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たんぽぽ舎です。【TMM:No1420】
2012年4月13日(金) 地震と原発事故情報
                              転送歓迎
━━━━━━━
★1.大飯原発再起動と電力需給には何ら関係ない
                            山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.たんぽぽ舎の近況-再稼働阻止。浜岡・伊方の応援、サクラ調査など
   ……大忙しです   (柳田 真)
★3.新聞・雑誌から
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
   ◇4/14(土)大飯原発再稼働NO! 緊急集会&デモ
★5.<テント日誌 4/9(月)―経産省前テントひろば212日目>
   11日に集団ハンスト宣言ー17日から決行
   ~テントひろば全体会議で確認~
━━━━━━━
 
┏┓
┗■1.大飯原発再起動と電力需給には何ら関係ない
 |
 └────   山崎久隆(たんぽぽ舎)
 
 前号に「電気が足りない」「だからどうした」という記事を書いたが、実際
に足りないかどうか、もう少し実証的にデータを出して論じたいと思ったら、
ちょうど共同通信の12日の記事が、裏付けとしては十分な内容だった。
 要旨は次の通り。
 
 「電力不足は計58時間 今夏全体の2.8%  関電、原発ゼロ時」より
 
 関西電力の全原発停止が続いた場合、電力需要が昨夏並みだと、今夏に電力が
足りなくなるのは計58時間で全体の2.8%となり、ほとんどの時間は電力不
足を回避できる可能性があることが関電の公表データから11日、分かった。
 関電は今夏の需給見通しで、原発ゼロの場合の供給力は2574万キロワット
としている。昨夏の電力使用量が最大だった8月9日午後2時の2784万キロ
ワットに対し、210万キロワット不足すると主張しているが、夏の間、ずっと
不足するわけではない。
 そこで関電が公表している昨夏(6月30日~9月22日の85日間)の1時
間ごとの電力使用実績データ(速報値)から電力不足となる時間を調べた。
 2574万キロワットを超えたのは12日間で計58時間。85日間(204
0時間)の2.8%に当たる。8月9日は1日のうち2574万キロワットを超
えたのが10時間、翌10日は8時間、他の10日間は1日3~5時間。それ以
外の全体の97%以上の時間は、下回っていた。
 
 東電の「5000万キロワット」相当である2500万キロワットを基準に考
えれば、要求力は問題が無い水準にまで持って行けることは明らかだ。
 さらに、関西電力が示す電力供給計画の中で、もっとも不透明なのが「融通」
である。
 中部電力や北陸電力など供給力を持つ電力会社からの融通は、関電が言うより
も多く期待できるであろう。いや、電力が足りなくなれば、その時点で供給力の
ある発電設備を使って「融通」をするのだから、過去に供給不足になった実績が
無いので、「他社融通」の本当の実績は誰も経験したことが無いだけだ。
 数字を見るとますます、原発再稼働など全く論外であることが見て取れるよう
になる。
 
 原発が停電を引き起こす
 
 さて、もし再稼働をしていて供給ぎりぎりになった状態で、大飯原発に影響を
与える地震が起きたらどうなるだろうか。
 原子炉が破壊されればもとより、そうならなくても原発は震度5強でスクラム
する。何ら被害も無くても、点検してからの再起動となると一週間や10日はか
かる。真夏のピーク時に原発に依存した状態で起きれば、あっという間に関西圏
は大規模停電を引き起こし、かつ、他の発電設備を準備していなかったら、停止
期間中はずっと電力不足になるだろう。
 そのような可能性は、東日本太平洋沖地震を経験した後の日本では、極めて高
い確率で起こりえる。何もマグニチュード7だの8だのといった大地震は必要な
い。マグニチュード5程度の地震だって、真下で起きれば震度5強に達すること
がある。
 もっと大きければ確実に原発はスクラムする。
 原発こそが供給不安を引き起こす元凶だ。ちなみに火力ならば地震により停止
しても、損傷が無ければ、1日で緊急再起動が出来る。
 この程度のことさえ認識できないで再稼働などと言うのは論外としか言いよう
が無い。
 
 
┏┓
┗■2.たんぽぽ舎の近況-再稼働阻止。浜岡・伊方の応援、サクラ調査など
  |  ……大忙しです       (柳田 真)
 └────
 
たんぽぽ舎は今、4つ5つも重なっての活動で、大忙しです。
1つは再稼働阻止の活動。4・11とその前後の連日行動に毎回再稼働NOの横
断幕などを持って、一定人数参加しています。
 
2つは静岡県の浜岡原発ネットの総会と広瀬隆講演会への応援参加です。例年応
援に行っているので、今年も出かけます。
4月14日(土)、15(日)の1泊2日、乗用車2台で参加。
 
3つは四国電力伊方原発の再稼働に反対する中国・四国・九州緊急合同集会及び
愛媛県への申し入れ(4月15日(日)~16日(月))に応援参加します。
たんぽぽ舎ボランティアの女性を中心に、反原発自治体議員・市民連盟、経産省
前テントひろばの三者を中心に約15名で応援参加。
 
4つは、サクラと環境異変、放射能異変のサクラ調査です。(9年目)
 3・11フクシマ原発事故と放射能拡散があり、今年の調査には関心が高まり、
参加者が2~3倍増えました。
4月13日発行の週刊金曜日に『サクラ調査9年目・序盤の報告』(柳田真)と
いう短文がのっていますのでご覧下さい。
 
5つが、スペースたんぽぽ(4階)での学習会や上映会です。
 1ヶ月に約10回(平均3日に1回実施)多彩な講師陣で行われています。
 内容も濃いものが多くあります。
平均25~60人でやっていますのでぜひご参加下さい。
 
☆メールマガジン希望の方へは日刊情報を配信しています(無料)
☆これらいくつもの多様な活動ですが、女性を中心にボランティアの人がいれか
わりたちかわりみえてたくさん働いてもらっています。
 たんぽぽ舎は、これらのボランティアの人々の協力で今日も元気に活動してい
ます。
 
 
┏┓
┗■3.新聞・雑誌から
 └────
 
福島原発の真実 新聞・テレビは報じない!
フクイチ幹部が語る「原発収束宣言」は撤回すべきだ!73シーベルトの地獄
開発中ロボットの想定放射線レベルはたった3シーベルト
漏れ出した「汚染水」の気になる「行きさき」
先が見えない「廃炉」までの道筋
 
 福島第一原発(フクイチ)2号機で見つかった「73シーベルト」という、と
てつもない放射能量が突きつけた事実は、廃炉に向けた、茨の道のほんの一断面
に過ぎない。そもそもこの事故を引き起こした国と電力会社、原子力ムラの面々
に、人類が経験したことのない危機に立ち向かう資格と覚悟はあるのだろうか。
進んでいない遮水壁の工事
水位60センチでは作業は困難
今のロボットは3時間でアウト   (週刊朝日4月13日号より抜粋)
 
 
┏┓
┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 └────
 
 ◇大飯原発再稼働NO! 緊急集会&デモ
 
   4/14(土) 午後1時集合・集会 午後2時デモ出発
   集合場所 渋谷 宮下公園(渋谷駅下車3分)
 
 ※集会では大飯原発の再稼働問題の最新状況をお伝えします。
 
 主催/原発とめよう! 東京ネットワーク
 連絡先:プルトニウムなんていらないよ!東京03-5225-7213(AIR内) /原子力資
料情報室 03-3357-3800/日本消費者連盟 03-5155-4765 /たんぽぽ舎 03-3238-
9035
 住所 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207日本消費者連盟気付
 
 
┏┓
┗■5.<テント日誌 4/9(月)―経産省前テントひろば212日目>
 │  11日に集団ハンスト宣言ー17日から決行
 |  ~テントひろば全体会議で確認~
 └────
4月9日(月) 晴れ。散り始めの桜が風に舞っている。
昨日の日誌で書き残したことがあった。
 「(8日の)午後には宮城、福島、神戸からの女性が次々に来訪。福島の方は、
7日の朝日新聞夕刊に取り上げられていた『トテチータ・チキチータ』の映画プ
ロデューサー古勝たつ子さん。山岳部出身だからいつでも泊まれる!ただ福島か
らだからすぐって訳にはいかないかぁ、と力強い言葉を残してくれました。」
(K.A.)
 そして今日も全国各地からの来訪者が続々。鹿児島、宮崎、名古屋、静岡、茨
城・・・・。これからはどの地域でも再稼働をめぐる攻防で、緊張が高まってい
く。当面の大飯原発再稼働阻止の闘いを軸にして、全国的連携というか、全国的
な陣形が創られていければ・・・・と思う。その時テントは全国各地に立ち並ん
でいくのだろうか。このテントからも全国に発信できる闘いができれば・・・。
 今日の夜、テント全体会議があった。なかなかの賑わいで活発な議論も。焦点
は、前回確認された大飯原発再稼働阻止!集団的ハンスト行動の具体化である。
 これまで脱原発を求める全国ー全世界の交流拠点、意志表示の場として、政府
・原子力ムラに対峙してきたテントが、今、無茶苦茶に強行されようとする大飯
原発再稼働を阻止するために、命の叫びを強い塊として登場させ、その意志を全
国ー全世界の1人1人に届け、励まし、結びつけ、脱原発・再稼働反対の世論を
一大運動へと転化していくことを目的として実施される。
 だからそれは全国の人々に呼びかけを発する集団ハンストなのだ。
 11日にハンスト宣言を発し、17日正午にテントひろばで大々的な記者会見
を開催し、それを期して開始すること、1日(24時間)から最長7日間の間で、
それぞれの意志と条件に応じて参加し、全体として5月5日正午までの長期間の
集団ハンストとして実行する。塩と水のみ摂取の完全ハンストである。
 17日の正午には、国会議員や、1000万人アクションの呼びかけ人や中嶌
哲演さんや広瀬隆さんも参加していただけるそうである。さらに多くの各界脱原
発の人々に働きかけることを確認。
 全体会議では、枝野経産相の再稼働への県「説得」入りに反対する県庁前行動
や、伊方原発再稼働阻止の現地集会にも派遣することを確認した。テントは全国
を駆けめぐる。
 朝起きて外に出ると、淵上代表がテントの前に座っていた。今しがた、Yo君
から電話あったそうだ。
9日夕方に、大飯で原発に向かう1本道のところに「原発再稼働反対監視テント」
を建てたという。3つの小さなテントを並べ、それをつないで横断幕を張り巡ら
しているという。いよいよ始まった!と感じる。霞ヶ関を歩く人の流れにさえ、
今にも人々が駈けだしていきそうなざわつきを感じてしまう。( Y・T )
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たんぽぽ舎です。【TMM:No1418】
2012年4月12日(木) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.再稼働やめろ―首相官邸へ市民の大きなコール
    昨日11日、雨の中、700人のデモ、原発ゼロの実現めざして行動
                              (柳田真)
★2.再稼働に突き進む政府に猛反撃する関西圏。新聞から。
                       (4月12日 東京新聞)
★3.『再稼働による「悪魔の連鎖」の本当の怖さ』[連載2]
━━━━━━━
10日発行TMM:No1416に掲載した「若狭湾岸津波の危険性」の著者について
紹介:志岐常正さんは地質学がご専門の京都大学名誉教授です。
━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.再稼働やめろ―首相官邸へ市民の大きなコール
 │   昨日11日、雨の中、700人のデモ、原発ゼロの実現めざして行動
 └────(柳田真)
 
  再稼働反対!全国アクション(たんぽぽ舎も参加)の4.11行動が雨の中、
 とりくまれた。参加700人。日比谷公園での1Hの集会は福井現地からの電
 話報告や雨宮かりんさんの発言、経産テント前ひろばの発言など、多彩な内
 容。福井大飯原発での3つのテントが10日建てられたので、4月23~24日頃応
 援、激励にいこうと柳田も提案発言。
 
  午後7:00デモ出発―再稼働やめろのコールが街中にひろがる。首相官
 邸前では一段と大きなコールが首相に届けとばかり、ひびきわたる。「閣僚
 会合うそつき会合」のコールもひびく。
  請願デモを終えた後、雨の中を行進、関西電力東京支社前では大飯再稼働
 やめろ、大飯をやめて原発ゼロへ、東京電力本店前では東電は原発をやめろ、
 経産省・保安院前では枝野は行くな、福井へ行くな、などのコールがひびき
 ました。
 
  雨のなか、5キロ強のデモ行進で、解散は夜9時半でしたが、再稼働の重
 大局面ゆえ、参加者の熱気と志気の高さがひしひしと伝わる行動でした。
 たんぽぽ舎も運営委員、ボランティア、総動員で参加し、集会の一翼を担い
 ました。参加者へスペースたんぽぽの講演一覧のビラを配り、再稼働やめよ
 う、議会・首長への要請ハガキも普及をはかり、いくつも反応がありました。
 今後5月5日まで、再稼働阻止をめざし、原発0(ゼロ)をめざし(原発なく
 ても電気は大丈夫)全力で闘おう。
 
 ◇反対派、国会へデモ(4月12日 東京新聞)
   デモ行進では、市民らが雨の中、日比谷公園を出発。
  「再稼働、やめろ」の掛け声をあげ、国会議事堂や関西電力東京支社など
  を通る約5キロを歩いた。国会前で「市民を危険にさらす再稼働ではなく、
  脱原発こそを政治判断すべきだ」との内容の首相らにあてた請願書を読み
  上げ、社会民主党と共産党、みんなの党の議員に手渡した。
   都内の自営業の女性(三九)は「政府の再稼働へ向けたやり方はひどい。
  『何かをしないと』と思い、デモに参加した」と話した。
 
(編集部:この記事は、短いが東京新聞一面トップで大きな写真入り。また、
   愛知県のメルマガ読者からは、東海地方に大きな影響力のある中日新聞
   でも4月12日号の一面トップで写真入りで報道されたとの連絡あり)
 
 
┏┓
┗■2.再稼働に突き進む政府に猛反撃する関西圏。新聞から。
 └────(4月12日 東京新聞)
 
◇住民の安全より再稼働、急ぐ政府の問題点
 大飯遅れる防災 オフサイトセンター改善未定
 ヨウ素剤確保も未定、22万人分も不足
 
 政府は原発の再稼働に向け突き進むが、関西電力大飯原発(福井県おおい町
)をめぐっては、いざ事故が起きたときの対策拠点(オフサイトセンター)
の見直しや被ばくを防ぐ安定ヨウ素剤を住民にどう配るかなど、肝心の対策が
ほとんど改善されていないことが本紙の取材で分かった。こんな状況で再稼働
させ、事故が起きれば、東京電力福島第一原発事故時と同じような大混乱を招
く恐れがある。まず問題なのは、住民避難など対応策を決めるオフサイトセン
ター(OFC)をどうするかが決まっていない点だ。(中略)
 県内四つのOFCとも放射性物質を除去するフィルターはなく、非常用電源も
一五時間しか使えない。外部電源が失われればただのコンクリートの箱と化す。
(後略)
 
◇再稼働に大阪8条件「100キロ圏同意」突きつけ 関西中心に同調広がる
  関西の首長ら、拙速な「新安全基準」に反発
 
 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐり、野田政
権と関西の首長たちの対立が際立ってきた。大阪府市が提示した「再稼働の八
条件」に他の首長も同調。国民的人気の高い橋下徹大阪市長の動向には中央政
界も無視はできない。同意が必要な「地元」の範囲は政治的には拡大しつつあ
る。(中略)
 大阪発の「八条件」には、関西中心に同調する自治体が広がっている。滋賀
県の嘉田由紀子知事は「大阪は核燃料サイクルの問題まで含めて(条件を)出
している。中長期的にはあの通り」。(中略)
 京都府の山田啓二知事は「政府は急ぎすぎている」。(中略)
 県北部が百キロ圏内にかかる三重県の鈴木英敬知事も「百キロ圏内の自治体
と協定を結ぶというのは同調できる」と。再稼働に前のめりな政府の姿勢に批
判的なのは関西の自治体だけではない。とりわけ、藤村官房長官の「再稼働に
は必ずしも地元同意が必要ではない」とした発言への反発は大きく、新潟県の
泉田裕彦知事は、定期点検中の東京電力柏崎刈羽原発について「新潟では必ず
地元の同意をとってもらう」と念を押した。一方で、沈黙を守っているのが、
西川一誠福井県知事。政府が示した新安全基準への評価も含め、コメントを避
けている。
 一方、大阪府市統合本部は、六月の株主総会で関電に「脱原発」を提案する
ことも決めた。(中略)
 定款を変更するための三分の二以上の賛同のためには、同じ関電管内の京都、
神戸両市とともに多くの個人株主の協力も得ることが必要だ。(後略)
 
 
┏┓
┗■3.再稼働による「悪魔の連鎖」の本当の怖さ [連載2]
 │   これでも原発を再起動する気になりますか?
 │   野田政権は全世界に向けて「核戦争」をするつもりなのか?
 └────(山崎久隆 たんぽぽ舎、劣化ウラン研究会)
       (アジア記者クラブ通信237号に掲載されたものに一部加筆)
 
[連載2]■2号機格納容器破壊■4号機の幸運■いつも幸運とは限らない
 
■2号機格納容器破壊
 
 原子炉圧力容器底部が損傷し、さらに2号機内部では断続的に入る消防用水
が高温になった燃料に降りかかり、瞬間的に水が蒸発して「水蒸気爆発」状態
になる。圧力容器はその程度の圧力変化にはびくともしないが、逃がし弁開放
によって圧力は地下にあるサプレッションチェンバに放出された。この圧力の
伝播がサプレッションチェンバまたはそれにつながる配管部分を破壊したと思
われる。
 このため2号機内部は全く人が立ち入れない高濃度汚染に晒され、建屋から
の撤退を余儀なくされた。格納容器内部は毎時73シーベルト(ミリでは
無い!)などという、即死しそうな(JCOで亡くなった作業員の被曝量は
7~10シーベルト)放射線が飛び交い、電子機器も役に立たない。もちろん
ロボットも破壊される高線量地域になってしまった。その状態は1年以上経っ
た今も変わっていない。
 そのため2号機については見かけ上破壊は4基の中で最も小さそうに見えて、
最も放射能汚染のひどい原子炉になってしまった。
 水の投入が十分出来ていれば、少なくても2号機を破壊することは止められ
た。
 
■4号機の幸運
 
 4号機では時を同じくして使用済燃料プール中の1535体の燃料に危機が
訪れていた。
 原子炉内の燃料も取り出していたため(槌田敦氏は「燃料体は炉心にあっ
た」という別論を立てているが、ここでは東電シナリオ通りに考える)使用済
燃料プールとしては通常の1.5倍もの大量の燃料体が保管されていた。この
プールには運転中は480トンほどの水が入っている。しかしこのときは、燃
料プールとは原子炉を挟んで反対側にある「機器仮置きプール」にも水が張ら
れていた。また、原子炉は圧力容器の蓋が外されており、その中には水が最上
部まで入れられていた。圧力容器よりもさらに上に位置する部分を「原子炉ウ
エル」と呼ぶ。
 実は、この原発は老朽化してひび割れが発生していたシュラウドの交換工事
を行っていたため、放射線防護の目的で通常よりも高い水位まで水が張られて
いた。この状態で水中溶接機を使って圧力容器の内側にある「シュラウド」と
呼ばれるステンレス製内釜の部分を切り出す工事をする予定だった。
 3.11時点では、予定通りならば切断作業が終わり次の工程のために水が
通常水位まで抜かれていたはずだった。しかし切断装置のアームの長さを間違
えてしまい、作業に4日の遅れが発生しており、まだ原子炉ウエル内には水が
張られたままだったという。
 さらにずさんなことに、燃料プールと原子炉圧力容器の間に存在していた止
水用のゲートに隙間が生じ、ここから水が漏れ出す状態になっていた。原子炉
ウエルと燃料プールの水位が同じならば漏えいは起こらないが、相対的に水位
が変動した場合、低いところに高いところから流れ出す状態になっていたわけ
だ。
 それだけではない。原子炉ウエルとともに普段は水が無い「機器仮置きピッ
ト」にも水が張られており、圧力容器内から取り出された蒸気乾燥器と汽水分
離器が置かれていた。これらは放射能を帯びるため、遮蔽のため水中に保管さ
れる。機器仮置きピットは定期検査中のみ水を張っている。
 都合、普段よりも1000トンを超える水が使用済燃料プールの脇に存在し
ていた。
 作業工程の遅れが3.11に、このような状態を作り出していた。
 さらに、止水板の緩みは発生原因も分かっていないが、作業ミスによるの
だったら、最悪を回避した「幸運の」作業ミスだったことになる。
 通常、止水板は使用済燃料プールからウエル側に漏れ出すのを止めるために
ある。今回は使用済燃料プール中の1535体の燃料が冷却不能となり、その
結果プールが沸騰状態になってプール側の水位が低下した。水圧はウエル側か
らプール側に掛かった。そのような圧力は想定されていなかったために外れた
のかもしれない。であれば、設計強度不足が招いた幸運だったと言うことにな
る。
 本来は水が落とされていたはずの圧力容器が満水状態だったため、結果的に
使用済燃料プールへの「給水」が、漏水という形で確保された。通常の作業工
程で進み、圧力容器内が通常水位まで下がっていたら、あるいは止水ゲートが
ゆるんでいなかったとしたら、その時には冷却水が蒸発して無くなってしまい、
格納容器の外で燃料溶融が始まっていたことになる。
 そのデッドラインは6日後。まさしく「悪魔の連鎖の」回避は偶然のなせる
業だった。
 そんなずさんな状態であることを知る術のない米国NRC(原子力規制委員
会)は、冷却水の投入が出来なくなった使用済燃料プール中の1535体の燃
料が溶け出す時間を割り出し、その前に十分余裕を持って避難できるようにす
るために、「80キロ圏内米国民全員退避」を指示していた。
 愚かな一部の米国議員は「大げさすぎる」あるいは「しなくても良い避難指
示」などと政権を批判するが、お門違いだ。偶然が重ならなければ6日後には
悪魔の連鎖が80キロ県を超えて放射能汚染をもたらしていた。
 最終的には原子力委員会の近藤俊輔委員長が3月25日に首相に報告した
「不測事態シナリオの素描」と題する文書にあるとおり、東京すら超えて250
キロ先まで避難をしなければならない事態となった。この影響下には3000万人
の人口がいる。いったいこれだけの人間をどうやって避難させるというのだろ
うか。大混乱になっただろう。ならば、米国政府としてはそれ以前に自国民を
比較的混乱の少ない80キロ圏外に一端出すと考えるのは実に利にかなった考
え方だった。
 
■いつも幸運とは限らない
 
 「原発再起動」を主張する野田首相や地元の町長などに聞きたいが、幸運が
いつも続くわけが無いし、そんな幸運を期待して原発を動かし続けるつもりな
のだろうか。
 原発がひとたび炉心溶融事故を起こせば、周辺の原子炉を巻き添えにするこ
とは、先の近藤レポートで明らかだ。例えば大飯原発には4基の原子炉がある。
そのうちの1基が炉心損傷を起こせば同一敷地内の3基も対処不能となる。時
間と共に原子炉の冷却は不可能になり、およそ一週間で炉心損傷に至るだろう。
4基がメルトダウンする事態になれば、そこから放出される放射能は風下地帯
に壊滅的影響を与えるが、特に問題となるのは高浜原発だ。十五キロしか離れ
ていない高浜原発は、大飯原発からの放射能の直撃を受ければ運転員も作業員
も死に至る被曝を余儀なくされる。残れば全員死亡、撤退すれば高浜4基のメ
ルトダウンという事態になる。
 実は福島第二原発が、その状況に直面していた。距離わずか10キロで福島
第一の放射能が降り注ぐ中、賢明に収束作業を行っていたが、実際には避難区
域の中に取り残されており、外部からの支援にも支障を来し始めていた。応援
要員の派遣さえままならない。もし4号機のプールがメルトダウンし始めてい
たら、残るか撤退するかを巡って大変なことになっていただろう。残れば死を
意味するからだ。
(★つづく★)
たんぽぽ舎です。【TMM:No1419】
2012年4月12日(木) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.再稼働に「理由無し」
   「電気が足りない」 「だからどうした?」(たんぽぽ舎 山崎久隆)
★2.大飯原発再稼働の山場に、大飯(福井県)へ応援に行こう
                 (反原発自治体議員・市民連盟 溜口)
★3.東電の値上げは独禁法違反、埼玉川口商工会が公取委に訴えた
    独占的地位の乱用の値上げは許せない(日経新聞Web刊より抜粋)
★4『福島原発告訴団』が発足 県内各地で説明会はじまる
                     (たんぽぽ舎会員 近藤恭彦)
★5.<テント特別アピール>大飯原発再稼働絶対阻止! ハンスト宣言
             (4月11日(水曜日)経産省前テントひろば)
━━━━━━━
あす13日(金)18:45より、木村真三さん講演「原発事故から1年、放射線測定
で見えてきたこと」場所:御茶ノ水・総評会館204会議室、一般500円(定員を
超える場合のみ予約優先)予約はホームページから http://goo.gl/GpXjR ━━━━━━━
 
 
┏┓
┗■1.再稼働に「理由無し」
 │  「電気が足りない」──「だからどうした?」
 └────(たんぽぽ舎 山崎久隆)
 
 悪いけれど、そんな気分だ。30平方キロメートル以上を事実上居住不能にし、
同じく30平行キロメートルの海域を漁業不適海域に変えた福島原発震災を目の
当たりにして、まだそんなことを言うのならば、停電して暗闇で過ごせば良い
じゃないか。
 ところが実際にはそんな「劇的な」ことになどならない。
 
 電力使用量のピークは暑い真夏の午後1時から4時。この間さえ需給バランス
が崩れなければ、そもそも停電など起きない。また、万一停電しそうな場合に
は、需給調整契約を行っている企業への供給停止から、午後1時から4時に限っ
た「強力な節電」をすれば良い。後の時間帯には何の問題も無い。
 震災直後に東京で「計画停電」が実施され、その印象が強いのかもしれない
が、あれは明らかに「しなくても良い」停電だった。仮に必要だったとしても、
ピーク時に大電力を使う企業に協力要請すれば足りた。その分、減税でもすれ
ば良いだけだ。
 夜間に大規模停電。実に刺激的な「節電キャンペーン」だが、これは脅し
だった。その証拠に、夏には日本中、一切停電しなかったではないか。
 国や関電の言い分では、夏のピーク時に何十日にもわたって電力不足に陥る
かのごとく聞こえるが、全くのデマだ。
 例えば東電の場合、電力消費量が最も多かった2010年でも、ピークは
5999万キロワットだった。この年の5000万キロワット超は、一年の
わずか4.65%、407時間に過ぎない。
 関西電力の供給区域において、昨年夏の電力ピークは2784万キロワット
だった。
これに対して原発無しの今年の夏は、最大供給力が2398万キロワットに下
がるため、差分として13.9%足りないなどと言うが、瞬間値の話に過ぎな
い。
 おおむね関西と東京では、ピーク時電力消費量は半分くらいなので、
2500万キロワットをターゲットとして、これを超えないように節電し、
設備もこれを目指して増強すれば、おおむね今の東電並みになろう。何も難し
い話では無い。節電目標10%。東電管内では既に実施済み。
 
 海外移転? 経団連が移転すれば良いのでは?
 
 米倉弘昌経団連会長などの財界首脳が「安定した電力供給がなければ、生産
拠点の海外移転が加速する」などと、政府に圧力をかけ続けているが、そんな
ことはあり得ない。
 そもそも「海外」とはどこか。日本より電力供給が安定していて安いところ
などほとんど無い。この場合の「安定」とは、電圧や周波数の安定も意味する。
「日本企業が移転」すると想定される中国や東南アジアの何処に、ほとんど停
電無しで、電圧も周波数も安定しているようなところがあるというのか。
 電力料金が高いと言っても最大でも20%程度に割り増しなる程度のこと。
もちろん、これ自体には大いに問題があるから、阻止してもらいたいが。
 しかしながら、海外移転するほどの資金力がある企業に負担できない金額で
はないし、ましてや「安定供給」のメリットを捨てて海外移転する企業などあ
るわけがない。
 
 こんな団体こそ、弊害しか生まないのだから、解散したら如何か。
 
 
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┗■2.大飯原発再稼働の山場に、大飯(福井県)へ応援に行こう
 │   4月10日、反原発自治体議員・市民連盟で決定。全力で闘おう
 └────(反原発自治体議員・市民連盟 溜口)
 
 野田首相はじめ四人会議は京都・滋賀県知事や良識ある多くの国民の強い反
対にもかかわらず、ゴリ押し再稼働をしようとしています。私たちの空気は?
食物や魚は? もはや日本人はフクシマの苦しみをなかったことにはできない
のです。度々の地震は私たちに警告を発してくれています。日本が自然を甘く
見たために滅んだ最初の国にならないために今から5月5日までの再稼働反対
の結集準備をしよう!
 
 4月10日開かれた、反原発自治体議員・市民連盟の会議では大飯原発再稼働
阻止のため、4月中旬から5月5日までの間に現地の「要請」に応えて応援に
いこうと決めました。行く日程は関西現地との打合せによります。なお、四国
電力伊方原発反対・4月15日現地集会には、現地の声にこたえて、たんぽぽ舎、
経産省前テントひろばの人々と一緒に10数人で出かけます。
 
 
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┗■3.東電の値上げは独禁法違反、埼玉川口商工会が公取委に訴えた
 │   独占的地位の乱用の値上げは許せない
 └────(日経新聞Web刊より抜粋)
 
 ──川口商工会議所の児玉洋介会頭は11日、公正取引委員会を訪れ、東京電
 力が独占禁止法に違反しているとして申告した。東電が1月に電気料金の引
 き上げを一方的に決めて4月から実施したことや、企業向けと家庭向けでの
 値上げ幅に差があることなどが、不公正な取引方法である「優越的地位の乱
 用」に該当すると主張した。
 
 児玉会頭は弁護士を伴い1時間近く担当者に経緯を説明したもよう。記者ら
 の質問に応じた児玉会頭は、「通常の民間取引ならば価格交渉があるはずで、
 東電のやり方は一方的」と批判。「50キロワット以上の契約は自由化部門に
 あたるが、他の事業者との交渉は事実上不可能」と不満を述べた。
 
 同行した木村一郎弁護士は「東電は管内の電力の97%を供給しており、優越
 的地位にあることは明らか」と主張。「企業向けと家庭向けで値上げ幅に差
 があることにも合理的な理由説明がない」とし、公取委に対して値上げを凍
 結させるなどの排除措置を求めた。(後略)
 
 
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┗■4.『福島原発告訴団』が発足 県内各地で説明会はじまる
 └────(たんぽぽ舎会員 近藤恭彦)
 
 東電の福島第一原発の事故をめぐり、東電幹部や原子力安全・保安院、原子
力安全委員会など国の責任者の刑事責任を追及する『福島原発告訴団』が発足
しました。福島県内の二つの市民団体、「脱原発福島ネットワーク」と「ハイ
ロアクション福島原発40年実行委員会」が呼びかけ、3月16日夜にいわき市で
結成集会が開かれました。
 ネットワークの世話人を務める佐藤和良いわき市議は「あれだけの大事故を
起こしながら、誰一人として刑事的な処分を受けていないのはおかしい。東電
も国も、誰一人責任も認めていない。被曝した私たちが立ち上がるべきだと判
断した。」旨を話しています。佐藤和良氏の言い分は至極もっともだと言えま
しょう。
 3.11以前の日本では、原発稼働差し止め訴訟などは、ことごとく敗訴してき
た歴史があります。裁判所は、しっかり三権分立の役割を果たしておらず、国
家権力、行政に追従する傾向が大きかったからです。
 
 一方、裁判所は世論に敏感な側面も持っています。3.11以降世論は脱原発方
向に大きく傾いた事は確かですから、3.11以降、原発稼働差し止め訴訟で原発
稼働を止められる可能性も大きくなった事は間違いありません。福島原発災害
後各地で原発差し止め訴訟が続々と提訴されています。浜岡、大間に続き福井、
玄海、泊、更には大飯原発3・4号機再稼働差し止め裁判も起こされました。
 これら原発差し止め裁判は非常に重要な裁判ですが、一方で、原子力推進派
の人々をしっかり刑事訴追する事もまた非常に重要な事でしょう。今回の事故
の責任者をしっかり刑事訴追しなければ、モラルハザードであるばかりか、原
発を根絶する事は難しいでしょう。原子力村の人々に(罪の相応以下でも)刑
事罰を受けさせる事が出来れば、もともと無責任な推進派の連中は原子力村を
逃げ出して、原子力村は一挙に崩壊に向かう事でしょう。
 福島原発訴訟団は、6月11日の福島地方検察庁への集団訴訟に向けて、福島
県内各地で説明会を開催しています。是非多くの福島県民が参加して1000人以
上の規模での集団訴訟を実現したいものです。
 
 福島原発告訴団のブログ http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/
 (説明会の開催地と日程なども載っています)
 
 
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┗■5.<テント特別アピール>
 │    大飯原発再稼働絶対阻止! ハンスト宣言
 └────(4月11日(水曜日)経産省前テントひろば)
 
 野田政権はインチキなインスタント安全基準でもって、大飯原発再稼働に踏
み切ろうとしている。まず再稼働ありきで、そのごり押しのために安全性を
でっちあげるという、本当に無責任でデタラメ極まりない暴挙である。福島原
発事故を引き起こすまで繰り返されてきたウソ・偽り・誤魔化し、隠蔽とねつ造
がふたたび繰り返されている。
 福島原発事故は未だ収束せず、事故原因も究明されず、おびただしい放射能
被災に福島の人々が苦しみ続け、汚染は東日本全域に広がり、脱原発への思い
が日本列島で高まる中で、民衆の議論も新組織「原子力規制庁」の発足も待た
ずに四閣僚が強行しようとするこの決定は、絶対に許すことのできない重大犯
罪である。
 だが、3・11を経て人々はこのような欺瞞にもはや騙されはしないし、従
うこともしない。なぜならそれはこの国の、そして全世界の人々の命に関わる
ものであることを知っているからである。
 私たちは今、私たちの持てる全てをつぎ込んで再稼働を阻止するため、来た
る4月17日(火)より原発ゼロ実現の5月5日までを第1次行動として、集団
的完全ハンストを決行する。今こそ命の叫びを上げるときである。
 経産省前テントひろばは脱原発テントとして、脱原発を求める全国―全世界
の人々の交流拠点、意志表現の場として、政府・原子力ムラに対決してきたが、
それは今、集団的ハンストによって再稼働を阻止する更に大きな塊りとして登
場する。福井の中嶌哲演住職の断食を起点とし、福島の女たちによって受け継
がれたリレーハンストは全国に広がり、この集団的ハンストへと合流する。
 これまでこのテントに共感を寄せ、交流し、支えて下さった全国の人々に呼
びかけたい。経産省前での集団的ハンスト行動に結集し、参加し、
連帯しよう!
 そして、なんとしても再稼動を阻止し、5月5日を全原発停止が停止する、
脱原発運動の記念すべき偉大な祝日として迎えよう!テントひろばの集団的
ハンスト行動はこの時まで止むことはない。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1417】
2012年4月11日(水) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.大飯原発─関電の「電力2割不足」説はゴマカシ
    原発の安全問題=争点をそらすやり方にNO!     (柳田真)
★2.「チーム仙石」再稼働主導、首相・閣僚4者協議は形だけ
                       (4月11日 東京新聞)
★3.『再稼働による「悪魔の連鎖」の本当の怖さ』[連載1]
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
★5.<テント日誌4/8(日)― 経産省前テントひろば211目―>
━━━━━━━
4月12日(木)18:45からワンコイン上映会、場所・スペースたんぽぽ
(☆18時半から特典映像の上映があります☆)
━━━━━━━
 
 
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┗■1.大飯原発─関電の「電力2割不足」説はゴマカシ
 │   原発の安全問題=争点をそらすやり方にNO!
 └────(柳田真)
 
  なんとしても原発を再稼働したい関西電力と野田内閣は、官僚の作文の原
 発の新安全基準案(地震対策なし・重要免震棟なし・ベントのフィルターな
 し)を4人組会議で承認したとして、次は争点をずらして、いつもの政府と
 電力会社のやり方で「関西の夏の電力が20%不足」説をテレビ・新聞に流
 して、再稼働にもちこもうとしている。
  しかし、これはおかしい。争点ずらしだ。そもそも原発の安全問題と電力
 の安定供給の話は性質が違うもので、分けて論ずべきテーマだ。それをデー
 タもろくに示さず夏の電力不足を脅しの材料にして、念願の再稼働に持ち込
 もうという見え見えのやり方に怒りを感じる。
  電力会社の出すデータが信用されない理由は、過去何回もウソをついて自
 分に都合のいいデータ(国民にはウソとなる)を出してきた実績からだ。た
 とえば関西電力は昨年11月に「冬は10%の電力不足」といったが結果は
 供給力の95%以内におさまり、関電発表の数字は事実によって否定された。
 こういうウソの前歴がいくつもある。ゆえ、電力会社の発表は信用されない。
 データが信頼されない。西日本の各電力会社の融通電力も、もっと透明性が
 求められる。
 
  昨年の東電の電力不足説=【無計画停電】についても、自民党の河野太郎
 氏の著書では「あれは必要なかった、電力は足りた」と具体的に述べられて
 いる。この点についても東電からも経産省からも何の釈明もない。電力不足
 のインチキにだまされまい。再稼働を阻止しよう。
 
 4月10日、大飯原発近くに『原発再稼働反対監視テント』が3つ立ちました。
 応援しよう!(ホームページ http://oi55.blog.fc2.com/ ) たんぽぽ舎で
 も大飯原発反対闘争の応援・盛り上げの行動・アイディアを検討中。
 
 
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┗■2.「チーム仙石」再稼働主導、首相・閣僚4者協議は形だけ
 └────(4月11日 東京新聞)
 
 関西電力大飯原発の再稼働問題で、野田佳彦首相と関係三閣僚が頻繁に会合
を開き、議論している。だが、再稼働問題は実質的には仙石由人党政調会長代
行が中心となる通称「五人組」が、水面下で議論を仕切っている。そして首相
らの四者の協議は、それを追認するような形だ。まさに政府・与党、さらに財
界、霞が関が一体となって「再稼働ありき」を進めようとしている構図が浮か
び上がる。(中略)
 
 ──「五人組」とは:四者協議のメンバーでもある枝野、細野両氏と、仙石
氏、古川元久国家戦略担当相、斎藤勁(つよし)官房副長官──
 
「脱原発」阻止する装置──五人が出す方向性を正式に認める形の四者協議も
再稼働を前提として生まれた。(中略)当時官房長官だった枝野氏が、再稼働
の決定は、首相だけでなく官房長官、経産相、原発相を含めた四人で決定する
ことを提案、菅首相(当時)にのませた。(中略)
 
「オール霞が関」が後押し──(以下、概略)
 財界首脳のいう「安定した電力供給がなければ、生産拠点の海外移転が加速
する」と、経産省が監督官庁として稼働する原発をゼロにしたくない、という
利害が一致して、オール財界、オール霞が関が、もともと再稼働をめざす政権
を後ろから押している。
 
 
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┗■3.再稼働による「悪魔の連鎖」の本当の怖さ [連載1]
 │   これでも原発を再起動する気になりますか?
 │   野田政権は全世界に向けて「核戦争」をするつもりなのか?
 └────(山崎久隆 たんぽぽ舎、劣化ウラン研究会)
 
(編集部:アジア記者クラブ通信237号に掲載された山崎久隆さんの「再稼働
  による悪魔の連鎖」の本当の怖さは時宜に合った読み応えのある文章です。
  今週から数回にわたって配信します。お楽しみに。※メルマガ配信むけに
  一部加筆されています)
 
[連載1]■既に起きていた「悪魔の連鎖」■3号機の建屋破壊
 
 枝野幸男官房長官(当時)は、次のように回想している。
 「核燃料が露出する状態が続けば、多くの放射性物質が漏れて作業員が立ち
入れなくなる。近くの福島第二原発など、他の原発にも影響が広がって「悪魔
の連鎖」が起きる恐れがあると思った。そうならないよう事故を押さえ込まな
ければいけないと考えていた」。
 これは民間事故調査委員会で語った内容として今年になって初めて報道され
た。
 ところが、この話はそれだけで終わってしまった感がある。いったいどうい
うわけだろうか。
 「起きなかったのだからもう良いじゃないか」という意識の表れなのだろう
か。しかし福島第一で起き得たことは、他の原発でも当然起き得ると考える必
要がある。特に高速増殖炉「もんじゅ」を含めて14基もの原発が密集する若
狭湾や7基の原発が並ぶ柏崎刈羽では深刻な問題になるはずだ。いや、いまど
き何処の原発も敷地内に複数の原子炉があるのだから(東海第二と東通は一基
だけだが再処理工場が間近にあるので深刻さはむしろ他より大きいことは後述
する)「悪魔の連鎖」は全ての原発で起こりえる。
 ところが、どの原発も、そのような状況になることを想定した対策は皆無だ。
なぜだろう。もちろんコストが掛かるということも大きいが、むしろ心理的な
影響ではないだろうか。
 事業者は、こんな想定自体が「どだい対策など無理なのだから」と考えるた
め、自動的に「想定不適当」になり、最後には忘れてしまうというわけだ。も
ちろん、こんな想定をしようものなら、再稼働など絶対不可能になる。
 対処不可能なことは、そもそも無いことにする。といった、まさしく「日本
的安全管理体制」の最も醜悪な姿が、ここにも現れていると考えられる。福島
を経ても、未だになのだ。
 
■既に起きていた「悪魔の連鎖」
 
 枝野官房長官が感じた「悪魔の連鎖」とは、福島第一原発4号機の使用済燃
料プールが溶融することから始まるとされているが、実際には一号機の水素爆
発から既に始まっていた。「悪魔の連鎖」は、現実に2,3号機の炉内で燃料
崩壊から大量放射能放出に至る一連の出来事を説明するためにも必要な概念で
ある。
 今回、4号機の使用済燃料プールがメルトダウンするという、次の段階に進
行する直前で止まったのは、実は単なる偶然だったことも分かっている。プー
ル溶融シナリオは「荒唐無稽」どころか、起きていたはずの連鎖が偶然途中で
止まったに過ぎなかった。
 事故は最悪の手前のどこかで止まるという、いわばこれまでの原発事故の
「法則」めいたもの(あのチェルノブイリ原発ですら、すぐ隣の3号機がかろ
うじて破壊を免れたので最悪では無い)が、ここでも「働いて」いるように思
う。
 実際に起きていた「悪魔の連鎖」の最初は、一号機の水素爆発により2,3
号機へのアクセスが絶たれたことに始まる。それまでは原子炉冷却システムの
再起動や復旧のための作業が進められていた。
 1号機水素爆発直前には格納容器ベントが1号機において実行され、2、3
号機では冷却水(海水)注入のために消防用水ポンプが準備され、うまくいけ
ば冷却が進むかと思われていた。原子炉では主蒸気逃がし弁が断続的に開放さ
れて原子炉圧力が低下していたが、このために原子炉圧力容器中の水は常に変
動を繰り返しており、水が入らなければ確実に炉心崩壊に至る状態に「人為的
に」置かれていた。「水が入ることが確実でなければ出来ない操作」をしてい
たことになる。
 ところが1号機で水素爆発が起き、がれきが飛び散ったために周辺で作業を
したり3号機などへ接近するなどしていた東電職員や下請け業者や自衛隊員な
どが負傷し、撤退を余儀なくされた。ここで作業が止まったために、2、3号
機の危機的状況は一気に進行していった。
 12日午後5時過ぎのことだ。
 
■3号機の建屋破壊
 
 2号機と3号機は、この時点では原子炉内に冷却水は存在していた。継続し
て注水が可能であればメルトダウンは防げたが、そのためのポンプは原子炉隔
離時冷却や高圧注入ポンプが動いていた。しかしそのうちにこれらが次々に使
用不能になり、二度と起動できなかった。冷却水を投入するためのシビアアク
シデント対策は、消防用水タンクから既存のポンプを稼働させて入れる方法を
想定していた。しかし電源が無いために、これも起動できない。そこで消防車
のポンプから注水することにしていた。
ところがこのポンプの性能が分かっていなかった。
 原子炉内部の圧力は運転時には70気圧ある。ここに冷却材を押し込む能力は
消防車のポンプには無い。そこで原子炉逃がし弁を手動で全開にしたとみられ
る。これは賭だった。圧力が下がると、どこかの時点ではポンプから水が入り
出すが、その圧力が20気圧なのか10気圧なのかよくわかっていない。そう
なると、原子炉からの圧力をどこまで下げ続ければ良いのか分からない。
 普通ならば水位計があるので、こんなバクチにはならないはずが、電源を
失ったために正確な水位が全く分からない。つまり手探り。これではメルトダ
ウンしない方が幸運としか言いようが無い。
 結果的に原子炉内圧は10気圧以下に下がっているが、消防車からの水は原
子炉を満水にするどころか減っていく冷却材を補充する能力も無かった。
 最終的には燃料の遙か下に水位が下がってしまい、原子炉はメルトダウンし
た。
 ところが運転員はそんなことを知る術も無く、水は足りていると判断してい
たように思われる。もしここで原子炉メルトダウンを運転員が知っていたなら
ば、全員逃げ出したかもしれない。TMIでも運転員がメルトダウンを全く予
期せず、知ることが無かったので最後まで収束作業を続けられたと考えられて
いる。福島第一も同じだったかもしれない。
 圧力容器が破損した後は、消防車からの水は原子炉の燃料を冷やすことも無
く、むなしく格納容器下部に落下しただけだった。その時には既に原子炉内部
の燃料は部分的に崩れ落ち、圧力容器底部を破壊し、格納容器に落下していた
と考えられる。
 それだけでなく、地震の影響で破壊されている配管部分からも蒸気となって
冷却材は抜けていく。
 ところが、こんな状態になっていても原子炉水位計は、まだ燃料下端よりも
上に水面があるかのように指示し続けていた。
 そのために水を入れ続けていても、冷却水の量が足りていないことが現場で
は認識されていなかった。
 燃料破壊から圧力容器の突破に至り、3号機からは大量の水素が発生して建
屋上部に溜まり続けていた。
 13日午前11時1分、水素爆発が発生し、瓦礫が地上に降り注ぐ。
 収束作業中の人々の上に瓦礫が降りそそぎ負傷者が出た。死者が居なかった
のは奇跡だった。しかし2号機などへの冷却水を送っていた消防車が大破する
など、収束作業に重大な影響を受けた。
 ここで「悪魔の連鎖」の第二ラウンドになる。
(★次号[連載2]につづく★)
 
 
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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 └────
 
◇『東電原発犯罪-福島・新潟からの告発』出版記念講演会
  新刊:佐藤和良・矢部忠夫編 四六判176ページ 定価:1400円+税
 
 日時:4月13日(金)午後6時開場、6時半開演
 場所:文京シビックセンター26階
    東京都文京区春日1-16-21スカイホール
    http://www.b-academy.jp/b-civichall/access/access.html
 お話:
  佐藤和良さん(脱原発福島ネットワーク世話人、福島県いわき市議)
  矢部忠夫さん(柏崎刈羽原発反対地元三団体共同代表、新潟県柏崎市議)
 *原発現地の福島、新潟から編著者を招き、東電管内の消費者へ現地の状況、
  問題点を訴えます。ぜひ参加して、現地からの訴えに耳を傾けて下さい。
 
 会費:500円(講演のみ)、1500円(講演+本)
 講演後、懇親会もあります。参加希望の方はFAX、メイルなどで申し込ん
 で下さい。
 問合せ:創史社 185-0013東京都国分寺市西恋ヶ窪4ー7ー16
 TEL/FAX 044-987-5584 sousisha@ybb.ne.jp
 
 
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┗■5.<テント日誌4/8(日)― 経産省前テントひろば211目―>
 │   報道統制の中、原発再稼働に向けて加速する動き
 │   再稼働阻止に向けての正念場
 └────(Toku-san)
 
 この日は、宿泊担当だったが、4月27日から経産省周辺で、単独でハンガー
ストライキを実施するというYさんと、映像作家のOさんと14時に待ち合わせ
をしていたので、少し早めにテントへ向かった。
 Yさんは、昨年末に勝俣会長邸の近くで、飲まず食わずのハンガーストライ
キを行った20代の若者。14時半から、Oさんが、Yさんにハンガーストライキ
についてインタビューをする予定になっていたが、その前に、テント側へ話を
通すために、今回のハンガーストライキの方法などについて、教えてもらった。
Yさんの話では、今回も飲まず、食わずで3日間のハンストを予定していると
いう事。Yさんには、テント側としては、個人の行動なので止める事は出来な
いが、水を飲まない事については、リスクが高いので、賛成しかねる旨を伝え
た。
 その後、インタビュー取材を終えたYさんは、年末のハンストの際の支援の
お礼をテントにいらしたSさんに述べ、帰って行った。礼儀正しい若者である。
我々の運動はまだまだ先が長い、若者は貴重な人材でもある。バックアップ体
制をしくなどして、くれぐれも健康に影響が出ない形で実施してもらい
たい。
  この日の14時半~、テントによく現れる排外主義者の団体が新宿でデモを
行っているという情報を得ていたため、念のため、16時~17時頃まで警戒を継
続していたが、市ヶ谷の日本教育会館で行われた「脱原発をめざす女たちの
会」で、「土日に嫌がらせが多いので、テントひろばへ行って欲しい」と呼び
掛けてくれたおかげで、多くの方がテントへ来て下さった。結局、17時過ぎに
なっても現れず。
 日が落ち、テントの中には宿泊担当のKさん、とつきとおかの事務局のMさ
ん、フランス人のFさんと奥さんのYさん、テント設営時からのメンバーのA
さん、浜岡原発の事を独自に調べているOさんが集う。明らかに若い人が多い。
年齢を確認すると、私が一番年上と言う事が発覚。平均年齢は30歳代?何かと
ても新鮮である。
 その後、原発の話や政治の話で、話に花が咲いたが、その中で、フランス人
のFさんと奥さんのYさんが昨年の4月に福島に入った時の話をしてくれた。
東京でも原発の問題を気にしない人が多くいると感じているが、福島に行った
時も若い人たちの多くが、原発事故・放射能汚染の事を気にしないように振
舞っている事に驚いたという事だった。Fさんは、マスコミの報道が原因だと
言っていたが、世界中も有る程度同じような状況だが、日本は特に酷いと嘆い
ていた。
 
 この日の午前中、宿泊の準備をしながら、報道番組の内容をチェックしてい
たが、まさにFさんが指摘するように惨憺たる状況だった。フジテレビの新報
道2001は、北朝鮮のミサイル発射問題一色で、再稼働問題については、一切触
れなかった。前週の報道で、東電の値上げについて、法人営業担当の執行員に
鋭く突っ込んでいた報道ステーションサンデーでも、原発関連については一切
報道されなかった。番組冒頭の挨拶で、キャスターの長野智子さんが「新年度
になってリニューアルしました」と話をしていたが、スポーツ紙の記事を元に
芸能ネタなどを放送しており、まるで、ワイドショーのような内容となってい
た。全くどうしてしまったんだろうか。
 大飯原発の再稼働問題について、唯一報道があったのは、TBSのサンデー
モーニング。一週間に起きたニュースを各曜日ごとに紹するコーナーで、金曜
日の四閣僚会談で「新安全基準(暫定安全基準)」が承認された事について報
道していた。
 しかし、先週の放送では、「風」のコーナーで比較的しっかりと取り上げて
いたのと比較すると、今週の放送では、コメントもほとんどなく、あっさりと
流された感じ。もちろん、金曜日に首相官邸前に1000人近く集まって行われた
報道については、全く放送されなかった。
 明らかに原発報道については、報道統制がかかっているように思えたが、再
稼働を巡り、月曜日から厳しい展開が予想される。また、今後、報道番組への
統制が継続すると想定される中では、まだ原発の危険性について理解していな
い人達に根気強く正しい情報を伝えていく努力が必要となるだろう。
 
 翌朝の午前中、テントひろばの前で座り込みを行っていると、経産省の取材
を終えたフリージャーナリストの田中龍作さんが、足早に現れ、関電が工程表
を提出し、枝野大臣が受け取ったと教えてくれた。前日のメディアへの報道統
制の理由はこれですかね。しかし、金曜日に四閣僚会談で新安全基準を承認し、
翌月曜日に工程表を提出するとは、こんなあから様な出来レースをやって、恥
ずかしく無いのだろうか。報道を統制し、国民の安全を無視し、なりふり構わ
ず、原発を再稼働をさせようとしている今の状況は、この国が民主主義国家で
は無いと言う事の現れだと思う。
 枝野大臣が、14日に福井県を訪問する事を予定しているとの事。現地への
メンバーの派遣も含め、テントひろばでは、今週から泊原発3号機が停止する
5月5日まで、「原発稼働ゼロ」に向けて、集団ハンストを始め、様々なイヴェ
ントを予定している。是非、多くの方に参加してもらいたい。テント維持と抗
議活動の両立となり、体制的に相当厳しい状況となるが、なんとか、無理なく、
5月5日の「原発稼働ゼロ」を迎えたい。
 夜の泊まり担当も含め、日勤、イベント関係でお手伝いをしていただける方
を募集しています。お手伝いしていただける方がいらしたら、テントへおいで
の際に、お声掛け下さい。宜しくお願いします。
たんぽぽ舎です。【TMM:No1416】
2012年4月10日(火) 地震と原発事故情報
                               転送歓迎
━━━━━━━
★1.いま再稼働を止めなければ!4月11日(水)ぜひ参加ください。
★2.安全対策実現は数年後、再稼働問題は電力需給検証へ
    関係閣僚、大飯の工程表を了承     (4月10日 東京新聞)
★3.若狭湾岸の原発の津波想定について危うい!
    地盤からみて、想定以上の大津波も、
    地震直後のすぐに津波がくることも(志岐常正)
★4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇『チェルノブイリハート』練馬上映会 4月14日(土)
◇『どう取り組むか 被ばく労働問題 交流討論集会』4月22日(日)代々木
★5.<テント日誌 4/7(土)―経産省前テントひろば210日目―>
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4月12日(木)18:45からワンコイン上映会、場所・スペースたんぽぽ
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┗■1.いま再稼働を止めなければ!4月11日(水)ぜひ参加ください。
 └────
 
◇原発ゼロへ!止めよう再稼働 4・11アクション
 【あす11日(水)】<東電福島第一原発事故の発生から1年1ヶ月>
 
 午後6時 集合 日比谷公園中幸門(日比谷公会堂裏)
  ※千代田線・日比谷線「霞ヶ関駅」C1出口より200m、丸の内線「霞ヶ関
   駅」B2出口より300m、都営三田線「内幸町駅」A7出口より150m
 午後7時 デモ出発
 【呼びかけ】 再稼働反対!全国アクション
 [連絡先]ピープルズ・プラン研究所 (FAX)03-6424-5749
  (E-mail)contact@2011shinsai.info
  (TEL)090-6185-4407[杉原] http://2011shinsai.info/node/1915
 
 *たんぽぽ舎は黄色ののぼり旗を立てています。原発講座案内のビラも
  配布する予定。
 
 
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┗■2.安全対策実現は数年後、再稼働問題は電力需給検証へ
 │   関係閣僚、大飯の工程表を了承
 └────(4月10日 東京新聞)
 
  関西電力大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の再稼働問題で、枝野幸
 男経済産業相は九日、野田佳彦首相と関係閣僚で協議した結果、同原発は政
 府が定めた再稼働の基準におおむね適合していると判断した、と発表した。
 事故時の前線基地となる免震施設の建設など積み残しの安全対策について、
 関電が実施期限を切った工程表を示したことを受けた。だが、対策が完了す
 るのは数年先という点は変わらない。
 
 ─首相・閣僚会議は継続── この日、関電は中長期の安全対策をまとめた
 工程表で、免震施設の完成は当初の計画より一年前倒しして2015年度とする
 ほか、格納容器の圧力を抜くベント(排気)字に放射性物質を除去するフィ
 ルターは15年度に整備すると明示した。(後略)
 
 
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┗■3.若狭湾岸の原発の津波想定について危うい!
 │   地盤からみて、想定以上の大津波も、
 │   地震直後のすぐに津波がくることも
 └────(志岐常正)
 
(編集部:たんぽぽ舎へ寄せられた読者からの寄稿です。今焦点の関西電力大
   飯原発について、隠された重要点を指摘した文ですので、メルマガ読者
   の参考までに掲載します。なお、見出しの原文は「若狭湾岸の津波想定
   について─原発のストレステストについて」でしたが、本文の中身を表
   現したほうがよいと考え、表記のように編集部で変えて表現しました)
 
 関西電力の津波対策・ストレステストの問題点
 
  新聞報道によれば、野田佳彦首相は、内閣府原子力安全委員会と経済産業
 省原子力安全保安委員会のいわゆるストレステストと安全確認手続き完了に
 よって、近く大飯原発再稼動の政治判断を下す考えのようです。ところが、
 若狭湾で起こりうる津波の想定について、この手続きの中で見落とされてき
 た重大な問題があるので、広く注意を喚起したいと思います。
  若狭湾一帯が活断層の巣であることは、昔から知られていたことであり、
 そこに原発を設置したこと自体が問題であるのは言うまでもありません。東
 日本大震災で福島第一原発が津波に襲われて以来、若狭の原発群が津波に襲
 われる恐れも多くの人々により指摘され、政府や各原発企業も対策を検討し
 つつあります。ところが、沖合でなく若狭湾で津波が起こる場合、水の動き
 が、東日本大震災の東北太平洋沖を震源とする地震による津波とも、日本海
 側で起こった奥尻島沖地震の津波とも、全く違うはずであることが忘れられ
 ているのです。つまり、問題は、第一に、沖合からやってくる津波をイメー
 ジして対策を考えると、またぞろ“想定外”の規模の被害をうけることにな
 りかねないことです。
 
  若狭湾で起こる地震はいわゆる内陸直下型地震です。その際には、断層に
 囲まれたブロックをなす地盤が、瞬間的に沈むか上がるかします。つまり原
 発が立地している地盤か、そのすぐ側の海の地盤がどんと動き、それによっ
 て海水が動かされ、その後、ある時間、激しく運動を続けます。この水の動
 きはかなり複雑で、予測がかなり困難です。どの地盤ブロックが、どう動く
 かによって、非常に違うからです。陸と海の地形が複雑であることも関係し
 ます。水の達する高さや勢いが、従来の想定津波をはるかに越える恐れも大
 です。当然、これからシミュレーションや模型実験をして検討、研究しなけ
 ればならないのですが、あらゆる場合をもれなく想定しなければならないわ
 けで大変です。
  もう一つの問題は、水の動きが起こるのが地盤の突然の下がり、または上
 がるのと同時だということです。他のほとんどの原発では地震の揺れが来て
 から津波に警戒できるのですが、ここではそれができません。原発運転での
 とっさの対応もほとんどできないと考えねばなりません。
  若狭湾岸の原発の再稼動に関しては、まず大飯原発のストレステストが行
 われましたが、この原発に限らず、若狭湾岸の他の原発についても、同じ問
 題があることは言うまでもありません。これまでの検討事項だけのテストで
 は安全性を判断することはできません。上に記した問題が、徹底的に検証さ
 れねばなりません。事は重大です。
 
 
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┗■4.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
 └────
 
◇お近くの方、見逃したかた。ぜひどうぞ!
 『チェルノブイリハート』練馬上映会
 
 日時:2012年4月14日(土) 午後1時30分開場 2時上映
 会場:練馬区勤労福祉会館2階 大会議室(西武池袋線大泉学園南口3分)
    練馬区東大泉5ー40ー36 電話:03-3923-5511
 参加費:300円(高校生100円)
 定員:50名(申込み先着順/希望多数の場合追加上映あり→3時30分~)
 申込み:下記または03-3923-3775 小林
 主催:核・原発のない未来を子どもたちに@練馬
     http://blog.goo.ne.jp/nonukesnerima
 
◇『どう取り組むか 被ばく労働問題  交流討論集会』
 ・日時:2012年4月22日(日)13時開場
 ・場所:代々木八幡区民会館 集会場
  (小田急線代々木八幡・地下鉄代々木公園6分)
  http://www.city.shibuya.tokyo.jp/est/kmkaikan/km_yoyogi8man.html
 ・プログラム(予定)
  被ばくをめぐる政策・規制と福島の収束作業
   - 報告:全国労働安全衛生センター連絡会議
  原発にとどまらない労働現場の被ばく問題
   - 清掃労働、港湾労働、日雇労働の各現場から
  福島現地での取り組みから
   - 労働者、家族、地域の声・訴え
  討論(コメント:鎌田慧さん)
 
 ・主催●被ばく労働を考えるネットワーク(準)
  http://www.jca.apc.org/hibakurodo/
  ふるってご参加ください。詳細は↓
  http://www.jca.apc.org/hibakurodo/120422rally.html
 
 
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┗■5.<テント日誌 4/7(土)―経産省前テントひろば210日目―>
 │  『春めいて・・・桜。季節は否応なしに巡っていきます』
 │  全国に脈々と受け継がれていくリレーハンスト
 └────( F記 )
 
 3時半に目が覚める・・・うううっ寒い!昨日から吹いていた風が春めいて
来た空気をすっかり吹き飛ばしてしまったようです。外に出ると歩道が濡れて
いました。雨も寒さを助長したのかもしれません。
   Qさんといつもに増して話をした。その中で印象的だったのは政府を中心と
して色々な物差しばかり作って、結局は政治決断!との流れについての批判に
ついて強く納得出来るものでした。
 今日の「散歩」は一人で向かった。官庁や企業の春の恒例行事「お花見」が
盛んに行われていて、日比谷公園のゴミ箱には多くのゴミが外にもあふれてい
ます。何と「場所取り禁止」の看板の近くのベンチの下にはビニールシートが
(笑)
 そのままテントに戻ると外務省前の一番桜(注 伊東桜)の花が散って、そ
の代わりにソメイヨシノの桜並木は満開の様相を呈していました。陽が差して
来て桜のピンク色がとても美しい。
 樹木と言えば、10時頃になって土曜日にも関わらず経産省正門付近に作業
員の姿が多くなりました。建築関係の雰囲気では無いので何んだろうとしばら
く見ていると、何と!植木屋さん達だったのです。一時経産省より植木の剪定
をするとの話があったのですが、いきなり来たか!と緊張しました。
 正門前の右側(日本郵便側)と塀の内部の植木の手入れをし、大きなクレー
ンで一本だけ木を植えて作業が終わりました。そのまま終了したので一安心で
す。
 今日は在特会が靖国神社でお花見の情報がありました。酔った勢いで来られ
たら嫌だなとの懸念が・・・。
 午後になって1時から第二回『原発よせ(寄席)』が行われました。出演は
柳家千寿さんと柳家三寿さん。僕は出掛けていたので見ることが出来なかった
けど、盛況だったようで残念無念。
 帰ってみると、太鼓の音が鳴り響いていた。いつもの石橋和尚かなと思った
らお若い方でした。お一人 で経産省正門前でアピールをされていました。長
い間お一人で読経をされ、春めいたとはいえ冷たい風の中、頭が下がる思いで
した。
 夕方、『世界ヒバクシャ展』の森下美歩さんがお仲間と見えました。お父様
から引き継いだ写真展をご自分の仕事を辞めてまでの決心で、昨年12月と、
そして1月に行われた脱原発世界会議in横浜で展示をされたのです。今度、常
設展示をするスペースを設けたということでチラシを置きにきたのでした。
 是非テントでもいくつかの写真の展示をして頂ければと思うし、まだご覧で
ない方には貴重なものですので見て頂ければとも強く思うのです。その機会を
作りたいと思いました。
 今日も沢山の方がお見えになられました。テントを守るという意味では有難
く思う限りです。テントが存在することが福島の皆さんの支援に繋がると思っ
ていますし、脱原発の流れを強く牽引するものとも感じている僕としては多く
の方々にお立ち寄り頂きたい。時間を見ると18時に。もうこの時間になれば
在特会も来ないなと思っていると、思っています。
    沢山の方々が脱原発の思いを持って寄り添う場所としての「テントひろ
ば」が、より「民主的」な合意の「場」として広く認知されることを強く望ん
でやみません。
 ふくちゃんの福島報告ビデオ 福島からの帰路
  http://youtu.be/uegzVxexseg
 注)「伊東桜」は、鈴木善幸内閣の伊東正義外務大臣当時に伊豆の伊東市
   から寄贈されたものだそうです。
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