NUCLEAIRE
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2102】
2014年2月28日(金)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.福島原発事故3年・科学技術は大失敗だった (上)
失敗を教訓としない規制委員会。これで再稼働は許されない
(中間報告2014年3月)槌田 敦(元理化学研究所研究員、
元名城大学経済学部教授)
★2.3月の学習会・デモ案内 ☆★☆参加歓迎☆★☆
★3.日本政府あて公開質問状の提出行動の呼びかけ (中)
私たちは、原発立地自治体住民連合という名の新しいグループです
広瀬 隆
★4.新聞より
◆30キロ圏でも何も言えず 「大間」差し止め 函館市長に聞く
フルMOX「危険だけ背負わされる」 事故前の基準で許可
-全国からの応援支えに 「国にモノ申す」他自治体に波及も-
(2月24日東京新聞・こちら特報部より抜粋)
━━━━━━━
┏┓
┗■1.福島原発事故3年・科学技術は大失敗だった (上)
| 失敗を教訓としない規制委員会。これで再稼働は許されない
└────(中間報告2014年3月)槌田 敦(元理化学研究所研究員、
元名城大学経済学部教授)
○ 福島原発事故では3つの原子炉建屋が次々と爆発した(2011年3月12~15日)。
1号機は横に広がる白雲爆発で、3号機は垂直に昇る黒雲爆発、4号機は爆発が数日続き、6月でも発熱していた。爆発の形はすべて違う。
だが、東電は、これらをすべて水素爆発として、事故経過を曖昧にした。
一事が万事、福島原発事故は、3年経っても未だ闇の中にある。
そして、すべての事故調と規制委は福島県民大量被曝の原因となった2号機で
ベントはしていないと唱和するなど、東電の主張を大筋において支持した。
そこで、疑惑の少ないトレンドデータ(注1)、重要事実が点在するテレビ会議(注2)、その他運転記録などの事実により事故を詳細に再検証したところ、
原子炉空焚きや底抜けの時期を特定し、また臨界爆発の概要を知ることができた。
この福島事故では、科学技術はまったく無能だったのである。
○ たんばぼ舎データを読み解く会および日本物理学会福島原発事故研究グループでの議論を経て、福島原発事故3年の機会に、槌田私案として「大失敗だった原子炉科学技術」をまとめ、中間報告する。
(注1)保安院と基盤機構がIAEAに提出した報告書(2011年4月4日)
(注2)『東電テレビ会議49時間の記録』宮崎知巳他編(2013年9月27日)
○ 今後、福島原発事故のさらなる究明により、原発再稼働について多くの方々の論争がなされるよう期待し、さらに、この論争を被災者救済の損害賠償と汚染処理に反映させ東電の無過失責任ではなく、業務上過失責任と汚染者負担の原則により、福島原発事故の外部不経済を東電の業務に内部化させるため、東電資産(発電所、送配電施設など)の売却についての理論的根拠としたい。
○近日発行されるパンフレットの目次を紹介
(たんぽぽ舎より3月中旬に発行予定。No93、B5判、32頁、予価400円)
目次
第1章 福島原発・冷却材喪失事故の詳細
1-1 非常事態との認識なくECCSを何度も止めた1号機
1-2 風向き考えずベントして福島県民を被曝させた2号機
1-3 データ空自の15時間、事故最終段階だった3号機
第2章 福島原発・臨界爆発事故の詳細
2-1 使用済み燃料プールが臨界となり、水蒸気爆発した3号機
2-2 蓋の開いた原子炉が核暴走し、熱水を吹上げた4号機
第3章 科学者・技術者の責任を問う
3-1 基本データの計測不能が大事故にした
3-2 使い物にならなかったECCS
3-3 失敗を教訓としない規制委員会
(下)につづく
┏┓
┗■2.3月の学習会・デモ案内 ☆★☆参加歓迎☆★☆
└────
3/1(土)学習会 13:30開場 14:00開会 参加費:800円
「福島第一原発の今」 こんなにアブナイ、フクイチ
お話:山崎久隆さん(たんぽぽ舎)
3/1(土)集会 13:30~16:00 豊島公会堂
福島原発事故から3年 拡大する被害 これでも罪を問えないのですか!
被害者証言集会 お話:広瀬隆さん、李政美さん
3/6(木)学習会 18:30開場 19:00開会 参加費:800円
足尾鉱毒事件 田中正造の戦略に学び、福島の運動に生かす
お話:菅井益郎さん(たんぽぽ舎アドバイザー)
3/7(金)官邸前行動 18:30~20:00
再稼働を阻止しよう、原発現地応援官邸前行動
主催:再稼働阻止全国ネットワーク(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
3/9(日)大行動
原発ゼロ★大統一行動~福島を忘れるな!再稼働を許すな!
ア.13:00~14:00 日比谷野音 主催:反原連ほか
イ.14:15~15:00(45分)東電本店前合同抗議
柏崎刈羽原発再稼働するな! 福島の汚染水を止めろ!
共催:経産省前テントひろば・たんぽぽ舎
ウ.15:30~17:00国会議事堂正門前大集会 主催:反原連ほか
3/14(金)いつもの金曜官邸前抗議行動
全ての原発は止まっている!首相官邸前抗議 18:00~20:00
主催:首圏圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
※3月21日(金)、28日(金)も実施します
3/15(土)集会・デモ 日比谷野音 13:30開演 14:30デモ出発
フクシマを忘れない!さようなら原発 3・15脱原発集会
主催:さようなら原発一千万人署名 市民の会
3/16(日)集会・パレード!! 10:00~16:00
3.16さよなら原発!かごしまパレード
場所:鹿児島市中央公園(テンパーク)
10:00~13:00 太陽の広場(マーケットとステージ)
13:00~14:00 さよなら原発集会
14:00~16:00 NO NUKESパレード!!
主催:ストップ再稼働!3.11鹿児島集会実行委員会
15(土)14:00~再稼働阻止全国相談会
3/19(水)学習・討論会 19:00~21:00 参加費:800円
日本政府あて「公開質問状」の提出行動(3月24日)に向けて講演と討論
お話:広瀬 隆・山崎 久隆 資料を用意
3/21(金・休日)映画鑑賞会&トーク 13:15~16:45
【第一部】映画「ママの約束」上映 (増山麗奈監督)13:15~
【第二部】トーク 坂口しほ×増山麗奈 15:00~16:45
「全ての子どもたちが安心して育つ社会を」
参加費一部1000円、二部1000円 /通し1500円
3/24(月)国会行動 12:30~17:00 参議院議員会館1階講堂(340人)
原発立地自治体住民連合による安倍内閣あて公開質問状の提出
市民の参加歓迎!
主催:原発立地自治体住民連合、
協力:再稼働阻止全国ネットワーク(たんぽぽ舎気付)
※学習会・講演会で特に指定のない場合「会場」は「スペースたんぽぽ」です。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2101】
2014年2月27日(木)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.日本政府あて公開質問状の提出行動の呼びかけ (上)
私たちは、原発立地自治体住民連合という名の新しいグループです
広瀬 隆
★2.[緊急声明]超高濃度汚染水の漏洩を招いた東電、無策な原子力
規制委員会、安倍政権を糾弾し、抜本的な対策を要求する
-原発再稼働を画策する暇と金があったら汚染水対策に回せ:
汚染水制御もできないときに原発輸出を画策するな- (下)
「汚染水問題を憂うる京都府民の会」(代表世話人 木原壯林)
★3.新聞より
◆原発とは決別のはず… フクシマ忘れた?
「ベースロード」にならない5つの理由
(2月26日東京新聞・こちら特報部より抜粋)
★4.テント日誌2月25日(火)
経産省前テントひろば899日目 商業用原発停止168日目
「エネルギー基本計画」政府案に反対 (K.M)
━━━━━━━
※2/28(金)第93回首相官邸前抗議行動は、いつもどおりです。
ご参加ください!
━━━━━━━
※3/1(土)学習会にご参加を!
「福島第一原発の今」こんなにアブナイ、フクイチ
日 時:3月1日(土)14:00開会
お 話:山崎久隆さん(たんぽぽ舎)
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
━━━━━━━
┏┓
┗■1.日本政府あて公開質問状の提出行動の呼びかけ (上)
| 私たちは、原発立地自治体住民連合という名の新しいグループです
└──── 原発立地自治体住民連合 2014年2月27日 広瀬 隆
※「地震と原発事故情報編集部」より
たんぽぽ舎も参加する「再稼働阻止全国ネットワーク」もこの計画に
全面賛同し、3月24日(月)の成功に協力します。
前段の東京集会が3月19日(水)19時より「スペースたんぽぽ」で
開催されます。ご参加下さい。
○ 私たちは、原発立地自治体住民連合という名の新しいグループです。
その名称の通り、北海道(泊原発)、青森県(東通原発・六ヶ所再処理工場)、宮城県(女川原発)、福島県(福島第一・第二原発)、茨城県(東海第二原発)、静岡県(浜岡原発)、新潟県(柏崎刈羽原発)、石川県(志賀原発)、福井県(美浜原発・大飯原発・高浜原発・敦賀原発・もんじゅ)、島根県(島根原発)、愛媛県(伊方原発)、佐賀県(玄海原発)、鹿児島県(川内原発)、それぞれ原子力発電所を有する13の道県において、住民の命と生活を守るために立ち上がった、現地の現職議員です。
すでに参加議員は、本日105人に達しました(この文末に議員リストがあります)。
○ 私たち地元では、原発の再稼働計画を目前にして、大変な危機感を抱いています。私たち13の道県では、再稼働に「賛同する」、 あるいは「反対する」、あるいは「判断を保留する」、といういずれの意見を持った住民にとっても、「原発の無事故」が100%保証されない限り、目前に迫った再稼働を認めることができません。そこで、日本政府に対して公開質問状(別ファイル参照)を提出して、「原発の無事故100%の保証」を求めることにしました。これは、日本政府に対するお願いではなく、現地住民の生活を守る責任を持った現職議員からの命令として出す強い要求です。
現在は、2014年2月25日に、日本政府がエネルギー基本計画を決定し、そこに「原発を重要なベースロード電源と位置づける」ことが明記されました。つまり今、完全に運転ゼロとなっている原子力発電所の「再稼働」を推進するという文言です。この政府決定についての報道を見ていると、私たち現地住民がさらされている切迫した危険性が、日本全体にまったく理解されていないように感じられます。危険性について、議論がなされていないからです。原発を再稼働するということは、使用済み核燃料を新たに原子炉内に生み出すことを意味します。
○ それは、こういうことです。忘れもしない2011年3月に、原子炉の運転を停止していながら「燃料の高熱」のため爆発事故を起こした福島第一原発4号機と同じように、再稼働によって原発に大量の「高温度の使用済み核燃料」を発生させ、またしても私たちの道県の現地住民が「第二の福島」になる危険性が高まります。時計の針を「原発運転中」に戻すと、折角冷やしてきた使用済み核燃料が、再び超危険物になってしまうのです。
それだけではありません。公開質問状に書いた通り、現時点で「原発の無事故100%の保証」があるのかどうか、私たちには基本的な7つの重大な疑問があります。日本政府には、この疑問すべてに即刻答える義務があります。それを具体的に答えさせ、公式の回答を引き出す必要があります。そしてそれがテレビと新聞で大きく報道されなければなりません。危険性の迫っている現地の「黙っている一般住民」にも、危険性を広く知ってもらう必要があります。政党や、個人の主義主張とは無関係に、住民の命と生活を守るために、最低限の事実について、日本政府の公式見解を求める第一歩を踏み出しましょう。
○ 3月24日(月)午後1時から、東京の参議院議員会館1階講堂(入口から入って一番奥・右手。340人)にて、私たちがマスコミ記者会見・院内集会をおこないます。会場は朝9時から終日確保してあります。そして記者会見では、私たち議員が公開質問状の内容について、パワーポイントを使って具体的なプレゼンテーションをおこないます。…(中)に続く。
┏┓
┗■2.[緊急声明]超高濃度汚染水の漏洩を招いた東電、無策な原子力
| 規制委員会、安倍政権を糾弾し、抜本的な対策を要求する
| -原発再稼働を画策する暇と金があったら汚染水対策に回せ:
| 汚染水制御もできないときに原発輸出を画策するな- (下)
└──── 「汚染水問題を憂うる京都府民の会」(代表世話人 木原壯林)
抜本的かつ強力な汚染水対策を求める
汚染水流出は、人類の時空を超えた犯罪である。すべてに優先する徹底した汚染水対策を断固として要求する。早急かつ現在とは比較にならないほど強力な汚染水対策を実行せよ(下記、汚染水対策の例を参照)。そのとき、被爆労働は最低限に抑えよ。要する費用は、電力会社と原子力企業に負担させ、政府は大企業を優遇する税金を汚染水対策に回すことを要求する。一方、原発再稼働の画策を即刻中止し、再稼働に割く時間と資金で汚染水対策を実行せよ。汚染水の制御もできないときに原発輸出を画策するな。なお、二度と汚染水発生源を作らないための唯一の方法は、世界中の原発を即時全廃することである。
(汚染水対策の例:文責 木原)
汚染水の除染はできなくても、外洋への流出を防ぐ方法はある。
今考えられている堤防より10倍以上広域(例えば半径数km位の広域)に深さ数 100m(下部は、岩盤か粘土質土壌に届くようにする)の堤防を築き、原発サイトを完全に囲み(広域にすれば、建設時の被爆労働も避け得る)、汚染水の外洋への流出と地下水の流入を避ける。また、その上部をドーム状シェルターで完全に覆い雨水を避ける。このようにしてこの地域を包囲し、外部から遮蔽する。事故炉の冷却は、シェルター内の汚染水を循環して行い、汚染水量の増加を避ける。 こうして汚染水の増加と流出を止めた後、汚染水の処理保管法を考える(まともな処理保管法を考えるには、長い時間が必要)。この壁なら、現有の技術でも可能と考えられるが、膨大な費用がかかるので、大企業の膨張だけを考える政治の下では実行できない。問題は、東電や政府が、わずかなお金(数百億程度)で胡麻化して、本格的な漏洩防止策を実行しないところにある。早急に、電力会社や原発製造企業から数兆円を強制徴収して、汚染水対策を講じるべきであろう。
即刻、規制委員会を解体し、幅広い英知を結集して、汚染水対策を
先述のように、規制委や関連委員会の構成員は、JAEA、電力などの原発推進者が大半で、詰る所、原発の再稼働、新設、輸出、汚染水垂れ流しのための検討委員会である。
原子力は、総合科学であり、物理、化学、生物、地学、それらを基盤とする工学、農学、医学だけでなく、社会科学も関連する。規制委が中立を称するなら、原子力界中心の人選ではなく、国内外を問わず、広分野に人材を求めるべきである。そうすれば、もっと知恵が出る。世の中には、原子力界よりはずっと優秀な識者が多数いる。特に汚染水対策、除染対策については原発廃止を求める学者も交えて、議論すべきである。しかし、広く人材を求めれば、原子力ムラが崩壊するから、政府はそうしない。それが、原子力政策の本質である。
現代科学技術の水準は、原子力の制御、利用には程遠く、汚染水も制御できない規制委が極めて限られた能力を絞って国民騙しの新基準を適用しても、再度想定外の重大事故を招く可能性は極めて大である。従って、原発推進の規制委は即時解体し、あらゆる英知を福島の事故の収束、汚染水対策、除染に結集し、完全脱原発の実施のために総力を挙げるべきである。
┏┓
┗■3.新聞より
└────
◆原発とは決別のはず… フクシマ忘れた?
「ベースロード」にならない5つの理由
東京知事選の結果を受け、政府は25日、原発の再稼働を進めるべく、新たなエネルギー基本計画案を示した。来月中に閣議決定される見通しだ。原子力について、当初案の「ベース電源」を修正し、「ベースロード電源」としているが、要は原発社会に引き戻すということだ。3年前の福島事故直後、なぜ原発と決別しなくてはならないかが広く語られた。忘れてはならない。主要な理由を再び確認したい。(中略)
1.事故原因不明:国会事故調のメンバーの一人で、元原子炉圧力容器設計者の田中三彦氏は「原因に加え、シビアアクシデント(過酷事故)に至った過程など分かっていないことは多い。津波以外に原因があるとすれば、さらなる対策が必要になる。だから政府や東電は認めたくないのだろう」と話す。(中略)
市民団体「たんぽぽ舎」(東京)によると、先月20日の国会内の集会で、原子力規制委庁の担当者は「規制基準を満たした原発でも事故は起きる。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任」と発言したという。田中氏も「そもそも規制委に審査する能力があるのかという問題もある」と疑問を呈する。
2.広域避難は困難:規制委は2012年10月に原子力災害対策重点区域を原発の10キロ圏から30キロ圏へ拡大した。(中略)
立石雅昭・新潟大名誉教授(地質学)は「5キロ、30キロと範囲を決めたが、福島原発事故での被害は30キロにとどまらなかった。風向きや強さによっては、さらに被害が広がっていた。範囲は原発の出力や地形によっても異なってくる」と、3年前の経験が生かされていないと指摘する。(中略)
「地域住民の命を守る避難計画ができていない限り、たとえ技術的な基準をクリアしても、原発の再稼働はあり得ない」
3.核燃サイクル破綻 本末転倒な悪循環
使用済み核燃料を再処理し、プルトニウムとウランを取り出し、再び燃料とする流れが「核燃料サイクル」だ。回収したプルトニウムとウランで作るMOX燃料を高速増殖炉で燃やす計画が、福井県敦賀市の「もんじゅ」。通常の原発の燃料とするのが「プルサーマル」だ。(中略)
自民党の秋元真利衆院議員は「事実上、破綻している核燃料サイクルを継続すれば、負担は税金や電気料金として国民に跳ね返ってくる」と批判する。(中略)
再処理をやめると、六ケ所村の使用済み核燃料は青森県外に出す約束だ。核燃料サイクルを動かすための原発再稼働という本末転倒な構図が浮かぶ。悪循環を断ち切らねばならない。(中略)
4.使用済み燃料 処分場なく、解決みえず
原発は「トイレなきマンション」といわれる。使用済み核燃料の処分方法はいまだ見つかっておらず、再稼働させれば、状況が悪化することは必至だ。(中略)
貯蔵スペースに対する占有率が8割を超す原発は福島第一を含めて5原発に上り、再処理工場では98.1%に達している。国は地下深く埋める「地層処分」を前提に最終処分場の場所を探しているが、何も進んでいない。(中略)
北海道大の大沼進准教授(環境心理学)は「何十年も前から言われてきた課題だが、国も電力会社もずっと目を背け、ふたをしてきた。原発への賛否にかかわらず、本気で取り組まなければいけない時期にきている」と指摘する。
5.東電の責任あいまい
(中略)東電救済の枠組みは、事故後間もない11年6月に決められた。政府は原子力損害賠償支援機構を通じて公的資金1兆円を出資。昨年12月には、賠償や汚染のための資金支援枠を5兆円から9兆円に拡大。汚染水対策にかかる費用690億円も政府が肩代わりすることになった。
そうした費用は、税金や電力料金の形で国民につけ回しされる。東電には生き残りのために、被害者への賠償額を圧縮しようという姿勢も見え隠れする。
(中略)
事故を起こしても責任を取らずに済む前例ができれば、「再び原発事故を誘発する原因にもなりかねない」(金子勝教授)
東電だけでなく、株主や融資している金融機関を含め、責任をきちんと問うことは不可欠だ。金子教授は「ずるずるとした東電延命で、逆に将来的な展望が見えず、優秀な社員がやめている。事故収束作業にも影響し、被害回復の遅れにもつながっている」と警鐘を鳴らす。(2月26日東京新聞・こちら特報部より抜粋)
┏┓
┗■4.テント日誌2月25日(火)
| 経産省前テントひろば899日目 商業用原発停止168日目
| 「エネルギー基本計画」政府案に反対
└──── (K.M)
昼の報道で「エネルギー基本計画」政府案が次のように報じられた。
政府案「原発はベースロード電源 再稼働を」政府は、原子力関係閣僚会議を開いて、原子力発電を時間帯にかかわらず、一定の電力を供給する「重要なベースロード電源」と位置づけるとともに、安全基準に適合すると認められた原発の再稼働を進めることなどを盛り込んだ新たな「エネルギー基本計画」の政府案をまとめた。
私はすぐに経産省資源エネルギー庁に電話をし、「エネルギー基本計画に対する意見」パブコメが未だに公表されていないことを確認し、公表せず無視して政府案を作成するのはおかしいと抗議した。以前にテントひろばから申入書を提出した担当者は会議中と逃げて出てこない。
テントひろばで連絡を取り合い、パブコメを無視して「エネルギー基本計画」政府案出すな経産省抗議行動(25日火18時~19時)を呼びかけ、テントひろば有志で抗議行動をした。さらに、19時からは資源エネルギー庁がある別館前でも抗議しチラシまきをした。後で分かったが、1月6日に締め切られたパブコメ1万9千件はこの日の16時頃にウェブにアップされていた。
http://www.enecho.meti.go.jp/topics/kihonkeikaku/new_index.htm
同時公表も、民の議論を封じるもので断じて許せない。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2100】
2014年2月26日(水)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.エネルギー基本計画政府案に全面反対・抗議する
「再稼働進める」は自民党の選挙公約に違反 柳田 真(たんぽぽ舎)
★2.[緊急声明]超高濃度汚染水の漏洩を招いた東電、無策な原子力
規制委員会、安倍政権を糾弾し、抜本的な対策を要求する
-原発再稼働を画策する暇と金があったら汚染水対策に回せ:
汚染水制御もできないときに原発輸出を画策するな- (上)
「汚染水問題を憂うる京都府民の会」(代表世話人 木原壯林)
★3.地震学者をだました活断層
日本は米国ですでにもろさを露見した地震発生仮説を利用している
地震発生の予兆に対し、一喜一憂するにはあまりにも脆弱な前提
「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」コラムその40
島村英紀(地震学者)
★4.新聞より2つ
◆「再稼働進める」明記 原発新設にも含み エネ基本計画政府案決定
核燃サイクル-「もんじゅを」温存 (2月26日朝日新聞見出しより)
◆公約無視の再稼働推進 エネ計画政府案
自民「脱依存」 公明「ゼロ」 (2月26日東京新聞より抜粋)
━━━━━━━
※2/27(木)学習会にご参加を!
映画「遺言」を語る~
原発さえなければ 福島の3年間-消せない記憶の物語
日 時:2月27日(木)19:00開会
お 話:豊田直己さん(写真家)
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
━━━━━━━
┏┓
┗■1.エネルギー基本計画政府案に全面反対・抗議する
| 「再稼働進める」は自民党の選挙公約に違反
└──── 柳田 真(たんぽぽ舎)
原発新増設なんて、とんでもない話、
核燃料サイクル-「もんじゅ」温存は、税金をドブに捨てるもの、
「原発はベースロード電源」は大まちがい。
※■4.の東京新聞記事もご参照下さい。
「エネルギー基本計画政府案」に対する詳細は、後日に掲載します。
┏┓
┗■2.[緊急声明]超高濃度汚染水の漏洩を招いた東電、無策な原子力
| 規制委員会、安倍政権を糾弾し、抜本的な対策を要求する
| -原発再稼働を画策する暇と金があったら汚染水対策に回せ:
| 汚染水制御もできないときに原発輸出を画策するな- (上)
└──── 「汚染水問題を憂うる京都府民の会」(代表世話人 木原壯林)
2・23 緊急討論集会@京都大学「原発再稼働をどうやって
止めるのか」参加者一同
東京電力福島第一原子力発電所では、2月19日夜、1リッターあたり2億3千万ベクレル(Bq)のストロンチウム90、9300Bqのセシウム137を含む、超高濃度汚染水約100トンが汚染水タンクを囲う堰の外に流出した。水中法定基準はそれぞれ30、90Bq、天然水中には両者ともほとんど含まれていないことを考え合わせれば、途方もない高濃度である。その原因は、配管の弁の故障あるいは誤操作によって予定したタンクとは別の満杯のタンクに汚染水を移送したためであり、誠にお粗末である。また、この漏洩はパトロール中の作業員が見つけたというが、当該作業員の被爆が懸念される。この漏洩に関して、水産物汚染と風評被害による水産関係者への打撃は察するに余りある。
○現在の対策では、汚染水の流出食い止めや除染は不可能
前述のように汚染水の漏洩は、ますます深刻になっているが、現在の対策(500億円程度のいい加減な規模)では、汚染水流出は止められない。汚染水対策は絶望的とさえいえる。多核種除染装置(ALPS)のような装置で汚染水が除染できるかのように喧伝しているが、このような大型装置を雑多な成分を含む汚染水に連続適用することは不可能であり、長期のメンテナンスも不可能に近い。実際、現在もその性能は発揮されていない。トリチウムを除去する方法はない。
さらに、汚染水の流出と地下水の流入を止めるために、凍土壁が計画されているが、本当に有効なものができるのか、長期維持できるかは未知である(とくに大地震や大規模停電のとき)。
一方、俄か作りの汚染水タンクはいつ倒壊するか分からないし、タンクは満杯に近い。今回の漏洩もタンクの不備に原因がある。凍土壁が壊れたり、地震などでタンクが多数倒壊するととんでもない量の放射能が流出する。
このように深刻な状況にある原発サイトには、放射線レベルが極めて高い場所が随所にあり、被爆労働の強制が行われ、人員不足にもなっている。にも拘らず、事故はコントロールされているとして世を欺きながら誘致したオリンピックとアベノミクスによる投資の拡大で除染対策費(セメント、鉄筋などの資材と人件費)が高騰し、汚染水対策や除染は遅延し、うやむやにされようとしている(海洋投棄や被爆管理の上限の緩和が画策されている)。
結局、政府、電力、財界は、汚染水漏れに国民が慣らされ、海洋放出が当たり前と考えるようになるように誘導している。
○原子力規制委員会、規制庁、関連委員会に汚染水対策能力はない
原子力規制委員会は、原発や再処理を推進し、「もんじゅ」を傘下に持つ日本原子力研究開発機構(JAEA)2人、原子力利用推進の日本アイソトープ協会1人と、5分の3が原子力ムラ出身であり、ムラ作りには熱心であっても科学技術の基礎と現状が分かる人たちではない。従って、東電、原発メーカー、ゼネコン、原子力関係者の提案を聴いて判断するだけである。とくに、化学や化学プラントが分かる人はいないことは、汚染水問題にとって深刻である。広く人材を求めれば、もっと有効な提案(肯定的、否定的は問わず)が出るはずであるが、原発推進で「原子力ムラ」を維持しようとする政府や財界の立場は、それを阻害している。
一方、規制庁は「原子力ムラ」を作った原子力安全・保安院、内閣原子力安全委員会、文科省原子力関連部門からの移動の500人で構成され(これに原子力安全基盤機構の300人程度を吸収予定)、「原子力ムラ」体質は何ら改善されていないから、抜本的な汚染水対策を実施できるところではない。
規制委や規制庁は、原発導入でCO2を削減しようとする(それ自身誤りで、原発による海水温度の上昇は、CO2の増加とサンゴ礁の破壊を招く)環境庁の外局であるから、汚染水垂れ流しに国民を慣れさせることによって、原発を維持しようとしている。
汚染水対策関連部署には、経産省傘下に汚染水対策委員会があるが、JAEA、東電などの原発推進者が大半で、東電や原発メーカー、ゼネコンの提出資料を検討するだけである。同委員会の下にはトリチウム特別委員会があるが、トリチウムを海洋放出するための検討委員会である。
これらの委員会の親委員会は、内閣府原子力災害対策本部・廃炉・汚染水対策チームであるが、チーム長が経産大臣、事務局長が経産副大臣で、内閣官房副長官、関係省庁副大臣、規制委員長が名を連ねているように、経済の負担となる汚染水対策をまじめにやれるはずがない。《(下)は、次号に掲載予定》
┏┓
┗■3.地震学者をだました活断層
| 日本は米国ですでにもろさを露見した地震発生仮説を利用している
| 地震発生の予兆に対し、一喜一憂するにはあまりにも脆弱な前提
| 「警戒せよ! 生死を分ける地震の基礎知識」コラムその40
└──── 島村英紀(地震学者)
○地震学者が米国の活断層に騙(だま)されたことがある。
地震学者が、ここならば地震予知は簡単だろうと考えていた場所がある。米国カリフォルニア州のパークフィールドというところだ。ロサンゼルスとサンフランシスコのほぼ中間に位置する。ここはサンアンドレアス断層という長さが1200キロもある大断層の一部である。
この活断層はカリフォルニア州を西北から東南へ横断している。
開拓時代よりも昔のことは分かっていないが、ここでは1857年から過去6回の地震が、じつに規則的に、20~25年ごとに起きてきていた。最後の地震は1966年だった。
どの地震もマグニチュード(M)は約6と揃っていた。地震のときの地震断層の動きかたも瓜二つで、たとえば9000キロ離れたオランダの地震観測所で記録された地震記録は、見分けがつかないくらいよく似ていた。
このため「次」である1990年前後に合わせてこの地域のまわりには網の目のようにいろいろな観測点が敷かれ、次の地震を待つ準備は万端、整えられた。
過去の地震のうち最後の2回では、本震の17分前にM5の地震が起きていた。前震である。
そして、ある日、M4.7の地震が起きた。誰の眼にも来るべき地震の前震に見えた。
そのうえ、地殻変動や井戸の水位にも変化が現れた。 そして地震学者たちが固唾を呑んで待つこと数時間。1日。数日・・。
そして数週間。やがて数ヶ月。しかし何も起きなかった。
結局、これほど分かりやすいと思われた事例でも、地震学者が期待した地震は起きなかったのだ。
○じつは15年もあとの2004年になってから、近くでM6の地震が起きた。
しかし詳細に調べてみると、この地震は震源の位置も、震源断層の動きかたも違った。明らかに別種の地震だったのである。
地震が繰り返すメカニズムは、日本庭園にある添水(そうず)のようなものだと信じられている。
つまり、地震を起こすエネルギーが一定の早さで溜まっていって、やがて限度を超えると、地震が起きる。直感的で分かりやすい仮説だ。
この米国の事例はこの仮説に冷水を浴びせるものだった。
現代の地震学でも、パークフィールドの地下で、一体何が起きたのかはまだ分かっていない。
単純な繰り返しをストップさせたのが何だったのか、あるいはそもそも周期などなかったのか、皆目見当がつかないのである。
だが日本では、政府の地震調査委員会が発表している日本各地の将来の地震確率はこの「添水」の仮説を前提にしている。
地方自治体や一般の人が一喜一憂するにはあまりに脆弱(ぜいじゃく)な前提というべきであろう。(2月21日夕刊フジより)
┏┓
┗■4.新聞より2つ
└────
◆「再稼働進める」明記 原発新設にも含み エネ基本計画政府案決定
核燃サイクル-「もんじゅを」温存 (2月26日朝日新聞見出しより)
◆公約無視の再稼働推進 エネ計画政府案
自民「脱依存」 公明「ゼロ」
政府は25日、中長期のエネルギー政策の指針となるエネルギー基本計画案を決めた。自民、公明両党が政権に復帰した2012年の衆院選で掲げた「脱原発依存」の公約を無視。逆に、公約にない「重要なベースロード電源」と原発を位置付け、原発の維持・推進方針を明確にした。
自民党は衆院選で再稼働には積極的な一方、公約の「政策BANK」のエネルギー項目で「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立を目指す」とし将来的には「脱原発依存」を目指す姿勢を示した。安倍晋三総裁も「原発に依存しない社会をつくる」と訴えていた。
公明党は「1年でも5年でも10年でも早く、可能な限り速やかに原発ゼロを目指す」と公約した。
ところが、基本計画案は原発について「依存度を可能な限り低減」とするにとどまった。どの程度、依存度を減らすのか明らかでなく、自民、公明両党の公約から大きく後退した。
一方、公約には出てこない専門用語の「ベースロード電源」を国民に説明がないまま持ち出して、原発を「重要電源」として活用する考えが盛り込まれた。(後略)
原発に固執 「ベースロード電源」
Q ベースロード電源とは
A 昼夜を問わず、1日を通して一定量の電力を供給し続ける発電設備のことだ。(中略)電力会社は変化する需要に確実に対応するため、複数の発電設備を組み合わせて使っている。
ベースロード電源で足りない分は、発電量の増減が簡単で、需要が最も大きくなる時間帯に使う石油火力発電といった「ピーク電源」などで賄う。
Q 本当に安定して安いのか
A 東京電力福島第一原発事故のような大規模な事故がいったん起きれば、ベースロードとしての役割を果たせなくなることは明らか。現実的な事故対策費や廃炉費用などを加えればコストも安くない。廃棄物の最終処分の立地場所も全く決まっておらず、費用も見通せていない。政府は原発をベースロードと位置付けて再稼働のお墨付きにする狙いがありそうだ。
Q 原発を使い続けるとする一方で、「原発依存度を可能な限り低減させる」とも書いてある。
たんぽぽ舎です。【TMM:No2099】
2014年2月25日(火)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
━━━━━━━
★1.福島原発は地震の揺れによってメルトダウンに至った・津波ではない
原発の再稼働をやりたいため、真実隠しの東電・原子力学者ら
広瀬 隆
★2.危険な原発を政治判断で再稼働させる規制庁
「規制基準」満たしても事故は起きると明言(上)
渡辺寿子(原発いらない!ちば)
★3.新聞より6つ
◆減収の賠償打ち切りへ 失業・転職の避難者向け
東電、来年2月に (2月25日朝日新聞の見出し)
◆弁解放東電が指示 汚染水100トン漏れ「操作を簡単に」
(2月25日朝日新聞の見出し)
◆ため池に高濃度汚染土 福島576カ所 10万ベクレル超14カ所
国、除染に及び腰 住宅街の中・水は農業に
(2月25日朝日新聞の見出し)
◆ビキニ まだ戻れない 水爆の傷痕 今も恐れる元島民
(2月25日朝日新聞の見出し)
◆東電独自の賠償基準 福島制限区域 転居即打ち切り
国指針違反 エネ庁は容認 被災者支援置き去りに
(2月23日毎日新聞より抜粋)
◆一般被災者「次は我々か」 二重生活の男性、懸念
賠償打ち切り 東電独自基準 不当減額 国は放置
(2月23日毎日新聞より抜粋)
━━━━━━━
※2/26(水)学習会にご参加を!
槌田ゼミ 徹底解析福島原発事故『これでも科学技術か 原子炉工学』
日 時:2月26日(水)19:00開会
お 話:槌田 敦さん
会 場:「スペースたんぽぽ」ダイナミックビル4F
参加費:800円
━━━━━━━
┏┓
┗■1.福島原発は地震の揺れによってメルトダウンに至った・津波ではない
| 原発の再稼働をやりたいため、真実隠しの東電・原子力学者ら
└──── 広瀬 隆
○ 国会事故調の協力調査員として、田中三彦さんのパートナーとなって事故解析にあたった弁護士の伊東良徳さんから、重大な報告です。
岩波書店の雑誌「科学」2014年3月号に、福島第一原発は、まず初めに地震の揺れによって全交流電源喪失に至った経過が論証され、掲載されました。これが、メルトダウンの真相です。津波は、そのあとに襲ったのです。
○ 東京電力で原子炉運転の解析などにあたっていた木村俊雄さんも、未公開だった「過渡現象記録装置」のデータを東電に要求した結果、2013年8月にようやく一部公開されました。
岩波書店の「科学」2013年11月号に木村さんが発表した解析結果によると、地震発生から1分30秒前後(津波来襲前)に、最も重要な冷却水の自然循環がなくなっていることが判明し、これは、原子炉につながる小配管の損傷による漏洩しか考えられない、としています。
○ 東京電力は嘘の上に嘘を塗り固め、福島原発の事故責任者である原子力関連学者たちが、再稼働を可能にするために、この議論を無視していることが、最大の問題です。彼らには、物理学的に、機械工学的にものごとを考える知性というものがまったくありません。この人間たちが原子炉を動かすのですから、次の大事故は目前、日本破滅もすぐのことです。
○ 伊東良徳さんの「科学」 2014年3月号は、下記で全文が読めます。
福島原発1号機の全交流電源喪失は津波によるものではないという主張の、東電の反論に対する再反論も含めた最新ヴァージョンが、「科学(電子版)」2014年3月号として昨夜公開され、あわせて、私のサイトにも掲載しました。よろしければご一読・拡散ご協力お願いします。
○ 『科学(電子版)84巻3号(2014年3月号):プリントアウトして読むにはこちらがきれいです http://www.iwanami.co.jp/kagaku/e-Kagaku.html
短縮版:私の主張を理解するのにはこちらの方がわかりやすいと思います
http://www.shomin-law.com/essayFukushimaSBO4digest.html
フル・ヴァーション:東京電力の主張に対する反論をきっちり読むにはこちらが適しています http://www.shomin-law.com/essayFukushimaSBO4.html
伊東良徳』
┏┓
┗■2.危険な原発を政治判断で再稼働させる規制庁
| 「規制基準」満たしても事故は起きると明言(上)
└──── 渡辺寿子(原発いらない!ちば)
○再稼働進める規制委
原発をめぐる現在の問題の最たるものは再稼働問題でしょう。中部電力が浜岡4号機の審査申請をしたことにより、再稼働申請がなされている原発は10原発17基となりました。規制委・庁は現在着々と再稼働へむけての審査を進めています。
2月12日規制委は大飯原発の敷地を横切る(F-6)断層は「将来活動する可能性はない」として活断層説を否定する結論を出しました。大飯原発のこの断層は活断層ではないかと問題になり、規制委が選んだ有識者らが12年11月から現地調査や協議を何回も重ねました。その結果大勢は限りなくクロに近い、活断層の可能性大としたのに、規制委は審査を受ける当事者である関電に再調査を命じる等してズルズルと結論を先送りにしました。田中委員長は大飯原発の運転を止めてもらうこともありうるなどといっていたのに、結局昨年9月の定検まで運転継続を認めたのでした。
そのあげくここへきて活断層ではないとの結論を出したのです。日経新聞は「大飯原発の再稼働に向け、最大の障害が取り除かれることになる」と報道しました。規制委は全く信用ならない再稼働推進機関であることがまた明らかになりました。
○「規制基準」は最低レベル
1月20日再稼働阻止全国ネットは規制庁との院内交渉を持ちました。その席で伊方原発50km圏内住民有志の会の堀内美鈴さんは「規制基準を満たした原発でも事故は起きますか?」と質問しました。それに対する規制庁の回答を堀内さんがたんぽぽ舎発メルマガ地震と原発事故情報に投稿した報告から以下引用します。
規制庁:「規制基準を」満たした原発でも事故は起きます。この基準は最低のもので、あとは事業者の責任です。規制庁の役割は審査することであり、審査結果と審査過程を国民に丁寧に説明していくまでで、地元了解をとることはしません。地元への「説明」と「了解」は切り離すというのが政治的判断です。政治的判断を含む了解手続きに、規制庁はタッチできません。・・・放射能の拡散シミュレーション・モデルにも限界があります。その結果、どうするかは自治体と住民、および事業者で判断してください。
これは驚くべき回答ですが、本音を吐露していると思えます。政治的判断を含む了解手続きにはタッチできないといいながら、「説明」と「了解」を切り離すのは政治的判断だといっています。何より重要なのは、「この基準は最低のものです。『規制基準』を満たした原発でも事故は起きます」と自ら明言したことです。政府・自民党、財界など原発推進派が常々いってきた規制委の基準は世界一厳しい。規制委の審査を通った原発は安全が保障されたものであるから再稼働させるというのは大嘘だったと規制委・庁自らが認めたことです。規制委・庁は自らの審査は「安全」のお墨付きを与えるものではない、事故が起きたら事業者の責任だと逃げてしまっているのです。規制委・庁とは政治的判断で、安全でない原発の審査を通し、再稼働させるための機関であることが明白になりました。安全の保障のない原発再稼働をきっぱり拒否する権利は住民にあります。堀内さんは再稼働審査の前に、規制庁と日本の原子力行政こそ国民の厳しい審判を受けるよう強く求めたいといっています。(以下、次号へ続く)
┏┓
┗■3.新聞より6つ
└────
◆減収の賠償打ち切りへ 失業・転職の避難者向け
東電、来年2月に (2月25日朝日新聞の見出し)
◆弁解放東電が指示 汚染水100トン漏れ「操作を簡単に」
(2月25日朝日新聞の見出し)
◆ため池に高濃度汚染土 福島576カ所 10万ベクレル超14カ所
国、除染に及び腰 住宅街の中・水は農業に
(2月25日朝日新聞の見出し)
◆ビキニ まだ戻れない 水爆の傷痕 今も恐れる元島民
(2月25日朝日新聞の見出し)
◆東電独自の賠償基準 福島制限区域 転居即打ち切り
国指針違反 エネ庁は容認 被災者支援置き去りに
福島第一原発事故の被災者に対し、東京電力が立ち入り制限区域から転居した時点で賠償を打ち切る独自の基準を作成していることが、毎日新聞が入手した内部文書で分かった。国の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)が定めた指針では、転居後も賠償を継続し「立ち入り制限の解除から約1年後」まで支払うとしており、基準はこれに反する。東電は一般には公表していないこの基準を経済産業省資源エネルギー庁に提出。エネ庁は内容を容認しており、不当な賠償額の減額に「お墨付き」を与えている実態が明らかになった。
指針に反する基準の作成が発覚したのは初めて。東電は少なくとも15人の社員に対し、いったん支払った賠償金を返還請求している実態が明らかになっているが、この基準を適用したためとみられる。
指針に反する基準の作成が発覚したのは初めて。毎日新聞の報道で、東電は少なくとも15人の社員に対し、いったん支払った賠償金を返還請求している実態が明らかになっているが、この基準を適用したためとみられる。(中略)
原賠審の委員の一人は「文書の存在は知らないし、東電から説明も受けていない。賠償を避難指示の解除前に打ち切ることや、居住形態で被災者を区別することは指針に反する」と批判した。(中略」原賠審を所管する文部科学省原子力損害賠償対策室は「一般の被災者も(社員同様)後になってから返還を求められると、大変な騒ぎになる」と懸念を示した。
東電広報部は基準について「公正かつ適切」と主張。(中略)
「(一般の被災者でも)事実関係に誤りがあれば清算(返還)をお願いする」と回答した。(2月23日毎日新聞より抜粋)
◆一般被災者「次は我々か」 二重生活の男性、懸念
賠償打ち切り 東電独自基準 不当減額 国は放置
東京電力が国の指針に反し早期に賠償を打ち切る独自の基準を作成していた問題。東電社員はこの基準を根拠に賠償を受けられず、返還請求も受けている。「次は我々の番か」。一般の被災者は不安を隠さない。一方、賠償問題を所管する文部科学省は問題視はするものの「文科省には電気事業者を指導する権限はない」と及び腰。直接の監督官庁である経済産業省資源エネルギー庁は基準を容認し、異常な状態が続いている。(中略)
男性は「東電は賠償総額を減らすため、様子を見ながら、いずれ我々のような一般,の被災者にも基準を適用するのではないか」と危惧した。
賠償金を不当に減額する東電の基準を、国は放置している。(中略)
記者が「省としてどう対応するのか」と尋ねると「東電の言い分を聞いておらず、『けしからん』とか『だめだ』とか言いにくい」。
┏┓
┗■3.たんぽぽ舎メルマガ「【TMM:No2091】地震と原発事故情報」に掲載した文章について事実誤認があ |ります。お詫びして訂正いたします。
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
「もともとあったウラン鉱山地帯への埋設を、と計画される岐阜県瑞浪市の東濃地科学センターは、旧動燃の東濃鉱山跡に作られたが、」と記述しているところにつきまして、東濃鉱山の跡地に東濃地科学センターが建設されたわけではありませんので、撤回いたします。
また、瑞浪に高レベル放射性廃棄物所処分場の建設が予定されているかのような書き方となって書かれています。それも事実とは異なりますので、訂正して撤回いたします。
現地の市民運動が全力で研究所計画に反対してきたことを考慮しない文章でした。大変申し訳ありません。改めてお詫びいたします。
「東濃地科学センター」を含む瑞浪市及び土岐市には、高レベル放射性廃棄物の処分場予定地ではありませんし、今後も決して処分場にさせてはなりません。その決意を共にしたいと思います。
┏┓
┗■4.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者にお願いします)
└────
◆ 3.10「いのち まつらむ」脱原発の夕べ--祈りと対話と、歌の集い--
日時:18時開場 18時30分開演、21時終了
場所:郡山市「教組会館」(福島県教職員組合会館 桑野2-33-9)
主催:「いのち まつらむ」の集い
お問い合せ:070-5018-7478黒田、080-5227-2110関、080-6005-0734大内
<第一部>「祈りと対話の夕べ」…ダイアローグ、詩の朗読など
<第二部>「いのちの歌ライブ」…歌/いぢょんみ、朴保
◆3.11「第3回 原発いらない地球(いのち)のつどい」
場所:「AОZ(アオウゼ)」…福島市曽根田町1-18、 MAX福島
共催:「原発いらない福島の女たち」&「スリーノン(3NON)の女たち」
<午前中>福島市内デモ行進&県への申し入れ
<午 後>
・スライドショー「原発いらない福島の女たち」の歩み
・テーマ別の報告
・ミニコンサート…歌/いぢょんみ、朴保
・キャンドルナイト
・駆けつけ人スピーチ…鎌田慧、山本太郎、他
・詳細は、http://onna100nin.seesaa.ne 電話:080-4518-7368
◆3・9 原発ゼロデー 静岡
2014年3月9日(日) 静岡市青葉公園
☆12:30アトラクション・ 13:10開会 ・リレートーク・声明文採択
14:00パレードスタート
浜岡原発再稼働にNO! 3・11福島を忘れない!!
すべての原発を廃炉に!!!
☆ おとなも、子どもも、若者も
おばあちゃんも、おじいちゃんも
いのちが大切な人
愛がいっぱいの人 大集合!
☆ リレートーク募集中! コスプレ、プラカード、コンペあり!
☆ 3・9原発セロデー 静岡実行委員会
呼びかけ団体:浜ネット他5団体
☆ 静岡市駿河区稲川2-2-1 電話:080-4844-7078
┏┓
┗■5.新聞より
└────
◆もんじゅ政策維持 プルトニウム増殖 政府エネルギー計画で近く閣議決定する
高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、政府が近く閣議決定するエネルギー基本計画で、プルトニウムの増殖と放射性廃棄物の減容化を目指す現行の施策を維持する案をまとめたことが21日分かった。
(中略)
高速増殖炉は、プルトニウムとウランを燃料にして、消費した以上の燃料を生産すると期待されてきた。だが、もんじゅは1995年の運転開始直後から多くのトラブルでほとんど運転できず、東京電力福島第一原発事故後には、約1万件の機器点検漏れが発覚。昨年、原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令が出た。(中略)
エネルギー基本計画の案によると、「これまでの取り組みの反省や検証を踏まえ、徹底的な改革」を前提に、「もんじゅ研究計画に示された研究成果を取りまとめることを目指す」と、現状維持の方向性が示された。
文部科学省が策定したもんじゅ研究計画では、稼働後6年で▽高速増殖炉として技術が成立するかの確認▽廃棄物の減容化と有害度の低減ーについて成果を出すとしている。
高速増殖炉は、核燃料サイクル政策の中核と位置づけられ、これまでにもんじゅに投じられた国費は約1兆円に上る。