろう。
また、このストレステストでは津波そのものの破壊力を事実上何にも考慮してい
ない。建屋を水密構造にしたときに津波の破壊力を考慮したかのような記載にな
っているが、その具体例はない。
○ 無視される津波の脅威
フクイチと異なり、若狭湾口にある大飯原発は、周辺に大量の危険物貯蔵施設が
ある。大飯原発にも重油とみられる、大きなタンクが湾口に面して4基ある。こ
れが流されれば原発敷地は大規模火災になる。さらに大量の船舶が航行している
若狭湾に十数メートルの津波が襲えば、コントロールを失った数万トン規模のタ
ンカーやフェリーなどの船舶が大飯原発にぶつかってくる事態も考えなければな
らないだろう。気仙沼や宮古の海がどうなったか、十数メートルの津波に襲われ
ることの真の恐怖はフクイチではなく気仙沼市にある。
○ 無視される警告
地震断層の再調査についても、このストレステストに関しては何一つされていない。
「大飯発電所の基準地震動Ss」の添付 5-(1)-2の図は、2009年に公表され
た「耐震安全性評価の中間報告書」(追補版)と全く同じだった。
例えば熊川断層は陸域の断層だが、さしたる根拠も無く海側のFo-A、B断層
との連動はしないことになっている。全部同時に動けば優にM8クラスになりそ
うな、大飯原発の目の前の断層だ。熊川断層も、想定M7.4程度の揺れを起こ
す断層だとされているが、これとFo-A、B断層と連動させないことで、開放
基板面の揺れは700ガルに止まっている。これを大きく超えることは想定外なのだ。
これらの断層が連動して大きな地震につながるという警告は、既に東洋大学渡辺
満久教授、神戸大学石橋克彦名誉教授から出されている。それは今回も無視された。
○ 最も脆弱な部分が最も重要な装置
この2009年の基準地震動Ssの評価文書(バックチェック中間報告書)に書
かれていた応力と許容値の最小比は「一次冷却管」の1.90だが、今回のスト
レステストではタービン駆動給水ポンプの「1.81」など、厳しい方向に若干
変化したものがある。
このポンプは先の最終ヒートシンク(核燃料崩壊熱の冷却経路)喪失時に唯一の
ヒートシンク(冷却装置)とされているポンプなので、一番脆弱な部分が一番重
要な設備という実態である。他にも1.81またはそれ以下という最低の値にな
っているものに、ホウ酸ポンプ(原子炉後備停止系統の重要設備)、余熱除去ポ
ンプ(冷温停止に重要な設備)、高圧注入ポンプ(ECCSに重要な設備)、格
納容器スプレイポンプ(格納容器保護のための重要ポンプ)などがあり、地震に
よりこれらが全て使用不能になる危険性がある。これを共通要因事故という。こ
の場合、深層防護が機能して安全側に推移するかどうかが問われることになるの
だが、そもそも共通要因事故を想定していないのだからどうしようもない。
1.81以下などというのは、安全余裕はほとんどないから、応力解析条件より
も耐力が落ちる経年劣化や想定の誤りによる応力集中点の変化や地震と同時に発
生する落下物の衝突など別の要因の応力が追加で加われば、簡単に超えてしまう。
許容値と解析値が3以下(安全余裕3倍以下)の装置類は全て地震に耐えられな
いだろうとみるのが妥当な評価だ。
○ 電源喪失の対策も不十分
電源設備対策(全交流電源喪失対策)も、呆れるほど「何もない」。電源車など
緊急対策で追加配備した設備をつなぎ込むカ所を新設したという程度で、それが
電力供給できるから、緊急時対策用冷却装置の運転時間が延び、安全裕度が20
倍までに高まるとしてるが、そんな単純なわけがない。
地震で所内電源設備が全損し、電源回復が実質的に間に合わなかったフクイチの
ケースは教訓にすらなっておらず、開放基板面700ガルを超える揺れ、という
ことは地上ないし電源設備の構造物上では1000ガルを遙かに超える揺れに襲
われることで起きるはずの、所内変圧器の開閉器を含む電源系統に損傷無しなど
あり得ない。少なくても所内開閉所を含む系統は全部使用不能としなければ、ス
トレステストの解析にならない。電源車はメルトダウン前にフクイチにも到着し
ていたのに、系統に繋ぎ込むこともできず、使用できなかったという事実すら考
慮されていないという信じがたいストーリーには言葉もない。
地震動の解析も、その前提となる想定地震も、津波の想定も全部失格。こんなわ
かりやすい落第答案を出した関電の姿勢は徹底して批判されるべきだが、そうい
う視点での報道は今回も見られなかった。
[編集部より]
山崎久隆氏が文中で指ししめしている「大飯原発3号機のストレステスト」の報
告書本文、及び添付文書は以下のサイトからPDFファイルでダウンロードできます。
・発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価(一次評価)に係る報告書の
提出について(関西電力株式会社大飯発電所3号機)
・担 当:原子力安全・保安院 原子力安全技術基盤課
・公表日:平成23年10月28日(金)
http://www.meti.go.jp/press/2011/10/20111028006/20111028006.html
★2.東京電力巡り株主代表訴訟へ
歴代の経営陣に対し、合わせて1兆1000億円余りを返還要求
3月の福島第一原子力発電所の事故で、東京電力が巨額の損失を出したのは、
経営陣が安全対策を怠ってきたためだとして、東京電力の株主およそ30人が歴
代の経営陣に対し、合わせて1兆1000億円余りを返還するよう求める株主代
表訴訟を目指すことになりました。
提訴を目指しているのは、東京電力の株主およそ30人です。これらの株主は
「3月の福島第一原発の事故は東京電力の歴代の経営陣が地震や津波などの安全
対策を怠ってきたために起きた」と主張して、過去20年余りの間に役員を務め
たおよそ60人を対象に、総額で1兆1000億円余りを会社に返還するよう求
めることにしています。1兆1000億円という額は、東京電力がことし8月に
明らかにした原発事故による損失の見込み額だということで、会社側が求めに応
じない場合、株主代表訴訟を起こすことにしています。株主代表訴訟になれば、
1兆円を超える請求額は国内では過去最高になるということです。株主の1人は
「経営陣はこれまで、『原発は安全だ』と繰り返してきたが、その結果、取り返
しのつかない事故が起きてしまった。株主総会でも原発の危険性に対する指摘を
受け止めてこなかったので、司法の場で責任を追及していきたい」と話していま
した。これについて東京電力は「まだ内容を把握していないので、コメントでき
ない」としています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111103/k10013718141000.html
(NHKネット版11月3日付けより抜粋)
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その222 ◆
2つの情報をお知らせします(11月5日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基の
うち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原発
の停止が実現する。
原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.大飯原発3号機のストレステスト
茶番以外のなにものでもなし 新知見も取り入れず
山崎久隆
★2.東京電力巡り株主代表訴訟へ
歴代の経営陣に対し、合わせて1兆1000億円余りを返還要求
★1.大飯原発3号機のストレステスト
茶番以外のなにものでもなし 新知見も取り入れず
たんぽぽ舎山崎久隆
○ 茶番以外のなにものでもなし
2011年10月27日、ストレステスト第一弾として関西電力大飯原発3号機
の「一次評価結果」が公表された。全体で600ページを超える文章量だが、実
態は薄っぺらいものでしかない。
詳細な分析は今後行うとして、一通り読んでみて感じたことは「茶番劇」。
特にすごいのは津波についてだ。もともと3.11福島第一原発震災を受けての
「緊急対応」として『福島第一発電所の設計津波高さが平成14年評価値(5.
5m)に対し、実際は15m(その差9.5m)であったことから、大飯発電所
の平成14年の評価値(1.9m)に9.5mを足した11.4mまで、緊急安
全対策としてのシール施工を実施済み。』これにどんな根拠があるというのだろ
うか。
福島第一原発(以下フクイチという)と同じ津波波源域に面しているというのな
らまだしも、地理的にも津波波源の地帯構造も全く関係のない若狭湾の原発で、
フクイチの津波波高の差分データにどんな意味があるというのか。論外を通り越
して考え方が壊れている。
さらにフクイチの想定津波高と到達津波遡上高の差分を取り、その値を他の原発
に当てはめるということは、相対的に想定津波波高が低い方が解析後の遡上高も
低くなるので、低い方が結果的に有利になる(裕度が上がる)という結果になる。
本来とは真逆の結果になるわけでそんな解析は聞いたことがない。もっとも、
11.4mに実際には何の意味も無い。最初に津波に襲われることになる海岸の
海水ポンプについてモーター下端の高さが4.65mしかないことに、今回の解
析でも違いは無い。津波により一番最初に最終ヒートシンク(崩壊熱の捨て場)
が、このポンプの損傷で使用不能になることから明らかだからだ。
ところが海水ポンプ使用不能の対策が「電動補助給水ポンプまたはタービン駆動
補助給水ポンプにより、2次系からの原子炉冷却を継続する」などと、その前に
基準地震動Ssのわずか1.8倍程度で使用不能となってしまう程度の脆弱な冷
却システムでの危機回避を想定し、海水ポンプ使用不能でも冷温停止出来ること
になっている。こんなことはフクイチでも失敗しているので、震災経験の共有に
なっていない。そのうえ驚くことに「最終ヒートシンク喪失から燃料の重大な損
傷までの事象の過程において、地震、津波等の外部事象による設備への影響は考
慮しない。」のだそうだ。何処がストレステストなのか、これでは従来の欠陥安
全解析と何ら変わりが無い。
イベントツリー図(73Pの図5-(5)-5 )では、失敗したら炉心損傷に至ると読
み取れるので、それを読み取れと言うことらしい。
○ 繰り返された津波想定の欠陥
「大飯発電所 設計津波高さに関する算定根拠説明資料」によると、津波波源域
については、主に原発に影響を与えた津波は日本海中部地震(1983年5月2
6日秋田県能代市沖!)だという。若狭湾で起きる地震や、太平洋側のプレート
境界の動きで起きる海底活断層の地震により誘発される内陸巨大地震による山体
崩壊など、若狭湾に十数メートルの津波を引き起こした可能性のある原因は何ら
考慮されていない。
歴史地震については、文献調査として『1.羽鳥徳太郎(1984):日本海の歴史津
波、2.国立天文台(2009):理科年表、3.宇佐美龍夫(2003):最新版日本被害
地震総覧、4.羽鳥徳太郎(2010):歴史津波からみた若狭湾岸の津波の挙動歴史
地震第25号、5.渡辺偉夫(1998):日本被害津波総覧、6.気象庁(2007):平
成19年8月 地震・火山月報(防災編)、第1号』を引用したとしているが、
これらはいずれも一次資料ではなく「若狭湾に津波被害があったとは書かれてい
ない」研究者の調査報告である。著者や機関の見解であってイコール歴史的事実
ではない。例えば1586年の天正地震時に若狭湾で巨大な津波が発生したこと
を記述した歴史資料として、研究者ならば誰もが知る「京都吉田社の神主、吉田
兼見の日記、兼見卿記」や宣教師のルイス・フロイスの書いた「日本史」など多
くの一次資料にある若狭湾の津波被害に関する記述は全て「信頼性が無い」とし
て切り捨てているが、その根拠は「内陸地震とされている天正地震が若狭湾で津
波を引き起こすとは考えられない」という、仮定に仮定を重ねた「見解」だけな
のだ。
内陸地震であっても震源域が海底に及べば地形変状により津波は起きるし、地震
に伴う巨大な山体崩壊などが起きればその影響で津波は発生する。そんな例は世
界にいくつもあるし、1792年の雲仙普賢岳噴火に伴う山体崩壊(ただし直接
の噴火が原因かどうかは分かっていない)で対岸の熊本県でも5mの津波被害を
被った「島原大変肥後迷惑」はあまりに有名。地震津波では無い巨大津波の例と
しては、もう一つ1741年の渡島西部大津波は対岸の渡島大島の噴火に伴う山体崩
壊によるものとの調査報告(島村英紀:2005)がある。地震による山体崩壊の例
は、1958年7月9日に米国アラスカ州リツヤ湾で発生した遡上高524mが
史上最高とされている。M7.7の地震に伴って発生した山体崩壊が原因だが、
リアス式海岸の湾は奥行き12キロ、幅3キロであり、湾内の海水が外に逃げら
れない構造だったことが巨大津波に発展した理由だった。では同様にリアス式海
岸が発達している若狭湾はどうだろうか。小浜市のある小浜湾と大飯原発のある
大島半島の間は幅約12キロ奥行き約7キロだ。
形状として湾口が狭く湾内の水が逃げにくい構造であることはよく似ている。若
狭地域においても過去に山体崩壊があったことが知られている。京都と福井県境
の舞鶴市と高浜町の間にある青葉山は、正確な年代は不明ながら大規模山体崩壊
を過去に経験している。しかもその崩壊し流出した岩石の「流れ山」の先には現
在は高浜原発が建っている。
○ 新知見も取り入れず
太平洋側で起きる巨大プレート境界地震は、日本列島を横断する方向にも大きな
応力場を形成し、日本海側と太平洋側を繋ぐ構造線に大きな活動が起きるひずみ
を発生させる。その結果、日本では最も多い東西圧縮応力場で起きる逆断層型で
は無く、地震を起こす可能性はほとんど無いとされてきた、引っ張り応力場で起
きる正断層型の大きな地震を起こすことを考慮しなければならないという知見が、
今回東日本太平洋沖地震の後に誘発されて起きた、福島県いわき市の井戸沢断層
や湯ノ岳断層地震でわかったことだ。ならば、動かないと考えている正断層は、
この種の特殊な環境において活動する断層であり、その際に大きな地盤変状が生
ずると考えなければならない。これについては敦賀原発ともんじゅの直下にある
敦賀断層周辺の破砕帯が、そのような状況下で大きな地震に伴い活動するのでは
ないかと考えられる。大飯原発の付近にもそういう動き方をする断層群があるの
ではないか、そういう視点で再調査をすべきであろう。
また、このストレステストでは津波そのものの破壊力を事実上何にも考慮してい
ない。建屋を水密構造にしたときに津波の破壊力を考慮したかのような記載にな
っているが、その具体例はない。
○ 無視される津波の脅威
フクイチと異なり、若狭湾口にある大飯原発は、周辺に大量の危険物貯蔵施設が
ある。大飯原発にも重油とみられる、大きなタンクが湾口に面して4基ある。こ
れが流されれば原発敷地は大規模火災になる。さらに大量の船舶が航行している
若狭湾に十数メートルの津波が襲えば、コントロールを失った数万トン規模のタ
ンカーやフェリーなどの船舶が大飯原発にぶつかってくる事態も考えなければな
らないだろう。気仙沼や宮古の海がどうなったか、十数メートルの津波に襲われ
ることの真の恐怖はフクイチではなく気仙沼市にある。
○ 無視される警告
地震断層の再調査についても、このストレステストに関しては何一つされていない。
「大飯発電所の基準地震動Ss」の添付 5-(1)-2の図は、2009年に公表され
た「耐震安全性評価の中間報告書」(追補版)と全く同じだった。
例えば熊川断層は陸域の断層だが、さしたる根拠も無く海側のFo-A、B断層
との連動はしないことになっている。全部同時に動けば優にM8クラスになりそ
うな、大飯原発の目の前の断層だ。熊川断層も、想定M7.4程度の揺れを起こ
す断層だとされているが、これとFo-A、B断層と連動させないことで、開放
基板面の揺れは700ガルに止まっている。これを大きく超えることは想定外なのだ。
これらの断層が連動して大きな地震につながるという警告は、既に東洋大学渡辺
満久教授、神戸大学石橋克彦名誉教授から出されている。それは今回も無視された。
○ 最も脆弱な部分が最も重要な装置
この2009年の基準地震動Ssの評価文書(バックチェック中間報告書)に書
かれていた応力と許容値の最小比は「一次冷却管」の1.90だが、今回のスト
レステストではタービン駆動給水ポンプの「1.81」など、厳しい方向に若干
変化したものがある。
このポンプは先の最終ヒートシンク(核燃料崩壊熱の冷却経路)喪失時に唯一の
ヒートシンク(冷却装置)とされているポンプなので、一番脆弱な部分が一番重
要な設備という実態である。他にも1.81またはそれ以下という最低の値にな
っているものに、ホウ酸ポンプ(原子炉後備停止系統の重要設備)、余熱除去ポ
ンプ(冷温停止に重要な設備)、高圧注入ポンプ(ECCSに重要な設備)、格
納容器スプレイポンプ(格納容器保護のための重要ポンプ)などがあり、地震に
よりこれらが全て使用不能になる危険性がある。これを共通要因事故という。こ
の場合、深層防護が機能して安全側に推移するかどうかが問われることになるの
だが、そもそも共通要因事故を想定していないのだからどうしようもない。
1.81以下などというのは、安全余裕はほとんどないから、応力解析条件より
も耐力が落ちる経年劣化や想定の誤りによる応力集中点の変化や地震と同時に発
生する落下物の衝突など別の要因の応力が追加で加われば、簡単に超えてしまう。
許容値と解析値が3以下(安全余裕3倍以下)の装置類は全て地震に耐えられな
いだろうとみるのが妥当な評価だ。
○ 電源喪失の対策も不十分
電源設備対策(全交流電源喪失対策)も、呆れるほど「何もない」。電源車など
緊急対策で追加配備した設備をつなぎ込むカ所を新設したという程度で、それが
電力供給できるから、緊急時対策用冷却装置の運転時間が延び、安全裕度が20
倍までに高まるとしてるが、そんな単純なわけがない。
地震で所内電源設備が全損し、電源回復が実質的に間に合わなかったフクイチの
ケースは教訓にすらなっておらず、開放基板面700ガルを超える揺れ、という
ことは地上ないし電源設備の構造物上では1000ガルを遙かに超える揺れに襲
われることで起きるはずの、所内変圧器の開閉器を含む電源系統に損傷無しなど
あり得ない。少なくても所内開閉所を含む系統は全部使用不能としなければ、ス
トレステストの解析にならない。電源車はメルトダウン前にフクイチにも到着し
ていたのに、系統に繋ぎ込むこともできず、使用できなかったという事実すら考
慮されていないという信じがたいストーリーには言葉もない。
地震動の解析も、その前提となる想定地震も、津波の想定も全部失格。こんなわ
かりやすい落第答案を出した関電の姿勢は徹底して批判されるべきだが、そうい
う視点での報道は今回も見られなかった。
[編集部より]
山崎久隆氏が文中で指ししめしている「大飯原発3号機のストレステスト」の報
告書本文、及び添付文書は以下のサイトからPDFファイルでダウンロードできます。
・発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価(一次評価)に係る報告書の
提出について(関西電力株式会社大飯発電所3号機)
・担 当:原子力安全・保安院 原子力安全技術基盤課
・公表日:平成23年10月28日(金)
http://www.meti.go.jp/press/2011/10/20111028006/20111028006.html
★2.東京電力巡り株主代表訴訟へ
歴代の経営陣に対し、合わせて1兆1000億円余りを返還要求
3月の福島第一原子力発電所の事故で、東京電力が巨額の損失を出したのは、
経営陣が安全対策を怠ってきたためだとして、東京電力の株主およそ30人が歴
代の経営陣に対し、合わせて1兆1000億円余りを返還するよう求める株主代
表訴訟を目指すことになりました。
提訴を目指しているのは、東京電力の株主およそ30人です。これらの株主は
「3月の福島第一原発の事故は東京電力の歴代の経営陣が地震や津波などの安全
対策を怠ってきたために起きた」と主張して、過去20年余りの間に役員を務め
たおよそ60人を対象に、総額で1兆1000億円余りを会社に返還するよう求
めることにしています。1兆1000億円という額は、東京電力がことし8月に
明らかにした原発事故による損失の見込み額だということで、会社側が求めに応
じない場合、株主代表訴訟を起こすことにしています。株主代表訴訟になれば、
1兆円を超える請求額は国内では過去最高になるということです。株主の1人は
「経営陣はこれまで、『原発は安全だ』と繰り返してきたが、その結果、取り返
しのつかない事故が起きてしまった。株主総会でも原発の危険性に対する指摘を
受け止めてこなかったので、司法の場で責任を追及していきたい」と話していま
した。これについて東京電力は「まだ内容を把握していないので、コメントでき
ない」としています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111103/k10013718141000.html
(NHKネット版11月3日付けより抜粋)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1236】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その221 ◆
4つの情報をお知らせします(11月4日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基のう
ち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原
発の停止が実現する。原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火
力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.玄海原発4号機の運転再開をしてはならない追加の理由
設置許可は無効、やらせ問題も未解決、30キロ圏内の住民の合意をとれ
山崎久隆
★2.九電玄海4号 ドタバタ再稼働
地元「唐突」波紋広がる。燃料節約と言うが…やらせ問題棚上げ
既成事実つくりたい? 批判の経産相なぜ容認?
周辺市に連絡なし 慎重意見を無視
★3.東京湾に浮かぶ2つの原子炉
マグニチュード7の地震の可能性(30年以内に)
原子力空母の横須賀基地を視察 吉原節夫
★4.メルマガ読者からの講演・デモのご案内3つ
イ.11/5デモ・南相馬市役所前集合
ロ.11/5ワークショップのご案内です
ハ.11/19どうする 東京都内で~震災と原発の廃棄物処理~
★1.玄海原発4号機の運転再開をしてはならない追加の理由
設置許可は無効、やらせ問題も未解決、30キロ圏内の住民の合意をとれ
山崎 久隆
11月2日に行われた院内集会で採択された要請書にある、玄海原発の「運転再
開をしてはならない4つの理由」に付け加えて、さらにいくつかの理由を示して
おきます。ただし、これは私の個人的見解ですので念のため。集会参加者で合意
しているというわけではありません。
●まず、そもそも論●
玄海原発がどのような理由で止まろうとも、いったん運転を停止した原発が再
開するにあたり、まず政府自らが決めたルールを守らねばならない。
3.11原発震災を受け、ありとあらゆる安全規制行政が機能せず、原子炉を溶融
させ大量の放射能を発散、拡散させた「原子炉等規制法違反事件」を引き起こし
た当事者の一人である行政が考えた「茶番に過ぎない」とはいえ、また規制当局
が主観的に作ったにすぎなくても、あるいは内容がお手盛りで到底安全に寄与し
ないとしても、そうであってもストレステストを経なければ再起動などしてはな
らないはずだ。これは「最後の矜持」というべきものだ。
あれはいい、これはだめ、今回の原発震災を受け手の規制当局の姿勢は、場当
たり、無法、いいかげん、住民の神経の逆なで、あらゆるデタラメさが蔓延して
いる。行政の公平性(フェアネス)も、規制当局の規範性(コンプライアンス)
も、大きく崩れてしまい、これでは何が正しいか誰にも分からなくなっている。
当事者でさえ。
これでは、いかなる安全行政も成り立たない。
ストレステスト自体が現行の原子力規制行政の法の外にあるので、運用も恣意的
にされているとしたら、そんなものに従う者は誰もいない。早晩、電力や産業側
が原子力村の「専門家」を動員して巻き返しに掛かるだろうが、その際に玄海原
発で行った恣意的運用が、安全側に立とうとする原子力規制当局の意思を破壊す
る。(もっとも、そんな高尚な者が今の原子力規制当局に居れば、の話だが)
●設置許可は無効●
3.11により失われたものがもう一つある。それは防災対策だ。
原子炉設置許可の段階で行われた地震や津波防災の考え方が、全くダメだった
と言うことだ。
ストレステストのテーマにもなっているのだが、福島第一を襲った地震や津波
の規模や打撃力の評価が全くなっていなかったことが明らかになった。
これは他の原発であっても全部そうなるだろう。福島だけがダメであとはOK
などということはあり得ない。なぜならば、地震津波対策の基本思想が全部同じ
だからだ。
ありえるのは「偶然、たまたま」大きな地震を受けたのに揺れが小さかった、
津波が低かったという「可能性」だけだ。つまり原発の安全規制そのものがギャ
ンブルと化しているのだ。設置許可の段階までさかのぼり、その妥当性を問い直
すことが、廃炉にしないならば絶対に必要なことなのに、運転を続けながら検証
するなどと、欠陥風洞試験を行っていたことが分かった旅客機を定期路線で運航
しながら強度試験をやり直すようなものだ。もちろん世界中でそんな恐ろしいこ
とが許される国は存在しない。
●やらせ問題の解決も無し●
誰が辞任するかとか、知事が指示したかしないかとか、そんなことは些末なこ
とだ。九州電力のみならず、規制当局であるはずの国も加わって、原発の新増設
からプルサーマル強行などさまざまなシーンで、世論誘導どころか、世論のねつ
造さえ行われていた。今、運転をして良いかどうか、世論操作せずに率直に聞い
たらどうなるか。とても怖くて聞けないから依然として同じ穴の狢の県知事、町
長に了解を取ったことにする。何処をどう反省しているのか、といば、もはや開
き直っているのだ。
九州電力が設置した「はずの」第三者委員会郷原委員長は、さすがにこのデタ
ラメさに猛然と抵抗し、県知事と九州電力の報告書否定を批判している。
運転再開どころか、県と電力と国の規制当局の信頼性に重大な疑義がある時に、
これらがよってたかって運転再開を認める、実行するなど、どうやってもあり得
ないだろう。一言でいうならば「恥ずかしくは無いのか」。
●動かすなら少なくても30キロ圏内の住民の同意を取れ●
現在、原発周辺自治体は10キロ以遠30キロ以内の範囲で頭を抱えているか、ま
たは、我が意を得たりと対策本部を作るなどの動きになっているだろう。10キロ
圏外はいままで埒外に置かれ、どんな危機感を表明しても無視され続けてきた。
東京都内の市区町村でも浜岡原発の安全性を問う議会決議なども何度もなされて
きたが、まともな回答は一つも無かった。
浜岡原発の廃炉を求める決議や意見表明は牧之原市や焼津市からも上がってい
る。もはや全国が当事者なのだが、とりあえず原子力安全委も認めざるを得なく
なっている30キロ圏内EPZ(緊急時計画区域)に少しでも掛かる自治体は、今
すぐ原発の安全体制について発言をする権利を持っている。
玄海原発の再起動についても、同様に少なくても30キロ圏内の住民同意を取り
付けてからだろう。具体的には、福岡県糸島市、佐賀県唐津市、伊万里市、長崎
県松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市だ。これらの自治体が住民の意思を聞き、
防災体制を議論することが先決だ。
今後何処の原発だろうが、「そんなことは常識」にしていかなければならない。
★2.九電玄海4号 ドタバタ再稼働
地元「唐突」波紋広がる。燃料節約と言うが…やらせ問題棚上げ
既成事実つくりたい? 批判の経産相なぜ容認?
周辺市に連絡なし 慎重意見を無視
◯ 作業ミスで自動停止していた九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)4号機は1
日、ほぼ1カ月ぶいに運転を再開し、4日には通常運転に戻る見通しだ。東京電
力福島第一原発事故後、止まっていた原発が動くのは初めて。しかも、やらせメ
ール問題が決着していない中での再稼働には、原発反対派ばかりか賛成派も疑問
符をつける。”唐突”な再稼働に振り回された地元を歩いた。(略)
◯ 九電玄海4号機のトラブルは、タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す
「復水器」の補修作業中に起きたが、誤った手順書にのっとって作業をしたこと
による「人為ミス」が原因だ。定期検査で停止した他の原発は、再稼働するため
にはストレステスト(耐性評価)を受けねばならない。トラブルで止まった4号
機の場合は、これにあてはまらないため、経済産業省原子力安全・保安院が「再
稼働は事業者(九電)の判断で行う」とゴーサインを出したのだ。4号機は十二
月中旬には、定期検査が予定されており、再稼働したとしても一カ月あまり後に
はまた止めなくてはならない。それでもあえてこの時期に動かした意図をいぶか
る声が地元でも少なくない。(略)
◯ 九電が、予想していた反対派の抗議や非難に加えて、周辺自治体の不興を買
ってまで再稼働を急いだのは、たとえ一カ月でも原発を動かすことで、火力発電
用の燃料費を節約しコストを削減するためとみられている。「そういう側面もあ
るが、とにかく『福島後に止まった原発を動かした』という既成事実をつくりた
かったのではないか」と推測するのは、「脱原発ネットワーク・九州」の深江守
代表。原発の再稼働を一つでも認めさせれば、他の原発も動かしやすくなる。4
号機の運転再開はその足掛かりというわけだ。「九電は、やらせ問題で世間の糾
弾の矢面に立たされたが、最近は何とかしのげると踏んでいる節がある。推進派
にとって好材料を提供することで、会長や社長は『われわれがいれば全面的な運
転再開は可能だ』と力を誇示したつもりでいるのだろう」
◯ 玄海原発4号機の再稼働に、各地で反発する声が響いた。地元・佐賀の「玄
海原発プルサーマル裁判の会」は、二日午前、佐賀県庁を訪れ「地元住民の意思
を無視している」として、運転再開中止を訴える要請書を古川康知事宛てに提出。
石丸初美代表は東京の参院議員会館で会見し、「九電は何が何でも動かそうとい
うことがさきにある。住民無視の強行だ」と怒った。さらに再稼働を容認した枝
野幸男経済産業相に矛先を向け「やらせ問題で九電はうそをつくのが平気な企業
だと分かった。信頼は既に失っている。枝野さんんも(九電を)批判していたは
ずなのに、言っていたことと、やってることが違う」と批判した。全国百五十の
市民団体は連名で、運転再開を停止するよう求める要請書を枝野経産相の事務所
などに提出した。また九電東京支社の前では、約八十人が「玄海原発を止めろ」
などと声を上げたほか、福岡市の本店にも市民ら七十人が集まり、運転停止を求
める真部利応社長宛の要請書を手渡した。(2011/11/4『こちら特報部』東京新
聞より抜粋)
★3.東京湾に浮かぶ2つの原子炉
マグニチュード7の地震の可能性(30年以内に)
原子力空母の横須賀基地を視察
「なにもこの日に限って降らなくとも」と恨めしく思いながら、横須賀市追浜
の榎戸バースから小さなボートに10人が乗り込む。10月5日午後1時半。L版の
ビニール・レインコートを着、その上にライフジャケット。船長は横須賀市議の
山城保男さん。退職者の会の91歳になる佐藤敏昭会長以下8人。それに解説者の
市川平さん。
雨の中を出港。幸い風はない。それでもスピードが出ると雨は横殴りになり、
顔に雨が滴る。最初は海上自衛隊横須賀基地を一巡。現役の軍艦を眼前に見るこ
となど滅多にない。巨大な鉄の塊だが、専用バースの風景に収まってしまう。そ
れだけ軍港は広いのだ。
* 本番の米軍基地に入る直前、海自の監視艇が猛スピードで接近し、何か叫ん
でいる。これ以上近づくな!という警告らしい。まさか体当たりをする訳はない
が、その危険を感じさせる。まさに威嚇である。
原子力空母母港化反対運動の活動家でベテラン解説者の市川さんは少しも動ぜ
ず、「今日は反対運動じゃない。案内しているだけだ」とハンドマイクで反論。
さらに引き返せと求める監視艇に向かって「市の管理する海にいて、何故いけな
いんだ。一回りしたら帰るから」と取り合わず、そのまま運航を続ける。
監視艇は諦めたように引き下がり、気がつくと、代わりに海上保安庁の小型巡
視艇がついてくる。「あれはデモの脇に立つ警官のようなものです」と市川さん。
横須賀の米海軍基地を母港とする艦船は11隻。原子力空母ジョージ・ワシント
ン(G・W)を軸に揚陸指揮艦ブルーリッジ、イージス巡洋艦2隻、イージス駆
逐艦6隻、ミサイル駆逐艦1隻。全部いたらさぞ圧巻だろうが、残念?なことに
G・Wは9月中旬に急拠、アジア方面に出動し、随行艦とともに不在だった。
* 視察終了後、場所を市の産業会館に移して、呉東正彦弁護士の話を聞く。原
子力空母の母港化反対運動の中心人物だ。
G・Wには60万キロワットの原子炉2基が積まれている。横須賀市内には4つ
の大きな活断層が走る。基地内には原子炉冷却用の純水プラントがある。M6~
7の大地震が30年以内に起きる可能性が高い。原子炉事故が起きたら、三浦半島
全域が致死被害となる。
呉東弁護士らは、地方自治法が定める港湾管理権を武器に、軍港湾施設の新増
設に反対するため、原子力空母反対派の市長選に関わり、当選させてきたが、反
対派だったはずの市長は当選した後腰が重くなり、空母受け入れのための増設は
どんどん進んだ。国からの強い圧力だ。
次に取り組んだのが「原子力空母の是非を問う住民投票」。2回やって5万票
を集めたが敗北。また、施設の増設差し止め訴訟もやってきたが10回敗北。今、
最高裁で争っている。福島原発事故後、女性や各種の運動体が独自の反対運動を
始め、地域に広がっている。
原子力空母の出す放射性廃棄物に対し、基地で働く全駐労は就労を拒否してい
るが、基地に関わる住友重機の下請け、孫請け、その関連零細企業労働者は拒否
しきれない。課題は尽きないが、息の長い戦いだ。知恵を出して闘い続けるしか
ない。呉東弁護士は悲観していない。 (吉原 節夫)
(週刊新社会11月1日号より、了解を得て全文転載です)
★4.メルマガ読者からの学習・講演・デモのご案内3つ
イ.11/5デモ・南相馬市役所前集合
日 時:2011年11月5日(土)11:00
場 所:南相馬市役所前集合
主 催:フクシマの命と未来を放射能から守る会
呼び掛け人:小武海三郎、志賀道廣、小澤洋一、名畑昭一、岡田弘行、
中野目健一
目 的:脱原発・子供を放射能から守る・被害者救援他
*デモ終了後、参加者の意見を集約すべく、また会の拡大に向けた懇談会を
開催予定です。折り込み広告はまだ未完成のため完成次第お送りします。
拡散宜しくお願いします。福島県南相馬市 志賀道廣
※編集部より、11/5の案内でしたが掲載が遅くなりました。
申し訳ありませんでした。
ロ.11/5ワークショップのご案内です
みなさま、こんにちは!東電前アクションのワークショップチームです。
私たちは、7月から月に1回、脱原発に向けてのワークショップを開いて、
どうしたら効果的に脱原発に向かうかアイディアを出し合っています。
次回のワークショップは、11月5日(土)の13:30から
会場は、「パフスペース」
(地下鉄東西線早稲田駅馬場下口2か3bから徒歩2分フェニックスビル3F )
http://pafspace.com/riyou/riyou-3.html)
テーマは「みんなで作ろうデモグッズ!」です。
手作りのプラカードや楽器、パペットをみんなで作ってみましょう!!!
なお、参加者全員でハンドペイントの横断幕を作る予定です。
下記のメールアドレスまで参加申し込みのメールをお願いします。
飛び入りでもOKです。宛先:toudenmae.action@gmail.com
件名:「第4回ワークショップ参加希望」
本文:お名前、作りたいもの、などを記載の上、送信してください。
【持ってきてほしいもの】
参加費500円+αのお気持ち
みなさまのご参加を心よりお待ちしています。
ハ.11/19どうする 東京都内で~震災と原発の廃棄物処理~
廃棄物処分場問題全国ネットワーク
共同代表 藤原寿和
日 時:11月19日(土) 13:30~16:00
資料代:500円
会 場:たんぽぽ舎5F
〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/
5月に下水処理汚泥の焼却灰から高濃度の放射能が、7月には一般廃棄物の焼
却灰からも放射能が検出、自治体の通常業務に大きな影響が出はじめました。
放射能汚染された廃棄物焼却による汚染拡散の不安や疑問の声が出ています。
東京都は11月3日 都民の声を聞くことなく岩手県宮古市の災害廃棄物1万1000
トンの受け入れを開始しました。
日本の人口の十分の一が暮らす大都会東京、震災と原発の廃棄物処理による土
壌、水、大気の汚染。都民の不安と責任。
まず現状を知り、叡智を結集せねばとの思いの集会です。
ぜひ、お誘い合わせ ご参加下さい。
共 催:止めよう!ダイオキシン汚染 東日本ネット (連絡先03-3982-1498)
水銀汚染検証市民委員会(連絡先 03-3915-1612)
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その221 ◆
4つの情報をお知らせします(11月4日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基のう
ち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原
発の停止が実現する。原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火
力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.玄海原発4号機の運転再開をしてはならない追加の理由
設置許可は無効、やらせ問題も未解決、30キロ圏内の住民の合意をとれ
山崎久隆
★2.九電玄海4号 ドタバタ再稼働
地元「唐突」波紋広がる。燃料節約と言うが…やらせ問題棚上げ
既成事実つくりたい? 批判の経産相なぜ容認?
周辺市に連絡なし 慎重意見を無視
★3.東京湾に浮かぶ2つの原子炉
マグニチュード7の地震の可能性(30年以内に)
原子力空母の横須賀基地を視察 吉原節夫
★4.メルマガ読者からの講演・デモのご案内3つ
イ.11/5デモ・南相馬市役所前集合
ロ.11/5ワークショップのご案内です
ハ.11/19どうする 東京都内で~震災と原発の廃棄物処理~
★1.玄海原発4号機の運転再開をしてはならない追加の理由
設置許可は無効、やらせ問題も未解決、30キロ圏内の住民の合意をとれ
山崎 久隆
11月2日に行われた院内集会で採択された要請書にある、玄海原発の「運転再
開をしてはならない4つの理由」に付け加えて、さらにいくつかの理由を示して
おきます。ただし、これは私の個人的見解ですので念のため。集会参加者で合意
しているというわけではありません。
●まず、そもそも論●
玄海原発がどのような理由で止まろうとも、いったん運転を停止した原発が再
開するにあたり、まず政府自らが決めたルールを守らねばならない。
3.11原発震災を受け、ありとあらゆる安全規制行政が機能せず、原子炉を溶融
させ大量の放射能を発散、拡散させた「原子炉等規制法違反事件」を引き起こし
た当事者の一人である行政が考えた「茶番に過ぎない」とはいえ、また規制当局
が主観的に作ったにすぎなくても、あるいは内容がお手盛りで到底安全に寄与し
ないとしても、そうであってもストレステストを経なければ再起動などしてはな
らないはずだ。これは「最後の矜持」というべきものだ。
あれはいい、これはだめ、今回の原発震災を受け手の規制当局の姿勢は、場当
たり、無法、いいかげん、住民の神経の逆なで、あらゆるデタラメさが蔓延して
いる。行政の公平性(フェアネス)も、規制当局の規範性(コンプライアンス)
も、大きく崩れてしまい、これでは何が正しいか誰にも分からなくなっている。
当事者でさえ。
これでは、いかなる安全行政も成り立たない。
ストレステスト自体が現行の原子力規制行政の法の外にあるので、運用も恣意的
にされているとしたら、そんなものに従う者は誰もいない。早晩、電力や産業側
が原子力村の「専門家」を動員して巻き返しに掛かるだろうが、その際に玄海原
発で行った恣意的運用が、安全側に立とうとする原子力規制当局の意思を破壊す
る。(もっとも、そんな高尚な者が今の原子力規制当局に居れば、の話だが)
●設置許可は無効●
3.11により失われたものがもう一つある。それは防災対策だ。
原子炉設置許可の段階で行われた地震や津波防災の考え方が、全くダメだった
と言うことだ。
ストレステストのテーマにもなっているのだが、福島第一を襲った地震や津波
の規模や打撃力の評価が全くなっていなかったことが明らかになった。
これは他の原発であっても全部そうなるだろう。福島だけがダメであとはOK
などということはあり得ない。なぜならば、地震津波対策の基本思想が全部同じ
だからだ。
ありえるのは「偶然、たまたま」大きな地震を受けたのに揺れが小さかった、
津波が低かったという「可能性」だけだ。つまり原発の安全規制そのものがギャ
ンブルと化しているのだ。設置許可の段階までさかのぼり、その妥当性を問い直
すことが、廃炉にしないならば絶対に必要なことなのに、運転を続けながら検証
するなどと、欠陥風洞試験を行っていたことが分かった旅客機を定期路線で運航
しながら強度試験をやり直すようなものだ。もちろん世界中でそんな恐ろしいこ
とが許される国は存在しない。
●やらせ問題の解決も無し●
誰が辞任するかとか、知事が指示したかしないかとか、そんなことは些末なこ
とだ。九州電力のみならず、規制当局であるはずの国も加わって、原発の新増設
からプルサーマル強行などさまざまなシーンで、世論誘導どころか、世論のねつ
造さえ行われていた。今、運転をして良いかどうか、世論操作せずに率直に聞い
たらどうなるか。とても怖くて聞けないから依然として同じ穴の狢の県知事、町
長に了解を取ったことにする。何処をどう反省しているのか、といば、もはや開
き直っているのだ。
九州電力が設置した「はずの」第三者委員会郷原委員長は、さすがにこのデタ
ラメさに猛然と抵抗し、県知事と九州電力の報告書否定を批判している。
運転再開どころか、県と電力と国の規制当局の信頼性に重大な疑義がある時に、
これらがよってたかって運転再開を認める、実行するなど、どうやってもあり得
ないだろう。一言でいうならば「恥ずかしくは無いのか」。
●動かすなら少なくても30キロ圏内の住民の同意を取れ●
現在、原発周辺自治体は10キロ以遠30キロ以内の範囲で頭を抱えているか、ま
たは、我が意を得たりと対策本部を作るなどの動きになっているだろう。10キロ
圏外はいままで埒外に置かれ、どんな危機感を表明しても無視され続けてきた。
東京都内の市区町村でも浜岡原発の安全性を問う議会決議なども何度もなされて
きたが、まともな回答は一つも無かった。
浜岡原発の廃炉を求める決議や意見表明は牧之原市や焼津市からも上がってい
る。もはや全国が当事者なのだが、とりあえず原子力安全委も認めざるを得なく
なっている30キロ圏内EPZ(緊急時計画区域)に少しでも掛かる自治体は、今
すぐ原発の安全体制について発言をする権利を持っている。
玄海原発の再起動についても、同様に少なくても30キロ圏内の住民同意を取り
付けてからだろう。具体的には、福岡県糸島市、佐賀県唐津市、伊万里市、長崎
県松浦市、佐世保市、平戸市、壱岐市だ。これらの自治体が住民の意思を聞き、
防災体制を議論することが先決だ。
今後何処の原発だろうが、「そんなことは常識」にしていかなければならない。
★2.九電玄海4号 ドタバタ再稼働
地元「唐突」波紋広がる。燃料節約と言うが…やらせ問題棚上げ
既成事実つくりたい? 批判の経産相なぜ容認?
周辺市に連絡なし 慎重意見を無視
◯ 作業ミスで自動停止していた九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)4号機は1
日、ほぼ1カ月ぶいに運転を再開し、4日には通常運転に戻る見通しだ。東京電
力福島第一原発事故後、止まっていた原発が動くのは初めて。しかも、やらせメ
ール問題が決着していない中での再稼働には、原発反対派ばかりか賛成派も疑問
符をつける。”唐突”な再稼働に振り回された地元を歩いた。(略)
◯ 九電玄海4号機のトラブルは、タービンを回した蒸気を冷やして水に戻す
「復水器」の補修作業中に起きたが、誤った手順書にのっとって作業をしたこと
による「人為ミス」が原因だ。定期検査で停止した他の原発は、再稼働するため
にはストレステスト(耐性評価)を受けねばならない。トラブルで止まった4号
機の場合は、これにあてはまらないため、経済産業省原子力安全・保安院が「再
稼働は事業者(九電)の判断で行う」とゴーサインを出したのだ。4号機は十二
月中旬には、定期検査が予定されており、再稼働したとしても一カ月あまり後に
はまた止めなくてはならない。それでもあえてこの時期に動かした意図をいぶか
る声が地元でも少なくない。(略)
◯ 九電が、予想していた反対派の抗議や非難に加えて、周辺自治体の不興を買
ってまで再稼働を急いだのは、たとえ一カ月でも原発を動かすことで、火力発電
用の燃料費を節約しコストを削減するためとみられている。「そういう側面もあ
るが、とにかく『福島後に止まった原発を動かした』という既成事実をつくりた
かったのではないか」と推測するのは、「脱原発ネットワーク・九州」の深江守
代表。原発の再稼働を一つでも認めさせれば、他の原発も動かしやすくなる。4
号機の運転再開はその足掛かりというわけだ。「九電は、やらせ問題で世間の糾
弾の矢面に立たされたが、最近は何とかしのげると踏んでいる節がある。推進派
にとって好材料を提供することで、会長や社長は『われわれがいれば全面的な運
転再開は可能だ』と力を誇示したつもりでいるのだろう」
◯ 玄海原発4号機の再稼働に、各地で反発する声が響いた。地元・佐賀の「玄
海原発プルサーマル裁判の会」は、二日午前、佐賀県庁を訪れ「地元住民の意思
を無視している」として、運転再開中止を訴える要請書を古川康知事宛てに提出。
石丸初美代表は東京の参院議員会館で会見し、「九電は何が何でも動かそうとい
うことがさきにある。住民無視の強行だ」と怒った。さらに再稼働を容認した枝
野幸男経済産業相に矛先を向け「やらせ問題で九電はうそをつくのが平気な企業
だと分かった。信頼は既に失っている。枝野さんんも(九電を)批判していたは
ずなのに、言っていたことと、やってることが違う」と批判した。全国百五十の
市民団体は連名で、運転再開を停止するよう求める要請書を枝野経産相の事務所
などに提出した。また九電東京支社の前では、約八十人が「玄海原発を止めろ」
などと声を上げたほか、福岡市の本店にも市民ら七十人が集まり、運転停止を求
める真部利応社長宛の要請書を手渡した。(2011/11/4『こちら特報部』東京新
聞より抜粋)
★3.東京湾に浮かぶ2つの原子炉
マグニチュード7の地震の可能性(30年以内に)
原子力空母の横須賀基地を視察
「なにもこの日に限って降らなくとも」と恨めしく思いながら、横須賀市追浜
の榎戸バースから小さなボートに10人が乗り込む。10月5日午後1時半。L版の
ビニール・レインコートを着、その上にライフジャケット。船長は横須賀市議の
山城保男さん。退職者の会の91歳になる佐藤敏昭会長以下8人。それに解説者の
市川平さん。
雨の中を出港。幸い風はない。それでもスピードが出ると雨は横殴りになり、
顔に雨が滴る。最初は海上自衛隊横須賀基地を一巡。現役の軍艦を眼前に見るこ
となど滅多にない。巨大な鉄の塊だが、専用バースの風景に収まってしまう。そ
れだけ軍港は広いのだ。
* 本番の米軍基地に入る直前、海自の監視艇が猛スピードで接近し、何か叫ん
でいる。これ以上近づくな!という警告らしい。まさか体当たりをする訳はない
が、その危険を感じさせる。まさに威嚇である。
原子力空母母港化反対運動の活動家でベテラン解説者の市川さんは少しも動ぜ
ず、「今日は反対運動じゃない。案内しているだけだ」とハンドマイクで反論。
さらに引き返せと求める監視艇に向かって「市の管理する海にいて、何故いけな
いんだ。一回りしたら帰るから」と取り合わず、そのまま運航を続ける。
監視艇は諦めたように引き下がり、気がつくと、代わりに海上保安庁の小型巡
視艇がついてくる。「あれはデモの脇に立つ警官のようなものです」と市川さん。
横須賀の米海軍基地を母港とする艦船は11隻。原子力空母ジョージ・ワシント
ン(G・W)を軸に揚陸指揮艦ブルーリッジ、イージス巡洋艦2隻、イージス駆
逐艦6隻、ミサイル駆逐艦1隻。全部いたらさぞ圧巻だろうが、残念?なことに
G・Wは9月中旬に急拠、アジア方面に出動し、随行艦とともに不在だった。
* 視察終了後、場所を市の産業会館に移して、呉東正彦弁護士の話を聞く。原
子力空母の母港化反対運動の中心人物だ。
G・Wには60万キロワットの原子炉2基が積まれている。横須賀市内には4つ
の大きな活断層が走る。基地内には原子炉冷却用の純水プラントがある。M6~
7の大地震が30年以内に起きる可能性が高い。原子炉事故が起きたら、三浦半島
全域が致死被害となる。
呉東弁護士らは、地方自治法が定める港湾管理権を武器に、軍港湾施設の新増
設に反対するため、原子力空母反対派の市長選に関わり、当選させてきたが、反
対派だったはずの市長は当選した後腰が重くなり、空母受け入れのための増設は
どんどん進んだ。国からの強い圧力だ。
次に取り組んだのが「原子力空母の是非を問う住民投票」。2回やって5万票
を集めたが敗北。また、施設の増設差し止め訴訟もやってきたが10回敗北。今、
最高裁で争っている。福島原発事故後、女性や各種の運動体が独自の反対運動を
始め、地域に広がっている。
原子力空母の出す放射性廃棄物に対し、基地で働く全駐労は就労を拒否してい
るが、基地に関わる住友重機の下請け、孫請け、その関連零細企業労働者は拒否
しきれない。課題は尽きないが、息の長い戦いだ。知恵を出して闘い続けるしか
ない。呉東弁護士は悲観していない。 (吉原 節夫)
(週刊新社会11月1日号より、了解を得て全文転載です)
★4.メルマガ読者からの学習・講演・デモのご案内3つ
イ.11/5デモ・南相馬市役所前集合
日 時:2011年11月5日(土)11:00
場 所:南相馬市役所前集合
主 催:フクシマの命と未来を放射能から守る会
呼び掛け人:小武海三郎、志賀道廣、小澤洋一、名畑昭一、岡田弘行、
中野目健一
目 的:脱原発・子供を放射能から守る・被害者救援他
*デモ終了後、参加者の意見を集約すべく、また会の拡大に向けた懇談会を
開催予定です。折り込み広告はまだ未完成のため完成次第お送りします。
拡散宜しくお願いします。福島県南相馬市 志賀道廣
※編集部より、11/5の案内でしたが掲載が遅くなりました。
申し訳ありませんでした。
ロ.11/5ワークショップのご案内です
みなさま、こんにちは!東電前アクションのワークショップチームです。
私たちは、7月から月に1回、脱原発に向けてのワークショップを開いて、
どうしたら効果的に脱原発に向かうかアイディアを出し合っています。
次回のワークショップは、11月5日(土)の13:30から
会場は、「パフスペース」
(地下鉄東西線早稲田駅馬場下口2か3bから徒歩2分フェニックスビル3F )
http://pafspace.com/riyou/riyou-3.html)
テーマは「みんなで作ろうデモグッズ!」です。
手作りのプラカードや楽器、パペットをみんなで作ってみましょう!!!
なお、参加者全員でハンドペイントの横断幕を作る予定です。
下記のメールアドレスまで参加申し込みのメールをお願いします。
飛び入りでもOKです。宛先:toudenmae.action@gmail.com
件名:「第4回ワークショップ参加希望」
本文:お名前、作りたいもの、などを記載の上、送信してください。
【持ってきてほしいもの】
参加費500円+αのお気持ち
みなさまのご参加を心よりお待ちしています。
ハ.11/19どうする 東京都内で~震災と原発の廃棄物処理~
廃棄物処分場問題全国ネットワーク
共同代表 藤原寿和
日 時:11月19日(土) 13:30~16:00
資料代:500円
会 場:たんぽぽ舎5F
〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-6-2ダイナミックビル5F
TEL 03-3238-9035 FAX 03-3238-0797
HP http://www.tanpoposya.net/
5月に下水処理汚泥の焼却灰から高濃度の放射能が、7月には一般廃棄物の焼
却灰からも放射能が検出、自治体の通常業務に大きな影響が出はじめました。
放射能汚染された廃棄物焼却による汚染拡散の不安や疑問の声が出ています。
東京都は11月3日 都民の声を聞くことなく岩手県宮古市の災害廃棄物1万1000
トンの受け入れを開始しました。
日本の人口の十分の一が暮らす大都会東京、震災と原発の廃棄物処理による土
壌、水、大気の汚染。都民の不安と責任。
まず現状を知り、叡智を結集せねばとの思いの集会です。
ぜひ、お誘い合わせ ご参加下さい。
共 催:止めよう!ダイオキシン汚染 東日本ネット (連絡先03-3982-1498)
水銀汚染検証市民委員会(連絡先 03-3915-1612)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1235】
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その220 ◆
5つの情報をお知らせします(11月3日)
◇ 日本の脱原発度は82%(2011年10月現在)。日本の原発・全54基のう
ち、現在44基(82%)が地震故障や定期検査でが停止、稼働しているの
は10基(18%)のみ。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原
発の停止が実現する。原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火
力、その他)。
今、運転中の10基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.【11/2院内集会】 今すぐ脱原発!~「運転再開をすべきでない」
にて、九州電力玄海原発4号機の運転再開問題に対して要請書を
枝野経済産業大臣らに提出
★2.11.2九州電力東京支社への抗議行動
九州電力は「保安院が安全だといったから大丈夫」との一点張り
★3.脱原発とうかい塾の活動
●講演会「原発がなくても電力は確保できる」が開かれました
★4.メルマガ読者からの講演・デモの御案内
イ.東電福島原発公害 ~除染キャンペーンと避難移住に対する補償~
ロ.「原発撤廃・ストップ憲法審査会!
憲法96条〝改正〟を許さない11・25集会」呼びかけ!
★5.【編集部より】「地震と原発事故情報 その220」記事訂正のお知らせ
★1.【11/2院内集会】 今すぐ脱原発!~「運転再開をすべきでない」
にて、九州電力玄海原発4号機の運転再開問題に対して要請書を
枝野経済産業大臣らに提出
昨日開かれた「今すぐ脱原発!~『運転再開をすべきでない』」において、
九州電力玄海原発4号機の運転再開問題に対して確認され、枝野経済産業大臣
ら宛に提出された要請書の全文を紹介します。
2011年11月2日
経済産業大臣 枝野幸男様
佐賀県知事 古川康様
玄海町長 岸本英雄様
九州電力社長 眞部利應様
九州電力東京支社長 野口俊郎様
― 要請書 ―
玄海原発4号の運転再開停止を!
地元住民を無視した運転再開の強行は許されない!
九州電力は10月31日、事故で停止中の玄海原発4号の運転再開を表明し
ました。原子力安全・保安院は同日、「九州電力(株)玄海原子力発電所4号
の原子炉自動停止に関する原因と対策に係る報告に対する確認結果について」
を発表し、九州電力の事故推定原因と対策は「概ね妥当」と結論づけました。
さらに、「運転再開は事業者判断」として、運転再開を容認しています。
しかし、福島第一原発事故の深刻な被害がいまだ続き、原子力「安全」行政
も、「安全」管理確保も破綻している状況の中です。トラブルによる停止であ
ったなか、そして、地元住民の意思を全く無視した運転再開は、認められるも
のではありません。
私たちは以下の理由から、玄海4号の運転再開を停止するよう強く要請しま
す。
◆要請理由◆
1.10月4日に起きた玄海原発4号の原子炉自動停止は、単なる「人為ミ
ス」ではなく、経済性を最優先にする九州電力の強行運転の姿勢がもたらし
た事故であり、この点の根本的な反省と対策がなされていない(※)。
2.九州電力は、今回は地元首長の同意さえも必要ないと言っている。また地
元住民の反対の声が多くあげられている中でこの声を無視してはならない。
3.九州電力は、「やらせ問題」において、九州電力の第三者委員会が指摘す
る佐賀県知事の関与を否定した報告書を経産大臣に提出した。これについて
経済産業大臣から求められている報告書の再提出がいまだなされていない。
4.福島第一原子力発電所事故によって、原子力安全指針の破綻、原子力安全
行政の破綻が明らかとなっている。体制の見直しがなされていない中、原子
力安全・保安院が運転再開の許可を与える資格はない。
5.福島第一原子力発電所事故は、原発立地自治体だけでなく、周辺何十キロ
にも深刻な被害をもたらし、日本全体に大きな衝撃を与えている。運転再開
の問題は、佐賀県だけではなく、九州全体、そして日本全体の問題である。
※10月4日に起きた玄海原発4号の原子炉自動停止は、これまで定期検査で
運転停止中に行ってきた検査を運転中に行い、検査の手順を停止中と同じ手順
でやったために、復水器の真空度が異常となりタービンが停止し、原子炉も自
動停止したものだった。より重要な機器で同様のことが起きれば、作業員の被
ばく、大事故につながる。しかし、九州電力の事故報告書(10月21日付)
でも、保安院の「確認結果について」でも、このような経済性を最優先させた
ことに起因したという、本質的な問題にはいっさいふれず、単なる「人為ミ
ス」として軽く扱っている。また、最も肝心な「組織的な要因を含めた根本的
な原因分析を行い、必要な対策を取る」ことは、今後の課題としてしまってい
る。
◆連絡先
玄海原発プルサーマル裁判の会
tel:0952-37-9212 saga.100nennokai@po3.bunbun.ne.jp
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
tel:03-6907-7217 info@e-shift.org
連名団体名は割愛いたします。。
★2.11.2九州電力東京支社への抗議行動
九州電力は「保安院が安全だといったから大丈夫」との一点張り
東電前アクション・かえる先生
○原子力安全・保安院は、10月31日、玄海原発4号炉の再稼働を認め、そ
れを受けて九州電力は10月4日に自動停止した同炉を「 概ね妥当 」とし
て、地元住民・周辺自治体・周辺住民の意向を聞かずに、翌1日23時に再稼
働を始めてしまった。
翌2日の午前9時、福岡に避難している私の友人のTwitter の呟きで、九電
本社での抗議行動の報を知った 。
福島第1原発の再臨界・核分裂という大変なニュースが流れてくる中、14
時過ぎには、九電本社に80名の抗議者が要請文(※1)を次々に読み上げる
という報が流れて来る。
これに連動する東京での闘いが有楽町駅前、有楽町電気ビル・九州電力東京
支社にて行われた。17時にはもうすでに100名の抗議者が集まっていた。
17時過ぎ、九州電力東京支社へ向けた要請書(※2)が読み上げられる。
○代表3名のみが同ビル7階にある、九州電力東京支社に直接要請書を提出し
に行く。丸の内署がそれ以上入れさせない。原発いらない全国の女たちは「あ
なたがたも私たち同様被曝しているはずなのに、なぜ厳しい警備をするのでし
ょうか?本当に取り締まるべきは九州電力のはずではないのでしょうか?」と
怒りのスピーチを行う。
やがて、3名の代表が戻ってきて要請の結果が報告された。そこでは、九州
電力が、最悪のブラック企業である現実が明らかとなった。
私たちの懸念に対し、九電側は明確な返答を避けるか、あるいは保安院が安
全だといったから大丈夫との一点張りだった。住民の要望という点に関して
は、50万kw以上多の大口の顧客じゃないから問題にならない、というとい
うふざけた内容だった。企業の社会的責任からしてもおかしな内容という批判
で発言のまとめとした。この後も遅くまで抗議は続けられた。
(※1)
経産大臣 枝野幸男さま
2011年11月2日0時 福岡市 怒髪天を衝く会 田中靖枝
~~緊急要請~~
玄海4号機再稼働をとめて下さい!
原発大災害が西日本で起ったら日本は滅びます。
命をかけて、福岡市民は佐賀市民と共に苦闘しています。
原発を運転するなら100%の安全を求めます。
10月4日人為ミスで自動停止した玄海4号機は九電の利益優先体質を如実に
現しています。
「人為ミス」で止まったと新聞報道されました。私達にも九電はそう説明しま
したが、本当は人為ミスとは言えません。
これまで定検中、つまり運転停止している状態で実施していた作業を、今回初
めて運転中にするように切り替えたためです。運転停止中の作業手順をそのま
ま運転中の作業に適用したために起こった事故です。
作業手順のミスというより、それ以前の、運転を停止せずに作業をさせた事が
原因です。
美浜3号でも運転中に作業員を働かせたために多数の死者が出たことがあった
と聞いています。九電はこれを教訓にしないばかりか経営改善の為に積極的に
この危険な手法を取り入れたのです。
保安院は九電が「今後、組織的な要因を含めた根本的な原因分析を行い、必要
な対策をとることとしている」から「おおむね良好」と評価しました。
「組織的な根本原因」というなら、まず、やらせメール問題があります。
まだ何も進んでいません。だからこそ苦肉の策で(推進院)保安院は ”おお
むね”と甘い評価を下したのでしょう。
50キロPPZの住民から見ると怒髪天を衝くとんでもない評価です。
「組織的な根本原因」を取り除く計画が実施されるまで、経産大臣として運転
停止を命じて下さい。保安院に「対策をたてる」というだけで通過できる甘い
検問制度をやめるように、指導して下さい。
こんな切実な願いを踏みにじって九電は1日深夜11時に4号機を再稼働させ
ました。
使用済み核燃料を再び生産し始めたのです。六ヶ所村の置き場はもはや満杯。
そして再処理は絶望的なのにも関わらず!
原子力政策は現在見直しに入っています。その結論は原子力からの撤退以外に
あり得ません。
枝野大臣の英断を求めます。
(※2)★1.で報告した「要請文」です。
★3.脱原発とうかい塾の活動
●講演会「原発がなくても電力は確保できる」が開かれました
さる7月31日、市民エネルギー研究所代表・安藤多恵子さんによる表記の
講演会が舟石川コミセンを会場に開かれました。参加者は50名余で、活発な
質疑も交わされました。安藤さんは、「夏場の最大電力はピークカット対策
で」十分対応できる、「問題は原発中心のムダな電力需要を拡大してきたツ
ケ」なのだとした上で、詳細なデータをもとに原発がなくても大丈夫と主張し
ました。以下、東京電力を主としてとりあげ、論点を箇条書きにします。
1.2008年度末の東電の発電設備は7,676万kw、原発を除くと
5,857万kw、この年の夏場ピーク需要は5,891万kw。不足34万
kwだが、実は企業の自家発電からも購入している。いわゆる埋蔵電力だが、
(1)その自家発電量は223億kwh、全電源設備の3分の1は関東にあるの
で東電が購入できる電力は60億kwh台にのぼる。その外に(2)電力自由化
によって特定規模電気事業者からも購入できる。
2.2011年東電の原発は1731万kw、現在停止中の原発1240万
kw、稼働中491万kw。88万kw購入している東海第2原発も停止。東
電の全発電設備量は6266万kwで、稼働中の柏崎刈羽原発を除くと577
5万kw。今夏の東電の発電設備量は約5500~5700万kw、全原発を
停止しても間に合う。
3.東電需要5500万kwを超える夏場の最大電力は数日・数時間、この
対応に原発は必要ない。ピークカット対策で間に合う。夏のピークを押し上げ
ているのは家庭の甲子園野球観戦のエアコン使用のためではなく「業務用」。
ピークカットは「業務用」の問題。
4.ゴールデンウィークの電力使用量は激減、いかに電力を使ってもらうか
は電力会社にとって大きな課題、これは原発を電源の中心に使う限り起こる問
題。原発は簡単に止められないからだ。火力・水力は需要に応じて容易に調整
できる。
5.ドイツは州ごとに夏休みが異なる。学校、会社全部一緒。混み合うこと
がないから快適な休みだという。日本では議論はあったが実現してない。
6.日本は電気に頼りすぎ、この10年間家庭用電力需要が著しく上昇、I
Hやオール電化でいまや電力使用の半分が家庭用になっている。電気をメイン
にしない生活を無理なく作ることを考えよう。
7.原発は直ぐ止めて欲しい。いきなり全部廃炉は無理。計画廃炉により失
業対策にもなる。「後始末産業」の位置づけ必要。
8.電力の地域独占体制の廃止、発電送配電の分離、そして分散型電源とス
マートグリッドの整備、電力の自由化の徹底、が課題。電力需要が6000万
kwを超えるという時代は過ぎ去った。
(出典 相沢一正ニュース 2011年21号より)
※【編集部より】
来る11月8日、市民エネルギー研究所代表・安藤多恵子さんによる講演会
「原発なくても電気は確保できる」がスペースたんぽぽにて開催されます。
日時:11月8日 (火), 開場17:30 講演18:00~ 21:30
場所:スペースたんぽぽ
会費:1000円
説明:今夏、東電データ等を分析しての結論は原発不要!
2012年4月、全原発の停止。廃炉へ
講師:安藤多恵子氏(市民エネルギー研究所)
★4.メルマガ読者からの講演・デモの御案内
イ.東電福島原発公害 ~除染キャンペーンと避難移住に対する補償~
∞――――――――――――――――――――――∞
東電福島原発公害
~除染キャンペーンと避難移住に対する補償~
∞――――――――――――――――――――――∞
いま放射能汚染地域対策として「除染」による一大キャンペーンを張られて
います。市街地も農地も山も森も、除染をすれば元にもどるといわんばかり
に。
除染後、元通りの地で本当に安心して生活できるのか。さらなる被ばくを強
いることにならないか。避難や移住に対する補償をうやむやにしたままおこな
われているこの除染キャンペーンは、帰りたいという住民の願いを逆手にとっ
た卑劣なやり方に思えてなりません。
また、原発事故によって失業した人たちを除染作業に駆り出すことにより日
雇い仕事を与えようという意図があるとすれば、政府の除染対策はあまりにも
被災地住民の人権を無視するもの。
國學院大學経済学部教授の菅井益郎さんを講師にお招きし、「七位一体の原
発推進構造」や損害賠償のあり方にもふれながら、放射能公害の様相を呈して
きた福島原発事故対策の問題点について考えます。
日 時: 11月9日(水)18:45~21:00(開場18:15)
会 場: 大竹財団会議室
(東京都中央区京橋1-1-5セントラルビル11階)
講 師: 菅井益郎さん(國學院大學教授、市民エネ研)
参加費: 一般=500円、大竹財団会員・学生=無料
主 催: 財団法人大竹財団 Tel 03-3272-3900
<お問い合わせ>
財団法人大竹財団 Tel 03-3272-3900
http://ohdake-foundation.org
ロ.「原発撤廃・ストップ憲法審査会!
憲法96条〝改正〟を許さない11・25集会」呼びかけ!
<緊急呼びかけ>
客観的事実を直視しよう! 憲法審査会始動に断固抗議します。
私たちは、国民投票法に反対・撤廃させる壊憲・改憲阻止の闘いを七年間、
八次にわたる集会を軸に街頭宣伝等に取り組んでいます。ぜひ多くの方の参加
を呼びかけます。
原発撤廃・ストップ憲法審査会!
憲法96条〝改正〟を許さない11・25(金)集会
資料代:500円
時 間:18時 開場 18時30分 開会
場 所:文京区民センター3A
最寄り駅 都営三田・大江戸線春日駅A2出口2分
<プログラム>
○映像で見る大震災・福島第一原発
解説と話 田中三彦さん (福島第1原発4号機設計関与)
○福島・南相馬からの訴え
国分富夫さん(現在南会津町で避難者の会を結成して活動中)
○呼びかけ人3氏から
内田雅敏=原発・震災と日本国憲法
山口正紀=緊迫する憲法情勢
二瓶久勝=原発と労働組合
○平和のうた 11・25うたチーム
○集会に賛同していただける方は1口1000円、
団体の場合3口以上の賛同金にご協力を。
○呼びかけ人内田雅敏/二瓶久勝/山口正紀
主催 「国民投票法の撤廃を求める実行委員会」第8次集会
事務局 新田進
〒113-0033
東京都文京区本郷3-29-10 飯島ビル2F
℡03-5802-3809 FAX03-5802-3806
E-mail: kaiken_no@yahoo.co.jp
★5.【編集部より】「地震と原発事故情報 その220」記事訂正のお知らせ
昨日発行の「地震と原発事故情報 その220」掲載の記事「★1.福島第一
2号機で再臨界の可能性-緊急時避難準備区域も含めて、安全のために退避す
べき事態」において記者名「山崎隆久」の記載が抜け落ちていました。
ここの謹んでお詫びと記事の追加・修正の報告をさせていただきます。
転送歓迎
◆ 地震と原発事故情報 その220 ◆
5つの情報をお知らせします(11月3日)
◇ 日本の脱原発度は82%(2011年10月現在)。日本の原発・全54基のう
ち、現在44基(82%)が地震故障や定期検査でが停止、稼働しているの
は10基(18%)のみ。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原
発の停止が実現する。原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火
力、その他)。
今、運転中の10基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.【11/2院内集会】 今すぐ脱原発!~「運転再開をすべきでない」
にて、九州電力玄海原発4号機の運転再開問題に対して要請書を
枝野経済産業大臣らに提出
★2.11.2九州電力東京支社への抗議行動
九州電力は「保安院が安全だといったから大丈夫」との一点張り
★3.脱原発とうかい塾の活動
●講演会「原発がなくても電力は確保できる」が開かれました
★4.メルマガ読者からの講演・デモの御案内
イ.東電福島原発公害 ~除染キャンペーンと避難移住に対する補償~
ロ.「原発撤廃・ストップ憲法審査会!
憲法96条〝改正〟を許さない11・25集会」呼びかけ!
★5.【編集部より】「地震と原発事故情報 その220」記事訂正のお知らせ
★1.【11/2院内集会】 今すぐ脱原発!~「運転再開をすべきでない」
にて、九州電力玄海原発4号機の運転再開問題に対して要請書を
枝野経済産業大臣らに提出
昨日開かれた「今すぐ脱原発!~『運転再開をすべきでない』」において、
九州電力玄海原発4号機の運転再開問題に対して確認され、枝野経済産業大臣
ら宛に提出された要請書の全文を紹介します。
2011年11月2日
経済産業大臣 枝野幸男様
佐賀県知事 古川康様
玄海町長 岸本英雄様
九州電力社長 眞部利應様
九州電力東京支社長 野口俊郎様
― 要請書 ―
玄海原発4号の運転再開停止を!
地元住民を無視した運転再開の強行は許されない!
九州電力は10月31日、事故で停止中の玄海原発4号の運転再開を表明し
ました。原子力安全・保安院は同日、「九州電力(株)玄海原子力発電所4号
の原子炉自動停止に関する原因と対策に係る報告に対する確認結果について」
を発表し、九州電力の事故推定原因と対策は「概ね妥当」と結論づけました。
さらに、「運転再開は事業者判断」として、運転再開を容認しています。
しかし、福島第一原発事故の深刻な被害がいまだ続き、原子力「安全」行政
も、「安全」管理確保も破綻している状況の中です。トラブルによる停止であ
ったなか、そして、地元住民の意思を全く無視した運転再開は、認められるも
のではありません。
私たちは以下の理由から、玄海4号の運転再開を停止するよう強く要請しま
す。
◆要請理由◆
1.10月4日に起きた玄海原発4号の原子炉自動停止は、単なる「人為ミ
ス」ではなく、経済性を最優先にする九州電力の強行運転の姿勢がもたらし
た事故であり、この点の根本的な反省と対策がなされていない(※)。
2.九州電力は、今回は地元首長の同意さえも必要ないと言っている。また地
元住民の反対の声が多くあげられている中でこの声を無視してはならない。
3.九州電力は、「やらせ問題」において、九州電力の第三者委員会が指摘す
る佐賀県知事の関与を否定した報告書を経産大臣に提出した。これについて
経済産業大臣から求められている報告書の再提出がいまだなされていない。
4.福島第一原子力発電所事故によって、原子力安全指針の破綻、原子力安全
行政の破綻が明らかとなっている。体制の見直しがなされていない中、原子
力安全・保安院が運転再開の許可を与える資格はない。
5.福島第一原子力発電所事故は、原発立地自治体だけでなく、周辺何十キロ
にも深刻な被害をもたらし、日本全体に大きな衝撃を与えている。運転再開
の問題は、佐賀県だけではなく、九州全体、そして日本全体の問題である。
※10月4日に起きた玄海原発4号の原子炉自動停止は、これまで定期検査で
運転停止中に行ってきた検査を運転中に行い、検査の手順を停止中と同じ手順
でやったために、復水器の真空度が異常となりタービンが停止し、原子炉も自
動停止したものだった。より重要な機器で同様のことが起きれば、作業員の被
ばく、大事故につながる。しかし、九州電力の事故報告書(10月21日付)
でも、保安院の「確認結果について」でも、このような経済性を最優先させた
ことに起因したという、本質的な問題にはいっさいふれず、単なる「人為ミ
ス」として軽く扱っている。また、最も肝心な「組織的な要因を含めた根本的
な原因分析を行い、必要な対策を取る」ことは、今後の課題としてしまってい
る。
◆連絡先
玄海原発プルサーマル裁判の会
tel:0952-37-9212 saga.100nennokai@po3.bunbun.ne.jp
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
tel:03-6907-7217 info@e-shift.org
連名団体名は割愛いたします。。
★2.11.2九州電力東京支社への抗議行動
九州電力は「保安院が安全だといったから大丈夫」との一点張り
東電前アクション・かえる先生
○原子力安全・保安院は、10月31日、玄海原発4号炉の再稼働を認め、そ
れを受けて九州電力は10月4日に自動停止した同炉を「 概ね妥当 」とし
て、地元住民・周辺自治体・周辺住民の意向を聞かずに、翌1日23時に再稼
働を始めてしまった。
翌2日の午前9時、福岡に避難している私の友人のTwitter の呟きで、九電
本社での抗議行動の報を知った 。
福島第1原発の再臨界・核分裂という大変なニュースが流れてくる中、14
時過ぎには、九電本社に80名の抗議者が要請文(※1)を次々に読み上げる
という報が流れて来る。
これに連動する東京での闘いが有楽町駅前、有楽町電気ビル・九州電力東京
支社にて行われた。17時にはもうすでに100名の抗議者が集まっていた。
17時過ぎ、九州電力東京支社へ向けた要請書(※2)が読み上げられる。
○代表3名のみが同ビル7階にある、九州電力東京支社に直接要請書を提出し
に行く。丸の内署がそれ以上入れさせない。原発いらない全国の女たちは「あ
なたがたも私たち同様被曝しているはずなのに、なぜ厳しい警備をするのでし
ょうか?本当に取り締まるべきは九州電力のはずではないのでしょうか?」と
怒りのスピーチを行う。
やがて、3名の代表が戻ってきて要請の結果が報告された。そこでは、九州
電力が、最悪のブラック企業である現実が明らかとなった。
私たちの懸念に対し、九電側は明確な返答を避けるか、あるいは保安院が安
全だといったから大丈夫との一点張りだった。住民の要望という点に関して
は、50万kw以上多の大口の顧客じゃないから問題にならない、というとい
うふざけた内容だった。企業の社会的責任からしてもおかしな内容という批判
で発言のまとめとした。この後も遅くまで抗議は続けられた。
(※1)
経産大臣 枝野幸男さま
2011年11月2日0時 福岡市 怒髪天を衝く会 田中靖枝
~~緊急要請~~
玄海4号機再稼働をとめて下さい!
原発大災害が西日本で起ったら日本は滅びます。
命をかけて、福岡市民は佐賀市民と共に苦闘しています。
原発を運転するなら100%の安全を求めます。
10月4日人為ミスで自動停止した玄海4号機は九電の利益優先体質を如実に
現しています。
「人為ミス」で止まったと新聞報道されました。私達にも九電はそう説明しま
したが、本当は人為ミスとは言えません。
これまで定検中、つまり運転停止している状態で実施していた作業を、今回初
めて運転中にするように切り替えたためです。運転停止中の作業手順をそのま
ま運転中の作業に適用したために起こった事故です。
作業手順のミスというより、それ以前の、運転を停止せずに作業をさせた事が
原因です。
美浜3号でも運転中に作業員を働かせたために多数の死者が出たことがあった
と聞いています。九電はこれを教訓にしないばかりか経営改善の為に積極的に
この危険な手法を取り入れたのです。
保安院は九電が「今後、組織的な要因を含めた根本的な原因分析を行い、必要
な対策をとることとしている」から「おおむね良好」と評価しました。
「組織的な根本原因」というなら、まず、やらせメール問題があります。
まだ何も進んでいません。だからこそ苦肉の策で(推進院)保安院は ”おお
むね”と甘い評価を下したのでしょう。
50キロPPZの住民から見ると怒髪天を衝くとんでもない評価です。
「組織的な根本原因」を取り除く計画が実施されるまで、経産大臣として運転
停止を命じて下さい。保安院に「対策をたてる」というだけで通過できる甘い
検問制度をやめるように、指導して下さい。
こんな切実な願いを踏みにじって九電は1日深夜11時に4号機を再稼働させ
ました。
使用済み核燃料を再び生産し始めたのです。六ヶ所村の置き場はもはや満杯。
そして再処理は絶望的なのにも関わらず!
原子力政策は現在見直しに入っています。その結論は原子力からの撤退以外に
あり得ません。
枝野大臣の英断を求めます。
(※2)★1.で報告した「要請文」です。
★3.脱原発とうかい塾の活動
●講演会「原発がなくても電力は確保できる」が開かれました
さる7月31日、市民エネルギー研究所代表・安藤多恵子さんによる表記の
講演会が舟石川コミセンを会場に開かれました。参加者は50名余で、活発な
質疑も交わされました。安藤さんは、「夏場の最大電力はピークカット対策
で」十分対応できる、「問題は原発中心のムダな電力需要を拡大してきたツ
ケ」なのだとした上で、詳細なデータをもとに原発がなくても大丈夫と主張し
ました。以下、東京電力を主としてとりあげ、論点を箇条書きにします。
1.2008年度末の東電の発電設備は7,676万kw、原発を除くと
5,857万kw、この年の夏場ピーク需要は5,891万kw。不足34万
kwだが、実は企業の自家発電からも購入している。いわゆる埋蔵電力だが、
(1)その自家発電量は223億kwh、全電源設備の3分の1は関東にあるの
で東電が購入できる電力は60億kwh台にのぼる。その外に(2)電力自由化
によって特定規模電気事業者からも購入できる。
2.2011年東電の原発は1731万kw、現在停止中の原発1240万
kw、稼働中491万kw。88万kw購入している東海第2原発も停止。東
電の全発電設備量は6266万kwで、稼働中の柏崎刈羽原発を除くと577
5万kw。今夏の東電の発電設備量は約5500~5700万kw、全原発を
停止しても間に合う。
3.東電需要5500万kwを超える夏場の最大電力は数日・数時間、この
対応に原発は必要ない。ピークカット対策で間に合う。夏のピークを押し上げ
ているのは家庭の甲子園野球観戦のエアコン使用のためではなく「業務用」。
ピークカットは「業務用」の問題。
4.ゴールデンウィークの電力使用量は激減、いかに電力を使ってもらうか
は電力会社にとって大きな課題、これは原発を電源の中心に使う限り起こる問
題。原発は簡単に止められないからだ。火力・水力は需要に応じて容易に調整
できる。
5.ドイツは州ごとに夏休みが異なる。学校、会社全部一緒。混み合うこと
がないから快適な休みだという。日本では議論はあったが実現してない。
6.日本は電気に頼りすぎ、この10年間家庭用電力需要が著しく上昇、I
Hやオール電化でいまや電力使用の半分が家庭用になっている。電気をメイン
にしない生活を無理なく作ることを考えよう。
7.原発は直ぐ止めて欲しい。いきなり全部廃炉は無理。計画廃炉により失
業対策にもなる。「後始末産業」の位置づけ必要。
8.電力の地域独占体制の廃止、発電送配電の分離、そして分散型電源とス
マートグリッドの整備、電力の自由化の徹底、が課題。電力需要が6000万
kwを超えるという時代は過ぎ去った。
(出典 相沢一正ニュース 2011年21号より)
※【編集部より】
来る11月8日、市民エネルギー研究所代表・安藤多恵子さんによる講演会
「原発なくても電気は確保できる」がスペースたんぽぽにて開催されます。
日時:11月8日 (火), 開場17:30 講演18:00~ 21:30
場所:スペースたんぽぽ
会費:1000円
説明:今夏、東電データ等を分析しての結論は原発不要!
2012年4月、全原発の停止。廃炉へ
講師:安藤多恵子氏(市民エネルギー研究所)
★4.メルマガ読者からの講演・デモの御案内
イ.東電福島原発公害 ~除染キャンペーンと避難移住に対する補償~
∞――――――――――――――――――――――∞
東電福島原発公害
~除染キャンペーンと避難移住に対する補償~
∞――――――――――――――――――――――∞
いま放射能汚染地域対策として「除染」による一大キャンペーンを張られて
います。市街地も農地も山も森も、除染をすれば元にもどるといわんばかり
に。
除染後、元通りの地で本当に安心して生活できるのか。さらなる被ばくを強
いることにならないか。避難や移住に対する補償をうやむやにしたままおこな
われているこの除染キャンペーンは、帰りたいという住民の願いを逆手にとっ
た卑劣なやり方に思えてなりません。
また、原発事故によって失業した人たちを除染作業に駆り出すことにより日
雇い仕事を与えようという意図があるとすれば、政府の除染対策はあまりにも
被災地住民の人権を無視するもの。
國學院大學経済学部教授の菅井益郎さんを講師にお招きし、「七位一体の原
発推進構造」や損害賠償のあり方にもふれながら、放射能公害の様相を呈して
きた福島原発事故対策の問題点について考えます。
日 時: 11月9日(水)18:45~21:00(開場18:15)
会 場: 大竹財団会議室
(東京都中央区京橋1-1-5セントラルビル11階)
講 師: 菅井益郎さん(國學院大學教授、市民エネ研)
参加費: 一般=500円、大竹財団会員・学生=無料
主 催: 財団法人大竹財団 Tel 03-3272-3900
<お問い合わせ>
財団法人大竹財団 Tel 03-3272-3900
http://ohdake-foundation.org
ロ.「原発撤廃・ストップ憲法審査会!
憲法96条〝改正〟を許さない11・25集会」呼びかけ!
<緊急呼びかけ>
客観的事実を直視しよう! 憲法審査会始動に断固抗議します。
私たちは、国民投票法に反対・撤廃させる壊憲・改憲阻止の闘いを七年間、
八次にわたる集会を軸に街頭宣伝等に取り組んでいます。ぜひ多くの方の参加
を呼びかけます。
原発撤廃・ストップ憲法審査会!
憲法96条〝改正〟を許さない11・25(金)集会
資料代:500円
時 間:18時 開場 18時30分 開会
場 所:文京区民センター3A
最寄り駅 都営三田・大江戸線春日駅A2出口2分
<プログラム>
○映像で見る大震災・福島第一原発
解説と話 田中三彦さん (福島第1原発4号機設計関与)
○福島・南相馬からの訴え
国分富夫さん(現在南会津町で避難者の会を結成して活動中)
○呼びかけ人3氏から
内田雅敏=原発・震災と日本国憲法
山口正紀=緊迫する憲法情勢
二瓶久勝=原発と労働組合
○平和のうた 11・25うたチーム
○集会に賛同していただける方は1口1000円、
団体の場合3口以上の賛同金にご協力を。
○呼びかけ人内田雅敏/二瓶久勝/山口正紀
主催 「国民投票法の撤廃を求める実行委員会」第8次集会
事務局 新田進
〒113-0033
東京都文京区本郷3-29-10 飯島ビル2F
℡03-5802-3809 FAX03-5802-3806
E-mail: kaiken_no@yahoo.co.jp
★5.【編集部より】「地震と原発事故情報 その220」記事訂正のお知らせ
昨日発行の「地震と原発事故情報 その220」掲載の記事「★1.福島第一
2号機で再臨界の可能性-緊急時避難準備区域も含めて、安全のために退避す
べき事態」において記者名「山崎隆久」の記載が抜け落ちていました。
ここの謹んでお詫びと記事の追加・修正の報告をさせていただきます。